JP2020089594A - 医用画像処理システム、医用画像処理装置及び医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理システム、医用画像処理装置及び医用画像処理方法 Download PDF

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Masahiko Yamazaki
正彦 山崎
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Abstract

【課題】照射されるX線の線量を低減しつつCT画像の生成を行うこと。【解決手段】実施形態に係る医用画像処理システムは、取得部と記憶部と画像生成部とを有する。取得部は、180度+ファン角よりも狭い第1の角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する。記憶部は、前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを記憶する。画像生成部は、前記学習済モデルを利用して前記処理対象の第1の投影データに基づいて前記処理対象のCT画像を生成する。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、医用画像処理システム、医用画像処理装置及び医用画像処理方法に関する。
X線コンピュータ断層撮影装置は、画像再構成に必要な角度範囲の投影データを収集するため、少なくとも当該角度範囲に亘りX線を被検体に照射する必要がある。
米国特許出願公開第US2018/0144243号明細書 米国特許出願公開第US2018/0144466号明細書 米国特許出願公開第US2018/0184997号明細書
本発明が解決しようとする課題は、照射されるX線の線量を低減しつつCT画像の生成を行うことである。
実施形態に係る医用画像処理システムは、180度+ファン角よりも狭い第1の角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する取得部と、前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを記憶する記憶部と、前記学習済モデルを利用して前記処理対象の第1の投影データに基づいて前記処理対象のCT画像を生成する画像生成部と、を具備する。
図1は、本実施形態に係る医用画像処理システムの構成を示す図である。 図2は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。 図3は、本実施形態に係る学習済モデルの入出力関係を示す図である。 図4は、図3の学習済モデルの入出力を模式的に示す図である。 図5は、図3の学習済モデルの他の入出力を模式的に示す図である。 図6は、撮影部位に応じた、180度+ファン角未満の角度範囲の設定例を示す図である。 図7は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置によるCT検査の典型的な流れを示す図である。 図8は、図7のステップSA5において生成されたCT画像の表示画面の表示の一例を示す図である。 図9は、学習済モデルMAの活用例を示す図である。 図10は、第1の学習処理の典型的な流れを示す図である。 図11は、第2の学習処理の典型的な流れを示す図である。 図12は、変形例1に係る学習済モデルの入出力関係を示す図である。 図13Aは、位置決め画像(スキャノ像)と角度範囲(撮影プロトコル)との関係を示す図である。 図13Bは、位置決め画像(スキャノ像)と角度範囲(撮影プロトコル)との関係を示す他の図である。 図14は、変形例2に係る学習済モデルの入出力関係を示す図である。 図15は、図14の学習済モデルの入出力を模式的に示す図である。 図16は、図14の学習済モデルの他の入出力を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る医用画像処理システム、医用画像処理装置及び医用画像処理方法を説明する。
図1は、本実施形態に係る医用画像処理システム100の構成を示す図である。図1に示すように、医用画像処理システム100は、学習データ保管装置200、学習装置300、医用画像診断装置400及び医用画像処理装置500を有する。
学習データ保管装置200は、複数の学習サンプルを含む学習データを記憶する。例えば、学習データ保管装置200は、大容量記憶装置が内蔵されたコンピュータである。また、学習データ保管装置200は、コンピュータにケーブルや通信ネットワークを介して通信可能に接続された大容量記憶装置であってもよい。当該記憶装置としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等が適宜利用可能である。
学習装置300は、学習データ保管装置200に記憶された学習データに基づいて、モデル学習プログラムに従い機械学習モデルに機械学習を行わせ、学習済みの機械学習モデル(以下、学習済モデルと呼ぶ)を生成する。学習装置300は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを有するワークステーション等のコンピュータである。学習装置300と学習データ保管装置200とはネットワークを介して通信可能に接続されてもよいし、ケーブル等を介して接続されてもよい。ケーブル又は通信ネットワーク等を介して、学習データ保管装置200から学習装置300に学習データが供給される。学習装置300と学習データ保管装置200とは通信可能に接続されてなくても良い。この場合、学習データが記憶された可搬型記憶媒体を介して、学習データ保管装置200から学習装置300に学習データが供給される。学習データ保管装置200が学習装置300に搭載されても良い。
本実施形態に係る機械学習モデルは、入力医用データから、種々の目的に応じた出力医用データを生成するように学習された数学的モデルである。すなわち、機械学習モデルは、複数の関数が合成されたパラメータ付き合成関数である。パラメータ付き合成関数は、複数の調整可能な関数及びパラメータの組合せにより定義される。本実施形態に係る機械学習モデルは、上記の要請を満たす如何なるパラメータ付き合成関数であっても良いが、ディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN:Deep Neural Network)であるとする。DNNとしては、如何なる型及び構造でもよい。
医用画像診断装置400は、被検体に医用撮像を施すことにより当該被検体に関する医用データを生成する。医用データは、概念的に、被検体に医用撮像を施すことにより医用画像診断装置400のハードウェアを介して収集された生データや、当該生データに復元処理を施して生成される医用画像データを含む。医用データは、生データ及び/又は医用画像データに対して種々のデータ処理を施した医用データであってもよい。医用画像診断装置400により生成された医用データは、例えば、学習データ保管装置200に学習データ(又は学習サンプル)として保管され、機械学習モデルの学習のために用いられる。あるいは、医用画像診断装置400により生成された医用データは、医用画像処理装置500に供給され、処理対象の入力医用データとして、学習済モデルに適用されてもよい。医用画像診断装置400は、X線CTスキャンによる医用データを生成可能であれば、如何なるモダリティ装置でも良い。例えば、医用画像診断装置400は、X線コンピュータ断層撮影装置(CT装置)やX線診断装置等の単一モダリティ装置であっても良いし、PET(Positron Emission Tomography)/CT装置、SPECT(Single Photon Emission CT)/CT装置等の複合モダリティ装置であっても良い。
医用画像処理装置500は、学習装置300により生成された学習済モデルを利用して、医用画像診断装置400により生成された入力医用データに対応する出力医用データを生成する。医用画像処理装置500と学習装置300とはネットワークを介して通信可能に接続されてもよいし、ケーブルを介して通信可能に接続されてもよい。ケーブル又は通信ネットワーク等を介して、学習装置300から医用画像処理装置500に学習済モデルが供給される。医用画像処理装置500と学習装置300とは、必ずしも通信可能に接続されてなくても良い。この場合、学習済モデルが記憶された可搬型記憶媒体等を介して、学習装置300から医用画像処理装置500に学習済モデルが供給される。学習済モデルの供給は、医用画像処理装置500の製造から医用施設等への据付の間の任意の時点でも良いし、メンテナンス時でも良く、如何なる時点に行われても良い。供給された学習済モデルは、医用画像処理装置500に記憶される。また、医用画像処理装置500は、医用画像診断装置400に搭載されたコンピュータであっても良いし、医用画像診断装置400にケーブルやネットワーク等を介して通信可能に接続されたコンピュータであっても良いし、医用画像診断装置400とは独立のコンピュータであっても良い。医用画像処理装置500と学習装置300とが単一のコンピュータに実装されても良い。
以下、本実施形態に係る医用画像診断装置400は、学習装置300と医用画像処理装置500とを兼ねるX線コンピュータ断層撮影装置であるとする。
図2は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の構成を示す図である。図2に示すように、X線コンピュータ断層撮影装置1は、なお、図2には説明の都合のため複数の架台10が描画されているが、典型的にはX線コンピュータ断層撮影装置1が装備する架台10は1台である。
図2に示すように、X線コンピュータ断層撮影装置1は、架台10、寝台30及びコンソール40を有する。架台10は、被検体PをX線CT撮影するための構成を有するスキャン装置である。寝台30は、X線CT撮影の対象となる被検体Pを載置し、被検体Pを位置決めするための搬送装置である。コンソール40は、架台10を制御するコンピュータである。例えば、架台10及び寝台30は検査室に設置され、コンソール40は検査室に隣接する操作室に設置される。架台10、寝台30及びコンソール40は互いに通信可能に有線または無線で接続されている。架台10は、スキャン部の一例である。
図2に示すように、架台10は、X線管11、X線検出器12、回転フレーム13、X線高電圧装置14、制御装置15、ウェッジ16、コリメータ17及びデータ収集回路(DAS:Data Acquisition System)18を有する。
X線管11は、X線を発生する。具体的には、X線管11は、熱電子を発生する陰極と、陰極から飛翔する熱電子を受けてX線を発生する陽極と、陰極と陽極とを保持する真空管とを含む。X線管11は、高圧ケーブルを介してX線高電圧装置14に接続されている。陰極には、X線高電圧装置14によりフィラメント電流が供給される。フィラメント電流の供給により陰極から熱電子が発生する。陰極と陽極との間には、X線高電圧装置14により管電圧が印加される。管電圧の印加により陰極から陽極に向けて熱電子が飛翔して陽極に衝突し、X線が発生する。発生されたX線は、被検体Pに照射される。陰極から陽極に向けて熱電子が飛翔することにより管電流が流れる。
X線検出器12は、X線管11から発生され被検体Pを通過したX線を検出し、検出されたX線の線量に対応した電気信号をDAS18に出力する。X線検出器12は、チャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたX線検出素子列がスライス方向(列方向)に複数配列された構造を有する。X線検出器12は、例えば、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは、入射X線量に応じた光量の光を出力する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射面側に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれることもある。光センサアレイは、シンチレータからの光の光量に応じた電気信号に変換する。光センサとしては、例えば、フォトダイオードが用いられる。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを回転軸Z回りに回転可能に支持する円環状のフレームである。具体的には、回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持する。回転フレーム13は、固定フレーム(図示せず)に回転軸Z回りに回転可能に支持される。制御装置15により回転フレーム13が回転軸Z回りに回転することによりX線管11とX線検出器12とを回転軸Z回りに回転させる。回転フレーム13の開口部19には、画像視野(FOV:Field Of View)が設定される。
なお、本実施形態では、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台30の天板33の長手方向をZ方向、Z方向に直交し床面に対し水平である方向をX方向、Z方向に直交し床面に対し垂直である方向をY方向と定義する。
X線高電圧装置14は、高電圧発生装置とX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧及びX線管11に供給するフィラメント電流を発生する。X線制御装置は、X線管11に印加する高電圧とX線管11に供給フィラメント電流とを制御する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。X線高電圧装置14は、架台10内の回転フレーム13に設けられてもよいし、架台10内の固定フレーム(図示しない)に設けられても構わない。
ウェッジ16は、被検体Pに照射されるX線の線量を調節する。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線の線量が予め定められた分布になるようにX線を減衰する。例えば、ウェッジ16としては、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)等、アルミニウム等の金属が加工されることにより形成された金属フィルタである。これらウェッジ16は、所定のターゲット角度や所定の厚みを有するように加工される。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を限定する。コリメータ17は、X線を遮蔽する複数の鉛板をスライド可能に支持し、複数の鉛板により形成されるスリットの形態を調節する。なお、コリメータ17は、X線絞りとも呼ばれる。
DAS18は、X線検出器12により検出されたX線の線量に応じた電気信号をX線検出器12から読み出し、読み出した電気信号を増幅し、ビュー期間に亘り電気信号を積分することにより当該ビュー期間に亘るX線の線量に応じたデジタル値を有する検出データを収集する。検出データは、投影データとも呼ばれる。DAS18は、例えば、投影データを生成可能な回路素子を搭載した特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)により実現される。DAS18により生成された投影データ(検出データ)は、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から光通信によって架台10の非回転部(例えば、固定フレーム)に設けられた発光ダイオード(LED)を有する受信機に送信され、受信機からコンソール40に伝送される。なお、回転フレーム13から架台10の非回転部への投影データの送信方式は、前述の光通信に限定されず、非接触型のデータ伝送であれば如何なる方式であっても良い。
寝台30は、基台31、支持フレーム32、天板33及び寝台駆動装置34を備える。基台31は、床面に設置される。基台31は、支持フレーム32を、床面に対して垂直方向(Y方向)に移動可能に支持する構造体である。支持フレーム32は、基台31の上部に設けられるフレームである。支持フレーム32は、天板33を中心軸Zに沿ってスライド可能に支持する。天板33は、被検体Pが載置される柔軟性を有する板状構造体である。寝台駆動装置34は、寝台30に収容される。寝台駆動装置34は、被検体Pが載置された天板33を移動させるための動力を発生するモータ又はアクチュエータである。寝台駆動装置34は、コンソール40等による制御に従い作動する。
制御装置15は、コンソール40の処理回路44による撮影制御機能441に従いX線CT撮影を実行するためにX線高電圧装置14、DAS18及び寝台30を制御する。制御装置15は、CPU等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動装置とを有する。処理回路は、ハードウェア資源として、CPU等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。制御装置15は、例えば、コンソール40、架台10及び寝台30等に設けられた入力インタフェース43からの操作信号に従い架台10及び寝台30を制御する。例えば、制御装置15は、回転フレーム13の回転、架台10のチルト、天板33及び寝台30の動作を制御する。
コンソール40は、メモリ41、ディスプレイ42、入力インタフェース43及び処理回路44を有する。メモリ41とディスプレイ42と入力インタフェース43と処理回路44との間のデータ通信は、バス(BUS)を介して行われる。なお、コンソール40は、架台10とは別体であるとして説明するが、架台10にコンソール40の全構成要素又は一部の構成要素が含まれても良い。コンソール40は、本実施形態に係る学習装置300及び医用画像処理装置500の一例である。
メモリ41は、種々の情報を記憶するHDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。メモリ41は、例えば、投影データやキャリブレーションデータ等を記憶する。メモリ41は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ41の保存領域は、X線コンピュータ断層撮影装置1内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。メモリ41は、学習済モデルを記憶する。
図3は、本実施形態に係る学習済モデルMAの入出力関係を示す図である。図3に示すように、学習済モデルMAは、180度+ファン角未満の角度範囲RAの投影データPAを入力とし、180度+ファン角以上の角度範囲RBの投影データPBを出力するようにパラメータが学習された機械学習モデルである。角度範囲は、回転軸Z回りのX線管11の回転角度の範囲を意味する。通常の画像再構成法によりCT画像を生成するためには、最低限、180度+ファン角の角度範囲の投影データが必要である。通常の画像再構成法は、本実施形態に係る学習済モデルMAを使用せず、解析学的画像再構成及び/又は逐次近似画像再構成アルゴリズムを使用して、画像再構成に必要な角度範囲の投影データに基づいて画像生成を行う方法である。180度+ファン角未満の角度範囲RAは、通常の画像再構成に必要な角度範囲未満の角度範囲の一例である。角度範囲RAは、必ずしも空間的に連続的な範囲である必要なく、空間的に離散的に配置された複数の範囲であってもよい。離散的に配置された複数の範囲の合計角度が角度範囲RAを構成するものとする。角度範囲RAは、180度+ファン角未満であれば如何なる角度範囲でもよい。180度+ファン角以上の角度範囲RBは、通常の画像再構成に必要な角度範囲の一例である。角度範囲RBは、例えば、180度+ファン角の角度範囲でもよいし、360度の角度範囲でもよいし、180度+ファン角と360度との間の任意の角度範囲でもよい。
図4は、学習済モデルMAの入出力を模式的に示す図である。図4に示すように、360度の角度範囲に180度+ファン角未満の角度範囲RA1が設定される。360度の角度範囲のうちの角度範囲RA1以外の角度範囲RA2は、投影データが収集されない角度範囲である。角度範囲RA1は、撮像ボリュームのうちの被検体が占める略全ボクセルに対し、X線管11からのX線パスが少なくとも一回通過するように設定されるとよい。なお、X線感受性の高い解剖学的部位が占めるボクセルに対しては必ずしもX線パスは通過しなくてもよい。図4の場合、角度範囲RA1は、離散的に配置された、0度を含む局所範囲と90度を含む局所範囲とに設定される。2つの角度範囲RA1の角度幅の合計角度は、180度+ファン角未満になるように設定される。学習済モデルMAは、角度範囲RA1の投影データを入力とし、180度+ファン角以上の角度範囲、例えば、360度の角度範囲RBの投影データを出力する。
角度範囲RA1の入力形式は特に限定されない。例えば、角度範囲RA1の投影データの実測値のみが学習済モデルMAに入力される。他の形式として、角度範囲RA1の投影データの実測値とゼロ等の所定値で置換された角度範囲RA2のデータ値とが学習済モデルMAに入力されてもよい。
学習済モデルMAの出力形式についても特に限定されない。180度+ファン角以上の角度範囲RBの投影データとして、学習済モデルMAによる計算値が出力される。具体的には、学習済モデルMAは、図4に示すように、角度範囲RA2だけでなく角度範囲RA1を含む全角度範囲RBの投影データを計算してもよい。あるいは、学習済モデルMAは、図5に示すように、実測値が存在する角度範囲RA1については当該実測値をそのまま出力し、実測値が存在しない角度範囲RB2(すなわち、角度範囲RA2)については計算値を出力してもよい。学習済モデルMAは、角度範囲RB2の投影データの計算値のみを出力してもよい。
上記の通り、角度範囲RA1は、撮像ボリュームのうちの被検体が占める略全ボクセルに対し、X線管11からのX線パスが少なくとも一回通過するように設定される。撮像ボリュームのうちの被検体が占めるボクセルは、撮影部位の位置や大きさ等の形態に応じて異なる。よって、学習済モデルMAは撮影部位毎に生成されメモリ41に記憶される。
図6は、撮影部位に応じた、180度+ファン角未満の角度範囲RAの設定例を示す図である。図6に示すように、被検体の複数の撮影部位PS1、PS2、PS3及びPS4を考える。例えば、撮影部位PS1は頭部、撮影部位PS2は胸部、撮影部位PS3は腹部、撮影部位PS4は下肢であるとする。撮影部位PS1についての180度+ファン角未満の角度範囲RA−PS1、撮影部位PS2についての180度+ファン角未満の角度範囲RA−PS2、撮影部位PS3についての180度+ファン角未満の角度範囲RA−PS3及び撮影部位PS4についての180度+ファン角未満の角度範囲RA−PS4は、異なる角度幅及び角度位置に設定される。撮像視野に占める撮影部位のサイズに応じて角度範囲RAの角度幅が異なるように設定される。例えば、下肢は頭部や胸部、腹部に比して撮像視野に占める撮影部位のサイズが小さいので、角度範囲RA−PS4の角度範囲の角度幅が、他の角度範囲RA−PS1、角度範囲RA−PS2及び角度範囲RA−PS3に比して狭くなるように設定される。また、X線感受性の強い部分を通過するX線パスの角度が撮影部位に応じて異なるので、角度範囲RA−PS1、角度範囲RA−PS2、角度範囲RA−PS3及び角度範囲RA−PS4の角度位置が互いに異なるように設定される。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された医用画像(CT画像)や、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を出力する。例えば、ディスプレイ42としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ42は、架台10に設けられても良い。また、ディスプレイ42は、デスクトップ型でも良いし、コンソール40本体と無線通信可能なタブレット端末等に含まれるタブレット型でも良い。
入力インタフェース43は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。入力インタフェース43としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜使用可能である。なお、本実施形態において入力インタフェース43は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース43の例に含まれる。また、入力インタフェース43は、架台10に設けられても良い。また、入力インタフェース43は、コンソール40本体と無線通信可能なタブレット端末等に含まれても良い。
処理回路44は、入力インタフェース43から出力される入力操作の電気信号に応じてX線コンピュータ断層撮影装置1の動作を制御する。例えば、処理回路44は、ハードウェア資源として、CPUやGPU等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。処理回路44は、メモリに展開されたプログラムを実行することにより、撮影制御機能441、画像生成機能442、画像処理機能443、データ取得機能444、角度範囲決定機能445、学習機能446、モデル選択機能447及び表示制御機能448等を実行する。なお、各機能441〜448は単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能441〜448を実現するものとしても構わない。
撮影制御機能441において処理回路44は、X線CT撮影を行うためX線高電圧装置14と制御装置15とDAS18とを制御する。処理回路44は、スキャン計画等により決定された撮影条件に従いX線高電圧装置14と制御装置15とDAS18とを制御する。例えば、180度+ファン角よりも狭い角度範囲RAに亘り被検体に対してX線CTスキャンが施され、DAS18を介して当該角度範囲RAに関する投影データが収集される。また、処理回路44は、X線高電圧装置14と制御装置15とDAS18とを制御し、位置決めスキャンをすることも可能である。
画像生成機能442において処理回路44は、DAS18から出力された投影データに基づいて、被検体に関するCT画像を生成する。CT画像の生成方法としては、通常の画像再構成法とDNN再構成法とがある。通常の画像再構成法は、上記の通り、本実施形態に係る学習済モデルMAを使用せず、解析学的画像再構成及び/又は逐次近似画像再構成アルゴリズムを使用して、画像再構成に必要な角度範囲の投影データに基づいて画像生成を行う方法である。DNN再構成法は、学習済モデルMAを使用して、画像再構成に必要な角度範囲よりも狭い角度範囲の投影データに基づいて画像生成を行う方法である。なお、通常の画像再構成法とDNN再構成法とは相互に一部アルゴリズムを流用してもよい。通常の画像再構成法において処理回路44は、投影データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を施し、前処理後の投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等を用いた再構成処理を施しCT画像を生成する。DNN再構成法において処理回路44は、学習済モデルMAを利用して、180度+ファン角よりも狭い角度範囲RAに関する、処理対象の第1の投影データに基づいて当該処理対象のCT画像を生成する。また、処理回路44は、位置決めスキャンにより収集された投影データに基づいて位置決め画像を生成してもよい。
画像処理機能443において処理回路44は、入力インタフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、CT画像データに、MPR処理やボリュームレンダリング処理、サーフェスレンダリング処理、画素値投影処理等を行う。
データ取得機能444において処理回路44は、種々の情報を取得する。例えば、処理回路44は、180度+ファン角よりも狭い角度範囲RAに関する投影データを取得する。より詳細には、処理回路44は、撮影制御機能441により収集された、角度範囲RAに関する投影データを取得する。また、処理回路44は、180度+ファン角よりも広い角度範囲RBに関する投影データを取得することも可能である。例えば、処理回路44は、撮影制御機能441により収集された、角度範囲RBに関する投影データを取得する。角度範囲RAに関する投影データと角度範囲RBに関する投影データとは、他のX線コンピュータ断層撮影装置やPACS等から取得してもよい。
角度範囲決定機能445において処理回路44は、被検体の撮影部位の情報と当該被検体の位置決め画像との少なくとも一方に基づいて、被検体の撮影部位に対応する角度範囲RAを決定する。
学習機能446において処理回路44は、角度範囲RAに関する投影データと角度範囲RBに関する投影データとを含む複数の学習サンプルに基づいて機械学習モデルのパラメータを学習して学習済モデルMAを生成する。
モデル選択機能447において処理回路44は、複数の撮影部位に関する複数の学習済モデルMAの中から、使用する学習済モデルMAを選択する。また、処理回路44は、一定の条件の下で学習された機械学習モデルの中から、学習済モデルMAとして使用する機械学習モデルを選択する。
表示制御機能448において処理回路44は、種々の情報をディスプレイ42に表示する。例えば、種々の情報として、画像生成機能442や画像処理機能443等により生成されたCT画像等が表示される。
以下、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1による学習済モデルMAを利用したDNN再構成について説明する。
図7は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1によるCT検査の典型的な流れを示す図である。図7に示すように、まず、処理回路44は、撮影制御機能441の実現により、位置決めスキャンを実行する(ステップSA1)。ステップSA1において処理回路44は、X線高電圧装置14と制御装置15とDAS18とを制御して、天板33に載置された被検体Pに対して位置決めスキャンを実行する。位置決めスキャンは、天板33をZ軸に沿って移動しながら、回転フレーム13の回転角度の固定下、X線管11からのX線の照射とX線検出器12によるX線の検出とを行うことにより行われる。一の回転角度の下でのみ位置決めスキャンが行われてもよいし、二以上の回転角度の下で位置決めスキャンが行われてもよい。位置決めスキャンにおいてDAS18により収集された投影データは処理回路44に供給される。処理回路44は、供給された投影データに基づいて位置決め画像IAを生成する。
ステップSA1が行われると処理回路44は、角度範囲決定機能445の実現により、本スキャンのための角度範囲RAを決定する(ステップSA2)。ステップSA2において処理回路44は、本スキャンに関する被検体Pの撮影部位BEとステップSA1において収集された位置決め画像との少なくとも一方に基づいて角度範囲RAを決定する。被検体Pの撮影部位BEは、例えば、検査オーダ情報から抽出されてもよいし、入力インタフェース43を介してオペレータ等のユーザにより入力されてもよい。例えば、処理回路44は、複数の撮影部位BEと複数の角度範囲RAとを関連付けたLUT(Look Up Table)を利用して、被検体の撮影部位BEに関連付けられた角度範囲RAを決定する。他の例として処理回路44は、被検体Pの撮影部位BEと位置決め画像とに基づく所定のアルゴリズムに従い、当該撮影部位BEと位置決め画像とに最適な角度範囲RAを算出してもよい。角度範囲RAは、X線照射が行われる角度位置及び範囲長の組合せであり、撮影プロトコルの一要素であるともいえる。
ステップSA2が行われると処理回路44は、撮影制御機能441の実現により、本スキャンを実行する(ステップSA3)。ステップSA3において処理回路44は、X線高電圧装置14と制御装置15とDAS18とを制御して、天板33に載置された被検体Pに対して本スキャンを実行する。本スキャンは、天板33に載置された被検体P、回転フレーム13を回転軸Z回りに高速で回転させながら、X線管11からのX線の照射とX線検出器12によるX線の検出とを繰り返し行うことにより行われる。この際、処理回路44は、ステップSA2において決定された角度範囲RAに限定してX線管11から被検体PにX線を照射させ、360度のうちの角度範囲RA以外の角度範囲についてはX線管11から被検体PにX線を照射させない。例えば、X線高電圧装置14による管電圧及び/又は管電流の制御によりX線のオンとオフとを切り替えてもよいし、コリメータ17又は他のX線遮蔽板によりX線のオンとオフとを切り替えてもよい。このようにX線の照射を角度範囲RAに制限することにより、通常の画像再構成に必要な180+ファン角以上の角度範囲に亘りX線を照射する場合に比して、被検体に照射されるX線の線量を低減することが可能になる。また、角度範囲RAにおいては基準の線量よりも低い線量のX線CTスキャンが行われてもよい。基準の線量は、通常の画像再構成法により再構成されるCT画像の画質を保障する線量である。本スキャンにおいてDAS18により収集された、角度範囲RAに関する投影データPAは処理回路44に供給される。
ステップSA3が行われると処理回路44は、画像生成機能442の実現により、DNN再構成を行う。DNN再構成は、投影データの生成処理(ステップSA4)と画像生成処理SA5(ステップSA5)とを含む。
ステップSA4において処理回路44は、学習済モデルMAを使用して、画像再構成のための角度範囲RBに関する投影データPBを生成する。具体的には、まず、処理回路44は、モデル選択機能447の実現により、撮影部位BE及び本スキャンのための角度範囲RAに対応する学習済モデルMAを、メモリ41に記憶された複数の学習済モデルMAの中から選択する。そして処理回路44は、画像生成機能442の実現により、ステップSA3において収集された角度範囲RAに関する投影データPAに、選択された学習済モデルMAを適用して、通常の画像再構成に必要な180+ファン角以上の角度範囲RBに関する投影データPBを生成する。学習済モデルMAを利用することにより、実際にはX線照射が行われていない角度範囲についても、実際にX線照射が行われた角度範囲RAに関する投影データPAに基づいて予測することが可能になる。
ステップSA5において処理回路44は、ステップSA4において生成された角度範囲RBに関する投影データPBに通常の画像再構成法のアルゴリズムを適用して、角度範囲RBに関する投影データPBに基づくCT画像IBを生成する。通常の画像再構成法としては、解析学的画像再構成法、逐次近似画像再構成法、解析学的画像再構成法及び逐次近似画像再構成を組合せた画像再構成法が適宜利用可能である。デノイズのための学習済モデルを解析学的画像再構成法、逐次近似画像再構成法、解析学的画像再構成法及び逐次近似画像再構成を組合せた画像再構成法に組み込んだ画像再構成法が、通常の画像再構成法として利用されてもよい。
ステップSA5が行われると処理回路44は、表示制御機能448の実現により、ステップSA5において生成されたCT画像IBをディスプレイ42等に表示する(ステップSA6)。
図8は、ステップSA5において生成されたCT画像IBの表示画面IS1の表示の一例を示す図である。図8に示すように、表示画面IS1には、ステップSA5において生成されたCT画像IBが表示される。CT画像IBは、通常の画像再構成に必要な180+ファン角以上の角度範囲RBに関する投影データPBに基づいて生成されているので読影等に適した画質を有する。表示画面IS1には、CT画像IBが学習済モデルMAを利用したCT画像であることをユーザに知らせるためのメッセージW1が表示されてもよい。メッセージW1としては、例えば、「AIによる投影データ予測あり」が表示される。また、CT画像IBには、学習済モデルMAを利用して生成されたことを示すメタ情報又はフラグ等が付加されてもよい。
図9は、学習済モデルMAの活用例を示す図である。図9に示すように、学習済モデルMAは、精密検査の有無を判断するためのスクリーニング検査において使用されることが期待される。例えば、学習済モデルMAを用いたAIにより最適化された撮影プロトコル(角度範囲RA)での本スキャン(SA3)が行われる。角度範囲RAでの本スキャンは、画像再構成に必要な180°+ファン角未満の角度範囲に限定してX線照射が行われればよいので、被曝量を低減することができる。本スキャン(SA3)により生成されたCT画像IB(断層像)に基づいて腫瘍の疑いの有無が判断される。腫瘍の疑い有りと判断された場合、精密検査が行われる。精密検査においては、画像再構成に角度範囲RBに亘り実測の投影データを収集するため、角度範囲RA全体にX線照射が行われる。角度範囲RBに関する投影データに基づくCT画像(断層像)により腫瘍の有無が詳細に判断される。このように本実施形態によれば、スクリーニング検査における被検体の被曝量を低減することができる。
以上により、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1によるCT検査が終了する。
なお、上記の説明において学習済モデルMAは、角度範囲RAに関する投影データから180度+ファン角以上の角度範囲RBに関する投影データを出力するように機能付けられているものとした。しかしながら、本実施形態に係る学習済モデルは、角度範囲RAに関する投影データから180度+ファン角以上の角度範囲RBに関する投影データに基づくCT画像を出力するように機能付けられてもよい。当該学習済モデルに、角度範囲RAに関する投影データを適用することにより、角度範囲RBに関する投影データに基づくCT画像を直接的に生成することが可能になる。当該学習済モデルは撮影部位毎にメモリ41に記憶される。
次に、学習済モデルMAを生成するための処理回路44による機械学習について説明する。本実施形態に係る学習処理は第1の学習処理と第2の学習処理とに大別される。
図10は、第1の学習処理の典型的な流れを示す図である。第1の学習処理は、予め決定された一つの角度範囲RAについて所定の出力精度を超えるまで機械学習モデルの学習を行う。
図10に示すように、処理回路44は、データ取得機能444の実現により、予め決定された角度範囲RAに関する学習サンプルSnを取得する(ステップSB1)。nは学習サンプルを識別するための整数である。角度範囲RAは、入力インタフェース43等を介して、任意の角度位置及び範囲長に決定されればよい。各学習サンプルSnは、同一被検体の同一撮影部位に関する、角度範囲RAに関する投影データと画像再構成に必要十分な角度範囲に関する投影データとの組合せである。角度範囲RAに関する投影データは入力データとして用いられ、画像再構成に必要十分な角度範囲に関する投影データは正解データとして用いられる。画像再構成に必要十分な角度範囲は、例えば、360度であるが、180°+ファン角以上であれば如何なる角度範囲でもよい。以下、画像再構成に必要十分な角度範囲は、360度であるとし、フル範囲RFullと表記する。学習サンプルSn(角度範囲RAに関する投影データとフル範囲RFullに関する投影データ)は様々な被検体の同一撮影部位に対して角度範囲RAとフル範囲RFullとに亘りX線CTスキャンをすることにより収集される。なお、角度範囲RAに関する投影データは、フル範囲RFullに亘りX線CTスキャンをすることにより収集された投影データから抽出されてもよい。学習サンプルSnの収集のためのX線CTスキャンは、X線コンピュータ断層撮影装置1により行われてもよいし、他のX線コンピュータ断層撮影装置により行われてもよい。
ステップSB1が行われると処理回路44は、学習機能446の実現により、学習サンプルSnに基づき機械学習モデルのパラメータを学習する(ステップSB2)。ステップSB2において処理回路44は、角度範囲RAに関する投影データを機械学習モデルに適用して順伝播処理を行い、フル範囲Rfullに関する投影データの推定データを出力する。次に処理回路44は、推定データと正解データとの差分(誤差)を機械学習モデルに適用して逆伝播処理を行い、勾配ベクトルを計算する。次に処理回路44は、勾配ベクトルに基づいて機械学習モデルの重み付き行列やバイアス等のパラメータを更新する。
ステップSB2が行われると処理回路44は、推定データと正解データとの差分により評価される出力精度が閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップSB3)。閾値は、入力インタフェース43等を介してユーザ等により任意値に設定されればよい。
ステップSB3において出力精度が閾値よりも大きくないと判定された場合(ステップSB3:NO)、処理回路44は、nを変更する(ステップSB4)、すなわち、他の学習サンプルについてステップSB1−SB3が行われ出力精度が閾値よりも大きいか否かが判定される。出力精度が閾値よりも大きいと判定されるまで、学習サンプルを変更しながらステップSB1−SB3が繰り返される。
ステップSB3において出力精度が閾値よりも大きいと判定された場合(ステップSB3:YES)、処理回路44は、機械学習モデルを学習済モデルMAとして出力する(ステップSB5)。出力された学習済モデルMAは撮影部位の情報に関連付けてメモリ41に記憶される。
以上により第1の学習処理についての説明を終了する。
図11は、第2の学習処理の典型的な流れを示す図である。第2の学習処理は、角度範囲RAを変更しながら複数の機械学習モデルについて同一学習サンプル数で学習を行い、選択条件を満たす機械学習モデルを選択する。選択条件としては、例えば、「出力精度が最も高い」や「出力精度が一定値以上且つ角度範囲RAの範囲長が最小」等に設定可能である。図11の選択条件は、「出力精度が一定値以上且つ角度範囲RAの範囲長が最小」である。
図11に示すように、処理回路44は、データ取得機能444の実現により、180+ファン角未満の角度範囲RAmに関する所定数の学習サンプルを取得する(ステップSC1)。mは角度範囲RAを識別するための整数である。角度範囲RAmは、入力インタフェース43等を介して、任意の角度位置及び範囲長に決定されればよい。各学習サンプルは、同一被検体の同一撮影部位に関する、角度範囲RAmに関する投影データと画像再構成に必要十分な角度範囲に関する投影データとの組合せである。角度範囲RAmに関する投影データは入力データとして用いられ、画像再構成に必要十分な角度範囲に関する投影データは正解データとして用いられる。画像再構成に必要十分な角度範囲は、例えば、360度であるが、180°+ファン角以上であれば如何なる角度範囲でもよい。以下、画像再構成に必要十分な角度範囲は、360度であるとし、フル範囲RFullと表記する。学習サンプル(角度範囲RAmに関する投影データとフル範囲RFullに関する投影データ)は様々な被検体の同一撮影部位に対して角度範囲RAmとフル範囲RFullとに亘りX線CTスキャンをすることにより収集される。なお、角度範囲RAmに関する投影データは、フル範囲RFullに亘りX線CTスキャンをすることにより収集された投影データから抽出されてもよい。学習サンプルの収集のためのX線CTスキャンは、X線コンピュータ断層撮影装置1により行われてもよいし、他のX線コンピュータ断層撮影装置により行われてもよい。
学習サンプルの所定数は、入力インタフェース43等を介して、1000等の任意の値に設定されるとよい。後述のように、ステップSC1からSC3は角度範囲RAmを変更しながら繰り返し実行される。角度範囲RAmの範囲長はステップSC1からSC3が反復されるにつれて徐々に狭くなるように設定される。例えば、初めの方の角度範囲RAmは360度に近い範囲長に設定されるとよい。
ステップSC1が行われると処理回路44は、学習処理446の実現により、所定数の学習サンプルに基づき機械学習モデルNmのパラメータを学習する(ステップSC2)。ステップSC2において処理回路44は、角度範囲RAmに関する投影データを機械学習モデルNmに適用して順伝播処理を行い、フル範囲Rfullに関する投影データの推定データを出力する。次に処理回路44は、推定データと正解データとの差分(誤差)を機械学習モデルNmに適用して逆伝播処理を行い、勾配ベクトルを計算する。次に処理回路44は、勾配ベクトルに基づいて機械学習モデルNmの重み付き行列やバイアス等のパラメータを更新する。
ステップSC2が行われると処理回路44は、推定データと正解データとの差分により評価される出力精度が閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップSC3)。閾値は、入力インタフェース43等を介してユーザ等により任意値に設定されればよい。
ステップSC3において出力精度が閾値よりも小さいと判定された場合(ステップSC3:NO)、処理回路44は、mを変更する(ステップSC4)。所定の長さだけ範囲長を狭めた次の角度範囲RAm+1についてステップSC1−SC3が繰り返され、出力精度が閾値よりも小さいか否かが判定される。この際、全ての角度範囲RAmについて学習サンプルの個数は所定数で同一に保たれる。出力精度が閾値よりも小さくないと判定されるまで、角度範囲RAmを変更しながらステップSC1−SC3が繰り返される。すなわち、処理回路44は、複数の角度範囲RAmに関する複数の機械学習モデルNmの各々について、角度範囲RAmに関する投影データとフル範囲Rfullに関する投影データとを含む複数の学習サンプルに基づいてパラメータを学習する。
ステップSC3において出力精度が閾値よりも小さいと判定された場合(ステップSC3:YES)、処理回路44は、1回前の反復、すなわち、最後の選択条件を満たした機械学習モデルNm−1を学習済モデルMAとして出力する(ステップSC5)。これにより、選択条件を満たす機械学習モデルNm−1を学習済モデルMAとして選択することができる。例えば、上記の通り選択条件が「出力精度が一定値以上且つ角度範囲RAの範囲長が最小」である場合、DNN再構成により生成されるCT画像の画質を満足できるレベルで保持しつつ、被検体の被曝量を最小限に留めることができる。選択条件が「出力精度が最も高い」である場合、DNN再構成により生成されるCT画像の画質が最も高いCT画像を得ることができる。出力された学習済モデルMAは撮影部位の情報に関連付けてメモリ41に記憶される。
以上により第2の学習処理についての説明を終了する。
なお、上記の第2の学習処理の流れは一例であり種々の変形が可能である。例えば、上記の説明においてはステップSC1からSC3の反復につれて角度範囲RAmの範囲長を狭めるものとした。しかしながら、ステップSC1からSC3の反復につれて角度範囲RAmの範囲長を広げてもよい。この場合、初回の範囲長を、例えば、90度に設定し、反復するにつれて範囲長が広げられるとよい。また、複数の角度範囲RAmについて学習サンプル数が同一であるとしたが、全ての角度範囲RAmに亘り完全に学習サンプル数が同一である必要はない。
上記の通り、第1の学習処理によれば、予め設定された一の角度範囲RAについて出力精度が閾値を満足するまで学習が行われる。一方、第2の学習処理によれば、複数の角度範囲RAmについて略同一数の学習サンプルにより複数の機械学習モデルの学習が行われる。第1の学習処理は、第2の学習処理に比して必要な学習サンプルの個数が少ないため、学習サンプルを用意する手間が少ない。一方、第2の学習処理は、複数の角度範囲RAmについて学習が行われるので、学習処理の過程において最適な角度範囲RAmを探索することができる。
なお、角度範囲RAに関する投影データから180度+ファン角以上の角度範囲RBに関する投影データに基づくCT画像を出力するように機能付けられた学習済モデルMAを生成する場合についても、第1の学習処理及び第2の学習処理を利用することが可能である。この場合、正解データである「フル範囲RFullに関する投影データ」を「フル範囲RFullに関する投影データに基づくCT画像」に置き換えればよい。
(変形例1)
上記図7に示す角度範囲RAの決定処理(ステップSA2)において処理回路44は、LUT又は所定のアルゴリズムにより、DNN再構成に必要な角度範囲RAを決定するものとした。変形例1に係る処理回路44は、学習済モデルMBを利用して角度範囲RAを決定する。
図12は、変形例1に係る学習済モデルMBの入出力関係を示す図である。図12に示すように、学習済モデルMBは、撮影部位BEと位置決め画像IAとを入力とし、DNN再構成に必要な角度範囲RAを出力するようにパラメータが学習された機械学習モデルである。位置決め画像IAは、被検体の撮影部位BEに関する位置決め画像である。出力の角度範囲RAは、入力の撮影部位BEと位置決め画像IAとに最適な、DNN再構成に必要な角度範囲である。ここで最適な角度範囲とは、被検体の撮影部位BEに関するCT画像を学習済モデルMAを利用して生成する場合において、画質が一定値以上且つ被曝量が可能な限り少ない角度範囲RAを意味する。
図13A及び図13Bは、位置決め画像(スキャノ像)IAと角度範囲(撮影プロトコル)RAとの関係を示す図である。図13Aに示す位置決め画像IA1と図13Bに示す位置決め画像IA2との撮影部位は胸部である。図13Aに示す被検体と図13Bに示す被検体とは異なる人物であるとする。被検体が異なる場合、同一の撮影部位であっても当該撮影部位の形態やX線感受性の高い解剖学的部位の形態等が異なる。すなわち、同一の撮影部位であっても被検体が異なれば、最適な撮影プロトコル(角度範囲RA)も異なる。例えば、図13Aに示すように、被検体領域が位置決め画像IAの中央に描出され、図13Bに示すように、被検体領域が位置決め画像IAの上方に描出される。この場合、各被検体の撮影部位である胸部が占める略全てのボクセルに対し、X線感受性が高い領域の線量が高くなることを回避しつつ、X線パスを少なくとも一回通過させる事が角度範囲は異なる。よって、学習済モデルMBにより、個々の被検体の撮影部位BEと位置決め画像IAとに基づいて、個々の被検体の撮影部位BEに最適な角度範囲RAを決定することが可能になる。
(変形例2)
上記実施形態において処理回路44は、X線照射がされない角度範囲に関する投影データを、学習済モデルMAに従い計算するものとした。変形例2に係る処理回路44は、チャネル方向及び列方向により規定される検出器範囲のうちの全範囲よりも狭い部分範囲に関する投影データを、他の学習済モデルに従い計算する。以下、変形例2に係るX線コンピュータ断層撮影装置について説明する。なお以下の説明において、本実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図14は、変形例2に係る学習済モデルMDの入出力関係を示す図である。図14に示すように、学習済モデルMDは、部分的な検出器範囲RCに関する投影データPCを入力とし、全検出器範囲RDに関する投影データPDを出力するようにパラメータが学習された機械学習モデルである。検出器範囲は、X線検出器12のX線の検出面の範囲を意味する。検出器範囲は、列(ROW)方向とチャネル(CH)方向とにより2次元的に規定される範囲である。
図15は、学習済モデルMDの入出力を模式的に示す図である。図15に示すように、全検出器範囲よりも狭い部分的な検出器範囲RC1が設定される。検出器範囲RC1は、X線CTスキャンにより投影データが収集される検出器範囲である。検出器範囲RC1に限定してX線が照射される。全検出器範囲のうちの検出器範囲RC1以外の検出器範囲RC2は、X線CTスキャンにより投影データが収集されない検出器範囲である。検出器範囲RC2にはX線が照射されない。
例えば、図15に示すように、検出器範囲RC1は、チャネル方向に関して部分的な検出器範囲である。検出器範囲RC1は、如何なるチャネルに設定されてもよい。例えば、図15に示すように、中心チャネルを含む略中央部に位置する複数のチャネルが検出器範囲RC1に設定される。検出器範囲RC1は、空間的に連続する複数のチャネルに設定されてもよいし、空間的に離間する複数のチャネルに設定されてもよい。学習済モデルMDを検出器範囲RC1に関する投影データに適用することにより、全検出器範囲RD1に関する投影データが出力される。
図16は、学習済モデルMDの他の入出力を模式的に示す図である。図16に示すように、全検出器範囲よりも狭い部分的な検出器範囲RC3が設定される。検出器範囲RC3は、X線CTスキャンにより投影データが収集される検出器範囲である。検出器範囲RC3に限定してX線が照射される。全検出器範囲のうちの検出器範囲RC3以外の検出器範囲RC4は、X線CTスキャンにより投影データが収集されない検出器範囲である。検出器範囲RC4にはX線が照射されない。
例えば、図16に示すように、検出器範囲RC3は、列方向に関して部分的な検出器範囲である。検出器範囲RC3は、如何なる列に設定されてもよい。例えば、図16に示すように、中心列を含む略中央部に位置する複数の列が検出器範囲RC3に設定される。検出器範囲RC3は、空間的に連続する複数の列に設定されてもよいし、空間的に離間する複数の列に設定されてもよい。学習済モデルMDを検出器範囲RC3に関する投影データに適用することにより、全検出器範囲RD2に関する投影データが出力される。
部分的な検出器範囲RCは、撮像ボリュームのうちの被検体が占める略全ボクセルに対し、X線管11からのX線パスが少なくとも一回通過するように設定されるとよい。なお、X線感受性の高い解剖学的部位が占めるボクセルに対しては必ずしもX線パスは通過しなくてもよい。典型的には、部分的な検出器範囲RCは、ビュー毎に設定される。すなわち、ビュー毎に検出器範囲RCが異なる検出器範囲に設定されてもよい。ビュー毎に学習済モデルMDが検出器範囲RCに関する投影データに適用され、全検出器範囲RD2に関する投影データが出力される。
部分的な検出器範囲RCは、図15に示すようなチャネル単位又は図16に示すような列単位で設定される必要はない。例えば、部分的な検出器範囲RCは、検出素子単位で設定されてもよい。
学習済モデルMDについても、学習機能446の実現により処理回路44により生成可能である。学習サンプルは、部分的な検出器範囲RCに関する投影データと全検出器範囲RDに関する投影データとの組合せである。学習サンプルとしての部分的な検出器範囲RCに関する投影データと全検出器範囲RDに関する投影データとは、同一の被検体PをX線CTスキャンすることにより生成されるとよい。学習サンプルは、様々な被検体Pに対するX線CTスキャンにより複数生成される。
処理回路44は、学習処理446の実現により、学習サンプルに基づき機械学習モデルのパラメータを学習する。具体的には、処理回路44は、部分的な検出器範囲RCに関する投影データを機械学習モデルに適用して順伝播処理を行い、全検出器範囲RDに関する投影データの推定データを出力する。次に処理回路44は、推定データと正解データとの差分(誤差)を機械学習モデルに適用して逆伝播処理を行い、勾配ベクトルを計算する。次に処理回路44は、勾配ベクトルに基づいて機械学習モデルNAの重み付き行列やバイアス等のパラメータを更新する。順伝播処理と逆伝播処理とを出力精度が閾値以上になるまで繰り返し行うことにより学習済モデルRDが生成される。
なお、本実施形態と変形例2とは適宜組合せが可能である。すなわち、180度+ファン角未満の角度範囲RAと部分的な検出器範囲RCとが設定される。X線CTスキャン時においては、角度範囲RAと検出器範囲RCとに限定してX線が照射され、角度範囲RA且つ検出器範囲RCに関する投影データがDAS18により収集される。処理回路44は、角度範囲RAに属するビュー毎に、検出器範囲RCに関する投影データを学習済モデルRDに適用して全検出器範囲RDに関する投影データを生成する。次に処理回路44は、角度範囲RAに関する全検出器範囲RDの投影データを学習済モデルMAに適用して、180度+ファン角以上の角度範囲RBに関する全検出器範囲RDの投影データを生成する。そして処理回路44は、角度範囲RBに関する全検出器範囲RDの投影データに通常の画像再構成処理を施してCT画像を生成することができる。
また、上記実施形態において、X線コンピュータ断層撮影装置1は、いわゆる第3世代であるとした。すなわち、X線コンピュータ断層撮影装置1は、X線管とX線検出器とが一体となって回転軸の周囲を回転する回転/回転型(Rotate/Rotate-Type)であるとした。しかしながら、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、それのみに限定されない。例えば、X線コンピュータ断層撮影装置1は、リング状に配列された多数のX線検出素子が固定され、X線管のみが回転軸の周囲を回転する固定/回転型(Stationary/Rotate-Type)でもよい。X線コンピュータ断層撮影装置1は、リング状に配列された多数のX線検出素子が固定され、リング状に陽極が配置され、電磁偏向により電子ビームを陽極にリング状に照射させる第5世代でもよい。X線コンピュータ断層撮影装置1は、一管球型であるとしたが、いわゆる多管球型にも適用可能である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、照射されるX線の線量を低減しつつCT画像の生成を行うことができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現しても良い。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1及び図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線コンピュータ断層撮影装置
10 架台
11 X線管
12 X線検出器
13 回転フレーム
14 X線高電圧装置
15 制御装置
16 ウェッジ
17 コリメータ
18 データ収集回路(DAS:Data Acquisition System)
19 開口部
30 寝台
31 基台
32 支持フレーム
33 天板
34 寝台駆動装置
40 コンソール
41 メモリ
42 ディスプレイ
43 入力インタフェース
44 処理回路
100 医用画像処理システム
200 学習データ保管装置
300 学習装置
400 医用画像診断装置
441 撮影制御機能
442 画像生成機能
443 画像処理機能
444 データ取得機能
445 角度範囲決定機能
446 学習機能
447 モデル選択機能
448 表示制御機能
500 医用画像処理装置

Claims (14)

  1. 180度+ファン角よりも狭い第1の角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する取得部と、
    前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを記憶する記憶部と、
    前記学習済モデルを利用して前記処理対象の第1の投影データに基づいて前記処理対象のCT画像を生成する画像生成部と、
    を具備する医用画像処理システム。
  2. 前記記憶部は、複数の撮影部位の各々について前記学習済モデルを記憶し、
    前記画像生成部は、前記処理対象の撮影部位に対応する前記学習済モデルに従い前記処理対象のCT画像を生成する、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  3. 第1の角度範囲に関する第1の投影データと第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は前記第2の投影データに基づくCT画像とを含む複数の学習サンプルに基づいて単一の機械学習モデルのパラメータを学習して前記学習済モデルを生成する学習部を更に備え、
    前記学習部は、前記単一の機械学習モデルの出力が所定の精度を有するまで前記単一の機械学習モデルのパラメータを学習する、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  4. 学習部と選択部とを更に備え、
    前記学習部は、複数の第1の角度範囲に関する複数の機械学習モデルの各々について、前記第1の角度範囲に関する第1の投影データと前記第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は前記第2の投影データに基づくCT画像とを含む複数の学習サンプルに基づいてパラメータを学習し、
    前記複数の学習サンプルの数は、前記複数の機械学習モデルに対して略同一であり、
    前記選択部は、前記複数の機械学習モデルのうちの、出力の精度が最も高い機械学習モデルを前記学習済モデルとして選択する、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  5. 学習部と選択部とを更に備え、
    前記学習部は、複数の第1の角度範囲に関する複数の機械学習モデル各々について、前記第1の角度範囲に関する第1の投影データと前記第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は前記第2の投影データに基づくCT画像とを含む複数の学習サンプルに基づいてパラメータを学習し、
    前記複数の学習サンプルの数は、前記複数の機械学習モデルに対して略同一であり、
    前記選択部は、前記複数の機械学習モデルのうちの、出力の精度が閾値を上回り且つ第1の角度範囲が最も狭い機械学習モデルを前記学習済モデルとして選択する、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  6. 決定部を更に備え、
    前記記憶部は、複数の第1の角度範囲に関する複数の学習済モデルを記憶し、
    前記決定部は、前記処理対象の撮影部位の情報と前記処理対象の位置決め画像との少なくとも一方に基づいて、前記処理対象の撮影部位に対応する第1の角度範囲を決定し、
    前記画像生成部は、前記複数の学習済モデルのうちの前記決定された第1の角度範囲に対応する前記学習済モデルに従い前記処理対象のCT画像を生成する、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  7. 前記第1の角度範囲は、離散的に配置された複数の角度範囲により構成され、
    前記複数の角度範囲の合計は、180度+ファン角よりも狭い、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  8. 前記画像生成部は、前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データを生成するための前記学習済モデルに前記処理対象の第1の投影データを適用して前記処理対象の第2の投影データを決定し、前記処理対象の第2の投影データに画像再構成を行い前記処理対象のCT画像を再構成する、請求項1記載の医用画像処理システム。
  9. 前記処理対象の第1の投影データは、基準の線量よりも低い線量のX線CTスキャンにより収集され、
    前記基準の線量は、画像再構成演算により再構成されるCT画像の画質を保障する線量である、
    請求項1記載の医用画像処理システム。
  10. 前記取得部は、前記処理対象に対し前記第1の角度範囲に亘りX線CTスキャンを行い、前記第1の角度範囲に関する前記処理対象の第1の投影データを収集するスキャン部を有する、請求項1記載の医用画像処理システム。
  11. 180度+ファン角よりも狭い第1の角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する取得部と、
    前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを利用して、前記処理対象の第1の投影データから前記処理対象のCT画像を生成する画像生成部と、
    を具備する医用画像処理装置。
  12. 180度+ファン角よりも狭い第1の角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する工程と、
    前記第1の角度範囲に関する第1の投影データから180度+ファン角以上の第2の角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを利用して、前記処理対象の第1の投影データから前記処理対象のCT画像を生成する工程と、
    を具備する医用画像処理方法。
  13. チャネル方向及び列方向により規定される検出器範囲のうちの全範囲よりも狭い第1の範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する取得部と、
    前記第1の範囲に関する第1の投影データから前記第1の範囲よりも広い第2の範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを利用して、前記処理対象の第1の投影データから前記処理対象のCT画像を生成する画像生成部と、
    を具備する医用画像処理装置。
  14. 画像再構成に必要な角度範囲よりも狭い角度範囲に関する、処理対象の第1の投影データを取得する取得部と、
    画像再構成に必要な角度範囲よりも狭い角度範囲に関する第1の投影データから画像再構成に必要な角度範囲に関する第2の投影データ又は当該第2の投影データに基づくCT画像を生成するための学習済モデルを記憶する記憶部と、
    前記学習済モデルを利用して前記処理対象の第1の投影データに基づいて前記処理対象のCT画像を生成する画像生成部と、
    を具備する医用画像処理システム。
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