JP2020084752A - 外壁断熱構造とその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた、断熱性、防耐火性及び施工性といった特性を併せ持つ外壁構造を提供する。【解決手段】建物の外壁断熱構造10であって、外壁断熱構造10は、少なくとも、耐火ボード21と、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体22と、金属外装板23と、を含み、ポリイソシアヌレート発泡体22が、少なくとも一方の表面に金属製面材を有し、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体22の端面どうしを当接してできた目地部32の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方の面が、金属テープ24により覆われている外壁断熱構造とする。【選択図】図1

Description

本発明は、建物の外壁に用いられる外壁断熱構造と、その施工方法に関する。
従来、建築物の防火構造を有する外壁は、下地材、断熱材、金属製外装板などから構成されている。例えば、特許文献1には、石膏ボードと、その外側に設けられたフェノールフォームと、さらにその外側に設置された金属外装板からなる、防耐火性を有する外壁構造が提案されている。
また、特許文献2には、左右方向に間隔をおいて配置された複数の縦鉄骨と、これら複数の縦鉄骨の屋外側に設けられた耐火ボードと、この耐火ボードの屋外側に設けられた断熱ボードと、この断熱ボードの屋外側に設けられた外壁とを備える鉄骨造の外壁耐火断熱構造が開示されている。
先行特許文献
特開2011−140834号公報 特開2016−102360号公報
外壁構造の断熱材として、ウレタンフォームやフェノールフォーム(特許文献1)を用いた場合には、軽量化が図れるため施工性は優れているが、防耐火性が不十分であり、特に燃焼時にフォームの変形や収縮が発生し、フォームの目地部分が開くことによって、内部に火炎が侵入するため防耐火性を低下させるという問題があった。
また、特許文献2に開示されている外壁耐火断熱構造は、防耐火性を向上させるために、石膏ボードや珪酸カルシウム板等を二重に設置する構成を採用しており、重量が極めて重くなるため、施工性が悪化するというおそれがあった。
そこで、本発明は、優れた、断熱性、防耐火性及び施工性といった特性を併せ持つ外壁構造を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究した結果、表面に金属製面材を有するポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしの目地部を金属テープで覆った外壁断熱構造が、優れた、断熱性、防耐火性及び施工性を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、
本発明(1)は、
建物の外壁断熱構造であって、
前記外壁断熱構造は、
少なくとも、耐火ボードと、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体と、金属外装板と、を含み、
前記ポリイソシアヌレート発泡体が、少なくとも一方の表面に金属製面材を有し、
前記複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方の面が、金属テープにより覆われていることを特徴とする、外壁断熱構造である。
本発明(2)は、
前記金属テープの基材が、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔とガラスクロスとの積層体のいずれかであることを特徴とする、前記発明(1)の外壁断熱構造である。
本発明(3)は、
前記ポリイソシアヌレート発泡体の端面が、相じゃくり構造又はさね構造のいずれかであることを特徴とする、前記発明(1)又は(2)の外壁断熱構造である。
本発明(4)は、
前記耐火ボードと前記ポリイソシアヌレート発泡体とが積層接着されていることを特徴とする、前記発明(1)〜(3)のいずれかの外壁断熱構造である。
本発明(5)は、
前記ポリイソシアヌレート発泡体の見かけの密度が、20kg/m〜80kg/mであることを特徴とする、前記発明(1)〜(4)のいずれかの外壁断熱構造である。
本発明(6)は、
建物の外壁断熱構造の施工方法であって、
前記外壁断熱構造は、
少なくとも、耐火ボードと、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体と、金属外装板と、を含み、
前記ポリイソシアヌレート発泡体が、少なくとも一方の表面に金属製面材を有し、
前記複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方の面を、金属テープで覆うことを特徴とする、外壁断熱構造の施工方法である。
本発明によれば、比較的簡易な構成でありながら、優れた断熱性、防耐火性及び施工性等の特性を併せ持つ外壁構造を提供することができる。
図1は、外壁断熱構造の構成例を説明する、外壁断熱構造の上方斜方図である。 図2は、外壁断熱構造の態様例を示す、外壁断熱構造の上方斜視図である。 図3は、ポリイソシアヌレート発泡体の端面の加工例(羽目板構造の例)を示す、ポリイソシアヌレート発泡体の上方斜視図である。 図4は、金属外装板の形状例の断面形状を示す、模式図である。
1.外壁断熱構造
本発明の外壁断熱構造は、少なくとも、耐火ボードと、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体と、金属外装板とを含む(図1)。
本願発明にいう耐火ボードとは、耐火材製建材である。この耐火材製建材には、石膏、珪酸カルシウム、珪藻土、若しくは、ロックウール等が含まれる。
また、本発明では、ポリイソシアヌレート発泡体を用いているため、本発明の外壁断熱構造は、優れた断熱性及び防耐火性を有することが可能となる。
後述するように、本発明にかかる外壁断熱構造は、ポリイソシアヌレート発泡体の少なくとも一方の表面にアルミ箔をはじめとする金属製面材を有している。
本発明に言う金属外装板は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、特に限定されないが、例えば、カラー亜鉛鉄板、フッ素樹脂塗装鋼板、アルミめっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、塩ビ鋼板、耐酸被覆鋼板、カラーアルミ、又はカラーステンレス鋼板等を素材とし、これら素材の薄板を、H型もしくはM型等の断面が均一に且つ連続的に並列するように曲げ成形を施したものとすることができる。
以下において、図1に基づいて、本発明の外壁断熱構造の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、下記の記載は、本発明の一例を示しており、これらの記載の実施形態に限定されるものではない。
本発明の外壁断熱構造10は、耐火ボード21と、耐火ボード21の屋外側に設置された複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体22と、さらにその屋外側に設置された少なくとも1つの金属外装板23とを備えている。
前記外壁断熱構造の各構成部材のつなぎ目は目地部となり、それぞれ、耐火ボード21どうしの目地部31、ポリイソシアヌレート発泡体22どうしの目地部32、金属外装板23どうしの目地部33等となる。
本発明にかかるポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部32は、前記目地部32の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方が、金属テープ24で覆われている。このような構造とすることで、火災の際、目地部からの、熱や火炎の侵入を防止し、外壁断熱構造10の断熱性や防耐火性の低下を抑制できる。
また、金属テープ24に加えられた熱は、金属テープ24を素早く伝達し、周辺部に拡散され、目地部32の温度上昇を低減することが可能となり、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性をより高くすることができる。
さらに、ポリイソシアヌレート発泡体22は、燃焼時に変形や収縮が発生しやすくなるため、目地部が開いてしまう。前記金属テープ24は、この開きを抑制する効果も有しており、さらに外壁断熱構造10の断熱性や防耐火性をより高くすることができる。
本発明の外壁断熱構造10は、前記耐火ボード21どうしの目地部31と、前記ポリイソシアヌレート発泡体22どうしの目地部32とが、互いにずれた位置で組み合わされるような構造とすることができる(図2)。このような構造とすることで、外部の熱や火炎が目地部32を介して、耐火ボード21を通過し難くすることができる。
本発明の外壁断熱構造10は、前記ポリイソシアヌレート発泡体22の端面を、例えば、図3(a)及び(b)に示したような羽目板構造とすることができる。このような構造とすることで、外部からの熱や火炎が目地部32からの侵入を防止することができるため、外壁断熱構造10の断熱性や防耐火性を向上させることができる。
前記羽目板構造は、公知のものを選択することができるが、加工が簡単であるため、図3(a)に示した相じゃくり構造、又は図3(b)に示したさね構造のいずれかであることが好ましい。前記羽目板構造は、構成する層を互いにずらして形成してもよいし、層構造と関係なく、羽目板構造となるように成形加工してもよい。
本発明にかかる外壁断熱構造は、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体が、耐火ボードの屋外側に設置されている。ポリイソシアヌレート発泡体は、複数のポリイソシアヌレート発泡体を重ねて用いることは可能であるが、軽量化による施工性が向上すること、さらには価格を安くできることから、単層で用いることが好適である。
ここで、ポリイソシアヌレート発泡体を設置する方法としては、釘、ビス、ねじ等を用いて、耐火ボード及び胴縁(図1の26)に、ポリイソシアヌレート発泡体を留める等の公知の方法を用いることができる。
本発明にかかる外壁断熱構造10は、少なくとも1つの金属外装板が、ポリイソシアヌレート発泡体の屋外側に設置されている。金属外装板は、同一材質又は異材質の、複数の金属外装板を重ねて用いることが可能であるが、軽量化による施工性が向上すること、さらには価格を安くできることから、単層であることが好適である。
ここで、金属外装板を設置する方法としては、釘、ビス、ねじ等を用いて、ポリイソシアヌレート発泡体、耐火ボード及び胴縁等に、金属外装板を留める等の公知の方法を用いることができる。
1−1−1.耐火ボード
本発明の耐火ボードは、公知のものを使用することができ、市販のものを用いることができる。耐火ボードは、公知の材質であればよく、特に限定されない。また、単層又は複層の耐火ボードを含むことができるが、施工性を向上させるため。単層であることが好ましい。
耐火ボードの材質は、例えば、石膏、珪酸カルシウム、珪藻土、ロックウール等を挙げることができ、具体的には、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木毛セメント板等が挙げられる。これらのうち、石膏ボードが、安値であり、丈夫であり、断熱性及び遮音性に優れ、寸法安定性も高く、内部に含まれる結晶水により耐火性も高いことから好適である。
石膏ボードは、石膏を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料である。安価であるが非常に丈夫であり、防耐火性が高く、壁や天井を造る際に広く使われている。
石膏ボードに用いられている石膏は、硫酸カルシウム二水和物であるため、多量の結晶水を含んでいる。そのため、炎や熱に晒されると、この水が蒸気として空気中に放出されるのに伴って熱を吸収し、石膏ボードの耐火性に大きく寄与する。
本発明にかかる外壁断熱構造10に含まれる、前記石膏ボードの合計の厚さ、即ち、総厚は、特に限定されないが、9.5mm〜25mmが好ましい。本発明にかかる石膏ボードの総厚が、かかる範囲にある場合には、重量が重くなりすぎず、施工性を高くすることが可能である。さらに、石膏ボードを単層とすれば、9.5mm〜25mmの厚みの石膏ボードが市販されているので、入手が容易であるため、より好ましい。
石膏ボードの形状、大きさは、特に限定されないが、例えば、JIS A6901:2014「せっこうボード製品」に規定されている石膏ボードの形状、大きさとすることができる。
1−1−2.ポリイソシアヌレート発泡体
本発明にかかる外壁断熱構造10は、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体が、耐火ボードの屋外側に設置されている。
本発明にかかる外壁断熱構造は、このポリイソシアヌレート発泡体を用いることによって、優れた断熱性及び防耐火性を有することが可能である。
本発明にかかる外壁断熱構造10に含まれるポリイソシアヌレート発泡体は、複数のポリイソシアヌレート発泡体を含むことができるが、施工性を向上させるため、単層であることが好ましい。
本発明にかかる外壁断熱構造10に含まれる、ポリイソシアヌレート発泡体の合計の厚さ、即ち、総厚は、特に限定されないが、10mm〜200mmが好ましい。本発明にかかるポリイソシアヌレート発泡体の総厚が、かかる範囲にある場合には、本発明の外壁断熱構造は、優れた断熱性と防耐火性を有し、軽量で施工性を高くすることが可能である。
以下にポリイソシアヌレート発泡体の成分及び物性について、それぞれ詳細に説明する。尚、本明細書及び特許請求の範囲における数値範囲「X〜Y」は、値X以上、値Y以下を意味する。
1−1−2−1.ポリイソシアヌレート発泡体の成分・量
本発明にかかる外壁断熱構造10は、ポリイソシアヌレート発泡体を含む。ポリイソシアヌレート発泡体は、分子構造中にイソシアヌレート環を有する。ここで、ヌレート化率は、30〜40%であり、好適には32〜40%であり、より好適には34〜40%である。尚、ヌレート化率は、赤外線吸収スペクトル法に基づいて測定されたもので、ヌレート環に基づく吸収ピーク面積を、ヌレート環、ウレタン・ウレアのN−H、ウレアのC=O、ウレタン・ヌレートのC=Oに基づく吸収ピーク面積との総和で割ることによって、全体の部分構造に対するヌレート環の割合を算出した値である。
より具体的には以下のように算出される。
ヌレート化率(%)=[a/(a+b+c+d)]×100
a:ヌレート環に基づく吸収ピーク位置:1410cm−1、面積位置:1347.03〜1464.67cm−1の面積
b:ウレタン・ウレアの[N−H]に基づく吸収ピーク位置:1510cm−1、面積位置:1460.81〜1562.06cm−1の面積
c:ウレアの[C=O]に基づく吸収ピーク位置:1595cm−1、面積位置:1566.88〜1638.23cm−1の面積
d:ウレタン・ヌレートの[C=O]に基づく吸収ピーク位置:1710cm−1、面積位置:1636.3〜1768.4cm−1の面積
ここで、ポリイソシアヌレート発泡体のヌレート化率は、例えば、当該ポリイソシアネート発泡体の表面から深さ3mmの部位を切り出したものについて測定された値である。ヌレート化率が当該範囲内であり、且つ、独立気泡率が後述する範囲内である場合、難燃性を担保しつつ、高い断熱性や好適な圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性をバランス良く有するポリイソシアヌレート発泡体となる。このヌレート化率を得るために、イソシアネート指数は、150以上であることが好ましい。
ポリイソシアヌレート発泡体は、難燃剤を有していてもよい。ここで、難燃剤としては、公知の難燃剤を例示することができ、例えば、赤燐;ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン、トリフェニルホスフィン等のリン系化合物;メラミンシアヌレート、メラミン等のメラミン系化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水和物;三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェノルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、トリス( ジクロロプロピル) ホスフェート、トリス( クロロプロピル) ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル) ホスフェート等のリン酸エステル系化合物;が挙げられるが、なかでも、リン酸エステル系化合物が好ましく、特に好ましくは、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェートである。ここで、難燃剤は、ポリイソシアヌレート発泡体の固形分質量を基準として、2〜21質量%含有することが好適であり、9〜21質量%含有することがより好適であり、9〜17質量%含有することが特に好適である。難燃剤量が前記範囲内である場合、難燃性をより担保しつつ、より高い断熱性やより好適な圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性をバランス良く有するポリイソシアヌレート発泡体となる。
1−1−2−2.ポリイソシアヌレート発泡体の構造
ポリイソシアヌレート発泡体の独立気泡率は、75%であり、好適には80%以上であり、より好適には82.5%以上である。尚、上限値は特に限定されないが、例えば99%である。前記のように、独立気泡率が当該範囲内であり、且つ、ヌレート化率が前記範囲内である場合、難燃性を担保しつつ、高い断熱性や好適な圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性をバランス良く有するポリイソシアヌレート発泡体となる。ここで、独立気泡率は、ASTM D2856に基づいて測定された値である。
ポリイソシアヌレート発泡体のみかけの密度は、特に限定されないが、20kg/m〜80kg/mが好ましく、30kg/m〜70kg/mがより好ましく、32kg/m〜65kg/mがさらに好ましい。ポリイソシアヌレート発泡体の密度がかかる範囲にある場合には、ポリイソシアヌレート発泡体の強度が十分であり、燃焼時に変形や収縮が抑制でき、目地部が開くのを妨げることができる。さらに重量も重くないため、施工性が高く、製造コストも安くできる。ここで、見かけの密度(以降、密度と略す場合がある)は、JIS K7222:2005「発泡プラスチック及びゴム―見掛け密度の求め方」に基づいて測定された値である。
ポリイソシアヌレート発泡体は、少なくとも一方の表面に金属製面材を有している。ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部を覆う金属テープは、金属製面材表面に貼り付けて、目地部を覆うことが好ましい。金属製面材表面に金属テープを貼り付けることによって、金属テープと、金属製面材との相乗効果を発現し、加えられた熱が金属テープ及び金属製面材上を素早く伝達し周辺部に拡散され、ポリイソシアヌレート発泡体の目地部の温度上昇を低減することが可能となり、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性をより高くすることができる。
金属製面材の種類としては特に限定はされず、アルミニウム、銅、鉄、真鍮、ブリキ、ステンレスなどが用いられるが、アルミニウムが軽量かつ入手が容易であるため好ましい。
1−1−3.金属外装板
本発明にかかる外壁断熱構造10は、少なくとも1つの金属外装板が、ポリイソシアヌレート発泡体の外側に設置されている。
本発明にかかる外壁断熱構造に含まれる金属外装板は、複数層の金属外装板を含むことができるが、施工性を向上させるため、単層であることが好ましい。
本発明にかかる外壁断熱構造10に含まれる、金属外装板の合計の厚さ、即ち、総厚は、特に限定されないが、0.1mm〜2mmが好ましい。本発明にかかる金属外装板の総厚が、かかる範囲にある場合には、本発明の外壁断熱構造は、優れた断熱性と防耐火性を有し、軽量で施工性を高くすることが可能である。
金属外装板の材質は、本発明の効果が阻害されない限りにおいて、特に限定されない。金属外装板の材質としては、例えば、溶融亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板(登録商標)等の防錆処理鋼板、特殊鋼、非鉄金属、ステンレス鋼板、耐候性鋼板、銅板、アルミニウム合金板、鉛板、亜鉛板、チタニウム板等が挙げられる。また、金属外装板は、メッキや塗装が施されていてもよい。
本発明にかかる金属外装板の表面は、図4に示したように、凸形状部(例えば、図1の25)を有する構造とすることができる。即ち、外壁断熱板の表面に対して、凸面部を有することができる。このような構造とすることで、外部からの熱を、速やかに外壁断熱構造の周辺に拡散するとともに、凸形状部から大気に熱を発散することができ、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性を向上させることができる。凸形状部としては、公知の形状を選択することができるが、例えば、図4の(1)〜(6)に示した、角波型、リブ付き角波型、リブ波型、波型、半円型、リブ付き半円型等を挙げることができる。具体的にはこれら素材の薄板を、H型もしくはM型等の断面が均一に且つ連続的に並列するように曲げ成形を施したものとすることができる。
1−1−4.他の層
本発明にかかる外壁断熱構造10の耐火ボードとポリイソシアヌレート発泡体との間、及びポリイソシアヌレート発泡体と金属外装板との間には他の層を存在させてもよい。
前記他の層は、特に限定されないが、粘着剤層、接着剤層、空隙、断熱材層、耐水性材層等を挙げることができる。これらは、複数を組み合わせて用いることができる。空隙とは、単に隙間が空いている場合や、冶具などにより一様な空間が形成されている層とすることができる。
本発明においては、耐火ボードとポリイソシアヌレート発泡体との間に他の層として粘着剤層又は接着剤層を介して、耐火ボードとポリイソシアヌレート発泡体とが積層接着されることが好ましい。外壁断熱構造が加熱された際に、ポリイソシアヌレート発泡体の変形や収縮によって目地部が開きやすくなるため、外壁断熱構造に加えられた熱が目地部を介して耐火ボードに到達し、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性が低下するおそれがあるが、このような構造とすることで、ポリイソシアヌレート発泡体の変形や収縮の発生を抑制でき、外壁断熱構造の防耐火性を向上させることが可能となる。
前記粘着剤は、公知の粘着剤を用いることができ、例えば、アクリル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ゴム系粘着剤等を挙げることができる。これらのうち耐熱性の高い、アクリル樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤が好ましい。
前記接着剤としては、公知の接着剤を用いることができ、例えば、シリカ接着剤の様な無機接着剤;天然ゴム系接着剤、天然ゴムラテックス接着剤等の天然接着剤;アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エーテル系セルロース、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、シリコーン系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変成シリコーン系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着剤、ポリスチレン樹脂系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール接着剤、ポリメタクリレート樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤等の合成樹脂接着剤等;を挙げることができる。特に、耐熱性が高く、施工が容易な、無機接着剤やエポキシ樹脂系接着剤、フェノール樹脂接着剤、シリコーン系接着剤等の有機接着剤が、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性を高くすることができるので好ましい。
1−1−5.金属テープ
金属テープは、金属箔や、金属箔とガラスクロスとの積層体を基材とした、粘着テープ又は接着テープである。本発明にかかる金属テープは、公知の金属テープを用いることができる。特にアルミテープやアルミガラスクロステープなど市販のものを用いることができる。
本発明にかかる金属テープの基材は、公知のものを用いることができ、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔とガラスクロスの積層体などを挙げることができる。
本発明にかかる金属テープの粘着剤層の材質としては、公知の粘着剤を用いることができ、例えば、アクリル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ゴム系粘着剤等を挙げることができる。これらのうち耐熱性の高い、アクリル樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤が好ましい。
本発明にかかる金属テープの接着剤層の材質としては、公知の接着剤を用いることができ、例えば、シリカ接着剤の様な無機接着剤;天然ゴム系接着剤、天然ゴムラテックス接着剤等の天然接着剤;アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エーテル系セルロース、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、シリコーン系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変成シリコーン系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着剤、ポリスチレン樹脂系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール接着剤、ポリメタクリレート樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤等の合成樹脂接着剤等;を挙げることができる。特に、耐熱性が高く、施工が容易な、無機接着剤やエポキシ樹脂系接着剤、フェノール樹脂接着剤、シリコーン系接着剤等の有機接着剤が、外壁断熱構造の断熱性や防耐火性を高くすることができるので好ましい。
本発明において、ポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部(以降、ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部とする場合がある)は、金属テープを貼り付けて覆われるが、この際、ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部のすべてを覆うことが好ましい。金属テープは施工コストを安くするため、一重に貼り合わせることが好ましい。
また、上述した様に金属テープは、ポリイソシアヌレート発泡体の金属製面材の表面に貼り付けることが好ましい。
2.外壁断熱構造の製造方法
2−1.ポリイソシアヌレート発泡体の製造方法
本発明にかかる外壁断熱構造に好適なポリイソシアヌレート発泡体は、例えば、ポリオール側発泡原料液(ポリオール、触媒、任意成分として整泡剤、任意成分として発泡助剤、任意成分として難燃剤)と、ポリイソシアネートを含有するイソシアネート成分と、物理的発泡剤と、を混合することにより製造可能である。以下、当該製造方法に関し、原料とプロセスに分けて説明する(尚、難燃剤については前述したので省略する)。尚、以下の説明にて、「ポリオール側発泡原料液」は、ポリオール、触媒、任意成分として整泡剤、任意成分として発泡助剤、任意成分として難燃剤を含有する液を指し、「発泡原料組成物」は、上記の「ポリオール側発泡原料液」と上記「イソシアネート成分」とを合わせたものである。
また、本明細書にいう「ポリイソシアヌレート発泡体の固形分質量」は、ポリイソシアネート発泡体から内部の発泡剤を空気に完全に置換した状態の質量であり、具体的には、ポリイソシアネート発泡体をクラッシング及び破砕等をすることで連通化し(独立気泡率0%の状態とし)、23(±5)℃、相対湿度50(+20−10)%の状態下で16時間以上放置させた状態の重量とおおむね同じとなる。尚、本実施例では、前記ポリイソシアヌレート発泡体の固形分質量は、発泡原料組成物の重量とおおむね同じになり(即ち、全原料の重量−発泡剤の重量)、発泡助剤の水を使用しない場合には、完全に同じとなると理解される。
2−1−2.原料
2−1−2−1.ポリオール
ポリオールとしては、複数の水酸基を有している化合物であれば特に限定されない。例えば、2官能若しくは3官能の双方又はいずれか一方のポリエーテルポリオールと、多塩基酸とを縮合させて得られた、末端又は側鎖に水酸基を2個以上有する芳香族ポリエステルポリオールと、を併用して用いることが好適である。以下、当該好適な態様について詳述する。2官能若しくは3官能の双方又はいずれか一方のポリエーテルポリオールを構成するポリオールとしては、2官能ポリオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA 、ビスフェノールF 、ビスフェノールS等、又は、これらにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドのアルキレンオキサイド類を付加重合した化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、3官能ポリオール(トリメチロールプロパン、グリセリン等、又は、これらにアルキレンオキサイド類を付加重合した化合物等)が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、芳香族ポリエステルポリオールを構成する多塩基酸としては、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。ここで、フタル酸と、2官能、3官能若しくは多官能のアルコール類又はこれらのアルキレンオキサイド付加物の1種以上と、を縮合させて得られたポリエステルポリオールが好ましく、より好ましくは、テレフタル酸とジエチレングリコールとを縮合させて得られたポリエステルポリオールである。芳香族ポリエステルポリオールの水酸基の含有量は、2個以上であり、好ましくは2〜3個である。
ここで、ポリオールの平均水酸基価は、好適には300mgKOH/g以上であり、上限は特に限定されないが例えば1200mgKOH/gである。より詳細には、ポリオールの平均水酸基価は、400〜600mgKOH/gであることが特に好適である。ポリオールの平均水酸基価が当該範囲にあると、難燃性を担保しつつ、より高い断熱性やより好適な圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性を有するポリイソシアヌレート発泡体となる。ここで、平均水酸基価は、JIS K1557−1(プラスチック―ポリウレタン原料ポリオール試験方法 − 第一部:水酸基価の求め方)に準じて測定した値である。
2−1−2−2.物理的発泡剤
物理的発泡剤は、特に限定されないが、好適には、炭化水素(好適にはC4〜C6)やハイドロフルオロオレフィンである。具体的には、シクロペンタン、HFO(1336mzz)、HCFO(1233zd)を挙げることができる。
2−1−2−3.発泡助剤
発泡助剤は、特に限定されないが、好適には、水である。物理的発泡剤を単独使用することで課題を達成できるが、さらに、所定量の発泡助剤を添加しても、難燃性を担保しつつ、幅広い断熱性や圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性をバランス良く有する発泡体を得ることができる。ここで、発泡助剤として水を併用する場合、物理的発泡剤(例えばシクロペンタン)の添加部数は、発泡原料組成物100重量部に対して3.0〜15重量部であることが好ましい。水の添加部数は、発泡原料組成物100重量部を基準として、当該発泡原料組成物中に配合される量を0.05重量部以下とすることが好ましい。水の割合が0.05重量部以下であると、脆くなく面材等との接着性が良好で且つ高い断熱性の発泡体を得ることができる。
2−1−2−4.触媒
触媒には、三量化触媒を必須的に含む。好適には、三量化触媒、樹脂化触媒、泡化触媒との混合触媒であり、好適には、金属塩触媒とアミン触媒との混合触媒である。ここで、三量化触媒としては、例えば、1)酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム等の金属酸化物類;2)メトキシナトリウム、エトキシナトリウム、プロポキシナトリウム、ブトキシナトリウム、メトキシカリウム、エトキシカリウム、プロポキシカリウム、ブトキシカリウム等のアルコキシド類;3)酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、カプリル酸カリウム、シュウ酸鉄等の有機金属塩類;4)2,4,6‐トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N’,N”‐トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン、トリエチレンジアミン等の3級アミン類;5)エチレンイミンの誘導体;6)アルカリ金属、アルミニウム、遷移金属類のアセチルアセトンのキレート類、4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらは、単独、又は2種以上を混合して使用することができ、なかでも、有機金属塩類や4級アンモニウム塩を使用することがより好ましい。好適には、酢酸カリウムとオクチル酸カリウムとを組み合わせたものである。また、樹脂化あるいは泡化触媒としては、特に限定はなく、通常のウレタンフォームを製造する際に使用するものを利用でき、例えば、モノアミン類(N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、トリエチルアミン、N, N−ジメチルベンジルアミン等)、環状モノアミン類(ピリジン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン等)、ジアミン類(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N ’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’ −テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N, N, N’,N ’−テトラメチルヘキサンジアミン、メチレン−ビス( ジメチルシクロヘキシルアミン)、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン等)、トリアミン類(N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−フェノール等)、エーテルジアミン類(ビス(2 −ジメチルアミノエチル)エーテル、2−(N ,N−ジメチルアミノ)エチル−3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルエーテル、4,4 ’−オキシジメチレンジモルフォリン等)、環状ポリアミン類(トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’− ジエチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノエチルモルフォリン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ブトキシ−2−メチルイミダゾール等)、アルカノールアミン類(N, N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N,N’−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、2−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)エタノール、N,N − ジメチルアミノエタノール、N,N−トリメチル−1,3−ジアミノ−2− プロパノール、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン等)等のアミン触媒が挙げられる。これら触媒としては、1種又は2種以上併用してもよい。
2−1―2−5.他の添加成分
ポリイソシアヌレート発泡体を製造するに際し、整泡剤、減粘剤、面材接着性向上剤、気泡微細化剤等の各種添加剤をさらに用いてもよい。この際、これらの添加剤は、ポリオール側発泡原料液と、ポリイソシアネート成分とを混合する際に添加してもよく、また、予めポリオール側発泡原料液中に含有させておいてもよい。尚、整泡剤としては、従来公知のノニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が使用できる。
2−1−2−6.ポリイソシアネート
ポリイソシアネートとしては、好適には芳香族ポリイソシアネート化合物である。例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。そして、上記芳香族ポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種以上用いて混合物としてもよい。
2−1−3.プロセス
ポリイソシアヌレート発泡体は、上記ポリオール側発泡原料液と、上記ポリイソシアネート成分と、物理的発泡剤と、を混合することで発泡硬化して得られる。例えば、汎用の高圧発泡機などを用い、衝突混合して混合液とし、該混合液を所定の寸法の金型などに入れて発泡硬化させることで得られる。連続成形には低圧注入機を用い、常温大気圧下でベルトコンベア上に吐出することで平板、スラブストック等を成形できる。基本的な製造方法は、特許文献(特開2006−321882、特開2007−099822)に示したものが適用される。但し、下記は、特記すべき特徴である。
2−1−3−1.イソシアネート指数
上記ポリオール側発泡原料液と上記ポリイソシアネート成分とを混合する際、当該混合物(発泡原料組成物)のイソシアネート指数が、好適には150〜600、より好適には350〜600、さらに好適には370〜550である。当該範囲にあると、難燃性を担保しつつ、より高い断熱性やより好適な圧縮強度・フライアビリティ・寸法安定性をバランス良く有するポリイソシアネート発泡体となる。ここで、イソシアネート指数とは、全原料配合である反応混合液のすべての活性水素のモル数と、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル数の比(NCO/OHのモル比)をいう。また、下記実施例及び比較例におけるOHVは水酸基価を指す。ここで、複数のポリオールを添加する場合は、個々の水酸基価に個々の添加部数を掛け、全ポリオールの添加部数合計で除した加重平均を平均水酸基価(平均OHV)とする。
2−1−3−2.ポリイソシアネート成分の粘度
上記ポリイソシアネート成分の25℃粘度は、150〜750mPa・sであることが好適である。ここで、当該粘度は、ASTM D4889に準じて測定される。
2−2.外壁断熱構造の施工方法
本発明にかかる外壁断熱構造は、耐火ボードの屋外側にポリイソシアヌレート発泡体が設置され、さらに、ポリイソシアヌレート発泡体の外側に金属外装板が設置される。これらの設置方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。下記に、本発明の外壁断熱構造の施工方法の一例を説明する。
例えば、鉄骨造の建物の場合には、C型鋼等の鉄骨からなる柱又は胴縁に対して屋外側に釘、ビス、ねじ等の留め具を用いて耐火ボードを取り付け、次に耐火ボードの屋外側に釘、ビス、ねじ等の留め具を用いてポリイソシアヌレート発泡体を取り付ける。その後、ポリイソシアネート発泡体どうしの目地部の屋外側の表面にアルミテープ等の金属テープを貼付け、目地部を覆う。さらに、ポリイソシアヌレート発泡体の外側に金属外装板を配置したのち、釘、ビス、ねじ等の留め具を用いて、金属外装板、ポリイソシアヌレート発泡体及び耐火ボードを貫通させて柱や胴縁に固定するという方法が挙げられる。
ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部は、金属テープを貼り付けて覆われるが、この際、ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部のすべてを覆うことが好ましい。また、金属テープは施工コストを安くするため、一重に貼り合わせることが好ましい。
他の層として粘着剤又は接着剤を用いる場合の外壁断熱構造の施工方法としては、例えば、耐火ボードの一方の面側に粘着剤を塗布し、その上にポリイソシアヌレート発泡体を積層する方法が挙げられる。
各層の目地部が重なることを避ける目的で、耐火ボード、ポリイソシアヌレート発泡体、及び金属外装板の各層の端面をずらして設置する場合には、それぞれの層を所望の距離をずらして配置すればよい。
また、端面を凹凸形状に加工する場合には、各層の端面を、公知の方法で加工すればよい。
3.外壁断熱構造の用途
本発明の外壁断熱構造は、工場、倉庫及び事務所等の建物の外壁として用いられる。
≪製造例≫
(ポリイソシアヌレート発泡体の製造例1)
ポリエステルポリオールとして、オルトフタル酸とジエチレングリコール(DEG)とを脱水縮合してなるポリエステルポリオール(OHV400mgKOH/g、重量平均分子量510)100重量部と;ポリエーテルポリオールとして、ポリエステルポリオール100重量部に対してジエチレングリコール(DEG)14.1重量部及びトリエチレングリコール(TEG)2.0重量部と;さらに、整泡剤、触媒及び難燃剤を添加し、ポリオール側発泡原料液を得た。以上のポリオール側発泡原料液に含まれるポリオール(全ポリオール)の平均水酸基価(平均OHV)は、490mgKOH/gであった。
ここで、整泡剤としては、発泡原料組成物の全質量を基準として、商品名:Niax Slicone L−6638(MOMENTIVE社製)0.9質量%及びメチルカルビトール(三協化学株式会社製 商品名:メチルジグリコール)0.6質量%となるよう添加した。触媒としては、発泡原料組成物の全質量を基準として、三量化触媒としてオクチル酸カリウム及び酢酸カリウムをそれぞれ0.6質量%及び0.3質量%、ルベアックDMP−30(ナカライテスク社製)を0.3質量%となるよう添加した。さらに、難燃剤としては、発泡原料組成物の全質量を基準として、トリス(1−クロロ−2−プロピル)ホスフェート(TCPP)(商品名:ProFlame−PC1389、Pro Flame社製)を16質量%となるように添加した。
このポリオール側発泡原料液を計量後、3000rpmのプロペラ攪拌機で1分間攪拌した。その後、15℃に温調したポリオール側発泡原料液に対し、同じく15℃に温調したイソシアネート成分(東ソー株式会社製クルードMDI 商品名:MR−200)をイソシアネート指数が250になるように添加し、また、発泡原料組成物の全質量に対し、物理的発泡剤としてシクロペンタン(商品名:マルカゾールFH、丸善石油株式会社製)を6.5質量%となるように添加した。5000rpmのプロペラ攪拌機にてこれらの混合物を速やかに10秒攪拌し、攪拌物を得た。その後、当該攪拌物を上下にアルミ面材を備えた300×300×20mmのモールド型枠に投入し、上下面にアルミ面材を備えたポリイソシアヌレート発泡体を作製した。このポリイソシアヌレート発泡体の密度は32kg/mだった。密度の測定は、JIS K7222の方法で測定した。
(ポリイソシアヌレート発泡体の製造例2)
平均OHVが522である発泡原料液を用い、また、イソシアネート指数が370となるようイソシアネート成分を添加した以外は、製造例1と同様の手法にて、ポリイソシアヌレート発泡体を作製した。また、ポリイソシアヌレート発泡体の密度は50kg/mだった。
(ポリイソシアヌレート発泡体の製造例3)
平均OHVが518である発泡原料液を用い、また、イソシアネート指数が450となるようイソシアネート成分を添加した以外は、製造例1と同様の手法にて、ポリイソシアヌレート発泡体を作製した。また、ポリイソシアヌレート発泡体の密度は65kg/mだった。
実施例1〜9及び比較例1〜4に用いた、ポリイソシアヌレート発泡体の密度、面材及び金属テープの種類、目地部の処理方法を表1に示した。
(実施例1)
製造例1で得られたポリイソシアヌレート発泡体を用いて、目地部の防耐火性能を評価するためにバーナー試験を実施した。発泡体を100mm×200mmの寸法に切り出し、長辺側を突き合わせて目地部とした。目地部にアルミテープを貼付けて実施例1の試験体を作製し、下記に示す方法でバーナー試験を実施した。
(実施例2)
金属テープをアルミガラスクロステープとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の試験体とした。アルミガラスクロステープは、アクリル粘着剤使用の市販品とした。
(実施例3)
ポリイソシアヌレート発泡体の端面を相じゃくり構造とした以外は、実施例2と同様にして、実施例3の試験体とした。
(実施例4)
ポリイソシアヌレート発泡体として製造例2で得られた密度50kg/mのものを使用した以外は、実施例2と同様にして、実施例4の試験体とした。
(実施例5)
ポリイソシアヌレート発泡体として製造例3で得られた密度65kg/mのものを使用した以外は、実施例2と同様にして、実施例5の試験体とした。
(実施例6)
厚さ12.5mmの石膏ボードと、ポリイソシアヌレート発泡体を、接着剤を用いて貼合わせたこと以外は、実施例2と同様にして、実施例6の試験体とした。接着剤は、酢酸ビニル系樹脂接着剤とした。
(実施例7)
ポリイソシアヌレート発泡体を製造例3で得られた密度65kg/mのものを使用した以外は、実施例6と同様にして、実施例7の試験体とした。
(実施例8)
金属外装板を、厚さが0.4mmの、端面が角波型である鋼板(角波型鋼板)とし、金属外装板どうしの目地部が、ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部と重なるようにした以外は、実施例6と同様にして、実施例8の試験体とした。
(実施例9)
ポリイソシアヌレート発泡体を密度65kg/mのものを使用した以外は、実施例8と同様にして、実施例9の試験体とした。
(比較例1)
金属テープを用いないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の試験体とした。
(比較例2)
ポリイソシアヌレート発泡体の面材を、クラフト材とした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の試験体とした。
(比較例3)
ポリイソシアヌレート発泡体として製造例2で得られた密度50kg/mのものを使用した以外は、比較例1と同様にして、比較例3の試験体とした。
(比較例4)
ポリイソシアヌレート発泡体として製造例3で得られた密度65kg/mのものを使用した以外は、比較例1と同様にして、比較例4の試験体とした。
<評価方法>
(ガスバーナ燃焼試験)
試験体を垂直に立て、ガスバーナの先端と試験体の目地部の距離が50mmになるように、ガスバーナを水平に固定した。次に、ガスバーナから火炎を放射させ、炎が試験体の目地部を貫通するまでの時間を測定した。ガスバーナは、新富士バーナー製パワートーチRZ−820S(液化プロパン及び液化ブタン混合ガス使用、火炎温度1500〜1700℃)を用いた。結果を表1に示した。
Figure 2020084752
(評価結果)
表1から本発明の外壁断熱構造は、目地部の開きが小さく火炎が裏側まで通過しにくいため、優れた防耐火性を有していることが理解できる。
10 外壁断熱構造
21 耐火ボード
22 ポリイソシアヌレート発泡体
23 金属外装板
24 金属テープ
25 凸形状部
26 胴縁
31 耐火ボードどうしの目地部
32 ポリイソシアヌレート発泡体どうしの目地部
33 金属外装板どうしの目地部

Claims (6)

  1. 建物の外壁断熱構造であって、
    前記外壁断熱構造は、
    少なくとも、耐火ボードと、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体と、金属外装板と、を含み、
    前記ポリイソシアヌレート発泡体が、少なくとも一方の表面に金属製面材を有し、
    前記複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方の面が、金属テープにより覆われていることを特徴とする、外壁断熱構造。
  2. 前記金属テープの基材が、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、アルミニウム箔とガラスクロスとの積層体のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の外壁断熱構造。
  3. 前記ポリイソシアヌレート発泡体の端面が、相じゃくり構造又はさね構造のいずれかであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の外壁断熱構造。
  4. 前記耐火ボードと前記ポリイソシアヌレート発泡体とが積層接着されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外壁断熱構造。
  5. 前記ポリイソシアヌレート発泡体の見かけの密度が、20kg/m〜80kg/mであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の外壁断熱構造。
  6. 建物の外壁断熱構造の施工方法であって、
    前記外壁断熱構造は、
    少なくとも、耐火ボードと、複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体と、金属外装板と、を含み、
    前記ポリイソシアヌレート発泡体が、少なくとも一方の表面に金属製面材を有し、
    前記複数の隣り合うポリイソシアヌレート発泡体の端面どうしを当接してできた目地部の、屋外側又は屋内側の少なくとも一方の面を、金属テープで覆うことを特徴とする、外壁断熱構造の施工方法。

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