JP2020076608A - 磁力支持天秤装置、風洞模型、磁力支持天秤装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
磁力支持天秤装置、風洞模型、磁力支持天秤装置の制御方法及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】価格を抑え、簡便な設備で、風洞模型の広い姿勢角の変化を伴う運動や高速運動にも対応できる技術を提供すること。【解決手段】磁力支持天秤装置1は、マーカ110及び風洞模型100の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部20と、2次元撮像部20により撮像された画像内の所定の画素列41、42、43、51、52、53と交差するマーカ110の第1の画素位置及び両側端の第2の画素位置を求め、第1及び第2の画素位置に基づき風洞内での風洞模型100の物理的な位置及び姿勢を求め、目標とする風洞模型100の位置及び姿勢と求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき指令電流を求める制御部30とを具備する。【選択図】図4
Description
本発明は、磁力支持天秤装置、風洞模型、磁力支持天秤装置の制御方法及びプログラムに関する。
従来、物体の空力的な特性を模型で得るため風洞設備の測定部において模型を支持体で支持することが一般的に行われてきた。しかし、支持体自体が模型表面における空気流れに影響を及ぼすので、試験結果をそのまま模型の空力特性として採用することができない。
そこで、風洞試験において、模型を磁力で支持することが提案されている。模型を磁力支持することによって支持体が不要となるので、支持体が存在することに起因した模型への空力的な影響を回避することができる。
そこで、風洞試験において、模型を磁力で支持することが提案されている。模型を磁力支持することによって支持体が不要となるので、支持体が存在することに起因した模型への空力的な影響を回避することができる。
模型を磁力支持する磁力支持天秤装置は、風洞試験において模型の周りを流れる気流が模型に作用する揚力、抗力、ピッチング(縦揺れ)モーメント等の静的又は動的な空力特性を、模型の内部に設けられる磁石と相互作用する磁気力を生じさせるために設けられているコイルに流す電流の大きさに置き換えて測定する装置である。こうした空気力とコイル電流の大きさとの関係を調べて予めマップ、関数、表等の対応関係を用意しておくことにより、コイル電流を測定することで模型に作用する空力特性を知ることができる。
このような磁力支持天秤装置においては、風洞内の模型の位置や姿勢を測定する必要がある。
非特許文献1には、ラインセンサカメラを用いて模型に付されたマーカを検知し、模型の位置や姿勢を測定する技術が記載されている。この技術では、模型の広範囲な姿勢角に対応するため、模型の姿勢の変化が5度増えるたびに模型の姿勢角に合わせてラインセンサカメラを回転させる回転機構を設けている。
非特許文献2には、レーザー光を走査して模型の位置や姿勢を測定する技術が記載されている。この技術では、模型の広範囲な姿勢角に対応するため、レーザー光を走査するレーザー装置を複数台用意し、これらを順次切り替えていく構成を採用している。
非特許文献1には、ラインセンサカメラを用いて模型に付されたマーカを検知し、模型の位置や姿勢を測定する技術が記載されている。この技術では、模型の広範囲な姿勢角に対応するため、模型の姿勢の変化が5度増えるたびに模型の姿勢角に合わせてラインセンサカメラを回転させる回転機構を設けている。
非特許文献2には、レーザー光を走査して模型の位置や姿勢を測定する技術が記載されている。この技術では、模型の広範囲な姿勢角に対応するため、レーザー光を走査するレーザー装置を複数台用意し、これらを順次切り替えていく構成を採用している。
"Aerodynamic Measurements of AGARD-B Model at High Angles of Attack by 1-m Magnetic Suspension and Balance System" AIAA2018-0302, H.Senda H Sawada, H Okuizumi, Y Konishi
"Techniques of Extreme Attitude Suspension of a Wind Tunnel Model in a Magnetic Suspension and Balance System" NASA Contractor Report181895, D.H.Parker
非特許文献1に記載された技術では、ラインセンサカメラを回転させる回転機構が必要であり、また非特許文献2に記載された技術では、複数台のレーザー装置が必要であることから、いずれの技術であっても設備が大掛かりになり、価格や簡便性の点で問題がある。
また、非特許文献1に記載された技術では、迎角の計測範囲が5度毎にラインセンサカメラを機械的に回転させる必要があり、5度以上姿勢角が動く運動には回転機構による追従は不可能である。また、非特許文献2に記載された技術では、レーザーを走査するため、高速に運動する模型には追従できず、実質的に静的計測しかできない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、価格を抑え、簡便な設備で、風洞模型の広い姿勢角の変化を伴う運動や高速運動にも対応できる磁力支持天秤装置、風洞模型、磁力支持天秤装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る磁力支持天秤装置は、長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持する磁力支持天秤装置であって、前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部と、前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求め、前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求め、目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求める制御部とを具備する。
このように構成された磁力支持天秤装置では、2次元撮像部を用いることで、動的に風洞模型の迎角に追従しながら位置や姿勢を正確に計測することができる。また、2次元撮像部の全域を取り込んで処理をすると制御周期以内に処理をすることができないが、2次元撮像部の画像から所定の画素列を選択して位置検出のための処理を行うことで、処理量を従来のラインセンサで処理をする場合と同等程度に抑えることができる。この結果、風洞模型の広い姿勢角の変化を伴う運動や高速運動にも対応できる。更にまた、2次元エリアセンサカメラに代表される2次元撮像部の撮像結果及び制御部による演算処理によって風洞模型の広い姿勢角の変化を伴う運動や高速運動にも対応できる構成であるので、価格を抑え、簡便な設備とすることができる。
本発明の一形態に係る磁力支持天秤装置では、前記風洞模型には、前記風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置された前記マーカが設けられている。
前記制御部は、前記画像内の前記所定の画素列として、前記第1のラインと交差する第1の画素列、前記第2のラインと交差する第2の画素列及び前記両側端と交差する第3の画素列を有し、
前記第1の画素列と交差する前記第1のライン上の第1の画素位置、前記第2の列と交差する前記第2のライン上の第2の画素位置、並びに前記第3の列と交差する前記両側端の第3及び第4の画素位置を求め、前記第1、第2、第3及び第4の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求める。
前記制御部は、前記画像内の前記所定の画素列として、前記第1のラインと交差する第1の画素列、前記第2のラインと交差する第2の画素列及び前記両側端と交差する第3の画素列を有し、
前記第1の画素列と交差する前記第1のライン上の第1の画素位置、前記第2の列と交差する前記第2のライン上の第2の画素位置、並びに前記第3の列と交差する前記両側端の第3及び第4の画素位置を求め、前記第1、第2、第3及び第4の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求める。
本発明の一形態に係る磁力支持天秤装置では、前記風洞模型には、第1の面から見て前記風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置され、更に前記第1の面と直交する第2の面から見て前記風洞模型の長さ方向に沿って第3及び第4のラインが所定の間隔をもって配置され、前記第3のラインと前記第4のラインとの間に第5のラインが配置された前記マーカが設けられ、前記2次元撮像部は、前記第1の面及び第2の面から見た前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能である。
前記制御部は、前記画像内の前記所定の列として、前記第3のラインと交差する第4の列、前記第4のラインと交差する第5の列及び前記第5のラインと交差する第6の画素列を更に有し、前記第4の画素列と交差する前記第3のライン上の第5の画素位置、前記第5の画素列と交差する前記第4のライン上の第6の画素位置及び前記第6の画素列と交差する前記第5のライン上の第7の画素位置を求め、前記第5及び第6の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置を求め、前記第5、第6及び第7の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な姿勢を求める。
前記制御部は、前記画像内の前記所定の列として、前記第3のラインと交差する第4の列、前記第4のラインと交差する第5の列及び前記第5のラインと交差する第6の画素列を更に有し、前記第4の画素列と交差する前記第3のライン上の第5の画素位置、前記第5の画素列と交差する前記第4のライン上の第6の画素位置及び前記第6の画素列と交差する前記第5のライン上の第7の画素位置を求め、前記第5及び第6の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置を求め、前記第5、第6及び第7の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な姿勢を求める。
本発明の一形態に係る風洞模型は、典型的には、上記の構成の磁力支持天秤装置に用いられる。この風洞模型は、第1の面から見て当該風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置され、前記第1の面と直交する第2の面から見て当該風洞模型の長さ方向に沿って第3及び第4のラインが所定の間隔をもって配置されると共に前記第3及び第4のラインの間の前記所定の間隔に第5のラインが配置されたマーカを具備する。
本発明の一形態に係る磁力支持天秤装置の制御方法は、長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持し、前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部を有する磁力支持天秤装置を制御する方法であって、前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求め、前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求め、目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求める。
本発明の一形態に係るプログラムは、長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持し、前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部を有する磁力支持天秤装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求めるステップと、前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求めるステップと、目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求めるステップとを前記コンピュータに実行させる。
本発明によれば、価格を抑え、簡便な設備で、風洞模型の広い姿勢角の変化を伴う運動や高速運動にも対応できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<磁力支持天秤装置の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る磁力支持天秤装置の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、磁力支持天秤装置1は、風洞(図示を省略)の中で、航空機の風洞模型100を磁気の力で気流中に支持する装置であり、支持干渉のない風洞試験を実現することができる。なお、風洞内においては、前後方向をx軸、左右方向をy軸、上下方向をz軸としている。
図1は本発明の一実施形態に係る磁力支持天秤装置の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、磁力支持天秤装置1は、風洞(図示を省略)の中で、航空機の風洞模型100を磁気の力で気流中に支持する装置であり、支持干渉のない風洞試験を実現することができる。なお、風洞内においては、前後方向をx軸、左右方向をy軸、上下方向をz軸としている。
風洞模型100には磁化された物質、超伝導コイルのような電流を流し続けているコイル、或いは永久磁石等から成る強力な磁石体(図示を省略)が搭載される。風洞模型100の磁石体には、風洞の測定部の周りに配置したコイルに通電することにより生じた外部磁場との磁気作用によって磁気力が生じ、風洞模型100を磁気的に浮上支持させることができる。また、風洞模型100には、後述するマーカが付されている。
磁力支持天秤装置1は、磁気支持コイルとしてのコイルC0〜C9を有する。コイルC1〜C8は有芯コイルであり、コイルC9、C0は、空芯コイルである。
コイルC1〜C4とコイルC5〜C8は、それぞれ磁気回路を形成し、各磁気回路の各コイルC1〜C4に流れる電流を調節することにより、磁気回路内のy−z面内での磁場の強さと方向及びそれらのx軸方向の変化率を連続的に変化させることができる。また、コイルC9、C0に流れる電流を調節することによりx軸方向磁場の強さのx軸方向で見た変化率を制御できる。
つまり、磁気回路のコイルC1〜C8は、風洞模型100に働く揚力と縦揺れモーメントとに対抗する磁気力を与える揚力用コイルとして機能し、コイルC9、C0は風洞模型100に働く抗力に対抗する磁気力を与える抗力対抗用コイルとして機能している。
コイルC1〜C4とコイルC5〜C8は、それぞれ磁気回路を形成し、各磁気回路の各コイルC1〜C4に流れる電流を調節することにより、磁気回路内のy−z面内での磁場の強さと方向及びそれらのx軸方向の変化率を連続的に変化させることができる。また、コイルC9、C0に流れる電流を調節することによりx軸方向磁場の強さのx軸方向で見た変化率を制御できる。
つまり、磁気回路のコイルC1〜C8は、風洞模型100に働く揚力と縦揺れモーメントとに対抗する磁気力を与える揚力用コイルとして機能し、コイルC9、C0は風洞模型100に働く抗力に対抗する磁気力を与える抗力対抗用コイルとして機能している。
風洞には、2次元撮像部としての2つの上部2次元エリアセンサカメラ21及び側部2次元エリアセンサカメラ22が配置されている。これらのカメラは、典型的にはCMOSカメラにより構成される。
上部2次元エリアセンサカメラ21は、風洞の上部に配置され、側部2次元エリアセンサカメラ22は、風洞の側部の一方に配置されている。図中23、24はコイルC1〜C8、上部2次元エリアセンサカメラ21、側部2次元ラインセンサカメラ22を支持する支持機構である。
上部2次元エリアセンサカメラ21は、風洞の上部に配置され、側部2次元エリアセンサカメラ22は、風洞の側部の一方に配置されている。図中23、24はコイルC1〜C8、上部2次元エリアセンサカメラ21、側部2次元ラインセンサカメラ22を支持する支持機構である。
<風洞模型の構成>
図2は風洞模型100の斜視図であり、図3は風洞模型100に付されたマーカのパターンを示す図である。なお、風洞模型100の典型例としては、高翼のデルタ翼機模型で、翼102の平面形は正三角形であり、翼幅はAGARD−B模型のものと等しい。翼型は平板であり、前縁及び後縁は直角の裁ち落としである。また、胴体103はAGARD−B模型と同様の形状で長さ425mm×太さφ50mm程度である。主磁石の中心は機首から264mmの位置に位置する。ただし、本発明の風洞模型はこのような構成に限定されない。
図2に示すように、風洞模型100の表面には、当該風洞模型100の位置や姿勢を測定するためのマーカ110が付されている。マーカ110は、例えば白地の風洞模型100に黒のペンキ塗布することで形成される。本実施形態では、黒で囲まれた白の部分(第1〜第4のライン111〜114)及び黒に部分(第5のライン115)をマーカ110と呼んでいる。マーカ110の色彩も白や黒に限定されず、他の色であっても勿論構わない。
図2は風洞模型100の斜視図であり、図3は風洞模型100に付されたマーカのパターンを示す図である。なお、風洞模型100の典型例としては、高翼のデルタ翼機模型で、翼102の平面形は正三角形であり、翼幅はAGARD−B模型のものと等しい。翼型は平板であり、前縁及び後縁は直角の裁ち落としである。また、胴体103はAGARD−B模型と同様の形状で長さ425mm×太さφ50mm程度である。主磁石の中心は機首から264mmの位置に位置する。ただし、本発明の風洞模型はこのような構成に限定されない。
図2に示すように、風洞模型100の表面には、当該風洞模型100の位置や姿勢を測定するためのマーカ110が付されている。マーカ110は、例えば白地の風洞模型100に黒のペンキ塗布することで形成される。本実施形態では、黒で囲まれた白の部分(第1〜第4のライン111〜114)及び黒に部分(第5のライン115)をマーカ110と呼んでいる。マーカ110の色彩も白や黒に限定されず、他の色であっても勿論構わない。
本実施形態では、マーカ110は、図3に示すように、所定幅を有する第1のライン〜第5のライン111〜115により構成される。
第1のライン11及び第2のライン112は、x方向の直線上に設けられ、同様に第3のライン113〜第5のライン115もx方向の直線上に設けられている。
第1及び第2のライン111、112は、例えば6mmの幅を有し、第1の面である上面から見て風洞模型100のトップに沿って、つまり風洞模型100の長さ方向(x方向)に沿って、所定の間隔(例えば70mm)をもって配置されている。第1のライン111の端部とこれと対向する第2のライン112の端部との間には、各端部と所定の間隔(例えば5mm)をおいて、後述する黒色の第5のライン115を構成するための白地の延在部分(例えば幅60mm)が介在している。
第3及び第4のライン113、114は、例えば6mmの幅を有し、第1の面と直交する第2の面である一側面から見て風洞模型100のサイドに沿って、つまり風洞模型100の長さ方向(x方向)に沿って所定の間隔(例えば70mm)をもって配置されている。
第1のライン11及び第2のライン112は、x方向の直線上に設けられ、同様に第3のライン113〜第5のライン115もx方向の直線上に設けられている。
第1及び第2のライン111、112は、例えば6mmの幅を有し、第1の面である上面から見て風洞模型100のトップに沿って、つまり風洞模型100の長さ方向(x方向)に沿って、所定の間隔(例えば70mm)をもって配置されている。第1のライン111の端部とこれと対向する第2のライン112の端部との間には、各端部と所定の間隔(例えば5mm)をおいて、後述する黒色の第5のライン115を構成するための白地の延在部分(例えば幅60mm)が介在している。
第3及び第4のライン113、114は、例えば6mmの幅を有し、第1の面と直交する第2の面である一側面から見て風洞模型100のサイドに沿って、つまり風洞模型100の長さ方向(x方向)に沿って所定の間隔(例えば70mm)をもって配置されている。
第5のライン115は、例えば60mmの長さを有し、第3及び第4のライン113、114の間に、第3及び第4のライン113、114の各端部と所定の間隔(例えば5mm)をもって配置されている。
<2次元エリアセンサカメラの構成>
上記の上部2次元エリアセンサカメラ21は、第1の面である上面から見た風洞模型100のマーカ110の所定位置及び風洞模型100の幅方向(y方向)の両側端を含む領域を撮像することが可能である。上記の側部2次元エリアセンサカメラ22は、第1の面と直交する第2の面である一側面から見た風洞模型100のマーカ110の所定位置及び風洞模型100の幅方向(z方向)の両側端を含む領域を撮像することが可能である。
図4に上部2次元エリアセンサカメラ21により撮像された画像の一例を示す。図5に側部2次元ラインセンサカメラ22により撮像された画像の一例を示す。この例では、風洞模型100は傾き(ピッチ角、ヨー角、ロール角)を有している。
上記の上部2次元エリアセンサカメラ21は、第1の面である上面から見た風洞模型100のマーカ110の所定位置及び風洞模型100の幅方向(y方向)の両側端を含む領域を撮像することが可能である。上記の側部2次元エリアセンサカメラ22は、第1の面と直交する第2の面である一側面から見た風洞模型100のマーカ110の所定位置及び風洞模型100の幅方向(z方向)の両側端を含む領域を撮像することが可能である。
図4に上部2次元エリアセンサカメラ21により撮像された画像の一例を示す。図5に側部2次元ラインセンサカメラ22により撮像された画像の一例を示す。この例では、風洞模型100は傾き(ピッチ角、ヨー角、ロール角)を有している。
<磁力支持天秤装置1の制御系を含めた構成と制御動作>
図6は本実施形態に係る磁力支持天秤装置1の制御系を含めた構成を示すブロック図である。
磁力支持天秤装置1は、磁気支持コイルとしてのコイルC0〜C9からなる磁気支持部10と、上部2次元エリアセンサカメラ21及び側部2次元ラインセンサカメラ22からなる2次元撮像部20と、指令電流を求める制御部30と、磁気支持部10の各コイルC0〜C9に求められた指示電流を供給する電源部40とを有する。
図6は本実施形態に係る磁力支持天秤装置1の制御系を含めた構成を示すブロック図である。
磁力支持天秤装置1は、磁気支持コイルとしてのコイルC0〜C9からなる磁気支持部10と、上部2次元エリアセンサカメラ21及び側部2次元ラインセンサカメラ22からなる2次元撮像部20と、指令電流を求める制御部30と、磁気支持部10の各コイルC0〜C9に求められた指示電流を供給する電源部40とを有する。
図7は本実施形態に係る磁力支持天秤装置1の制御動作を示すフローチャートである。図7において、ステップ701は2次元撮像部20により実行され、ステップ702〜704は制御部30の演算処理によって実行され、ステップ705は電源部40及び磁気支持部10によって実行される。制御部30の演算処理は、例えばパーソナルコンピュータを用いて、所定のプログラムによって実行される。
2次元撮像部20は、第1の面である上面及び第2の面である一側面から見た風洞模型100のマーカ110の所定位置及び風洞模型100の幅方向の両側端を含む領域を撮像する。2次元撮像部20は、風洞模型100の上面及び一側面の瞬間画像を撮像し(ステップ701)、その画像は例えば上記の図4及び図5に示した画像であり、その画像データは制御部30に送られる。
制御部30は、画像内のマーカ110の所定位置の画素番号ppv[0]〜ppv[15]から所定の位置を特定するカウント値count[0]〜count[5]を求める(ステップ702)。
制御部30は、図4の外側2本の縦(y方向)の画素列41、42に沿って、第1のライン111のエッジ(両側端)の画素番号ppv[10]、ppv[11]及び第2のライン112のエッジ(両側端)の画素番号ppv[12]、ppv[13]を検出する。なお、このような検出はエッジのコントラストの検出によって行うことができるが、本発明はコントラストの検出に限らず、色彩など画素間の相異を検出できれば、どのような画素のパラメータを用いてもよい。
同様に、制御部30は、図5の外側2本の縦(z方向)の画素列51、52に沿って、第3のライン113のエッジ(両側端)の画素番号ppv[6]、ppv[7]及び第4のライン114のエッジ(両側端)の画素番号ppv[8]、ppv[9]を検出する。
制御部30は、図4における第1のライン111の中心と第2のライン112の中心とを結ぶ線44を定義する。
制御部30は、定義された線44に沿って、画像内の第1及び第2のライン111、112の相互に対向する端部の画素番号ppv[0]、ppv[1]を検出する。
制御部30は、図4の中心の縦(y方向)の画素列43に沿って、風洞模型100の幅方向の両側端の画素番号ppv[2]、ppv[3]を検出する。
制御部30は、図5の中心の縦(z方向)の画素列53に沿って、第5のライン115のエッジ(両側端)の画素番号ppv[4]、ppv[5]を検出する。
なお、2次元エリアセンサカメラ21、22上の所定の画素列41、42、43、51、52、53の位置を適宜設定することにより、風洞模型100の姿勢によって動的に読み込む位置を変化させることができ、また風洞模型100の形状に柔軟に適応できる。
同様に、制御部30は、図5の外側2本の縦(z方向)の画素列51、52に沿って、第3のライン113のエッジ(両側端)の画素番号ppv[6]、ppv[7]及び第4のライン114のエッジ(両側端)の画素番号ppv[8]、ppv[9]を検出する。
制御部30は、図4における第1のライン111の中心と第2のライン112の中心とを結ぶ線44を定義する。
制御部30は、定義された線44に沿って、画像内の第1及び第2のライン111、112の相互に対向する端部の画素番号ppv[0]、ppv[1]を検出する。
制御部30は、図4の中心の縦(y方向)の画素列43に沿って、風洞模型100の幅方向の両側端の画素番号ppv[2]、ppv[3]を検出する。
制御部30は、図5の中心の縦(z方向)の画素列53に沿って、第5のライン115のエッジ(両側端)の画素番号ppv[4]、ppv[5]を検出する。
なお、2次元エリアセンサカメラ21、22上の所定の画素列41、42、43、51、52、53の位置を適宜設定することにより、風洞模型100の姿勢によって動的に読み込む位置を変化させることができ、また風洞模型100の形状に柔軟に適応できる。
制御部30は、検出した画素番号ppv[0]〜ppv[15]から以下のように定義されたカウント値count[0]〜count[5]を求める。
count[0]=(ppv[0]+ppv[1])/2
count[1]=(ppv[2]+ppv[3])/2
count[2]=(ppv[4]+ppv[5])/2
count[3]=(ppv[6]+ppv[7]−ppv[8]−ppv[9])/4
count[4]=(ppv[10]+ppv[11]−ppv[12]−ppv[13])/4
count[5]=(ppv[14]+ppv[5])/2−count[2]
count[0]=(ppv[0]+ppv[1])/2
count[1]=(ppv[2]+ppv[3])/2
count[2]=(ppv[4]+ppv[5])/2
count[3]=(ppv[6]+ppv[7]−ppv[8]−ppv[9])/4
count[4]=(ppv[10]+ppv[11]−ppv[12]−ppv[13])/4
count[5]=(ppv[14]+ppv[5])/2−count[2]
従って、カウント値count[0]は風洞模型100のx方向の中心、カウント値count[1]は風洞模型100のy方向の中心、カウント値count[2]は風洞模型100のz方向の中心に対応する値である。
また、カウント値count[3]は風洞模型100のピッチ角θ、カウント値count[4]は風洞模型100のヨー角ψ、カウント値count[5]は風洞模型100のロール角φに対応する値である。
ここで、カウント値は画面上における要素の位置であるため、単位はピクセル(px)である。
また、カウント値count[3]は風洞模型100のピッチ角θ、カウント値count[4]は風洞模型100のヨー角ψ、カウント値count[5]は風洞模型100のロール角φに対応する値である。
ここで、カウント値は画面上における要素の位置であるため、単位はピクセル(px)である。
次に、制御部30は、上記のカウント値count[0]〜count[5]及び以下に示すマトリクスから風洞模型100の風洞内での物理座標(x、y、z、θ、ψ、φ)を求める(ステップ703)。
マトリクス(a00〜a55)は、ポジションセンサ(2次元エリアセンサカメラ21、22)の校正で算出する。ポジションセンサの較正では、浮揚させる風洞模型100と同様の模型を風洞内の6軸ステージ上で動かすことでカウント値と実際の位置及び姿勢とを結び付け、マトリックス(a00〜a55)を算出する。
ここで、角度θ、ψ、φの検出方法の幾何に着目すると、ピッチ角θ及びヨー角ψの検出では、図8に示すように2本の縦の画素列41、42(51、52)上のマーカ110の位置の差をカウント値としているため、これは角度の正接の値に対応する。よって、ピッチ角θを大きく変化させた場合にピッチ角のカウント値は線形とならない。また、図9に示すように、ロール角φのカウント値は風洞模型100の中心と表面の位置を横方向に投影した際の差であるためsinφに対応する。
以上の観点から、本実施形態では、θ、ψについては得られたカウント値を、校正マトリックスを用いて正接の値に変換し、逆三角関数を用いることで角度へと変換する。ロール角φについてはカウント値をsinφに変換し、逆三角関数を用いて角度に変換する。これによって広い迎角の範囲にわたって、線形性誤差を抑えることができる。
以上のアルゴリズムを用いることで、固定された単一の2次元エリアセンサカメラにおいて±40°の迎角の範囲で検出が可能となった。tanθを横軸に取った場合のポジションセンサ較正結果を図10に示す。逆三角関数を用いることで、迎角を大きく変化させた場合でもカウント値は線形に変化していることが確認できる。線形性誤差は、較正係数算出にθを用いた場合で±2.83°、tanθを用いた場合で±0.0053°であった。以上の結果から、較正係数算出にtanθを用いることで検出精度が飛躍的に向上することが確認できる。
次に、制御部30は、上記の現在の風洞模型100の風洞内での物理座標(x、y、z、θ、ψ、φ)と目標とする風洞模型100の風洞内での物理座標(x0、y0、z0、θ0、ψ0、φ0)とから、コイルC0〜C9に流す電流を求める。
ここで、電流を流すコイルC0〜C9の組み合わせによって風洞模型100に内蔵された磁石に働く力が変化する。
表1にコイルC0〜C9の組合せと発生する力の対応を示す。
ここで、電流を流すコイルC0〜C9の組み合わせによって風洞模型100に内蔵された磁石に働く力が変化する。
表1にコイルC0〜C9の組合せと発生する力の対応を示す。
各コイルC0〜C9に流す電流は典型的には、PID制御器によって制御されており、制御周波数は例えば500Hzである。制御系の一例のブロック図を図11に示す。磁力支持天秤装置1の制御系は、本来、不安定であるため、図11に示す構成を採用する。すなわち、位置・姿勢角の現在値に基づく信号と位置や姿勢角の各目標値rとの偏差信号が伝達関数Cを持つPIDコントローラ11aに入力され、更にデジタル/アナログ増幅器11bを経て指令電流信号が作られ、指令電流信号に基づいてコイル11i(コイルC0〜C9)に磁場が生成される。磁場には外乱11hが入るが、磁力支持天秤装置10のコイル・磁場と風洞試験100とから成る制御対象の伝達関数11iによって模型の位置・姿勢角の現在値が得られる。現在値にはノイズ11jが混入するが、所定の遅延時間を持つセンサ11c、所定の伝達関数を持つノイズカットフィルタ11dを経た信号と目標値rとの差が算出されて、その偏差がPIDコントローラ11aに入力される。また、磁力支持天秤装置1には原理上、風洞模型100の位置・姿勢が変動した際、他の軸方向に力が働いてしまう干渉が存在する。これは、無風状態では重力の存在によって発生する。この干渉を非干渉制御器11fでフィードフォワード制御することで制御系の安定性を向上させる。更に、2次元エリアセンサカメラ21、22が風洞模型100の画像をとらえてから、出力としてコイル11i(コイルC0〜C9)に電流が流れるまでには時間差が存在する。これを二重位相進み器11eによって補償する。
磁力支持天秤装置1には原理上、風洞模型100の位置や姿勢が変動した際、他の軸方向に力が働いてしまう干渉が存在する。これは、無風状態では重力の存在によって発生する。この干渉を非干渉制御器でフィードフォワード制御することで制御系の安定性を向上させることできる。2次元エリアセンサカメラ21、22が風洞模型100の画像をとらえてから、出力としてコイルC0〜C9に電流が流れるまでには時間差が存在する。これを二重位相進み器によって補償する。制御部30は、このようなPID制御器も内包する。従って、制御部30は、各コイルC0〜C9に流す電流を以下のとおり求める。
上記の式において、左辺は目標値、右辺の第2項は現在値を示しており、左辺の目標値から以下の式で各コイルC0〜C9に流す電流が算出される。なお、マトリクス(d00〜d55)はPID制御器等を規定するパラメータである。
コイルC0=out_coil[0]
コイルC1=out_coil[2]+out_coil[3]
コイルC2=out_coil[1]+out_coil[4]+out_coil[5]
コイルC3=out_coil[2]+out_coil[3]
コイルC4=out_coil[1]+out_coil[4]−out_coil[5]
コイルC5=out_coil[2]−out_coil[3]
コイルC6=out_coil[1]−out_coil[4]+out_coil[5]
コイルC7=out_coil[2]−out_coil[3]
コイルC8=out_coil[1]−out_coil[4]−out_coil[5]
コイルC9=out_coil[0]
コイルC1=out_coil[2]+out_coil[3]
コイルC2=out_coil[1]+out_coil[4]+out_coil[5]
コイルC3=out_coil[2]+out_coil[3]
コイルC4=out_coil[1]+out_coil[4]−out_coil[5]
コイルC5=out_coil[2]−out_coil[3]
コイルC6=out_coil[1]−out_coil[4]+out_coil[5]
コイルC7=out_coil[2]−out_coil[3]
コイルC8=out_coil[1]−out_coil[4]−out_coil[5]
コイルC9=out_coil[0]
次に、電源部40は、制御部30で求めれた各コイルC0〜C9に流す電流(指示電流)を磁気支持部10の各コイルC0〜C9に供給し、磁気支持部10は、磁力により風洞模型100を動かす(ステップ705)。
磁力支持天秤装置1では、以上のステップ701〜ステップ705の処理が繰り返される。
<まとめ>
磁力支持天秤装置では、風洞模型の大振幅運動に対応するためには、ポジションセンサ(撮像部など)が連続的に広い迎角の範囲を検出できることが重要である。更に、制御の安定性の観点から高い制御周波数が求められるため、瞬時に風洞模型の位置や姿勢を検出する必要がある。
本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、ポジションセンサとして2次元エリアセンサカメラ21、22を採用し、センサが2次元であり、しかも2次元上の所定の画素列41、42、43、51、52、53の位置を適宜設定することにより、風洞模型100の形状に柔軟に適応できる上に、制御部30でプログラムを組む際の自由度も高い。また、センサが2次元であり、しかも2次元上の所定の画素列の位置を適宜設定するこることにより、風洞模型100の姿勢によって動的に読み込む位置を変化させることができる。このことは、風洞模型100の姿勢が大きく変化する高迎角・大振幅運動の位置検出において非常に有効である。すなわち、本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、2次元エリアセンサカメラ21、22を用いることで、動的に風洞模型100の迎角に追従しながら位置や姿勢を正確に計測することができる。
また、本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、2次元エリアセンサカメラ21、22の全域を取り込んで処理をすると制御周期以内に処理をすることができないが、2次元エリアセンサカメラ21、22の画像から特定の画素列(図4及び図5に示した画素列41、42、43、51、52、53)を選択して位置検出のための処理を行うことで、処理量を従来のラインセンサで処理をする場合と同等程度に抑えることができる。
磁力支持天秤装置では、風洞模型の大振幅運動に対応するためには、ポジションセンサ(撮像部など)が連続的に広い迎角の範囲を検出できることが重要である。更に、制御の安定性の観点から高い制御周波数が求められるため、瞬時に風洞模型の位置や姿勢を検出する必要がある。
本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、ポジションセンサとして2次元エリアセンサカメラ21、22を採用し、センサが2次元であり、しかも2次元上の所定の画素列41、42、43、51、52、53の位置を適宜設定することにより、風洞模型100の形状に柔軟に適応できる上に、制御部30でプログラムを組む際の自由度も高い。また、センサが2次元であり、しかも2次元上の所定の画素列の位置を適宜設定するこることにより、風洞模型100の姿勢によって動的に読み込む位置を変化させることができる。このことは、風洞模型100の姿勢が大きく変化する高迎角・大振幅運動の位置検出において非常に有効である。すなわち、本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、2次元エリアセンサカメラ21、22を用いることで、動的に風洞模型100の迎角に追従しながら位置や姿勢を正確に計測することができる。
また、本実施形態に係る磁力支持天秤装置1では、2次元エリアセンサカメラ21、22の全域を取り込んで処理をすると制御周期以内に処理をすることができないが、2次元エリアセンサカメラ21、22の画像から特定の画素列(図4及び図5に示した画素列41、42、43、51、52、53)を選択して位置検出のための処理を行うことで、処理量を従来のラインセンサで処理をする場合と同等程度に抑えることができる。
<風洞試験>
本発明者らは、本発明に係る磁力支持天秤装置の有用性を検証するために、静的及び動的な試験を行った。動的試験では、PID制御器の目標値を正弦波状に振動させることで風洞模型をピッチ角方向に振動させた。動的試験の結果から、動安定微係数を算出した。表2に試験条件を示す。
本発明者らは、本発明に係る磁力支持天秤装置の有用性を検証するために、静的及び動的な試験を行った。動的試験では、PID制御器の目標値を正弦波状に振動させることで風洞模型をピッチ角方向に振動させた。動的試験の結果から、動安定微係数を算出した。表2に試験条件を示す。
・空力データの抽出
風洞模型の磁石に働く力はコイルに流れる電流に比例するため、コイルの流す電流を計測し、較正係数を乗じることで風洞に働く6分力を算出する。較正係数は事前に風洞模型に分銅をつるして取得する。磁力支持天秤装置の制御電流の生データはノイズが大きいため、6分力を算出する際に5Hzのローパスフィルタを通す。通風時と無風時のデータを取得し、通風時のデータから無風時のデータを差し引くことで空気力のみのデータを得る。
磁力支持天秤装置によって得られるピッチングモーメント及びヨーイングモーメントは主磁石の中心周りのものである。よってピッチングモーメントについて、得られた6分力データから平均空力翼弦の50%周りのものに変換した。
風洞模型の磁石に働く力はコイルに流れる電流に比例するため、コイルの流す電流を計測し、較正係数を乗じることで風洞に働く6分力を算出する。較正係数は事前に風洞模型に分銅をつるして取得する。磁力支持天秤装置の制御電流の生データはノイズが大きいため、6分力を算出する際に5Hzのローパスフィルタを通す。通風時と無風時のデータを取得し、通風時のデータから無風時のデータを差し引くことで空気力のみのデータを得る。
磁力支持天秤装置によって得られるピッチングモーメント及びヨーイングモーメントは主磁石の中心周りのものである。よってピッチングモーメントについて、得られた6分力データから平均空力翼弦の50%周りのものに変換した。
・データ解析
得られたピッチ角データに正弦関数をフィッティングし、1周期のアンサンブル平均を取ることで、通風時のデータから無風時のデータを差し引く。
得られたデータから、各迎角における動安定微係数を以下の式によって求める。
得られたピッチ角データに正弦関数をフィッティングし、1周期のアンサンブル平均を取ることで、通風時のデータから無風時のデータを差し引く。
得られたデータから、各迎角における動安定微係数を以下の式によって求める。
・静的試験
静的試験によって得られたデルタ翼機模型の空力特性(Rem.a.c.=1.5×105)を図12〜図15に示す。迎角0°から14°の値について、揚力係数は線形近似、抗力係数及び極曲線は放物線近似を行った。
図12に示す抗力係数は迎角が14°に達するまでは放物線に沿って増加するが、迎角15°以上では低迎角でフィッティングした放物線より小さい値を取り、増加する。図13に示す揚力係数も同様に、迎角15°付近から徐々に線形性を崩し始め、低迎角側でフィッティングした直線よりも小さい値を取りつつ増加する。図14に示すピッチングモーメント係数は14°付近まで単調増加するが、迎角15°付近で減少し、その後ふたたび増加する。図15に示す極曲線からは、迎角15°付近で揚抗比が放物線近似した際の値よりも上回っていることが確認できる。
以上を総合すると、今回用いたデルタ翼機模型では、迎角が15°付近になると静的な空力特性の非線形性が現れる。翼面上の流れ場が迎角15°付近を境に変化したと考えられる。
静的試験によって得られたデルタ翼機模型の空力特性(Rem.a.c.=1.5×105)を図12〜図15に示す。迎角0°から14°の値について、揚力係数は線形近似、抗力係数及び極曲線は放物線近似を行った。
図12に示す抗力係数は迎角が14°に達するまでは放物線に沿って増加するが、迎角15°以上では低迎角でフィッティングした放物線より小さい値を取り、増加する。図13に示す揚力係数も同様に、迎角15°付近から徐々に線形性を崩し始め、低迎角側でフィッティングした直線よりも小さい値を取りつつ増加する。図14に示すピッチングモーメント係数は14°付近まで単調増加するが、迎角15°付近で減少し、その後ふたたび増加する。図15に示す極曲線からは、迎角15°付近で揚抗比が放物線近似した際の値よりも上回っていることが確認できる。
以上を総合すると、今回用いたデルタ翼機模型では、迎角が15°付近になると静的な空力特性の非線形性が現れる。翼面上の流れ場が迎角15°付近を境に変化したと考えられる。
・動的試験
デルタ翼機模型を通風状態で迎角15°を中心に振幅5.9°でピッチ角を振動させた際の生データを図16に示す。また同データについて、1周期でアンサンブル平均を40サイクル取ったデータと、フィッティングした正弦関数を図17に示す。また、その際のヨー角及びロール角をピッチ角の振動と動周期でアンサンブル平均を取ったものを図18に示す。図18においてエラーバーは、40サイクルの標準偏差の2倍を上下に表している。
図16において、通風中でも安定してピッチ角を±5.9°の振幅で強制振動させることができている。図17はアンサンブル平均を取ったものであるが、フィッティングした正弦関数によく一致していることから、本発明に係る磁力支持天秤装置は正確に正弦波的にピッチ角を振動させることが可能であると確認できる。図18は通風中、迎角15°を中心にピッチ角を±6°の強制振動中のヨー角、ロール角の変化であるが、ほぼ±0.5°以内の変動に収まっている。
動的試験が行われた迎角での、式(3)を用いて算出した動安定微係数を表3に示す。
デルタ翼機模型を通風状態で迎角15°を中心に振幅5.9°でピッチ角を振動させた際の生データを図16に示す。また同データについて、1周期でアンサンブル平均を40サイクル取ったデータと、フィッティングした正弦関数を図17に示す。また、その際のヨー角及びロール角をピッチ角の振動と動周期でアンサンブル平均を取ったものを図18に示す。図18においてエラーバーは、40サイクルの標準偏差の2倍を上下に表している。
図16において、通風中でも安定してピッチ角を±5.9°の振幅で強制振動させることができている。図17はアンサンブル平均を取ったものであるが、フィッティングした正弦関数によく一致していることから、本発明に係る磁力支持天秤装置は正確に正弦波的にピッチ角を振動させることが可能であると確認できる。図18は通風中、迎角15°を中心にピッチ角を±6°の強制振動中のヨー角、ロール角の変化であるが、ほぼ±0.5°以内の変動に収まっている。
動的試験が行われた迎角での、式(3)を用いて算出した動安定微係数を表3に示す。
表3より、試験されたすべての迎角において動安定微係数は負の値を取り、デルタ翼機模型はピッチ方向について動的に安定であると言える。
<その他>
本発明は、上記の実施形態には限定されず、その技術思想の範囲内で様々な変形や応用をしての実施が可能であり、その実施の範囲も本発明技術思想に属する。
例えば、上記の実施形態では、風洞模型として航空機を例にして説明したが、自動車等の他の風洞模型についても本発明を適用できる。
本発明は、上記の実施形態には限定されず、その技術思想の範囲内で様々な変形や応用をしての実施が可能であり、その実施の範囲も本発明技術思想に属する。
例えば、上記の実施形態では、風洞模型として航空機を例にして説明したが、自動車等の他の風洞模型についても本発明を適用できる。
1 :磁力支持天秤装置
20 :2次元撮像部
21 :上部2次元エリアセンサカメラ
22 :側部2次元ラインセンサカメラ
30 :制御部
41、42、43、51、52、53 :画素列
100 :風洞模型
110 :マーカ
110 :風洞模型
111 :第1のライン
112 :第2のライン
113 :第3のライン
114 :第4のライン
115 :第5のライン
C0〜C9 :コイル
20 :2次元撮像部
21 :上部2次元エリアセンサカメラ
22 :側部2次元ラインセンサカメラ
30 :制御部
41、42、43、51、52、53 :画素列
100 :風洞模型
110 :マーカ
110 :風洞模型
111 :第1のライン
112 :第2のライン
113 :第3のライン
114 :第4のライン
115 :第5のライン
C0〜C9 :コイル
Claims (6)
- 長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持する磁力支持天秤装置であって、
前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部と、
前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求め、前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求め、目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求める制御部と
を具備する磁力支持天秤装置。 - 請求項1に記載の磁力支持天秤装置であって、
前記風洞模型には、前記風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置された前記マーカが設けられ、
前記制御部は、
前記画像内の前記所定の画素列として、前記第1のラインと交差する第1の画素列、前記第2のラインと交差する第2の画素列及び前記両側端と交差する第3の画素列を有し、
前記第1の画素列と交差する前記第1のライン上の第1の画素位置、前記第2の画素列と交差する前記第2のライン上の第2の画素位置、並びに前記第3の画素列と交差する前記両側端の第3及び第4の画素位置を求め、
前記第1、第2、第3及び第4の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求める
磁力支持天秤装置。 - 請求項2に記載の磁力支持天秤装置であって、
前記風洞模型には、第1の面から見て前記風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置され、更に前記第1の面と直交する第2の面から見て前記風洞模型の長さ方向に沿って第3及び第4のラインが所定の間隔をもって配置され、前記第3のラインと前記第4のラインとの間に第5のラインが配置された前記マーカが設けられ、
前記2次元撮像部は、前記第1の面及び第2の面から見た前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能であり、
前記制御部は、
前記画像内の前記所定の画素列として、前記第3のラインと交差する第4の画素列、前記第4のラインと交差する第5の画素列及び前記第5のラインと交差する第6の画素列を更に有し、
前記第4の画素列と交差する前記第3のライン上の第5の画素位置、前記第5の画素列と交差する前記第4のライン上の第6の画素位置及び前記第6の画素列と交差する前記第5のライン上の第7の画素位置を求め、
前記第5及び第6の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置を求め、
前記第5、第6及び第7の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な姿勢を求める
磁力支持天秤装置。 - 磁力支持天秤装置に用いられる風洞模型であって、
第1の面から見て当該風洞模型の長さ方向に沿って第1及び第2のラインが所定の間隔をもって配置され、前記第1の面と直交する第2の面から見て当該風洞模型の長さ方向に沿って第3及び第4のラインが所定の間隔をもって配置されると共に前記第3及び第4のラインの間の前記所定の間隔に第5のラインが配置されたマーカを具備する風洞模型。 - 長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持し、前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部を有する磁力支持天秤装置を制御する方法であって、
前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求め、
前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求め、
目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求める
磁力支持天秤装置の制御方法。 - 長さ方向にマーカが付された風洞模型を磁気支持コイルに流される指令電流に基づいて発生される磁場と前記風洞模型に搭載された磁石との磁気相互作用で生じる磁気力によって風洞内に浮揚支持し、前記マーカ及び前記風洞模型の幅方向の両側端を含む領域を撮像することが可能な2次元撮像部を有する磁力支持天秤装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記2次元撮像部により撮像された画像内の所定の画素列と交差する前記マーカの第1の画素位置及び前記両側端の第2の画素位置を求めるステップと、
前記第1及び第2の画素位置に基づき前記風洞内での前記風洞模型の物理的な位置及び姿勢を求めるステップと、
目標とする前記風洞模型の位置及び姿勢と前記求められた物理的な位置及び姿勢との比較に基づき前記指令電流を求めるステップと
を前記コンピュータに実行させるプログラム。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112504611A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-03-16 | 中国航天空气动力技术研究院 | 用于常规风洞的变姿态热图测量方法、系统及装置 |
CN113109017A (zh) * | 2021-04-27 | 2021-07-13 | 杭州电子科技大学 | 一种自升式海洋平台风载荷系数测试实验系统 |
CN113899518A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-01-07 | 中国飞机强度研究所 | 一种飞机试验驱动系统及驱动方法 |
CN115655637A (zh) * | 2022-12-15 | 2023-01-31 | 中国空气动力研究与发展中心超高速空气动力研究所 | 一种大型高超声速高温风洞模型送进系统的举升机构 |
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2018
- 2018-11-06 JP JP2018209066A patent/JP2020076608A/ja active Pending
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