JP2020089152A - 筐体、電気接続箱、及びワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】力の軽減を図りアッパーカバーの組み付け作業性を向上させることが可能な筐体を提供する。また、この筐体を構成に含む電気接続箱やワイヤハーネスを提供する。【解決手段】自動車に配索されるワイヤハーネスは、この端末に電気接続箱1を備える。電気接続箱1の筐体2は、フレーム周壁7の縁10で囲まれた上部開口部4をアッパーカバー5が回転移動して覆う構造を有する。アッパーカバー5は、押し込み凸部22が形成される天井壁16と、この天井壁16に連成されるカバー周壁17と、フレーム周壁7のフレーム側ロック部13に対し嵌合するカバー側ロック部21とを有する。押し込み凸部22は、アッパーカバー5を押し込むための面として押し込み面24を有する。この押し込み面24は、カバー側ロック部21がフレーム側ロック部13に嵌合する直前の当接時において押し込み方向Sに対し略直交する平面形状に形成される。【選択図】図4
Description
本発明は、開口部を有するフレーム周壁と、回転移動により開口部を覆うアッパーカバーとを備える筐体に関する。また、この筐体と、電子部品ブロックとを備える電気接続箱や、ワイヤハーネスにも関する。
自動車に搭載される電気接続箱は、電子部品ブロックと、この電子部品ブロックを収容する筐体とを備えて構成される(例えば下記特許文献1参照)。筐体は、フレーム周壁を有するフレームと、アッパーカバーとを備えて構成される。アッパーカバーは、フレーム周壁の縁に囲まれた上部開口部を覆うような部材に形成される。筐体は、アッパーカバーの回転移動により上部開口部が覆われるとともに、フレーム及びアッパーカバーの各ロック部同士が嵌合して組み付けが完了するように形成される。
上記従来技術にあっては、アッパーカバーをフレームに組み付ける際に、フレーム及びアッパーカバーの各ロック部同士を嵌合させるためとして、アッパーカバーの天井壁をフレーム側に向けて押し込む作業が行われる。各ロック部同士の嵌合直前においては、回転移動の途中になるアッパーカバーが傾いた状態にあることから、作業者は傾いた天井壁で手を滑らせずに確実にアッパーカバーを押し込む必要があるために大きな力を掛けることになる。従って、作業性が悪く力の軽減が必要であるという問題点を有する。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、力の軽減を図りアッパーカバーの組み付け作業性を向上させることが可能な筐体を提供することを課題とする。また、この筐体を構成に含む電気接続箱やワイヤハーネスを提供することも課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の筐体は、縁に開口部が形成されるフレーム周壁と、該フレーム周壁に対し回転移動により前記開口部を覆うアッパーカバーとを備え、該アッパーカバーは、押し込み凸部が形成される天井壁と、該天井壁に連成されるカバー周壁と、前記フレーム周壁のフレーム側ロック部に対し嵌合するカバー側ロック部とを有し、前記押し込み凸部は、前記アッパーカバーを押し込むための面として押し込み面を有し、該押し込み面は、前記カバー側ロック部が前記フレーム側ロック部に嵌合する直前の当接時において押し込み方向に対し略直交する平面形状に形成されることを特徴とする。
このような請求項1の特徴を有する本発明によれば、アッパーカバーの天井壁に押し込み凸部を形成し、この押し込み凸部をアッパーカバーの押し込み部分として用いることから、効率よく押し込む位置を作業者は把握することができる。また、押し込み凸部の押し込み面を、作業者が押し込む方向に対して略直交する平面形状に形成することから、ロック部同士の嵌合に必要な力を効率よく伝達することができる。すなわち、押し込む方向(力の方向)に対して押し込み面が略直交する平面形状であれば、力の分散が無く、集中した力を掛けることができる。その結果、押し込み面を真っ直ぐ押し込めば最低限の力でロック部同士を嵌合させることができる。この他、押し込み面を真っ直ぐ押し込むことができることから、作業者にとって手を滑らせずに確実にアッパーカバーを押し込むことができる。従って、本発明によれば、力の軽減を図りアッパーカバーの組み付け作業性を向上させることができるという効果を奏する。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の筐体において、前記アッパーカバーには、前記縁に密着させるための弾性を有する防水用のパッキンが組み付けられることを特徴とする。
このような請求項2の特徴を有する本発明によれば、アッパーカバーのパッキンを弾性変形させながら組み付け作業を行うことになったとしても、押し込み凸部を有するアッパーカバーであることから、ロック部同士の嵌合に必要な力を効率よく伝達することができるという効果を奏する。
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の筐体において、前記押し込み凸部には、前記押し込み面から前記回転移動に係る回転中心の側の前記天井壁に向けて斜面又は曲面が形成されることを特徴とする。
このような請求項3の特徴を有する本発明によれば、押し込み凸部に斜面又は曲面を形成することから、アッパーカバーの回転移動の際に作業者の指を掛け易くすることができる。従って、本発明によれば、作業性の向上に寄与することができるという効果を奏する。
また、上記課題を解決するためになされた請求項4に記載の本発明の電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックを収容するための請求項1、2又は3に記載の筐体とを備えることを特徴とする。
このような請求項4の特徴を有する本発明によれば、上記筐体の効果が得られることから、より良い電気接続箱を提供することができるという効果を奏する。
また、上記課題を解決するためになされた請求項5に記載の本発明のワイヤハーネスは、端末に請求項4に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索されることを特徴とする。
このような請求項5の特徴を有する本発明によれば、上記筐体の効果が得られる電気接続箱を備えることから、より良いワイヤハーネスを提供することができるという効果を奏する。
本発明の筐体によれば、アッパーカバーをフレームに組み付ける際の力の軽減を図ることができ、以てアッパーカバーの組み付け作業性を従来例よりも向上させることができるという効果を奏する。また、本発明の電気接続箱及びワイヤハーネスによれば、上記効果の筐体を有することから、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
自動車に配索されるワイヤハーネスは、この端末に電気接続箱を備える。電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、この電子部品ブロックの組み付け先となる筐体とを備えて構成される。筐体は、フレーム周壁の縁で囲まれた開口部をアッパーカバーが回転移動して覆う構造を有する。アッパーカバーは、押し込み凸部が形成される天井壁と、この天井壁に連成されるカバー周壁と、フレーム周壁のフレーム側ロック部に対し嵌合するカバー側ロック部とを有する。押し込み凸部は、アッパーカバーを押し込むための面として押し込み面を有する。この押し込み面は、カバー側ロック部がフレーム側ロック部に嵌合する直前の当接時において押し込み方向に対し略直交する平面形状に形成される。
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明の筐体及び電気接続箱の一実施形態を示す斜視図である。また、図2は押し込み凸部の拡大図、図3は図1の筐体及び電気接続箱を正面から見た図、図4及び図5は図3のA−A線及びB−B線断面図(円内は押し込み凸部の拡大断面図)である。尚、図1の矢印Pは上下方向、矢印Qは左右方向、矢印Rは前後方向を示すものとする。
<電気接続箱1の構成について>
図1において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、図示しない電子部品ブロックと、この電子部品ブロックを収容するための筐体2とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体2の内部にワイヤハーネス(図示省略)が引き込まれるように構成される。ワイヤハーネスは、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される。電気接続箱1は、後述する押し込み凸部22を有し、この押し込み凸部22が特徴部分になる。
図1において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、図示しない電子部品ブロックと、この電子部品ブロックを収容するための筐体2とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体2の内部にワイヤハーネス(図示省略)が引き込まれるように構成される。ワイヤハーネスは、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される。電気接続箱1は、後述する押し込み凸部22を有し、この押し込み凸部22が特徴部分になる。
<図示しない電子部品ブロックについて>
図1において、筐体2に収容される電子部品ブロックは、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロックは、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられるような部材として備えられる(電子部品ブロックの上記構成は一例であるものとする)。以上のような電子部品ブロックは、カセット式のものであり、後述するフレーム3に対して着脱自在に組み付けられる。電子部品ブロックに関しては、この名称をカセットブロックと読み替えてもよいものとする。
図1において、筐体2に収容される電子部品ブロックは、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロックは、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられるような部材として備えられる(電子部品ブロックの上記構成は一例であるものとする)。以上のような電子部品ブロックは、カセット式のものであり、後述するフレーム3に対して着脱自在に組み付けられる。電子部品ブロックに関しては、この名称をカセットブロックと読み替えてもよいものとする。
<筐体2の構成について>
図1において、筐体2は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、上記図示しない電子部品ブロックが着脱自在に組み付けられるフレーム3と、このフレーム3の上部開口部4を覆うアッパーカバー5と、フレーム3の下部開口部(図示省略)を覆うロアカバー(図示省略)とを備えて構成される。このような筐体2には、固定脚部6が複数形成される。
図1において、筐体2は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、上記図示しない電子部品ブロックが着脱自在に組み付けられるフレーム3と、このフレーム3の上部開口部4を覆うアッパーカバー5と、フレーム3の下部開口部(図示省略)を覆うロアカバー(図示省略)とを備えて構成される。このような筐体2には、固定脚部6が複数形成される。
<フレーム3の構成について>
図1、図3、図4、及び図5において、フレーム3は樹脂成形品であって、フレーム周壁7と、このフレーム周壁7の一側部8に形成される固定ベース9と、固定ベース9に形成される上記固定脚部6とを有して図示形状に形成される。フレーム周壁7は、矢印Pの上下方向にのびて、この高さがある外周壁のみで構成される(内周壁がある二重壁構造であってもよいものとする)。フレーム周壁7の先端は、上部開口部4を形成する縁10になり、この縁10がある部分には、アッパーカバー5に対する継ぎ目部分、すなわちフレーム側継ぎ目11が形成される。フレーム周壁7の他側部12(上記一側部8の反対に位置する側部)には、アッパーカバー5を係止するためのフレーム側ロック部13が形成される。フレーム側ロック部13は、本実施例において、他側部12の左右に一つずつと、中央に一つの合計三つが形成される(数は一例であるものとする)。フレーム側ロック部13は、特に符号を付さないが、案内面と突出先端面と係止面とを有する公知の突起形状に形成される。固定ベース9は、一側部8の上側に配置されて左右方向にのびる形状に形成される。固定ベース9には、アッパーカバー5を回転移動させるための突起係合部14が形成される。この突起係合部14には、アッパーカバー5の後述する突起19が挿通される。尚、突起係合部14及び突起19の近傍の引用符号RCは、アッパーカバー5の回転中心を示すものとする。本実施例においては、突起係合部14及び突起19を採用するが、これに限らず例えば公知のヒンジを採用してアッパーカバー5を回転移動させるようにしてもよいものとする。固定脚部6には、固定用の図示しないボルトの挿通部分としてボルト挿通孔15が形成される。
図1、図3、図4、及び図5において、フレーム3は樹脂成形品であって、フレーム周壁7と、このフレーム周壁7の一側部8に形成される固定ベース9と、固定ベース9に形成される上記固定脚部6とを有して図示形状に形成される。フレーム周壁7は、矢印Pの上下方向にのびて、この高さがある外周壁のみで構成される(内周壁がある二重壁構造であってもよいものとする)。フレーム周壁7の先端は、上部開口部4を形成する縁10になり、この縁10がある部分には、アッパーカバー5に対する継ぎ目部分、すなわちフレーム側継ぎ目11が形成される。フレーム周壁7の他側部12(上記一側部8の反対に位置する側部)には、アッパーカバー5を係止するためのフレーム側ロック部13が形成される。フレーム側ロック部13は、本実施例において、他側部12の左右に一つずつと、中央に一つの合計三つが形成される(数は一例であるものとする)。フレーム側ロック部13は、特に符号を付さないが、案内面と突出先端面と係止面とを有する公知の突起形状に形成される。固定ベース9は、一側部8の上側に配置されて左右方向にのびる形状に形成される。固定ベース9には、アッパーカバー5を回転移動させるための突起係合部14が形成される。この突起係合部14には、アッパーカバー5の後述する突起19が挿通される。尚、突起係合部14及び突起19の近傍の引用符号RCは、アッパーカバー5の回転中心を示すものとする。本実施例においては、突起係合部14及び突起19を採用するが、これに限らず例えば公知のヒンジを採用してアッパーカバー5を回転移動させるようにしてもよいものとする。固定脚部6には、固定用の図示しないボルトの挿通部分としてボルト挿通孔15が形成される。
<アッパーカバー5の構成について>
図1ないし図5において、アッパーカバー5は、上記の如くフレーム3の上部開口部4を覆うための樹脂成形品であって、天井壁16と、この天井壁16の周縁に連続するカバー周壁17と、カバー周壁17の一側部18に形成される複数の突起19と、カバー周壁17の他側部20に形成される複数のカバー側ロック部21とを有して図示形状に形成される。天井壁16は、この外面が平坦な面に形成される。天井壁16は、本実施例において、上部開口部4に合わせた平面視略長方形状の壁に形成される。このような天井壁16には、本発明の特徴部分である押し込み凸部22(後述するものとする)が一対形成される。カバー周壁17は、この下側の部分が一回り大きくなる段付き形状に形成される。一回り大きくなる部分には、カバー側ロック部21が配置形成される。カバー側ロック部21は、フレーム周壁7の三つのフレーム側ロック部13に対しそれぞれ係止されるような部分に形成される。カバー側ロック部21は、特に符号を付さないが、下方にのびる一対の可撓アームと、この可撓アームの先端に連成されるブリッジ状の被係止部とを有して略門型の形状に形成される。尚、上記一回り大きくなる部分における引用符号23は、カバー側継ぎ目を示す。カバー側継ぎ目23は、フレーム周壁7のフレーム側継ぎ目11に係合する部分に形成される。カバー側継ぎ目23とフレーム側継ぎ目11が係合すると、防水構造の部分が形成される。この他、図4及び図5の引用符号28で示す溝部分に、防水用のパッキン(図示省略)を組み付けたアッパーカバー5を採用してもよいものとする。図示しないパッキンは、フレーム周壁7の縁10に押し潰されて(弾性変形して)密着することにより、水分の浸入を防止することができるように形成される(図示しないパッキンを弾性変形させるために、アッパーカバー5の組み付けに力が必要になるが、以下で説明する押し込み凸部22により、その力を低減することができる)。
図1ないし図5において、アッパーカバー5は、上記の如くフレーム3の上部開口部4を覆うための樹脂成形品であって、天井壁16と、この天井壁16の周縁に連続するカバー周壁17と、カバー周壁17の一側部18に形成される複数の突起19と、カバー周壁17の他側部20に形成される複数のカバー側ロック部21とを有して図示形状に形成される。天井壁16は、この外面が平坦な面に形成される。天井壁16は、本実施例において、上部開口部4に合わせた平面視略長方形状の壁に形成される。このような天井壁16には、本発明の特徴部分である押し込み凸部22(後述するものとする)が一対形成される。カバー周壁17は、この下側の部分が一回り大きくなる段付き形状に形成される。一回り大きくなる部分には、カバー側ロック部21が配置形成される。カバー側ロック部21は、フレーム周壁7の三つのフレーム側ロック部13に対しそれぞれ係止されるような部分に形成される。カバー側ロック部21は、特に符号を付さないが、下方にのびる一対の可撓アームと、この可撓アームの先端に連成されるブリッジ状の被係止部とを有して略門型の形状に形成される。尚、上記一回り大きくなる部分における引用符号23は、カバー側継ぎ目を示す。カバー側継ぎ目23は、フレーム周壁7のフレーム側継ぎ目11に係合する部分に形成される。カバー側継ぎ目23とフレーム側継ぎ目11が係合すると、防水構造の部分が形成される。この他、図4及び図5の引用符号28で示す溝部分に、防水用のパッキン(図示省略)を組み付けたアッパーカバー5を採用してもよいものとする。図示しないパッキンは、フレーム周壁7の縁10に押し潰されて(弾性変形して)密着することにより、水分の浸入を防止することができるように形成される(図示しないパッキンを弾性変形させるために、アッパーカバー5の組み付けに力が必要になるが、以下で説明する押し込み凸部22により、その力を低減することができる)。
<押し込み凸部22について>
図1ないし図5において、本発明の特徴部分である押し込み凸部22は、カバー側ロック部21がフレーム側ロック部13に嵌合する直前の当接時(図1、図3、図4、及び図5参照。カバー側ロック部21の被係止部がフレーム側ロック部13の案内面に当接した状態)において、また、アッパーカバー5の組み付けの際の回転移動をさせる作業において、作業者が例えば親指を掛けることのできる突出した部分に形成される。押し込み凸部22は、左右方向にのびるリブ形状に形成される。このリブ状の押し込み凸部22は、カバー周壁17の他側部20に一番近い位置に配置形成される。押し込み凸部22は、左右に位置するフレーム側ロック部13に合わせて一対形成される。押し込み凸部22は、押し込み面24と、曲面25と、起立面26と、左右の側面27とを有して図示形状に形成される。押し込み面24は、アッパーカバー5を押し込むための面として平面形状に形成される。この平面形状の押し込み面24は、矢印Sで示す押し込み方向(ここでは矢印Sが上下方向Pと同じ方向になる)に対し略直交する平面になるように形成される。もう少し具体的に説明をすれば、図中の天井壁16の上面が傾いているのに対し、押し込み面24は水平方向の面になるように形成される。押し込み面24は、天井壁16の上面と非平行な面に形成される。押し込み面24は、作業者の親指が乗せられる程度の面積が確保され且つ親指の幅以上に延在する面に形成される。曲面25は、フレーム3の固定脚部6側に向く面であって、本実施例においては作業者の指が掛かり易くなるような形状(別な言い方をすれば指が滑らないような形状)として外側に凸となる曲面形状が採用される。尚、斜面となる形状であってもよいものとする。起立面26は、カバー側ロック部21側に配置される。起立面26は、押し込み面24に対し直交する方向の面に形成される。尚、特に符号を付さないが、上記面同士の連続部分には曲面が形成される。押し込み凸部22には、エッジになるような部分が生じないものとする。本実施例においては、押し込み凸部22が二つ形成されるが、中央のカバー側ロック部21に合わせて一つのみであってもよいものとする。
図1ないし図5において、本発明の特徴部分である押し込み凸部22は、カバー側ロック部21がフレーム側ロック部13に嵌合する直前の当接時(図1、図3、図4、及び図5参照。カバー側ロック部21の被係止部がフレーム側ロック部13の案内面に当接した状態)において、また、アッパーカバー5の組み付けの際の回転移動をさせる作業において、作業者が例えば親指を掛けることのできる突出した部分に形成される。押し込み凸部22は、左右方向にのびるリブ形状に形成される。このリブ状の押し込み凸部22は、カバー周壁17の他側部20に一番近い位置に配置形成される。押し込み凸部22は、左右に位置するフレーム側ロック部13に合わせて一対形成される。押し込み凸部22は、押し込み面24と、曲面25と、起立面26と、左右の側面27とを有して図示形状に形成される。押し込み面24は、アッパーカバー5を押し込むための面として平面形状に形成される。この平面形状の押し込み面24は、矢印Sで示す押し込み方向(ここでは矢印Sが上下方向Pと同じ方向になる)に対し略直交する平面になるように形成される。もう少し具体的に説明をすれば、図中の天井壁16の上面が傾いているのに対し、押し込み面24は水平方向の面になるように形成される。押し込み面24は、天井壁16の上面と非平行な面に形成される。押し込み面24は、作業者の親指が乗せられる程度の面積が確保され且つ親指の幅以上に延在する面に形成される。曲面25は、フレーム3の固定脚部6側に向く面であって、本実施例においては作業者の指が掛かり易くなるような形状(別な言い方をすれば指が滑らないような形状)として外側に凸となる曲面形状が採用される。尚、斜面となる形状であってもよいものとする。起立面26は、カバー側ロック部21側に配置される。起立面26は、押し込み面24に対し直交する方向の面に形成される。尚、特に符号を付さないが、上記面同士の連続部分には曲面が形成される。押し込み凸部22には、エッジになるような部分が生じないものとする。本実施例においては、押し込み凸部22が二つ形成されるが、中央のカバー側ロック部21に合わせて一つのみであってもよいものとする。
<効果について>
以上、図1ないし図5を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である筐体2によれば、アッパーカバー5の天井壁16に押し込み凸部22を形成し、この押し込み凸部22をアッパーカバー5の押し込み部分として用いることから、効率よく押し込む位置を作業者は把握することができる。また、押し込み凸部22の押し込み面24を、作業者が押し込む方向(押し込み方向S)に対して略直交する平面形状に形成することから、フレーム側ロック部13及びカバー側ロック部21同士の嵌合に必要な力を効率よく伝達することができる。すなわち、押し込み方向S(力の方向)に対して押し込み面24が略直交する平面形状であれば、力の分散が無く、集中した力を掛けることができる。その結果、押し込み面24を真っ直ぐ押し込めば最低限の力でフレーム側ロック部13及びカバー側ロック部21同士を嵌合させることができる。この他、押し込み面24を真っ直ぐ押し込むことができることから、作業者にとって手を滑らせずに確実にアッパーカバー5を押し込むことができる。従って、本発明によれば、力の軽減を図りアッパーカバー5の組み付け作業性を向上させることができるという効果を奏する。
以上、図1ないし図5を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である筐体2によれば、アッパーカバー5の天井壁16に押し込み凸部22を形成し、この押し込み凸部22をアッパーカバー5の押し込み部分として用いることから、効率よく押し込む位置を作業者は把握することができる。また、押し込み凸部22の押し込み面24を、作業者が押し込む方向(押し込み方向S)に対して略直交する平面形状に形成することから、フレーム側ロック部13及びカバー側ロック部21同士の嵌合に必要な力を効率よく伝達することができる。すなわち、押し込み方向S(力の方向)に対して押し込み面24が略直交する平面形状であれば、力の分散が無く、集中した力を掛けることができる。その結果、押し込み面24を真っ直ぐ押し込めば最低限の力でフレーム側ロック部13及びカバー側ロック部21同士を嵌合させることができる。この他、押し込み面24を真っ直ぐ押し込むことができることから、作業者にとって手を滑らせずに確実にアッパーカバー5を押し込むことができる。従って、本発明によれば、力の軽減を図りアッパーカバー5の組み付け作業性を向上させることができるという効果を奏する。
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
1…電気接続箱、 2…筐体、 3…フレーム、 4…上部開口部(開口部)、 5…アッパーカバー、 6…固定脚部、 7…フレーム周壁、 8…一側部、 9…固定ベース、 10…縁、 11…フレーム側継ぎ目、 12…他側部、 13…フレーム側ロック部、 14…突起係合部、 15…ボルト挿通孔、 16…天井壁、 17…カバー周壁、 18…一側部、 19…突起、 20…他側部、 21…カバー側ロック部、 22…押し込み凸部、 23…カバー側継ぎ目、 24…押し込み面、 25…曲面、 26…起立面、 27…側面、 28…溝部分、 RC…回転中心、 S…押し込み方向
Claims (5)
- 縁に開口部が形成されるフレーム周壁と、該フレーム周壁に対し回転移動により前記開口部を覆うアッパーカバーとを備え、
該アッパーカバーは、押し込み凸部が形成される天井壁と、該天井壁に連成されるカバー周壁と、前記フレーム周壁のフレーム側ロック部に対し嵌合するカバー側ロック部とを有し、
前記押し込み凸部は、前記アッパーカバーを押し込むための面として押し込み面を有し、
該押し込み面は、前記カバー側ロック部が前記フレーム側ロック部に嵌合する直前の当接時において押し込み方向に対し略直交する平面形状に形成される
ことを特徴とする筐体。 - 請求項1に記載の筐体において、
前記アッパーカバーには、前記縁に密着させるための弾性を有する防水用のパッキンが組み付けられる
ことを特徴とする筐体。 - 請求項1又は2に記載の筐体において、
前記押し込み凸部には、前記押し込み面から前記回転移動に係る回転中心の側の前記天井壁に向けて斜面又は曲面が形成される
ことを特徴とする筐体。 - 複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックを収容するための請求項1、2又は3に記載の筐体とを備える
ことを特徴とする電気接続箱。 - 端末に請求項4に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
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