JP2020089996A - 加飾シート - Google Patents

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勝三 太田
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友達 松尾
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Abstract

【課題】 この発明は、所定の光強度の下で、漆黒を背景色として文字、図柄等の模様を視認できる加飾シートを提供することを課題とする。【解決手段】 この発明の加飾シート10は、表面側に配置される光透過性基材1と、光透過性基材1に部分的に凸状に形成され裏面側に膨らむ曲面20を有する光透過性インク層2と、透明インク層2を覆うように設けられた黒色インク層3と、を備える。そして、光透過性インク層2と黒色インク層3の界面で反射する反射光は、光透過性インク層2の曲面の位置によって角度が異なり、視点の位置によって、認識できる反射光が変化する。【選択図】 図1

Description

この発明は、漆黒を背景色とした加飾シートに関し、詳しくは、文字や図形などの各種の模様が所定の光強度の下で表現可能な加飾シートに関するものである。
漆黒を背景色として、彩色模様が得られる加飾材が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に記載の加飾材は、微細凹凸部を上面に有する透明基材と、着色透明層と、黒色インク層とをこの順序で積層している。この加飾材は、透明基材側から入射する光の一部が、微細凹凸部で反射されるようになり、微細凹凸部に対応する位置に図柄を得ることができる、そして、黒色インク層が光を吸収することにより深みがある漆黒を得ることができる。この結果、漆黒感のある背景色の中に、鮮明な彩色模様を得ることができる旨記載されている。
特開2009−255373号公報
特許文献1に記載された加飾材は、黒色インク層に光を吸収させ、微細凹凸部で光の一部を反射させることにより、漆黒を背景色として彩色模様を得るものである。しかしながら、微細凹凸部では、光の反射が十分ではなく、彩色模様を十分に認識できない虞がある。
この発明は、所定の光強度の下で、漆黒を背景色として文字、図柄等の模様を視認できる加飾シートを提供することを課題とする。
この発明の加飾シートは、表面側に配置される光透過性基材層と、前記光透過性基材層に部分的に凸状に形成され裏面側に膨らむ曲面を有する光透過性インク層と、前記透明インク層を覆うように設けられた黒色インク層と、を備える。
この発明によれば、光透過性インク層と黒色インク層の界面で反射する反射光は、光透過性インク層の曲面の位置によって角度が異なる。その結果、視点の位置によって、認識できる反射光が変化する。
また、前記光透過性インク層は、透明性の高い材料または光透過性を損なわない程度に着色された半透明材料を用いることができる。
これにより、光と影のコントラストが大きく、かつ、彩色模様が強調された透明感のある加飾シートを実現することができる。
また、この発明の加飾シートは、表面側に配置される光透過性基材層と、前記光透過性基材層に部分的に凸状に形成された光透過性インク層と、前記透明インク層を覆うように設けられた黒色インク層と、を備え、前記光透過性インク層は、複数のインク層を積層して設けられていることを特徴とする。
光透過性インク層の積層数を変化させることで、反射光の大きさが変化する。また、積層する層を多くすることにより、奥行きを感じ、より深い表現を得ることができる。
また、前記光透過性インク層は、複数のインク層を積層して異なる膜厚の層が光透光性基材上に設けられてもよい。
この発明は、光透過性基材に部分的に凸状に形成された裏面側に膨らむような曲面を有する光透過性インク層を有しているので、この光透過性インク層の曲面によるレンズ効果により、入射した光の反射角度が異なり、見る角度により、模様の見え方が異なる。このため、見る位置での加飾シートの模様が変化して多彩な模様を施したように感じる加飾シートが得られる。
この発明の第1の実施形態に係る加飾シートの模式的断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る加飾シートに光強度が小さい光を照射した時の状態を示す模式的説明図である。 この発明の第1の実施形態に係る加飾シートに光強度が大きい光を照射した時の状態を示す模式的説明図である。 この発明の第1の実施形態に係る加飾シートに光を照射した時の見る角度によって反射する光の状態が変化することを示す説明図であり、(a)は光の反射の方向、(b)は見る位置で変わる状態、(c)は模様が変化する状態を示している。 スクリーン印刷のメッシュの大きさを変更して、この発明の第1の実施形態に係る加飾シートの光透過性インク層の厚さを変更したサンプルをそれぞれ撮影した表面側の光反射状態を示す図であり、(a)は、#460のメッシュのスクリーン、(b)は、#300のメッシュのスクリーン、(c)は、#270のメッシュを用いたものである。 この発明の第2の実施形態に係る加飾シートの模式的断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る加飾シートの模式的断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る加飾シートに光を照射した時の状態を示す模式的説明図である。 スクリーン印刷による光透過性インク層の積層数を変更して形成した加飾シートのサンプルをそれぞれ撮影した加飾シートの表面側の光反射状態を示す図であり、(a)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて1層の光透過性インク層を形成したもの、(b)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて光透過性インク層を2層積層して形成したもの、(c)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて光透過性インク層を3層積層して形成したものである。
この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る加飾シートの模式的断面図である。
図1に示すように、この発明の第1の実施形態の加飾シート10は、光透過性基材1と、光透過性基材1上に部分的に凸状に形成された光透過性インク層2と、この光透過性インク層2を覆うように設けられた黒色インク層3と、をこの順序で積層したものである。そして、この第1の実施形態においては、光透過性インク層2は、裏面側に膨らむ曲面20を有するように光透過性基材1上に設けられている。
この光透過性基材1は、完全な透明材料であってもよいし、光透過性を損なわない程度に薄く着色された半透明材料であってもよい。光透過性基材1は、文字、図柄等の模様領域を形成する光透過性インク層2を印刷する基材に適した機械的強度や物理的・化学的耐久性、平坦性、印刷適性などを備えていることが望ましい。
具体的材料として、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアクリルエステル、ポリカーボネート、生分解性プラスチックなどの合成樹脂、ガラス板などを使用することができる。
光透過性基材1の厚みは、加飾シートの使用目的や要求性能によっても異なる。いわゆるフィルムからシートあるいは板材と呼ばれる範囲の厚みが採用できる。
また、光透過性基材1は、材料や特性、厚みが異なる複数の層を積層して構成することもできる。
光透過性基材1上に、部分的に凸状に光透過性インク層2が設けられ、加飾のための文字、図柄等の模様領域が形成される。光透過性インク層2は、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、型を用いて形成される。前述したように、光透過性インク層2は、裏面側が膨らむ曲面20を有するように形成される。
この光透過性インク層2は、光が透過するインクで構成され、透明インクに限らず、光が透過するものでは着色されたインクでもよい。
この実施形態では、光透過性インク層2は紫外線硬化型樹脂を含むインクが用いられ、例えば、光透過性基材1に、スクリーン印刷を行った後、紫外線を照射して硬化させて、光透過性インク層2を形成している。
また、型を用いる場合には、紫外線を透過する型に紫外線硬化型樹脂を含むインクを充填し、型ごと光透過性基材1上に密着させ、その後、紫外線を照射する。紫外線の照射により、型内部の紫外線硬化樹脂を硬化させて、光透過性基材1上に光透過性インク層2が設けられる。
光透過性インク層2は、点形状に光透過性基材1上に凸状に形成されたり、線形状に光透過性基材1上に凸状に形成されたり、これらの形状を組み合わせて、文字、図柄等の模様を加飾の用途に応じてその形状が決められる。
この光透過性インク層2の断面形状は、図1に示すように、裏面側に膨らむ曲面20を有するように、光透過性基材1から裏面側に立ち上がり、裏面側に面する側が円または楕円の一部の形状となるように形成されている。
光透過性インク層2は、裏面側に膨らむ曲面20を有しているので、レンズ効果を有する。すなわち、光が入射する光透過性基材1側から見ると凹面鏡と同様の効果が得られることになる。従って、光透過性基材1側から光透過性インク層2に入射した光は、光透過性インク層2と黒色インク層3との界面で反射し、その反射光が曲面の中央部分に向かって収束する方向に反射する。これにより、後述するように、見る角度によって見える模様の状態が異なる。
ここで、光透過性インク層2の断面とは、加飾シート10の平面方向に垂直な方向である。
光透過性インク層2の高さは、要求される視認性によって適宜選択される。また、後述するように、光透過性インク層2の高さを場所によって変えることにより、反射光が変化し、見える模様を変えることができる。
光透過性インク層2の高さおよび幅は、デザイン等の好みに応じ、上述した範囲内でそれぞれ調整すればよい。例えば、幅に対する高さの比率を上げると指向性はより強まる傾向になる。光透過性インク層2をスクリーン印刷で形成する場合、紫外線硬化型樹脂組成物を含むインキの粘度等、またはスクリーン版の乳剤厚等を変えることにより、光透過性インク層2の高さおよび幅を調整することができる。
そして、光透過性インク層2をスクリーン印刷で形成する場合は、同じ光透過性インクを用いてもスクリーンのメッシュの大きさを変えることで、光透過性基材1の上に形成する光透過性インク層2の厚さ(高さ)を変えることができる。スクリーンのメッシュが低い(メッシュの大きさが大きい)ほど形成する光透過性インク層2の厚くなり、光透過性インク層2の高さが高くなる。この発明の実施形態では、スクリーンのメッシュの大きさを変えて光透過性インク層2の厚さ(高さ)を変えている。
光透過性インク層2を覆うように設けられる黒色インク層3は、黒色インキにより形成されている。黒色インク層3は、光を吸収し、黒色を呈する層として機能する。黒色インキは、黒色顔料およびバインダー樹脂を含むことが好ましい。黒色インク層3の厚さは、特に、限定されないが、光透過性インク層2を覆うことができる厚さ以上で、要求される視認性に応じて適宜選択すればよい。例えば、深みのある黒が要求される場合には、厚さを厚くするなど、使用する黒色インクの黒の濃度などを勘案して適宜選択される。
黒色顔料としては、無機顔料または有機顔料のいずれを用いてもよい。黒色濃度を調整することで、背景色の漆黒具合を調整でき、光透過性インク層2の形状による図柄の見栄えを調整できる。また、黒色濃度を調整することで、光透過性インク層2からの反射光の調整も可能となる。
図2及び図3には、加飾シート10を光透過性基材1側から見たとき、すなわち、加飾シート10の光透過性基材1側から光が入射したときの、光の反射の一例を模式的に示している。
図2に示すように、所定の光強度より小さい光強度の光LSが照射された時には、光透過性インク層2の側面と裏面側からの黒色インク層3の映り込みと、光透過性インク層2を囲む黒色インク層3による光の遮断により、加飾シート10は漆黒のシートとして認識される。
すなわち、図2に示すように、加飾シート10に照射される光LSの光強度が所定の強度より小さい場合には、光透過性インク層2を設けている領域及び光透過性インク層2を設けていない領域とも照射された光Lが吸収される。
尚、光透過性基材1と光透過性インク層2との界面で反射する反射光RL1と、光透過性インク層2と黒色インク層3との界面で反射する反射光RL2とが僅かに反射するが、これら反射光は殆ど光透過性基材側1からは視認することはできない。このため、加飾シート10は全て漆黒に見え、光透過性インク層2により形成された図柄を認識することができない。
図3に示すように、照射される光LLの光強度が所定より大きくなると、光透過性基材1から入射した光L1は、光透過性基材1を通過し、光透過性基材1と光透過性インク層2との界面で反射する反射光RL1と、光透過性インク層2と黒色インク層3との界面で反射する反射光RL2と、黒色インク層3に入射する光がある。
この発明の加飾シート10は黒色インク層3を有するため、黒色インク層3に入射した光は、黒色インク層3に吸収される。その結果、この発明の加飾シート10においては、反射光RL1および反射光RL2が視認されることになる。さらに、この加飾シート10は、光透過性インク層2と黒色インク層3とが接することにより、光透過性インク層2と黒色インク層30との界面で反射する反射光RL2による光が強調され、光と影のコントラストがより強調される。
この結果、この発明の加飾シート10は、光透過性インク層2により形成された模様が光輝くことになる。
上記したように、光透過性インク層2は、一定の透過率を維持することができれば、顔料等によって着色されていてもよい。これにより、光と影のコントラストが大きく、かつ、彩色模様が強調された透明感のある加飾シート10を実現することができる。
そして、この加飾シート10は、光透過性インク層2を着色しても所定の光強度の光が照射されていない場合には、光透過性インク層2は、黒色インク層3の黒色が写り込むことにより、漆黒の状態で模様は認識できない。しかし、所定の光強度以上の光が照射されると、着色した色を帯びて反射し、カラフルな色を伴った模様を視認することができる。特に、青色系は、黒に吸収されやすいため、積層を増してもより深く色を発色する。
次に、見る角度によって見える図柄が変化する理由につき図4を参照して説明する。この発明の第1の実施形態では、光透過性インク層2が裏面側に膨らむ曲面20を形成しているので、光透過性インク層2に入射し、光透過性インク層2と黒色インク層3との界面で反射する反射光は、光透過性インク層2の曲面の位置によって角度が異なる。
図4では、説明を簡単にするため、図中の中央部、右端、左端にそれぞれ入射した光の反射光について考察する。図4(a)に示すように、中央部に入射した光は光透過性基材1に直交するように反射光RLAが光透過性基材1から出る。右端と左端にそれぞれ入射した光は曲面20により、中央部側に収束するように反射する。図中左の端に入射した光は中央部側に向かって図中右側へ反射する反射光RLBとなる。図中右の端に入射した光は中央部側に向かって図中左側へ反射する反射光RLCとなる。
このように、光透過性インク層2と黒色インク層3との界面で反射する反射光は、光透過性インク層2の曲面の位置によって角度が異なる。その結果、図4(b)に示すように、視点の位置によって、認識できる反射光が変化する。
すなわち、図中の中央部分の視点e1では、反射光RLA、反射光RLB、反射光RLCが認識できる。図中の左部分の視点e2では、反射光RLA、反射光RLCが認識できる。図中の左部分の視点e3では、反射光RLA、反射光RLBが認識できる。
このように、認識できる反射光が変化することにより、視認できる模様、反射光の大きさが異なる。
次に、図4(c)のように、光透過性インク層が平面方向で連続する場合につき説明する。
この図4(c)の例では、3個の光透過性インク層2a、2b、2cが平面方向で連続している。図中左側の光透過性インク層2aからは中央部から反射光RLA、左側から中央部側に向かって図中右側へ反射する反射光RLB、右側から中央部側に向かって図中左側へ反射する反射光RLCが光透過性基材1から出る。同様に、図中中央側の光透過性インク層2bからは中央部から反射光RLD、左側から中央部側に向かって図中右側へ反射する反射光RLE、右側から中央部側に向かって図中左側へ反射する反射光RLFが光透過性基材1から出る。図中右側の光透過性インク層2cからは中央部から反射光RLG、左側から中央部側に向かって図中右側へ反射する反射光RLH、右側から中央部側に向かって図中左側へ反射する反射光RLIが光透過性基材1から出る。
左側の光透過性インク層2a上に位置する視点eからは、反射光RLA、RLB、RLC、RLD、RLF、RLIの反射光を認識することができる。認識できる反射光量の変化により、光透過性インク層2が平面方向で連続する場合には、太さが変化するように感じる。
次に、この発明の第1の実施形態において、光透過性インク層2の厚さが異なる場合に、同じ光強度の下で視認できる模様を確認した結果を図5に示す。図5は、スクリーン印刷のメッシュの大きさを変更して、光透過性インク層2の厚さを変更したサンプルを用意し、1650Wの蛍光灯の下で、80cmの高さで各サンプルからの反射光を撮影した結果を示している。
図5において、(a)は、#460のメッシュのスクリーン、(b)は、#300のメッシュのスクリーン、(c)は、#270のメッシュをそれぞれ用いて、光透過性基材1の上にカーボン柄を構成する光透過性インク層2をスクリーン印刷で作成した。光透過性インク層2の厚みは、(a)から(b)、(c)とメッシュの大きさに比例して高くなっている。
上記のように作成したサンプルを光透過性基材1側から写真を撮っている。これらサンプルの写真において、白くなっている箇所が反射している模様である。
図5から光透過性インク層2の厚みが厚くなる、すなわち、光透過性インク層2の高さが高くなるほど、同じ光強度でも模様の視認性が向上することが分かる。
次に、この発明の第2の実施形態につき図6に従い説明する。この第2の実施形態は、黒色インク層3上に、保護層4を設けている。この保護層4は、加飾シートの要求される視認性などにより種々選択すればよい。例えば、黒色インク層3を濃度の薄い黒(スモーク色)又は膜厚を薄くして薄黒色にする。そして、設ける保護層4により、色又は反射強度を変化させて視認性を変更させることができる。
例えば、保護層4として黒色インク層を設けると、光透過性インク層2から透明感で深みのある黒色が得られる。
例えば、保護層4として青色インク層を設けると、光透過性インク層2から青みのある黒色が得られる。
例えば、保護層4として赤色インク層を設けると、光透過性インク層2から赤みのある黒色が得られる。
例えば、保護層4としてミラーインク層を設けると、ミラー反射による黒色インク層部分の光沢度が向上し、黒色クロムメッキ調の加飾シートが得られる。
例えば、保護層4として、蒸着層を設けると、蒸着反射による黒色インク層部分の光沢度が向上し、黒色クロムメッキ調の加飾シートが得られる。
次に、この発明の第3の実施形態につき、図7及び図8に従い説明する。図7に示すように、光透過性インク層2F、2S、2Tは、複数のインク層を積層して異なる膜厚としている。すなわち、図7の図中左に示す光透過性インク層2Fは、光透過性インク層21を光透過性基材1上にスクリーン印刷により形成している。
この光透過性インク層2の高さは、スクリーンのメッシュの大きさに対応してスクリーン印刷により形成される光透過性インク層21の高さとなる。上述したように、スクリーンのメッシュが低いほど形成する光透過性インク層2の厚くなり、光透過性インク層2の高さが高くなる。この第3の実施形態では、スクリーンのメッシュの大きさは同じものを用い、積層するインク層の数を変えている。光透過性インク層2Fは、1層の光透過性インク層、光透過性インク層2Sは、光透過性インク層を2層積層したもの、光透過性インク層2Tは、光透過性インク層を3層積層したものである。光透過性インク層の積層数を変えて、厚さ(高さ)を変更している。
すなわち、図7の図中中央に示す光透過性インク層2Sは、この1層目の光透過性インク層21上に2層目の光透過性インク層22をスクリーン印刷により積層して膜厚を厚くしている。この光透過性インク層2Sの高さは、スクリーン印刷により形成される1層の光透過性インク層21と2層の光透過性インク層22との合計の高さとなる。
図7の図中右に示す光透過性インク層2Tは、この1層目の光透過性インク層21上に2層目の光透過性インク層22をスクリーン印刷により積層し、さらに3層目の光透過性インク層23をスクリーン印刷により積層して膜厚を厚くしている。この光透過性インク層2Tの高さは、スクリーン印刷により形成される1層の光透過性インク層21と2層の光透過性インク層22と3層の光透過性インク層23との合計の高さとなる。
光透過性インク層を積層させることにより、光の反射効果が異なる。
図8に示すように、各積層した光透過性インク層間の反射が重なることにより、積層する層が多ければ反射光が多くなり、同じ図柄で積層したものでも、認識できる図柄を異ならせることができる。
すなわち、図8の光透過性インク層2Fによれば、1層目の光透過性インク層21と黒色インク層3との界面からの反射光RLFが得られる。
そして、2層の光透過性インク層を積層した光透過性インク層2Sでは、1層目の光透過性インク層21と2層目の光透過性インク層22の界面からの反射光と2層目の光透過性インク層22と黒色インク層3との界面からの反射光との反射光が合算された反射光RLSが得られる。
さらに、3層の光透過性インク層を積層した光透過性インク層2Tでは、1層目の光透過性インク層21と2層目の光透過性インク層22の界面からの反射光と、2層目の光透過性インク層22と3層目の光透過性インク層23の界面からの反射光と、3層目の光透過性インク層23と黒色インク層3との界面からの反射光との反射光が合算された反射光RLTが得られる。
このように、光透過性インク層の積層数を変化させることで、反射光の大きさが変化する。また、積層する層を多くすることにより、奥行きを感じ、より深い表現を得ることができる。
光透過性基材1に設ける光透過性インク層は、図柄や用いる用途によって、光透過性基材1の全面を同じ積層数にして奥行き感、反射光が多くなることによる視認性を向上させることができる。さらに、光透過性基材1に設ける光透過性インク層を図柄や用いる用途によって、部分的に積層数を変化させて、場所により、視認性、奥行き感などを変化させるように構成してもよい。
この第3の実施形態においては、光透過性インク層は、裏面側に膨らむ曲面20を有するように、光透過性基材1から裏面側に立ち上がり、裏面側に面する側が円または楕円の一部の形状となるように形成している。光透過性インク層の断面形状は、これに限らず、山型、台形などの形状であってもよい。
この第3の実施形態においても第1の実施形態同様に、光透過性インク層2F、2S、2Tは、一定の透過率を維持することができれば、顔料等によって着色されていてもよい。これにより、光と影のコントラストが大きく、かつ、彩色模様が強調された透明感のある加飾シート10を実現することができる。
そして、この加飾シート10は、光透過性インク層2F、2S、2Tを着色しても所定の光強度の光が照射されていない場合には、光透過性インク層2F、2S、2Tは、黒色インク層3の黒色が写り込むことにより、漆黒の状態で模様は認識できない。しかし、所定の光強度以上の光が照射されると、着色した色を帯びて反射し、カラフルな色を伴った模様を視認することができる。特に、青色系は、黒に吸収されやすいため、積層を増してもより深く色を発色する。
次に、この第3の実施形態の具体例についてさらに説明する。
図9にパターンとメッシュの大きさが同じスクリーンを用いて、積層回数を変えたサンプルを用意し、同じ強度の光を照射して、反射光を撮影した状態を示す。図9は、1650Wの蛍光灯の下で、80cmの高さで各サンプルからの反射光を撮影した結果を示している。
図9において、(a)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて1層の光透過性インク層を形成したもの、(b)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて光透過性インク層を2層積層して形成したもの、(c)は、#300のメッシュのスクリーンを用いて光透過性インク層を3層積層して形成したものである。スクリーンにはカーボン柄を構成する模様が設けられている。
図9は、上記のように作成したサンプルを光透過性基材1側から写真を撮っている。これらサンプルの写真において、白くなっている箇所が反射している模様である。
これら図9から明らかなように、積層数を変化させることで、パターンとメッシュの大きさが同じスクリーンを用いても視認できる図柄を変化させることができる。そして、積層数を増やすにつれて模様のパターンの視認性が向上する。
上記した例では、同じメッシュの大きさのスクリーンを用いて、複数の光透過性インク層を積層しているが、これに限らず、視認性できる模様など用途によって積層する際に使用するスクリーンのメッシュの大きさを適宜変更してもよい。例えば、1層目の光透過性インク層21を#270メッシュのスクリーン、2層目の光透過性インク層22を#300メッシュのスクリーン、3層目の光透過性インク層23を#370のスクリーンを用いて形成するなど、メッシュの大きさを変更して形成してもよい。
尚、メッシュの大きさを変えて積層する場合には、下層の光透過性インク層を形成する際に用いるスクリーンのメッシュの大きさがその上の光透過性インク層を形成する際に用いるスクリーンのメッシュの大きさより大きいものを用いることが好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の加飾シートは、各種機器に貼り付けて使用する銘板、印刷ラベルなどに利用でき、漆黒の中に光強度により、見える模様が変化する加飾シートが得られ、銘板などの商品価値を高めることができる。
1 :光透過性基材
2 :光透過性インク層
3 :黒色インク層
10 :加飾シート
20 :曲面

Claims (4)

  1. 表面側に配置される光透過性基材と、
    前記光透過性基材に部分的に凸状に形成され裏面側に膨らむ曲面を有する光透過性インク層と、
    前記透明インク層を覆うように設けられた黒色インク層と、
    を備える加飾シート。
  2. 前記光透過性インク層は、透明性の高い材料または光透過性を損なわない程度に着色された半透明材料、からなる請求項1に記載の加飾シート。
  3. 表面側に配置される光透過性基材層と、
    前記光透過性基材層に部分的に凸状に形成された光透過性インク層と、
    前記透明インク層を覆うように設けられた黒色インク層と、
    を備え、
    前記光透過性インク層は、複数のインク層を積層して設けられていることを特徴とする加飾シート。
  4. 前記光透過性インク層は、複数のインク層を積層して異なる膜厚の層が透光性基材上に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の加飾シート。
JP2018227181A 2018-12-04 2018-12-04 加飾シート Pending JP2020089996A (ja)

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WO2022024608A1 (ja) * 2020-07-30 2022-02-03 富士フイルム株式会社 加飾フィルム、加飾成型体、加飾パネル、及び、電子デバイス

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