JP2020077527A - 蓄電池モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、レーザ溶接による方法は、時間と手間とを要する。また、溶接の範囲が狭いため、正極端子と負極端子との接続信頼性を十分に確保し得ない場合もある。
(1) 積層された複数の蓄電池セルを含むセル積層体を備える蓄電池モジュールであって、
各前記蓄電池セルは、正極および負極を含むセル本体と、前記正極および前記負極にそれぞれ電気的に接続され、前記セル本体から突出する正極タブおよび負極タブとを有し、
前記正極タブが前記セル本体の一方の面側に、前記負極タブが前記セル本体の他方の面側に位置するように延設されていることを特徴とする蓄電池モジュール。
前記蓄電池セルの積層方向において前記電池容器と前記セル積層体との間に配置され、前記セル積層体を加圧する加圧部とを有する上記(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の蓄電池モジュール。
まず、本発明の蓄電池モジュールの第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の蓄電池モジュールの構成を示す部分断面側面図、図2は、図1に示す蓄電池モジュールが備える蓄電池セルの斜視図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、蓄電池モジュールが備えるセル積層体の他の構成を示す拡大側面図である。
以下に例示される材料、寸法等は一例であって、本発明は、それらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
電池容器200は、プレート210と、プレート210に装着されるカバー220とを有する。プレート210にカバー220を装着した状態で、電池容器200内に内部空間230が形成され、この内部空間230にセル積層体110が収容されている。
図2に示すように、蓄電池セル1は、シート状のセル本体11を有する。セル本体11は、図3に示すように、正極2と、負極3と、これの間に介挿されたセパレータ6とを備える電極積層体10と、電解液7と、内部に電極積層体10および電解液7を封入するシート状の外装体8とを備える。
本実施形態では、正極2に接合された正極タブ4と、負極3に接合された負極タブ5とは、セル本体11の長手方向の反対側に突出している。
正極集電体の一部は、正極活物質層から露出しており、この露出部に正極タブ4が接合されている。正極タブ4は、導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、表面処理を施した鋼板等で構成することができる。正極タブ4は、正極集電体と一体的に形成するようにしてもよい。
正極活物質としては、特に限定されないが、例えば、一般式「LiMxOy(式中、Mは金属原子であり、xおよびyは、金属原子Mと酸素原子Oとの組成比である。)」で表される金属酸リチウム化合物が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記一般式において、Mが複数種の金属原子で構成されてもよい。この場合、金属酸リチウム化合物は、例えば、一般式「LiM1 pM2 qM3 rOy(式中、M1、M2およびM3は互いに異なる種類の金属原子であり、p、q、rおよびyは、金属原子M1、M2およびM3と酸素原子Oとの組成比である。)」で表される。p+q+r=xである。かかる金属酸リチウム化合物の具体例としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2等が挙げられる。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック等が用いられ、結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロース、アクリル系樹脂等が用いられる。
負極集電体の一部は、負極活物質層から露出しており、この露出部に負極タブ5が接合されている。負極タブ5は、導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、銅板、ニッケル板、アルミニウム板、表面処理を施した鋼板等で構成することができる。負極タブ5は、負極集電体と一体的に形成するようにしてもよい。
負極活物質としては、特に限定されないが、例えば、炭素粉末、黒鉛粉末のような炭素材料、チタン酸リチウムのような金属酸化物等を用いることができる。
結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができ、導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ等を用いることができる。
各集電体の平面視での面積(平面積)は、製造すべき蓄電池セル1のサイズに応じて適宜設定されるため、特に限定されないが、500〜2500mm2程度であることが好ましく、750〜2000mm2程度であることがより好ましい。
各集電体の厚さも、特に限定されないが、1〜75μm程度であることが好ましく、5〜50μm程度であることがより好ましい。
各活物質層の厚さも、特に限定されないが、5〜100μm程度であることが好ましく、10〜75μm程度であることがより好ましい。
セパレータ6は、電解液7を保持または通過させることが可能であれば、特に限定されず、多孔質膜や非多孔質膜で構成することができる。
多孔質膜としては、細孔を有するシート材、不織布等が挙げられる。細孔を有するシート材は、例えば、粒子とバインダーとを含む材料から形成することができる。非多孔質膜は、電解液を保持可能な樹脂材料で形成することができる。非多孔質膜は、スペーサ機能を有する粒子状物を含んでもよい。
電解液を保持可能な樹脂樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂等の高分子が挙げられる。中でも、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体が特に好ましい。
セパレータ6の厚さは、1〜75μm程度であることが好ましく、1〜50μm程度であることがより好ましい。かかる厚さのセパレータ6であれば、絶縁性を十分に確保することができる。
電解液7は、電解質を溶媒に溶解してなる液体である。蓄電池セル1の充放電時には、この電解液7中をイオンが伝導する。
電解液7中の電解質の濃度は、特に限定されないが、0.01〜1M程度であることが好ましく、0.05〜0.75M程度であることがより好ましく、0.1〜0.5M程度であることがさらに好ましい。
シール部Sの幅は、特に限定されないが、0.3〜45mm程度であることが好ましく、0.5〜30mm程度であることがより好ましい。
本実施形態のシート材80は、図3に示すように、基材層81と、基材層81の一方の面に設けられた樹脂層82と、基材層81の他方の面(樹脂層82と反対側の面)に設けられた保護層83とを備える積層シートで構成されている。
基材層81の厚さは、特に限定されないが、9〜100μm程度であることが好ましく、20〜80μm程度であることがより好ましい。
樹脂層82の厚さは、特に限定されないが、3〜200μm程度であることが好ましく、20〜100μm程度であることがより好ましい。
保護層83の厚さは、特に限定されないが、5〜50μm程度であることが好ましく、10〜30μm程度であることがより好ましい。
本実施形態では、正極タブ4がセル本体11の上面(一方の面)側に、負極タブ5がセル本体11の下面(他方の面)側に位置するように延設されている。
正極タブ4は、セル本体11の上面側に位置するタブ本体41と、タブ本体41と正極2とを電気的に接続する接続部42とを備える。一方、負極タブ5は、セル本体11の下面側に位置するタブ本体51と、タブ本体51と負極3とを電気的に接続する接続部52とを備える。
また、仮に蓄電池セル1やタブ本体41、51に若干の撓みが存在しても、タブ本体41、51が十分な大きさを有するので、これらの全面での均一な接触を可能とする。その結果、隣接する蓄電池セル1同士の接続信頼性を高めることができる。
また、タブ本体41、51を大面積化することにより、正極タブ4および負極タブ5を介した放熱効果が期待できる。これにより、仮に蓄電池セル1が発熱しても、これを効率よく冷却することができる。
かかる構成により、隣接する蓄電池セル1同士が面方向において若干ずれていても、タブ本体41とタブ本体51との確実な電気的接続を確保することができる。また、タブ本体41とタブ本体51とを、それらの全面において均一に接触させ易い。
この場合、監視ユニットは、導電板111に直接、または導電板111から延設された引出し線に接続される。
図示の構成例では、突出部521(421)が省略されている。
次に、本発明の蓄電池モジュールの第2実施形態について説明する。
以下、第2実施形態の蓄電池モジュール100について、前記第1実施形態の蓄電池モジュール100との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の蓄電池モジュール100は、さらに加圧部9を備えること以外は、前記第1実施形態の蓄電池モジュール100と同様である。
図5に示すように、加圧部9は、蓄電池セル1(セル積層体110)の積層方向において、電池容器200とセル積層体110との間に配置されている。
この加圧部9は、セル積層体110上に配置された加圧板91と、加圧板91とカバー220の天井部との間に圧縮状態で配置された複数のコイルバネ(弾性体)92とを有している。
加圧部9は、セル積層体110とカバー220の天井部との間に代えて、セル積層体110とプレート210との間に配置するようにしてもよく、双方に配置するようにしてもよい。
加圧板91を押圧(付勢)する弾性体には、コイルバネ92に代えて、板バネ等を用いることができる。必要に応じて、加圧板91を省略してもよい。カバー220自体に加圧部9としての機能を持たせてもよい。
さらに、かかる並列接続体を複数積層して、直列接続してもよい。
ただし、各前記実施形態のように、タブ本体41、51を大面積化することにより、蓄電池セル1(セル本体11)の面方向においてかかる圧力を均一にし易い。このため、蓄電池セル1の不本意な破損が好適に防止される。
蓄電池セルは、リチウムイオン二次電池の他、例えば、銀イオン二次電池等の二次電池で構成することもできる。
また、外装体8は、1枚のシート材80を折り曲げ、その外周部をシールすることで作製してもよい。
110 セル積層体
111 導電板
200 電池容器
210 プレート
220 カバー
230 内部空間
1 リチウムイオン二次電池
11 セル本体
10 電極積層体
2 正極
3 負極
4 正極タブ
41 タブ本体
42 接続部
421 突出部
5 負極タブ
51 タブ本体
52 接続部
521 突出部
6 セパレータ
7 電解液
8 外装体
80 シート材
81 基材層
82 樹脂層
83 保護層
9 加圧部
91 加圧板
92 コイルバネ
S シール部
Claims (7)
- 積層された複数の蓄電池セルを含むセル積層体を備える蓄電池モジュールであって、
各前記蓄電池セルは、正極および負極を含むセル本体と、前記正極および前記負極にそれぞれ電気的に接続され、前記セル本体から突出する正極タブおよび負極タブとを有し、
前記正極タブが前記セル本体の一方の面側に、前記負極タブが前記セル本体の他方の面側に位置するように延設されていることを特徴とする蓄電池モジュール。 - 前記正極タブおよび前記負極タブは、それぞれ前記セル本体の一方の面側または他方の面側に位置するタブ本体と、該タブ本体と前記正極または前記負極とを電気的に接続する接続部とを備える請求項1に記載の蓄電池モジュール。
- 前記タブ本体と前記接続部とは一体的に形成されている請求項2に記載の蓄電池モジュール。
- 前記蓄電池セルの平面視において、前記タブ本体の面積は、前記セル本体の面積の55〜95%である請求項2または3に記載の蓄電池モジュール。
- 前記接続部は、各前記蓄電池セルの電圧を監視するために使用される端子として機能する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の蓄電池モジュール。
- 前記セル積層体は、さらに、隣接する前記正極タブと前記負極タブとの間に配置され、前記蓄電池セルの電圧を監視するために使用する導電板を含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の蓄電池モジュール。
- さらに、前記セル積層体を収容する電池容器と、
前記蓄電池セルの積層方向において前記電池容器と前記セル積層体との間に配置され、前記セル積層体を加圧する加圧部とを有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の蓄電池モジュール。
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