JP2020086858A - 文書作成装置、方法及びプログラム - Google Patents

文書作成装置、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの健康状態について効果的に認識させるための文書を作成する。【解決手段】文書作成装置は、ユーザの健康状態を示す健康データを取得する第1取得部と、ユーザの健康意識を示す意識データ、ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及びユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する第2取得部と、意識データを値とするベクトル、環境データを値とするベクトル、及び知識データを値とするベクトルのうちの少なくとも1つのベクトルと、健康データを値とするベクトルとを基底とする空間上の、前記第1取得部及び前記第2取得部で取得されたデータに対応する点の位置に基づいて、ユーザの健康に関するタイプを判定する判定部と、タイプに応じてユーザに提示すべき文書の文書データを作成する作成部と、を備える。【選択図】図3

Description

この発明は、文書作成装置、方法及びプログラムに関する。
最近では検診等の結果により生活習慣を改善する必要に迫られている人々(ユーザまたは対象者と称す)は少なくない。例えば、職場や自治体の組織が開催する健康診断または健康診査(以下まとめて健康診断と称す)などを契機として、生活習慣に起因する病気に将来罹患する可能性が高いこと、または既に罹患していることを、ユーザは指摘されることがある。
このような場合ユーザは、例えば、専門家の指導を仰ぎ、または専門的なアプリ等を利用して、生活習慣を改善するために日常生活を変更するように計画することがある。この計画は、指摘された病気の症状に合わせて現在の生活習慣を見直すことにより、例えば、食生活での食事量を減らし、飲食物の種類を変更し、運動時間を増加させるように、日常生活を設計することを含む。
生活習慣病の発症や重症化を予防し健康を維持するために、健康診断を受け、健康診断結果に応じて保健指導員による指導、または医師による診察を受けることが重要である。例えば、生活習慣が原因となって発症する生活習慣病を防ぐために、保健指導員による指導、または医師による診察は、ユーザの健康維持にはとても有効であると考えられている。なお、生活習慣病は、食事の内容、喫煙習慣、運動習慣、及び飲酒習慣等に起因する病気である。
しかし、この健康診断結果に応じて保健指導員による指導、または医師による診察は、健康診断結果により急を要するまたは重篤な病気に罹患していることが判明した等でない限り、積極的に医療機関に出向く気にはならないユーザも少なからずいることが問題にされることが多い。
特許文献1では、保健指導または受診勧奨に関して、携帯端末の利用者の受診の履歴に基づいて、当該利用者に対して健康診断の受診が勧奨される健康診断実施機関を特定する健診機関特定部と、前記携帯端末が前記特定された健康診断実施機関を基準とする所定の範囲内に存在するか否かを判定する通知要否判定部と、前記携帯端末が前記特定された健康診断実施機関を基準とする前記所定の範囲内に存在する場合に、前記利用者に対して前記特定された健康診断実施機関での健康診断の受診を勧奨するメッセージを前記携帯端末に対して送信する装置が開示されている。
特開2018−124836号公報
上記従来の装置は、携帯端末の利用者に案内される健診機関の優先度を示す健診機関スコアを算出し、項目ごとにスコアを格納し、特定健診の受診を勧奨する際の通知条件を、対象者スコアテーブルを参照して算出された対象者スコアに基づいて特定するために通知条件テーブルが参照される、とされている。
このように従来の装置では、対象者スコアテーブルからの受診履歴情報を、一次元に圧縮したスコアを通知条件テーブルに適用して、案内を作成している。そのため、受診での状態が異なっていても最終的なスコアが同じ場合には同じ案内が送信されてしまう。したがって、従来の装置では、ユーザの受診時の健康状態について正確に把握することが難しく、自身の健康状態についてユーザに効果的に認識させることができない。
さらに、健康診断を受けたユーザが、健康状態が要注意と判断され保健指導を受けることを勧められ、健康状態が重症であると判断され医師の受診を勧奨される場合がある。この保健指導及び/または医師の受診を受けることを勧められているにも関わらず、これらを受けていないユーザも少なからず存在している。
これらの保健指導及び/または医師の診察を受診することがユーザにとってどうして必要なのかという説明だけでは、ユーザはこれらを積極的に受けようとは考えない可能性が高いと予測される。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、一側面では、ユーザが保健指導及び/または診察を積極的に受けるように効果的に認識させるための文書を作成することができる、文書作成装置、方法及びプログラムを提供しようとするものである。
本開示は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本開示の第1の側面に係る文書作成装置は、ユーザの健康状態を示す健康データを取得する第1取得部と、前記ユーザの健康意識を示す意識データ、前記ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及び前記ユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する第2取得部と、前記意識データを値とする1以上のベクトル、前記環境データを値とする1以上のベクトル、及び前記知識データを値とする1以上のベクトルのうちの少なくとも1つのベクトルと、前記健康データを値とする1以上のベクトルとを基底とする空間上の、前記第1取得部及び前記第2取得部により取得されたデータに対応する点の位置に基づいて、前記ユーザの健康に関するタイプを判定する判定部と、前記タイプに応じて前記ユーザに提示すべき文書の文書データを作成する作成部と、を備える。
上記の構成では、第1取得部はユーザの健康データを取得し、第2取得部は意識データ、環境データ及び知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する。これらのデータは、例えば、1次元データ(すなわち、スカラー値)であり、それぞれ固有の軸でスカラー値を有する。これらの軸はそれぞれのデータに固有なベクトルで表現されていて、これらの健康データ、意識データ、環境データ、及び知識データごとに異なるベクトルに対応し、これらのベクトルを基底とした空間上で、ユーザのデータがその空間のどの範囲に属するかによってユーザの健康に関する特徴が異なる。したがって、どの範囲にユーザのデータが属するかによって、ユーザの健康に関するタイプを判定することができる。そして、作成部は判定されたタイプに応じてユーザに提示すべき文書を作成し、作成された文書は判定されたタイプに対応しているので、文書作成装置はユーザの健康に関してのデータを反映した、そのユーザに最も適した形式及び/または内容等で文書を作成することができる。
例えば、健康データ、意識データ、環境データ、及び知識データを取得した場合には、これらの4つのデータに対応するベクトルを基底とする4次元空間上でユーザの健康データ、意識データ、環境データ、及び知識データの4つの組で決まるベクトルがこの4次元空間のどこに位置するかによって、前記ユーザの健康に関するタイプを判定部が判定する。例えば、1つのベクトルに対応する軸ごとに2通りに範囲で分類すれば(すなわち、軸ごとにしきい値を1つ設定)、2=16通りにタイプが分類されることになる。そして、判定部はユーザがこれらの16タイプのうちのどのタイプであるかを判定する。作成部は16タイプからユーザが属する判定されたタイプ応じた文書を作成する。
なお、ここで文書とは、紙媒体によるものだけでなく、デジタルコンテンツも含め、パーソナルコンピュータやスマートフォンのモニターに表示されるものも含む。また、文書は、文字や画像だけでなく、動画、音声等も含むとする。
また、健康データ、意識データ、環境データ、及び知識データのそれぞれが複数のベクトルに対応する場合もある。例えば、健康データの場合は、健康診断の診断項目ごとの値が1つのベクトルに対応させると複数のベクトルが健康データと対応づけられる。同様に他の意識データ、環境データ、及び知識データのそれぞれも複数のベクトルを対応づけることができ、この場合には5次元以上の多次元空間上でタイプ判定をすることになる。
したがって、本開示によれば、意識データ、環境データ及び知識データのうちの少なくとも1つのデータと、ユーザの健康データとに基づいて、ユーザごとに適した内容、形式等を反映した文書を作成することができる。この結果、本開示によって、ユーザごとに最適な文書を提供することが可能になり、ユーザの健康状態を改善することに役立つことが可能になる。したがって、ユーザの健康状態について効果的にユーザ等に認識させるための文書を作成することができる。
さらに、本開示の第1の側面に係る文書作成装置は、意識データ、環境データ及び知識データのうちの少なくとも1つのデータと、ユーザの健康データと、を取得してユーザの健康に関するタイプを判定して文書を作成するためのプログラムを実行することができる装置であればよく、例えば、ウェアラブル機器(例えば、スマートフォン、腕時計型ウェアラブル端末)、据置型の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)でもよい。
本開示の第2の側面に係る文書作成装置では、前記判定部は、前記健康データから前記ユーザの重症度を算出し、前記意識データから前記ユーザの危機感を算出し、前記判定部は、少なくとも前記重症度と前記危機感とに基づいて、前記タイプを判定する。
上記の構成では、判定部は、データとしてはユーザの健康データとユーザの意識データとを使用して、健康データからは、例えば、データから判明するユーザの健康を害する事項(例えば、病気)の重症度を算出し、前記意識データからはユーザが健康を害する事項に対してどの程度の危機感を算出し、これら重症度と危機感に基づいてタイプを判定する。重症度と危機感は共に数値化された値に基づいては算出され、それぞれの値がどの範囲内にあるかによって、重症度及び危機感が算出される。重症度は、例えば、3通りに分類され、第1値未満であれば健康状態は正常、第1値以上第2値未満であれば健康状態は注意、第2値以上であれば健康状態は危険に分類される。危機感も同様にしきい値を1以上設定して、数値化された危機感がどの範囲になるかによってユーザの危機感を算出する。そして、判定部は、これら2つの重症度及び危機感によって分類された複数の範囲のどこにユーザのデータが回答するかによってユーザのタイプを判定する。
したがって、本開示の第2の側面に係る文書作成装置によれば、ユーザの重症度と危機感との2つの指標によって生成される2次元空間上のどの範囲にユーザのデータが属するかを判別することによってユーザの健康に関するタイプを判定することが可能になる。
本開示の第3の側面に係る文書作成装置では、前記判定部は、前記タイプに応じて、医師への受診を前記ユーザに奨励するか、保健指導を前記ユーザに受けるように勧めるか、またはこのいずれでもないかを判定し、前記作成部は、この判定結果に応じて変更した内容を含む前記文書を作成する。
上記の構成では、判定部が判定したタイプに応じてユーザが3つの健康状態のいずれであるかを判定部が判定し、この判定結果に応じて作成部が内容を判定結果に合わせて変更し文書を作成する。すなわち、本開示の第3の側面に係る文書作成装置によれば、医師への受診をユーザに奨励するか(例えば、重症)、保健指導を前記ユーザに受けるように勧めるか(例えば、要注意)、またはこのいずれでもないか(例えば、正常)のいずれの状態にユーザがあるかを、判定されたタイプに基づいて判定し、この判定結果(例えば、ユーザの病状が重症状態であるか、ユーザの病状が要注意状態であるか、ユーザの健康状態が正常状態であるか)に応じて作成部が作成する文書の内容を変更して作成することができる。
本開示の第4の側面に係る文書作成装置では、前記判定部は、前記ユーザの健康意識についての質問に対する前記ユーザからの回答によって前記意識データを数値化し、前記ユーザの食生活と、前記ユーザの運動と、前記ユーザの睡眠状況と、家族の病歴と、周囲の者の喫煙状況とのうちの少なくとも1つの質問に対する前記ユーザからの回答によって前記環境データを数値化し、前記ユーザの健康に関する知識についての質問に対する前記ユーザからの回答によって前記知識データを数値化する。
上記の構成では、判定部は、第2取得部が取得する意識データ、環境データ、及び知識データはそれぞれ、ユーザへの質問に対する回答によって数値化される。意識データは、健康意識についての質問に対する回答をユーザから得て数値化される。環境データは、ユーザの食生活と、ユーザの運動と、ユーザの睡眠状況と、家族の病歴と、周囲の者の喫煙状況とのうちの少なくとも1つの質問に対する回答をユーザから得て数値化される。知識データは、健康に関する知識についての質問に対する回答をユーザから得て数値化される。例えば、これらの質問に対する回答は選択式になっていて、選択可能な選択肢ごとに点数が付与されていて選択した回答の点数を積算し、判定部はその値でデータを数値化する。タイプを判定する際には、意識データ、環境データ、及び知識データのそれぞれが対応するベクトルと、健康データが対応するベクトルとによる少なくとも2次元以上の空間上のどこに位置するかによって、前記ユーザのタイプを判定することができる。
また、環境データは、複数の質問の回答ごとに数値化して多次元的に環境データを数値化してもよい。判定部は、例えば、ユーザの食生活は1日の食事回数、ユーザの運動量、ユーザの睡眠時間、家族の病歴に基づいた数値(例えば、親等に基づいて重み付けした病気の期間に対応する値)、及び周囲の者が喫煙状況にあり煙にさらされている時間に対応する値のそれぞれに対応するベクトルを基底とする5次元空間を使用して、タイプ判定に使用してもよい。
本開示の第5の側面に係る文書作成装置では、前記健康データに含まれるデータから、前記ユーザに提示すべき優先度がしきい値よりも高いデータを、優先度が高い順に採用すると判定する優先度判定部をさらに備え、前記作成部は、採用されたデータを使用して前記文書を作成する。
上記の構成では、第1取得部が取得する健康データのうち、作成部が文書に採用するデータを選択する手法の一例を示している。この第5の側面に係る文書作成装置では、健康データに含まれるデータのうち、それぞれのデータに優先度を割り当てておき、それぞれのデータの優先度がしきい値よりも高いデータから優先的に採用して、優先的に採用したデータを使用して文書を作成する。したがって、第5の側面に係る文書作成装置によれば、健康データに含まれるデータのうち、ユーザにより提示すべきデータを優先度に基づいて採用することができるので、ユーザにとってより有用なデータを使用した内容をユーザに提示することが可能になる。
なお、この優先度はユーザごとに変更させてもよいし、また、しきい値もユーザごとに変更させてもよい。例えば、これらの優先度及びしきい値は他のデータ(例えば、ユーザの意識データ、環境データ、及び/または知識データ)に基づいて変更される。具体的には、例えば、ユーザの意識データが高いほど、及び/またはユーザの知識データが高いほど、しきい値を下げて多くの詳細な健康データを使用して文書を作成しやすくする、がある。他に、ユーザの過去の健康診断データ等に基づいて病気があるかを判定し病気がある場合には、その病気の危険因子となるデータに高い優先度を付与してもよい。
本開示の第6の側面に係る文書作成装置では、前記ベクトルの数に対応する次元数を有する次元の空間から主成分分析を使用して次元数を下げた新たな空間を生成する生成部をさらに備え、前記判定部は、前記新たな空間の1以上の主成分ベクトルに基づいて前記タイプを判定する。
上記の構成では、ユーザの健康に関するタイプを判定する際に使用する空間の次元数を、主成分分析を使用して下げて、新たな空間を生成する。例えば、第6の側面に係る文書作成装置は、主成分分析によって得られた2つの成分をそれぞれベクトルに対応させ、これらのベクトルを基底とする2次元空間において、ユーザの健康に関するタイプを判定することができる。この手法によれば、主成分分析による、寄与率の高い成分を採用してこれらの成分をそれぞれベクトルに対応させて、これらのベクトルを基底とする多次元空間において、タイプを判定することができる。例えば、主成分分析でしきい値が設定され、このしきい値未満の固有値に対応する主成分は採用せず、このしきい値以上の固有値に対応する主成分のみを採用して対応するベクトルを基底とする多次元空間(1次元も含んでよい)でタイプ判定する。このタイプ判定によって、判定する際に影響の大きくなると推定される成分に基づいてタイプ判定を行うことができる。この結果、判定するための有効な成分のみにして空間の次元数を減らして効率的にタイプ判定することが可能になる。
本開示の第7の側面に係る文書作成装置では、前記作成部は、前記タイプごとに内容を変化させた、前記文書のタイトルを示すタイトルデータと、前記ユーザの健康データに含まれる健康診断結果に対する前記ユーザへのフィードバックデータと、前記タイプに対応して前記ユーザに期待する行動を示す行動データと、前記行動データが示すメリット及びデメリットのうちの少なくとも一方に応じたストーリーを示すストーリーデータと、前記タイプに応じた表情を示すデータであって前記環境データに含まれる表情データと、前記文書の内容の配置を示すデザインデータと、前記タイプに応じて前記文書に含まれる内容のレイアウトデータと、図表及び写真の画像データと、の少なくとも1つを生成し、生成されたデータを、前記文書を構成する内容として使用する。
上記の構成では、作成部が、文書のタイトル、健康診断結果のユーザへのフィードバック、ユーザに期待する行動、この行動によるメリット及び/またはデメリットに応じたストーリー、表情を示す写真等、文書の配置、文書の内容のレイアウト、及び、図表及び写真を含むデータをユーザのタイプに応じて生成する場合を含むので、作成される文書はそのユーザに適合した内容に変更することができる。したがって、この側面に係る文書作成装置は、ユーザごとに最適な文書を作成することが可能になる。
本開示の第8の側面に係る文書作成装置では、前記作成部は、前記タイプ及び前記知識データの少なくとも一方に応じて、前記タイトルデータ、前記フィードバックデータ、前記行動データ、前記ストーリーデータ、前記表情データ、及び前記デザインデータを生成する。
上記の構成では、作成部は、ユーザの判定されたタイプ及び/またはユーザの知識データによって、前記タイトルデータ、前記フィードバックデータ、前記行動データ、前記ストーリーデータ、前記表情データ、及び前記デザインデータを生成するので、ユーザのタイプ及び/またはユーザが有している健康に関する知識レベルに対応した文書を生成することが可能になる。この結果、例えば、ユーザが詳細な説明を必要とする、及び/またはユーザの健康に関する知識レベルが高い場合には、詳細かつ正確なデータを作成し、そうでない場合には簡単かつ概念的なデータを作成する。前者の場合には説明及び図表は数値等正確なデータをユーザ提供できる内容を作成し、後者の場合には数値等の図表は最小限にして直感的に理解しやすい内容を作成することが例えば、考えられる。
本開示の第9の側面に係る文書作成装置では、前記作成部は、前記フィードバックデータとして、前記ユーザの前記タイプに対応する表示形式及び文章を含むデータを生成する。
上記の構成では、作成部は、ユーザへのフィードバックデータとして、ユーザに適する表示形式及び文章を含むデータを生成する。例えば、作成部は、ユーザのタイプ、及び/または知識レベルに応じた表示形式及び文章を選択してフィードバックデータを表示する。例えば、作成部は、ユーザに応じて、健診値と人数との分布グラフを表示したり、過去から現在までの健診値の履歴データを示したグラフを表示する。他に、作成部は、ユーザの健診値に対応する健康状態を詳細に説明したり、最も重要な内容だけを表示したりしてもよい。表示形式は内容をどのように表示するかのいくつかの様式を示し、例えば、箇条書きにする、用語について詳細な注を付与する、コメントに専門用語を使用するかどうか、イラストを多用するかどうか等がある。
本開示の第10の側面に係る文書作成装置では、前記作成部は、前記ストーリーデータとして、前記行動データに含まれるメリットを表現するストーリーを作成するか、または前記タイプがユーザの悪習慣に起因する内容が含まれる場合にはデメリットを表現するストーリーを作成し、前記タイプに応じて前記文書に含まれる内容のレイアウトデータ、及び、図表及び写真の画像データを含むデータを作成する。
上記の構成では、作成部は、行動データに含まれるメリットを表現する、またはユーザの悪習慣に起因するデメリットを表現するストーリーデータを作成するので、ユーザに期待する行動データのメリットをストーリーに則って表現されるので、ユーザは行動することによって得られる効果を知ることができる。したがって、ユーザはこれから実行するべき行動データの利点を事前に理解できるので、この行動を実行する動機付けになる。一方、ユーザの悪習慣に起因するデメリットを表現することによって、ユーザはこれまでの悪習慣を続けるとユーザの健康状態がいかに悪化するかを理解することができる。したがって、ユーザはユーザの習慣によるデメリットを把握することができるので、今後のユーザが生活習慣を改善する動機付けになる。
また、作成部がタイプに応じて文章の内容をどのようにレイアウトするかを決定するレイアウトデータを作成するので、ユーザのタイプに合った内容のレイアウトで表示された文書が作成される。また、作成部は前記タイプに応じて前記文書に含まれる図表及び写真の画像データも作成するので、ユーザに効果的に内容を訴えることができ、ユーザの健康状態について効果的に認識させることが可能になる。
上記の第11の側面に係る文書作成装置では、前記第2取得部は前記ユーザに関係する人物の人物写真データを取得し、前記作成部は前記人物写真データを使用して前記表情データを生成する。
上記の構成では、第2取得部がユーザに関係する人物写真データを取得するので、作成部はこの人物写真データを使用して、ユーザのタイプに対応した表情データを生成することができる。この結果、ユーザは自身に関係する人物の表情が文書の内容に含まれるので、ユーザは文書に注目する度合いが強くなると期待できる。
なお、ユーザに関係する人物とは、相互に知っている人物、例えば、家族、親族、友人、知人等だけでなく、一方的に知っている人物、例えば、芸能人や知識人、有名人等も含む。また、この人物は、映画、漫画、アニメ等に登場する、架空のキャラクターも含む。さらに、この人物は、人間だけでなく、宇宙人、動物、モンスター、ロボット等も含む。
上記の第12の側面に係る文書作成装置では、前記文書データを受信することができ、前記文書を表示することが可能な端末へ送信する送信部をさらに備える。
上記の構成では、作成部が作成した文書データを送信部が他の端末へ送信することが可能になる。この端末は、この文書データを受信しデータに含まれる文書を表示することができるので、ユーザはこの端末によって表示される文書の内容を閲覧することが可能になる。したがって、ユーザは文書作成装置から離れていてもこの端末を所持していれば、文書内容を確認することができる。また、この文書データには動画が含まれていて、この端末によって動画を再生することができるように設定されていてもよい。
上記の第13の側面に係る文書作成装置では、前記文書データで表現される内容を前記ユーザに提示する提示部をさらに備える。
上記の構成では、文書作成装置は提示部をさらに備え,この提示部によって作成された文書データで表現される内容をユーザに提示することが可能になる。したがって、ユーザは文書作成装置が提示する文書内容を確認することができる。
さらに別の側面に係る文書作成装置では、ユーザの健康状態を示す健康データを取得する第1取得部と、前記ユーザの健康意識を示す意識データ、前記ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及び前記ユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する第2取得部と、前記意識データ、前記環境データ、及び前記知識データのうちの少なくとも1つと、前記健康データとに基づいて、健康に関する前記ユーザに適合する内容であって前記ユーザに告知すべき内容を含むデータを作成する作成部と、を備える。
上記の構成では、第1取得部はユーザの健康データを取得し、第2取得部は意識データ、環境データ及び知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する。これらのデータは、例えば、1次元データ(すなわち、スカラー値)であり、それぞれ固有の軸でスカラー値を有する。作成部は、意識データ、環境データ、及び知識データのうちの少なくとも1つのデータと、健康データとに基づいて、ユーザに告知すべき内容を含むデータを作成する。作成部は、例えば、これらのデータごとに特徴的なしきい値を1以上設定して、これらしきい値から決まる範囲ごとにユーザの健康に関する内容を対応づけておき、どの範囲にユーザのデータが属するかによって作成する内容を判定することができる。そして、作成部は、この判定された内容に基づいてユーザに告知すべき内容を作成する。したがって、作成されたデータは、ユーザの健康に関してのデータを反映した、そのユーザに最も適した形式及び/または内容等で文書を作成することができる。なお、1次元データは、ある範囲に属するか属しないか、ある条件に該当するかしないか、といういわゆる2値でもよい。
したがって、この側面の本開示によれば、意識データ、環境データ及び知識データのうちの少なくとも1つのデータと、ユーザの健康データとに基づいて、ユーザごとに適した内容、形式等を反映した文書を作成することができる。この結果、本開示によって、ユーザごとに最適な文書を提供することが可能になり、ユーザの健康状態を改善することに役立つことが可能になる。したがって、ユーザの健康状態について効果的にユーザ等に認識させるための文書を作成することができる。
本発明によれば、一側面では、ユーザが保健指導及び/または診察を積極的に受けるように効果的に認識させるための文書を作成することができる、文書作成装置、方法及びプログラムを提供することができる。
実施の形態に係る文書作成装置(文書作成サーバ)、医療サーバ、保険組合サーバ、ネットワーク経由で接続するスマートフォン及びパーソナルコンピュータを含むシステムの概要を示す図。 実施の形態に係る文書作成装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する図。 実施の形態に係る文書作成装置のソフトウェア構成の一部の一例を例示する図。 実施の形態に係る文書作成装置に関する処理手順の一例を模式的に例示するフローチャート。 図4のステップS406の処理手順の一例を模式的に例示するフローチャート。 図3の優先度判定部に関する処理手順の一例を模式的に例示するフローチャート。 重症度と危機感との2軸に基づいてユーザの健康に関するタイプを判定する場合の重症度についての一例を示す図。 重症度と危機感との2軸に基づいてユーザの健康に関するタイプを判定する場合の危機感についての一例を示す図。 重症度と危機感との2軸に基づいてユーザの健康に関するタイプの一例を示すテーブル。 健康に関するタイプごとにリーフレットに表示する内容の一例を示すテーブル。 図8のテーブルに基づいて作成したリーフレット案の一具体例示す図。 図4のステップS401及びS402で取得される健康診断データ、診察受診及び保健指導の該当可否、診察受診及び保健指導受診の有無を示すデータの一例を示す図。 図3の文書作成部に関する処理手順の一例を模式的に例示するフローチャート。 図11のステップS1101でタイトルが決定されるためのリーフレット内容DBの内容の一例を示す図。 図11のステップS1102で健康診断結果のフィードバックデータ(FB)の内容の一例を示す図。 図11のステップS1103で期待行動の提示が決定されるためのリーフレット内容DBの内容の一例を示す図。 図11のステップS1104でストーリーが決定されるためのリーフレット内容DBの内容の一例を示す図。 図11のステップS1105で個人ごとの顔写真が決定されるためのリーフレット内容DBの内容の一例を示す図。 図11のステップS1106で表紙デザインが決定されるためのリーフレット内容DBの内容の一例を示す図。 図11のステップS1107でリーフレットパーツが統合されたリーフレットの一例を示す図。 図3のタイプ判定部が行いうる主成分分析の概念の一例を示す図。 図3の文書作成部がタイプごとにリーフレットの内容とデザインを変化させる変化内容の一例を示すテーブル。 図8に示したテーブルに図20で示したデザインを健康に関するタイプごとにリーフレットに表示する内容の一例を示すテーブル。 ユーザに通知する時期、通知する際の距離、通知する頻度を健康に関するタイプごとに関連付ける一例を示すテーブル。 図3の文書作成部がユーザに影響力のある人物の顔写真を選択する概念を示す図。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
[概要]
まず、図1を用いて、本発明の文書作成装置の概要について説明する。図1は、概要の一例に係る文書作成装置(典型的にはサーバ)101、医療サーバ111、保険組合サーバ112、スマートフォン131、及びコンピュータ(PC)132を模式的に例示している。
文書作成装置101は、ネットワーク121を介して、医療サーバ111からユーザの医療データと、保険組合サーバ112からユーザの保健指導に関するデータ及び健康診断データとを受信して、ユーザごとにユーザに提示すべき健康に関する文書データを作成する。文書作成装置101は、作成した文書データを、ネットワークを介してスマートフォン131及び/またはコンピュータ132へ送信する。また、文書作成装置101は、プリンターに文書データを送信しプリントアウトしてもよい。
医療サーバ111は、病院の医療データを格納しているサーバであり、ユーザの医療データを保管し更新している。医療サーバ111は、複数の病院のサーバを総称したものであり、全ての病院が保管する医療データを含んでいるものとする。
保険組合サーバ112は、保険組合に関するデータである保険組合データを格納しているサーバであり、ユーザの健康診断データや保健指導データを保管し更新している。保険組合サーバ112は、複数の保険組合のサーバを総称したものであり、全ての保険組合が保管するデータを含んでいるものとする。
スマートフォン131及びコンピュータ132は、文書作成装置101からの文書データを受信し、文書データが示す内容を表示及び/または再生することができるものである。
また、文書作成装置101は、ユーザの健康に関する種々のデータを取得し、これらのデータに基づいてユーザの健康に関するタイプを判定し、このタイプに基づいてユーザに提示すべき文書の文書データを作成する。文書作成装置101は例えば、医療サーバ111からは医療データ(発明の意識データに含まれる)を取得し、保険組合サーバ112からは健康診断データ(発明の健康データに相当する)、保健指導データ(発明の意識データに含まれる)、環境についての質問回答データ(発明の環境データに相当する)、及びユーザの知識レベルを示す健康知識データ(発明の知識データに相当する)を取得し、これらのデータに基づいてユーザの健康に関するタイプを判定し、このタイプに基づいて文書データを作成する。また、発明の意識データは、ユーザの健康意識に関する質問に対するユーザの回答データ(健康意識についての質問回答データと称す)に基づいて判定されてもよい。なお、ユーザの健康意識データ(発明の意識データに相当する)は、医療データ、保健指導データ、及び/または健康意識についての質問回答データを含む。
医療データは、ユーザが病院で診察される必要があったかどうかを示す診察該当可否データ、及び診察される必要があったユーザでは実際に診察を受診したかどうかを示す受診有無データであり、さらにユーザが病院で診察された際の電子カルテデータを含んでいてもよい。医療データを参照することによって、健康診断データから判明した危険度に基づいて医療機関で診察を受けたかどうかを判定することができる。
保健指導データは、ユーザが保健指導に該当したかどうかを示す保健指導の該当可否データ、及びユーザが保健指導を受けたかどうかを示すデータである保健指導受診の有無データであり、さらに保健指導の内容(健康診断データのどの項目についての保健指導か等)のデータを含んでいてもよい。なお、保健指導に該当するかどうかの基準は、例えば、厚生労働省が定める特定保健指導の基準に従うが、適切に設定された基準であればこの基準には拘らず他の基準を採用してもよい。
健康診断データは、ユーザが健康診断を受けた際に検査された健康項目別のデータである。健康診断データの項目は、健康診断によって異なるが、病気を発見するために重要な項目は優先度と共に保険組合サーバ112に格納されていることが望ましい。また、文書作成装置101が使用する健康診断データは、1種類(例えば、血圧値データ)の場合があってもよい。
環境についての質問回答データは、ユーザの健康環境に関する質問及びその質問に対する回答のデータであり、ここでは数値化されているデータである。環境についての質問回答データは、生活習慣データを含み例えば、ユーザの食生活と、ユーザの運動と、ユーザの睡眠状況と、ユーザの嗜好する飲み物及び食品、家族の病歴と、周囲の者の喫煙状況とがあり、それぞれ数値化され、これらの和がユーザの環境についての質問回答データである。環境についての質問回答データの数値は、ユーザの健康にとって良い度合いを数値化してものであり、例えば、良い度合いが大きいほどプラスの数値が大きく、悪い度合いが大きいほどマイナスの数値が大きくなるとする。また、他の環境データとして、家族及び/または職場の同僚上司の顔写真等があるが、これらは文書を作成する場合に使用される。
健康知識データは、例えば、知識についての質問回答データであり、ユーザの健康知識に関する質問及びその質問に対する回答のデータであり、ここでは数値化されているデータである。知識についての質問回答データは、健康に関するあらゆる知識についての質問と回答からなり、回答によって数値を付与し、例えば、これらの和が知識についての質問回答データとなる。知識についての質問回答データは、例えば、誤った知識を有している場合にはマイナスの数値が付与され、知らない場合はゼロが付与され、正しい知識を有している場合にはプラスの数値が付与される。生命に関わるように重要な知識ほど絶対値がより大きな数値が付与され、誤って認識している場合にはマイナス値が付与され、正しく認識している場合にはプラス値が付与される。
文書作成装置101は、これらのデータからユーザのタイプを判定する。ユーザのタイプは、健康診断データ、保健指導データ、環境についての質問回答データ、知識についての質問回答データが示すそれぞれの数値に基づいて算出される。それぞれのデータが示す特徴に基づいて1以上のしきい値が設定され、このしきい値に基づいて範囲が設定される。この範囲が全てのデータについて設定されるので、データのカテゴリが4種類あれば、最低で16通りの範囲が存在し、この場合は16通りの範囲がそれぞれのタイプに該当する。
文書作成装置101は、特定の病気についてタイプを判定してもよく、例えば、高血圧についてユーザのタイプを判定してもよい。この場合には、健康診断データは血圧に関するデータのみであり、保健指導データ、環境についての質問回答データ、及び知識についての質問回答データも血圧に関するものだけで行う。また、文書作成装置101は複数の病気についてのタイプを判定してもよい。この場合には、これらの病気に関する健康診断データ、保健指導データ、環境についての質問回答データ、及び知識についての質問回答データを使用してユーザのタイプを判定してもよい。この場合には、これら4つのデータのそれぞれで病気ごとに重み付けをして数値を得ることが望ましい。
以上の通り、本実施形態の文書作成装置101によれば、健康診断データ、保健指導データ(及び/または健康意識についての質問回答データ)、環境についての質問回答データ、及び知識についての質問回答データで決まる範囲のうちのどの範囲に属するかによってユーザの健康に関する特徴が異なり、どの範囲にユーザのデータが属するかによってユーザの健康に関するタイプを判定することができる。そして、文書作成装置101は、判定されたタイプに応じてユーザに提示すべき文書を作成することができる。作成された文書は判定されたタイプに対応しているので、文書作成装置101はユーザの健康に関してのデータを反映した、そのユーザに最も適した形式及び/または内容等で文書を作成することができる。
[構成例]
(ハードウェア構成)
<文書作成装置>
次に、図2を用いて、本実施形態に係る文書作成装置101のハードウェア構成の一例について説明する。
図2に示される通り、本実施形態に係る文書作成装置101は、通信インタフェース201、記憶部202、入力装置203、出力装置204、制御部205、計時装置206、電源部207、ドライブ208、及び外部インタフェース209が電気的に接続されたコンピュータを備えている。本実施形態に係る文書作成装置101は、本発明の「文書作成装置」に相当する。なお、図2では、通信インタフェース及び外部インタフェースをそれぞれ、「通信I/F」及び「外部I/F」と記載している。
通信インタフェース201は、例えば、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))モジュール、有線LAN(Local Area Network)モジュール、無線LANモジュール等であり、ネットワークを介した有線または無線通信を行うためのインタフェースである。通信インタフェース201は、文書作成装置101を外部装置(例えば、コンピュータ、サーバ、ネットワーク上の通信機器)に接続するためのインタフェースである。通信インタフェース201は、制御部205によって制御され、ネットワーク121を介して医療サーバ111から医療データを受け取るためのものであり、及び/または保険組合サーバ112から保険組合データ(例えば、健康診断データ及び/または保健指導データ)を受け取るためのものであり、他にネットワーク121を経由して、文書作成装置101が作成した文書をスマートフォン131及び/またはコンピュータ132へ送信するためのものである。また、通信インタフェース201は、文書作成装置101で実行されるプログラムを特定のサーバ等(図示せず)からダウンロードするためのものであってもよいし、スマートフォン131及び/またはコンピュータ132等にこのプログラムをアップロードするためのものであってもよい。
また、このネットワーク121を介した通信は、無線または有線のいずれでもよい。なお、ネットワーク121は、インターネットを含むインターネットワークでもよいし、病院内LANのような他の種類のネットワークであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いた1対1の通信であってもよい。通信インタフェース201は、マイクロUSBコネクタを含んでいてもよい。
記憶部202は、コンピュータまたはその他の装置、及び機械等が、記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的または化学的作用によって蓄積する媒体である。記憶部202は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置であり、医療サーバ111から取得した、診察該当可否データ及び受診有無データ(医療データ)と、保険組合サーバ112から取得した、健康診断データと、保健指導の該当可否データ及び保健指導受診の有無データ(保健指導データ)と、ユーザの健康意識レベルを示す健康意識データと、ユーザの知識レベルを示す健康知識データと、環境についての質問回答データと、これらのデータに基づいてユーザの健康のタイプを判定し文書を作成するための実行プログラムを記憶している。
さらに、記憶部202は、文書作成部307が文書データを作成する際に使用する、文書のパーツデータ(リーフレット内容データとも称す)を記憶している。このパーツデータは、例えば、分類された文書タイトルデータ、文書のユーザの関係者の人物写真データ(例えば、顔写真データ)、文書のデザインデータ、健康診断データに対応する図表データ及び健康診断データに対するコメントデータ等のフィードバックデータ、ユーザのタイプごとの期待行動データ及びストーリーデータがあり、例えば、それぞれ健康タイプと対応づけられている。
また、記憶部202は、健康診断データから文書に含ませる優先度の高いデータを採用するためのプログラムも記憶していてもよい。さらに、実行プログラムによって算出された文書データが記憶されていてもよい。なお、健康診断データは、ここでは保険組合サーバ112に格納されているとしているが、医療サーバ111に格納されていてもよい。また、他のデータも適宜、医療サーバ111または保険組合サーバ112のいずれに格納されていてもよい。
入力装置203は、入力を受け付ける装置であり、例えば、タッチパネル、物理ボタン、マウス、キーボード等である。出力装置204は、出力を行う装置であり、表示、音声等で情報を出力し、例えば、ディスプレイ、スピーカ等である。
制御部205は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及び/またはROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行う。制御部205は、取得された健康診断データ、保健指導データ、健康意識データ、健康知識データ、及び環境についての質問回答データに基づいてユーザの健康タイプを決定し、ユーザに適した文書を作成する実行プログラムは記憶部202に記憶されていて、制御部205は記憶部202から実行プログラムを呼び出して処理を実行する。
計時装置206は、時間を計測する装置であり、日時を計測できる。例えば、計時装置206はカレンダーを含む時計であり、現在の年月及び/または日時の情報を制御部205へ渡す。
電源部207は、電力を供給可能なものであれば何でもよく、例えば、充電可能な2次電池または通常のコンセントから取得可能な交流電源である。電源部207は、文書作成装置101本体に搭載されている各要素へ電力を供給する。電源部207は、例えば、通信インタフェース201、記憶部202、入力装置203、出力装置204、制御部205、計時装置206、ドライブ208、及び外部インタフェース209へ電力を供給する。
ドライブ208は、補助記憶装置、記録媒体等から記憶されているデータを受け入れ、特にプログラムを読み込むための装置であり、例えば、半導体メモリドライブ(フラッシュメモリ(Flash Memory)ドライブ)、CD(Compact Disk)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ等である。ドライブ208の種類は、記憶媒体の種類に応じて適宜選択されてよい。上記の実行プログラム及び/または医療サーバ111から取得したデータ及び保険組合サーバ112から取得したデータ、文書のパーツデータ、及び/または優先度の高いデータを採用するためのプログラム等は、この記憶媒体に記憶されていてもよい。
外部インタフェース209は、文書作成装置101の本体と外部装置との媒介をするためのものであり、例えば、USBポート等であり、外部装置(例えば、プリンター、メモリ、通信機器)と接続するためのインタフェースである。
(ソフトウェア構成)
<文書作成装置101>
次に、図3を用いて、本実施形態に係る文書作成装置101のソフトウェア構成の一例を説明する。図3は、文書作成装置101の制御部205で実行される、ユーザの健康診断データ、ユーザの健康意識データ、環境についての質問回答データ、知識についての質問回答データを取得し、これらのデータに基づいてユーザの健康に関するタイプを判定し、タイプに応じたユーザに提示する文書を作成するためのプログラムを実行するためのソフトウェア構成を示す。
文書作成装置101の制御部205は、必要なプログラムを実行する際に、記憶部202に記憶された、医療サーバ111及び保険組合サーバ112から取得したデータに基づいてユーザの健康に関するタイプを判定し、タイプに応じたユーザに提示する文書を作成するための実行プログラムをRAMに展開する。そして、制御部205は、RAMに展開された、タイプに応じたユーザに提示する文書を作成するための実行プログラムをCPUにより解釈及び実行して、各構成要素を制御する。このように、図3に示される通り、本実施形態に係る文書作成装置101は、健康データ取得部301、意識データ取得部302、環境データ取得部303、知識データ取得部304、タイプ判定部305、優先度判定部306、文書作成部307、及び送信部308を備える。
健康データ取得部301は、通信インタフェース201を経由して外部の保険組合サーバ112から、特定のユーザの健康診断データを取得し、このユーザの健康診断データをタイプ判定部305、優先度判定部306、及び文書作成部307へ渡す。また、健康データ取得部301は、保険組合サーバ112からでなくとも、ユーザの健康診断データを取得することができればどこから取得してもよい。
健康診断データは、項目ごとに数値化された値に基づいてユーザごとに1つの値に数値化されたデータである。この1つの値は、項目ごとに健康度合いを示す数値が定められ、項目ごとのこれら数値に基づいて決定される。一例としては、項目ごとの健康度合いを示す数値の総和をこの1つの値とする。他の例としては、項目ごとに適正か要注意か重症かに応じて数値を割り当て、項目ごとに付された優先度による重み付けをして、1つ値を算出する。この優先度は、項目ごとに付与され、例えば健康にとって重要な項目ほど大きな値が付される。より具体的には、健康診断データの項目ごとに例えば、データが適正な場合にプラス値(例えば+1)、要注意の場合にマイナス値(例えば−1)、重症な場合に要注意の場合より小さなマイナス値(例えば−2)を割り当て、優先度は優先度が高いほど大きな値になるようにプラスの値を付し、優先度と割り当てられた値との積を全ての項目に対して計算し、これらの積の総和を1つの値としてもよい。また、文書作成部307は、健康診断データのある項目だけについての文書を作成してもよく、この場合には、健康診断データのある項目だけ(例えば、血圧のみ)を使用する。
意識データ取得部302は、通信インタフェース201を経由して外部の医療サーバ111及び/または保険組合サーバ112から、上記の特定のユーザの健康意識データを取得し、タイプ判定部305へ渡す。健康意識データは、ユーザの健康意識に関するデータであり、医療サーバ111から取得する診察該当可否データ及び受診有無データ(医療データ)、保険組合サーバ112から取得する、保健指導の該当可否データ及び保健指導受診の有無データ(保健指導データ)、健康意識についてユーザへの質問とユーザからの回答を表す質問回答データを含む。
医療データは、健康診断データによって不健康な項目が発見され、このために医者の診察をユーザが受けることになり、診察を受けたかどうかを示すデータであり、例えば、診察該当可否、及び診察に該当した場合には受診したかどうかによって数値が割り当てられる。一例としては、診察に該当しない場合にはプラス値(例えば+1)、診察に該当して受診した場合にはマイナス値(例えば、−1)、診察に該当して受診しなかった場合にはより小さいマイナス値(例えば、−2)が割り当てられる。
保健指導データは、健康診断データによって不健康な項目が発見され、このために保健師の指導をユーザが受けることになり、指導を受けたかどうかを示すデータであり、例えば、保健指導の該当可否、及び保健指導に該当した場合には指導を受けたかどうかによって数値が割り当てられる。一例としては、保健指導に該当しない場合にはプラス値(例えば+2)、保健指導に該当して指導を受けた場合にはマイナス値(例えば、−3)、保健指導に該当して指導を受けなかった場合にはより小さいマイナス値(例えば、−4)が割り当てられる。
健康意識についての質問回答データは、ユーザへの健康意識に関する質問とその質問に対する回答のデータであり、例えば、現在の自身の健康状態についてどう思っているか、健康のために気をつけていることはあるか、減量したことはあるか、体重を定期的に測定しているか、健康診断を昨年受けたか、歯科検診を昨年受けたか等の質問について2種類または3種類以上の選択肢からユーザに回答として選択してもらい、選択肢ごとに数値を割り振っておき、健康意識についての質問回答データを数値化してもよい。
意識データ取得部302は、これらの医療データ、保健指導データ、及び健康意識についての質問回答データのうちの1以上を使用して健康意識データを数値化してしきい値を設け範囲を定めてもよいし、条件による場合分けによって範囲を定めてもよい。健康意識データを数値化する場合には、起こりうる場合のそれぞれの項目と、数値化した1つの数字とが1対1に対応するように数値化することが望ましい。一例を挙げると、上記の例のように数値を割り当てた場合には、「診察を受けて、かつ保健指導を受けなかった場合」は、−1+(−4)=−5が対応し、「診察に該当せず、かつ保健指導にも該当しない」場合は、+1+2=+3が対応する。逆に、−5である場合には「診察を受けて、かつ保健指導を受けなかった」場合しか対応せず、+3である場合には「診察に該当せず、かつ保健指導にも該当しない」場合しか対応しない。このように健康意識データとして数値を割り振れば、医療データ、保健指導データ、健康意識についての質問回答データの全ての場合をスカラー値で数値化することが可能になり、これらの要素を1つの軸のみ(1次元)で表現することができる。この思想は、以下の環境についての質問回答データ、健康知識データについても同様に適用することが可能である。
環境データ取得部303は、通信インタフェース201を経由して外部の保険組合サーバ112から、特定のユーザに関して環境についての質問回答データを取得しタイプ判定部305へ渡し、さらに記憶部202から家族及び/または会社の関係者(例えば、上司)の全身または顔写真等のユーザの環境に関係する環境についての質問回答データ以外のデータを取得し文書作成部307へ渡す。
環境についての質問回答データは、ユーザの健康環境に関する質問及びその質問に対する回答のデータであり、例えば、1日の食事時間はほぼ決まっているか、朝食はほぼ毎日とるか、就寝前2時間は何も食べないようにしているか、食事はよくかんでゆっくりとっているか、食事のバランスを考えているか;1週間のうち運動する時間を設けているか、階段を意識的に使用しているか、同一年齢同姓と比べて歩行速度は速いか;生活習慣について主治医に指導を受けているか、両親や兄弟で生活習慣病の者がいるか;過去1か月で他人のたばこの煙を吸ったか、現在たばこを吸っているか;どの程度の頻度でお酒を飲むか、飲酒日1日当たり日本酒換算で3合以上飲むことはどの程度の頻度であるか;睡眠は足りているか、休養は足りているか;1週間の労働時間は何時間か、交替勤務制の仕事か、等の質問について2種類または3種類以上の選択肢からユーザに回答として選択してもらい、選択肢ごとに数値を割り振っておき、ユーザの健康環境についての質問回答データを数値化してもよい。
知識データ取得部304は、通信インタフェース201を経由して外部の保険組合サーバ112から、特定のユーザの健康知識についての質問回答データを取得し、タイプ判定部305へ渡す。
知識についての質問回答データは、ユーザの健康知識に関する質問及びその質問に対する回答のデータであり、例えば、喫煙に起因する病気を知っているか、たばこの煙に有益な物質はあるか;ナトリウムを多く含む食品を知っているか、カリウムを摂取する効果を知っているか、カリウムはどんな食品に含まれるか知っているか、ショ糖が添加された飲料はなぜ健康によくないか知っているか、獣肉と魚肉ではどちらがどうして健康によいか知っているか;血圧の上昇と飲酒の関係を知っているか、血圧の上昇と食用油の関係を知っているか、等の質問について2種類または3種類以上の選択肢からユーザに回答として選択してもらい、選択肢ごとに数値を割り振っておき、ユーザの健康環境についての質問回答データを数値化してもよい。
タイプ判定部305は、特定のユーザに関して、健康データ取得部301からの健康診断データ、意識データ取得部302からの健康意識データ、環境データ取得部303からの環境についての質問回答データ、及び、知識データ取得部304からの知識についての質問回答データを取得し、このユーザの健康に関するタイプを判定する。
タイプ判定部305は、健康診断データ、健康意識データ、環境についての質問回答データ、及び、知識についての質問回答データのそれぞれのデータの内容に応じて複数の範囲に場合分けをする。そして、タイプ判定部305は、範囲に場合分けされたこれらの4種類のデータを組み合わせて、さらに範囲を場合分けしてそれぞれの範囲に対してタイプを1つ定める。具体的には、例えば、健康診断データに基づいて、正常、要注意、重症、の3つの範囲に場合分けされ、健康意識データに基づいて、意識高い、意識低い、の2つの範囲に場合分けされ、環境についての質問回答データに基づいて、健康によい環境、健康に悪い環境、の2つの範囲に場合分けされ、知識についての質問回答データに基づいて、高知識レベル、通常レベル、低知識レベル、の3つの範囲に予め場合分けされていて、タイプ判定部305は、ユーザの4つのデータに基づいて、これらの3×2×2×3=36通りのどのタイプであるかを判定することができる。ここでは、タイプ判定部305は、4つのデータの全てを使用しているが、健康診断データと、その他の3つのデータのうちいずれか1つ以上のデータとによってタイプ判定してもよく、例えば、健康診断データと環境についての質問回答データとにより判定する場合には、3×2=5通りのうちのどのタイプであるかを判定する。
また、どの範囲に該当するかの判定手法は、範囲ごとに条件を設定しこの条件に該当するかどうかによってどの範囲に属するかを決めてもよい。また、上記のデータ取得を説明したように、データごとに数値化して、データごとにしきい値を1以上設定して範囲を設定してもよい。
タイプ判定部305は、健康診断データを数値化した値に対応するベクトルと、健康意識データ、環境についての質問回答データ、及び、知識についての質問回答データのそれぞれを数値化した値に対応する3つのベクトルとを基底とする4次元空間において、ユーザのこれらのデータがどこに位置するかによってユーザの健康に対するタイプを判定する。
他には、例えば、健康診断データの項目ごとの値に対応するベクトル、健康意識データの医療データ、保健指導データ、健康意識についてユーザへの質問とユーザからの回答を表す質問回答データのそれぞれの値に対応する3つのベクトルのように多次元化してもよい。健康診断データと健康意識データとを取得するこの場合、健康診断データの項目数をnとし、健康意識データの種類数を3とすると、タイプ判定部305が判定する空間は、(n+3)個のベクトルを基底とする(n+3)次元空間となり、タイプ判定部305はこの空間を使用してユーザのタイプを判定する。このようにタイプ判定部305がタイプ判定に使用する空間は4次元以下に限らず、5次元以上の多次元空間上でタイプ判定する場合もあり得る。
優先度判定部306は、健康データ取得部301から取得した健康診断データに含まれるデータの優先度が高いほど、文書作成部307が作成する文書にこのデータに関係する内容を含めようとし、文書に含める内容量の制限、及び/または設定される優先度のしきい値と比較して、どのデータを採用するかどうかを判定する。優先度判定部306は、文書作成部307が記憶部202に記憶されているリーフレット内容データを参照して文書データを決定する前に、優先度判定部306が文書データに採用する、健康診断データに含まれるデータを判定する。また、記憶部202には文書のテンプレートが複数種類だけ記憶されていてもよく、この場合に優先度判定部306が採用を決定したデータに対応したテンプレートが例えば、文書作成部307によって採用される。なお、テンプレートは、グラフ等の詳細なデータを示すもの、概略の数値を少量だけ示すもの、数値は全く示さず簡単な文言だけを表示するもの等あるが、これらの選択は、健康知識データ(知識についての質問回答データ)によって決定することができるユーザの健康に関する知識レベルに応じて決定されてもよい。
優先度判定部306がデータを採用するかどうかの判定手法は、例えば、最初に設定されたしきい値ではデータ量が多すぎて文書に含めることが不可能である場合には、しきい値を予め決められて量だけ上げて、再度この設定された優先度に基づいて文書に採用するデータを決定してもよい。逆に、最初に設定されたしきい値ではデータ量が少なすぎて文書に空きができる場合には、しきい値を予め決められて量だけ下げて、再度この設定された優先度に基づいて文書に採用するデータを決定してもよい。
優先度は、予め健康診断データに含まれるデータごとに付与されている。しかし、健康診断データに含まれているデータごとに優先度判定部306によって優先度が付与されていてもよい。優先度が付与される場合には、健康診断データに含まれるデータは、項目(例えば、血圧値、血液検査項目(肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査)、尿検査、貧血検査)が付与されているので、優先度判定部306が項目ごとに優先度を判定することができる。さらに、優先度はユーザごとに決定されてもよく、例えば、肝機能検査が重要なユーザには肝機能検査の優先度を最も高く設定する。また、特定健診、労働安全衛生法、学校保健安全法等で必須項目となっている項目の優先度は他の項目よりも高くする等、適宜判定基準を変更して、優先度判定部306は健康診断データに適用して優先度を判定してもよい。
文書作成部307は、タイプ判定部305が判定したタイプに基づいて、健康データ取得部301から取得した健康診断データと、環境データ取得部303から取得した環境についての質問回答データと、記憶部202に記憶されている質問回答データ以外の環境についてのデータと、文書データを作成する際に使用する文書のパーツデータとを使用して、ユーザに提示すべき文書の文書データを作成する。なお、文書作成部307は、タイプに基づいて、健康診断データのみを使用して文書データを作成してもよいし、環境についての質問回答データのみを使用して文書データを作成してもよい。
送信部308は、記憶部202に記憶されている文書データをユーザ等の端末へ向けて、通信インタフェース201を経由して送信する。
<その他>
文書作成装置101の動作に関しては後述する動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、文書作成装置101の制御部205はいずれも汎用のCPUによって実現されてもよい。しかしながら、以上の動作(または機能)の一部または全部が、1または複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、文書作成装置101の構成に関して、実施形態に応じて、適宜、省略、置換及び追加が行われてもよい。
[動作例:全体]
次に、図4を用いて、文書作成装置101を使用した場合のデータを取得して、これらのデータに基づいてユーザのタイプを判定し、タイプに基づいてユーザに提示させるべき文書データを作成しユーザの端末へ送信する処理手順の一例を説明する。
図4は、文書作成装置101の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(起動)
まず、ユーザまたは管理者が文書作成装置101を、入力装置203を介して起動し、さらに設定等の入力を受け付ける。文書作成装置101の制御部205は、以下の処理手順にしたがって、処理を進める。
(ステップS401)
ステップS401では、制御部205は、健康データ取得部301及び意識データ取得部302として動作する。健康データ取得部301は、通信インタフェース201を経由して、保険組合サーバ112から、健康診断データと、保健指導データのうちの保健指導を受けることに該当しているかどうかを示す保健指導該当可否データとを取得する。意識データ取得部302は、通信インタフェース201を経由して、医療サーバ111から、医療データのうちの診察に該当しているかどうかを示す診察該当可否データを取得する。
(ステップS402)
ステップS402では、制御部205は、意識データ取得部302として動作し、通信インタフェース201を経由して、医療サーバ111及び保険組合サーバ112から、医療データのうちの診察受診をしたかどうかを示す受診有無データと、保健指導を受けたかどうかを示す保健指導データとを取得する。
(ステップS403)
ステップS403では、制御部205は、意識データ取得部302として動作する。意識データ取得部302は、通信インタフェース201を経由して、保険組合サーバ112から、ユーザの健康意識についてユーザへの質問とユーザからの回答を表す質問回答データを取得する。
(ステップS404)
ステップS404では、制御部205は、環境データ取得部303として動作する。環境データ取得部303は、通信インタフェース201を経由して、保険組合サーバ112から、ユーザの健康環境について質問及びその質問に対する回答を表す質問回答データを取得する。
(ステップS405)
ステップS405では、制御部205は、知識データ取得部304として動作し、通信インタフェース201を経由して、保険組合サーバ112から、ユーザの健康知識についての質問及びその質問に対する回答を表す質問回答データを取得する。
(ステップS406)
ステップS406では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ステップS401、S402、S403、S404、S405で取得されたデータに基づいて、ユーザの健康タイプを判定する。
(ステップS407)
ステップS407では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202からユーザの環境に関係する環境についての質問回答データ以外のデータ(例えば、ユーザの家族及び上司の顔写真)と、文書のデザインデータとを取得する。そして、文書作成部307は、これらの取得したデータと、ステップS401で取得された健康診断データと、ステップS404で取得されたユーザの健康環境について質問及びその質問に対する回答を表す質問回答データと、を使用して、ステップS406で判定されたユーザの健康タイプに基づいて、リーフレットデータ(文書データ)を作成する。作成されたリーフレットデータは、個人別リーフレットデータとして、文書作成部307によって記憶部202に記憶される。
(ステップS408)
ステップS408は、制御部205は、送信部308として動作し、記憶部202からリーフレットデータをユーザの端末に向けて、通信インタフェース201を経由して送信する。
[動作例:健康タイプ判定]
次に、図5を用いて、タイプ判定部305が、一例として、健康データ取得部301から取得した医療データと保健指導データとに基づいて、ユーザの健康タイプを判定する場合の処理手順の一例を説明する。
図5は、健康データ取得部301及びタイプ判定部305の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS501)
ステップS501では、制御部205は、健康データ取得部301として動作し、通信インタフェース201を経由して、医療サーバ111及び保険組合サーバ112から、ユーザが診察すべき対象者に該当するかどうかを示す診察該当可否データ、及びユーザが保健指導を受けるべき対象者に該当するかどうかを示す保健指導の該当可否データを取得する。
(ステップS502)
ステップS502では、制御部205は、健康データ取得部301として動作し、通信インタフェース201を経由して、医療サーバ111から、診察すべき対象者に該当した場合には過去に診察を受診したかどうかを示す診察受診歴有無データを取得し、保険組合サーバ112から、保健指導を受けるべき対象者に該当した場合には過去に保健指導を受けたかどうかを示す保健指導受診歴の有無データを取得する。
(ステップS503)
ステップS503では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、保健指導の該当可否データを参照し、該当するユーザは保健指導の対象者となっているかどうかを判定し、該当する場合にはステップS504へ進み、該当しない場合にはステップS513へ進む。
(ステップS504)
ステップS504では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、診察該当可否データを参照し、ユーザは受診を奨励されている対象者であるかどうかを判定し、該当する場合にはステップS505へ進み、該当しない場合にはステップS508へ進む。
(ステップS505)
ステップS505では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、診察受診歴有無データを参照し、ユーザは過去に受診対象者になり診察を受診したかどうかを判定し、該当する場合にはステップS506へ進み、該当しない場合にはステップS507へ進む。なお、診察受診歴有無データを参照する代わりに、過去に保健指導を受けたことがあるかどうかを判定し、過去に保健指導を受けたことがある場合にはステップS506へ進み、過去に保健指導を受けたことがない場合にはステップS507へ進んでもよい。
(ステップS506)
ステップS506では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態はかなり悪いが、ユーザの健康への意識は高いと判定し、「重症かつ高意識」であるとの判定結果を文書作成部307へ渡す。
(ステップS507)
ステップS507では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態はかなり悪く、ユーザの健康への意識が低いと判定し、「重症かつ低意識」であるとの判定結果を文書作成部307へ渡す。
(ステップS508)
ステップS508では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、診察受診歴の有無データを参照し、ユーザは過去に診察の受診対象者になったことがあるかどうかを判定し、過去に対象者になったことがある場合にはステップS509へ進み、過去に対象者になったことがない場合にはステップS512へ進む。
(ステップS509)
ステップS509では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、保健指導の過去の受診歴の有無データを参照し、過去に保健指導を受けたことがあるかどうかを判定し、過去に受けたことがある場合にはステップS510へ進み、過去に受けたことが無い場合にはステップS511へ進む。
(ステップS510)
ステップS510では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態は悪化する可能性があるが、ユーザの健康への意識は高いと判定し、「要注意かつ高意識」であるとの判定結果を文書作成部307へ渡す。
(ステップS511)
ステップS511では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態は悪化する可能性があり、ユーザの健康への意識は低いと判定し、「要注意かつ低意識」であるとの判定結果を文書作成部307へ渡す。
(ステップS512)
ステップS512では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態は悪化する可能性があるが、ユーザの健康への意識は未定と判定し、「要注意かつ初回」であるとの判定結果を文書作成部307へ渡す。
(ステップS513)
ステップS513では、制御部205は、タイプ判定部305として動作し、ユーザの健康状態は良好であると見なすことができるので、ここでは対象外とする。
[動作例:優先度に基づくデータ選別]
次に、図6を用いて、優先度判定部306が、優先度に基づいて文書データに含めるものを健康診断データに含まれるデータから選定する処理手順の一例を説明する。なお、ここでは、図3を参照して説明したように、健康診断データに含まれる項目ごとのデータのそれぞれに優先度が付されているものとする。
図6は、健康データ取得部301及び優先度判定部306の処理手順の一例を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS601)
ステップS601では、制御部205は、健康データ取得部301及び優先度判定部306として動作し、健康診断データにしきい値よりも高い優先度を有するデータがあるかどうかを判定し、高い優先度のデータがある場合にはステップS603へ進み、高い優先度のデータが無い場合にはステップS607へ進む。
(ステップS602)
ステップS602では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、健康診断データに含まれるデータについて、しきい値となる優先度よりも高い優先度のデータがあるかどうかを判定し、高い優先度のデータがある場合にはステップS603へ進み、高い優先度のデータが無い場合にはステップS607へ進む。
(ステップS603)
ステップS603では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS602で高い優先度のデータであると判定されたデータのうち、最も高い優先度を有するデータを文書データに採用すると決定する。
(ステップS604)
ステップS604では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS603で採用が決定されたデータをリーフレットに含めるとして、文書作成部307に渡す。
(ステップS605)
ステップS605では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS604でリーフレットに含めるとしたデータが、リーフレットに追加することが可能であるかどうかを判定し、追加可能であると判定された場合にはステップS606へ進み、追加可能ではないと判定された場合にはステップS610へ進む。この判定は、文書作成部307が行って、判定結果を優先度判定部306へ戻してもよい。
(ステップS606)
ステップS606では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS605でリーフレットに追加可能と判定されたデータを対象データから除いて残りのデータを対象データとしてステップS602へ戻る。
(ステップS607)
ステップS607では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、優先度の高いデータがないので、予め設定された所定の順序でデータの採用を決定する。例えば、ユーザの健康環境データに基づいて、健康診断データからデータを採用してもよい。具体的には、例えば、ユーザの健康環境データからユーザが特に気をつけた方が良い健康診断データ項目を選択して、または予め設定しておき、対応するデータを採用してもよい。また、ユーザの居住地に特有な病気に関連する項目を採用してもよい。
(ステップS608)
ステップS608では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS607で採用が決定されたデータをリーフレットに含めるとして、文書作成部307に渡す。
(ステップS609)
ステップS609では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、ステップS608でリーフレットに含めるとしたデータが、リーフレットに追加することが可能であるかどうかを判定し、追加可能であると判定された場合にはステップS607へ進み、追加可能ではないと判定された場合にはステップS610へ進む。この追加可能であるかどうかの判定は、文書作成部307が行って、その判定結果を優先度判定部306へ戻してもよい。
(ステップS610)
ステップS610では、制御部205は、優先度判定部306として動作し、リーフレットにこれ以上データを追加することは不可能であるので、この時点でリーフレットに含める内容(データ)は確定したとする。この判定は、文書作成部307が行って、判定結果を優先度判定部306へ戻してもよい。
なお、上記の図6のステップによる処理は、例えば、文書作成部307が記憶部202に記憶されているリーフレットデータを参照する前に行い、リーフレットにどのデータを使用するかを事前に決定しておく。また、テンプレートの内容は、ここで決定されたデータの内容に対応づけて決定されるか、または、ユーザの知識データの内容に対応づけて決定されてもよい。
[2軸を用いた例;2次元空間]
以下、図7A、図7B、図7C、図8、及び図9を参照して、健康データ取得部301が取得した健康診断データと、意識データ取得部302が取得した健康意識データとに基づいて、タイプ判定部305がユーザの健康タイプを判定し、文書作成部307がユーザに提示すべき文書データであるリーフレットデータを作成する場合について説明する。この例では、健康診断データとして血圧値データを使用し、健康意識データとして医療データ及び保健指導データを使用する。
第1軸(ここでは横軸)は、図7Aに示すように、健康診断データに基づく重症度を示す。重症度は、ここは血圧値データに基づいて決定され、図7Aに示されるように、「正常域」、「保健指導判定値を超えるレベル」、「受診勧奨判定値を超えるレベル」に分類される。ここでは、「保健指導判定値を超えるレベル」が要注意に該当し、「受診勧奨判定値を超えるレベル」が重症に該当する。さらに、要注意と判定された場合には、この判定結果を受けた回数が1回目か2回目以上かによって分類しておく。なお、この例では簡単のため、重症度は血圧値のみで判定しているが、ユーザが肥満者かどうか、ユーザの血液検査結果項目の脂質及び/または糖質の値、などを参照して判定してもよい。
第2軸(ここでは縦軸)は、図7Bに示すように、健康意識データに基づく危機感を示す。危機感は、例えば、行動変容モデルの非関心期であれば危機感が低く、関心期であれば危機感が高い、等によって判定することができる。ここでは、医療データ及び保健指導データに基づいて決定され、昨年度にユーザが保健指導を受けたかどうか、または医療機関で診察を受けたかどうかによって危機感があるかないかを判定して分類する。保健指導または医療機関で診察を受けた場合には危機感が高いと判定され、保健指導または医療機関で診察を推奨されたのにも関わらず受けていない場合には危機感が低いと判定される。なお、危機感の度合いは2通りではなく、より細かく度合いを分類してもよい。例えば、保健指導を推奨された場合に指導を受けていない場合よりも、医療機関で診察を推奨された場合に診察を受けていない場合の方が、ユーザの危機感が低いとしてもよい。他に上記したように健康意識データである、健康意識についての質問回答データに基づいて、危機感が詳細に判定されてもよい。この質問回答データによって非関心期であるか関心期であるかを判定して、非関心期であれは危機感が低く、関心期であれば危機感が高いと判定してもよい。
図7Cに示すように、タイプ判定部305は、第1軸と第2軸との値によってタイプ分類する。第1軸は、血圧値データが保健指導を勧奨される範囲内にある場合に要注意と判定され、血圧値データが医療機関での受診を勧奨される範囲内にある場合に重症と判定され、要注意はさらに初めて該当した場合と2回目以上該当した場合で分類される。第2軸は、過去の保健指導での受診または医療機関での受診が実施されたか未実施であったかどうか(ここでは昨年度の保健指導データまたは医療データによる)によって分類される。この2軸によって、タイプ判定部305は、図7Cに示されるように、5通りの健康タイプに分類することができる。この例では、(1)から(5)までのタイプがあり、それぞれのタイプには独自の特徴があり、図7Cにそれぞれ記述されている。例えば、この中で(4)のタイプが最も健康の優先順位が低い、すなわち、健康のための改善が最も必要なタイプである。
次に、この分類されたタイプに応じて、文書作成部307がユーザに提示するための文書の文書データを作成する。一例として、図8に文書作成部307がタイプ別に文書データに含まれるタイトルとコンテンツとの概略と、顔表情の一例を示す。また、図9には、図8のテーブルの内容に基づいて作成したリーフレットの一例が示されている。
図8に示されているように、健康タイプ別に、文書のタイトルと、文書の内容(コンテンツ)とが決定される。コンテンツは、ユーザへ伝えるべき内容であり、例えば、健康診断データ結果のフィードバック、ユーザに期待する行動の提示、及び今後のストーリーを含んでいる。健康診断データ結果のフィードバックでは、ユーザごとの健康診断結果に応じてその重症度を伝える内容が提示される。ユーザに期待する行動については、ユーザに何を行うかの提示または既に良い行動をとっている場合にはその行動を継続することを進めるように提示される。ストーリーでは、現状から推定される今後のユーザに最も起こりうる出来事を予想して提示したものであり、例えば、良い内容のもの(Good ストーリー)及び悪い内容のもの(Badストーリー)のいずれか一方が提示される。さらに、文書データには、ユーザの関係者の顔写真データを含め、ユーザの健康タイプに応じて顔の表情を変化させる。
例えば、タイプ(3)及び(5)の場合には、健康診断データは「要注意」または「重症」を示しているが、診察を受診した、または保健指導を受けたことを示す「実施」であるので、ユーザは既に健康診断データが良くないことは承知しており受診もしている。したがって、特に感情は表現する必要がないとして顔の表情は「無表情」とする。タイプ(1)の場合には、健康診断データは「要注意」を示しているが、ユーザは初めて健康診断を受けたので診察または保健指導を受けていないのは仕方ない。したがって、ユーザの健康状態が「要注意」であることのみを表現して顔の表情は「悲しみ」とする。タイプ(2)の場合には、健康診断データは「要注意」を示しているが、診察または保健指導を受けたことがない「未実施」なので、ユーザは既に健康診断データが良くないことは承知しているにもかかわらず診察及び保健指導を受けていない。したがって、ユーザは健康が良くないことを承知しているにも関わらず対策をしていないので、「嫌悪」の表情とする。タイプ(4)の場合には、健康診断データは「重症」を示し、さらに診察または保健指導を受けたことがない「未実施」なので、ユーザは既に健康診断データが良くないことは承知している、かつ、症状が重症であり、さらに診察及び保健指導を受けていない。したがって、ユーザは健康診断データにより重症であり、ユーザは診察及び保健指導を受けていないので、「嫌悪」よりさらに悪い「怒り」の表情とする。
次に、図9を参照して、図8のテーブルに基づいて文書作成部307がリーフレットデータを作成した場合の、リーフレットの一例を説明する。
文書作成部307が、タイプ判定部305で判定されたタイプに応じて、図8のようにタイトル、コンテンツ、及び顔表情が決定されて、これらのデータに基づいて、ユーザに提示すべきリーフレットを作成する。図9左に示すように、リーフレットの表紙にタイトルを掲載し、その横に図8で説明した顔表情データを表現した人物を掲載しユーザを印象づける。さらに図9右に示すように、コンテンツに対応する内容を記載する。図9の例では、コンテンツ1としてユーザの健康診断データのフィードバックデータについて図表を交えて表示し、コンテンツ2としてユーザへ期待する行動の提示を行い、コンテンツ3としてユーザの健康タイプに基づいてストーリーを提示する。
このように、文書作成部307が、ユーザの健康タイプと健康診断データに応じてユーザに提示するリーフレットのデータ(文書データ)を作成することによって、ユーザは自身の健康状態について効果的に認識することができ、医療機関での診察または保健指導の受診に積極的になる可能性が上がり、ユーザの健康状態を良好な状態に向上または維持することを可能にする。
[文書作成部307]
以下、図10、図11、図12、図13、図14、図15、図16、図17、及び図18を使用して、文書作成部307に関する処理手順の詳細な一例を説明する。なお、図10は文書作成部307が入力する健康診断データ、健康意識データに関するテーブルである。この例では、健康データ取得部301及び意識データ取得部302によって取得された健康診断データ及び健康意識データに基づいて、ユーザの健康タイプがタイプ判定部305によって判定された上述した「2次元空間」での場合を前提とする。すなわち、タイプ判定部305が入力するデータは図7A及び図7Bに示した血圧値データと医療データと健康指導データであり、タイプ判定結果は上述した(1)−(5)の5通りである。
図10に健康診断データの一例と、医療データ及び健康指導データと、環境データ取得部303が記憶部202から取得するユーザに関係する関係者の人物写真データ(例えば、顔写真データ)について説明する。
図10に示すように、健康診断データは、過去のデータから現在のデータまで含む、それぞれの健康診断結果には、各項目(例えば、血圧、体重、その他)のデータが記載されている。また、医療データ及び健康指導データには、実績として診察の受診を受けたかどうか、及び/または保健指導を受けたかどうかについて「あり」または「なし」が記載されていて、さらに診察の受診が必要であると判定されたかどうかを示す診察該当可否データ(該当、または非該当)、及び保健指導が必要であると判定されたかどうかを示す保健指導の該当可否データ(該当、または非該当)が記載されている。
さらに、事前に記憶部202にユーザの関係者の情報及び顔写真データを登録しておき、このデータは顔写真の使用する優先順位を示す優先度と共に登録される。文書作成部307は、記憶部202を参照してどの顔写真を文書に含めるかを図8に示し
たように健康タイプに応じて決定するが、この優先度も参照して決定されてもよい。
[文書作成部307の動作例:S406の詳細]
次に、図11を用いて、文書作成部307に関する、図5のステップS403の処理手順の一例を説明する。また、各ステップでは、適宜、図12、図13、図14、図15、図16、図17、及び図18を参照して説明する。
(ステップS1101)
ステップS1101では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、文書タイトルデータと、タイプ判定部305が判定したタイプ分類結果とに対応してタイトルが決定される。この文書のタイトルと、タイプ分類結果とを対応づけているテーブルの一例として、図12に示されるテーブルがある。
記憶部202は、判定された健康タイプに応じて、タイトル及びその説明が対応づけられているテーブルを記憶している。このテーブルは、例えば、図12に示される内容のようになり、分類(健康タイプに対応)と、内容(タイトルに対応)と内容の説明とからなる。なお、これらのテーブルのデータは、変更または追加することができるように設定されていて、管理者等によって変更することができる。
(ステップS1102)
ステップS1102では、制御部205は、文書作成部307として動作し、健康データ取得部301が取得した健康診断データに応じて、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、健康診断結果のフィードバックデータとして使用するデータを決定する。例えば、フィードバックデータとして、どのような図表を使用するか、どのようなコメントを付すかが決定される。なお、タイプ判定部305が判定したタイプ分類結果に対応して使用される図表等のフィードバックデータが変更されてもよい。
文書作成部307が、健康診断データに基づいて使用するフィードバックデータの一例として図13に示されるコメント、分布図のテンプレート、経年グラフのテンプレート、血圧値に基づくアドバイスデータがある。
記憶部202は、図13に示されるような分布図のテンプレート、経時変化を示すテンプレート、健康診断データに応じたコメントを付すためのテンプレートを記憶しておき、健康タイプ、及び健康診断データに応じて対応するテンプレートを決定し内容を組み込み、文書データの一部とする。
(ステップS1103)
ステップS1103では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、期待行動の提示データと、タイプ判定部305が判定したタイプ分類結果とを対応させたテーブルによって、タイプ別にそのユーザに期待する行動内容が決定される。
記憶部202は、リーフレット内容のデータを記憶していて、これらは、例えば、図14に示されるように、ユーザの健康タイプと、このタイプに対応するユーザが行うことを期待する期待行動とを関連付けたテーブルとして記憶されている。ユーザがリーフレットとして閲覧する際には、図9に示したように写真や単純化されたまんが絵等でユーザに理解しやすいように表示されることが望ましい。
(ステップS1104)
ステップS1104では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、タイプ分類結果とリーフレットの内容のストーリーとを対応させたテーブルによって、タイプ別にそのユーザに提示するリーフレット内容のストーリーが決定される。
記憶部202は、このテーブルを記憶していて、このテーブルは、例えば、図15に示すように、健康タイプ別に対応するストーリーの内容と、その内容の簡単な説明とが対応づけられているデータである。
(ステップS1105)
ステップS1105では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、ユーザの関係者(例えば、家族、会社の上司)の顔写真データとタイプ分類結果とを対応づけているテーブルによって、タイプ別にそのリーフレットに使用する顔写真を決定する。
記憶部202は、この顔写真データと健康タイプとをユーザごとに関連付けたテーブルを記憶している。このテーブルは、例えば、図16に示すように、無表情、悲しみ、嫌悪、怒りの4種類の顔の表情を登録していて、健康タイプに応じてどの顔写真を採用するかを決定する。これらの顔写真は例えば、ユーザを印象づけるためにリーフレットの表紙に表示される。また、4種類の顔の表情を示す顔写真データが記憶部202に無い場合には、記憶されている顔写真を元にして顔のパーツを変更して、所望の表情データを作成する。文書作成部307は、例えば、記憶部202から無表情の顔写真データを取得し、悲しみを表現する場合には、目尻を下げ、眉毛を下げ、口角を下げる、等の変更を顔写真データに施し、悲しみの顔写真データを作成する。他の顔写真データも文書作成部307が同様な処理を顔写真データに施し、所望の顔写真データを得ることができる。
(ステップS1106)
ステップS1106では、制御部205は、文書作成部307として動作し、記憶部202に記憶されているリーフレット内容のデータとして登録されている、リーフレットの表紙デザインデータとタイプ分類結果とを対応づけているデータに基づいて、ユーザのタイプ別にそのリーフレットに使用する表紙デザインを決定する。
記憶部202は、健康タイプ別に少なくとも1つのリーフレット表紙デザインテンプレートを記憶していて、文書作成部307は判定された健康タイプに応じて1つのテンプレートを採用する。文書作成部307は、例えば、図17に示すようなリーフレット表紙デザインテンプレートがあり、判定された健康タイプに応じて対応するテンプレートを取得し、そのテンプレートに、ステップS1101で決定したタイトルを当てはめて表紙デザインデータを作成する。他に表紙デザインに必要なデータがあれば、そのデータを文書作成部307が埋め込み表紙データを作成する。
(ステップS1107)
ステップS1107では、制御部205は、文書作成部307として動作し、ステップS1101からステップS1106までに決定されたリーフレットのパーツである、タイトルデータ、健康診断結果のフィードバックデータ、期待行動の提示データ、ストーリーデータ、ユーザごとの顔写真データ、及び表紙デザインデータを統合し、リーフレットデータ(文書データ)を作成する。
文書作成部307は、上記のステップで決定されたリーフレットのパーツデータを使用して、図18に示すようなリーフレット(文書)となる文書データを作成する。このステップによって、ユーザに提示すべきリーフレットを含むリーフレットデータが完成する。
次に、図19を用いて、タイプ判定部305が入力するデータの種類数が多い場合に、タイプ判定部305がユーザの健康タイプを判定する際に分類数(すなわち、タイプ数)を増大させずにタイプ判定する手法について説明する。本実施形態では、健康意識データ、環境データ、及び知識データの少なくとも1つのデータと健康診断データとを入力するが、上述したようにこれら4つのデータそれぞれが複数のデータからなる場合があるので、データの種類数は4よりも大きくなる可能性がある。したがって、一般的には、ユーザに関する入力データの種類数がn(nは自然数)である場合に、タイプ判定部305はn次元空間を使用してユーザの健康タイプを判定することになる。このn次元空間に分布するユーザのデータによって決まる位置に応じてユーザの健康タイプを判定することができる。
図19では、タイプ判定部305が多くのユーザのn次元のデータを扱う場合に、これらの多くのデータを利用することによって主成分分析(PCA:principal component analysis)を適用してn次元空間の次元を圧縮(dimensionality reduction;次元削減とも称される)し、このデータの主成分となる新たな軸を選択することができる。図19に示した例では、n次元空間から次元圧縮を繰り返し、第1主成分と第2主成分との新たな2軸でタイプ分類を可能にしている。これによって、これらのデータの特徴的な主成分を軸とした少ないタイプ数でユーザの健康タイプを判定することができる。2軸まで次元を圧縮すれば、上述した2次元空間での分類と同様に健康タイプを判定することができる。
図19に示した例では、n次元のデータとして、上述した医療データ、保健指導データ、健康診断データ、環境についての質問回答データ、健康知識データを採用する。具体的には、n次元データとして、これらのデータに含まれるデータ、例えば、医療データのうちの受診有無を示す受診有無データ、健康診断データ、保健指導受診の有無データ、食生活データ、血圧値データ等を採用してもよい。これらのn次元空間における複数のデータでの分類は、次元が大きく健康タイプの分類数が膨大になってしまうが、これらのデータに主成分分析を適用することによって、情報をn次元よりも少ない次元に集約することによって健康タイプの分類数を少なくすることができる。タイプの分類数を少なくすることができるので、タイプによる文書データの種類数が膨大になることを防ぐことができ、より適切な文書データの種類数に設定することができる。さらに、この手法は複数のデータをn次元空間から主成分ベクトルを基底とする空間へ射影したものなので、元のn次元空間内のデータから有益なデータの特徴を選別していることになり最も有効な健康タイプを設定することができる。
次に、図20及び図21を用いて、ユーザの健康タイプに応じてリーフレット等の文書の表示デザインを変化させ、そのタイプのユーザに最適な表示デザインを選択することを説明する。
リーフレットの内容について、ユーザに関心を持ってもらい、健康タイプによって自分独自の健康状態を意識して、その目標を達成するための手段とその達成を確信する自信をユーザに喚起するものにするために、文書作成部307が健康タイプに応じて文書データを作成する。具体的には、健康タイプに応じて、リーフレットの内容とデザインを変更する。例えば、タイトル、健康診断結果のフィードバック、ユーザに期待する行動の提示、今後のストーリー等をユーザの健康タイプに適したものに変更する。これらの変更は、例えば、図20に示した「注意喚起:Attention」「関連性:Relevance」「自信:Confidence」の3要因に整理したフレームワークと、各要因に対応した動機付け手段、及び動機付けを設計する手順等によって実現される。
次に、図21を用いて、リーフレットのデザインを健康タイプによってどのように変更するかについて説明する。
図8で示したように健康タイプに応じて変更したタイトル及びコンテンツに加え、図21の右端に示したように、デザインを健康タイプに応じて変更する。図21の例では、健康タイプ(5)及び(3)では診察または保健指導を受診した実績があるので、注意喚起よりも関連性を重視し、生活慣習病を人ごとではなく自分の問題として感じてもらうために「関連性」の要因をユーザに印象づけるためのデザインに変更する。健康タイプ(4)、(2)、及び(1)では診察または保健指導を受診した実績がないので、まずは文書を読んでもらえるように「注意喚起」の要因をユーザに印象づけるためのデザインに変更する。また、いずれの健康タイプにおいても、直ちにできる行動をユーザに提示し、自身の行動をコントロールできるという達成感を醸成するために「自信」の要因をユーザに印象づけるためのデザインを採用する。
次に、図22を用いて、健康タイプによって変更する事項として文書をユーザに通知する条件を設定することを説明する。
危機感と重症度との入力データによって図8に示したように5つの健康タイプが分類され、その健康タイプに応じて、文書をユーザに通知する条件として、図22に示すように通知時期、通知距離、通知頻度を設定する。
通知時期は文書データをユーザに通知する時期についてであり、例えば、「健康診断結果を通知する時」と「保健指導の申し込み締め切り前」とがある。図22の例では、ユーザが診察または保健指導を受診したかどうかによって2通りに分けている。診察または保健指導を受診したことがないユーザには「保健指導の申し込み締め切り前」に文書を通知することが他のユーザとは異なる。
通知距離は、医療機関及び/または保健機関の所在地とユーザとの距離が設定された距離以内になった場合に、ユーザに文書データを送信するためのものである。これらの所在地情報はユーザが設定してもよいし、健康診断時に医療機関及び/または保健機関が設定してもよい。距離の測定は、どんな手法によって計測されてもよいが、自動的に測定されること望ましく、例えば、ユーザの携帯情報端末(例えば、スマートフォン)のGPS機能を使用して測定する。図22の一例では、重症なユーザほど、医療機関及び/または保健機関との距離が遠くても通知されるように設定されている。
通知頻度は、ユーザへ文書データ送信する頻度であり、例えば、通知時期と通知距離に基づいて文書データを送信した場合に、所定期間内(例えば、一日)に文書データを送信する頻度である。図22の例では、診察または保健指導を受診したことがないユーザへの通知頻度を他のユーザよりも多くするように設定され、例えば、健康タイプが(4)の場合には、所定期間内に2回送信するように設定されている。
次に、図23を用いて、文書作成部307が記憶部202から取得した顔写真データを、リーフレットの表紙などに人物の顔写真に採用することを説明する。
図23に示すように、記憶部202にユーザ個人に関係する人物の顔写真データを格納しておく。これらの顔写真データは、例えば、家族の顔写真、会社の上司の写真、保健師の写真等を含むデータである。これらの写真データは、ユーザに影響を与えることができると思われる顔写真であり、採用される文書の内容によって掲載する写真を変更しても良い。写真ごとにどういう文書内容に対して使用するかを設定しておけば、最適な顔写真を掲載することができ、ユーザへの心理的な印象を強めることができる。例えば、ユーザへの強いアドバイスを含む文書の場合には、会社の上司の写真を対応付け、保健指導を受診することを勧める内容の場合には、会社の保健師の写真を対応付け、ユーザの生活習慣病等の日常生活に関係する文書内容の場合には、家族の顔写真を対応づける、等が想定される。
[作用と効果]
以上のように、本実施形態の文書作成装置101は、ステップS401、S402、S403、及びS404でユーザの健康意識データ、環境についての質問回答データ、及び健康知識データのいずれか1つのデータと、健康診断データとを取得する。健康意識データは、例えば、診察受診及び/または保健指導を受診したかどうかのデータを含んでいる。そして、文書作成装置101は、ステップS406でタイプ判定部305が、ステップS401−S404で取得されたデータに基づいてユーザの健康タイプを判定する。したがって、文書作成装置101は、ユーザの健康診断データと他のユーザに固有の健康に関係するデータに基づいて、ユーザの健康タイプを正確に判定することができる。次に、ステップS406で判定された健康タイプに応じて、ユーザへ提示すべき文書データを作成する。文書データを作成する場合には、タイプ判定部305は、記憶部202からユーザの関係者の顔写真データを取得して、文書の適切な箇所にユーザへの影響力の種類に応じて適切に配置する。また、タイプ判定部305は、記憶部202に記憶されているリーフレット内容データによって、タイトルデータ、文書のデザインデータ、ユーザへのフィードバックデータ、ストーリーデータを取得して、これらによって文書データを作成することができる。したがって、本実施形態の文書作成装置101によれば、ユーザの健康状態について効果的にユーザに認識させるための文書を作成することができる。さらに、この文書作成装置101によれば、ユーザが保健指導及び/または診察を積極的に受けるように効果的に認識させるための文書を作成することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。また、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合せ可能である。
<1>
スマートフォン131またはコンピュータ132が、文書作成装置101に組み込まれているプログラムを記憶していて、医療サーバ111または保険組合サーバ112から直接もしくは文書作成装置101を経由して、健康意識データ、環境についての質問回答データ、及び健康知識データの少なくとも1つのデータと、健康診断データと、を取得して、プログラムを使用して文書データを作成してもよい。
<2>
本発明の装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体(または記憶媒体)に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、以上の各装置及びそれらの装置部分は、それぞれハードウェア構成、またはハードウェア資源とソフトウェアとの組み合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組み合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワークまたはコンピュータ読み取り可能な記録媒体(または記憶媒体)からコンピュータにインストールされ、当該コンピュータのプロセッサに実行されることにより、各装置の動作(または機能)を当該コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。
<3>
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
また、「及び/または」とは、「及び/または」でつながれて列記される事項のうちの任意の1つ以上の事項という意味である。具体例を挙げると、「x及び/またはy」とは、3要素からなる集合{(x),(y),(x,y)}のうちのいずれかの要素という意味である。もう1つの具体例を挙げると、「x,y,及び/またはz」とは、7要素からなる集合{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちのいずれかの要素という意味である。
(付記1)
ユーザの健康状態を示す健康データを取得する第1取得部(301)と、
前記ユーザの健康意識を示す意識データ、前記ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及び前記ユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する第2取得部(302、303、304)と、
前記意識データを値とする1以上のベクトル、前記環境データを値とする1以上のベクトル、及び前記知識データを値とする1以上のベクトルのうちの少なくとも1つのベクトルと、前記健康データを値とする1以上のベクトルとを基底とする空間上の、前記第1取得部及び前記第2取得部により取得されたデータに対応する点の位置に基づいて、前記ユーザの健康に関するタイプを判定する判定部(305)と、
前記タイプに応じて前記ユーザに提示すべき文書の文書データを作成する作成部(307)と、を備える、
文書作成装置(101)。
101…文書作成装置
111…医療サーバ
112…保険組合サーバ
121…ネットワーク
131…スマートフォン
132…コンピュータ
201…通信インタフェース
202…記憶部
203…入力装置
204…出力装置
205…制御部
206…計時装置
207…電源部
208…ドライブ
209…外部インタフェース
301…健康データ取得部
302…意識データ取得部
303…環境データ取得部
304…知識データ取得部
305…タイプ判定部
306…優先度判定部
307…文書作成部
308…送信部

Claims (15)

  1. ユーザの健康状態を示す健康データを取得する第1取得部と、
    前記ユーザの健康意識を示す意識データ、前記ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及び前記ユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得する第2取得部と、
    前記意識データを値とする1以上のベクトル、前記環境データを値とする1以上のベクトル、及び前記知識データを値とする1以上のベクトルのうちの少なくとも1つのベクトルと、前記健康データを値とする1以上のベクトルとを基底とする空間上の、前記第1取得部及び前記第2取得部により取得されたデータに対応する点の位置に基づいて、前記ユーザの健康に関するタイプを判定する判定部と、
    前記タイプに応じて前記ユーザに提示すべき文書の文書データを作成する作成部と、を備える、
    文書作成装置。
  2. 前記判定部は、
    前記健康データから前記ユーザの重症度を算出し、前記意識データから前記ユーザの危機感を算出し、
    少なくとも前記重症度と前記危機感とに基づいて、前記タイプを判定する、
    請求項1に記載の文書作成装置。
  3. 前記判定部は、前記タイプに応じて、医師への受診を前記ユーザに奨励するか、保健指導を前記ユーザに受けるように勧めるか、またはこのいずれでもないかを判定し、
    前記作成部は、この判定結果に応じて変更した内容を含む前記文書データを作成する、
    請求項1または2に記載の文書作成装置。
  4. 前記判定部は、前記ユーザの健康意識についての質問に対する前記ユーザからの回答によって前記意識データを数値化し、前記ユーザの食生活と、前記ユーザの運動と、前記ユーザの睡眠状況と、家族の病歴と、周囲の者の喫煙状況とのうちの少なくとも1つの質問に対する前記ユーザからの回答によって前記環境データを数値化し、前記ユーザの健康に関する知識についての質問に対する前記ユーザからの回答によって前記知識データを数値化する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  5. 前記健康データに含まれるデータから、前記ユーザに提示すべき優先度がしきい値よりも高いデータを、優先度が高い順に採用すると判定する優先度判定部をさらに備え、
    前記作成部は、採用されたデータを使用して前記文書データを作成する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  6. 前記ベクトルの数に対応する次元数を有する次元の空間から主成分分析を使用して次元数を下げた新たな空間を生成する生成部をさらに備え、
    前記判定部は、前記新たな空間の1以上の主成分ベクトルに基づいて前記タイプを判定する、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  7. 前記作成部は、前記タイプごとに内容を変化させた、前記文書のタイトルを示すタイトルデータと、前記ユーザの健康データに含まれる健康診断結果に対する前記ユーザへのフィードバックデータと、前記タイプに対応して前記ユーザに期待する行動を示す行動データと、前記行動データが示すメリット及びデメリットのうちの少なくとも一方に応じたストーリーを示すストーリーデータと、前記タイプに応じた表情を示すデータであって前記環境データに含まれる表情データと、前記文書の内容の配置を示すデザインデータと、前記タイプに応じて前記文書に含まれる内容のレイアウトデータと、図表及び写真の画像データと、の少なくとも1つを生成し、生成されたデータを、前記文書を構成する内容として使用する、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  8. 前記作成部は、前記タイプ及び前記知識データの少なくとも一方に応じて、前記タイトルデータ、前記フィードバックデータ、前記行動データ、前記ストーリーデータ、前記表情データ、及び前記デザインデータを生成する、
    請求項7に記載の文書作成装置。
  9. 前記作成部は、前記フィードバックデータとして、前記ユーザの前記タイプに対応する表示形式及び文章を含むデータを生成する、
    請求項7または8に記載の文書作成装置。
  10. 前記作成部は、前記ストーリーデータとして、前記行動データに含まれるメリットを表現するストーリーを作成するか、または前記タイプがユーザの悪習慣に起因する内容が含まれる場合にはデメリットを表現するストーリーを作成し、
    前記タイプに応じて前記文書データに含まれる内容のレイアウトデータ、及び、図表及び写真の画像データを含むデータを作成する、
    請求項7乃至9のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  11. 前記第2取得部は前記ユーザに関係する人物の人物写真データを取得し、前記作成部は前記人物写真データを使用して前記表情データを生成する、
    請求項7乃至10のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  12. 前記文書データを受信することができ、前記文書を表示することが可能な端末へ送信する送信部をさらに備える、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  13. 前記文書データで表現される内容を前記ユーザに提示する提示部と、をさらに備える、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載の文書作成装置。
  14. ユーザの健康状態を示す健康データを取得し、
    前記ユーザの健康意識を示す意識データ、前記ユーザの健康に関する環境を示す環境データ、及び前記ユーザの健康に関する知識レベルを示す知識データのうちの少なくとも1つのデータを取得し、
    前記意識データを値とする1以上のベクトル、前記環境データを値とする1以上のベクトル、及び前記知識データを値とする1以上のベクトルのうちの少なくとも1つのベクトルと、前記健康データを値とする1以上のベクトルとを基底とする空間上の、前記取得されたデータに対応する点の位置に基づいて、前記ユーザの健康に関するタイプを判定し、
    前記タイプに応じて前記ユーザに提示すべき文書データを作成すること、を備える、
    文書作成方法。
  15. コンピュータを、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の文書作成装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
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