JP4982630B2 - 振れ角検出装置、振れ角検出プログラム、記録媒体及び二次元ワイヤ懸垂装置 - Google Patents
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Description
例えば非特許文献1には、運動モデルを利用して振動を発生しないフィードフォワード制御指令を求めるものが報告されている。
また、懸垂物の振れ角測定にはいくつかの方法が提案されている。例えば、非特許文献2には、自由に回転できるスリットを有した棒によりワイヤを挟みこみ、ワイヤの振れと共に運動する棒の動きをロータリエンコーダで検出する方法が提案されている。また他の方法として、平行板ばねを二枚組み合わせて片側に歪ゲージを貼り、懸垂物が振動することにより発生するワイヤ振れ角を利用して板ばねを撓ませ、その撓みを歪ゲージで検出する方法などがある。
またレーザ光源とCCDカメラを用いて計測する方法もあるが、この方法は懸垂物に応じた吊具に画像からの角度検出の際に目印となるレーザ光源を設置しているため、懸垂物の変更が容易でない。
三好、寺嶋、森田"時変振動機構に対する制振フィードフォワード制御入力の導出とクレーンへの応用",日本機械学会論文集(C編),Vol.64, No.624(1998), pp75-82 N.Yanai, M.Yamamoto and A.Mohri:"Feedback Control for Wire-suspended Mechanism with Exact Linearization", Proc.2002 IROS, Vol.3, pp2213-2218
また非特許文献2の方法は、既存のものにワイヤの振れと共に運動する棒を取付ける際、シンプルな構造ゆえに部品数も少なく容易に取付けることができるが、棒のダイナミクスを新たに考慮に入れなくてはならず、フィードバック時の高周波成分を計測するには十分ではないと考えられ、高周波にノイズがのると振動制御が不安定になるなどの問題点も残っている。
本発明は、かかる課題に鑑み、画像処理を用いてワイヤ振れ角測定を行なうことにより、ワイヤ懸垂機構のワイヤに負荷を与えることなく、三次元変換された2つの三次元重心座標を結んだ直線の傾きに基づいて、ワイヤのX方向及びY方向の振れ角度を正確に且つ迅速に求めることができる振れ角検出装置を提供することを目的とする。
また他の目的は、上記振れ角検出装置を既存の二次元ワイヤ懸垂装置に備えることにより、ビジュアルフィードバック制御システムの構築を行うことである。
本発明は例えば画像撮像部と二値化部以外は、コンピュータのソフトウェアにより制御することが可能である。即ち、画像撮像部はXY方向に光軸が直交するように設置され、光軸の交点に被測定ワイヤを懸垂するようにする。この状態でワイヤの振れ画像を撮像し、その画像を二値化部により二値化してワイヤ領域を検出する。そしてX方向、Y方向のワイヤ画像をコンピュータにより画像処理して各方向のワイヤ振れ角を演算するものである。
本発明の制御部は、例えばCCDカメラにより構成される画像撮像部により取得されたワイヤ画像を二値化部により二値化し、その結果に基づいてワイヤ領域検出部によりワイヤ画像の領域を取得し、更に画面上の上下に所定の画素領域を設け、ワイヤ画像の領域と所定の画素領域の交差領域を検出して重心座標検出部により上下の画像領域の重心座標を求める。そしてこの重心座標に対して光学系による歪補正を行なった後、X方向及びY方向の画像撮像部より得られた値を用いて上下の交差領域の重心座標を三次元カメラ座標系変換部により2つの三次元重心座標に変換し、2台のCCDカメラから得られた計4つの重心位置及び2台のCCDカメラレンズ中心位置より、三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出し、そして三次元世界座標系におけるワイヤ方向より、ワイヤ傾き角のx方向、y方向成分をそれぞれ算出する。
請求項3は、前記画像撮像部は、CCDカメラにより構成されることを特徴とする。
コンピュータにより画像処理を行う場合、各画像が画素に分解されデジタル処理され易い形態が好ましい。その意味では、CCDカメラは撮像したアナログ画像をA/D変換することによりデジタルデータとして処理が可能である。
画像撮像部をワイヤ取り付け部近傍に配設することにより、どんなサイズの装置環境でも適用しやすくなる。
請求項5は、ワイヤ懸垂機構におけるワイヤの振れ角を検出するために制御部を、撮像されたワイヤ画像を所定の閾値により二値化し該二値の結果に基づいて前記ワイヤ画像の領域を検出するワイヤ領域検出手段、前記撮像された画面全体の上下に所定の画素領域を設け且つ前記ワイヤ画像の領域と前記上下の画素領域との交差領域を抽出すると共に当該交差領域の重心座標を求める重心座標検出手段、該重心座標検出手段により検出された上下2つの重心座標に対して前記画像撮像手段の光学系による歪を補正する歪補正手段、前記X方向及びY方向の歪補正手段により夫々の前記上下2つの重心座標を補正した後前記各画像撮像手段より得られた値を用いて前記夫々の上下2つの重心座標を三次元カメラ座標系に変換する三次元カメラ座標系変換手段、前記X方向及びY方向の画像撮像部により得られた前記上下2つの重心座標及び前記X方向及びY方向のカメラレンズの中心位置に基づいて、三次元世界座標系(センサ座標系)におけるワイヤの方向を算出し、該算出したワイヤ方向より当該ワイヤ傾き角の前記X方向及びY方向成分を夫々算出する角度算出手段として機能させることを特徴とする。
制御部は例えばパーソナルコンピュータ(PC)のような情報処理装置により構成される。そしてPCはROM等のメモリに格納されたプログラムに従って制御対象の処理を制御していく。即ち、プログラムは、ワイヤ領域検出手段、重心座標検出手段、歪補正手段、三次元世界座標系変換手段及び角度算出手段として機能させるものである。
請求項6は、請求項5に記載の振れ角検出プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする。
プログラムは一般的にコンピュータが読み取り可能な形式に変換して、可搬型の記憶手段(FDD(登録商標)、CD等)に記憶される。
請求項7は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の振れ角検出装置と、請求項5に記載の振れ角検出プログラムと、水平な二次元平面内に設置されたXYテーブルと、該XYテーブルに設置されたワイヤ巻上げ機構と、前記XYテーブルを駆動する駆動手段と、前記振れ角検出装置により検出された前記ワイヤ巻上げ機構におけるワイヤの振れ角に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
クレーン等の二次元ワイヤ懸垂装置は、ワイヤ巻上げ機構をXYテーブルに設置し、そのXYテーブルをモータ等の駆動手段により駆動する。そしてXYテーブルを駆動するたびにワイヤが振れる。本発明は既存の二次元ワイヤ懸垂装置に振れ角検出装置とそれを制御する振れ角検出プログラムを搭載することにより、検出された振れ角に基づいてワイヤ巻上げ機構を駆動する方向と駆動量を制御手段にフィードバックして、振れ角を抑制するものである。
また請求項2では、制御部は、画像撮像部により取得されたワイヤ画像を二値化部により二値化し、その結果に基づいてワイヤ領域検出部によりワイヤ画像の領域を取得し、更に画面上の上下に所定の画素領域を設け、ワイヤ画像の領域と所定の画素領域の交差領域を検出して重心座標検出部により上下の画像領域の重心座標を求める。そしてこの重心座標に対して光学系による歪補正を行なった後、X方向及びY方向の画像撮像部より得られた値を用いて上下の交差領域の重心座標を三次元世界座標系変換部により2つの三次元重心座標に変換し、X方向及びY方向の画像撮像部により得られた上下2つの重心座標及びX方向及びY方向のカメラレンズの中心位置に基づいて、三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出し、算出したワイヤ方向より当該ワイヤ傾き角のX方向及びY方向成分を夫々算出するので、X方向、Y方向の傾き角度を正確に且つリアルタイムに算出することができる。
また請求項3では、画像撮像部は、CCDカメラにより構成されるので、取得された画像をデジタルデータとして処理が可能となり、コンピュータによる画像処理を行うことができる。
また請求項4では、画像撮像部をワイヤ取り付け部近傍に配設することにより、どんなサイズの装置環境でも適用しやすくなる。
また請求項5では、請求項1と同様の作用効果を奏する。
また請求項6では、振れ角検出プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
また請求項7では、既存の二次元ワイヤ懸垂装置に本発明の振れ角検出装置とそれを制御する振れ角検出プログラムを搭載するので、既存の二次元ワイヤ懸垂装置のワイヤの振れを迅速に抑制することができる。
図1は本発明のワイヤ懸垂機構におけるワイヤの振れ角を検出する振れ角検出装置の機能ブロック図である。この振れ角検出装置100は、図示しないワイヤ懸垂機構のワイヤ画像を撮像するX方向のCCDカメラ(画像撮像部)1と、CCDカメラ1により撮像されたワイヤ画像を所定の閾値により二値化する二値化回路(二値化部)2と、二値化回路2の結果に基づいてワイヤ画像の領域を検出するワイヤ領域検出部3と、CCDカメラ1により撮像された画面全体の上下に所定の画素領域を設け、ワイヤ画像の領域と上下の画素領域との交差領域を抽出し、この交差領域の重心座標を求める重心座標検出部4と、重心座標検出部4により検出された上下2つの重心座標に対してCCDカメラ1のレンズ(光学系)による歪を補正するレンズ歪補正部5と、図示しないワイヤ懸垂機構のワイヤ画像を撮像するY方向のCCDカメラ(画像撮像部)8と、CCDカメラ8により撮像されたワイヤ画像を所定の閾値により二値化する二値化回路(二値化部)9と、二値化回路9の結果に基づいてワイヤ画像の領域を検出するワイヤ領域検出部10と、CCDカメラ8により撮像された画面全体の上下に所定の画素領域を設け、ワイヤ画像の領域と上下の画素領域との交差領域を抽出し、この交差領域の重心座標を求める重心座標検出部11と、重心座標検出部11により検出された上下2つの重心座標に対してCCDカメラ8のレンズ(光学系)による歪を補正するレンズ歪補正部12と、X方向及びY方向のレンズ歪補正部5、12により夫々の上下2つの重心座標を補正後、CCDカメラ1、8より得られた値を用いて夫々の上下2つの重心座標を三次元世界座標系に変換する三次元カメラ座標系変換部6と、2台のカメラから得られた計4つの重心位置及び2台のカメラレンズ中心位置より、三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出し、そして三次元世界座標系におけるワイヤ方向より、ワイヤ傾き角のx方向、y方向成分をそれぞれ算出する角度算出部7、13と、各部の処理を制御する制御部14とを備えて構成される。
図3は本発明の振れ角検出装置の動作を説明するフローチャートである。図1を参照して説明する。尚、説明を簡略化するために、X方向の動作について説明し、Y方向の動作については同じ部分は説明を省略する。制御部14は、CCDカメラ1によりX方向のワイヤ画像を取得する(S1)。次に取得されたワイヤ画像を二値化回路2により二値化し(S2)、その結果に基づいてワイヤ領域検出部3により図4のワイヤ画像の領域38を検出する(S3)。次に図4の上下の画素領域32、33との交差領域31、34を検出して重心座標検出部4により上下の画像領域31、34の重心座標30、35を求め(S4)、当該重心座標30、35に対してレンズ歪補正部5によりレンズによる歪補正を行なう(S5)。ここまでY方向の動作も同様である(S11〜S15)。尚、図4ではX方向及びY方向とも同じ符号を使用して説明する。
次にX方向及びY方向のCCDカメラ1及び8より得られた値を用いて上下の交差領域31、34の重心座標30、35を三次元カメラ座標系変換部6により夫々2つの三次元重心座標に変換し(S6)、2台のカメラから得られた計4つの重心位置及び2台のカメラレンズ中心位置より、三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出する(S7)。そして三次元世界座標系におけるワイヤ方向より、ワイヤ傾き角のx方向、y方向成分をそれぞれ算出する(S8)。
図5を参照して振れ角測定原理について説明する。2つのカメラ座標系のΣ1とΣ2はレンズの中心に固定され、Z軸はレンズの光軸と重なっている。また、Σimi(i=1,2)はCCD画像面である。ワイヤ22の画像はレンズの光軸に対して垂直にCCD画像面に映し出されている。取得した画像点
(i=1,2)
はピクセルで表され、画像の中心である
は光軸とCCD画像面の交差する点である。
またワイヤの角度を求めるための方法として、(1)ハフ変換を利用した方法、(2)画像中のワイヤ上端と下端の二点のみを求め、これらを結んだ線でワイヤを近似する方法の二つを検討した。(1)の方法ではハフ変換自体に計算処理が多くかかる上、画像全体のレンズ収差を予め補正しておく必要がある。それに対し(2)の方法は上下端の二点の計測とその二点のみを補正すればよいため、(1)と比べ処理がはるかに簡単となる。また、事前の計測により(1)と(2)の方法に精度上の違いは見られなかったことから(2)の方法を採用した。
(i=1,2 j=u,l)を求める。しかし、これらの座標はデジタル座標であるので、式(1)より画像の中心からの距離
を導出する。
…(1)
ku、kvは、カメラ1・2における画素の横(列)と縦(行)の長さ[m]である。
画像にはレンズの歪があるので式(2)を用いて歪を補正する。
…(2)
ただし
は補正後の画像中心からの距離になり、kはキャリブレーションを行った際に求まる内部パラメータである。
…(3)
fiはレンズの焦点距離である。この2つのベクトルの外積と内積が0となる新たなベクトル
を求めることで、平面ベクトルを式(4)を用いて算出する。
…(4)
しかし、
はカメラ座標系Σiの値であるから式(5)を用いてセンサ座標系Σ s に変換する。
…(5)
と
はカメラ外部パラメータであり、センサ座標系からカメラ座標系へのロール・ピッチ・ヨーを用いた回転行列と並進ベクトルである。
以上より求めた2つの平面が交わる交線のベクトルを
とすると、求めるワイヤ振れ角は
…(6)
としてxz、yz平面上でのワイヤ振れ角を求めることができる。
からのフィードバックゲインベクトルを
とし、
を制御入力とする閉ループシステムを構成する。また制御系に積分器を導入することで、等加速度運動や定常的な風などの外乱が存在しても、定常偏差なく目標に追従可能である。これに伴い新たな状態変数
を導入し、状態変数
とし、状態方程式を式(7)に、ブロック線図を図9に示す。
は目標入力、
は外乱である。
…(7)
制御対象
…(8)
評価関数
但し、
は対角行列である。以上により評価関数
を最小とする最適制御入力
を求める。式(8)の状態方程式にそれぞれのパラメータを代入し、シミュレーションでの応答波形を見る。各パラメータを図10に示す。
X方向として、
評価関数 r=0.0008
Q=[0.00001 8 0.001 12 220]
極[-1.271±1.696j -3.916±3.469j -2.9376]
f=[625.8 373.1 -516.1 -77.65] K=524.4
Y方向として、
評価関数 r=0.0008
Q=[0.001 0.2 0.01 0.2 80]
極[-1.659±3.481j -3.378±1.743j -14.79]
f=[239.8 90.91 -89.82 3.026] K=316.2
図12は本発明の振動制御実験装置の構成を示す図である。同じ構成要素には同じ参照番号を付して説明する。但し、Y方向の機構は省略している。この振動制御実験装置120は、移動テーブル20をX方向に移動するDCサーボモータ42と、CCDカメラ1、8のワイヤ画像を処理するキャプチャボード60と、画像処理された画像データに基づいて振れ角を演算するPC61と、演算結果をD/A変換したり、エンコーダ64の信号をカウントするI/Fボード62と、DCサーボモータ42を駆動する電力を生成するモータドライバ63と、DCサーボモータ42の回転位置を知らせるエンコーダ64とを備えて構成される。
図13は図12の振動制御実験装置の仕様を示す図である。
図14は振り子を真下にぶら下げた状態からX方向に0.04[m]、Y方向に0.04[m]動かし、固定した状態から手を離したと同時に制御指令を送ったときのXY方向の実験結果を示す図である。図14(a)はX方向の応答を示し、符号70が移動テーブル20の位置、符号71が移動テーブル20の速度、符号72が懸垂物45の位置、符号73が懸垂物45の速度を表す。図14(b)はY方向の応答を示し、符号75が移動テーブル20の位置、符号76が移動テーブル20の速度、符号77が懸垂物45の位置、符号78が懸垂物45の速度を表す。縦軸に応答、横軸に時間(秒)を示す。図14(c)はそのときの懸垂物45の動きを示す図である。符号80はX方向の動き、符号81はY方向の動きを表す。この図から解るように、XY方向とも約5秒で一定範囲内に収束している。ただし収束後、懸垂物45は約3mmの範囲内で振動し続け、これは約プラスマイナス0.28(deg)内の振動である。カメラ分解能から考えると、ほぼシミュレーションどおりである。
また、制御部14は、CCDカメラ1、8により取得されたワイヤ画像を二値化回路2、9により二値化し、その結果に基づいてワイヤ領域検出部3、10によりワイヤ画像の領域を取得し、更に画面上の上下に所定の画素領域32、33を設け、ワイヤ画像の領域38と所定の画素領域32、33の交差領域31、34を検出して重心座標検出部4、11により上下の画像領域31、34の重心座標30、35を求める。そしてこの重心座標30、35に対して光学系による歪補正を行なった後、X方向及びY方向のCCDカメラ1、8より得られた値を用いて上下の交差領域31、34の重心座標を三次元カメラ座標系変換部6により2つの三次元重心座標に変換し、2台のカメラから得られた計4つの重心位置及び2台のカメラレンズ中心位置より、三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出し、そして三次元世界座標系におけるワイヤ方向より、ワイヤ傾き角のx方向、y方向成分をそれぞれ算出する角度算出部7、13により算出するので、X方向、Y方向の傾き角度を正確に且つリアルタイムに算出することができる。
また、カメラ1、8は、CCDカメラにより構成されるので、取得された画像をデジタルデータとして処理が可能となり、コンピュータによる画像処理を行うことができる。
また、CCDカメラ1、8をワイヤ取り付け部21近傍に配設することにより、どんなサイズの装置環境でも適用しやすくなる。
また、振れ角検出プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録媒体に記録することにより、この記録媒体を持ち運ぶことにより何処でもプログラムを稼動することができる。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
なお、プログラムを格納する記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することによって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等を介して接続されたサーバコンピュータの記憶装置にプログラムを格納しておき、インターネット等を通じて他のコンピュータに転送することもできる。この場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
なお、コンピュータでは、可搬型の記録媒体上のプログラム、または転送されてくるプログラムを、コンピュータに接続した記録媒体にインストールし、そのインストールされたプログラムを実行することによって上述した実施形態の機能が実現される。
また、既存の二次元ワイヤ懸垂装置120に本発明の振れ角検出装置100とそれを制御する振れ角検出プログラムを搭載するので、既存の二次元ワイヤ懸垂装置のワイヤの振れを迅速に抑制することができる。
Claims (7)
- ワイヤ懸垂手段と該ワイヤ懸垂手段により支持されたワイヤにより懸垂された懸垂物とを備えたワイヤ懸垂機構におけるワイヤの振れ角を検出する振れ角検出装置において、前記ワイヤ懸垂機構のワイヤ画像を撮像する画像撮像部と、該画像撮像部により撮像されたワイヤ画像を所定の閾値により二値化する二値化部と、該二値化部の結果に基づいて前記ワイヤ画像の領域を検出するワイヤ領域検出部と、前記画像撮像部により撮像された画面全体の上下に所定の画素領域を設け、前記ワイヤ画像の領域と前記上下の画素領域との交差領域を抽出し、当該交差領域の重心座標を求める重心座標検出部と、該重心座標検出部により検出された上下2つの重心座標に対して前記画像撮像部の光学系による歪を補正する歪補正部と、をX方向及びY方向に夫々備え、
前記X方向及びY方向の歪補正部により夫々の前記上下2つの重心座標を補正後、前記各画像撮像部より得られた値を用いて前記夫々の上下2つの重心座標を三次元カメラ座標系に変換する三次元カメラ座標系変換部と、前記X方向及びY方向の画像撮像部により得られた前記上下2つの重心座標及び前記X方向及びY方向のカメラレンズの中心位置に基づいて、三次元世界座標系(センサ座標系)におけるワイヤの方向を算出し、該算出したワイヤ方向より当該ワイヤ傾き角の前記X方向及びY方向成分を夫々算出する角度算出部と、前記各部の処理を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする振れ角検出装置。 - 前記制御部は、前記画像撮像部により取得された前記ワイヤ画像を前記二値化部により二値化し、該二値化部の結果に基づいて前記ワイヤ領域検出部により前記ワイヤ画像の領域と前記上下の画素領域との交差領域を検出して前記重心座標検出部により上下の画像領域の重心座標を求め、当該重心座標に対して光学系による歪補正を行なった後、前記X方向及びY方向の前記画像撮像部より得られた値を用いて前記上下の交差領域の重心座標を前記三次元カメラ座標系変換部により2つの三次元重心座標に変換し、前記X方向及びY方向の画像撮像部により得られた前記上下2つの重心座標及び前記X方向及びY方向のカメラレンズの中心位置に基づいて、前記三次元世界座標系におけるワイヤの方向を算出し、該算出したワイヤ方向より当該ワイヤ傾き角の前記X方向及びY方向成分を夫々算出することを特徴とする請求項1に記載の振れ角検出装置。
- 前記画像撮像部は、CCDカメラにより構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の振れ角検出装置。
- 前記画像撮像部は、前記ワイヤ懸垂機構におけるワイヤ取り付け部近傍に配設されることを特徴とする請求項1又は2に記載の振れ角検出装置。
- ワイヤ懸垂機構におけるワイヤの振れ角を検出するために制御部を、
撮像されたワイヤ画像を所定の閾値により二値化し該二値の結果に基づいて前記ワイヤ画像の領域を検出するワイヤ領域検出手段、前記撮像された画面全体の上下に所定の画素領域を設け且つ前記ワイヤ画像の領域と前記上下の画素領域との交差領域を抽出すると共に当該交差領域の重心座標を求める重心座標検出手段、該重心座標検出手段により検出された上下2つの重心座標に対して前記画像撮像手段の光学系による歪を補正する歪補正手段、前記X方向及びY方向の歪補正手段により夫々の前記上下2つの重心座標を補正した後前記各画像撮像手段より得られた値を用いて前記夫々の上下2つの重心座標を三次元カメラ座標系に変換する三次元カメラ座標系変換手段、前記X方向及びY方向の画像撮像部により得られた前記上下2つの重心座標及び前記X方向及びY方向のカメラレンズの中心位置に基づいて、三次元世界座標系(センサ座標系)におけるワイヤの方向を算出し、該算出したワイヤ方向より当該ワイヤ傾き角の前記X方向及びY方向成分を夫々算出する角度算出手段として機能させることを特徴とする振れ角検出プログラム。 - 請求項5に記載の振れ角検出プログラムをコンピュータが読み取り可能な形式で記録したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項1乃至4の何れか一項に記載の振れ角検出装置と、請求項5に記載の振れ角検出プログラムと、水平な二次元平面内に設置されたXYテーブルと、該XYテーブルに設置されたワイヤ巻上げ機構と、前記XYテーブルを駆動する駆動手段と、前記振れ角検出装置により検出された前記ワイヤ巻上げ機構におけるワイヤの振れ角に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする二次元ワイヤ懸垂装置。
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