JP6304802B2 - 蝶番矯正具及び蝶番矯正方法 - Google Patents

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本発明は蝶番矯正具及び蝶番矯正方法に関するものである。より詳しくは、建物等の構築物においてドア等の開閉部材を開閉させるために取り付けられている蝶番の歪みを矯正するために用いられる蝶番矯正具に関するものである。又、該蝶番矯正具を用いる蝶番矯正方法に関するものである。
集合住宅や一戸建て住宅において、ドア等を建て付けたままの状態で蝶番の歪みを矯正するために用いられる蝶番矯正具の一例として、特許文献1や特許文献2が開示するものが提案されている。
特許文献1に係る蝶番矯正具a1は、図38に示すように、円柱状枢軸部bの略接線方向に固定フランジ部cが突設されてなる蝶番(以下、第1型の蝶番d1ともいう)dの矯正に適合するように構成されており、円柱状を呈する矯正具本体eにその軸線に対して稍偏心した状態で、該蝶番dの円柱状枢軸部bを挿通させるための円形状挿通孔fが設けられていた。又該矯正具本体eには、該円形状挿通孔fの中心に対して半径方向で見て外周側に稍偏心した状態で、前記固定フランジ部cの基部側の部分gを収容するための割り溝hが設けられていた。そして該割り溝hの対向する縁部分が、該固定フランジ部cを押圧する押圧顎部k,kとされており、又前記矯正具本体eの外周面部mで、該押圧顎部k,kに矯正トルクを与えるための操作杆nが突設されていた。そして前記矯正具本体eの外周面部mには、該操作杆nを着脱自在に取り付けるための取付部qが、該外周面部mの周方向に所要間隔を置いて複数設けられていた。
かかる構成の蝶番矯正具a1によるときは、図38示すように、該固定フランジ部cが該円柱状枢軸部bの略接線方向に突出する(即ち、該円柱状枢軸部bの軸線に対して偏心した状態で突出する)如く構成された蝶番dの歪み(前記固定フランジ部cに生じている曲がり等の歪み)を次のようにして矯正できた。
その矯正の作業工程を説明すれば、該円柱状枢軸部bの端部を前記円形状挿通孔fに位置合わせし、且つ、歪みが発生している前記固定フランジ部cの基部側の部分gの端部を前記割り溝hに位置合わせした状態で、前記蝶番矯正具a1を前記円柱状枢軸部bの軸線方向にスライドさせる。これによって図38に示すように、該円柱状枢軸部bが前記円形状挿通孔fに挿通状態となり且つ前記固定フランジ部cの基部側の部分gが前記割り溝hに収容状態となる。この状態で前記操作杆nを適宜に回転操作し、前記固定フランジ部cにその曲りの方向とは逆方向に矯正トルクを与えて該曲りを矯正する。
又特許文献2記載の蝶番矯正具a2は、図39に示すように、円柱状枢軸部bの略半径方向に固定フランジ部cが突設されてなる蝶番(以下、第2型の蝶番d2ともいう)dの矯正に適合するように構成されており、円柱状を呈する矯正具本体eに、該蝶番dの円柱状枢軸部bを挿通させ得る円形状挿通孔fが貫設されていた。又、該円形状挿通孔fには、その半径方向に、該蝶番dの固定フランジ部cの基部側の部分gを収容するための割り溝hが連設されていた。そして該割り溝hの対向する縁部分が、該固定フランジ部cを押圧する押圧顎部k,kとされており、又前記矯正具本体eの外周面部mで、該押圧顎部kに矯正トルクを与えるための操作棒部pが突設されていた。
かかる構成を有する蝶番矯正具a2を用いて前記固定フランジ部cの曲りを矯正するに際しては、図39に示すように、前記円形状挿通孔fに前記円柱状枢軸部bを挿通させ且つ前記割り溝hに前記固定フランジ部cの基部側の部分gを収容状態とする。その後、前記操作棒部pを適宜に回転操作し、前記固定フランジ部cにその曲りの方向とは逆方向に矯正トルクを与えて該曲りを矯正する。
しかしながら特許文献1が開示する蝶番矯正具a1によるときは、前記割り溝hが前記円形状挿通孔fの中心に対して半径方向で見て外側に偏心状態で設けられていたため、前記第2型の蝶番d2を矯正せんとする場合は、その固定フランジ部が薄肉の場合はいざ知らず、該固定フランジ部が、その強度確保上、比較的厚肉く形成されているときは、前記円柱状枢軸部bを前記円形状挿通孔fに挿通させ且つ該固定フランジ部cを前記割り溝hに通すということができなかった。詰まり、特許文献1記載の蝶番矯正具a1は、通常の場合、前記固定フランジ部eが前記円柱状枢着部bの略接線方向に突設されてなる前記第1型の蝶番d1の矯正専用のものと言えるのであり、円柱状枢着部bの略半径方向に固定フランジ部cが突設されてなる前記第2型の蝶番d2については、その矯正を行うことができなかったのである。又、前記特許文献2が開示する蝶番矯正具a2は、前記第2型の蝶番d2の矯正専用のものと言え、前記固定フランジ部cが前記円柱状枢着部bの略接線方向に突設されてなる前記第1型の蝶番d1の矯正は行うことができなかったのである。
ところで、例えば特許文献1記載の蝶番矯正具d1を改変して、前記割り溝hの溝幅を図40に示すように比較的大きく設定された蝶番矯正具a3を想定したとすれば、例えば図41や図42に示すように、前記第1型の蝶番d1であっても前記第2型の蝶番d2であっても、該蝶番矯正具a3を用いて矯正可能となる。しかしながら、割り溝hの溝幅を大きくした場合は次のような問題が生じて好ましくない。
即ち、該割り溝hの溝幅が大きくなるほど、前記円柱状枢軸部bを前記円形状挿通孔fに挿通させ且つ前記固定フランジ部cを前記割り溝hに収容した状態で例えば図42(A)に示すように前記第2型の蝶番d2の矯正のために前記矯正具本体eをその軸線回りに回転させる際、前記固定フランジ部cが前記割り溝hの押圧顎部k,kに当接するまでの遊び回転角度が大きなものとなってしまう。このように遊び回転角度が大きくなると、例えば図42(A)に示すように、操作杆nを矢印で示すように時計回りに回転させて蝶番の曲りを矯正せんとしたとき、該操作杆nがドアrの表面sに当たって、それ以上の回転ができなくなって蝶番矯正が不可能となったり、該表面sが障害となって蝶番矯正のためのハンドル回転操作を所要に行うことができない場合も生ずる。或いは、ドアrが周囲の壁よりも奥まっていてドアrの両側や蝶番取り付け側の壁が大きく張り出しているような場所では、前記操作杆が壁面等に当りやすくなり、その後の矯正ができなくなる問題が生じ易くなる。そのため、前記操作杆nを、図42(A)に示す状態から図42(B)に示す状態に前記取付部qに対して付け替えなければならなくなるが、かかる付け替え作業は面倒であり、蝶番矯正の作業性を低下させる問題が生ずることとなる。
又、特許文献1、2が開示する蝶番矯正具a1は、前記押圧顎部k,kが前記固定フランジ部cに矯正トルクを与えることができるように、前記矯正具本体eの外周面部mに操作杆nや操作棒部を突設することとし、特に特許文献1にあっては、前記のように、矯正具本体eの外周面部mに、該操作杆nを着脱自在に取り付けるための取付部qを該外周面部mの周方向に所要間隔をおいて複数設ける構成を採用していた。そのため、蝶番矯正の作業に出向く際に該蝶番矯正具が嵩張るため運搬上の取り扱い性が悪かった。又、矯正具本体に操作杆の端部をねじ込みや溶接等によって固定するための特別な加工を必要としたり、操作杆や操作棒部を部品として必要としたため、蝶番矯正具の製造コストの上昇を招く問題もあった。
特開昭63−19917号公報 特開平9−155761号公報
本発明は、固定フランジ部が円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の2種類の蝶番を作業性よく確実に矯正できる蝶番矯正具の提供を課題とするものである。又、取り扱い性の向上と製造コストの低減を期し得る蝶番矯正具の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
本発明に係る蝶番矯正具は、円柱状枢軸部の外周面に平板状の固定フランジ部が突設されてなる蝶番を矯正する蝶番矯正具であって、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の二種類の蝶番を矯正できるものであり、前記円柱状枢軸部を挿通させ得る円形状挿通孔が貫設されてなる矯正具本体に、該円形状挿通孔に連続する如く、前記固定フランジ部の基部側の部分を収容するための割り溝が設けられており、該割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方は、該円形状挿通孔の半径方向で見た内端縁部から外端縁部に向けて該半径方向から離れる側方に向けて傾斜する傾斜面を有する如く形成されている。そして、前記第1型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態で、前記固定フランジ部が前記傾斜面の所要部位に当接できると共に、前記第2型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態では、前記固定フランジ部の基部側の部分を前記割り溝に収容でき、又、前記割り溝の対向する縁部分が前記固定フランジ部の表面を押圧する押圧顎部とされていることを特徴とするものである。
前記蝶番矯正具において、前記矯正具本体は、その外形を、平面視で正六角形を呈する正六角形柱状体として構成するのがよい。又、前記矯正具本体は、その外形を平面視で正六角形を呈する正六角形柱状体として構成し、前記円形状挿通孔の中心を、前記正六角形の対向する頂点を結ぶ直線上において該正六角形の中心に対して一方の頂点側に偏心させ、該一方の頂点側を欠切して前記割り溝を設けるのがよい。又これらの蝶番矯正具において、前記傾斜面を、前記割り溝の対向する両側面の夫々に設けるのがよい。
前記の各蝶番矯正具において、前記矯正具体の外周面部に、前記押圧顎部に矯正トルクを与えるための操作杆を突設することがある。
本発明に係る蝶番矯正方法は、前記矯正具本体が正六角形柱状体として構成されてなる蝶番矯正具を用いて蝶番を矯正する方法であって、固定顎部と該固定顎部に対して進退可能の可動顎部を具えるレンチ部にハンドルが突設されてなるレンチの該固定顎部と該可動顎部を、前記矯正具本体の六角形の対向側面にあてがって、該固定顎部と該可動顎部との間で該矯正具本体を挟持し、この状態で該レンチを所要に回転操作し、前記固定フランジ部の前記基部側の部分に対して前記押圧顎部で矯正トルクを与えることを特徴とするものである。
又本発明に係る蝶番矯正方法の他の態様は、前記の各蝶番矯正具を用いて旗蝶番を矯正する蝶番矯正方法であって、該旗蝶番は、横長の矩形板状を呈する鋼板の一方の短辺側の部分が円筒状に巻回されて筒部とされ、該鋼板の残りの部分としての平板状の前記固定フランジ部が該筒部で突設されてなる上側の蝶番部材と下側の蝶番部材とを用いて構成され、該上側の蝶番部材の前記筒部と該下側の蝶番部材の前記筒部とが両者の軸線を合わせて上下に積み重ねられ、且つ該上下の筒部に枢軸が挿通されることによって、上下の固定フランジ部が該枢軸回りに回動可能となされており、該蝶番矯正具は磁性材からなり、該蝶番矯正具を、該旗蝶番の下側の蝶番部材に対して装着する際、前記蝶番矯正具と該下側の蝶番部材の下端との間に、該蝶番矯正具を該下側の蝶番部材に吸着保持させるための磁石を介在させることを特徴とするものである。
(1) 本発明に係る蝶番矯正具は、円柱状枢軸部の外周面に平板状の固定フランジ部が突設されてなる蝶番を矯正するものであり、該円柱状枢軸部を挿通させ得る円形状挿通孔が貫設されてなる矯正具本体に、該円形状挿通孔に連続する如く該固定フランジ部の基部側の部分を収容するための割り溝が設けられており、該割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方は、前記円形状挿通孔の半径方向で見た内端縁部から外端縁部に向けて該半径方向から離れる側方に向けて傾斜する傾斜面を有する如く構成されている。そして、該割り溝の対向する縁部分が前記固定フランジ部の表面を押圧する押圧顎部とされている。
かかることから本発明によるときは、固定フランジ部が円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の2種類の蝶番を作業性よく確実に矯正できることとなる。
特に、該第2型の蝶番の矯正を作業性よく確実に行い得る点に本発明の大きな特徴があるが、これは、前記割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方が傾斜面を有する如く構成されていて該割り溝の溝幅をより小さく設定できることに起因するものであり、該第2型の蝶番を矯正する際における、前記固定フランジ部が前記割り溝の前記対向側面に当接するまでの蝶番矯正具の軸線回りの遊び回転角度を小さく抑制できるからである。
この点についてより詳しく説明すれば、このように遊び回転角度を小さく抑制できることから、蝶番に装着された蝶番矯正具を例えばモンキーレンチやスパナ等の工具で回転操作する際、そのハンドルが壁面やドア面に当ったり接近状態となってその後の工具の回転操作を所要に行うことができなくなるといった不具合を極力回避でき、それ故本発明によるときは、蝶番矯正具に対してモンキーレンチ等を付け替えなければならないといった面倒で手間のかかる作業を極力回避でき、前記第2型の蝶番の矯正を作業性よく確実に行い得るのである。
(2) 特に前記矯正具本体を、その外形が平面視で正六角形状を呈する正六角形柱状体として構成するときは、特許文献1、2に係る蝶番矯正具とは異なり、矯正具本体に操作杆や操作棒部が突設されていなくても、例えばモンキーレンチやスパナ等としての一般の工具を用いて蝶番矯正具を簡単に回転操作できる。
このように構成するときは、操作杆等が突設されていない小型の蝶番矯正具を運べばよいため、運搬上の取り扱い性に優れる蝶番矯正具を提供できることとなる。又、矯正具本体に操作杆の端部をねじ込みや溶接等によって固定するための特別な加工を必要とせず、しかも、夫々の矯正具本体に操作杆等を付設する必要がないために材料費を節減できることによって、蝶番矯正具の製造コストの低減を期し得ることとなる。
(3) 前記傾斜面を前記割り溝の対向する両側面の夫々に設ける場合は、該遊び回転角度をより小さく抑制できるため、前記第2型の蝶番の矯正作業性をより向上させることができる。
(4) 本発明に係る蝶番矯正方法は、前記矯正具本体が正六角形状を呈する蝶番矯正具を用いるため、特許文献1、2に係る蝶番矯正具とは異なり、矯正具本体に操作杆や操作棒部が突設されていなくても、モンキーレンチ等のレンチやスパナ等の、前記矯正具本体を挾持し得る一般の工具を用いて蝶番矯正具を所要に回転操作して、蝶番矯正を簡易に行うことができる。そして、蝶番矯正の作業に出向く際は、該蝶番矯正具が小形であるために嵩張らず、運搬上の取り扱い性にも優れる。
(5) 前記矯正具本体を、その外形が平面視で正六角形状を呈する正六角形柱状体として構成し、前記円形状挿通孔の中心を、前記正六角形の対向する頂点を結ぶ直線状において該正六角形の中心に対して一方の頂点側に偏心させ、該一方の頂点側を欠切して前記割り溝を構成し、又、該割り溝の溝幅の中心が該直線上に存する如く構成する場合は、該割り溝の両側部分の肉厚をより小さく設定できる。そのため、前記固定フランジ部の基部側の部分の突出量が比較的小さい場合であっても、前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通状態となし得ることとなる。従って、蝶番矯正具による蝶番矯正の範囲を拡大できることとなる。
(6) 本発明に係る蝶番矯正具を旗蝶番の下側の蝶番部材に対して装着する際、前記蝶番矯正具と該下側の蝶番部材の下端との間に、該蝶番矯正具を該下側の蝶番部材に吸着保持させるための磁石を介在させるときは、該蝶番矯正具の落下の危険を回避し易く、蝶番矯正作業の安全性向上を期し得る。
本発明に係る蝶番矯正具と、固定フランジ部が円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番(旗蝶番)の取り付け状態を説明する斜視図と、第1型の蝶番の取り付け状態を説明する断面図である。 第1型の蝶番の取り付け状態を示す斜視図と、第1型の蝶番を構成する上側の蝶番矯正具と下側の蝶番部材を示す平面図である。 固定フランジ部が円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番(旗蝶番)の取り付け状態を示す斜視図と、第2型の蝶番の取り付け状態を示す断面図である。 その蝶番の取り付け状態を示す斜視図と、その蝶番を構成する上側の蝶番部材と下側の蝶番部材を示す平面図である。 蝶番矯正具を示す斜視図と、その平面図と、その部分拡大図である。 第1型の蝶番の上側の蝶番部材に蝶番矯正具を装着した状態を示す平面図である。 第2型の蝶番部材の上側の蝶番部材に蝶番矯正具を装着した状態を示す平面図である。 第1型の蝶番の上側の蝶番部材に蝶番矯正具を装着した状態を示す斜視図である。 モンキーレンチで蝶番矯正具を回転操作することによって第1型の蝶番を矯正する作業工程の一例を説明する平面図である。 その他の作業工程を説明する平面図である。 蝶番矯正具の他の態様を示す斜視図と、その問題点を説明する平面図である。 その蝶番矯正具をモンキーレンチで回転操作して第1型の蝶番を矯正している状態を示す平面図である。 第1型の蝶番の下側の蝶番部材に対して蝶番矯正具を装着した状態を示す斜視図とその平面図である。 第2型の蝶番をモンキーレンチで所要に回転させることによって蝶番矯正を行っている状態を示す断面図である。 割り溝の対向する側面が円形状挿通孔の半径方向と平行する面として構成された仮想の蝶番矯正具を示す斜視図と、その平面図と、これを旗蝶番の上側の蝶番部材に装着し、該蝶番矯正具をモンキーレンチで所要に回転操作して蝶番矯正を行っている状態を示す平面図である。 第2型の蝶番の矯正を行っている状態を示す平面図である。 割り溝の対向する側面が円形状挿通孔の半径方向と平行する面として構成された仮想の蝶番矯正具の遊び回転角度を示す説明図である。 本発明に係る蝶番矯正具の遊び回転角度を示す説明図である。 仮想の蝶番矯正具を用いて蝶番矯正を行う場合の問題点を説明する説明図である。 仮想の蝶番矯正具に対してモンキーレンチを付け替えた状態を示す平面図である。 本発明の蝶番矯正具を用いて蝶番矯正具を行う利点を説明する説明図である。 普通蝶番の取り付け状態と、これを矯正するための蝶番矯正具を示す斜視 図と、普通蝶番の取り付け状態を示す断面図である。 普通蝶番の構成を説明する正面図である。 普通蝶番を矯正できる蝶番矯正具を示す斜視図とその平面図である。 普通蝶番に対して蝶番矯正具を装着した状態と、蝶番矯正具による普通蝶番の矯正状態を示す平面図である。 その蝶番矯正具を第1型の蝶番と第2型の蝶番に装着した状態を示す平面図である。 割り溝の対向する側面の内の一方にのみ傾斜面を有する蝶番矯正具を示す斜視図と平面図である。 その蝶番矯正具を用いて第1型の蝶番を矯正する矯正作業を説明する平面図である。 その蝶番矯正具を用いて第2型の蝶番を矯正する矯正作業を説明する平面図である。 矯正具本体が円柱状に構成されてなる蝶番矯正具を示す斜視図である。 矯正具本体が四角柱状に構成されてなる蝶番矯正具を示す斜視図である。 矯正具本体が六角形柱状を呈する蝶番矯正具のその他の態様を示す斜視図である。 蝶番矯正具が蝶番に装着された状態で、固定フランジ部が傾斜面の内端部位に当接した状態を示す平面図である。 前記傾斜面が円弧状の傾斜突面として構成された場合において、固定フランジ部が該傾斜突面の一部分に当接している状態を示す平面図である。 矯正具本体の外周面部に操作杆を突設した場合の一例を示す斜視図である。 固定フランジ部が、円柱状枢軸部に略接線方向で突設された蝶番部材の他の態様を示す平面図である。 固定フランジ部が、円柱状枢軸部に略半径方向で突設された他の態様を示す平面図である。 従来の蝶番矯正具の一例を示す平面図である。 従来の蝶番矯正具の他の例を示す平面図である。 割り溝の溝幅が比較的大きく設定された仮想の蝶番矯正具を第1型の蝶番に装着した状態を示す平面図である。 仮想の蝶番矯正具を第2型の蝶番に装着した状態を示す平面図である。 仮想の蝶番矯正具を用いて第2型の蝶番を矯正する場合の問題点を説明する説明図である。
図1、図3において本発明に係る蝶番矯正具1は、建物等の構築物においてドア2a等としての開閉部材2を開閉させるために取り付けられている蝶番3の歪みを矯正するために用いられるものであり、該蝶番3は、本実施例においてはドア用の金属製の旗蝶番3aとして構成されている。
該蝶番矯正具1は、本実施例においては図1〜2に示すような、円柱状枢軸部5の外周面6に平板状の固定フランジ部7が突設されてなる蝶番であって該固定フランジ部7が該円柱状枢軸部5の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番3Aと、該固定フランジ部7が該円柱状枢軸部5の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番3Bの2種類の蝶番の矯正が可能となされている。
該第1型の蝶番3Aは、例えば図1〜2に示すように、横長の矩形板状を呈する鋼板の一方の短辺側の部分が円筒状に巻回されて筒部11とされ、該鋼板の残りの部分としての平板状の前記固定フランジ部7が該筒部5の略接線方向に突設されてなり、該固定フランジ部7に所要個数のビス孔12が設けられてなる上側の蝶番部材13と下側の蝶番部材15とを用いて構成されている。そして、夫々の蝶番部材13,15の前記筒部11,11が両者の軸線を合わせて上下に積み重ねられ、且つ該上下の筒部11,11に枢軸16が挿通されることによって、上下の固定フランジ部7,7が該枢軸16回りに回動可能となされている。
かかる構成を有する旗蝶番3aにあっては、上下に積み重なった状態にある前記管部11,11に前記枢軸16が挿通された部分が前記円柱状枢軸部5を構成しており、前記2枚の固定フランジ部7,7が、該円柱状枢軸部5を両側から挾んだ状態で、該円柱状枢軸部5の略接線方向に突設されている。
図1は、かかる構成を有する蝶番(旗蝶番3a)3によってドア2aをドア枠18に開閉可能に取り付けた状態を示しており、一方の蝶番部材(上側の蝶番部材)13の前記固定フランジ部7がドア2aの基端側面部17にビス固定されると共に、他方の蝶番部材(下側の蝶番部材)15の前記固定フランジ部7が壁側に存するドア枠18の側面部19(図2)にビス固定される。このようにして該基端側面部17の上下に前記蝶番3が取り付けられることにより、該ドア2aが該蝶番3を介して開閉可能となされている。そして図1においては、該蝶番3がドア2aとドア枠18に取り付けられた状態で、前記固定フランジ部7の基部側の部分20(図1(B))がドア面(ドア2aの内外の何れかの面)21から稍突出した状態にある。
又図3〜4は前記第2型の蝶番3Bの一例を示すものであり、横長の矩形板状を呈する鋼板の一方の短辺側の部分が円筒状に巻回されて筒部11とされ、該鋼板の残りの部分としての平板状の固定フランジ部7が該筒部11の略半径方向に突設されてなり、該固定フランジ部7に所要個数のビス孔12が設けられてなる上側の蝶番部材13と下側の蝶番部材15を用いて構成されている。そして、夫々の蝶番部材13,15の前記管部11,11が両者の軸線を合わせて上下に積み重ねられ、且つ該上下の管部11,11に枢軸16が挿通されることによって、上下の固定フランジ部7,7が該枢軸16回りに回動可能となされている。そして図3においても、蝶番3がドア2aとドア枠18に取り付けられた状態で、前記固定フランジ部7の基部側の部分20(図3(B))がドア面21から稍突出した状態にある。かかる構成を有する旗蝶番3aにあっては、上下に積み重なった状態にある前記管部11,11に前記枢軸16が挿通された部分が前記円柱状枢軸部5を構成している。
前記第1型の蝶番3Aと前記第2型の蝶番3Bを矯正するための前記蝶番矯正具1は、本実施例においては磁性材からなり、例えば鋼製のものであって、図1、図2、図5、図6、図7に示すように、前記円柱状枢軸部5の全長に略等しい長さに形成された矯正具本体22を用いて構成されている。該矯正具本体22は、その外形が平面視で正六角形を呈する正六角形柱状体として構成されており、前記円柱状枢軸部5を挿通させ得る円形状挿通孔23が該矯正具本体22の軸線L1(図5(A))方向に貫設されている。そして該円形状挿通孔23に連続する如く、前記固定フランジ部7の基部側の部分20を収容するための割り溝25が該矯正具本体22に設けられている。なお、前記円形状挿通孔23の径は、市販蝶番の寸法上のバラツキを考慮して設定されている。図5〜7においては、円形状挿通孔23の径が、前記円柱状枢着部5の径よりも稍大きく図示されている。
本実施例においては図5(B)に示すように、前記円形状挿通孔23の中心26が、正六角形の対向する頂点27a,27bを結ぶ直線29上において該正六角形の中心28に対して一方の頂点27a側に偏心している。そして、該一方の頂点27a側を欠切して前記割り溝25が設けられており、該割り溝25の溝幅の中心30が該直線28上に存する。
又本実施例においては図5(C)に示すように、前記割り溝25の左右対向する側面31,32の夫々は、前記円形状挿通孔23の半径方向で見た内側の部分が、前記直線28と平行する面24として形成されると共に、該半径方向で見た外側の部分が、内端縁部33から外端縁部35に向けて該半径方向F1から離れる側方F2に傾斜する傾斜面31a,32aを有する如く形成されている。
そして図6に示すように、前記第1型の蝶番3Aの前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させた状態で、前記固定フランジ部7が前記傾斜面31a又は前記傾斜面32aに略面接触状態に当接するように構成されている。又図7が示すように、前記第2型の蝶番3Bの前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させた状態で、前記固定フランジ部7の基部側の部分20を前記割り溝25に収容できるように構成されている。そして図5(C)に示すように、前記割り溝25の対向する縁部分が前記固定フランジ部7の表面を押圧する押圧顎部37,39とされている。前記内側の部分を前記直線28と平行する面24として形成しているのは、該押圧顎部37,39を補強するためである。
ここで、前記構成を有する蝶番3の主要部の寸法を例示する。前記第1型、第2型の蝶番3A,3Bについては、前記蝶番部材13,15を構成する鋼板の厚さが3mm程度に、前記円柱状枢軸部5の径が8mm程度でその全長が106m程度に、前記固定フランジ部7,7の突出長さが42mm程度でその上下長さが50mm程度に、その厚さが3mm程度に設定されている。又、前記蝶番矯正具1の主要部の寸法を例示すれば、前記矯正具本体22の六角形の一辺の長さが16mm程度に、六角形の対向する頂点27a,27b間の距離が30mm程度に、該矯正具本体22の全長は65mm程度に、前記円形状挿通孔23の径は19mm程度に、前記偏心量が2.5mm程度に設定されると共に、前記割り溝25の溝幅(前記内端縁部33,33間の間隔)が7mm程度に比較的小さく設定されている。そして、前記押圧顎部37,39の、前記外端縁部35を通る、前記半径方向F1で見た厚さが2mm程度に、前記割り溝25の対向する内端縁部33,33を通る直線に対する前記傾斜面31a,32aの傾斜角度θが30度程度に設定されており、該傾斜面31a,32aの傾斜方向で見た幅が2mm程度に設定されている。
次に、かかる構成を有する蝶番矯正具1を用いて前記第1型の蝶番3Aと前記第2型の蝶番3Bの前記固定フランジ部7の歪み、特に曲りを矯正する作業工程を説明する。
図8〜9は、第1型の蝶番(旗蝶番)3Aの前記固定フランジ部7の曲りを矯正する場合を示すものであり、前記円柱状枢軸部5の上側部分5aの上端を前記円形状挿通孔23の下端に位置合わせし、且つ、該固定フランジ部7の前記基部側の部分(前記固定フランジ部7の、前記ドア面21から稍突出した部分)20の上端を前記割り溝25の下端に位置合わせした状態で、前記蝶番矯正具1を前記円柱状枢軸部5の軸線方向下方にスライドさせる。これにより、該円柱状枢軸部5の上側部分5aが該円形状挿通孔23に挿通され、且つ、前記固定フランジ部7の基部側の部分20が前記割り溝25に収容状態となされる。そして本実施例においては、前記傾斜面31aの略全体が該固定フランジ部7に当接できる。図9においては該固定フランジ部7が該傾斜面31aの略全体に当接した状態が示されている。このようにして蝶番矯正具1を蝶番3に装着状態となし得る。なお、前記上側部分5aは前記円柱状枢軸部5の一部をなすため、該上側部分5aを円柱状枢軸部ということもある。
この装着状態で、工具40を用いて、該蝶番矯正具1をその軸線L1(図8)回りで時計回りや反時計回りに適宜回転させ、前記押圧顎部37又は前記押圧顎部39で、前記固定フランジ部7に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与え、直り具合を見ながら該固定フランジ部7の曲りを矯正する。
前記工具40としては、例えば図9に示すモンキーレンチ40a等としてのレンチやスパナ等、前記矯正具本体22を挾持し得る一般の工具を用いることができるが、モンキーレンチ40aを用いるのが好ましい。該モンキーレンチ40aは、レンチ部41がハンドル42に対して傾いた状態で設けられており、該レンチ部41は、固定顎部43と、これに対して進退可能の可動顎部45を具える。そして該可動顎部45と該固定顎部43との間隙46を、ラック47に噛み合うウオ−ム49を具える間隙調整機構50で調整可能とされている。
図9は、前記ウオ−ム49を指先で回転させることにより前記可動顎部45の位置を調整して、前記矯正具本体22の六角形の対向側面51,52を前記固定顎部43と前記可動顎部45に当接させ、両者間で前記矯正具本体22を挾持した状態を示している。
前記第1型の蝶番3Aを矯正するに際しては、前記固定フランジ部7に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与えるのであるが、図9は、同図に矢印で示す反時計回りに前記ハンドル42を回転させている状態を示す。同図においては、右側に存する押圧顎部37の前記傾斜面31aが前記固定フランジ部7の一方の表面53に当接した状態で該押圧顎部37が該固定フランジ部7の基部側の部分20に右方向に矯正トルクを与え、これによって該固定フランジ部7の曲りを矯正せんとしている。
図10は、前記第1型の蝶番3Aを矯正するに際し、前記固定フランジ部7に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与えるために、同図に矢印で示す時計回りに前記ハンドル42を回転させている状態を示す。同図においては、左側に存する押圧顎部39の前記傾斜面32aの内端縁部33が前記固定フランジ部7の他方の表面(前記一方の表面53の裏面)55に当接した状態で該押圧顎部39が該固定フランジ部7の基部側の部分20に左方向に矯正トルクを与え、これによって該固定フランジ部7の曲がりを矯正せんとしている。
特に本実施例においては、前記のように、前記円形状挿通孔23の中心26を前記矯正具本体22の正六角形の中心28に対して前記割り溝25側に偏心させているため、前記ドア面21からの前記固定フランジ部7の基部側の部分20の突出量が比較的小さい場合であっても、前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通状態となし得る。
もしも図11(A)に示すように、前記円形状挿通孔23の軸線L2が六角形柱状を呈する前記矯正具本体22の軸線L1に合致しているときは、前記押圧顎部37や押圧顎部39の厚さL3が厚くなる。そのため、前記ドア面21からの前記固定フランジ部7の基部側の部分20の突出量が比較的小さい場合は、例えば図11(C)に示すように、前記矯正具本体22がドア枠18の表面56やドア面21に当たって前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させることができないか、或いは、擦れた状態になってドア枠の表面56やドア面21を損傷する恐れがある。前記円形状挿通孔23の中心26を前記のように偏心させて前記押圧顎部37,39の厚さL3を薄くすることによって(図11(B)、かかる問題点を回避できるのである。図11(C)は、前記矯正具本体22の正六角形の頂点27cがドア枠の表面56に当たって前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させることができない状態を示している。
勿論、前記円形状挿通孔23の軸線L2と六角形柱状を呈する前記矯正具本体22の軸線L1とが合致している蝶番矯正具1(図11(A))であっても、前記固定フランジ部7の基部側の部分20の突出量が大きい場合は、例えば図12に示すように、前記蝶番矯正具1を蝶番3に正しく装着でき、該蝶番3を支障なく矯正できる。
図13は、前記旗蝶番3aの下側に配置されている蝶番部材15を矯正するために前記蝶番矯正具1を該下側の蝶番部材15の前記円柱状枢軸部5に装着した状態を示しており、前記円形状挿通孔23に前記円柱状枢軸部5の下側部分5bが挿通されると共に前記固定フランジ部7の基部側の部分20が前記割り溝25に収容されている。なお、該下側部分5bは前記円柱状枢軸部5の一部をなすため、該下側部分5bを円柱状枢軸部ということもある。
この場合も前記と同様にして、図13(B)に示すように、例えばモンキーレンチ40aとしての工具40を用いて蝶番の歪みを所要に矯正できることとなる。なお、該蝶番の矯正の際は、該蝶番矯正具1が落下しないようにこれを片方の手で保持しながら、他方の手で、前記と同様にして矯正具本体22を挾持したモンキーレンチ40aを時計回りや反時計回りに適宜に回転させる。
図14は、前記第2型の蝶番3Bの歪みを前記蝶番矯正具1を用いて矯正する場合を示すものである。その一例として図14(A)には、上側の蝶番部材13に蝶番矯正具1を装着して蝶番3を矯正する場合が示されており、前記円形状挿通孔23に前記円柱状枢軸部5が挿通されると共に前記固定フランジ部7の基部側の部分20が前記割り溝25に収容されている。
この状態で、前記蝶番矯正具1を、例えばモンキーレンチ40aとしての工具40を用いて時計回りや反時計回りに回転させる。この回転は、前記割り溝25の対向する側縁部分としての押圧顎部37,39が、前記固定フランジ部7の一方の表面53又は他方の表面55に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与える如く行われるのであるが、前記割り溝25の溝幅が前記のように比較的小さく設定されているため、蝶番矯正を作業性よく行うことができる。
もしも図15(A)(B)に示すように、前記割り溝25の対向する側面31,32を、前記円形状挿通孔23の半径方向と平行する面31b,32bとして構成したとすれば、即ち、前記傾斜面31a,32aの外端縁部35,35間の間隔を割り溝25の溝幅とするように前記半径方向F1と平行する面として構成したとすれば、図15(C)に示すように、前記第1型の蝶番3Aに対して、該仮想の蝶番矯正具1aを無理なく装着できる。勿論、図16に示すように、前記第2型の蝶番3Bに対しても該仮想の蝶番矯正具1aを無理なく装着できる。
しかしながら、前記割り溝25の対向する側面31,32を前記半径方向F1と平行する面31b,32bとして構成したときは、該側面31,32を傾斜面31a,32aとして構成した場合に比して前記割り溝25の溝幅が大きくなる。そのため、前記第2型の蝶番3Bを矯正せんとする際、前記固定フランジ部7が前記割り溝25の対向側面31,32に当接するまでの前記蝶番矯正具1の軸線回りの遊び回転角度θについて見た場合、図17と図18 の比較から明らかなように、対向する側面31,32が前記平行する面31b,32bである場合(図17)の方が、該対向する側面31,32が傾斜面31a,32aを有する場合(図18)に比して大きくなる。なお図17と図18において、蝶番矯正具1は、前記円形状挿通孔23に挿入状態にある前記円柱状枢軸部5の中心58回りに回転できる。そして、一点鎖線で示す蝶番矯正具1は中立状態を示し、太い実線で示す蝶番矯正具1は、前記左側の押圧顎部39が、中立状態から時計回りに回転して前記固定フランジ部7に当接した状態を示し、細い実線で示す蝶番矯正具1は、前記右側の押圧顎部37が、中立状態から反時計回りに回転して前記固定フランジ部7に当接した状態を示している。
ここで、前記割り溝25の対向する側面31,32が、前記円形状挿通孔23の半径方向と平行する面として構成されていて前記遊び回転角度θが大きい前記仮想の蝶番矯正具1aを用いて前記第2型の蝶番3Aの矯正を行う場合の問題点の一例を説明する。かかる構成の蝶番矯正具1aによるときは、例えば集合住宅において、ドア2aの両側や蝶番取り付け側の壁が大きく張り出している場所にあっては、前記第2型の蝶番3Bの矯正を作業性よく行うことができない問題があった。
図19は、ドア2aの蝶番取り付け側の壁57が大きく張り出している場所において、モンキーレンチ40aとしての工具40を用いて前記第2型の蝶番3Bの矯正を行う作業要領を説明するものである。同図は、前記第2型の蝶番3Bの例えば上側の蝶番部材15の円柱状枢軸部5aに前記仮想の蝶番矯正具1を装着し、矯正具本体22aの正六角形の対向側面31,32にモンキーレンチ40aの前記固定顎部43と前記可動顎部45をあてがって両者間で該矯正具本体22を挾持した状態を示している。今、該モンキーレンチ40aのハンドル42を図19に矢印で示す反時計回りに回転させて蝶番の曲りを矯正せんとしたときは、前記のように遊び回転角度θが大きいために、前記ハンドル42が壁57に当たってそれ以上の回転ができなくなって蝶番矯正が不可能となったり、或いは図19に示すように、張り出している壁57が障害となって、蝶番矯正のためのハンドル回転操作を所要に行うことができない場合も生ずる。
このような場合は、例えば図20に示すように、前記上側の蝶番部材15の円柱状枢軸部5aに装着されている前記仮想の蝶番矯正具1に対してモンキーレンチ40aを付け替える必要が生ずるため、蝶番矯正の作業能率が低下することとなる。因みに、対向する側面31,31が傾斜面31a,32aを有する如く構成されていて前記遊び回転角度θが小さい蝶番矯正具1を用いる場合は、例えば図21に示すように、該蝶番矯正具1に対してモンキーレンチ40aを付け替えなくてもハンドルの回転操作を所要に行うことが可能であって、所要の蝶番矯正作業を行い易い利点がある。
図22は、本発明に係る蝶番矯正具1の他の実施例を示すものであり、前記のような旗蝶番の第1型の蝶番3Aと第2型の蝶番3Bを矯正できることに加えて、左右一対の蝶番部材59,65を枢軸16を介して開閉可能に構成された金属製の普通蝶番3bを矯正できるようにも構成されている。以下、これをより具体的に説明する。
図22〜23は、該普通蝶番3bの一例を示すものであり、円柱状枢軸部5の外周面6に、該円柱状枢軸部5の上下長さに略等しい一対の固定フランジ部7,7が突設された構成を有している。より具体的には図23に示すように、一方の蝶番部材59を構成する固定フランジ部7の基端縁部60の上下端部位と中央部位において、前記枢軸16を挿通させるための円形状の軸受筒部61,62,63が設けられている。又、他方の蝶番部材65を構成する固定フランジ部7の基端縁部66に、該上の軸受筒部61と該中間の軸受筒部63との間に挿入される軸受筒部67と、該下端の軸受筒部62と該中間の軸受筒部63との間に挿入される軸受筒部69が設けられている。そして図23が示すように、これらの軸受筒部61,67,63,69,62が一直線状に配置された状態で、前記枢軸16が全ての軸受筒部内を挿通することにより前記円柱状枢軸部5が構成され、前記一対の蝶番部材59,65が開閉可能となされている。
かかる構成を有する普通蝶番3bの一方の蝶番部材59の前記固定フランジ部7がドアの基端側面部17にビス固定されると共に、他方の蝶番部材65の前記固定フランジ部7がドア枠18の側面部19にビス固定されることにより、ドア2aが開閉可能となされている。
かかる蝶番3を矯正するための蝶番矯正具1は、本実施例においては図22(A)、図24に示すように、前記円柱状枢軸部5の長さよりも稍長い、六角柱状を呈する矯正具本体22に、前記円柱状枢軸部5を挿通させ得る円形状挿通孔23が該矯正具本体22の軸線方向に貫設されている。そして図22(A)、図24(A)、図25(A)に示すように、前記矯正具本体22に、該円形状挿通孔23に連続する如く割り溝25が設けられている。該割り溝25は、前記2枚の固定フランジ部7,7が小間隔を置いて平行状態を呈する折り畳み状態の前記蝶番3(3b)の該2枚の固定フランジ部7,7の基部側の部分70を収容状態となし得る。
又、図24に示すように、該割り溝25の対向する側面31,32の夫々が、前記円形状挿通孔23の半径方向で見た内端縁部33から外端縁部34に向けて該半径方向から離れる側方に傾斜する傾斜面31a,32aとして形成されている。本実施例においては、該側面31,31が前記面24(図5(C))を有さず、全体が傾斜面とされている。そして図26(A)が示すように、前記第1型の蝶番3Aの前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させた状態で、前記固定フランジ部7が前記傾斜面31a,32aの略全体に当接し得るように構成されている。又図26(B)が示すように、前記第2型の蝶番3Bの前記円柱状枢軸部5を前記円形状挿通孔23に挿通させた状態で、前記固定フランジ部7の基部側の部分20を前記割り溝25に収容できるように構成されている。又、前記割り溝25の対向する縁部分35,36が前記固定フランジ部7を押圧する押圧顎部37,39とされている。
そして本実施例においては、前記と同様にして、前記円形状挿通孔23の中心26が、六角形の対向する頂点27a,27bを結ぶ直線29上に存する如く構成されると共に該中心26が一方の頂点27a側に向けて偏心しており、前記割り溝25の中心30が、前記対向する頂点27a,27bを結ぶ直線29上に存するように構成されている。
かかる構成を有する蝶番矯正具1は、実施例1で説明したところと同様にして、前記第1型の蝶番3A及び第2型の蝶番3Bの固定フランジ部7,7の曲り等の歪みを矯正できる(図9〜10、図16)ことに加え、図25(A)(B)に示すように、前記普通蝶番3bの矯正も可能である。該普通蝶番3bにあっては、先ず図25(A)に示すように、前記円形状挿通孔23に前記円柱状枢軸部5を挿通状態とすると共に、前記2枚の固定フランジ部7,7の基部側の部分70を前記割り溝25に挿通状態とする。そして例えば図25(B)に示すように、モンキーレンチ40aを時計回りに適宜回転させて一方の押圧顎部37で該基部側の部分70を所要に押圧し、該基部側の部分70に対して前記固定フランジ部7の曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与え、蝶番に生じた曲りを矯正する。或いは、前記モンキーレンチ40aを図25(C)に示すように反時計回りに適宜回動させて他方の押圧顎部39で該基部側の部分70を所要に押圧し、該押圧顎部39で該基部側の部分70に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与え、蝶番に生じた曲りを矯正する。
実施例1、実施例2で説明した蝶番矯正具1,1において、前記割り溝25の対向する側面31,32の双方に前記傾斜面31a,32aを設ける構成に代え、その内の一方の側面(例えば側面31)にのみ傾斜面(例えば傾斜面31a)を設ける構成を採用することもできる。その一実施例を、前記実施例1に係る蝶番矯正具1の変形態様に代表させて説明する。図27〜28は、前記第1型の蝶番3Aの蝶番3Aの歪みを矯正する蝶番矯正具1を示すものであり、正六角形柱状を呈する前記矯正具本体22の有する前記割り溝25の対向する側面31,32の一方の側面(例えば側面31)にのみ前記と同様構成の傾斜面31aが設けられており、他方の側面32は、前記正六角形の対向する頂点27a,27bを結ぶ前記直線29と平行する面として構成されている。
図28は、該1型の蝶番3Aを構成する上側の蝶番部材13に前記蝶番矯正具1を装着して該蝶番を矯正する場合を示すものであり、前記円形状挿通孔23に前記円柱状枢軸部5が挿通されると共に前記固定フランジ部7の基部側の部分20が前記割り溝25に収容状態とされている。この実施例で、前記固定フランジ部7の曲りを矯正するために、前記モンキーレンチ40aを時計回りや反時計回りに回転させて蝶番矯正を行う。例えば右側の押圧顎部37の前記傾斜面31aが前記固定フランジ部7の一方の表面53に略面接触した状態で、該押圧顎部37が該固定フランジ部7の基部側の部分20に対して左方向に矯正トルクを与え、これによって該固定フランジ部7の曲がりを矯正する。
図29は、前記第2型の蝶番3Bの歪みを前記蝶番矯正具1を用いて矯正するに際し、該第2型の蝶番3Bを構成する上側の蝶番部材13に前記蝶番矯正具1を装着して該蝶番を矯正する場合を示すものであり、前記円形状挿通孔23に前記円柱状枢軸部5が挿通されると共に前記固定フランジ部7の基部側の部分20が前記割り溝25に収容状態とされている。
この状態で、前記固定フランジ部7の曲がりを矯正するために、前記蝶番矯正具1を例えばモンキーレンチ40aを用いて時計回りや反時計回りに回転させて蝶番矯正を行う。この回転は、前記割り溝25の対向する側縁部分としての押圧顎部37,39が、前記固定フランジ部7の一面53又は他面55に対して前記曲り方向とは逆方向に矯正トルクを与える如く行われる。
このように構成する場合も、前記割り溝25の対向する側面31,32の内の一方である側面31に前記傾斜面31aが設けられるため、前記遊び回転角度θを、該対向する側面31,32を前記半径方向と平行する面31b,32bとして構成した場合(図15)に比して小さくできる。従って、このように構成した場合も、図17と図18の比較に関して説明したところに準じて、前記第2型の蝶番3Bの蝶番矯正を作業性よく行うことができる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 図30、図31、図32は、本発明に係る蝶番矯正具1のその他の実施例を示すものである。図30の蝶番矯正具1は、前記矯正具本体22が円柱状に構成されており、図31の蝶番矯正具1は、前記矯正具本体22が平面視で正方形状の四角柱状に構成されている。又図32に示す蝶番矯正具1は、正六角形柱状を呈する前記矯正具本体22に、該正六角形の一面71側に稍偏心する如く円形状挿通孔23が設けられ、該一面71側で開口する如く割り溝25が設けられている。その他の構成は、前記傾斜面が片方だけでもよいことも含めて、前記と同様である。図30、図31、図32においては、前記円形状挿通孔23の軸線が前記矯正具本体22の軸線に対して稍偏心しているが、該円形状挿通孔23の軸線と前記矯正具本体22の軸線が合致してもよい。
(2) 前記蝶番矯正具1に設ける前記円形状挿通孔23の径は、対象となる蝶番の円柱状枢軸部5の径の多少の変化に応じられるようにするため、該円柱状枢軸部5の径よりも若干余裕をみて設定するのがよい。
(3) 前記押圧顎部37,39の構成は、これが前記固定フランジ部7を押圧することによって前記蝶番3を所要に矯正できるものであれば前記したものには特定されない。図33は、前記固定フランジ部7が前記傾斜面31a又は前記傾斜面32aの略全体に当接するのではなく、該固定フランジ部7が該傾斜面31a又は該傾斜面32aの内端部位75に当接した状態を示している。或いは、該固定フランジ部7が該傾斜面31a又は前記傾斜面32aの外端部位に当接することもある。このように構成した場合も、前記割り溝25の前記両側面31,32が半径方向F1である場合に比し、前記割り溝25の溝幅を極力小さく設定できる。又図34は、前記傾斜面31a,32aが円弧状の傾斜凸面77として構成されており、同図においては、前記固定フランジ部7が該傾斜凸面77の一部分77aに当接している。
(4) 図35は、前記蝶番矯正具1を構成する前記矯正具本体22の外周面部78に、前記押圧顎部37,39に矯正トルクを与えるための操作杆80を突設した場合の一例を示している。この場合、該操作杆80の基端部分をネジ軸部81に形成し、該ネジ軸部81を該外周面部78に設けたネジ孔82に螺合することにより該操作杆80を突設したり、溶接等により該操作杆を突設することができる。図30〜31に示す蝶番矯正具1には該操作杆80を突設するのがよい。
(5) 本発明において略接線方向とは、厳密な接線方向を意味するものではなく、それに近い方向を意味している。例えば図36に示すような、円柱状枢軸部5の外周面6の接点83よりも稍内方に位置した部位での、接線84と平行する方向F3も含まれる。同図においては、この略接線方向に固定フランジ部7が突設されている。
又、略半径方向とは、厳密な半径方向を意味するものではなく、例えば図37に示すような、円柱状枢軸部5の中心から外方に稍偏位した部位での、半径方向F1と平行する方向F4も含まれる。同図においては、この略接線方向に固定フランジ部7が突設されている。
(6) 前記第1型の蝶番3Aや前記第2型の蝶番3B、前記普通蝶番3bは、前記円柱状枢軸部5にコイルバネが内蔵されたスプリング蝶番として構成されることもある。該スプリング蝶番によるときは、その弾性力によりドア等の開閉部材を閉止方向に付勢できる。
(7) 前記蝶番の材質は、金属製であれば特に制限はなく、例えば鉄、ステンレス、チタン、アルミニウム等を挙げることができる
(8) 前記旗蝶番3aの矯正に際して、前記蝶番矯正具1を該蝶番3aに下側から装着する場合は、該蝶番矯正具1を片方の手で保持し且つ他方の手で該蝶番矯正具1を工具で回転操作することになるが、この場合、前記蝶番矯正具1と前記旗蝶番の下側の蝶番部材15の下端85との間に磁石を介在させることとすれば、該磁石86の吸着力によって該蝶番矯正具1を吸着保持させることができる。
(9) 本発明に係る蝶番矯正具1は、前記したドアの蝶番の歪みを矯正するための他、建物等の構築物に付設されている各種の開閉部材の蝶番の歪みを矯正するために広く用いることができる。
1 蝶番矯正具
2 開閉部材
2a ドア
3 蝶番
3a 旗蝶番
5 円柱状枢軸部
6 外周面
7 固定フランジ部
20 基部側の部分
22 矯正具本体
23 円形状挿通孔
25 割り溝
26 中心
27a 頂点
27b 頂点
29 直線
30 中心
31 側面
32 側面
33 内端縁部
35 外端縁部
37 押圧顎部
39 押圧顎部
40 工具
40a モンキーレンチ
41 レンチ部
42 ハンドル
43 固定顎部
45 可動顎部
53 一方の表面
55 他方の表面
70 基部側の部分

Claims (7)

  1. 円柱状枢軸部の外周面に平板状の固定フランジ部が突設されてなる蝶番を矯正する蝶番矯正具であって、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の二種類の蝶番を矯正できるものであり、
    前記円柱状枢軸部を挿通させ得る円形状挿通孔が貫設されてなる矯正具本体に、該円形状挿通孔に連続する如く、前記固定フランジ部の基部側の部分を収容するための割り溝が設けられており、該割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方は、該円形状挿通孔の半径方向で見た内端縁部から外端縁部に向けて該半径方向から離れる側方に向けて傾斜する傾斜面を有する如く形成されており
    前記第1型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態で、前記固定フランジ部が前記傾斜面の所要部位に当接できると共に、前記第2型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態では、前記固定フランジ部の基部側の部分を前記割り溝に収容でき、
    又、前記割り溝の対向する縁部分が前記固定フランジ部の表面を押圧する押圧顎部とされており、
    前記矯正具本体は、その外形が平面視で正六角形を呈する正六角形柱状体として構成されていることを特徴とする蝶番矯正具。
  2. 円柱状枢軸部の外周面に平板状の固定フランジ部が突設されてなる蝶番を矯正する蝶番矯正具であって、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の二種類の蝶番を矯正できるものであり、
    前記円柱状枢軸部を挿通させ得る円形状挿通孔が貫設されてなる矯正具本体に、該円形状挿通孔に連続する如く、前記固定フランジ部の基部側の部分を収容するための割り溝が設けられており、該割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方は、該円形状挿通孔の半径方向で見た内端縁部から外端縁部に向けて該半径方向から離れる側方に向けて傾斜する傾斜面を有する如く形成されており
    前記第1型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態で、前記固定フランジ部が前記傾斜面の所要部位に当接できると共に、前記第2型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態では、前記固定フランジ部の基部側の部分を前記割り溝に収容でき、
    又、前記割り溝の対向する縁部分が前記固定フランジ部の表面を押圧する押圧顎部とされており
    前記矯正具本体は、その外形が平面視で正六角形を呈する正六角形柱状体として構成されており、前記円形状挿通孔の中心が、前記正六角形の対向する頂点を結ぶ直線上において該正六角形の中心に対して一方の頂点側に偏心しており、該一方の頂点側を欠切して前記割り溝が設けられていることを特徴とする蝶番矯正具
  3. 前記傾斜面は、前記割り溝の対向する両側面の夫々に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の蝶番矯正具。
  4. 前記矯正具体の外周面部に、前記押圧顎部に矯正トルクを与えるための操作杆が突設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の蝶番矯正具。
  5. 請求項1又は2記載の蝶番矯正具を用いて蝶番を矯正する蝶番矯正方法であって、固定顎部と該固定顎部に対して進退可能の可動顎部を具えるレンチ部にハンドルが突設されてなるレンチの該固定顎部と該可動顎部を、前記矯正具本体の六角形の対向側面にあてがって、該固定顎部と該可動顎部との間で該矯正具本体を挟持し、この状態で該レンチを所要に回転操作し、前記固定フランジ部の前記基部側の部分に対して前記押圧顎部で矯正トルクを与えることを特徴とする蝶番矯正方法。
  6. 請求項1〜の何れかに記載の蝶番矯正具を用いて旗蝶番を矯正する蝶番矯正方法であって、該旗蝶番は、横長の矩形板状を呈する鋼板の一方の短辺側の部分が円筒状に巻回されて筒部とされ、該鋼板の残りの部分としての平板状の前記固定フランジ部が該筒部で突設されてなる上側の蝶番部材と下側の蝶番部材とを用いて構成され、該上側の蝶番部材の前記筒部と該下側の蝶番部材の前記筒部とが両者の軸線を合わせて上下に積み重ねられ、且つ該上下の筒部に枢軸が挿通されることによって、上下の固定フランジ部が該枢軸回りに回動可能となされており、該蝶番矯正具は磁性材からなり、該蝶番矯正具を、該旗蝶番の下側の蝶番部材に対して装着する際、前記蝶番矯正具と該下側の蝶番部材の下端との間に、該蝶番矯正具を該下側の蝶番部材に吸着保持させるための磁石を介在させることを特徴とする蝶番矯正方法。
  7. 円柱状枢軸部の外周面に平板状の固定フランジ部が突設されてなる蝶番を矯正する蝶番矯正具であって、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略接線方向に突設されてなる第1型の蝶番と、該固定フランジ部が該円柱状枢軸部の略半径方向に突設されてなる第2型の蝶番の二種類の蝶番を矯正できるものであり、
    前記円柱状枢軸部を挿通させ得る円形状挿通孔が貫設されてなる矯正具本体に、該円形状挿通孔に連続する如く、前記固定フランジ部の基部側の部分を収容するための割り溝が設けられており、該割り溝の対向する側面の内の少なくとも一方は、該円形状挿通孔の半径方向で見た内端縁部から外端縁部に向けて該半径方向から離れる側方に向けて傾斜する傾斜面を有する如く形成されており
    前記第1型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態で、前記固定フランジ部が前記傾斜面の所要部位に当接できると共に、前記第2型の蝶番の前記円柱状枢軸部を前記円形状挿通孔に挿通させた状態では、前記固定フランジ部の基部側の部分を前記割り溝に収容でき、
    又、前記割り溝の対向する縁部分が前記固定フランジ部の表面を押圧する押圧顎部とされている蝶番矯正具を用いて旗蝶番を矯正する蝶番矯正方法であって、
    該旗蝶番は、横長の矩形板状を呈する鋼板の一方の短辺側の部分が円筒状に巻回されて筒部とされ、該鋼板の残りの部分としての平板状の前記固定フランジ部が該筒部で突設されてなる上側の蝶番部材と下側の蝶番部材とを用いて構成され、該上側の蝶番部材の前記筒部と該下側の蝶番部材の前記筒部とが両者の軸線を合わせて上下に積み重ねられ、且つ該上下の筒部に枢軸が挿通されることによって、上下の固定フランジ部が該枢軸回りに回動可能となされており、該蝶番矯正具は磁性材からなり、該蝶番矯正具を、該旗蝶番の下側の蝶番部材に対して装着する際、前記蝶番矯正具と該下側の蝶番部材の下端との間に、該蝶番矯正具を該下側の蝶番部材に吸着保持させるための磁石を介在させることを特徴とする蝶番矯正方法。
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