JP2020079714A - 発泡成形体の外観評価方法 - Google Patents

発泡成形体の外観評価方法 Download PDF

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Kenji Koga
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Abstract

【課題】新規な発泡成形体の外観評価方法を提供すること。【解決手段】発泡成形体の外観評価方法は、樹脂と発泡剤とを含む樹脂材料を発泡させて成形された発泡成形体の外観評価方法であって、前記発泡成形体の外観を評価する評価領域を設定する工程と、前記評価領域を分割して複数の測定領域を設定する工程と、前記測定領域内の最大深さを求める工程と、前記複数の測定領域のうちの、予め定められた基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域を特定する工程と、前記複数の測定領域に占める、前記基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域の割合を算出する工程と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、発泡成形体の外観評価方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合系樹脂等の熱可塑性樹脂の射出発泡成形体は、軽量であり剛性に優れる観点から、自動車用の部材として使用されている。
射出発泡成形方法の一つとして、コアバック法がある。コアバック法とは、発泡剤を含む熱可塑性樹脂組成物を射出成形して金型内に熱可塑性樹脂組成物を充填させた後、可動金型の位置をスライドさせることによりキャビティ容積を拡大させ、高倍率の成形品を得る方法である。この成形方法を用いれば、成形体の表層が非発泡層になり、成形体の内部が均一な高倍率の発泡層になる(例えば、特許文献等1参照。)。
射出発泡成形体がコンソールボックス、ドアトリム、デッキサイドトリム、バックドアトリム、インスツルメントパネル等の自動車内装部品として使用される場合、射出発泡成形体には、軽量、薄肉であり、かつ外観の良さが要求される。
しかしながら、射出発泡成形体の表面には、円形状又は楕円状の小さなくぼみ(以下、「アバタ」と称することがある。)が発生しやすく外観上問題となる場合があった。
特開2014−121793号公報
アバタの発生する原因の一つとして、発明者等は、発泡成形の際に金型内で発生したガス溜まりに起因すると推測している。そのため、熱可塑性樹脂組成物の材料物性がアバタの発生にどのように寄与するかを把握する必要がある。しかしながら、発泡成形体の表面に生じたアバタの発生の程度を客観的に評価する手法が確立できていない。現状の評価方法は、各人の目視による官能評価のみであり、定性的な評価でしかない。そのため、定量的で信頼性の高いアバタの評価方法を確立する必要があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、新規な発泡成形体の外観評価方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 樹脂と発泡剤とを含む樹脂材料を発泡させて成形された発泡成形体の外観評価方法であって、
前記発泡成形体の外観を評価する評価領域を設定する工程と、
前記評価領域を分割して複数の測定領域を設定する工程と、
前記測定領域内の最大深さを求める工程と、
前記複数の測定領域のうちの、予め定められた基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域を特定する工程と、
前記複数の測定領域に占める、前記基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域の割合を算出する工程と、
を有する発泡成形体の外観評価方法。
<2> 前記基準深さが、経験則により定められた値である<1>に記載の発泡成形体の外観評価方法。
本発明によれば、新規な発泡成形体の外観評価方法を提供することができる。
金型を備える成形装置の概略を説明するための図である。 評価対象である平板状の発泡成形体30の平面図であり、測定領域34がアバタの直径よりも長い一辺を有する四角形である場合を示す図である。 評価対象である平板状の発泡成形体30の平面図であり、測定領域34がアバタの直径よりも短い一辺を有する四角形である場合を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
<発泡成形体の外観評価方法>
本開示の発泡成形体の外観評価方法は、樹脂と発泡剤とを含む樹脂材料を発泡させて成形された発泡成形体の外観評価方法であって、前記発泡成形体の外観を評価する評価領域を設定する工程と、前記評価領域を分割して複数の測定領域を設定する工程と、前記測定領域内の最大深さを求める工程と、前記複数の測定領域のうちの、予め定められた基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域を特定する工程と、前記複数の測定領域に占める、前記基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域の割合を算出する工程と、を有する。
本開示によれば、新規な発泡成形体の外観評価方法が提供される。本開示の発泡成形体の外観評価方法は、特に、発泡成形体の表面に発生したアバタを定量的に評価する場合に有効である。
評価対象たる発泡成形体の表面性状にはうねり、表面粗さ等の各種成分が含まれている。発泡成形体の表面に発生したアバタを定量的に評価するためには発泡成形体の表面粗さの情報が重要となる。本開示の発泡成形体の外観評価方法では、発泡成形体の外観を評価する評価領域を分割して複数の測定領域を設定し、各測定領域内の最大深さを各々求め、求められた最大深さに即して発泡成形体の外観が評価される。評価領域を分割して複数の測定領域を設定することで、各測定領域内の最大深さを求める際に測定対象が有するうねり等の表面粗さ以外の成分の除去が容易となり、精度の高い表面粗さの情報を取得可能となる。そのため、本開示の発泡成形体の外観評価方法によれば、定量的で信頼性の高いアバタの評価が可能になると推察される。
以下、本開示の発泡成形体の外観評価方法について、詳細に説明する。
−評価対象−
本開示の発泡成形体の外観評価方法で外観を評価される発泡成形体は、樹脂と発泡剤とを含む樹脂材料を発泡させて成形されたものである。
樹脂材料に用いる樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂(PP)、複合ポリプロピレン系樹脂(PPC)、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)及びポリカーボネート系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。この中でも、ポリプロピレン系樹脂(PP)、複合ポリプロピレン系樹脂(PPC)及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
また、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、炭酸水素ナトリウム(別名、重炭酸ナトリウム、重曹)等の無機発泡剤などが挙げられる。現在、自動車用内装部品の発泡成形では、発泡剤として無機系の炭酸水素ナトリウムが主に用いられているが、塗膜性能(耐温水性等)の向上の観点からは、有機発泡剤が好ましい。
有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられ、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。特に、外装塗装品を製造する場合は、アゾジカルボンアミド(ADCA)を用いることが好ましい。
アゾジカルボンアミド(ADCA)を使用することにより、耐温水性等が向上し、温水試験でのブリスターの発生が抑制される傾向にある。ブリスターとは、発泡成形体の表面(スキン層)に残存する未反応の発泡剤と水との反応により発生したガスが発泡成形体の表面を押し上げる不具合をいう。
発泡剤の総量中のアゾジカルボンアミド(ADCA)の含有率は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることが特に好ましい。
発泡剤の分解温度は、50℃〜250℃であることが好ましく、50℃〜220℃であることがより好ましい。使用形態によって、発泡剤の分解温度は、130℃〜250℃であってもよい。
樹脂材料中の発泡剤の含有率は、発泡剤の種類等に応じて適宜設定することが好ましい。例えば、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)を用いる場合、発泡性、成形性及び塗膜性能の観点から、樹脂材料中のアゾジカルボンアミド(ADCA)の含有率は、0.05質量%〜0.5質量%の範囲内であることが好ましく、0.1質量%〜0.4質量%の範囲内であることがより好ましい。尚、ADCAの含有率は、後述する射出機のシリンダ投入前の混合物(組成物)での割合を意味する。
発泡成形体は、固定側金型と、固定側金型に対して開閉方向に移動可能とされ、固定側金型との間に空隙であるキャビティを形成する可動側金型とで構成される一組の金型におけるキャビティ内に発泡剤を含有する樹脂材料を射出する工程と、キャビティ内を樹脂材料で充填した後、金型を構成する固定側金型から可動側金型を開放方向に移動させて前記キャビティ内の容積を拡張する工程と、を経て製造することができるが、発泡成形体の製造工程は上記方法に限定されるものではない。
図1に、発泡成形体の製造に適用可能な成形装置の概略構成図を示す。図1に示される成形装置16は、固定側金型17と、固定側金型17に対して開閉方向に移動可能とされ、固定側金型17との間に空隙であるキャビティ18を形成する可動側金型19と、を備えている。
また、成形装置16は、キャビティ18まで固定側金型17を貫通するゲート21と、ゲート21を通じてキャビティ18に溶融状態の樹脂材料Rを射出充填する射出機22と、を備えている。射出機22は、図示しないホッパ(供給部)と図示しないシリンダとを備えている。この射出機22では、樹脂、発泡剤、及び必要に応じて用いられる添加剤等を含有する混合物がホッパ(供給部)からシリンダに供給され、シリンダ内にてスクリュー等で撹拌されて樹脂材料Rとして調製され、所定の圧力でゲート21を通じて樹脂材料Rをキャビティ18内に射出充填する。なお、射出機22は、ゲート21を通じてキャビティ18に溶融状態の樹脂材料Rを射出充填できれば、上記構成に限定されるものではない。
樹脂材料Rが熱可塑性樹脂を含む場合、樹脂材料Rは加熱して流動化させてキャビティ18内に供給される。
次いで、可動側金型19を固定側金型17に対して開放方向(型開き方向)に所定量開き(コアバック)、固化していない樹脂材料Rを発泡させて発泡成形体内に発泡層を形成する。その後、固定側金型17と可動側金型19を型開きし、発泡成形体を可動側金型19から取り外すことで、発泡成形体が得られる。
−評価方法−
本開示の発泡成形体の外観評価方法は、発泡成形体の外観を評価する評価領域を設定する工程と、前記評価領域を分割して複数の測定領域を設定する工程と、前記測定領域内の最大深さを求める工程と、前記複数の測定領域のうちの、予め定められた基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域を特定する工程と、前記複数の測定領域に占める、前記基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域の割合を算出する工程と、を有する。
以下、図面に基づいて各工程を説明する。
なお、本開示では、実施形態の一例として、評価対象である平板状の発泡成形体の略全面における外観を評価する場合について説明するが、本開示は下記実施形態に限定されるものではない。
図2は、評価対象である平板状の発泡成形体30の平面図である。本実施形態では、発泡成形体30の表面の略全面が評価領域32に設定されている。評価領域32は、5×12で計60の領域に分割され、各々の領域が測定領域34に設定されている。発泡成形体30の評価領域32内には、複数のアバタ36が生じている。
評価領域の範囲は特に限定されるものではなく、図2に示すように発泡成形体の略全面を評価領域に設定してもよいし、発泡成形体の表面の一部を評価領域に設定してもよい。発泡成形体の表面の一部を評価領域に設定する場合、発泡成形体の表面のうちのアバタの生じやすい箇所として経験的に知られている領域を評価領域に設定することが好ましい。
測定領域の広さは特に限定されるものではなく、測定領域内の高低差を求めるために用いられる測定手段の測定可能範囲内の広さとしてもよい。
測定領域の形状は特に限定されるものではなく、四角形、円形等任意の形状を選択することができる。評価領域が図2に示すような四角形の場合であれば、評価領域を網羅しやすいことから、測定領域は四角形であることが好ましい。
本発明者等は、同じ金型を用いて成形された発泡成形体から、目視によりアバタの発生程度が多い、少ない、その中間の3種類を選定し、アバタ部分の形状を観察した。本発明者等の観察によれば、アバタの大きさは最大で直径9mm程度の円形で、通常でも直径5mm〜6mm程度の円形であった。そのため、測定領域は、一つのアバタを一つの測定領域内に包含する程度の広さであればよく、例えば、アバタの最大直径と同じかそれよりも長い一辺を有する四角形であってもよい。
図2では、測定領域34は、アバタ36の最大直径と同じかそれよりも長い一辺を有する四角形とされている。一方、測定領域がアバタの最大直径よりも短い一辺を有する四角形である場合、評価領域の全てがアバタ内に存在する場合が生ずることがある。例えば、図3では、測定領域34Aの全てがアバタ36A内に存在する状況が生じている。アバタ内における高低差が小さい場合、測定領域34A内の最大深さは基準深さよりも小さくなり、測定領域34A内にアバタが存在すると判断されない場合がある。そのため、測定領域は、一つのアバタを一つの測定領域内に包含する程度の広さであることが好ましい。
測定手段としては、測定領域34内の高低差を求めることができるものであれば特に限定されない。測定手段の具体例としては、例えば、株式会社キーエンス製の白色干渉3D変位計WI−010が挙げられるが、本開示で使用可能な測定手段はこれに限定されるものではない。
測定領域34内の最大深さは、測定領域34内における基準面から最も深い測定値として求められる値である。測定領域34内にアバタが存在しなければ、測定領域34内にアバタが存在する場合に比較して最大深さは小さな値を示す。測定領域内における基準面は、測定領域におけるアバタの存在しない領域とすることができる。
測定領域34内にアバタが存在する場合、測定領域内の最大深さはアバタの深さに対応し、アバタが深いほど測定領域内の最大深さが大きくなる傾向にある。
株式会社キーエンス製の白色干渉3D変位計WI−010を用いる場合、以下の手順にて測定領域34内の高低差を求めることが可能である。
白色干渉3D変位計WI−010の視野角(測定範囲)を10mm×10mm角に設定し、自動局面基準でのうねり除去を行い、基準面に対する深さ測定モードに設定する。次いで、ステージに乗せた評価対象である発泡成形体30と測定ユニットとの間の距離を18mmに固定し、基準面に対する深さデータの測定を行うことで、測定領域34内の最大深さが求められる。
この手順を測定領域毎に繰り返すことで、全ての測定領域34内の最大深さが求められる。
基準深さは、各測定領域34内にアバタが存在するか否かを判断するための基準となる値である。基準深さは、経験則により定められた値であってもよい。白色干渉3D変位計WI−010を用いて測定領域内の最大深さを求める場合、基準深さを5μmとしてもよい。
基準深さは、樹脂材料を発泡させることなく成形された基準成形体についての平均高さとしてもよい。
本開示において基準成形体は、樹脂材料を発泡させることなく成形されるものである。そのため、基準成形体の内部には発泡層が形成されないか、又は、基準成形体の内部に発泡層が形成されたとしてもその量がごく僅かであり、金型内で発生したガス溜まりに起因すると推測されるアバタが基準成形体の表面に生じにくい。基準成形体の表面を、アバタの生じていない発泡成形体の表面と見なすことができる。仮に基準成形体の表面に凹凸が生じていた場合、この凹凸は金型の表面に存在する凹凸に由来すると考えられる。金型の表面に存在する凹凸に由来する基準成形体の表面に生じうる凹凸は、アバタとは見なされない。
基準成形体は、例えば、発泡成形体の成形において、樹脂材料Rを加熱して流動化させてキャビティ18内に供給した後、可動側金型19を固定側金型17に対して開放方向(型開き方向)にコアバックすることなく成形を完了したものであってもよい。また、発泡剤を含まない樹脂材料Rを用いて発泡成形体と同様にして基準成形体を得ることもできる。
基準成形体の成形に用いる金型の種類は限定されない。金型由来の凹凸の影響を排除するため、評価対象となる発泡成形体と同じ金型を基準成形体の成形に用いることが好ましい。
基準成形体の表面の平均高さを求める方法は特に限定されるものではない。三角測距原理に基づく方法等を実装した測定装置を用いて基準成形体の表面の平均高さを求めてもよい。三角測距原理に基づく方法を実装した測定装置としては、例えば、株式会社キーエンス製の3D形状測定機、VR−3200が挙げられる。
基準成形体の表面の平均高さは、算術平均粗さ(Sa)であってもよい。ここで、Saとは、JIS B0601(2013)に規定される二次元の算術平均粗さ(Ra)を3次元に拡張したものであり、測定対象領域における表面形状曲面と平均面とで囲まれた空間の体積を測定面積で割ったものである。
平均面とは、二次元の場合の平均線に対応する概念で、測定対象領域における凸部の体積と凹部の体積とが同じとなる面をいう。
平均面をXY面,縦方向をZ軸とし、測定された表面形状曲面をZ=f(x,y)とすると、算術平均粗さ(Sa)は、次式で定義される。
上記式において、Lxは、測定領域におけるx方向の長さを示し、Lyは、測定領域におけるy方向の長さを示す。
基準成形体の表面には、基準成形体の表面の平均高さを求める際の障害となる、表面の反り、波打ち等が生じている場合がある。基準成形体の表面の平均高さを測定する際には、表面の反り、波打ち等を打ち消すための補正を行ってもよい。補正の方法としては、カットオフを応用したうねり除去、最小二乗傾き補正、曲率補正等が挙げられる。
基準成形体の表面の平均高さは、成形体の内部に発泡層が形成されないか、又は、成形体の内部に発泡層が形成されたとしてもその量がごく僅かである状態の成形体についての、表面の凹凸の程度を示す。基準成形体の表面の平均高さを基準として、発泡成形体の表面の凹凸の程度を評価することで、定量的なアバタの評価が可能となる。
基準成形体の表面の平均高さを求める場所は特に限定されるものではなく、基準成形体の表面のいずれの場所の平均高さを求めてもよい。金型由来の凹凸の影響を排除するため、測定対象となる発泡成形体と同じ金型を用いて基準成形体を成形し、且つ、発泡成形体の表面の評価領域に相当する基準成形体の表面についての平均高さを求めることが好ましい。
次いで、測定領域34のうち、基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域(例えば、図2における測定領域34B)を特定する。図2において、測定領域34Bは、19箇所存在する。
次いで、測定領域34の数(計60箇所)に占める基準深さよりも大きな深さを有する測定領域34Bの数(19箇所)の割合を算出する。図2の発泡成形体30の場合、0.32との値が得られる。得られた値に基づいて、発泡成形体の表面の評価領域におけるアバタの発生の程度を、客観的に判断することが可能となる。
16 成形装置
17 固定側金型
18 キャビティ
19 可動側金型
21 ゲート
22 射出機
30 発泡成形体
32 評価領域
34 測定領域
36 アバタ

Claims (2)

  1. 樹脂と発泡剤とを含む樹脂材料を発泡させて成形された発泡成形体の外観評価方法であって、
    前記発泡成形体の外観を評価する評価領域を設定する工程と、
    前記評価領域を分割して複数の測定領域を設定する工程と、
    前記測定領域内の最大深さを求める工程と、
    前記複数の測定領域のうちの、予め定められた基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域を特定する工程と、
    前記複数の測定領域に占める、前記基準深さよりも大きな最大深さを有する測定領域の割合を算出する工程と、
    を有する発泡成形体の外観評価方法。
  2. 前記基準深さが、経験則により定められた値である請求項1に記載の発泡成形体の外観評価方法。
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