JP2020082616A - 表皮付部品の製造方法 - Google Patents

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剣一 古田
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Abstract

【課題】コストを低減し得る表皮付部品の製造方法を提供すること。【解決手段】表面50fと、前記表面50fに背向する裏面50bと、前記表面50fと前記裏面50bとを連絡する側面50sと、を有する基材50と、前記基材50を連続的に覆う表皮材55と、を有する表皮付部品の製造方法であって、内部の圧力変化が可能なチャンバーを、変形可能な区画部材4によって、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18とに区画し、前記基材50と、前記基材50の前記表面50fに重ねられた前記表皮材55とを有する中間体5を、前記表皮材55を前記第2副チャンバー部18側に向けつつ前記第1副チャンバー部17内に載置し、前記第1副チャンバー部17内を減圧しつつ前記第2副チャンバー部18内を加圧することで、前記区画部材4を前記中間体5に押圧し、前記表皮材55を、前記基材50に沿うように賦形する、表皮付部品の製造方法。【選択図】図4

Description

本発明は、基材と表皮材とを有する表皮付部品を製造する方法に関する。
基材と表皮材とを有する表皮付部品は、基材に由来する堅牢性と表皮材に由来する優れた触感及び/又は意匠性とを有する部品であり、例えば車両に搭載される内装品においては、センターコンソールボックスのリッドやニーパッド等の、ユーザーに直接触れられる部材に用いられている。
当該表皮付部品を製造する方法としては、基材上に表皮材を載置して、両者を接着したり、鋲打ち機を用いて両者を鋲打ちしたりする方法が挙げられる。
ところで、表皮付部品として、基材の表面だけでなく、当該表面に連続する側面、及び、当該側面に連続する裏面が、表皮材によって連続的に覆われたものも知られている。この種の表皮付部品を製造する際には、基材の形状に沿った形状となるように、表皮材を賦形する必要がある。表皮付部品を製造するにあたって、表皮材を賦形する方法として真空圧空成形法を採用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、相互に型閉めされる上チャンバー及び下チャンバーを用いて、真空圧空成形法により、基材に表皮材を貼り付ける方法が紹介されている。
特許文献1に紹介されている方法は、要するに、チャンバーボックスのうち上下のチャンバーにて表皮材を把持し、この表皮材にてチャンバーボックス内を上下2つの空間に区画し、表皮材を加熱軟化させた状態で、下方のチャンバー空間を減圧し、上方のチャンバー空間を加圧することで、表皮材を基材に押圧し、当該表皮材によって基材を被覆する方法である。
特許第5692101号公報
特許文献1に紹介されている真空圧空成形法は、表皮材の賦形を容易に行うことができる点において、基材の表面、側面及び裏面が表皮材によって連続的に覆われた表皮付部品を製造する方法として有利だと考えられる。
しかし乍ら、当該特許文献1に紹介されている真空圧空成形法では、一度の真空圧空成形に要するコストが高い問題がある。このため、表皮付部品の新規な製造方法の開発が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、コストを低減し得る表皮付部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記した表皮付部品の製造コストが高くなる理由が、特許文献1に紹介されている真空圧空成形法では表皮材の廃棄量が非常に多い点にあると考えた。
つまり、特許文献1に紹介されている真空圧空成形法では、チャンバーボックス内を2つの空間に区画するための要素として表皮材自体を用いているため、当該真空圧空成形法では、表皮材自体が2つの空間を区画しつつ基材の形状に沿って変形するといえる。このことによって、真空圧空成形後の表皮材には、表皮付部品の一部を構成し製品として利用される部分以外にも、変形してしまって再利用できない部分が多量に生じる。当該再利用できない部分は廃棄せざるを得ないために、表皮付部品全体のコストには、廃棄される表皮材のコストが上乗せされる。
本発明の発明者はこの問題を鑑みて、表皮材に要するコストを低減できる表皮付部品の製造方法を模索し、本発明を完成した。
上記課題を解決する本発明の表皮付部品の製造方法は、
表面と、前記表面に背向する裏面と、前記表面と前記裏面とを連絡する側面と、を有する基材と、
前記基材の前記表面、前記側面、及び前記裏面を連続的に覆う表皮材と、を有する表皮付部品の製造方法であって、
内部の圧力変化が可能なチャンバーを、変形可能な区画部材によって、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とに区画し、
前記基材と、前記基材の前記表面に重ねられた前記表皮材とを有する中間体を、前記表皮材を前記第2副チャンバー部側に向けつつ前記第1副チャンバー部内に載置し、
前記第1副チャンバー部内を減圧しつつ前記第2副チャンバー部内を加圧することで、前記区画部材を変形させて前記中間体を押圧し、前記区画部材と前記基材との間にある前記表皮材を、前記基材の前記側面及び前記裏面に沿うように賦形する、表皮付部品の製造方法である。
本発明の表皮付部品の製造方法によると、表皮材に要するコストを低減できる。
実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。 実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。 実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。 実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。 実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。 本発明の表皮付部品の製造方法において区画部材が定常状態以外の状態にあるときに調整操作を行う様子を模式的に表す説明図である。 実施例2の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに、これらの数値範囲内から任意に選択した数値を、新たな上限や下限の数値とすることができる。
本発明の表皮付部品の製造方法は、変形可能な区画部材によってチャンバーを第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とに区画し、当該区画部材を介して表皮材を基材に沿うように賦形する。こうすることで、賦形される表皮材の大きさを、当該表皮材によって覆われる基材の表面積、すなわち、基材の表面、側面及び裏面程度の大きさとすることができる。このため、表皮材によってチャンバーを区画する場合に比べて、廃棄される表皮材の量を飛躍的に低減でき、表皮材に要するコストを大きく低減できる。
また、区画部材は表皮付部品の構成要素ではないため、変形した区画部材であっても再利用することが可能である。よって、区画部材に要するコストも大きく高騰し難い。よって、本発明の表皮付部品の製造方法によると、表皮付部品の製造に要するコストを、全体として、低減できる。
本発明の表皮付部品の製造方法では、例えば、予め基材及び/又は表皮材に接着剤を塗布し、第1副チャンバー部内で、表皮材を賦形するのと同時に基材に表皮材を貼り付けても良い。或いは、賦形後の基材および表皮材を第1副チャンバー部から取り出して、賦形された表皮材を基材に接着、溶着、鋲打ち等の方法で固着しても良い。更には、賦形後の表皮材を、更に、一旦基材から取り外して、表皮材を基材に改めて固着しても良い。
つまり、本発明の表皮付部品の製造方法は、真空圧空成形法によって基材に沿った形状に表皮材を賦形する工程を有するということができる。そして、本発明の表皮付部品の製造方法においては、当該表皮材を賦形する工程において表皮材を基材に固着しても良いし、当該表皮材を賦形する工程後に表皮材を基材に固着する工程を設けても良いといえる。以下、当該表皮材を賦形する工程を、賦形工程と称する。また、表皮材を基材に固着する工程を固着工程と称する。本発明の表皮付部品の製造方法においては、賦形工程と固着工程とは同時に行っても良いし、賦形工程後に固着工程を行っても良い。
賦形工程後に固着工程を行う場合にも、表皮材が基材に沿った形状に賦形されていれば、表皮材を基材に固着する作業は容易である。また、何れの場合にも、チャンバーは表皮材ではなく区画部材によって第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とに区画されるため、賦形工程では賦形する表皮材を必要最小限の大きさとすれば良く、表皮材の使用量を低減できる。
表皮付部品に優れた意匠性や優れた使用感を付与するために、表皮材は基材に比べて高価な材料で構成されるのが一般的である。このような表皮材に要するコストを削減することで、本発明の表皮付部品の製造方法によると、表皮付部品に要するコスト自体を大きく低減することが可能である。
基材は、表面、側面及び裏面を有する。裏面は表面に背向する面であり、側面は表面と裏面とを連絡する面である。基材の材料や形状は特に限定されないが、表皮材を基材に沿わせて賦形する都合上、基材は表皮材及び後述する区画部材よりも変形し難い。また、上記した事情により、基材は表皮材よりも厚いのが好ましい。
基材の材料としては、金属、プラスチック、セラミックスに代表される各種の材料が使用可能である。
表皮材は、上記したように、基材よりも変形し易い。しかし、後述するように、表皮材は区画部材に押圧されて賦形されるため、表皮材に要求される変形性能は、区画部材に要求される当該変形性能に比べると大幅に低い。このため本発明の表皮付部品の製造方法によると、表皮材として例えば伸び率の比較的低いもの等を選択することができる。つまり、本発明の表皮付部品の製造方法によると、表皮材の選択の自由度が高まり、意匠性や機能性等の各種特性が更に向上した表皮付部品を製造できる利点もある。
このような表皮材としては、皮革、天然繊維の織布や不織布等の天然素材製のものを用いることもできるし、ポリマーシートや合成ゴムシート等の非天然素材製のものを用いることもできる。場合によっては、表皮材として、鉛板やアルミホイル等の金属製のものを用いても良い。また、表皮材の材料としては、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン等の熱可塑性ポリマーを用いても良いし、熱可塑性を有さないか又は熱可塑性の低いポリマーを用いても良い。型成形やプレス成形等の既知の方法でこれらのポリマーをシート状や板状等に成形したものを表皮材としても良いし、押出成形等の方法によりこれらのポリマーを繊維状に成形したものを更に織布状や不織布状にして表皮材としても良い。
表皮材の大きさは、基材の表面、側面、及び裏面を連続的に覆い得る大きさであれば良い。例えば、表皮材は、基材の表面全面と、側面全面と、裏面の一部と、を覆い得る大きさとすることができる。なお、表皮材は、基材の表面の全面を覆っても良いし、当該表面の一部のみを覆っても良い。当該表面に連続する側面についても同様に、表皮材は当該側面全面を覆っても良いし側面の一部のみを覆っても良い。更に当該側面に連続する裏面についても同様に、表皮材は当該裏面全面を覆っても良いし、裏面の一部のみを覆っても良い。
上記した表皮材及び基材は、基材の表面に表皮材が重ねられた中間体として、賦形工程に提供される。中間体における表皮材は、基材に固着されていても良いし、単に基材に重ねられただけでも良いが、基材の望み通りの部分が表皮材で覆われた表皮付部品を得るためには、中間体における表皮材が基材に対して位置決めされ、かつ、表皮材が基材に仮固定されるのが好ましい。この場合、表皮材の一部が基材に対して固着されれば良い。
例えば、賦形工程と固着工程とを同時に行う場合には、基材の表面全面と表皮材のうち当該表面に対面する部分(以下、表対面部と称する)全体とを予め接着しておくのが良い。この場合、更に、基材の側面及び裏面と、表皮材のうち表対面部以外の残部と、の少なくとも一方に接着剤を塗布し、当該接着剤の硬化前に賦形工程を行うのが良い。
賦形工程後に固着工程を行う場合には、基材の表面と表皮材の表対面部とを予め接着しておいても良い。この場合、基材の表面と表皮材の表対面部とを互いに全面で接着しても良いし、部分的に接着しても良い。更には、両面テープ等の脱着可能な方法で両者を仮に固着しても良い。
賦形工程において、中間体は、真空圧空成形機の第1副チャンバー部内に載置される。
当該第1副チャンバー部は、真空圧空成形機における減圧及び加圧可能な空間であるチャンバーの一部である。具体的には、チャンバーは、変形可能な区画部材によって第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とに区画され、このうち中間体が載置される第1副チャンバー部内は減圧可能であり、第2副チャンバー部内は加圧可能である。
中間体は、表皮材を第2副チャンバー部側(換言すると、区画部材側)に向け、基材をその逆側に向ける。
第1副チャンバー部内を減圧し、第2副チャンバー部内を加圧すると、当該第1チャンバー部と第2チャンバー部とを区画する区画部材が変形する。これにより、第1副チャンバー部の体積が減少し、かつ、第2副チャンバー部の体積が増大する。このとき区画部材は第1副チャンバー部内に載置された中間体に押しつけられ、当該中間体の外形に沿って変形する。したがって、このとき表皮材は、区画部材とともに基材に向けて押圧されるといえる。基材に向けて押圧された表皮材は、基材の側面及び裏面に向けて巻き込まれ、当該側面及び裏面に沿うように賦形される。
第1副チャンバー部内を減圧する減圧装置、及び、第2副チャンバー部内を加圧する加圧装置としては、減圧ポンプや加圧ポンプ等の既知の減圧装置や加圧装置を用いれば良い。なお、第1副チャンバー部内及び第2副チャンバー部内は、何れも、減圧及び加圧可能であっても良い。
特に、第2副チャンバー部は、減圧及び加圧可能であるのが好ましい。例えば、第1副チャンバー部内及び第2副チャンバー部内を大気圧とすると、第1副チャンバー部及び第2副チャンバー部の内圧が釣り合うため、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とを区画する区画部材は変形量の小さな定常状態となる。この状態からそのまま、第1副チャンバー部内を減圧し第2副チャンバー部内を加圧すると、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部との内圧差が急激に増大するため、区画部材は急激に変形する。そして、当該急激な変形に起因して、区画部材が再利用し難い程度にまで塑性変形してしまう可能性がある。
第1副チャンバー部内及び第2副チャンバー部内を大気圧として区画部材を定常状態とし、この状態から、先ず、第1副チャンバー部内及び第2副チャンバー部内を減圧状態とすると、第1副チャンバー部の内圧と第2副チャンバー部の内圧とが同程度となり、区画部材の定常状態は維持される。このときの第1副チャンバー部の内圧と第2副チャンバー部の内圧との差は、20%以下であるのが好ましく、15%以下であるのがより好ましく、10%以下であるのが特に好ましい。勿論、第1副チャンバー部の内圧と第2副チャンバー部の内圧とは同じであるのが最も好ましい。
次いで、第1副チャンバー部内の減圧状態を維持しつつ第2副チャンバー部内を徐々に加圧状態に移行させれば、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部との内圧差が緩やかに増大し、区画部材は緩やかに変形する。したがって、当該方法によると、区画部材の急激な変形を抑制しつつ、第1副チャンバー部内の減圧と第2副チャンバー部内の加圧とを行うことができる。
この場合には、区画部材の塑性変形を抑制し、区画部材の再利用できる回数を増大させることで、区画部材に要するコストを低減でき、ひいては表皮付部品の製造コストを低減できる利点がある。
なお、賦形工程においては、区画部材の状態を問わず、第1副チャンバー部内を減圧しつつ第2副チャンバー部内を加圧する内圧操作の直前に、第1副チャンバー部の内圧と第2副チャンバー部の内圧とを同程度とする内圧操作を行うのが好ましい。以下、必要に応じて、第1副チャンバー部内を減圧しつつ第2副チャンバー部内を加圧する内圧操作を真空圧空操作と称し、第1副チャンバー部の内圧と第2副チャンバー部の内圧とを同程度とする内圧操作を調整操作と称する。真空圧空操作の直前に調整操作を行うことで、区画部材の状態を問わず、区画部材の急激な変形を抑制できる。
より具体的には、後述する実施例で説明するように、区画部材が図2に示すように定常状態にある場合にも、図6に示すように中間体に沿った形状に変形した状態にある場合にも、先ず調整操作を行い次いで真空圧空操作を行うことで、区画部材に負荷される力を緩和し、区画部材の塑性変形を抑制できる。
なお、このときの第2副チャンバー部の加圧速度、すなわち、単位時間あたりの第2副チャンバー部の内圧の増加率は特に規定しないが、表皮付部品の製造効率を考慮すると、第2副チャンバー部の内圧の増加率が80%/分以上となるよう行うのが好ましい。
区画部材によって中間体を充分に押圧し、かつ、区画部材に充分な耐久性を付与することを考慮すると、区画部材としては、弾性変形可能なものを用いるのが好ましく、天然ゴム、ウレタン、ポリエチレン、シリコーンゴム等を材料とした板又はシートを用いるのがより好ましい。区画部材の弾性的特性に着目すると、区画部材の伸び率(JIS K6251:2017による切断時伸び)は500〜1500%の範囲内であるのが好ましく、600〜1200%の範囲内であるのがより好ましく、800〜1000%の範囲内であるのが特に好ましい。また、区画部材の引張弾性率(ヤング率、以下単に弾性率と称する)は、0.5〜1.2Paの範囲内であるのが好ましく、0.6〜1.0Paの範囲内であるのがより好ましく、0.7〜0.9Paの範囲内であるのが特に好ましい。なお、当該弾性率は、応力/歪みにより算出することができる。当該弾性率は、区画部材の塑性変形や破断が生じないよう適宜設定できる。
参考までに、表皮材の伸び率は5〜250%の範囲内であるのが好ましく、10〜200%の範囲内であるのがより好ましい。
既述したように、区画部材は、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とを区画する。第1副チャンバー部及び第2副チャンバー部は、真空圧空成形機のチャンバーを構成する。チャンバーは、内部が減圧及び加圧可能であれば良く、どのように構成しても良いが、一般的な真空圧空成形機のチャンバーと同様に、2つのボックス部の間に区画形成するのが合理的である。当該2つのボックス部の一方を第1ボックス部と称し、他方を第2ボックス部と称する。
第1ボックス部と第2ボックス部とは、組み合わされてチャンバーを区画するため、区画部材は、第1ボックス部と第2ボックス部との間に挟んで使用するのが良い。なお、第1ボックス部の内面と区画部材とで第1副チャンバー部を区画形成し、第2ボックス部の内面と区画部材とで第2副チャンバー部を区画形成するものとする。
区画部材は第1ボックス部と第2ボックス部との一方に固定しても良い。第1ボックス部及び第2ボックス部への区画部材の固定方法は特に問わず、接着やネジ止め等の既知の方法を利用すれば良い。
区画部材は、第1ボックス部と第2ボックス部との何れに固定しても良いが、賦形工程において第1副チャンバー部に中間体を載置する都合上、区画部材は、第2ボックス部における内面の周縁部に固定するのが好ましい。
区画部材は、全体として変形可能であれば良く、容易に変形する材料で全体が構成されても良いし、当該容易に変形する材料で一部のみが構成されても良い。一部のみが変形可能な区画部材であっても、変形可能な当該一部によって中間体を押圧できれば良いからである。
区画部材のうち容易に変形する材料で構成されている部分をシート部とすると、区画部材は、全体がシート部で構成されても良いし、一部のみがシート部で構成されても良い。シート部は、弾性変形可能であるのが好ましく、既述した各種のゴムを材料とするのがより好ましい。また、シート部自体の弾性的特性の好ましい範囲についても、区画部材の弾性的特性の好ましい範囲に準ずる。
区画部材の一部のみをシート部で構成する場合、区画部材の他の部分は当該シート部よりも変形し難いのが好ましい。当該シート部よりも変形し難い部分は、シート部の外縁を保持する枠状をなすのがより好ましい。当該枠状の部分を枠部と称する。
枠部は、シート部よりも変形し難いことから、第1ボックス部と第2ボックス部との間に挟まれる部分として有用である。枠部は接着やネジ止め等の既知の方法で第1ボックス部又は第2ボックス部に固定しても良い。枠部は第2ボックス部に固定するのが好ましい。
ところで、賦形工程を繰り返すと、区画部材が耐久劣化して再利用できなくなる場合がある。このような場合には、区画部材を取り替える必要がある。区画部材の取り替え作業を容易に行うためには、2枚の枠部でシート部を挟み込むか、第1ボックス部又は第2ボックス部における内面の周縁部と枠部との間でシート部を挟み込むのが良い。この場合、枠部とシート部との間や、第1ボックス部又は第2ボックス部における内面の周縁部とシート部との間にシール材を介在させるのがより好ましい。シール材としては、ゴム製のOリング等の既知のシール材を利用すれば良い。シール材として、グリース等の流体状のシール材を用いても良い。
以下、具体例を挙げて本発明の表皮付部品の製造方法を説明する。
(実施例1)
実施例1の表皮付部品の製造方法は、賦形工程と固着工程とを同時に行う例である。
図1〜図5は実施例1の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。以下、上、下とは図1に示す上、下を意味する。なお、後述するように、上下方向は第1ボックス部と第2ボックス部との開閉方向と言い換え得る。
先ず、実施例1の表皮付部品の製造方法に用いる真空圧空成形機1について説明する。
図1に示すように、真空圧空成形機1は、第1ボックス部20を有する第1成形部2と、第2ボックス部30を有する第2成形部3と、区画部材4と、昇降装置10と、を有する。
図1に示すように、第1成形部2は、第1ボックス部20と、第1ボックス部20内に配置された載置台11とを有する。
昇降装置10は、第2ボックス部30を上下方向に位置変化させ、第1ボックス部20と第2ボックス部30とで構成されるチャンバーボックス15を開閉する機能、及び、載置台11を第1ボックス部20に対して上下方向に位置変化させ、第1ボックス部20と載置台11との位置関係を上下方向すなわちチャンバーボックス15の開閉方向に変化させる機能、を有する。
実施例1の表皮付部品の製造方法で用いる真空圧空成形機1における昇降装置10は、第2ボックス部30に取り付けられ第2ボックス部30を上下方向に位置変化させるボックス側昇降要素12と、載置台11に取り付けられ載置台11を上下方向に位置変化させる載置台側昇降要素13と、ボックス側昇降要素12及び載置台側昇降要素13に接続されたモータMと、で構成されている。なお、ボックス側昇降要素12及び載置台側昇降要素13の詳細については割愛するが、例えば、第2ボックス部30又は載置台11に取り付けられたピニオンと、当該ピニオンと噛合し上下方向に伸びるラックと、を有するラックアンドピニオン型の昇降要素を例示できる。ボックス側昇降要素12及び載置台側昇降要素13は、これに限定されず、種々の態様をとり得る。
第2ボックス部30は下方に開口する箱状をなす。第2ボックス部30には、貫通孔状の第2通気孔31が設けられている。当該第2通気孔31の2つの開口のうち一方は、第2ボックス部30の内部に開口する。当該2つの開口の他方は、第2ボックス部30の外部に配置された減圧加圧装置(図略)に接続される。第2通気孔31の孔径は、後述する区画部材4におけるシート部40の厚さの2倍よりも小さい。
ボックス側昇降要素12は第2ボックス部30の外部に配置される。
第1ボックス部20は上方に開口する箱状をなす。第1ボックス部20にもまた、貫通孔状の第1通気孔21が設けられている。当該第1通気孔21の2つの開口のうち一方は、第1ボックス部20の内部に開口する。当該2つの開口の他方は、第1ボックス部20の外部に配置された減圧装置(図略)に接続される。第1通気孔21の孔径は、シート部40の厚さの2倍よりも小さい。
第1ボックス部20の内部には載置台11、及び、載置台側昇降要素13の一部である内部要素13aが配置されている。載置台11は、当該内部要素13aに固定される。内部要素13aは図略の外部要素とともに載置台側昇降要素13を構成する。図略の外部要素は第1ボックス部20の外部に配置され、内部要素13aと外部要素とは接続される。
実施例1の表皮付部品の製造方法における区画部材4は、シート部40のみからなる。シート部40は、天然ゴム製のシートである。シート部40の厚さは、第1通気孔21の孔径の1/2よりも大きく、かつ、第2通気孔31の孔径の1/2よりも大きい。つまり、第1通気孔21又は第2通気孔31に当接する程度にまでシート部40が過剰に変形した場合にも、シート部40は、第1通気孔21又は第2通気孔31の内部に入り込み難い。
なお、シート部40の伸び率は1000%であり、シート部40の弾性率は0.77Paである。
中間体5について説明する。
中間体5は、基材50と、基材50に重ねられた表皮材55とを有する。
基材50は、ABS製であり、略板状をなす。基材50は、表面50fを上方に向け、裏面50bを下方に向ける。基材50の表面50fには、表皮材55の表対面部56が接着される。基材50の表面50fと表対面部56とは、互いに全面で接着される。基材50の側面50s、及び、裏面50bの外周部分50boにもまた、接着剤が塗布される。基材50の側面50s及び裏面50bの外周部分50boに塗布された接着剤は、未硬化である。
ここで、表皮材55はポリ塩化ビニル及びクッション材となるウレタンを材料とし、基材50の表面50fの全面、側面50sの全面、及び、裏面50bの外周部分50boを覆い得る大きさである。
以下、実施例1の表皮付部品の製造方法を説明する。
先ず、図1に示すように、ボックス側昇降要素12により第2ボックス部30を上方に位置変化させて、第1ボックス部20と第2ボックス部30とで構成されるチャンバーボックス15を開状態にする。当該開状態において、第2ボックス部30の内面30iの周縁部30pに、シート部40の外縁40eを接着する。
なお、既述したように、本発明においては第1ボックス部20及び第2ボックス部30への区画部材4の固定法は特に問わない。このため、シート部40の外縁40eは、第2ボックス部30の内面30iの周縁部30pに、接着以外の方法で固定しても良い。
上記のようにチャンバーボックス15を開状態とし、第1ボックス部20の内部、具体的には載置台11上に、基材50と表皮材55とが一体化された中間体5を載置する。このとき中間体5は、基材50を下方すなわち載置台11側に向け、表皮材55を上方すなわち第2ボックス部30側に向ける。
次いで、ボックス側昇降要素12により第2ボックス部30を下方に位置変化させて、チャンバーボックス15を図2に示す閉状態とする。シート部40の外縁40eは第2ボックス部30の内面30iの周縁部30pに接着されているため、シート部40すなわち区画部材4は第2ボックス部30とともに下方に位置変化し、第1ボックス部20と第2ボックス部30との間に挟まれる。したがって、図2に示すように、チャンバーボックス15のチャンバー16は、第1ボックス部20と区画部材4とで区画される第1副チャンバー部17と、第2ボックス部30と区画部材4とで区画される第2副チャンバー部18と、に二分される。
このとき、表皮材55の上側には区画部材4が配置され、表皮材55は区画部材4と基材50とで上下方向すなわちチャンバーボックス15の開閉方向に挟まれる。
またこのとき、第1副チャンバー部17の内部と第2副チャンバー部18の内部とはともに大気圧であり、区画部材4は自然状態からの変形量の小さな定常状態となる。
次いで、図略の減圧装置によって第1副チャンバー部17の内部を減圧するとともに、図略の減圧加圧装置によって第2副チャンバー部18の内部を減圧する。このときの第1副チャンバー部17の内圧及び第2副チャンバー部18の内圧は各々0MPa程度とし、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18との内圧差は10%程度とする。第1副チャンバー部17の内部及び第2副チャンバー部18の内部を同時に減圧することで、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18とに内圧差の生じることが抑制され、区画部材4は図2に示す定常状態のままである。
次いで、載置台側昇降要素13により載置台11を上方すなわち第2ボックス部30側に位置変化させる。すると、図3に示すように、載置台11に載置された中間体5は、載置台11とともに上方に位置変化し、区画部材4に押しつけられ、区画部材4を変形させつつ第2ボックス部30の内部に入り込む。このとき、区画部材4は第2ボックス部30側に向けて変形する。したがって、このとき中間体5には区画部材4による下方向の押圧力が作用するといえ、当該押圧力によって、表皮材55は基材50に向けて押しつけられる。
なお、このとき載置台11は、中間体5の全体が第2ボックス部30の内部に配置される程度に位置変化する。換言すると、このとき中間体5の全体がシート部40の外縁40eよりも上側に配置される。
このとき、第1副チャンバー部17の体積は増大し、第2副チャンバー部18の体積は減少するが、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18とはともに同程度の内圧となるよう減圧されたままであるため、シート部40は単に弾性変形するだけで、過剰に変形することはない。
次いで、図4に示すように、第1副チャンバー部17の内部を減圧状態に保ったままで、第2副チャンバー部18の内部を加圧する。すると、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18との内圧差が大きくなり、当該内圧差に起因して、シート部40が更に変形し、第1副チャンバー部17の体積が減少し、かつ、第2副チャンバー部18の体積が増大する。
第1副チャンバー部17の内部を減圧状態に保ったままで、第2副チャンバー部18の内部を加圧することで、シート部40は、中間体5及び載置台11に押しつけられ、中間体5及び載置台11の外形に沿って変形する。表皮材55は、シート部40とともに基材50に向けて押圧され、基材50の側面50sに沿って押圧されるとともに、基材50の裏面50bに向けて巻き込まれる。ここで、載置台11の外形は基材50の外形よりも小さく、基材50の裏面50bにおける外周部分50boは、載置台11の外側にあり露出する。このためシート部40及び表皮材55は、基材50の表面50f及び側面50sだけでなく当該外周部分50boにも沿うように賦形される。
既述したように、基材50の側面50s及び外周部分50boには未硬化の接着剤が塗布されているために、当該工程においては、表皮材55が基材50に沿った形状に賦形されると同時に、基材50と表皮材55とが接着される。
次いで、第1副チャンバー部17の減圧及び第2副チャンバー部18の加圧を停止し、第1副チャンバー部17及び第2副チャンバー部18を大気圧とする。そして、図5に示すように第2ボックス部30を上方に位置変化させ、チャンバーボックス15を開状態として、表皮材55が賦形された後の中間体5、すなわち、実施例1の表皮付部品6を取り出す。実施例1の表皮付部品6を任意の時間静置し、接着剤を硬化させることで、基材50と表皮材55の接着状態がより強固になる。
実施例1の表皮付部品の製造方法によると、賦形工程において第1副チャンバー部17を減圧しつつ第2副チャンバー部18を加圧することで、シート部40つまり区画部材4を基材50に沿って変形させ、当該区画部材4と基材50との間にある表皮材55を、区画部材4とともに基材50に沿った形状に賦形する。このことにより、表皮材55の使用量を、基材50を覆うのに必要な量だけにすることができ、表皮付部品6の製造に必要な表皮材55の量を低減でき、ひいては、表皮付部品6の製造コストを低減できる。また、区画部材4は表皮付部品6の製造に使用するだけであり、表皮付部品6の製造時に消費されないため、繰り返し使用できる。このことによっても表皮付部品6の製造コストを低減できる。
更に、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18との内圧差が急激に増大しないよう、第2副チャンバー部18内を緩やかに加圧することで、区画部材4の過剰な変形を抑制でき、区画部材4の耐久性を向上させ得る。このことによっても、表皮付部品6の製造コストが低減する。
実施例1の表皮付部品の製造方法においては、図2に示すように、先ず区画部材4を変形量の小さな定常状態として、第1副チャンバー部17の内圧と第2副チャンバー部18の内圧とを同程度とする調整操作を行い、さらに、第1副チャンバー部17内を減圧しつつ第2副チャンバー部18内を加圧する真空圧空操作を行った。
しかし、本発明の製造方法では、必ずしも区画部材4を定常状態とする必要はない。例えば図6に示すように、区画部材4として、第1副チャンバー部17と第2副チャンバー部18との境界部分の面積よりも、面積の大きなものを用いる場合には、区画部材4は自重により中間体5に沿った形状に変形する。この状態で、第1副チャンバー部17の内圧と第2副チャンバー部18の内圧とを同程度とする調整操作を行い、次いで、第1副チャンバー部17内を減圧しつつ第2副チャンバー部18内を加圧する真空圧空操作を行う場合にも、実施例1の製造方法と同様に、区画部材4の過剰な変形を抑制できる。更には、図3に示すように、載置台11を上方すなわち第2ボックス部30側に位置変化させ、中間体5の押圧力で区画部材4を変形させた状態で、上記と同様の調整操作を行い、次いで、真空圧空操作を行う場合にも、実施例1の製造方法と同様に、区画部材4の過剰な変形を抑制できる。これに限らず、区画部材4は種々の態様をとり得る。
(実施例2)
実施例2の表皮付部品の製造方法は、シート部と枠部とを有する区画部材を用い、賦形工程後に固着工程を行う点において実施例1の表皮付部品の製造方法と相違し、その余は実施例1の表皮付部品の製造方法と概略同じである。以下、実施例1の表皮付部品の製造方法との相違点を中心として、実施例2の表皮付部品の製造方法を説明する。
図7は実施例2の表皮付部品の製造方法を模式的に表す説明図である。
図7に示すように、実施例2の表皮付部品の製造方法における区画部材4は、シート部40、枠部41、複数のネジ部材42、及びシール材43を有する。
シート部40は実施例1の表皮付部品の製造方法に用いたシート部40と同様に、弾性変形可能なゴムを材料とし、シート状をなす。
枠部41は、シート部40よりも変形し難い金属製であり、枠状をなす。枠部41の中央部には窓状の開口41oが設けられている。枠部41の内径、すなわち枠部41の開口径は、シート部40の外径よりも小さい。
第2ボックス部30の下端部は、フランジ状をなす枠取付部35を構成している。当該枠取付部35は、第2ボックス部30の内面30iの周縁部30pでもある。枠取付部35には複数のネジ穴36が設けられる。
実施例2の表皮付部品6の製造方法では、シート部40を挟んだ枠部41と枠取付部35とを、ネジ部材42で固定する。ネジ部材42は枠取付部35のネジ穴36に螺合する。このためシート部40の外縁40eは、枠部41と第2ボックス部30の枠取付部35との間に挟まれて枠部41に保持される。
なお、既述したように、枠部41は既知の方法で第1ボックス部20又は第2ボックス部30に固定すれば良く、上記のネジ部材42及びネジ穴36以外の方法で枠部41を枠取付部35または第2ボックス部30に固定しても良い。
チャンバーボックス15を閉状態にすると、第1ボックス部20と第2ボックス部30との間には枠部41、及び、当該枠部41に保持されたシート部40が挟まれる。
実施例2の表皮付部品6の製造方法によると、変形可能なシート部40が変形し難い枠部41に保持されることで、当該シート部40及び枠部41を備える区画部材4のハンドリングが容易になる。また、変形し難い枠部41を第1ボックス部20及び第2ボックス部30で挟むことで、第1ボックス部20及び第2ボックス部30に対するシート部40の位置決め、及び、第1ボックス部20の内部にある中間体5に対するシート部40の位置決めが容易になる。この場合、シート部40の変形量をコントロールすることも容易になる。更に、変形し難い枠部41を介してシート部40を第2ボックス部30に固定することで、塑性変形したシート部40の取り替え作業が容易になる。
シート部40自体は、実施例1の表皮付部品の製造方法と同様に、容易に変形する。このため、実施例2の表皮付部品の製造方法においても、実施例1の表皮付部品の製造方法と同様に、賦形工程によって表皮材55を基材50の側面50s及び裏面50bの一部に沿って賦形することができる。なお、枠部41と枠取付部35との間には、更に、Oリングからなるシール材43が挟まれるため、枠部41、シート部40、及び枠取付部35の間の気密性は充分に確保される。このため、第2副チャンバー部18の加圧及び減圧は、実施例1の表皮付部品の製造方法と同様に、好適に行われる。
また、実施例2の表皮付部品の製造方法では、中間体5における基材50の表面50fと表皮の表対面部56とは接着されているが、基材50の側面50s及び裏面50bには接着剤は塗布されていない。
このため、実施例2の表皮付部品の製造方法では、賦形工程後に、表皮付部品における表皮材55の端部を基材50の裏面50bに固着する固着工程が必要となる。当該固着工程は、接着やネジ止め、鋲打ち機を用いた鋲打等の既知の方法で行い得る。賦形工程において表皮材55が充分に賦形されていれば、固着工程は単に表皮材55を基材50に固着するだけである。このため賦形工程後の固着工程は容易に行い得る工程である。
実施例1及び実施例2の表皮付部品の製造方法においては、チャンバーボックス15の開閉方向を上下方向としたが、チャンバーボックス15の開閉方向は当該上下方向に直交する左右方向等、それ以外の方向であっても良い。
昇降装置10は、第1ボックス部20と第2ボックス部30との相対的な位置を変化させることでチャンバーボックス15を開閉する機能を有すれば良く、第1ボックス部20をチャンバーボックス15の開閉方向に位置変化させても良い。
また、昇降装置10は、第1ボックス部20と載置台11との位置関係をチャンバーボックス15の開閉方向に変化させる機能を有すれば良く、載置台11を固定した状態で第1ボックス部20のみをチャンバーボックス15の開閉方向に位置変化させても良い。
以上、本発明の表皮付部品の製造方法を実施例を基に説明したが、本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態及び実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。また、実施形態を含む本明細書に示した各構成要素は、それぞれ任意に抽出し組み合わせて実施できる。
4:区画部材 5:中間体
6:表皮付部品 16:チャンバー
17:第1副チャンバー部 18:第2副チャンバー部
20:第1ボックス部 30:第2ボックス部
40:シート部 40e:シート部の外縁
41:枠部 50:基材
50f:基材の表面 50b:基材の裏面
50s:基材の側面 55:表皮材

Claims (4)

  1. 表面と、前記表面に背向する裏面と、前記表面と前記裏面とを連絡する側面と、を有する基材と、
    前記基材の前記表面、前記側面、及び前記裏面を連続的に覆う表皮材と、を有する表皮付部品の製造方法であって、
    内部の圧力変化が可能なチャンバーを、変形可能な区画部材によって、第1副チャンバー部と第2副チャンバー部とに区画し、
    前記基材と、前記基材の前記表面に重ねられた前記表皮材とを有する中間体を、前記表皮材を前記第2副チャンバー部側に向けつつ前記第1副チャンバー部内に載置し、
    前記第1副チャンバー部内を減圧しつつ前記第2副チャンバー部内を加圧することで、前記区画部材を変形させて前記中間体を押圧し、前記区画部材と前記基材との間にある前記表皮材を、前記基材の前記側面及び前記裏面に沿うように賦形する、表皮付部品の製造方法。
  2. 前記区画部材は、弾性変形可能である、請求項1に記載の表皮付部品の製造方法。
  3. 前記チャンバーは、第1ボックス部と第2ボックス部との間に区画形成され、
    前記区画部材は、変形可能なシート部と、前記シート部よりも変形し難く前記シート部の外縁を保持する枠部と、で構成され、
    前記枠部は前記第1ボックス部と前記第2ボックス部との間に挟まれる、請求項1又は請求項2に記載の表皮付部品の製造方法。
  4. 前記チャンバーは、第1ボックス部と第2ボックス部との間に区画形成され、
    前記区画部材は、変形可能なシート部で構成され、
    前記シート部の外縁は前記第1ボックス部と前記第2ボックス部との間に挟まれる、請求項1又は請求項2に記載の表皮付部品の製造方法。
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