JP2020070604A - 鋼材の製造方法及び鋼材の製造装置 - Google Patents

鋼材の製造方法及び鋼材の製造装置 Download PDF

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【課題】両端に端板を有するとともに、湾曲した鋼材を容易かつ高精度に製造すること。【解決手段】一対のフランジと、その両フランジ間に位置するウェブとよりなる鋼材の製造方法において、平板状の外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24と、湾曲形状のウェブ材22とを用いる。両フランジ材23,24をウェブ材22の外径側及び内径側の幅端縁に圧接させることにより、その両フランジ材23,24をウェブ材22の幅端縁に沿って湾曲させて、ウェブ材22の幅端縁に沿わせる。そして、その状態で前記両フランジ材23,24と前記ウェブ材22とを溶接して、鋼材本体13とする。鋼材本体13の両端には、第1端板25及び第2端板29が溶接される。【選択図】図11

Description

本発明は、湾曲した鋼材の製造方法及び鋼材の製造装置に関するものである。
特許文献1には、コンクリート型枠を構成する型枠部材に用いられる骨格材としての鋼材であって、湾曲した鋼材を製造するための方法が開示されている。この特許文献1に記載された方法においては、鋼材本体の一端に端板としての軸受部材を位置決めして溶接するようになっている。
特開2017−75502号公報
しかし、鋼材においては、その一端だけではなく、他端にも別の端板が設けられることも多い。そして、鋼材がトンネル覆工用の型枠部材の部品として用いられる場合は、型枠の寸法に合わせて鋼材の両端の端板の相互間隔,言い換えれば鋼材の全長を所要の値に正確に規定する必要がある。
本発明の目的は、鋼材本体の両端に対して端板を所要の相互間隔を有するように溶接できる鋼材の製造方法及び鋼材の製造装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の製造方法においては、幅方向に湾曲したウェブ材の外径側の縁部にフランジ材を位置させ、そのフランジ材を前記ウェブ材に沿って湾曲させた後、その状態で、前記ウェブ材と前記フランジ材とを溶接して全体として湾曲形状の鋼材本体とする鋼材の製造方法において、前記鋼材本体の一端に第1端板を溶接するとともに、その第1端板の位置を基準として前記鋼材本体の他端に第2端板を位置決めして溶接することを特徴とする。
従って、本発明の鋼材の製造装置においては、第1端板の位置を基準として第2端板が位置決めされて溶接されるため、第1端板と第2端板との間の間隔,言い換えれば鋼材の全長を正確に規定することができる。
また、本発明の鋼材の製造装置においては、幅方向に湾曲したウェブ材を設置するための設置領域を有する定盤と、前記定盤の前記設置領域に配列され、前記ウェブ材の外径側に設けられるフランジ材を位置決めする複数の治具と、前記設置領域を介した前記治具の反対側の位置に設けられ、前記ウェブ材を前記治具側に向かって押圧するための押圧手段とを備え、前記設置領域の一端部に設けられ、前記ウェブ材の一端に設けられる第1端板を位置決めする第1位置決め手段と、前記設置領域の他端部に設けられ、前記ウェブ材の他端に設けられる第2端板を位置決めする第2位置決め手段とを備えたことを特徴とする。
従って、本発明の製造装置においては、定盤上の設置領域において幅方向に湾曲したウェブ材が設置されるとともに、そのウェブ材の外径側に位置するフランジ材が治具上で位置決めされる。次いで、押圧手段の作動によってウェブ材の外径側に沿うようにフランジ材が変形される。そして、ウェブ材の一端に第1端板が位置決めされ、ウェブ材の他端に第2端板が位置決めされる。従って、これらの部材を溶接すれば、第1端板と第2端板との間の間隔,言い換えれば鋼材の全長を正確に規定することができる。
本発明によれば、鋼材本体の両端に対して端板を所要の相互間隔を有するように正確に設置できる効果を発揮する。
コンクリート覆工用型枠の一部斜視図。 鋼材の分解斜視図。 鋼材の製造装置を示す平面図。 鋼材の製造装置の定盤を示す側面図。 第1治具の斜視図。 第2治具の斜視図。 油圧シリンダを含む押圧手段を示す斜視図。 油圧シリンダを含む押圧手段を示す平面図。 油圧シリンダ及び治具部分の断面図。 載置台の斜視図。 鋼材の製造装置の使用状態を示す平面図。 外径側フランジ材をセットした状態を示す鋼材の製造装置の一部平面図。 第1端板をセットした状態を示す鋼材の製造装置の一部平面図。 第2端板をセットした状態を示す鋼材の製造装置の一部平面図。 (a),(b)は、鋼材本体の組立工程を示す簡略図。 押圧手段の変更例を示す平面図。 (a),(b)は、ウェブ材を傾斜させた場合及び傾斜させない場合を示すウェブの断面図。 押さえローラの変更例を示す断面図。 トンネルにおけるコンクリート覆工型枠の使用状態を示す断面図。
本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図19に示すように、ほぼ円弧の湾曲形状をなす鋼材10は、コンクリート型枠11の一部である型枠部材12の骨格を構成する。型枠部材12は、コンクリートCの表面を成形するために鋼材10の外径側に溶接されたスキンプレート14を備えている。前記鋼材10は、円弧状に湾曲した断面H形の鋼材本体13を備え、その鋼材本体13の一端に第1端板25が溶接されるとともに、他端に第2端板29が溶接されている。前記第1端板25は、軸孔27を有する板28を取付板26に溶接して構成されている。第2端板29は1枚の板材によって構成されている。第2端板29には位置決め用の孔55が透設されている。
前記コンクリート型枠11は、複数の型枠部材12を組み合わせて構成され、トンネルの内周側にトンネル覆工用のコンクリートCを打設するために用いられる。前記軸孔27は、鋼材10と他の鋼材10と連結する軸ピンのためのものである。
図2に示すように、鋼材本体13は断面H形をなしている。この鋼材本体13は、ウェブを構成するウェブ材22と、そのウェブ材22の外径側及び内径側の幅端縁にそれぞれ溶接され、外径側及び内径側のフランジを構成する外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24とによって構成されている。従って、鋼材本体13はH型鋼の構成を有する。ウェブ材22の前記第2端板29側の端部における内径側には、内径側のフランジの一部を構成するフランジ片58が溶接されており、このフランジ片58には軸孔54を有する1枚の板52が溶接されている。前記軸孔54は、前記軸孔27と同様に、鋼材10と他の鋼材10とを連結する軸ピンのためのものである。
図1,図2及び図15(a),(b)に示すように、ウェブ材22は切断よって形成される。また、湾曲されていない平板形状の外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24が用意され、それらのフランジ材23,24がウェブ材22の外径側及び内径側の幅端縁のカーブに沿った状態で、そのカーブに従って変形される。そして、その状態でウェブ材22とフランジ材23,24との突き合わせ部間が溶接されて、鋼材本体13となる。また、外径側フランジ材23とウェブ材22との溶接に先立って、外径側フランジ材23に前記板28を溶接した第1端板25が溶接される。さらに、ウェブ材22とフランジ材23,24とが溶接されるとともに、第1端板25がウェブ材22及び内径側フランジ材24を含む鋼材本体13の一端に溶接される。そして、その後、鋼材本体13の他端に第2端板29が溶接される。板52を溶接したフランジ片58は、内径側フランジ材24や第2端板29の溶接前、あるいは溶接後のいずれのタイミングにおいて溶接されてもよい。
次に、本実施形態の鋼材の製造装置及びその製造装置を用いた鋼材の製造方法を説明する。
本実施形態の製造装置31においては、図3に示された平面長方形の定盤32の短辺の延びる方向を製造装置31の前後方向とし、そして、後述の第1治具34及び第2治具35の配列側を手前側とし、油圧シリンダ41側を奥側(後ろ側)とする。また、定盤32の長辺の延びる方向を製造装置31の左右方向とする。
図4に示すように、製造装置31の定盤32は、架台30を介して工場の床面に設置され、作業者が通常位置する手前側が下になるように、前後方向において傾斜されている。この傾斜角度は、水平面に対して20〜70度程度が好ましい。
図3に示すように、定盤32の上面の手前側は、ウェブ材22,外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24の設置領域60になっている。この設置領域60には、複数の調節溝33が等間隔をおいて透設されている。これらの調節溝33は、前端部が後方の1点を中心としたほぼ円弧ライン上に位置する。調節溝33は、前記の1点を中心とした半径線L1上において延びるように形成されている。
前記設置領域60の前部側には、複数の第1治具34と、右寄り位置に配置されたひとつの第2治具35とが配列設置されている。図5及び図6に示すように、第1治具34及び第2治具35は、起立した受け壁343,353をそれぞれ備えるとともに、その受け壁343,353の上端には後方に向かって突出する突条344,354が形成されている。第1治具34及び第2治具35は、その受け壁343,353が後方の前記1点に対向して、治具列全体として湾曲形成面を構成する。
図5に示すように、第1治具34は、その底壁346に、ボルト挿通孔341と、左右方向に延びるボルト挿通溝342とを有している。そして、ボルト挿通孔341及びボルト挿通溝342の少なくとも一方から前記調節溝33を通るボルト36が定盤32の裏面側でナット37によって締め付けられることにより、第1治具34が定盤32上に固定される。ナット37が緩められて治具34が調節溝33に沿って移動されることにより、第1治具34の前後位置が調節される。また、ナット37が緩められることにより、第1治具34が回動されて、設置領域60に対する受け壁343の向きが調節される。第1治具34の底壁346及び受け壁343の一側間には補強壁347が介在されている。
図6に示すように、第2治具35は、その底壁356に、一対の左右方向に延びるボルト挿通溝352を有している。そして、ボルト挿通溝352から前記調節溝33を通るボルト36が定盤32の裏面側でナット37によって締め付けられることにより、第2治具35が定盤32上に固定される。ナット37が緩められて第2治具35が調節溝33及びボルト挿通溝352に沿って移動されることにより、第2治具35の前後位置及び左右位置が調節される。また、ナット37が緩められることにより、第2治具35が回動されて、設置領域60に対する受け壁353の向きが調節される。第2治具35の底壁356及び受け壁353の一側間には補強壁357が介在されている。
第1治具34及び第2治具35の前記挿通孔341、ボルト挿通溝342,352、ボルト36及びナット37などにより、第1治具34及び第2治具35の向きや位置を調節するための治具位置調節手段が構成されている。
図6に示すように、前記補強壁357には、第2位置決め手段としての位置決め部材38が軸39により図6に実線で示す奥側の位置決め位置と2点鎖線で示す手前側の退避位置との間を回動可能に支持されている。位置決め部材38には、前記位置決め位置に配置されたときに、前記第2端板29の前記孔55と対向する孔56が透設されている。
図3に示すように、設置領域60の奥側において、定盤32のほぼ全域には多数(一部のみ図示)の取付け孔40が形成されている。図7〜図9に示すように、選択された取付け孔40には、押圧手段を構成する複数の油圧シリンダ41がその前部のブラケット42のボルト421を介して支持されており、取付け孔40を選択することにより、油圧シリンダ41は任意の位置に設置される。すなわち、ブラケット42には1本のボルト421が固定されており、このボルト421が前記取付け孔40を通って定盤32の下面側においてナット422によって固定される。従って、ナット422を緩めることにより、油圧シリンダ41がボルト421を中心に回動できて、設置領域60に対する油圧シリンダ41の向きを調節することができる。このため、ボルト421や取付け孔40などによりシリンダ位置調節手段が構成されている。油圧シリンダ41の後部側のエンド部材53には、左右一対のピン531が固定され、そのピン531は定盤32の上面に当接されている。図9から明らかなように、油圧シリンダ41の軸線L2が定盤32の上面に対して斜め下向きになるように、前記ピン531の高さ,前部側のブラケット42の下面の角度等が設定されている。通常、油圧シリンダ41は、前記半径線L1上において相互にほぼ等間隔をおいて設置される。
図7〜図9に示すように、油圧シリンダ41のピストンロッド411には、ステー51が取り付けられている。ステー51の両端には、軸44によりローラ支持部材45が回転可能に支持されており、そのローラ支持部材45の両端には押圧手段を構成する押さえローラ46が回転可能に支持されている。前記ローラ支持部材45は、2枚の支持板47と、両支持板47間にボルト48によって固定されたスペーサ49とを有し、両支持板47間に前記押さえローラ46が介在されている。押さえローラ46の外周の軸方向中央には規制溝461が形成されており、この規制溝461の開口縁両側には傾斜案内面462が形成されている。
図10及び図11に示すように、前記治具34と押さえローラ46との間の位置において、定盤32上の適当位置には複数の載置台50が設置される。この載置台50は、パイプ材が輪切りにされた一対のピース501を溶接して構成され、定盤32上におけるウェブ材22の設置高さとほぼ同じ厚さに形成されている。
図12及び図13に示すように、治具34の配列域の左方において、定盤32には円形の収容孔61が形成されており、この収容孔61内には円形の支持盤62が定盤32の上面と平行な面内において回転可能に収容されている。支持盤62の回転中心には中心孔621が形成されている。この中心孔621には、ピン74が挿入支持される。なお、収容孔61の内底部には自由回転可能なターンテーブル(図示しない)が設けられ、このターンテーブル上に支持盤62が設置されている。中心孔621及びピン74は第1位置決め手段を構成している。
図12及び図13に示すように、支持盤62の上面には受け具としての第1位置決め手段としての第3治具63が固定され、その右側面に受け壁64及び突部641が形成されている。この治具63は、定盤32上の前記複数の第1治具34と同じものが使用されている。
支持盤62の上面には保持金具65が固定され、その外側面には前記第3治具63の受け壁64の受け面を通る面とほぼ直交する面上に位置する把持面66が形成されている。保持金具65のブラケット67には把持レバー68が軸69により回転可能に支持されており、その把持レバー68の一端には、前記把持面66との間において外径側フランジ材23の端部を把持する把持部70が形成されている。レバー68の他端には、把持部70の把持を解放する方向に付勢するスプリング71が掛けられている。前記軸69とスプリング71との間の位置において、保持金具65には油圧シリンダ72が設けられ、そのピストンロッド721が把持レバー68に対向している。そして、ピストンロッド721の突出により、スプリング71の弾性力に抗して把持レバー68が把持方向に回転される。
次に、以上のように構成された鋼材の製造装置を使用した鋼材の製造方法について説明する。
図3及び図11に示すように、製造しようとする鋼材本体13のウェブ材22の外径の湾曲形状に合わせて、第1治具34及び第2治具35の位置と受け壁353の向きとを調節する。また、鋼材本体13の長さやウェブ材22の内径の湾曲形状等に合わせて油圧シリンダ41の位置や向きを調節する。ここで、鋼材本体13の長さが短い場合は、左右方向中央部の油圧シリンダ41が使用され、長い場合は左右両側の油圧シリンダ41も使用される。
この状態で、湾曲されていない平板状の外径側フランジ材23を定盤32上に載置するとともに、第1治具34及び第2治具35の受け壁353に支持する。さらに、載置台50上にウェブ材22を載置する。そして、内径側フランジ材24をウェブ材22の内径側に位置するように定盤32上に載置する。この場合、内径側フランジ材24が押さえローラ46と干渉する場合は、作業者が内径側フランジ材24を手作業で湾曲させてウェブ材22を押さえローラ46の前方に位置させればよい。
この状態で、図9及び図11に示すように、油圧シリンダ41が作動されて、ピストンロッド411が突出される。これによって、内径側フランジ材24が押さえローラ46によって押圧され、その結果、ウェブ材22及び外径側フランジ材23が押されて、内径側フランジ材24がウェブ材22に沿って湾曲されるとともに、外径側フランジ材23がウェブ材22及び複数の受け壁343,353が形成する湾曲面に沿って湾曲される。このとき、外径側フランジ材23は受け壁343,353の突条344,354によって定盤32の上面から上方に浮き上がることなく保持される。また、図7に示すように、油圧シリンダ41が斜め下向きの軸線L2上に位置しているため、内径側フランジ材24は、上方に移動されたりすることなく、ウェブ材22に対する所定位置に保持される。
そして、この状態を維持して、ウェブ材22の内外両幅端縁と内外のフランジ材23,24の内側面との間における適当位置を溶接して、それらを一体化する。一方、図12及び図13に示すように、あらかじめ、内径側フランジ材24より長く形成された平板状の外径側フランジ材23の一端部に第1端板25の取付板26が外径側フランジ材23に対して直角をなすように溶接されている。
そして、外径側フランジ材23を定盤32上に設置して、外径側フランジ材23の端部を保持金具65の把持面66に支持する。また、第1端板25の軸孔27を支持盤62の中心孔621に一致させて、軸孔27及び中心孔621にピン74を挿入して、第1端板25の位置決めをする。さらに、油圧シリンダ72を作動させて、外径側フランジ材23の端部を把持面66との間において把持する。
この状態において、前記のように、押さえローラ46により、内径側フランジ材24を治具34,35の受け壁343,353側に湾曲させれば、外径側フランジ材23の変形にともなって、外径側フランジ材23の端部の角度が変化する。これにともない、支持盤62が回転し、第1端板25がピン74を中心にして回転され、外径側フランジ材23の角度変化が許容される。このとき、第1端板25は、第3治具63の受け壁64によって受けられて、位置決め状態に保持される。
次いで、図11及び図14に示すように、設置領域60の右側の位置決め部材38を後方の位置決め位置に配置して、その位置決め部材38に第2端板29を第2治具35の受け壁353に当てた状態で沿わせる。ここで、位置決め部材38の孔56と、第2端板29の孔55とに位置決めピン57とを挿入して、第2端板29の位置決め状態が保持されるようにするとよい。このピン57の使用に代えて、第2端板29と位置決め部材38とをクランパ(図示しない)によってクランプ保持してもよい。この場合、第2治具35は、第3治具63の受け壁631の設置領域60側の面を基準にした位置,言い換えれば第1端板25の位置を基準にした位置に位置決め部材38のウェブ材22側の面が位置するように位置調節される。そして、第2端板29をウェブ材22や内径側フランジ材24に対して溶接する。この場合、第2端板29は、少なくともウェブ材22に溶接する。従って、湾曲状態の鋼材本体13の最大長さは、第1端板25から位置決め部材38に規制された第2端板29まであって、鋼材本体13の湾曲度合いの僅かな違いなどによって第2端板29と鋼材本体13との間に隙間が形成されることがある。しかし、その隙間に溶接金属を介在させれば、鋼材本体13と第2端板29との結合に問題はなく、鋼材本体13の長さの相違を吸収できる。
以上のようにして、第1端板25と第2端板29との相互間隔を正確に規定して、正確な長さの鋼材10とすることができる。従って、正確な寸法の型枠部材を組み立てることができる。
なお、前記のように、フランジ片58は、内径側フランジ材24や第2端板29の溶接前、あるいは溶接後のいずれのタイミングにおいて溶接されてもよい。しかし、図14に示すように、ウェブ材22などに対する第2端板29の溶接後に、フランジ片58の端部を第2端板29に当てて、フランジ片58をウェブ材22に溶接すれば、軸孔54を有する板52を正確に位置決めできる。この場合、ウェブ材22に加えて、フランジ片58は第2端板29に対して溶接してもよい。
本実施形態においては、以下の効果を有する。
(1)鋼材本体13の一端の第1端板25を基準として鋼材本体13の他端に第2端板29を位置決めして溶接するため、第1端板25と第2端板29との間の距離を正確に設定することができる。このため、鋼材10の全体の長さを正確に設定できて、高精度な型枠部材12を組み立てることができる。また、第2端板29の溶接後に、フランジ片58をウェブ材22などに溶接すれば、軸孔54を有する板52を正確に位置決めできる。
(2)位置決め部材38を有する第2治具35の前後や左右の位置調節や向きを調節できるため、位置決め部材38を鋼材本体13の端部に正確に沿わせることができる。従って、鋼材本体13と第2端板29とを正確に位置決めして、高い形状精度を有する鋼材10とすることができる。すなわち、第2治具35の位置を、ウェブ材22の外径側の湾曲方向と交差する方向に沿う方向及び設置領域60に対して向きを変える方向に調節できる。このため、鋼材本体13の端部に沿って第2端板29を正確に配置できる。
(3)しかも、油圧シリンダ41部のナット422を緩めた状態において、内径側フランジ材24の押圧に際して、その内径側フランジ材24の変形や位置の変化に応じて、油圧シリンダ72の向きや軸44を中心とした押さえローラ46の向きが自然に変更される。このため、ウェブ材22の位置や曲率の相違に関わらず、内径側フランジ材24を無理なく押圧して、ウェブ材22の外径側及び内径側の縁部に外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24を沿わせることができる。従って、形状精度の高い鋼材本体13を製造できるとともに、油圧シリンダ72や治具34,35などに無理な力が作用することを回避して、製造装置31の作動不良などを未然に防止できる。すなわち、油圧シリンダ72を作動させて、外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24を変形させる際、外径側フランジ材23に溶接された第1端板25はピン74を中心に回転されるのみで、定位置を保持する。従って、ウェブ材22として長さや曲率が異なるものに変更された場合、ウェブ材22の内径側の縁部の位置や傾き、あるいはウェブ材22の第2端板29側の端縁の位置や傾き角度が変化する。本実施形態においては、このような変化に対して無理なく対応して製造装置31の円滑な作動を得ることができる。
(4)位置決め部材38を位置決め位置から退避位置に配置できる。従って、第2端板29を使用しない鋼材の製造において位置決め部材38が邪魔になることなく作業を遂行できる。
(変更例)
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様で具体化することも可能である。
・図16に示すように、油圧シリンダ41のピストンロッド411の先端において軸44によって支持されるローラ支持部材45を一基にすること。
・油圧シリンダ41の押さえローラ46によりウェブ材22を外径側フランジ材23側に押し当てて、外径側フランジ材23を湾曲させた後に、油圧シリンダ41のピストンロッド411の没入によって押さえローラ46をウェブ材22から一旦退避させる。そして、ウェブ材22と押さえローラ46との間に内径側フランジ材24を設置して、押さえローラ46により内径側フランジ材24をウェブ材22に対して押圧すること。この方法においては、外径側フランジ材23や内径側フランジ材24が厚いために、あるいは短いために、湾曲し難いものである場合に、油圧シリンダ41の推力が小さくても、フランジ材23,24を容易に湾曲させることができる。
・図18に示すように、押さえローラ46の規制溝461を深くして、ウェブ材22を片持ち状態に保持できるようにすること。このように構成すれば、ウェブ材22をその線対称以外の複数位置で片持ち保持することにより、ウェブ材22を定盤32の上面とほぼ平行に保つことが可能になる。すなわち、図2及び図17(a),(b)に示すように、湾曲状態のウェブ材22を外径側221が下側になるように傾斜させた場合、内径側中央部222と内径側両側端部223とは高さαが異なる。従って、ウェブ材22の長さ方向における線対称位置を外れた複数位置において、ウェブ材22の内径側224を同一高さに保持した場合、ウェブ材22の外径側221の全域が内径側224と同一高さ位置になる。このため、複数の押さえローラ46の規制溝461が同一高さ位置に配置されていれば、ウェブ材22全体をその高さ位置に保持することが可能になる。
・前記実施形態では、外径側フランジ材23及び内径側フランジ材24と、ウェブ材22とにより断面H形の鋼材本体13を湾曲形状に成形するようにした。これに対し、ウェブ材22と外径側フランジ材23とにより断面T形の鋼材本体13を成形して溶接するとともに、鋼材本体13両端に第1端板25及び第2端板29を溶接し、その後、ウェブ材22の内径側に内径側フランジ材24を溶接すること。この場合、前記実施形態と同様に、ウェブ材22に内径側フランジ材24を押圧して湾曲させて溶接しても、あらかじめ湾曲された内径側フランジ材24をウェブ材22に溶接してもよい。
・フランジ片58を第2端板29と一体にすること。すなわち、あらかじめフランジ片58を第2端板29に溶接し、その状態の第2端板29をウェブ材22に溶接すること。
・フランジ片58を内径側フランジ材24と一体にすること。すなわち、あらかじめフランジ片58を内径側フランジ材24に溶接し、その状態の内径側フランジ材24をウェブ材22に溶接すること。
10…鋼材、13…鋼材本体、22…ウェブ材、23…外径側フランジ材、24…内径側フランジ材、25…第1端板、29…第2端板、31…製造装置、32…定盤、34…第1治具、35…第2治具、41…油圧シリンダ、46…押さえローラ、60…設置領域、63…第3治具、74…ピン、411…ピストンロッド、621…中心孔。

Claims (6)

  1. 幅方向に湾曲したウェブ材の外径側の縁部にフランジ材を位置させ、そのフランジ材を前記ウェブ材に沿って湾曲させた後、その状態で、前記ウェブ材と前記フランジ材とを溶接して全体として湾曲形状の鋼材本体とする鋼材の製造方法において、
    前記鋼材本体の一端に第1端板を溶接するとともに、その第1端板の位置を基準として前記鋼材本体の他端に第2端板を位置決めして溶接する鋼材の製造方法。
  2. 前記ウェブ材の外径側及び内径側の縁部にそれぞれ外径側フランジ材及び内径側フランジ材を位置させ、その両フランジ材を前記ウェブ材に沿って湾曲させた後、その状態で、前記ウェブ材と前記外径側フランジ材及び内径側フランジ材とを溶接する請求項1に記載の鋼材の製造方法。
  3. 幅方向に湾曲したウェブ材を設置するための設置領域を有する定盤と、
    前記定盤の前記設置領域に配列され、前記ウェブ材の外径側に設けられるフランジ材を位置決めする複数の治具と、
    前記設置領域を介した前記治具の反対側の位置に設けられ、前記ウェブ材を前記治具側に向かって押圧するための押圧手段とを備え、
    前記設置領域の一端部に設けられ、前記ウェブ材の一端に設けられる第1端板を位置決めする第1位置決め手段と、
    前記設置領域の他端部に設けられ、前記ウェブ材の他端に設けられる第2端板を位置決めする第2位置決め手段とを備えた鋼材の製造装置。
  4. 前記第2位置決め手段を前記複数の治具よりなる治具列の一つの治具に設けた請求項3に記載の鋼材の製造装置。
  5. 前記第2位置決め手段を、前記第2端板を位置決めする位置決め位置と、その位置決め位置から退避する退避位置とに配置可能にした請求項4に記載の鋼材の製造装置。
  6. 前記第2位置決め手段を有する治具の位置を、前記ウェブ材の外径側の湾曲方向と交差する方向及び向きを変える方向に調節するための治具位置調節手段を設け、前記押圧手段をシリンダ及びそのシリンダのピストンロッドの先端に設けられた押さえローラにより構成するとともに、一箇所を中心にして前記シリンダの向きを調節するシリンダ位置調節手段を設けた請求項5に記載の鋼材の製造装置。
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