JP2020087956A - スイッチング素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電界緩和層を有するスイッチング素子においてオン抵抗を低減する。【解決手段】 スイッチング素子であって、トレンチが設けられた半導体基板と、前記トレンチ内に配置されたゲート絶縁膜及びゲート電極を有する。前記半導体基板が、n型のソース層と、p型のボディ層と、前記ボディ層の下側で前記ゲート絶縁膜に接するn型のバイパス層と、前記バイパス層に接する位置から前記トレンチの底面よりも下側まで伸びているp型の電界緩和層と、前記バイパス層に対して下側から接しているとともに前記トレンチの側面及び底面で前記ゲート絶縁膜に接するn型の底部層と、前記電界緩和層を介して前記底部層の反対側に配置されているとともに前記バイパス層に対して下側から接するn型の接続層と、前記底部層、前記接続層、及び、前記電界緩和層に対して下側から接するn型のドリフト層を有する。【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は、スイッチング素子に関する。
特許文献1には、トレンチゲート型のスイッチング素子が開示されている。このスイッチング素子は、ボディ層から下側(ドリフト層側)に向かって突出するp型の電界緩和層を有している。電界緩和層は、トレンチの底面よりも下側まで伸びている。電界緩和層とトレンチの間には、n型の半導体層(以下、底部層という)が設けられている。底部層は、トレンチの側面と底面でゲート絶縁膜に接している。このスイッチング素子がオフすると、電界緩和層から底部層に空乏層が広がり、トレンチ内のゲート絶縁膜に加わる電界が緩和される。したがって、スイッチング素子の耐圧を向上させることができる。
特開2015−138958号公報
上述したように、スイッチング素子がオフしている状態では、電界緩和層から底部層に空乏層が広がる。他方、スイッチング素子がオンしている状態でも、電界緩和層から底部層に僅かに空乏層が広がっている。また、スイッチング素子がオンしている状態では、ボディ層にチャネルが形成され、チャネルを介してソース層から底部層へ電子が流れる。すなわち、スイッチング素子がオンしている状態では、電流の経路である底部層に空乏層が広がっており、底部層内の電流経路が狭い。このため、底部層の抵抗が高く、スイッチング素子のオン抵抗が高い。本明細書では、電界緩和層を有するスイッチング素子において、オン抵抗を低減する技術を提案する。
本明細書が開示するスイッチング素子は、上面にトレンチが設けられた半導体基板と、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記トレンチ内に配置されているとともに前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されたゲート電極を有している。前記半導体基板が、ソース層と、ボディ層と、バイパス層と、電界緩和層と、底部層と、接続層と、ドリフト層を有している。前記ソース層は、前記ゲート絶縁膜に接するn型層である。前記ボディ層は、前記ソース層の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型層である。前記バイパス層は、前記ボディ層の下側で前記ゲート絶縁膜に接するn型層である。前記電界緩和層は、前記バイパス層に接する位置から前記トレンチの底面よりも下側まで伸びているp型層である。前記底部層は、一部が前記電界緩和層と前記トレンチの間に配置されており、前記バイパス層に対して下側から接しており、前記トレンチの側面及び底面で前記ゲート絶縁膜に接するn型層である。前記接続層は、前記電界緩和層を介して前記底部層の反対側に配置されており、前記バイパス層に対して下側から接するn型層である。前記ドリフト層は、前記底部層、前記接続層、及び、前記電界緩和層に対して下側から接するn型層である。
このスイッチング素子がオフしている状態では、電界緩和層から底部層に空乏層が広がるので、ゲート絶縁膜に印加される電界が緩和される。このスイッチング素子がオンすると、ボディ層にチャネルが形成され、チャネルによってソース層とバイパス層が接続される。このため、ソース層からチャネルを通ってバイパス層へ電子が流れる。バイパス層へ流れた電子の一部は、底部層を通ってドリフト層へ流れる。また、バイパス層へ流れた電子の他部は、接続層を通ってドリフト層へ流れる。このように、電子が流れる経路が、底部層を経由する経路に加えて、接続層を経由する経路を有する。電子が流れる経路が複数に分岐することで、経路全体の抵抗が低くなる。したがって、この構造によれば、スイッチング素子のオン抵抗を低減することができる。
実施例1のスイッチング素子の断面図。 実施例1のスイッチング素子の断面図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例1のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例2のスイッチング素子の断面図。 実施例2のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例2のスイッチング素子の製造方法の説明図。 実施例2のスイッチング素子の製造方法の説明図。
図1に示す実施例1のスイッチング素子10は、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field effect transistor)である。スイッチング素子10は、GaNにより構成された半導体基板12を有している。半導体基板12の表面(上面)12aには、トレンチ20が形成されている。トレンチ20内に、ゲート絶縁膜22とゲート電極24が配置されている。ゲート絶縁膜22は、トレンチ20の内面を覆っている。ゲート電極24は、ゲート絶縁膜22によって半導体基板12から絶縁されている。ゲート電極24の表面は、層間絶縁膜26によって覆われている。半導体基板12の表面12aに、ソース電極30が配置されている。ソース電極30は、層間絶縁膜26によってゲート電極24から絶縁されている。半導体基板12の裏面(下面)12bに、ドレイン電極32が配置されている。
半導体基板12は、ソース層40、ボディ層42、バイパス層43、電界緩和層44、底部層46、接続層50、ドリフト層54、及び、ドレイン層56を有している。
ソース層40は、n型層であり、ソース電極30に接している。ソース層40は、トレンチ20の上端でゲート絶縁膜22に接している。ソース層40は、高いn型不純物濃度を有している。
ボディ層42は、p型層であり、ボディコンタクト層42aとメインボディ層42bを有している。ボディコンタクト層42aは、メインボディ層42bよりもp型不純物濃度が高いp型層である。ボディコンタクト層42aは、ソース層40の隣でソース電極30に接している。メインボディ層42bは、p型層であり、ソース層40とボディコンタクト層42aに対して下側から接している。メインボディ層42bは、ソース層40の下側でゲート絶縁膜22に接している。ボディ層42によって、ソース層40は、バイパス層43から分離されている。
バイパス層43は、メインボディ層42bに対して下側から接している。バイパス層43は、メインボディ層42bの下側でゲート絶縁膜22に接している。バイパス層43は、比較的高いn型不純物濃度を有している。バイパス層43のn型不純物濃度は、ソース層40及びドレイン層56のn型不純物濃度よりも低い一方で、底部層46、接続層50、及び、ドリフト層54のn型不純物濃度よりも高い。
電界緩和層44は、p型層であり、第1電界緩和層44aと第2電界緩和層44bを有している。第1電界緩和層44aと第2電界緩和層44bのそれぞれは、バイパス層43に対して下側から接している。第1電界緩和層44aと第2電界緩和層44bのそれぞれは、バイパス層43に接する位置からトレンチ20の底面よりも下側まで伸びている。第1電界緩和層44aは、第2電界緩和層44bよりもトレンチ20に近い位置に配置されている。第1電界緩和層44aとトレンチ20(すなわち、ゲート絶縁膜22)の間には間隔が設けられている。
底部層46は、n型層であり、2つの第1電界緩和層44aの間に配置されている。底部層46の一部は、第1電界緩和層44aとトレンチ20の間に配置されている。底部層46によって、第1電界緩和層44aはゲート絶縁膜22から分離されている。底部層46は、バイパス層43に対して下側から接している。底部層46は、バイパス層43の下側でゲート絶縁膜22に接している。底部層46は、トレンチ20の側面及び底面でゲート絶縁膜22に接している。
接続層50は、n型層であり、第1電界緩和層44aと第2電界緩和層44bの間に配置されている。言い換えると、接続層50は、第1電界緩和層44aを挟んで底部層46の反対側に配置されている。したがって、接続層50と底部層46の間に第1電界緩和層44aが存在する。接続層50は、バイパス層43に対して下側から接している。接続層50のn型不純物濃度は、底部層46のn型不純物濃度と略等しい。
ドリフト層54は、n型層であり、底部層46、接続層50、第1電界緩和層44a、及び、第2電界緩和層44bに対して下側から接している。ドリフト層54は、高濃度層54a、高濃度層54b、及び、低濃度層54cを有している。高濃度層54aは、底部層46の直下に配置されており、底部層46に対して下側から接している。高濃度層54aのn型不純物濃度は、底部層46、接続層50、及び、低濃度層54cのn型不純物濃度よりも高く、バイパス層43のn型不純物濃度よりも低い。高濃度層54bは、接続層50の直下に配置されており、接続層50に対して下側から接している。高濃度層54bのn型不純物濃度は、底部層46、接続層50、及び、低濃度層54cのn型不純物濃度よりも高く、バイパス層43のn型不純物濃度よりも低い。低濃度層54cは、高濃度層54a、高濃度層54b、第1電界緩和層44a、及び、第2電界緩和層44bに対して下側から接している。低濃度層54cのn型不純物濃度は、底部層46、及び、接続層50のn型不純物濃度よりも低い。
ドレイン層56は、n型層であり、ドリフト層54に対して下側から接している。ドレイン層56は、バイパス層43よりも高いn型不純物濃度を有している。ドレイン層56は、ドレイン電極32に接している。
スイッチング素子10の使用時には、ドレイン電極32にソース電極30よりも高い電位が印加される。ゲート電極24の電位をゲート閾値以上まで上昇させると、スイッチング素子10がオンする。すなわち、ゲート電極24の電位をゲート閾値以上まで上昇させると、ゲート絶縁膜22近傍のメインボディ層42bにチャネルが形成され、チャネルによってソース層40がバイパス層43に接続される。すると、図2の矢印90に示すように、ソース層40からチャネルを介してバイパス層43へ電子が流れる。チャネルからバイパス層43へ流入した電子の一部は、図2の矢印92に示すようにトレンチ20の側面に沿って底部層46に流入する。底部層46に流入した電子は、高濃度層54aと低濃度層54cを経由してドレイン層56へ流れる。また、チャネルからバイパス層43へ流入した電子の他部は、図2の矢印94に示すようにバイパス層43に沿って横方向に流れ、接続層50に流入する。接続層50に流入した電子は、高濃度層54bと低濃度層54cを経由してドレイン層56へ流れる。このように、実施例1のスイッチング素子10では、チャネルを通過した電子が、矢印92の経路と矢印94の経路に分岐して流れる。このように、電子が流れる経路が分岐することで、電子が流れる経路の抵抗が低くなる。したがって、このスイッチング素子は、オン抵抗が低い。すなわち、第1電界緩和層44aから底部層46に広がる空乏層の影響によって底部層46の抵抗が高くなっても、接続層50を経由して電子が流れることでスイッチング素子10のオン抵抗を低減することができる。
なお、スイッチング素子10がオンしている状態において、pn接合の近傍には微小幅の空乏層が存在している。バイパス層43内においては、バイパス層43とメインボディ層42bの界面のpn接合近傍と、バイパス層43と電界緩和層44a、44bとの界面のpn接合近傍に空乏層が存在している。バイパス層43の厚みとn型不純物濃度は、スイッチング素子10がオンしている状態において、バイパス層43がその厚み方向全体に空乏化されず、その厚みの一部に非空乏化領域が存在するように調整されている。したがって、スイッチング素子10がオンしている状態において、電子が、図2の矢印94のようにバイパス層43に沿って低抵抗で流れることができる。このように、バイパス層43の厚みとn型不純物濃度は、バイパス層43が高抵抗とならないように調整されている。
また、底部層46の下部にn型不純物濃度が高い高濃度層54aが設けられていることで、矢印92に示す経路の抵抗の低減が図られている。また、接続層50の下部にn型不純物濃度が高い高濃度層54bが設けられていることで、矢印94に示す経路の抵抗の低減が図られている。これによって、スイッチング素子10のオン抵抗がより低減されている。
ゲート電極24の電位をゲート閾値未満まで低下させると、チャネルが消失し、スイッチング素子10がオフする。スイッチング素子10がオフすると、電界緩和層44から底部層46、接続層50、及び、ドリフト層54へ空乏層が広がる。底部層46、接続層50、及び、ドリフト層54に広がった空乏層によって、ボディ層42とドレイン層56の間の電位差が保持される。このスイッチング素子10では、第1電界緩和層44aが、トレンチ20の底面よりも上側の位置からトレンチ20の底面よりも下側の位置まで伸びている。すなわち、第1電界緩和層44aがトレンチ20の底面の側方に配置されている。このため、スイッチング素子10がオフすると、第1電界緩和層44aから底部層46へ空乏層が広がり、短時間でトレンチ20の底面近傍の底部層46が空乏化される。これによって、トレンチ20の底面近傍のゲート絶縁膜22に電界が集中することが抑制される。すなわち、第1電界緩和層44aによって、トレンチ20の底面近傍に生じる電界が緩和される。このため、このスイッチング素子10は、高い耐圧を有している。
次に、スイッチング素子10の製造方法について説明する。スイッチング素子10は、GaNにより構成されたドレイン層56を有する半導体ウエハから製造される。まず、図3に示すように、ドレイン層56上にGaNにより構成されたn型のドリフト層54をエピタキシャル成長させる。次に、ドリフト層54上に、GaNにより構成されたp型の中間半導体層70をエピタキシャル成長させる。
次に、図4に示すように、中間半導体層70の表面にマスク60を形成し、マスク60に開口部60a、60bを形成する。そして、開口部60a、60b内の中間半導体層70の表面に、n型不純物(例えば、Si(シリコン))をイオン注入する。ここでは、n型不純物の注入エネルギーを調整することによって、図4の範囲62a、62bに示すように、中間半導体層70の表面からドリフト層54に跨る深さ範囲にn型不純物が分布するようにn型不純物を注入する。次に、注入したn型不純物を活性化させる。これによって、範囲62a、62b内の中間半導体層70をn型化する。その結果、図5に示すように、範囲62a内の中間半導体層70にn型の底部層46が形成される。また、範囲62b内の中間半導体層70にn型の接続層50が形成される。また、底部層46の下側には、n型のドリフト層54にn型不純物が注入されることによって、n型不純物濃度が高い高濃度層54aが形成される。さらに、接続層50の下側には、n型のドリフト層54にn型不純物が注入されることによって、n型不純物濃度が高い高濃度層54bが形成される。また、中間半導体層70のうちのn型化しなかった領域は、第1電界緩和層44a、第2電界緩和層44bとなる。
次に、図6に示すように、中間半導体層70上(すなわち、底部層46、接続層50、第1電界緩和層44a、及び、第2電界緩和層44bの表面上)に、GaNにより構成されたn型のバイパス層43をエピタキシャル成長させる。さらに、図7に示すように、バイパス層43上に、GaNにより構成されたp型のメインボディ層42bをエピタキシャル成長させる。
次に、図8に示すように、メインボディ層42bの表面に、メインボディ層42bとバイパス層43を貫通して底部層46に達するトレンチ20を形成する。トレンチ20は、その底面が底部層46内に位置するように形成される。また、トレンチ20は、第1電界緩和層44aから離れた位置に形成される。したがって、トレンチ20と第1電界緩和層44aの間に間隔が設けられ、その間隔に底部層46が存在する。
次に、図9に示すように、トレンチ20の内部に、ゲート絶縁膜22とゲート電極24を形成する。次に、メインボディ層42bにn型不純物とp型不純物を選択的に注入することによって、図1に示すように、ソース層40とボディコンタクト層42aを形成する。次に、ゲート電極24の表面に層間絶縁膜26を形成する。さらに、層間絶縁膜26、ソース層40、及び、ボディコンタクト層42aの表面を覆うようにソース電極30を形成する。また、ドレイン層56の裏面にドレイン電極32を形成する。以上の工程を実施することで、図1に示すスイッチング素子10が完成する。
上記の製造方法によれば、エピタキシャル成長とn型不純物注入によって、スイッチング素子10の各半導体層を形成することができる。GaN系半導体においては、p型不純物のイオン注入によってp型層を形成することは困難である。上記の製造方法によれば、p型不純物のイオン注入を行うことなく、スイッチング素子10を製造することができる。したがって、GaN系半導体を有するスイッチング素子10を好適に製造することができる。
また、この製造方法によれば、底部層46の下部にn型不純物濃度が高い高濃度層54aを形成され、接続層50の下部にn型不純物濃度が高い高濃度層54bが形成される。電子が流れる経路に高濃度層54a、54bが形成されるので、スイッチング素子10のオン抵抗を低減することができる。また、高濃度層54aがトレンチ20に接しない位置に形成されるので、第1電界緩和層44aから伸びる空乏層がトレンチ20の底部周辺まで広がり易く、トレンチ20の底部における電界集中を効果的に緩和することができる。
図10は、実施例2のスイッチング素子100を示している。なお、図10では、図1の各部と共通の機能を有する部分に、図1と同じ参照符号を付している。
図10に示すように、実施例2のスイッチング素子100は、実施例1のスイッチング素子10の電界緩和層44、底部層46、及び、接続層50よりも厚い電界緩和層144、底部層146、及び、接続層150を有している。実施例2のスイッチング素子100では、電界緩和層144の厚みが厚い(すなわち、電界緩和層144がトレンチ20の底面よりも下側に突出する長さが長い)ので、トレンチ20の底部近傍のゲート絶縁膜22に印加される電界がより緩和される。したがって、実施例2のスイッチング素子100は、実施例1のスイッチング素子10よりもさらに高い耐圧を有している。
また、実施例2のスイッチング素子100では、底部層146の内部に、高濃度層146bが設けられている。高濃度層146bは、高濃度層146bの外部の底部層146(すなわち、底部層146a、46)及びドリフト層54よりも高いn型不純物濃度を有している。このように、電流経路となる底部層146内に高濃度層146bが存在することで、スイッチング素子100のオン抵抗が低減される。また、高濃度層146bをトレンチ20(ゲート絶縁膜22)に接触させないことで、トレンチ20の底面近傍に空乏層が伸びやすくなり、トレンチ20の底部における電界集中を効果的に緩和することができる。
また、実施例2のスイッチング素子100では、接続層150の内部に、高濃度層150bが設けられている。高濃度層150bは、高濃度層150bの外部の接続層150(すなわち、接続層150a、50)及びドリフト層54よりも高いn型不純物濃度を有している。このように、電流経路となる接続層150内に高濃度層150bが存在することで、スイッチング素子100のオン抵抗が低減される。
次に、実施例2のスイッチング素子100の製造方法について説明する。実施例2の製造方法では、図5に示す段階まで、実施例1と同様にして各工程を行う。次に、図11に示すように、中間半導体層70上に、GaNにより構成されたp型の中間半導体層72をエピタキシャル成長させる。中間半導体層72は、電界緩和層44a、44bと略同じp型不純物濃度を有している。
次に、図12に示すように、中間半導体層72の表面にマスク64を形成し、マスク64に開口部64a、64bを形成する。開口部64aは、中間半導体層70内の底部層46の上部に形成される。開口部64bは、中間半導体層70内の接続層50の上部に形成される。そして、開口部64a、64b内の中間半導体層72の表面に、n型不純物をイオン注入する。ここでは、n型不純物の注入エネルギーを調整することによって、範囲66aに示すように中間半導体層72の表面から底部層46に跨る深さ範囲にn型不純物が分布し、範囲66bに示すように中間半導体層72の表面から接続層50に跨る深さ範囲にn型不純物が分布するようにn型不純物を注入する。次に、注入したn型不純物を活性化させる。これによって、図13に示すように、範囲66a内の中間半導体層72をn型化して底部層146aを形成するとともに、範囲66b内の中間半導体層72をn型化して接続層150aを形成する。また、底部層146aの直下には、n型の底部層46にさらにn型不純物が注入されることによって高濃度層146bが形成される。底部層146a、高濃度層146b、及び、底部層46によって、底部層146が形成される。また、接続層150aの直下には、n型の接続層50にさらにn型不純物が注入されることによって高濃度層150bが形成される。接続層150a、高濃度層150b、及び、接続層50によって、接続層150が形成される。また、中間半導体層72のうちのn型化しなかった領域は、電界緩和層45a、45bとなる。中間半導体層72内の電界緩和層45aと中間半導体層70内の電界緩和層44aとが一体化して電界緩和層144aとなる。中間半導体層72内の電界緩和層45bと中間半導体層70内の電界緩和層44bとが一体化して電界緩和層144bとなる。
その後、実施例1の製造方法と同様にして、メインボディ層42b、トレンチ20、ゲート絶縁膜22、ゲート電極24、ソース層40、ボディコンタクト層42a、層間絶縁膜26、ソース電極30、及び、ドレイン電極32を形成することで、図10に示す実施例2のスイッチング素子100が得られる。
以上に説明したように、中間半導体層のエピタキシャル成長と中間半導体層へのn型不純物の注入を繰り返すことで、厚みが厚い電界緩和層144を形成することができる。これによって、スイッチング素子100の耐圧をより向上させることができる。なお、中間半導体層のエピタキシャル成長と中間半導体層へのn型不純物の注入を3回以上繰り返してもよい。
本明細書が開示する技術要素について、以下に列記する。なお、以下の各技術要素は、それぞれ独立して有用なものである。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、スイッチング素子がオンしているときにバイパス層の厚み方向においてバイパス層の一部に非空乏化領域が存在する。
この構成によれば、バイパス層に電子が流れ易くなり、スイッチング素子のオン抵抗をより低減することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、前記ドリフト層が、低濃度層と、前記低濃度層及び前記底部層よりも高いn型不純物濃度を有する高濃度層を有している。前記高濃度層が、前記底部層に対して下側から接している。前記低濃度層が、前記高濃度層、及び、前記電界緩和層に対して下側から接している。
この構成によれば、スイッチング素子のオン抵抗をより低減することができる。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10 :スイッチング素子
12 :半導体基板
20 :トレンチ
22 :ゲート絶縁膜
24 :ゲート電極
26 :層間絶縁膜
30 :ソース電極
32 :ドレイン電極
40 :ソース層
42 :ボディ層
42a :ボディコンタクト層
42b :メインボディ層
43 :バイパス層
44 :電界緩和層
46 :底部層
50 :接続層
54 :ドリフト層
56 :ドレイン層

Claims (3)

  1. スイッチング素子であって、
    上面にトレンチが設けられた半導体基板と、
    前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、
    前記トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されたゲート電極、
    を有し、
    前記半導体基板が、
    前記ゲート絶縁膜に接するn型のソース層と、
    前記ソース層の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型のボディ層と、
    前記ボディ層の下側で前記ゲート絶縁膜に接するn型のバイパス層と、
    前記バイパス層に接する位置から前記トレンチの底面よりも下側まで伸びているp型の電界緩和層と、
    一部が前記電界緩和層と前記トレンチの間に配置されており、前記バイパス層に対して下側から接しており、前記トレンチの側面及び底面で前記ゲート絶縁膜に接するn型の底部層と、
    前記電界緩和層を介して前記底部層の反対側に配置されており、前記バイパス層に対して下側から接するn型の接続層と、
    前記底部層、前記接続層、及び、前記電界緩和層に対して下側から接するn型のドリフト層、
    を有するスイッチング素子。
  2. 前記スイッチング素子がオンしているときに前記バイパス層の厚み方向において前記バイパス層の一部に非空乏化領域が存在する、請求項1のスイッチング素子。
  3. 前記ドリフト層が、低濃度層と、前記低濃度層及び前記底部層よりも高いn型不純物濃度を有する高濃度層を有しており、
    前記高濃度層が、前記底部層に対して下側から接しており、
    前記低濃度層が、前記高濃度層、及び、前記電界緩和層に対して下側から接している、
    請求項1のスイッチング素子。
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