JP2020090441A - 安定剤化合物、液晶組成物および表示素子 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は、一般式(i)
Ri2は水素原子、又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、mi1は0又は1を表し、
Spi1及びSpi2はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から12のアルキレン基を表し、アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、
Ai1は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立して置換基を有してもよく、
qi1は0、1、2、3又は4を表す。)
で表される基を表し、
Yi1は式(Y−1)〜(Y−4)
から選択される基を表し、
ti1は1、2、3又は4を表すが、
Zi1、Ri1、Ri2、Spi1、Spi2、mi1又はqi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物を提供し、併せて当該化合物を含有する液晶組成物及び表示素子を提供する。
Ai1は
mi1は1であることが好ましい。
qi1は液晶組成物の保存安定性を高めるためには0または1であることが好ましく、0であることが特に好ましい。
Zi1は以下の式(Z−a1)〜(Z−a8)、(Z−b1)〜(Z−b8)の構造が好ましい。
ti1は2、3又は4であることが好ましい。また、光劣化防止能を高めるためには、単位重量あたりのヒンダードアミン構造の数が多くなることから3または4であることが好ましい。
Yi1は式(Y−1)〜(Y−4)から選ばれる基を表す。式(Y−1)〜(Y−4)中のWi1〜Wi4は、少なくとも1つ以上はZi1を表す。Yi1が式(Y−1)又は式(Y−2)を表す場合、液晶組成物の保存安定性を高めるためには、Wi1〜Wi3のうち1つ又は2つがZi1を表すことが好ましい。Wi1〜Wi4がZi1以外の基を表す場合、Wi1〜Wi4はフッ素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表すことが好ましく、該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−により置き換えられていてもよく、フッ素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基を表すことが好ましく、該アルキル基又はアルコキシ基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、フッ素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基を表すことがより好ましく、該アルキル基又はアルコキシ基中の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。また、光劣化防止能を高めるためには、Wi1〜Wi4の全てがZi1を表すことが好ましい。
(液晶組成物)
一般式(i)で表される化合物を1種又は2種以上含有する組成物は、室温において液晶相を有することが好ましい。一般式(i)で表される化合物は、組成物中に下限値として、0.01%以上含有することが好ましく、0.02%以上含有することが好ましく、0.03%以上含有することが好ましく、0.05%以上含有することが好ましく、0.07%以上含有することが好ましく、0.1%以上含有することが好ましく、0.15%以上含有することが好ましく、0.2%以上含有することが好ましく、0.25%以上含有することが好ましく、0.3%以上含有することが好ましく、0.5%以上含有することが好ましく、1%以上含有することが好ましい。また、上限値として5%以下含有することが好ましく、3%以下含有することが好ましく、1%以下含有することが好ましく、0.5%以下含有することが好ましく、0.45%以下含有することが好ましく、0.4%以下含有することが好ましく、0.35%以下含有することが好ましく、0.3%以下含有することが好ましく、0.25%以下含有することが好ましく、0.2%以下含有することが好ましく、0.15%以下含有することが好ましく、0.1%以下含有することが好ましく、0.07%以下含有することが好ましく、0.05%以下含有することが好ましく、0.03%以下含有することが好ましい。
M21、M22及びM23はお互い独立して
(a) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は窒素原子に置き換えられてもよい)、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基及び
(c) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、
oは0、1又は2を表し、
L21及びL22はお互い独立して単結合、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−CH=CH−、−CH=N−N=CH−又は−C≡C−を表し、L22が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良く、M23が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良い。)
一般式(II)で表される化合物において、R21及びR22はお互い独立して炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(これらの基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置換されたもの、またこれらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されたものも含む。)が好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基、炭素原子数2から5のアルケニル基又は炭素原子数3から6のアルケニルオキシ基がより好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基が特に好ましい。
R23及びR24はそれぞれ独立的に炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のアルコキシ基又は炭素数2から10のアルケニル基がより好ましく、炭素数1から5のアルキル基又は炭素数1から10のアルコキシ基が更に好ましい。
M31、M32、M33、M34、M35、M36、M37及びM38はお互い独立して、
(d) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい)、
(e) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい)、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基及び、
(f) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及びデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(d)、基(e)又は基(f)に含まれる水素原子はそれぞれシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子で置換されていても良く、
L31、L32、L33、L34、L35、L36、L37及びL38はお互い独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−又は−C≡C−を表し、M32、M34、M35、M37、M38、L31、L33、L35、L36及び/又はL38が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良く、
X31、X32、X33、X34、X35、X36及びX37はお互い独立して水素原子又はフッ素原子を表し、
Y31、Y32及びY33はお互い独立してフッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアナト基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基又はジフルオロメトキシ基を表し、
p、q、r、s及びtはお互い独立して、0、1又は2を表すが、q+r及びs+tは2以下である。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を含有することが好ましい。
更に具体的には以下の一般式(IIIa−2a)〜一般式(IIIa−4d)
一般式(IIIc)は具体的な構造として以下の一般式
液晶組成物の誘電率異方性が負の場合は、更に一般式(IVa)、一般式(IVb)及び一般式(IVc)
M41、M42、M43、M44、M45、M46、M47、M48及びM49はお互い独立して、
(g) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい)、
(h) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は窒素原子に置き換えられてもよい)及び、
(i) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及びデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(g)、基(h)又は基(i)に含まれる水素原子はそれぞれシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子で置換されていても良く、
L41、L42、L43、L44、L45、L46、L47、L48及びL49はお互い独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−又は−C≡C−を表し、M42、M43、M45、M46、M48、M49、L41、L43、L44、L46、L47及び/又はL49が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良く、
X41、X42、X43、X44、X45、X46、X47及びX48はお互い独立して水素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はフッ素原子を表すが、X41及びX42の何れか一つはフッ素原子を表し、X43、X44及びX45の何れか一つはフッ素原子を表し、X46、X47及びX48の何れか一つはフッ素原子を表すが、X46及びX47は同時にフッ素原子を表すことはなく、X46及びX48は同時にフッ素原子を表すことはなく、Gはメチレン基又は−O−を表し、
u、v、w、x、y及びzはお互い独立して、0、1又は2を表すが、u+v、w+x及びy+zは2以下である。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を含有することが好ましい。
更に具体的には以下の一般式(IVa−2a)〜一般式(IVa−3i)
更に具体的には以下の一般式(IVb−2a)〜(IVb−3l)
更に具体的には以下の一般式(IVc−2a)〜(IVc−2g)
第三成分として使用する一般式(IIIa)、一般式(IIIb)及び一般式(IIIc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物又は一般式(IVa)、一般式(IVb)及び一般式(IVc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を少なくとも1種を含有するが、2種〜10種含有することが好ましく、2種〜8種含有することが特に好ましく、含有率の下限値が5質量%であることが好ましく、10質量%であることがより好ましく、20質量%であることがより好ましく、上限値が80質量%であることが好ましく、70質量%であることが好ましく、60質量%であることが好ましく、50質量%であることが好ましい。
本発明の液晶組成物は、メソゲン構造を有する重合性液晶化合物を含有してもよい。重合性化合物は、液晶組成物に用いられる公知の重合性化合物であってよい。重合性化合物の例としては、一般式(P)で表される化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
Zp1は、フッ素原子、シアノ基、水素原子、水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルキル基、水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルコキシ基、水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルケニル基、水素原子がハロゲン原子に置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルケニルオキシ基又は−Spp2−Rp2を表し、
Rp1及びRp2は、以下の式(R−I)〜式(R−VIII):
*でSpp1と結合し、
R2〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜5個のアルキル基又は炭素原子数1〜5個のハロゲン化アルキル基を表し、
Wは、単結合、−O−又はメチレン基を表し、
Tは、単結合又は−COO−を表し、
p、t及びqは、それぞれ独立して、0、1又は2を表す。)
のいずれかを表し、
Spp1及びSpp2はスペーサー基を表し、
Lp1及びLp2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−C2H4−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH2−、−CH2OCOO−、−OCH2CH2O−、−CO−NRa−、−NRa−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CH=CRa−COO−、−CH=CRa−OCO−、−COO−CRa=CH−、−OCO−CRa=CH−、−COO−CRa=CH−COO−、−COO−CRa=CH−OCO−、−OCO−CRa=CH−COO−、−OCO−CRa=CH−OCO−、−(CH2)z−C(=O)−O−、−(CH2)z−O−(C=O)−、−O−(C=O)−(CH2)z−、−(C=O)−O−(CH2)z−、−CH2(CH3)C−C(=O)−O−、−CH2(CH3)C−O−(C=O)−、−O−(C=O)−C(CH3)CH2、−(C=O)−O−C(CH3)−CH2、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF2−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−又は−C≡C−(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、zは1〜4の整数を表す。)を表し
Mp2は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、アントラセン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、インダン−2,5−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基又は単結合を表すが、Mp2は無置換であるか又は炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基若しくは−Rp1で置換されていてもよく、
Mp1は、以下の式(i−11)〜(ix−11):
のいずれかを表し、Mp1上の任意の水素原子は、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は−Rp1で置換されていてもよく、
Mp3は、以下の式(i−13)〜(ix−13):
のいずれかを表し、Mp3上の任意の水素原子は、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は−Rp1で置換されていてもよく、
mp2〜mp4は、それぞれ独立して0、1、2又は3を表し、
mp1及びmp5は、それぞれ独立して1、2又は3を表し、
Zp1が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Rp1が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Rp2が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Spp1が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Spp2が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Lp1が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよく、Mp2が複数存在する場合にはそれらは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
一般式(P)で表される重合性液晶化合物の具体的な例として(P−2−1)〜(P−2−25)に表す。ここでa、bは、2〜10の整数を表す。
本実施形態の液晶組成物は、液晶表示素子に適用される。液晶表示素子は特に限定されないが、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子であってよい。液晶表示素子は、PSA型、PSVA型、VA型、IPS型、FFS型又はECB型の液晶表示素子であってよく、好ましくはIPS(FFS)型の液晶表示素子である。
一般式(S−1)で表される化合物を一般式(S−2)で表される化合物と反応させることにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a1)又は式(Z−b1)を表す化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(S−1)で表される化合物及び一般式(S−2)で表される化合物を酸触媒の存在下加熱し脱水反応させる方法が挙げられる。酸触媒としては例えば塩酸、硫酸、重硫酸カリウムなどの無機酸や、三フッ化ホウ素などのルイス酸、フマル酸、フタル酸、オギザリル酸、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸、アンバーリスト−15などの固体酸等が挙げられる。この際、一般式(S−1)で表される化合物が塩基性化合物である場合、必要に応じて酸触媒は1当量を超える量を加えることができる。
一般式(S−1)で表される化合物を一般式(S−3)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−4)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば、製法1と同様にして、一般式(S−1)で表される化合物及び一般式(S−3)で表される化合物を酸触媒の存在下加熱し脱水反応させる方法が挙げられる。
一般式(S−4)で表される化合物を一般式(S−5)で表される化合物と反応させることにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a2)又は式(Z−b2)を表す化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(S−4)の水酸基に対して塩化p−トルエンスルホニル、塩化メチルスルホニルなどを反応させて脱離基とした後、塩基の存在下で(S−5)と反応させるウィリアムソン反応が挙げられる。塩基としては例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムなどが挙げられる。また、水酸基をアゾカルボン酸エステルとトリフェニルホスフィンで活性化し、アルコールと反応させる光延反応が挙げられる。アゾカルボン酸エステルとしては例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピルなどが挙げられる。
(製法3)Zi1が式(Z−a3)又は式(Z−b3)を表す化合物の製造方法
一般式(S−1)で表される化合物を一般式(S−6)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−7)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば、製法1と同様にして、一般式(S−1)で表される化合物及び一般式(S−6)で表される化合物を酸触媒の存在下加熱し脱水反応させる方法が挙げられる。
一般式(S−5)で表される化合物を一般式(S−7)で表される化合物と反応させることにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a3)又は式(Z−b3)化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(S−7)のカルボキシル基に対してハロゲン化剤を作用させて酸ハロゲン化物とした後、一般式(S−5)で表される化合物と反応させる方法が挙げられる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化ホスホリル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リンなどが挙げられる。また、一般式(S−7)の水酸基をアゾカルボン酸エステルとトリフェニルホスフィンで活性化し、一般式(S−7)のカルボキシル基と反応させる光延反応が挙げられる。アゾカルボン酸エステルとしては例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピルなどが挙げられる。
一般式(S−1)で表される化合物を一般式(S−8)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−9)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば、製法1と同様にして、一般式(S−1)で表される化合物及び一般式(S−8)で表される化合物を酸触媒の存在下加熱し脱水反応させる方法が挙げられる。
一般式(S−9)で表される化合物を一般式(S−10)で表される化合物と反応させることにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a4)又は式(Z−b4)を表す化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(S−10)の水酸基に対して塩化p−トルエンスルホニル、塩化メチルスルホニルなどを反応させて脱離基とした後、塩基の存在下で(S−9)と反応させるウィリアムソン反応が挙げられる。塩基としては例えば水素化ナトリウムなどが挙げられる。また、水酸基をアゾカルボン酸エステルとトリフェニルホスフィンで活性化し、アルコールと反応させる光延反応が挙げられる。アゾカルボン酸エステルとしては例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピルなどが挙げられる。
一般式(S−9)で表される化合物を一般式(S−11)で表される化合物と反応させることにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a5)又は式(Z−b5)を表す化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(S−11)のカルボキシル基に対してハロゲン化剤を作用させて酸ハロゲン化物とした後、一般式(S−9)で表される化合物と反応させる方法が挙げられる。ハロゲン化剤としては例えば、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化ホスホリル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リンなどが挙げられる。また、一般式(S−9)の水酸基をアゾカルボン酸エステルとトリフェニルホスフィンで活性化し、一般式(S−11)のカルボキシル基と反応させる光延反応が挙げられる。アゾカルボン酸エステルとしては例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピルなどが挙げられる。
一般式(S−1)で表される化合物を一般式(S−15)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−12)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば、製法1と同様にして、一般式(S−1)で表される化合物及び一般式(S−15)で表される化合物を酸触媒の存在下加熱し脱水反応させる方法が挙げられる。
一般式(i)においてZi1が式(Z−a7)又は式(Z−b7)を表す化合物を還元することにより、一般式(i)においてZi1が式(Z−a8)又は式(Z−b8)を表す化合物を得ることができる。反応例として例えば、一般式(I−1g)、(I−1o)、(I−1za)、(I−1zk)、(I−1zu)又は(I−1zze)で表される化合物と触媒を水素雰囲気下で共存させる方法が挙げられる。この際、触媒としては例えばパラジウム炭素などが挙げられる。
前記各工程において記載した以外の反応条件として、例えば実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社発行)、Organic Syntheses(A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)、Beilstein Handbook of Organic Chemistry(Beilstein−Institut fuer Literatur der Organischen Chemie、Springer−Verlag Berlin and Heidelberg GmbH & Co.K)、Fiesers’ Reagents for Organic Synthesis(John Wiley & Sons,Inc.)等の文献に記載のもの又はSciFinder(Chemical Abstracts Service,American Chemical Society)、Reaxys(Elsevier Ltd.)等のデータベースに収載のものが挙げられる。
(実施例1)化合物(I−a1−1)の製造
GC−MS:m/z 288.20 [M−15+]
相転移温度:Oil(凝固点は−20℃以下)
1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ: 1.22(s,12H), 1.64(s,4H), 2.31(s,3H), 2.96(quint,1H), 3.96(dd,2H), 4.21(dd,2H), 6.98(d,2H), 7.18-7.26(m,2H),7.48(t,1H)
実施例1と同様の反応、および必要に応じて公知の方法に準拠した方法を用いて、実施例2(化合物(I−a1−2))〜実施例20(化合物(I−a1−20))を製造した。
GC−MS:m/z 362.26 [M−15+]
実施例21と同様の反応、および必要に応じて公知の方法に準拠した方法を用いて、実施例22(化合物(I−a2−2))〜実施例44(化合物(I−a2−24))を製造した。
(化合物(I−1d−B3)の製造)窒素雰囲気下、撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、化合物(E−6)(5.35g)、化合物(E−7)(2.11g)、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)0.12g、ジクロロメタン25mlを加え、5〜10℃で10分間攪拌した。攪拌下、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)6.2gを5〜10℃を保ちながら滴下し、続いて25度まで昇温し7時間攪拌した。この反応混合物に対して水25mlを加えた後、有機層を分離し、さらに水層をジクロロメタン25mlで抽出した。得られた有機層を混合して一つにした後、NH2シリカ10gを充填したカラム上に加え、さらにヘキサン100mlを流して通過させた。得られた溶液の溶媒をおおむね留去した後、ヘキサン/トルエンを用いて−20℃で再結晶を行った。析出した固体をろ過、乾燥することで化合物(I−1d−B3)を4.53g得た。
GC−MS:m/z 332.19 [M−15+]
実施例45と同様の反応、および必要に応じて公知の方法に準拠した方法を用いて、実施例46(化合物(I−a3−2))〜実施例62(化合物(I−a3−18))を製造した。
(化合物(I−1d−1)の製造)窒素雰囲気下、撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、化合物(E−9)(11.2g)、水素化ナトリウム1.2gおよびDMF100mlを加え、室温で20分撹拌した後、化合物(E−10)(9.8g)、を加えて90℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却後、トルエン100ml、水100mlを加え有機層を分離し、さらに水層をトルエン100mlで抽出した。得られた有機層を合わせ、水150ml、飽和食塩水150mlで洗浄し、得られた有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。得られた溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(NH2シリカ20g)に対し、あらかじめヘキサン50mlに溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン50mlで溶出させた。得られた溶液を濃縮し、ヘキサン10mlを加えて−20℃で再結晶を行った。析出した固体をろ過し、真空乾燥させ、化合物(I−1d−1)(8.98g)を得た。
窒素雰囲気下、撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、化合物(E−2)(13.5g)、化合物(E−12)(7.47g)、ジブチルスズオキサイド(1.24g)及びキシレン60mlを加え、5時間加熱還流し、生じたメタノールを除去した。この反応混合物を50℃まで冷却し、カラムクロマトグラフィー(NH2シリカ30g)に通した。得られた溶液を濃縮し、−20℃で再結晶を行った。析出した固体をろ過し、真空乾燥させ、化合物(I−1f−1)(11.11g)を得た。
B:95〜98%
C:95%以下
耐光VHR:液晶組成物に対して、厚さ0.5mmのガラスを介して超高圧水銀ランプを用いて紫外線を180J/m2照射する。紫外線照射後の液晶の電圧保持率を上述のVHR測定と同様の方法で測定する。但し、照射強度は366nmで0.1W/m2とした。評価は以下の3段階で行った。
B:75〜90%
C:75%以下
相溶性:液晶組成物に、実施例1〜229で得られた化合物のいずれかを500ppm添加した際の溶解の様子を目視で3段階評価した。
B:わずかに溶解せず分離している
C:一部溶解せず分離している
保存安定性:液晶組成物を−20℃で1週間保存し、析出物の有無を目視で3段階評価した。
B:わずかに白濁が見られる
C:析出物が明らかに確認できる
(実施例131)液晶組成物の調製−1
以下の組成からなるホスト液晶組成物(H)を調製した。
(実施例131〜260)
実施例130と同様にして、実施例2〜実施例130で製造した化合物を用いて、実施例131〜実施例260の測定を行った。
比較例として、母体液晶(H)に対し、特にさらなる化合物を添加することなく特性を測定した結果は以下の通りである。
耐光VHR:C
保存安定性:A
この結果から、本願発明の化合物は、液晶組成物の保存安定性を損なうことなく、液晶組成物の光による劣化を防止する効果があることが分かる。
(比較例2)
母体液晶(H)に対し、化合物(R−1)を500ppm添加し、測定を測定した結果は以下の通りである。
耐光VHR:A
相溶性:B
保存安定性:C
(比較例3,4)
以下、比較例2と同様にして、比較例3,4の測定を行った結果を以下に示す。
Claims (7)
- 一般式(i)
Ri2は水素原子、又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、mi1は0又は1を表し、
Spi1及びSpi2はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から12のアルキレン基を表し、アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、
Ai1は、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立して置換基を有してもよく、
qi1は0、1、2、3又は4を表す。)
で表される基を表し、
Yi1は式(Y−1)〜(Y−4)
から選択される基を表し、
ti1は1、2、3又は4を表すが、
Zi1、Ri1、Ri2、Spi1、Spi2、mi1又はqi1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物。 - 一般式(i)において、Ri1が水素原子を表す、請求項1に記載の化合物。
- 一般式(i)において、Spi1が、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が−O−、−COO−、−OCO−により置き換えられた炭素原子数1から12のアルキレン基又は単結合を表す、請求項1又は2に記載の化合物。
- 一般式(i)において、qi1が0を表す、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物を一種又は二種以上含有する組成物。
- 室温において液晶相を有する請求項5記載の組成物。
- 請求項5又は6記載の組成物を使用した表示素子。
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