JP2020168696A - 管体切断装置及び管体切断方法 - Google Patents

管体切断装置及び管体切断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】管体を機械的切断する際に、管体の切断面による刃部の挟み込みを抑制することができる管体切断装置を提供する。【解決手段】保持機構2は、鋼管Sの周壁の内周面に当接する一対の角部33aを有するラム33と、外周面に当接する第2フレーム31とを備える。一対の角部33aは、鋼管Sの周方向で、互いに間隔を存して配置される。第2フレーム31は、一対の角部33aの周方向で内側に配置される。切断機構1は、第2方向に移動する刃部14を備える。刃部14は、一対の角部33aの周方向で外側に配置される。【選択図】図5

Description

本発明は、保持された管体を、その管体の軸線方向に機械的切断する管体切断装置及び管体切断方法に関する。
原子力事業者が、原子力事業のための施設で用いた資材等を、「放射線による障害の防止のための措置」を必要としないものとして取り扱うためには、原子力事業者は、その資材等について、国から「核燃料物質によって汚染されたものでないもの」という認定を受けなければならない。この認定を受けるためには、原子力事業者は、予め国の認可を受けた方法に基づいて、その資材等について放射能濃度の測定及び評価を行わなければならない。
そのような測定及び評価のためには、試料を所定の形状としなければならない場合がある。例えば、原子力事業のための施設では、種々様々な管体が用いられている。そのような管体を試料とするためには、その管体の周壁を、その管体の軸線方向に沿って切断(以下、このような切断を「縦割り」ということがある。)した後、切断されたパーツをプレス等によって平板状に加工しなければならない場合がある。
ここで、管体を切断する装置としては、プラズマ、ガス等を用いた熱的切断を行う装置が知られている。しかし、放射能濃度の測定及び評価のための試料を作成するために熱的切断を採用すると、その切断の際に発生する熱等によって、試料(厳密には、試料に付着している物質)が変質してしまうおそれがあった。
そのため、放射能濃度の測定及び評価のための試料を作成する場合には、丸鋸、バンドソー等の切断機構を用いた機械的切断を行う装置(例えば、特許文献1参照)が採用される。この特許文献1に記載の管体切断装置では、切断対象となる管体の両端で、固定部材及びアームを管体の周壁の内周面及び外周面に当接させて挟持するとともに、管体全体を半円状の窪みに嵌め込んで、管体を保持している。
特開2019−005884号公報
ところで、原子力事業のための施設で用いられていた管体は、設置されていた状況等により、ひずみが生じている場合がある。そのため、そのような管体を特許文献1に記載の管体切断装置で保持した場合、管体の切断中に管体に残留しているひずみによって、切断部分に対して狭めるような応力(すなわち、対向する切断面を近接させるような応力)が生じることがある。
そのような応力が生じると、管体の切断面によって、切断機構の刃部が挟み込まれてしまうおそれがあった。そして、そのような挟み込みが生じると、例えば、刃部の駆動が阻害されて、切断不能に陥るおそれがあった。また、例えば、切断が継続できても刃部と切断面との間の摩擦によって刃部の減肉、高温化が生じて、刃部、ひいては、その刃部を備えている切断機構の寿命が短くなってしまうおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、管体を機械的切断する際に、管体の切断面による刃部の挟み込みを抑制することができる管体切断装置及び管体切断方法を提供することを目的とする。
本発明の管体切断装置は、
管体の周壁に内周面側及び外周面側から当接することによって該周壁を挟持して該管体を保持する保持機構と、前記保持機構に保持された前記管体を機械的切断する切断機構とを備えている管体切断装置であって、
前記管体を保持した状態で該管体の周方向となる方向を第1方向とし、該管体の軸線方向となる方向を第2方向とし、
前記保持機構は、前記周壁の内周面に当接する内周側当接部材と、前記周壁の外周面に当接する外周側当接部材とを備え、
前記内周側当接部材は、前記周壁の内周面に当接する一対の内周側当接部を有し、
前記一対の内周側当接部は、前記第1方向で、互いに間隔を存して配置され、
前記外周側当接部材は、前記一対の内周側当接部の前記第1方向における内側に配置され、
前記切断機構は、前記第2方向に移動する刃部を備え、
前記刃部は、前記一対の内周側当接部の前記第1方向における外側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の管体切断方法は、
管体の周壁に内周面側及び外周面側から当接することによって該周壁を挟持して該管体を保持し、保持された前記管体を該管体の軸線方向に機械的切断する管体切断方法であって、
前記周壁の内周面に、前記管体の周方向に間隔を存して配置されている一対の内周側当接部を当接させるとともに、前記周壁の外周面の前記一対の内周側当接部の当接位置よりも前記周方向における内側となる位置に、外周側当接部を当接させて、前記一対の内周側当接部と前記外周側当接部とによって前記周壁を挟持して前記管体を保持するステップと、
前記一対の内周側当接部の当接位置よりも前記周方向における外側となる位置で、保持された前記管体を前記管体の軸線方向に切断するステップとを備えていることを特徴とする。
ここで、「第1方向における内側」とは、保持された状態の管体の軸線方向(第2方向)から見て、その管体の径方向の中心となる点から一対の内周側当接部の一方を通るように延びる2本の直線で区切られた範囲のうち、その2本の直線のなす角度が180度未満となる側の範囲を指す。一方、「第1方向における外側」とは、その範囲のうち、その角度が180度を超える側の範囲を指す。
このように、本発明の管体切断装置及び管体切断方法では、管体の周壁の内周面に、一対の内周側当接部を当接させるとともに、外周面の管体の周方向で一対の内周側当接部の内側となる位置に、外周側当接部を当接させて、一対の内周側当接部と外周側当接部とによって周壁を挟持し、管体を保持している。
これにより、一対の内周側当接部からの力は、外周側当接部を支点として、周壁のうち周方向で一対の内周側当接部の外側となる部分(すなわち、刃部が当接する部分)に作用することになる。そして、この力は、その部分の周壁を周方向に広げ、管体を拡径させるような力(すなわち、対向する切断面を離間させるような力)となっている。
そのため、この管切断装置及び管体切断方法では、保持された管体に対して対向する切断面を離間させるような力が加わっているので、管体の内部にひずみによって切断面を近接させるような応力が発生していたとしても、その切断面が離間するように移動して管体が拡径する、又は、その切断面の近接が抑制される。
したがって、本発明の管体切断装置及び管体切断方法によれば、対向する切断面の近接を抑制して、その管体の切断面による刃部の挟み込みを抑制することができる。
また、本発明の管体切断装置においては、
前記管体を保持した状態で該管体の径方向の中心となる点と前記一対の内周側当接部同士の中心となる点とを通り、前記第2方向に延在する平面を第1平面とし、
前記外周側当接部材は、前記周壁の外周面に当接する一対の外周側当接部を有し、
前記一対の外周側当接部は、前記第1方向で、互いに間隔を存し、且つ、前記第2方向から見て、前記第1平面を挟んで配置されていることが好ましい。
例えば、外周側当接部と管体の外周面とが、管体の軸線方向から見て一点で接触している場合、外周側当接部からの力の方向によっては、切断中に、管体が、管体の軸線方向から見て左右方向に移動してしまうおそれがある。ひいては、切断面が湾曲して、切断面による刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、このように構成すると、管体は、外周側の2点及び内周側の2点で保持され、それらの点は、管体の軸線方向から見て左右対称となる。これにより、内周側当接部及び外周側当接部から管体に対して加わる力が均一化して、切断中における管体の左右方向への移動を抑制することができる。ひいては、その移動に起因する刃部の挟み込みを防止することができる。
また、本発明の管体切断装置においては、外周側当接部材が一対の外周側当接部を有している構成の場合、
前記刃部の厚さは、前記一対の外周側当接部同士の間隔よりも小さいことが好ましい。
試料を作成するに際しては、管体の周壁を周方向の所定の位置で縦割りした後(1回目の切断)、その管体を軸線周りに回転させて、周壁を1回目の切断とは周方向で異なる位置で縦割りして(2回目の切断)、管体を2分割する場合がある。そして、2回目の切断の切断位置によっては、切断されて切り離された部分が、落下等によって意図しない方向に移動してしまい、刃部に接触してしまうおそれがある。
そこで、このように構成すると、軸線方向から見て、1回目の切断の切断位置を、一対の外側当接部の内側に位置させることができる。これにより、2回目の切断によって管体が2分割された際にも(すなわち、2つのパーツに切り離された際にも)、切り離された部分のいずれも、一方の内側当接部と外側当接部とによって保持される。その結果、切り離された部分の意図しない移動を抑制することができる。
また、本発明の管体切断装置においては、
前記管体を保持した状態で該管体の径方向の中心となる点を通り、前記第2方向に延在する平面を第2平面とし、
前記刃部は、前記第2平面上を前記第2方向に移動して、前記管体を切断することが好ましい。
ここで、「第2平面」とは、すなわち、管体の中心軸線を含む平面であり、「第1平面」とは異なり、内周側当接部の位置によってその位置が規定されていない平面である。
第2平面からずれた位置で管体を切断すると、軸線方向から見て刃部の左右に位置する管体の切断面の厚さが異なり、切断面から刃部に加わる力が左右で異なってしまうことがある。そして、その左右の力の差によって切断方向が湾曲させられて、刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、このように、第2平面上を刃部が移動するように構成すると(すなわち、第2平面と一致した面で管体を切断するように構成すると)、刃部の左右に位置する管体の切断面の厚さを均一化して、切断面から刃部に加わる力を左右で均一化することができる。これにより、その左右の力の差による切断方向の湾曲を抑制して、それによって生じる、刃部の挟み込みも防止することができる。
また、本発明の管体切断装置においては、刃部が第2平面上を移動する構成の場合、
前記第2方向から見て、前記第2平面を挟んで互いに対向し、且つ、前記管体を保持した状態で該管体の外周面に所定の間隔を存して対向する一対の枠体を備えていることが好ましい。
このように構成すると、管体を設置する際に、管体を枠体の内側に挿通させるだけで、管体を第2平面に沿って切断するために好適な位置に位置決めすることができる。これにより、容易に、第2平面と一致した面で管体を切断することができるようになる。
また、本発明の管体切断装置においては、
前記第2方向から見て、互いに対向するように配置された一対の規制部材を備え、
前記一対の規制部材同士の間隔は、切断対象となる前記管体の外径よりも大きく、且つ、前記内周側当接部材及び前記外周側当接部材が当接することによって保持された前記管体が切断されて該管体が拡径した際に、該管体の外周面に当接する大きさであることが好ましい。
内周側当接部材及び外周側当接部材が当接することによって保持された管体を切断して、その管体を拡径させた場合、その管体に生じているひずみによっては、その拡径の度合い(切断された部分の開き具合)は、軸線方向から見て、必ずしも左右対称とはならない。その開き具合が左右で異なると、それに伴ってこれから切断される部分における切断面が湾曲して、切断面による刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、このように構成すると、規制部材によって管体の拡径(ひいては、切断された部分の開き具合)をある程度抑制して、切断された部分の開き具合を左右である程度均一化することができる。これにより、これから切断される部分における切断面の湾曲を抑制して、それによって生じる、切断面による刃部の挟み込みを防止することができる。
実施形態に係る管体切断装置の側面図であり、鋼管を設置する際の状態を示す図。 図1の管体切断装置の側面図であり、鋼管を切断している状態を示す図。 図1の管体切断装置の固定側保持機構のIII−III線断面図であり、鋼管を設置した後、保持する前の状態を示す図。 図3の固定側保持機構の正面図であり、鋼管を保持した状態を示す図。 図3の固定側保持機構の正面図であり、鋼管を切断した状態を示す図。 図1の管体切断装置を用いた管体切断方法のフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の管体切断装置、及び、それを用いた管体切断方法について説明する。
なお、本実施形態においては、例えば、炭素鋼鋼管、ステンレス鋼鋼管等の鋼管を切断する場合について説明している。しかし、本発明は、そのような鋼管のみを切断し得るものではない。例えば、鉄以外の金属、合成樹脂、それらのいずれかを用いた複合材料等で形成された管体も切断し得るものである。
具体的には、アルミニウム又はアルミニウム合金管、銅又は銅合金管、鉛又は鉛合金管、チタン又はチタン合金管、マグネシウム合金管等の非鉄金属で形成された管体、内部を塩化ビニル等でライニングした炭素鋼鋼管等の複合材料で形成された管体も、切断し得るものである。
まず、図1〜図5を参照して、本実施形態の管体切断装置Cの構成について説明する。
なお、以下の説明においては、単に「周方向」(第1方向)、「軸線方向」(第2方向)、「径方向」、「径方向の中心となる点」という場合には、管体切断装置Cに保持された状態(図2,図4参照)における鋼管S(管体)の周方向となる方向、軸線方向となる方向(第1軸線a1方向)、径方向となる方向、径方向の中心となる点(第1中心点c1)を指す。
図1及び図2に示すように、管体切断装置Cは、保持された鋼管Sを機械的切断する切断機構1と、切断機構1の上方に設置され、鋼管Sの周壁を挟持して鋼管Sを保持する保持機構2とを備えている。
切断機構1は、平板状の第1ベースプレート10と、第1ベースプレート10上に、軸線方向に沿って延設されている第1レール11と、第1レール11に進退自在に取り付けられている第1可動プレート12とを備えている。
また、切断機構1は、第1可動プレート12上に、第1可動プレート12に対して揺動自在に支持されている基台13と、基台13に回転自在に軸支されている円盤状の刃部14と、刃部14の回転駆動力を生成するモータ15と、伸縮自在な第1エアシリンダ16と、基台13の揺動端部及び第1エアシリンダ16を連結するアーム17とを備えている。
第1可動プレート12は、その上面に、軸線方向で、基端部側に設けられた支持部材12aと、基台13の揺動端部側に設けられた第1ガイド部材12bとを有している。
支持部材12aは、基台13の基端部を、管体切断装置Cに保持された状態における鋼管Sの軸線である第1軸線a1と平面視で直交し、鋼管Sの第1軸線a1よりも下方に位置している第2軸線a2を中心軸線として、回動自在に支持している。これにより、基台13に固定されている刃部14は、基台13の揺動に応じて、上下方向に移動する。
第1ガイド部材12bは、第1可動プレート12から、上方に向かって延設されている。第1ガイド部材12bの上端部には、基台13側に向かって突出している係止突起が設けられている。係止突起の下面には、基台13が所定の位置まで揺動した際に、基台13の揺動端部の上面が当接する。これにより、基台13の揺動(ひいては、基台13に取り付けられている刃部14の上下方向の移動)は、所定の範囲内となるように規制されている。
基台13の揺動端部には、アーム17の一方側の端部が固定されている。アーム17の他方側の端部は、第1エアシリンダ16の一方側の端部に回動自在に取り付けられている。第1エアシリンダ16の他方側の端部は、第1可動プレート12に回動自在に取り付けられている。第1エアシリンダ16は、給気機構(不図示)からの給気量に応じて、その軸線方向に伸縮自在に構成されている。
そのため、基台13は、第1エアシリンダ16の伸縮に応じて、第1可動プレート12に対して、第2軸線a2を中心として、上下方向に揺動する。すなわち、基台13に指示されている刃部14は、第1エアシリンダ16の伸縮に応じて、上下方向に移動する。
刃部14は、丸鋸である。刃部14の回転中心軸線である第3軸線a3は、管体切断装置Cに保持された状態における鋼管Sの第1軸線a1と平面視で直交し、鋼管Sの第1軸線a1よりも下方に位置している。刃部14は、刃部14を支持する基台13の上下方向の揺動、及び、基台13の載置されている第1可動プレート12の軸線方向の移動によって、上下方向及び軸線方向に、進退自在となっている。
そのため、刃部14は、鋼管Sを切断する前、又は、鋼管Sを切断した後には、図1に示すように、刃部14の全体が下方に移動させられる。これにより、刃部14の全体が、保持機構2の後述する第2ベースプレート20の溝20aから上方に突出していない状態になる。すなわち、刃部14と保持されている鋼管Sの周壁とが接触しない状態になる(図3参照)。
一方、鋼管Sを切断する際、又は、鋼管Sを切断している最中には、図2に示すように、刃部14全体が上方に移動させられる。これにより、刃部14の一部が、溝20aから上方に突出している状態になる。すなわち、刃部14と保持されている鋼管Sの周壁とが接触し得る状態になる(図4,図5参照)。
なお、本実施形態では、刃部として、丸鋸を採用している。しかし、本発明の刃部は、丸鋸に限定されるものではなく、管体を保持した状態でその管体の軸線方向となる方向である第2方向に移動して、管体を機械的切断によって縦割りできるものであればよい。
例えば、本実施形態のような丸鋸の回転を利用して切断する方法の他、切断砥石の回転、平鋸刃又は糸鋸刃の往復運動等を利用して切断する方法等を用いてもよい。具体的には、チップソー、グラインダー、セーバーソー、打ち抜き切断機等を用いてもよい。
図1及び図2に示すように、保持機構2は、平板状の第2ベースプレート20と、第2ベースプレート20上に、軸線方向に沿って延設されている第2レール21と、第2レール21に進退自在に取り付けられている第2可動プレート22と、第2可動プレート22上に固定されている可動側保持機構23と、第2ベースプレート20上に固定されている固定側保持機構24とを備えている。
第2ベースプレート20は、可動側保持機構23と固定側保持機構24との間に、第2ベースプレート20を上下方向に貫き、且つ、軸線方向に延びるように形成されている溝20aを有している。溝20aからは、刃部14が上方に移動した場合に、刃部14の上方部分が突出する(図4,図5参照)。刃部14の突出部分によって、保持された鋼管Sの周壁の切断が行われる。
溝20aは、軸線方向で、可動側保持機構23と固定側保持機構24との間隔(すなわち、管体切断装置Cで切断可能な鋼管Sの長さ)よりも長く形成されている。また、図4に示すように、溝20aの幅は、刃部14が挿通可能であり、且つ、管体切断装置Cで切断可能な鋼管Sの外径よりも小さく形成されている。溝20aの形成位置は、軸線方向から見て、後述する仮想平面vと重なる位置となっている。
そのため、図3に示すように、鋼管Sは、保持機構2で保持される前の状態であっても、第2ベースプレート20上で、その径方向の中心が溝20aの上方に位置するように、溝20aによって案内される。
図1及び図2に示すように、可動側保持機構23と固定側保持機構24とは、軸線方向で対向するように配置されている。可動側保持機構23は、可動側保持機構23が取り付けられている第2可動プレート22の軸線方向の移動によって、軸線方向に進退自在となっている。
次に、固定側保持機構24の構成について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、鋼管Sを保持した状態で、鋼管Sの径方向の中心となる点(図4における第1中心点c1)と後述するラム33の一対の角部33a同士の中心となる点(第2中心点c2)とを通り、鋼管Sの軸線方向(第2方向)に延在する平面を仮想平面v(第1平面、第2平面)とする。
図3〜図5に示すように、固定側保持機構24は、第2ベースプレート20上に立設されている一対の第1フレーム30(枠体、規制部材)と、一対の第1フレーム30に掛け渡されるように配置されている第2フレーム31(外周側当接部材)と、第2フレーム31上に固定されている第2エアシリンダ32(駆動機構)とを備えている。
また、固定側保持機構24は、第1フレーム30及び第2フレーム31で囲まれた空間の内側に、ラム33(内周側当接部材)と、軸線方向から見て、ラム33を左右から挟み込むように配置されている一対の第2ガイド部材34とを備えている。
固定側保持機構24では、第2フレーム31とラム33とで鋼管Sの周壁の端部を挟持することによって、鋼管Sを保持する。
図4に示すように、一対の第1フレーム30は、軸線方向から見て、仮想平面vを挟んで互いに対向している。一対の第1フレーム30の各々は、第2ベースプレート20上に設けられている固定穴(不図示)に第1ボルト25を螺合させることによって、着脱自在に固定されている。
ここで、第2ベースプレート20には、軸線方向から見て、仮想平面vを挟んで左右対称となるように、複数組の固定穴(不図示)が設けられている。そのため、第1ボルト25が螺合する固定穴を変更することによって、一対の第1フレーム30同士の間隔は、変更することができるようになっている。
一対の第1フレーム30同士の間隔は、切断対象となる鋼管Sの外径よりも大きくなるように設定されている。そのため、鋼管Sを保持し、鋼管Sを切断する前の状態では、第1フレーム30は、鋼管Sの外周面に対して所定の間隔を存して対向する。
具体的には、本実施形態では、鋼管Sとして、JIS規格に即して製造された配管用炭素鋼鋼管であって、呼び径40A(外径48.6mm)〜150A(外径165.2mm)のものを、切断対象としている。そのため、これらの径に対応するために、一対の第1フレーム30同士の間隔は、第1ボルト25が螺合する固定穴を変更することによって、84mm、120mm、及び、180mmのうちから選択可能となっている。
これにより、管体切断装置Cでは、鋼管Sを設置する際に、鋼管Sを枠体の内側に挿通させるだけで、鋼管Sを仮想平面vに沿って切断するために好適な位置に、ある程度位置決めすることができるようになっている。
なお、本発明の管体切断装置は、そのような構成に限定されるものではない。本実施形態と異なり、切断対象の管体の径が所定の径に定まっている場合には、一対の第1フレーム30同士の間隔も、所定の間隔に定まる。そのため、そのような場合には、一対の第1フレーム30同士の間隔を、変更可能に構成しなくてもよい。
また、本発明の管体切断装置は、前述の呼び径を備える管体を切断するものに限定されるものではなく、それらの呼び径以外の呼び径を備える管体を切断し得るものである。
また、図5に示すように、一対の第1フレーム30同士の間隔は、ラム33及び第2フレーム31による後述する作用によって切断された鋼管Sが拡径した際に、鋼管Sの外周面に当接する大きさとなっている。
第2フレーム31は、一対の第1フレーム30の上端面に、掛け渡されるように配置され、第2ボルト(不図示)によって、各々の第1フレーム30の上端面に着脱自在に固定されている。第2フレーム31は、その中央部に、第2フレーム31を上下方向に貫く貫通孔31aを有している。また、第2フレーム31は、その中央部のラム33側の面の軸線方向から見てラム33に対向する位置に、凹部31bを有している。
凹部31bは、軸線方向に延設されており、軸線方向から見た形状は、仮想平面vを挟んで左右対称な略矩形となっている。第2フレーム31は、鋼管Sを保持する際には、周方向で互いに間隔を存して設けられている凹部31bの一対の縁部31cで、鋼管Sの周壁の外周面に当接する(図4,図5参照)。
ここで、管体切断装置Cは、前述のように一対の第1フレーム30同士の間隔を変更可能に構成されている。そして、第2フレーム31は、一対の第1フレーム30の上端面に掛け渡されるものである。そのため、管体切断装置Cでは、大きさの異なる第2フレーム31が、複数準備されている。そして、一対の第1フレーム30同士の間隔の変更に応じて、第2フレーム31も適宜変更される。
なお、一対の第1フレーム30同士の間隔が固定されている場合には、第2フレーム31は、1種類だけであってもよい。また、その場合には、第1フレーム30と第2フレーム31とを一体としてもよい。
第2エアシリンダ32は、第3ボルト26によって、第2フレーム31の上面に着脱自在に固定されている。第2エアシリンダ32は、その下面に、給気機構(不図示)からの給気量に応じて上下方向に伸縮自在な駆動軸32aを有している。
駆動軸32aは、第2エアシリンダ32が第2フレーム31に固定されている状態では、第2フレーム31の貫通孔31aに進退自在に挿通されている。ただし、駆動軸32aの先端部は、駆動軸32aの伸縮の度合いに関わらず、第2ベースプレート20と、一対の第1フレーム30と、第2フレーム31とに囲まれている空間の内部に位置している。
第2エアシリンダ32は、鋼管Sを保持するための力を生成するための機構である。そのため、鋼管Sを一旦保持した後は、第2エアシリンダ32を駆動し続けて、ラム33に上昇させるような力を加え続けてもよいし、第2エアシリンダ32の駆動を停止して、ラム33を鋼管Sに当接した位置で固定するようにしてもよい。
ラム33は、第2エアシリンダ32の駆動軸32aの先端部に固定されている。そのため、ラム33は、駆動軸32aの伸縮に応じて、駆動軸32aが挿通している貫通孔31aが形成されている第2フレーム31に対して、近接又は離間する。
また、ラム33は、軸線方向から見て、矩形の下方側の両端を面取りした多角形状となっている。ラム33の上方側の両端である一対の角部33a(すなわち、鋼管Sの周壁に内周側から当接する部分)は、鋼管Sの周壁の内周面に対応するように、円弧状に面取りされている。
また、図1及び図2に示すように、ラム33は、側面視で、駆動軸32aよりも軸線方向で長い矩形状となっている。ラム33は、鋼管Sを保持する際には、周方向で互いに間隔を存して設けられている一対の角部33aの、駆動軸32aよりも可動側保持機構23側の部分で、鋼管Sの周壁の内周面に当接する(図4,図5参照)。
一対の第2ガイド部材34は、第1フレーム30の内側に固定されている矩形の部材である。軸線方向から見て、各々の第2ガイド部材34の左右の幅は、第1フレーム30の一方とラム33との間隔に略一致しており、上下の幅は、第2ベースプレート20と第2フレーム31との間隔に略一致している。
これにより、ラム33は、第2ガイド部材34の側面によって、その上下方向の移動の際に、軸線方向から見て左右方向へずれてしまうことを抑制されている。
図4に示すように、鋼管Sを保持している状態においては、軸線方向から見て、一対の角部33a同士の間隔(d1)は、一対の縁部31c同士の間隔(d2)よりも大きく構成されている。そして、一対の角部33a及び一対の縁部31cのいずれも、仮想平面vを挟んで左右対称となるように配置されている。そのため、一対の縁部31cは、一対の角部33aの周方向の内側に位置している。
これに対し、刃部14は、軸線方向からみて仮想平面v上を上下方向に移動可能に構成されている。そのため、刃部14は、鋼管Sを切断する際には、その周壁のうち周方向で一対の角部33aの外側となる部分に当接する。
ここで、「周方向の内側」とは、軸線方向から見て、保持された状態の鋼管Sの径方向の中心となる点(第1中心点c1)から一対の角部33aの一方を通るように伸びる2本の直線で区切られた範囲のうち、その2本の直線のなす角度が180度未満となる側の範囲を指す。一方、「周方向の外側」とは、その範囲のうち、その角度が180度を超える側の範囲を指す。
可動側保持機構23は、第2ベースプレート20ではなく第2可動プレート22に固定されていることを除き、固定側保持機構24と同様の構成を備えている。
次に、図1〜図6を参照して、管体切断装置Cを用いた管体切断方法について説明する。なお、図6は、管体切断装置Cを用いて鋼管Sを切断する管体切断方法における工程を示すフローチャートである。
この管体切断方法においては、まず、鋼管Sを、保持機構2の可動側保持機構23と固定側保持機構24との間に配置する(図6/STEP1)。
具体的には、まず、図1に示すように、第2ベースプレート20の溝20aに重なり、且つ、可動側保持機構23と固定側保持機構24との間となる位置に、鋼管Sを配置する。
その後、鋼管Sを軸線方向で、固定側保持機構24側に移動させて、鋼管Sの一方側の端部を、固定側保持機構24の内側に挿入する。さらにその後、図2に示すように、可動側保持機構23を軸線方向で固定側保持機構24に近づけるように移動させて、鋼管Sの他方側の端部を可動側保持機構23の内側に挿入する。
このとき、図3に示すように、固定側保持機構24のラム33は、一方側の端部から鋼管Sの内部に挿入される。同様に、可動側保持機構23のラムも、他方側の端部から鋼管Sの内部に挿入される。
次に、鋼管Sの周壁の両端部を、保持機構2で保持する(図6/STEP2)。
具体的には、図4に示すように、固定側保持機構24の第2エアシリンダ32を駆動させて、ラム33を第2フレーム31に近づけるように、上方に移動させる。これにより、鋼管Sの周壁の一方側の端部の周壁は、ラム33と第2フレーム31とによって挟持されて、固定側保持機構24によって保持される。鋼管Sの周壁側の他方側の端部の周壁も、同様に、可動側保持機構23によって保持される。
このように、可動側保持機構23及び固定側保持機構24で鋼管Sを保持する際には、ラム33は、その一対の角部33aで、鋼管Sの周壁の内周面に当接する。また、第2フレーム31は、その凹部31bの一対の縁部31cで、鋼管Sの周壁の外周面に当接する。
ここで、図4に示すように、一対の角部33a同士の間隔(d1)は、一対の縁部31c同士の間隔(d2)よりも大きく構成されている。すなわち、一対の縁部31cは、一対の角部33aの周方向の内側に位置している。
これにより、保持機構2が鋼管Sを保持した状態では、一対の角部33aからの力(具体的には、第2エアシリンダ32がラム33を引き上げる力、又は、ラム33の位置を維持する力)は、一対の縁部31cを支点として、周壁のうち周方向で一対の角部33aの外側となる部分に作用する。そして、この力は、その部分を周方向に広げ、鋼管Sを拡径させるような力となっている。
また、保持機構2によって保持されている状態では、鋼管Sは、第2フレーム31及びラム33によって挟持されることによって持ち上げられて、第2ベースプレート20からわずかに離間した状態になっている。
次に、刃部14を、上方向に移動させた後、軸線方向に移動させて鋼管Sを切断する(図6/STEP3)。
具体的には、モータ15で生成された回転駆動力によって、刃部14を回転駆動させ、第1エアシリンダ16の駆動力によって、仮想平面v上で、刃部14を上方に移動させて第2ベースプレート20の溝20aから突出させ、第1可動プレート12ごと刃部14を軸線方向に移動させる。
ここで、刃部14は、鋼管Sの周壁を切断する際には、その周壁のうち周方向で一対の角部33aの外側となる部分に当接する。その部分には、周壁を周方向に広げ、鋼管Sを拡径させるような力(すなわち、対向する切断面を離間させるような力)が加わっている。
そのため、図4及び図5に示すように、鋼管Sの内部にひずみによって対向する切断面を近接させるような応力が発生していたとしても、ラム33及び第2フレーム31による作用によって、その切断面が離間するように移動して鋼管Sは拡径する、又は、その切断面の近接が抑制される。
このとき、保持機構2によって保持された状態の鋼管Sは、刃部14が突出する溝20aを有している第2ベースプレート20から、わずかに離間した状態になっている。そのため、刃部14によって切断された鋼管Sの切断面が離間するように移動した場合であっても、その切断面の周辺部は、第2ベースプレート20に接触することはない。すなわち、第2ベースプレート20によって、切断面の周辺部の離間が阻害されることはない。
一方、鋼管Sの外周面には、一対の第1フレーム30が対向しており、且つ、一対の第1フレーム30同士の間隔は、切断された鋼管Sが拡径した際に、鋼管Sの外周面に当接する大きさとなっている。これにより、切断面が過剰に離間されることが抑制されている。
最後に、刃部14を下方に移動させるとともに、保持機構2による保持を解除して(図6/STEP4)、管体切断方法を終了する。
以上説明したように、管体切断装置C及びそれを用いた管体切断方法によれば、保持された状態の鋼管Sには、その周壁の切断する部分を周方向に広げ、鋼管Sを拡径させるような力(すなわち、対向する切断面を離間させるような力)が加わっている。
そのため、保持された状態の鋼管Sを切断した際には、その力によって、鋼管Sの内部にひずみによって対向する切断面を近接させるような応力が発生していたとしても、その切断面が離間するように移動して鋼管Sは拡径する、又は、その切断面の近接が抑制される。
したがって、管体切断装置C及びそれを用いた管体切断方法によれば、対向する切断面を離間させているので、又は、その近接を抑制しているので、鋼管Sの切断面による刃部14の挟み込みを抑制することができる。
ところで、試料を作成するに際しては、鋼管Sの周壁を周方向の所定の位置で縦割りした後(1回目の切断)、その鋼管Sを第1軸線a1周りに回転させて、周壁を1回目の切断とは周方向で異なる位置で縦割りして(2回目の切断)、鋼管Sを2分割する場合がある。そして、2回目の切断の切断位置によっては、切断されて切り離された部分が、落下等の意図しない方向に移動してしまい、刃部14に接触してしまうおそれがある。
そこで、図3〜図5に示すように、管体切断装置Cでは、刃部14の厚さ(d3)を、軸線方向における第2フレーム31の一対の縁部31c同士の間隔(d2)よりも小さく形成している。すなわち、軸線方向から見て、1回目の切断の切断位置を、一対の縁部31cの間に位置させることができるようになっている。
これにより、2回目の切断によって鋼管Sが2分割された際にも(すなわち、2つのパーツに切り離された際にも)、切り離された部分のいずれも、ラム33の角部33aと第2フレーム31の縁部31cとによって保持される。その結果、切り離された部分の意図しない移動を抑制することができるようになっている。
なお、本発明の管体切断装置は、このような構成に限定されるものではない。例えば、管体に対して2回目の切断を行わない場合には、刃部の厚さを一対の外周側当接部材同士の間隔よりも大きくしてもよい。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、保持機構2に保持された鋼管Sに、切断機構1の刃部14を当接する位置まで移動させた後、刃部14を軸線方向に移動させて、鋼管Sを切断している。
しかし、本発明の管体切断装置は、このような構成に限定されるものではなく、保持機構に保持された管体を、切断機構で切断するものであればよい。例えば、保持機構で管体を保持した後、切断部材に対して保持機構を移動させて、管体を切断するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、鋼管Sの径方向の中心となる点(図4,図5における第1中心点c1)とラム33の一対の角部33a同士の中心となる点(第2中心点c2)とが、径方向で直線状に並んでいるので、本発明における第1平面及び第2平面は、いずれも仮想平面vと一致している。
しかし、本発明の管体切断装置はそのような構成に限定されるものではなく、第1平面は、管体を保持した状態でその管体の径方向の中心となる点と、一対の内周側当接部同士の中心となる点を通り、第2方向に延在する平面であればよい。また、第2平面は、管体を保持した状態でその管体の径方向の中心となる点を通り、第2方向に延在する平面であればよい。そのため、第1平面と第2平面とは異なる平面であってもよい。
また、上記実施形態では、第2ベースプレート20に、切断対象である鋼管Sよりも軸線方向で長く、鋼管Sの外径よりも幅の狭い溝20aを、仮想平面vと重なる位置に設けている。また、一対の第1フレーム30の間に、鋼管Sを挿通させている。そして、これらの構成により、管体切断装置Cでは、切断前における鋼管Sの位置が、切断のために好適な位置にある程度自動的に位置決めされるようになっている。
しかし、本発明の管体切断装置はそのような構成に限定されるものではなく、切断前における管体の位置決めを行うための構成を備えていなくてもよい。例えば、上記実施形態では、溝20aの幅を鋼管Sよりも大きくしたり、一対の第1フレーム30の一方を省略したりしてもよい。
また、上記実施形態では、第2フレーム31を、枠体とするとともに規制部材としている。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、枠体と規制部材とを別体としてもよい。
また、上記実施形態では、駆動機構である第2エアシリンダ32によって、内周側当接部材であるラム33が上方向に移動させられることによって、外周側当接部材である第2フレーム31に対して近接させられて、第2フレーム31とラム33とで鋼管Sの周壁を挟持して、鋼管Sを保持するように構成されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、外周側当接部材を移動可能にするとともに内周側当接部材を固定しにしてもよいし、外周側当接部材と内周側当接部材の両方を移動可能に構成してもよい。また、例えば、それらの移動方向は、周壁を挟持するためには径方向であればよいので、上下方向ではなく、左右方向であってもよい。
また、上記実施形態においては、保持機構2は、鋼管Sの両端部で周壁を保持している。しかし、本発明の保持機構はそのような構成に限定されるものではなく、管体の周壁に内周側及び外周側から当接することによってその周壁を挟持して、管体を保持するものであればよい。例えば、管体の中央部、又は、中央部及び少なくとも一方の端部で周壁を挟持してもよい。
ところで、外周側当接部と管体の外周面とが、管体の軸線方向から見て一点で接触している場合、外周側当接部からの力の方向によっては、切断中に、管体が、管体の軸線方向から見て左右方向に移動してしまうおそれがある。ひいては、切断面が湾曲して、切断面による刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、上記実施形態では、第2フレーム31の凹部31bの軸線方向から見た形状は、仮想平面vを挟んで左右対称な略矩形となっている。そして、第2フレーム31は、鋼管Sを保持する際には、一対の外周側当接部である凹部31bの一対の縁部31cのみで、鋼管Sの周壁の外周面に当接している。すなわち、鋼管Sは、鋼管Sの軸線方向から見て仮想平面vを挟んで左右対称となる外周側の2点及び内周側の2点で保持されている。
これにより、上記実施形態では、内周側当接部であるラム33の一対の角部33a、及び、外周側当接部である第2フレーム31の一対の縁部31cから管体に対して加わる力が均一化して、切断中における管体の左右方向への移動を抑制することができるようになっている。ひいては、その移動に起因する刃部の挟み込みを防止することができるようになっている。
しかし、本発明の内周側当接部及び外周側当接部は、このような構成に限定されるものではなく、外周側当接部(ひいては、外周側当接部材)が一対の内周側当接部の周方向における内側に配置されていればよい。
例えば、第1平面(上記実施形態の仮想平面v参照)からずれた位置に、一対の外周側当接部の中心となる点が位置していてもよい。また、例えば、外周側当接部は、必ずしも2点である必要はなく、平面であってもよいし、保持する鋼管の外周面に対応する円弧状の凹部であってもよい。
また、ところで、管体に生じているひずみによっては、管体を切断した際における管体の拡径の度合い(切断された部分の開き具合)は、軸線方向から見て、必ずしも左右対称とはならないことがある。そして、その開き具合が左右で異なると、それに伴ってこれから切断される部分における切断面が湾曲して、切断面による刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、上記実施形態では、一対の第1フレーム30同士の間隔を、切断対象である鋼管Sの外径よりも大きく、且つ、ラム33及び第2フレーム31による作用によって切断された鋼管Sが拡径した際に、鋼管Sの外周面に当接する大きさとしている。
これにより、上記実施形態では、規制部材である第1フレーム30によって鋼管Sの拡径(ひいては、切断された部分の開き具合)をある程度抑制して、切断された部分の開き具合が、左右である程度均一化されるように構成されている。その結果、これから切断される部分における切断面の湾曲を抑制して、それによって生じる、切断面による刃部の挟み込みの防止が図られている。
しかし、本発明の管体切断装置はそのような構成に限定されるものではない。例えば、切断対象となる管体のひずみが比較的小さなものである場合には、切断された部分の開き具合も小さくなる。そのような場合には、拡径の度合いが左右対称でなくても、これから切断される部分における切断面の湾曲も比較的小さく抑えられる。そのため、そのような場合には、規制部材を省略してもよい。
また、ところで、第2平面からずれた位置で管体を切断すると、軸線方向から見て刃部の左右に位置する管体の切断面の厚さが異なり、切断面から刃部に加わる力が左右で異なってしまうことがある。そして、その左右の力の差によって切断方向が湾曲させられて、刃部の挟み込みが生じてしまうおそれがある。
そこで、上記実施形態では、刃部14は、仮想平面v上(具体的には、第2平面上)を、軸線方向に移動して、鋼管Sを切断するように構成されている。このように第2平面上を刃部14が移動するように構成すると(すなわち、第2平面と一致した面で鋼管Sを切断するように構成すると)、刃部14の左右に位置する管体の切断面の厚さを均一化して、切断面から刃部に加わる力を左右で均一化することができる。
これにより、上記実施形態では、その左右の力の差による切断方向の湾曲を抑制して、それによって生じる、刃部14の挟み込みの防止が図られている。
しかし、本発明の管体切断装置はそのような構成に限定されるものではなく、必ずしも、刃部は第2平面上を移動して、管体を切断しなくてもよい。例えば、上記実施形態において、刃部14を軸線方向から見て横向きに配置して、切断の際に仮想平面vと交差する平面上を軸線方向に移動して、刃部14が鋼管Sに左右いずれか一方側から接触するようにしてもよい。
1…切断機構、2…保持機構、10…第1ベースプレート、11…第1レール、12…第1可動プレート、12a…支持部材、12b…第1ガイド部材、13…基台、14…刃部、15…モータ、16…第1エアシリンダ、17…アーム、20…第2ベースプレート、20a…溝、21…第2レール、22…第2可動プレート、23…可動側保持機構、24…固定側保持機構、25…第1ボルト、26…第3ボルト、30…第1フレーム(枠体、規制部材)、31…第2フレーム(外周側当接部材)、31a…貫通孔、31b…凹部、31c…縁部(外周側当接部)、32…第2エアシリンダ(駆動機構)、32a…駆動軸、33…ラム(内周側当接部材)、33a…角部(内周側当接部)、34…第2ガイド部材、C…管体切断装置、S…鋼管(管体)、a1…第1軸線、a2…第2軸線、a3…第3軸線、c1…第1中心点、c2…第2中心点、v…仮想平面(第1平面、第2平面)。

Claims (7)

  1. 管体の周壁に内周面側及び外周面側から当接することによって該周壁を挟持して該管体を保持する保持機構と、前記保持機構に保持された前記管体を機械的切断する切断機構とを備えている管体切断装置であって、
    前記管体を保持した状態で該管体の周方向となる方向を第1方向とし、該管体の軸線方向となる方向を第2方向とし、
    前記保持機構は、前記周壁の内周面に当接する内周側当接部材と、前記周壁の外周面に当接する外周側当接部材とを備え、
    前記内周側当接部材は、前記周壁の内周面に当接する一対の内周側当接部を有し、
    前記一対の内周側当接部は、前記第1方向で、互いに間隔を存して配置され、
    前記外周側当接部材は、前記一対の内周側当接部の前記第1方向における内側に配置され、
    前記切断機構は、前記第2方向に移動する刃部を備え、
    前記刃部は、前記一対の内周側当接部の前記第1方向における外側に配置されていることを特徴とする管体切断装置。
  2. 請求項1に記載の管体切断装置において、
    前記管体を保持した状態で該管体の径方向の中心となる点と前記一対の内周側当接部同士の中心となる点を通り、前記第2方向に延在する平面を第1平面とし、
    前記外周側当接部材は、前記周壁の外周面に当接する一対の外周側当接部を有し、
    前記一対の外周側当接部は、前記第1方向で、互いに間隔を存し、且つ、前記第2方向から見て、前記第1平面を挟んで配置されていることを特徴とする管体切断装置。
  3. 請求項2に記載の管体切断装置において、
    前記刃部の厚さは、前記一対の外周側当接部同士の間隔よりも小さいことを特徴とする管体切断装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の管体切断装置において、
    前記管体を保持した状態で該管体の径方向の中心となる点を通り、前記第2方向に延在する平面を第2平面とし、
    前記刃部は、前記第2平面上を前記第2方向に移動して、前記管体を切断することを特徴とする管体切断装置。
  5. 請求項4に記載の管体切断装置において、
    前記第2方向から見て、前記第2平面を挟んで互いに対向し、且つ、前記管体を保持した状態で該管体の外周面に所定の間隔を存して対向する一対の枠体を備えていることを特徴とする管体切断装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の管体切断装置において、
    前記第2方向から見て、互いに対向するように配置された一対の規制部材を備え、
    前記一対の規制部材同士の間隔は、切断対象となる前記管体の外径よりも大きく、且つ、前記内周側当接部材及び前記外周側当接部材が当接することによって保持された前記管体が切断されて該管体が拡径した際に、該管体の外周面に当接する大きさであることを特徴とする管体切断装置。
  7. 管体の周壁に内周面側及び外周面側から当接することによって該周壁を挟持して該管体を保持し、保持された前記管体を該管体の軸線方向に機械的切断する管体切断方法であって、
    前記周壁の内周面に、前記管体の周方向に間隔を存して配置されている一対の内周側当接部を当接させるとともに、前記周壁の外周面の前記一対の内周側当接部の当接位置よりも前記周方向における内側となる位置に、外周側当接部を当接させて、前記一対の内周側当接部と前記外周側当接部とによって前記周壁を挟持して前記管体を保持するステップと、
    前記一対の内周側当接部の当接位置よりも前記周方向における外側となる位置で、保持された前記管体を前記管体の軸線方向に切断するステップとを備えていることを特徴とする管体切断方法。
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