JP2020072584A - 回路遮断器駆動システム、及び分電盤 - Google Patents

回路遮断器駆動システム、及び分電盤 Download PDF

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良浩 中南
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洋二 水野
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明実 塩川
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英司 岩見
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晋治 ▲高▼山
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Abstract

【課題】周囲環境における異常が発生した場合に、漏電遮断器以外の回路遮断器であっても駆動させることを可能とする。【解決手段】回路遮断器駆動システム100は、回路遮断器20の外部に配置されて、周囲環境における異常が発生した場合に回路遮断器20を駆動する回路遮断器駆動システムである。回路遮断器駆動システム100は、センサ11と、判定部12と、駆動部13と、を備える。センサ11は、電力により動作して物理量を計測する。判定部12は、センサ11の出力信号に基づいて異常の発生を判定し、回路遮断器20を駆動させるか否かを判定する。駆動部13は、回路遮断器20を駆動させると判定部12が判定した場合に、回路遮断器20のハンドル21を移動させることで、回路遮断器20の接点C1を開極させる。【選択図】図1

Description

本開示は、回路遮断器駆動システム、及び分電盤に関し、より詳細には、周囲環境における異常が発生した場合に回路遮断器を駆動する回路遮断器駆動システム、及びこの回路遮断器駆動システムを備えた分電盤に関する。
特許文献1には、従来の感震ユニットの一例が記載されている。
この感震ユニットが収納される分電盤のキャビネットには、漏電保護機能を有する主幹ブレーカ(漏電遮断器)が収納されている。主幹ブレーカの一次側の接続端子には、商用電源のような交流電源に接続された電力線(L相の電線及びN相の電線を含む)が接続され、主幹ブレーカの二次側の接続端子には、電力線(L相の電線及びN相の電線を含む)が接続されている。
感震ユニットは、信号処理部と、加速度センサと、漏電電流駆動部と、を備えている。信号処理部は、加速度センサの測定値を処理し、地震による揺れを検知する。漏電電流駆動部は、主幹ブレーカの二次側のL相の電線と一次側のN相の電線との間に接続されたスイッチ素子を備えている。
信号処理部は、地震が発生したと判定した場合に、所定の条件が満たされると、漏電電流駆動部に遮断信号を出力する。漏電電流駆動部は、信号処理部から遮断信号が入力されると、スイッチ素子をオンして、上記一次側のN相の電線と二次側のL相の電線との間を短絡する。これにより、主幹ブレーカが接続された幹線に、スイッチ素子を介して漏電電流が流れるので、主幹ブレーカの漏電保護機能が作動して、主幹ブレーカがオフになる。
特開2018−42406号公報
特許文献1では、感震ユニット(回路遮断器駆動システム)を、漏電遮断器とともに用いることしか想定されていない。
本開示の目的は、周囲環境における異常が発生した場合に、漏電遮断器以外の回路遮断器であっても駆動させることが可能な回路遮断器駆動システム、及びそれを備えた分電盤を提供することにある。
本開示の一態様に係る回路遮断器駆動システムは、回路遮断器の外部に配置されて、周囲環境における異常が発生した場合に前記回路遮断器を駆動する。前記回路遮断器駆動システムは、センサと、判定部と、駆動部と、を備える。前記センサは、電力により動作して物理量を計測する。前記判定部は、前記センサの出力信号に基づいて前記異常の発生を検知し、前記回路遮断器を駆動させるか否かを判定する。前記駆動部は、前記回路遮断器を駆動させると前記判定部が判定した場合に、前記回路遮断器のハンドルを移動させることで、前記回路遮断器の接点を開極させる。
本開示の一態様に係る分電盤は、上記の回路遮断器駆動システムと、前記回路遮断器と、前記回路遮断器を保持するキャビネットと、を備える。
本開示の回路遮断器駆動システム、及び分電盤は、周囲環境における異常が発生した場合に、漏電遮断器以外の回路遮断器であっても駆動させることが可能である。
図1は、本開示の一実施形態に係る回路遮断器駆動システム及び回路遮断器の概略構成を示す説明図である。 図2は、同上の回路遮断器を備えた分電盤の概略構成を示す説明図である。 図3は、同上の回路遮断器の正面図である。 図4は、同上の回路遮断器のカバーを外した状態の正面図である。 図5は、同上の回路遮断器の閉極時における断面図である。 図6は、同上の回路遮断器の開極時における断面図である。 図7は、同上の回路遮断器駆動システムの概略構成を示す説明図である。 図8は、同上の回路遮断器駆動システムの動作後の状態の概略構成を示す説明図である。
(1)概要
本実施形態の回路遮断器駆動システム100は、回路遮断器20の外部に配置されて、周囲環境における異常が発生した場合に回路遮断器20を駆動する、より詳細には、接点C1を開極させるシステムである。以下に説明する実施形態では、回路遮断器20が、分電盤1に設けられている主幹ブレーカ2であることを想定する。
図1に示すように、回路遮断器駆動システム100は、センサ11と、判定部12と、駆動部13と、を備えている。
センサ11は、電力により動作する。センサ11は、物理量を計測する。判定部12は、センサ11の出力信号に基づいて異常の発生を検知し、回路遮断器20を駆動させるか否か(接点C1を開極させるか否か)を判定する。ここでは、センサ11は、加速度センサ110を備えている。そして、判定部12は、加速度センサ110の出力信号に基づいて、周囲環境における異常としての地震の発生を検知し、回路遮断器20を駆動させるか否かを判定する。
駆動部13は、回路遮断器20を駆動させると判定部12が判定した場合に、回路遮断器20のハンドル21を閉位置(図5参照)から開位置(図6参照)へ移動させることで、回路遮断器20の接点C1を開極させる。
図2に示すように、本実施形態の分電盤1は、回路遮断器駆動システム100と、回路遮断器20と、回路遮断器20を保持するキャビネット10と、を備えている。
上記のように、本実施形態の回路遮断器駆動システム100は、回路遮断器20のハンドル21を閉位置から開位置へ機械的に移動させることで、回路遮断器20の接点C1を開極させている。そのため、回路遮断器駆動システム100は、周囲環境における異常が発生した場合に、漏電遮断器以外の回路遮断器であっても駆動させる(接点C1を開極させる)ことが可能である。また、漏電遮断器が接続されている電路(幹線)に例えば断線が起こり、電路に漏電電流が流れなくなった場合であっても、漏電遮断器をオフ(開極)させることが可能である。
また、本実施形態の回路遮断器駆動システム100及び分電盤1は、センサ11及び判定部12(すなわち、電気的機構)によって、周囲環境における異常の発生を検知し、検知結果に基づいて回路遮断器20を駆動させるか否かを判定している。そのため、機械的な機構を用いて異常の発生を検知する(すなわち、回路遮断器20を駆動させるか否かを判定する)構成、例えば、凹面上に支持された鋼球の落下又は移動を検出することによって地震(振動)の発生を検知する構成等に比べて、周囲環境における異常の発生を精度よく検知可能である。また、一般に、センサ11及び判定部12のような電気的機構は機械的な機構に比べて小型化が可能であるため、例えばシステム全体を一つのユニットにまとめる場合、このユニットの小サイズ化及び薄型化が容易となる。
(2)構成
以下、本実施形態の回路遮断器駆動システム100及び分電盤1について、図1〜図8を用いて説明する。以下の説明では、特に断りがない限り、図2〜図8に示す仮想的な矢印の方向によって、回路遮断器駆動システム100及び分電盤1の上下左右及び前後を規定する。なお、図2では、紙面から奥に向かう向きが「後方」、その逆が「前方」に対応する。ただし、これらの方向の規定は、回路遮断器駆動システム100及び分電盤1の使用態様を限定する趣旨ではない。
(2.1)分電盤
まず、分電盤1について、図2を用いて説明する。図2に示すように、分電盤1は、回路遮断器駆動システム100と、主幹ブレーカ2(回路遮断器20)と、複数の分岐ブレーカ3と、これらを収容するキャビネット10と、を備えている。本実施形態では、分電盤1は、一例として戸建住宅に設置される場合を例示するが、この例に限らない。分電盤1は、設置可能な施設であれば、例えば集合住宅の各住戸、事務所、店舗、工場、及び病院等の施設に設置されてもよい。
(2.1.1)主幹ブレーカ
主幹ブレーカ2は、キャビネット10の内部に配置されている。ここでは、主幹ブレーカ2は、漏電保護機能を備えた、いわゆる漏電遮断器である。もちろん、主幹ブレーカ2は、漏電保護機能を備えていなくてもよいし、漏電保護機能に代えて或いは加えて、中性線欠相保護機能を備えていてもよい。
図1、図3、図4に示すように、主幹ブレーカ2は、ケース200と、一次側端子210と、二次側端子220と、ハンドル21と、開閉機構部22と、接点機構23と、接続線24と、引き外し装置25と、電磁釈放装置26と、を備えている。
ケース200は、合成樹脂から中空の直方体状に形成されている。ケース200は、前面が開口するボディ200a(図4、図5参照)と、後面が開口してボディ200aの開口を覆うようにボディ200aに結合されるカバー200b(図3、図5参照)とで構成されている。ケース200は、その上端部の中央から左端にかけて、左右方向に沿った端子台201を備えており、その上端部の右端に、上方に延びる端子取付け部202を備えている。また、ケース200の前壁(カバー200bの前壁)の中央には、矩形状に開口するハンドル挿通孔203が形成されている。
3つの一次側端子210の各々は、端子板211及び端子ねじ212を備えたねじ付き端子である。3つの一次側端子210は、端子台201の前面に、左右方向に並んで設けられている。本実施形態の分電盤1では配電方式として単相三線式を想定しているので、3つの一次側端子210には、電源P1(系統電源(商用電源))の単相三線式の引き込み線が電気的に接続される。具体的には、左側の一次側端子210に単相三線式の第1電圧線(L1相)が接続され、右側の一次側端子210に第2電圧線(L2相)が接続され、中央の一次側端子210に中性線(N相)が接続される。
3つの二次側端子220は、端子取付け部202の右側面から突出するように配置されている。3つの二次側端子220には、それぞれ母線となる導電バー9が、端子ねじを用いて接続される。具体的には、上側の二次側端子220に第1電圧極(L1相)の導電バー9が接続され、下側の二次側端子220に第2電圧極(L2相)の導電バー9が接続され、中央の二次側端子220に中性極(N相)の導電バー9が接続される。
一次側端子210と二次側端子220とは、1対1に対応している。対応する一次側端子210と二次側端子220とは、接点機構23と接続線24とを介して互いに接続されている。つまり、3つの一次側端子210と3つの二次側端子220とが、3つの接点機構23と3つの接続線24とにより、それぞれ接続されている。
図4〜図6に示すように、各接点機構23は、接点保持片231と、可動接触子232と、を備えている。
接点保持片231は、対応する一次側端子210の端子板211の下端縁から延びており、その先端部(下端部)の前面に固定接点233が設けられている。可動接触子232は、上下方向に長い矩形板状であり、その上端部の後面に可動接点234が設けられている。可動接触子232は、可動接点234が固定接点233と接触する閉極位置(図5参照)と可動接点234が固定接点233から離間する開極位置(図6参照)との間で移動可能となるように配置されている。可動接点234と固定接点233とで、主幹ブレーカ2(回路遮断器20)の接点C1が構成される。
各可動接触子232は、接続線24を介して、対応する二次側端子220に接続されている。なお、図1、図4に示すように、第1電圧線(L1相)に対応する可動接触子232と接続線24との間には、引き外し装置25が接続されている。また、第2電圧線(L2相)に対応する可動接触子232と接続線24との間には、別の引き外し装置25が接続されている。
ハンドル21は、合成樹脂の成型品からなる。ハンドル21は、ハンドル挿通孔203を通してケース200から露出する操作部21aを有している。ハンドル21は、操作部21aの下端の後部に、ハンドル軸212を受ける軸受部を有しており、このハンドル軸212の周りで回転可能となっている。ハンドル21は、操作部21aを操作されることで、操作部21aがハンドル挿通孔203の開口面と略面一となる閉位置(図5参照)と、操作部21aがハンドル挿通孔203から突出する開位置(図6参照)との間で回転可能となっている。ハンドル21にはトーションばね213が取り付けられており、ハンドル21はこのトーション213ばねから、閉位置から開位置に向かう向きの力を受けている。
開閉機構部22は、ハンドル21の操作部21aへの操作に応じて、3つの接点C1を開閉させる。開閉機構部22は、複数のリンク222及びばね223を組み合わせて構成される。操作部21aへの操作によって、ハンドル21が開位置から閉位置へ移動すると、開閉機構部22は3個の可動接触子232を開極位置から閉極位置へ移動させて、接点C1を閉じる。開閉機構部22は、接点C1が閉じた状態(可動接触子232が閉極位置にある状態)では、接点C1を開く向きのエネルギー(ばねの弾性力による位置エネルギー)を蓄積して、ラッチされる。開閉機構部22は、ラッチが解除されると、蓄積したエネルギーを解放して可動接触子232を移動させることにより、接点C1を急速に開く。また、操作部21aへの操作によって、ハンドル21が閉位置から開位置へ移動すると、開閉機構部22は3個の可動接触子232を閉極位置から開極位置へ移動させて、接点C1を開く。
図4〜図6に示すように、開閉機構部22の下側には、前後方向及び左右方向に長い板状の連動バー27が配置されている。連動バー27は、2つの引き外し装置25及び電磁釈放装置26のいずれかが駆動されると、左右方向に沿った回転軸の周りで回転して、開閉機構部22のラッチを解除する。
引き外し装置25は、電路(幹線)に短絡電流等の異常電流が流れたときに、連動バー27を駆動させて、開閉機構部22のラッチを解除する。電磁釈放装置26は、コイルを含む電磁石装置、及びプランジャを備えており、電路に漏電電流が流れたときに、コイルに励磁電流を流すことでプランジャを動かして連動バー27を駆動させ、開閉機構部22のラッチを解除する。なお、開閉機構部22、引き外し装置25、電磁釈放装置26は、周知の構造で実現されてよいので、詳しい説明は省略する。
ケース200の内部空間の下側の部分には、零相変流器ZCT1と、プリント基板からなる回路基板28と、が収容されている。回路基板28には、漏電電流の発生を検知する漏電保護回路を構成するための回路部品が実装される。零相変流器ZCT1はトロイダルコアを備えており、トロイダルコアの中央孔に、3本の接続線24が一次側電路として貫通している。なお、トロイダルコアの中央孔には、後述のリード線241も一次側電路として貫通している。零相変流器ZCT1の二次側電路は、回路基板28に設けられた漏電保護回路に接続されている。零相変流器ZCT1は、一次側電路を通過する一次側電流に不平衡が生じると、二次側電路から動作信号を出力する。漏電保護回路は、零相変流器ZCT1の動作信号に基づいて一次側電流の不平衡(つまり、漏電電流の発生)を検出すると、電磁釈放装置26を駆動させる。
ここで、電磁釈放装置26の枠体261の前面の下側の部分には、固定接点板と、可動接点板291と、が前後方向に並んで(可動接点板291が手前側)設けられている。可動接点板291は、帯板状であって前後方向に延びる基部及び基部の前端から左方に延びる接触部を有しており、接触部の左端の後面が固定接点板の一端と対向するように、基部が枠体261に固定されている。可動接点板291の基部は、零相変流器ZCT1のトロイダルコアを貫通するリード線241を介して、電圧線(ここでは第1電圧線)が接続されている一次側端子210に接続されている。また、固定接点板の他端は、電圧線(ここでは第2電圧線)が接続されている一次側端子210に接続されている。ここにおいて、固定接点板と可動接点板291(接触部)とで、テストスイッチ290が構成されている。
また、図4に示すように、ケース200のカバー200bには、可動接点板291の接触部と対向する位置に貫通孔が形成されており、この貫通孔に、テスト釦29が前後方向に移動可能に配置されている。操作者等に押されることによってテスト釦29が後方に移動すると、可動接点板291の左端部がテスト釦29によって押されて可動接点板291が撓められ、可動接点板291の接触部が固定接点板と接触導通して、テストスイッチ290がオンする。これにより、リード線241に電流が流れ、零相変流器ZCT1の一次側電路を流れる電流に不平衡が生じて、擬似的に漏電状態を作り出すようになっている。
(2.1.2)分岐ブレーカ
図2に示すように、複数の分岐ブレーカ3は、導電バー9の上側と下側とに分かれて、それぞれ複数個ずつ左右方向に並ぶように配置されている。各分岐ブレーカ3は、一対の一次側端子と、一対の二次側端子とを備えている。分岐ブレーカ3には100V用と200V用がある。100V用の分岐ブレーカ3が備える一対の一次側端子は、第1電圧極(L1相)の導電バー9及び第2電圧極(L2相)の導電バー9のうちの一方と、中性極(N相)の導電バー9とにそれぞれ電気的に接続される。200V用の分岐ブレーカ3が備える一対の一次側端子は、第1電圧極の導電バー9と、第2電圧極の導電バー9とにそれぞれ電気的に接続される。また、分岐ブレーカ3の二次側端子には、対応する配線が電気的に接続される。各分岐ブレーカ3の二次側端子に接続された配線には、例えば照明器具や空調機器、テレビ受像器、給湯設備等の機器、又は壁スイッチ等の配線器具が負荷B1として1つ以上接続可能である。なお、図2では、便宜上、3つの導電バー9を一つに纏めて図示している。
(2.2)回路遮断器駆動システム
次に、回路遮断器駆動システム100について、図1、図7、図8を用いて説明する。
図1、図7に示すように、回路遮断器駆動システム100は、センサ11と、判定部12と、駆動部13と、入力部14と、電源部15と、筐体16と、取付部17と、を備えている。
回路遮断器駆動システム100では、センサ11と、判定部12と、駆動部13とは、一つの筐体16に保持(ここでは、収容)されている。また、本実施形態では、入力部14及び電源部15も、筐体16に保持されている。筐体16は、矩形箱状に形成されており、その内部に、センサ11、判定部12等を収容する収容空間を有している。なお、図7、図8では、筐体16の収容空間に収容されているセンサ11、判定部12、及び入力部14の図示を、省略している。
上述のように、本実施形態では、センサ11は加速度センサ110を備えている。加速度センサ110は、3軸加速度センサであり、互いに直交する3つの軸方向(加速度センサ110に規定されているX軸、Y軸及びZ軸それぞれの軸方向)の加速度を計測する。加速度センサ110からは、X軸、Y軸及びZ軸それぞれの軸方向の加速度の計測結果が出力信号として出力される。要するに、加速度センサ110の出力信号は、X軸の軸方向の加速度の出力信号と、Y軸の軸方向の加速度の出力信号と、Z軸の軸方向の加速度の出力信号と、の3種類がある。加速度センサ110は、電源部15から供給される電力により、常時動作している。
判定部12は、加速度センサ110の出力信号に基づいて、異常としての地震の発生を検知する。判定部12は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが判定部12として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。判定部12(コンピュータシステム)を構成する回路部品は、筐体16内に配置された回路基板に実装されている。
判定部12は、加速度センサ110が測定した加速度の測定値(加速度センサ110の出力信号)を処理する。判定部12は、加速度センサ110が測定した加速度の測定値に基づいて、所定の感知レベル以上の揺れを検知すると、地震が発生したと判定する。すなわち、判定部12は、加速度センサ110の測定値をもとに、地震による揺れを検知する機能を有している。判定部12は、加速度センサ110の出力信号の波高値、周波数、及び/又は継続時間等に基づいて、地震による揺れを検知する。そして、判定部12は、異常の発生を検知した場合に、回路遮断器20を駆動させる(接点C1を開極させる)と判定する。つまり、判定部12は、センサ11(加速度センサ110)の出力信号(出力信号から得られる情報)が所定の判定条件を満たした場合に、周囲環境における異常(地震)が発生していると判定し、回路遮断器20を駆動させると判定する。判定部12は、回路遮断器20を駆動させると判定すると、駆動部13に駆動信号を送出する。
駆動部13は、回路遮断器20を駆動させると判定部12が判定した場合に、回路遮断器20のハンドル21に機械的に接触してハンドル21を閉位置から開位置へ移動させることで、回路遮断器20の接点C1を開極させる。図7に示すように、駆動部13は、質量体131と、ラッチ部材132と、解除部材133と、を備えている。
質量体131は、回路遮断器20(主幹ブレーカ2)のハンドル21の上側に配置されている。質量体131は、ここでは板材1311、例えば鉄板を備えている。なお、質量体131の材料は特に限定されず、金属であっても非金属であってもよい。板材1311は、上下方向に長さを有し左右方向に幅を有する板状である。ここで、筐体16は、その下壁に貫通孔161を有している。板材1311は、その上側の部分が筐体16の内部に位置し、その下端部がハンドル21の上方に位置するように、貫通孔161に通されている。板材1311の下端部には、斜め後下方へ突出する爪が設けられている。また、板材1311の中央よりも下側の部分には、左右方向に延びる長孔が形成されている。また、板材1311の後面には、板材1311の過度の移動を規制するために突起が設けられている。
ラッチ部材132は、板状のシーソー部材1321と、支持ばね1322と、を有する。シーソー部材1321は、ここでは金属製であり、磁性材料から形成されている。シーソー部材1321は、筐体16に支持された支軸1323の周りに、図7の時計回り方向及び反時計回り方向に回転可能に支持されている。支持ばね1322は、シーソー部材1321に対して、シーソー部材1321の第1端(下端)が後方に向かい第2端(上端)が前方に向かう向き(図7の時計回り方向)の弾性力を与える。支持ばね1322からの弾性力を受けた状態で、シーソー部材1321の第1端は、板材1311の長孔内に挿入される。これにより、ラッチ部材132は質量体131(板材1311)を所定位置(図7に示す位置)に保持する。
解除部材133は、電磁石装置1331を備えている。電磁石装置1331は、シーソー部材1321の第1端と対向する位置に配置されている。電磁石装置1331は、シーソー部材1321から見て、板材1311とは反対側に配置されている。電磁石装置1331は、判定部12から送出される駆動信号により、少なくとも所定の時間(ラッチ部材132を動かすのに必要な時間)だけ通電される。電磁石装置1331の通電は、駆動信号が電磁石装置1331のコイルを直接流れることによってなされてもよいし、駆動信号に応答して、適宜の駆動回路がコイルに電流を流すことによってなされてもよい。
電磁石装置1331が通電されると、電磁石装置1331のコイルにより磁場が発生し、発生した磁場による磁力によって、シーソー部材1321の第1端が前方へ引かれる。この磁力が支持ばね1322によるばね力を上回ると、シーソー部材1321が回転(図7の反時計回り方向に回転)し、シーソー部材1321の第1端が板材1311の長孔から外れて、ラッチ部材132による質量体131の保持が解除される。ラッチ部材132による保持が解除されると、板材1311は、重力によって鉛直下方へ自然落下し、下端の爪がハンドル21を押し下げて、ハンドル21を閉位置から開位置へと回転させる。すなわち、本実施形態の駆動部13は、質量体131を重力落下させることにより生じる運動エネルギーを用いて、ハンドル21を(閉位置から開位置へ)移動させる。また、板材1311は、重力落下することによりハンドル21に上方から接触することで、ハンドル21を(閉位置から開位置へ)移動させる。質量体131(板材1311)の落下は、板材1311の後面に設けられている突起が、筐体16の内面に設けられている規制部としての突起に接触することで、停止される。
なお、回路遮断器駆動システム100は、駆動部13が一度動作した後であっても、動作前の状態に戻すことが可能である。つまり、電磁石装置1331への通電を停止させ、板材1311を上方に持ち上げて、ラッチ部材132(シーソー部材1321)によって板材1311を保持させれば、回路遮断器駆動システム100は動作前の状態に戻る。したがって、回路遮断器駆動システム100は、一度使用されても、再度の使用が可能となっている。
電源部15は、センサ11、判定部12、駆動部13(電磁石装置1331)、入力部14に、動作用の電力を供給する。電源部15は、ここでは電池151を備えている。電池151は、筐体16内の収容スペース162に配置されている。すなわち、筐体16は、センサ11及び判定部12に電力を供給する電池151が収容される収容スペース162を備えている。
筐体16は、分電盤1のキャビネット10に取り付けられる。筐体16は、分電盤1のキャビネット10に、回路遮断器20(主幹ブレーカ2)とともに収容される。ここでキャビネット10は、図7に示すように、主幹ブレーカ2等を保持し前面が開口し施設の造営面に取り付けられるベース101と、主幹ブレーカ2のハンドル21が露出するようにベース101の前面を覆う内蓋102と、内蓋102の前面を覆う外蓋103と、を備えている。筐体16は、キャビネット10内において内蓋102と外蓋103との間に収容されており、キャビネット10の内蓋102の前面に取り付けられている。そのために、回路遮断器駆動システム100は、図7に示すように、取付部17を備えている。
取付部17は、磁石と磁性体とのうちの少なくとも一方(例えば、永久磁石)を含む。取付部17は、筐体16の後壁に固定されている。一方、分電盤1の内蓋102の前面には、磁石と磁性体とのうちの少なくとも一方(例えば、鉄板)を含む固定部171が、接着等の適宜の方法で固定される。取付部17が固定部171と磁力により結合されることで、筐体16がキャビネット10に取り付けられる。すなわち、筐体16は、磁力によりキャビネット10に取り付けられる。
入力部14は、判定部12が異常の発生を判定(検知)する際(つまり、回路遮断器20を駆動させると判定する際)の判定条件を設定(変更)するための入力情報を受け付ける。入力部14は、例えば、無線通信用の通信インタフェースを備える。入力部14は、外部から、入力情報を含んだ無線信号を受け取ると、受け取った入力情報に基づいて判定条件を設定(変更)する。判定条件が変更されると、判定部12が異常が発生したと判定するための、異常の程度が変更される。例えば、判定部12が地震の発生を検知するための「所定の感知レベル」が変更される。例えば、判定条件が、震度5弱相当の地震の揺れの発生から、震度6弱相当の地震の揺れの発生に変更されたとする。この場合、判定部12は、震度5弱相当の地震の揺れを検知しても駆動部13を動作させず、震度6弱相当以上の地震の揺れを検知したときに初めて駆動部13を動作させることとなる。
(3)動作説明
以下、本実施形態の回路遮断器駆動システム100の動作について説明する。
上記のように、本実施形態の回路遮断器駆動システム100は、周囲環境における異常としての地震が発生すると、回路遮断器20のハンドル21を移動させることで、回路遮断器20を駆動させる(接点C1を開極させる)。
地震が発生すると、地震の震動により筐体16が振動し、筐体16に保持された加速度センサ110に加速度が与えられる。加速度センサ110は、与えられた加速度のX軸、Y軸、Z軸それぞれの軸方向の成分に応じて、X軸、Y軸、Z軸の軸方向の加速度の出力信号を出力する。
判定部12は、加速度センサ110から、所定の計測間隔(例えば10ミリ秒の間隔)で、X軸の軸方向の加速度の測定値、Y軸の軸方向の加速度の測定値、Z軸の軸方向の加速度の測定値を取り込む。判定部12は、例えば、水平面に沿ったX軸方向の測定値とZ軸方向の測定値とをフィルタを用いてフィルタリングし、得られた値の合成加速度を求める。合成加速度は、例えば、X軸方向の測定値とZ軸方向の測定値との二乗和の平方根である。
判定部12は、合成加速度と、第1基準値及び第2基準値との大小をそれぞれ比較する。第1基準値は、地震に伴う揺れを検出する判定対象期間を求めるための閾値である。第2基準値は、判定対象期間に検出される合成加速度が、地震に伴う揺れか否かを判定するための閾値であり、第1基準値よりも大きい値に設定されている。
判定部12は、合成加速度が第1基準値を超えると、判定対象期間の計測を開始する。判定部12は、判定対象期間の計測を開始した後に、合成加速度が第1基準値以下となる時間が所定の時間(例えば数秒)よりも長くなると、判定対象期間の計測を終了する。
判定部12は、判定対象期間の計測を行っている状態で、合成加速度が第2基準値を超えている時間を積算する。そして、判定部12は、判定対象期間が第1判定時間よりも長いという条件と、合成加速度が第2基準値を超えている時間の積算値が第2判定時間よりも長いという条件がともに成立すると、地震が発生したと判定する。
一方、判定部12は、判定対象期間が第1判定時間を超えない場合は、所定の感知レベル以上の揺れを感知しなかった、つまり地震が発生していないと判定する。また、判定部12は、合成加速度が第2基準値を超えている時間の積算値が第2判定時間に達する前に、判定対象期間の計測を終了した場合も、地震が発生していないと判定する。
地震が発生したと判定した場合(地震の発生を検知した場合)、判定部12は、回路遮断器20を駆動させると判定し、駆動部13に駆動信号を送出して、駆動部13を動作させる。駆動部13では、駆動信号に応答して電磁石装置1331のコイルが通電されて、電磁石装置1331とシーソー部材1321の一端との間に磁気吸引力が発生し、シーソー部材1321が支軸1323を中心として図7の反時計回りに回転する。これにより、ラッチ部材132による質量体131(板材1311)の保持が解除されて質量体131が鉛直下方に自由落下し、主幹ブレーカ2(回路遮断器20)のハンドル21に上方から接触して、ハンドル21を閉位置から開位置へ移動させる(図8参照)。したがって、回路遮断器20内の電路が遮断されて、電源P1から負荷B1への給電が停止される。
このように、本実施形態の回路遮断器駆動システム100によれば、地震が発生した場合に、回路遮断器20を駆動(オフ)させることが可能となる。したがって、例えば、分電盤1に接続されている負荷B1に対して、地震発生後に給電が継続されることによる不具合の発生(例えば電気火災の発生)を、防ぐことが可能となる。
また、本実施形態の回路遮断器駆動システム100は、回路遮断器20に設けられているハンドル21を移動させることで接点C1を開極させているので、ハンドル21を備えた任意の回路遮断器20を駆動させることが可能である。さらに、本実施形態の回路遮断器駆動システム100は電池駆動であるため、停電が発生したときであっても動作可能であり、復電時に回路遮断器20に電流が流れてしまうのを回避可能である。
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における回路遮断器駆動システム100は、例えば、判定部12等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における判定部12としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、例えば回路遮断器駆動システム100における複数の機能が、1つの筐体16内に集約されていることは回路遮断器駆動システム100に必須の構成ではない。つまり、回路遮断器駆動システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。例えば、回路遮断器駆動システム100は、センサ11及び判定部12(及び入力部14)を収容する第1の筐体と、駆動部13を収容する第2の筐体とを備えてもよい。そして、第1の筐体が分電盤1のキャビネット10の外部に配置され、第2の筐体がキャビネット10の内部に配置されていてもよい。この場合、第1の筐体に設けられている判定部12は、有線又は無線により、第2の筐体に設けられている駆動部13に対して駆動信号を送出する。さらに、例えば判定部12の少なくとも一部の機能は、サーバ装置及びクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
センサ11及び判定部12によって発生が検知され得る周囲環境における異常は、地震に限られず、例えば地震以外の災害であってもよい。地震以外の災害の例としては、分電盤1が設けられている施設への浸水、火災等が挙げられる。例えば施設への浸水の発生の検知を行なう場合、センサ11は水分センサを備えていてもよいし、火災の発生の検知を行なう場合、センサ11は煙センサ又は一酸化炭素センサを備えていてもよい。また、周囲環境における異常は、災害に限られず、例えば、電源P1から負荷B1への給電経路のどこかに過電流が流れること等であってもよい。
判定部12による地震の発生の検知方法は、実施形態の方法に限られず、周知の地震発生検知方法であってよい。
駆動部13は、質量体131を重力落下させることによってハンドル21を移動させる構成に限られない。駆動部13は、例えば、モータと、モータの回転を質量体131の動きに変換するギア等の伝達機構とを備えてもよい。そして、駆動部13は、駆動信号に応じてモータを回転させることで、ギアを介して質量体131を直線移動させ、移動した質量体131に押されることによってハンドル21を移動させる構成であってもよい。この場合、質量体131の移動方向は鉛直下方に限られず、鉛直上方又は水平方向等、任意の方向とすることが可能である。ハンドル21がどのような向きを向いていても、質量体131の移動方向を適宜設定することで、質量体131によりハンドル21を開位置へ移動させることが可能となる。或いは、駆動部13は、駆動信号に応じてトリップするトリップ機構(回路遮断器20の電磁釈放装置26等と同様の機構)を備えていてもよい。
また、駆動部13は、質量体131を上方からハンドル21に接触させることでハンドルを移動させる構成に限られない。駆動部13は、例えば、一端がハンドル21に引っ掛けられ他端が質量体131に連結された引き紐を備え、質量体131が重力落下して引き紐を鉛直下方に引くことで、ハンドルを移動させる構成であってもよい。
解除部材133は、電磁石装置1331に限られず、例えば、駆動信号に応じて回転するモータと、モータの回転に応じて後方に移動してシーソー部材1321の第2端(上端)を後方へ押すカムと、を備えていてもよい。或いは、解除部材133は、駆動信号に応じて動作してシーソー部材1321の第1端(下端)を前方に吸引する吸引装置を備えていてもよい。なお、支持ばね1322を、電磁石装置1331のコイルとして兼用してもよい。
電源部15は、電池に限られず、例えば、分電盤1内の給電経路から電力を受ける構成であってもよい。
また、回路遮断器駆動システム100は、操作に応じて駆動部13を動作させる試験スイッチを備えていてもよい。試験スイッチは、使用者により操作されると、判定部12の判定結果とは関係なく、駆動部13の電磁石装置1331に駆動信号を送出する。これにより、判定部12から駆動信号を受け取ったときと同様に、駆動部13が動作する。このような試験スイッチを備えていることで、駆動部13の動作試験を行うことができる。また、試験スイッチに応じて駆動部13が動作したときに、ハンドル21を移動させることができるかを確認することで、回路遮断器20に対する回路遮断器駆動システム100(筐体16)の位置決めを容易に行うことができる。
判定部12は、センサ11からの出力信号に基づいて周囲環境における異常(地震)の発生を検知しても、即座に駆動部13を動作させず、所定の待機時間の経過後に駆動部13を動作させてもよい。この場合、例えば地震が発生しても、待機時間の間は電力の供給が継続されるため、その間に居住者の避難を促すことができる。待機時間は、例えば入力部14を介して適宜変更可能であってもよい。
固定部171として用いられる鉄板は、複数種類の厚さの鉄板が準備されていてもよい。そして、筐体16が取り付けられる分電盤1の種類に応じて、いずれかの鉄板が選択的に用いられてもよい。
筐体16は、磁力以外の方法によりキャビネット10に取り付けられてもよく、例えばキャビネット10に接着されてもよいし、ねじなどにより取り付けられてもよい。或いは、筐体16とキャビネット10との一方に設けられた爪を、他方に設けられた孔に嵌め込むことで、筐体16がキャビネット10に取り付けられてもよい。
筐体16は、分電盤1のキャビネット10ではなく、回路遮断器20のケース200に取り付けられてもよい。
回路遮断器駆動システム100により駆動される回路遮断器20は、主幹ブレーカ2に限られず、例えば分岐ブレーカ3であってもよい。また、回路遮断器20は、ハンドル21の閉位置において操作部21aがハンドル挿通孔203の開口面と略面一となる構成でなくてもよく、ハンドル挿通孔203から突出する構成であってもよい。
(5)まとめ
以上説明した実施形態及び変形例等から以下の態様が開示されている。
第1の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、回路遮断器(20)の外部に配置されて、周囲環境における異常が発生した場合に回路遮断器(20)を駆動する。回路遮断器駆動システム(100)は、センサ(11)と、判定部(12)と、駆動部(13)と、を備える。センサ(11)は、電力により動作して物理量を計測する。判定部(12)は、センサ(11)の出力信号に基づいて、異常の発生を検知し、回路遮断器(20)を駆動させるか否かを判定する。駆動部(13)は、回路遮断器(20)を駆動させると判定部(12)が判定した場合に、回路遮断器(20)のハンドル(21)を移動させることで、回路遮断器(20)の接点(C1)を開極させる。
この態様によれば、漏電遮断器以外の回路遮断器であっても、ハンドルを備えていれば、周囲環境における異常が発生した場合に駆動させる(接点C1を開極させる)ことが可能である。また、機械的な機構によって異常の発生を検知する構成、例えば、凹面上に支持された鋼球の落下又は移動の検知によって地震(振動)の発生を検知する構成等に比べて、異常の発生を精度よく検知可能である。
第2の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第1の態様において、判定部(12)は、出力信号が判定条件を満たした場合に、回路遮断器(20)を駆動させると判定する。回路遮断器駆動システム(100)は、判定条件を設定するための入力を受け付ける入力部(14)を更に備える。
この態様によれば、使用者が判定条件を設定(変更)することが可能となり、ひいては、回路遮断器(20)を駆動する際の異常の程度を設定(変更)することが可能となる。
第3の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第1又は第2の態様において、センサ(11)は、加速度センサ(110)を備える。判定部(12)は、加速度センサ(110)の出力信号に基づいて、異常としての地震の発生を検知する。
この態様によれば、地震が発生した場合に回路遮断器(20)を駆動させる回路遮断器駆動システム(100)を実現可能となる。
第4の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第1〜第3のいずれか1つの態様において、駆動部(13)は、質量体(131)を備える。駆動部(13)は、質量体(131)を重力落下させることにより、ハンドル(21)を移動させる。
この態様によれば、簡易な構成で、駆動部(13)を実現可能である。
第5の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第4の態様において、質量体(131)は、ハンドル(21)の上側に配置される板材(1311)を備える。板材(1311)は、重力落下することによりハンドル(21)に上方から接触することで、ハンドル(21)を移動させる。
この態様によれば、簡易な構成で、駆動部(13)を実現可能である。
第6の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第1〜第5のいずれか1つの態様において、センサ(11)、判定部(12)及び駆動部(13)を保持する筐体(16)を更に備える。
この態様によれば、筐体(16)を取り付けるだけの簡単な作業で、回路遮断器駆動システム(100)を配置することが可能となる。
第7の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第6の態様において、筐体(16)は、分電盤(1)のキャビネット(10)に、回路遮断器(20)とともに収容される。
この態様によれば、回路遮断器駆動システム(100)を目立ち難くすることが可能となる。
第8の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第6又は第7の態様において、筐体(16)は、センサ(11)及び判定部(12)に電力を供給する電池(151)が収容される収容スペース(162)を備える。
この態様によれば、例えば、停電等により電源(P1)から分電盤(1)への給電が停止した場合であっても、回路遮断器駆動システム(100)を動作させることが可能となる。
第9の態様の回路遮断器駆動システム(100)は、第6〜第8のいずれか1つの態様において、筐体(16)は、磁力により分電盤(1)のキャビネット(10)に取り付けられる。
この態様によれば、筐体(16)を着脱可能にキャビネット(10)に取り付け可能となり、例えば電池(151)の交換等が容易となる。
第10の態様の分電盤(1)は、第1〜第9のいずれか1つの態様の回路遮断器駆動システム(100)と、回路遮断器(20)と、回路遮断器(20)を保持するキャビネット(10)と、を備える。
この態様によれば、上記の回路遮断器駆動システム(100)を備えた分電盤(1)を実現可能である。
第2〜第9の態様に係る構成は、回路遮断器駆動システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 分電盤
10 キャビネット
11 センサ
110 加速度センサ
12 判定部
13 駆動部
131 質量体
1311 板材
14 入力部
151 電池
16 筐体
162 収容スペース
20 回路遮断器
21 ハンドル
100 回路遮断器駆動システム
C1 接点

Claims (10)

  1. 回路遮断器の外部に配置されて、周囲環境における異常が発生した場合に前記回路遮断器を駆動する回路遮断器駆動システムであって、
    電力により動作して物理量を計測するセンサと、
    前記センサの出力信号に基づいて前記異常の発生を判定し、前記回路遮断器を駆動させるか否かを判定する判定部と、
    前記回路遮断器を駆動させると前記判定部が判定した場合に、前記回路遮断器のハンドルを移動させることで、前記回路遮断器の接点を開極させる駆動部と、
    を備える、
    回路遮断器駆動システム。
  2. 前記判定部は、前記出力信号が判定条件を満たした場合に、前記回路遮断器を駆動させると判定し、
    前記回路遮断器駆動システムは、前記判定条件を設定するための入力を受け付ける入力部を更に備える、
    請求項1に記載の回路遮断器駆動システム。
  3. 前記センサは、加速度センサを備え、
    前記判定部は、前記加速度センサの出力信号に基づいて、前記異常としての地震の発生を検知する、
    請求項1又は2に記載の回路遮断器駆動システム。
  4. 前記駆動部は、質量体を備え、
    前記駆動部は、前記質量体を重力落下させることにより、前記ハンドルを移動させる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の回路遮断器駆動システム。
  5. 前記質量体は、前記ハンドルの上側に配置される板材を備え、
    前記板材は、重力落下することにより前記ハンドルに上方から接触することで前記ハンドルを移動させる、
    請求項4に記載の回路遮断器駆動システム。
  6. 前記センサ、前記判定部及び前記駆動部を保持する筐体を更に備える、
    請求項1〜5のいずれか1項に回路遮断器駆動システム。
  7. 前記筐体は、分電盤のキャビネットに、前記回路遮断器とともに収容される、
    請求項6に記載の回路遮断器駆動システム。
  8. 前記筐体は、前記センサ及び前記判定部に電力を供給する電池が収容される収容スペースを備える、
    請求項6又は7に記載の回路遮断器駆動システム。
  9. 前記筐体は、磁力により分電盤のキャビネットに取り付けられる、
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の回路遮断器駆動システム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の回路遮断器駆動システムと、
    前記回路遮断器と、
    前記回路遮断器を保持するキャビネットと、
    を備える、
    分電盤。
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