JP2020069809A - 摩擦力向上装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両の車輪に係る摩擦力を向上させることができる新たな技術の提供。【解決手段】摩擦力向上装置1は、レール5上を鉄輪の車輪3で走行する鉄道車両に搭載され、車輪3とレール5との接触面7に対して酸化抑制ガスを噴射する噴射装置10a,10bと、鉄道車両の運転指令および/又は鉄道車両の走行状況に基づいて定められた噴射発動条件を満たした場合に、噴射装置10a,10bに酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う制御部30と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両の車輪に係る摩擦力を向上させるための摩擦力向上装置に関する。
鉄道車両の特徴の1つに、車輪とレールとの間の摩擦力が小さいことが挙げられる。そのため、環境条件によって、或いは加速時や制動時等において、空転又は滑走が発生する場合がある。例えば、電気車であれば電動機の発生トルクが車輪とレールとの間の接線力(粘着力や引張力ともいう。)以下の範囲であれば粘着走行がなされるが、接線力を超えた場合には空転又は滑走が生じる。空転又は滑走が生じた場合には、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる再粘着制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−44804号公報
しかし、特許文献1等の従来の再粘着制御は、空転や滑走が発生した場合に粘着走行に復帰させるための技術であり、車輪とレールとの間の摩擦力の改善を図る技術ではない。
摩擦力の改善を図る技術としては、車輪とレールとの間に増粘着剤(アルミナや砂など)を噴射することで、車輪とレールとの接触面でクサビのように噛み合う効果を利用して粘着力の向上を図る技術が知られている。しかし、固体の物質を噴出する技術であり、他の技術も望まれているところである。
本発明は、上述した課題に鑑み、鉄道車両の車輪に係る摩擦力を向上させることができる新たな技術の提供を目的として考案されたものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
鉄輪の車輪で走行する鉄道車両に搭載され、前記車輪に係る摩擦力を向上させるための摩擦力向上装置であって、
前記車輪と、走行時に前記車輪に接触する金属体との接触面に対し、酸化抑制ガスを噴射する噴射手段と、
前記鉄道車両の運転指令および/又は前記鉄道車両の走行状況に基づいて定められた前記噴射手段の噴射発動条件を満たした場合に、前記噴射手段に前記酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う制御手段と、
を備えた摩擦力向上装置である。
第1の発明によれば、鉄道車両の運転指令および/又は鉄道車両の走行状況に基づき定められた所定の噴射発動条件を満たした場合に、車輪と、走行時に車輪に接触する金属体との接触面に対して酸化抑制ガスを噴射させることができる。これによれば、鉄道車両の運転指令および/又は鉄道車両の走行状況に応じて同接触面付近の環境を当該接触面に酸化被膜が生成され難い環境にすることができ、同接触面に作用する摩擦力の向上を図ることが可能となる。
また、第2の発明として、
前記噴射手段は、
前記接触面に対して前記車輪の回転方向の前後一方側から前記酸化抑制ガスを噴射させる一方側噴射手段と、
前記接触面に対して前記車輪の回転方向の前後他方側から前記酸化抑制ガスを噴射させる他方側噴射手段と、
を有し、
前記制御手段は、
前記鉄道車両の走行方向に基づいて前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段のどちらが前記回転方向の後方側の噴射手段かを判定し、少なくとも後方側の噴射手段に前記酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う、
第1の発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第2の発明によれば、噴射発動条件を満たした場合に、少なくとも車輪の回転方向の後方側から車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第3の発明として、
前記噴射発動条件には、前記回転方向の後方側の噴射手段から噴射させる第1の噴射発動条件と、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の両方から噴射させる第2の噴射発動条件とが含まれ、
前記制御手段は、前記第1の噴射発動条件および前記第2の噴射発動条件のうちの何れを満たしたかに応じて、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の何れに前記酸化抑制ガスを噴射させるかを制御する、
第2の発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第3の発明によれば、第1の噴射発動条件を満たした場合は、車輪の回転方向の後方側から車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。一方、第2の噴射発動条件を満たした場合には、車輪の回転方向の前方側および後方側の両方から同接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第4の発明として、
前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段は、噴射量を少なくとも大小2段階に変更可能であり、
前記噴射発動条件には、前記回転方向の後方側の噴射手段からの噴射量を大とし、前方側の噴射手段からの噴射量を小として噴射させる第1の噴射発動条件と、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の両方から噴射量を大として噴射させる第2の噴射発動条件とが含まれ、
前記制御手段は、前記第1の噴射発動条件および前記第2の噴射発動条件のうちの何れを満たしたかに応じて、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の噴射量を変更して前記酸化抑制ガスを噴射させる、
第2の発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第4の発明によれば、噴射量には少なくとも「大」と「小」の2段階があり、第1の噴射発動条件を満たした場合は、車輪の回転方向の後方側の噴射量を「大」、前方側の噴射量を「小」として、前方側および後方側の両方から車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。一方、第2の噴射発動条件を満たした場合には、前方側および後方側の噴射量を両方「大」として、同接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第5の発明として、
前記噴射発動条件は、前記運転指令が所定の大変化条件を満たしたことである、
第1〜第4の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第5の発明によれば、運転指令が所定の大変化条件を満たした場合に、車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第6の発明として、
前記鉄道車両は、空転又は滑走の発生を検知する検知装置を備えており、
前記噴射発動条件は、前記検知装置による前記検知がなされたことである、
第1〜第5の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第6の発明によれば、空転又は滑走の発生が検知された場合に、車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第7の発明として、
前記鉄道車両は、空転又は滑走の発生を検知する検知装置を備えており、
前記第1の噴射発動条件は、前記運転指令が所定の大変化条件を満たしたことであり、
前記第2の噴射発動条件は、前記検知装置による前記検知がなされたことである、
第3又は第4の発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第7の発明によれば、運転指令が大変化条件を満たした場合に、第1の噴射発動条件を満たしたとして酸化抑制ガスを噴射させることができる。例えば、車輪の回転方向の後方側から車輪と金属体との接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。或いは、後方側の噴射量を「大」、前方側の噴射量を「小」として、前方側および後方側の両方から同接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。また、空転又は滑走の発生が検知された場合には、第2の噴射発動条件を満たしたとして酸化抑制ガスを噴射させることができる。例えば、車輪の回転方向の前方側および後方側の両方から同接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。或いは、前方側および後方側の噴射量を両方「大」として、前方側および後方側の両方から同接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第8の発明として、
前記金属体は、レールである、
第1〜第7の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第8の発明によれば、車輪とレールとの接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第9の発明として、
前記金属体は、ブレーキ装置の制輪子又はブレーキライニングである、
第1〜第4の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第9の発明によれば、車輪と、ブレーキ装置の制輪子又はブレーキライニングとの接触面に向けて酸化抑制ガスを噴射させることができる。
また、第10の発明として、
前記酸化抑制ガスは、不活性ガスである、
第1〜第9の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第10の発明によれば、酸化抑制ガスとして不活性ガスを噴射させることができる。
また、第11の発明として、
前記酸化抑制ガスは、周期表18族に属する気体のうちの何れか、又は、これらの混合ガスである、
第1〜第9の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第11の発明によれば、酸化抑制ガスとして、周期表18族に属する気体のうちの何れか、又は、これらの混合ガスを噴射させることができる。
また、第12の発明として、
前記酸化抑制ガスは、酸素含有率が5%以下のガスである、
第1〜第9の何れかの発明の摩擦力向上装置を構成してもよい。
第12の発明によれば、酸化抑制ガスとして、酸素含有率が5%以下のガスを噴射させることがことできる。
車輪側試験片とレール側試験片との接触面に作用する接線力係数を評価する実験結果を示す図。 第1実施形態における摩擦力向上装置の機能構成例を示すブロック図。 第1実施形態における噴射発動条件と噴射制御内容とを示す図。 噴射制御処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における摩擦力向上装置の機能構成例を示すブロック図。 変形例1における噴射発動条件と噴射制御内容とを示す図。 第2実施形態の噴射装置の変形例を示す図。 噴射装置の他の変形例を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
〔第1実施形態〕
先ず、本発明に係る摩擦力向上装置の第1実施形態について説明する。
[原理]
真空中における金属表面の摩擦係数は大気中に比べて大きいという現象が知られている。すなわち、金属表面に形成されている酸化被膜は物理的な接触等の摩擦によって除去されるが、真空中であれば酸化被膜の再生成が行われないために摩擦係数が大きくなる。一方、大気中であれば、表面に露出した金属素地が瞬間的に周囲の酸素と結合して酸化被膜が生成(再生)され、それが潤滑材として作用するために真空中に比べて摩擦係数が小さい、というものである。
本願発明者は、上記の現象に着目し、レール上を鉄輪の車輪で走行する鉄道車両の当該車輪に係る摩擦力の向上を図る技術を考案した。すなわち、摩擦で露出した金属素地の酸化を何らかの方法で防止する(酸化被膜を生成させないようにする)ことによって、摩擦力を向上させる技術である。具体的には、車輪と、鉄道車両の走行時において車輪と接触する金属体との接触面に対して酸化抑制ガスを噴射し、接触面付近の酸素濃度を低下させて酸化被膜を生成し難い環境にする技術を考案した。
酸化抑制ガスの噴射効果を検証するために、金属体としてレールを想定し、回転する車輪側試験片とレール側試験片との接触面に作用する接線力係数を評価する実験(二円筒試験)を行った。具体的には、車輪側試験片とレール側試験片とを異なる速度で回転・接触させて接触面に強制的にすべりを与え、接触面に生じる接線力(すべり摩擦力)を測定した。そして、接線力を荷重で除した接線力係数を求めた。また、実験中、接線力係数が安定した時点から10秒間、接触面の周辺に、酸化抑制ガスとして窒素ガスを噴射する噴射工程を2回行った。なお、車輪側試験片とレール側試験片との接触面に作用するすべり率は、0.8%で一定条件とした。
図1は、求めた接線力係数の時間変化をグラフ化した図である。図1中に2つの矢印T1,T3で示す10秒間が、噴射工程の期間(窒素ガスの噴射期間)に相当する。図1に示すように、実験で得られた接線力係数の値は全体として安定しているが、図1中に一点鎖線で囲って示すように、酸化抑制ガスを噴射した噴射期間T1,T3に対応する各期間において、10%から15%程度値が大きくなっている。この実験結果から、車輪とレール等の金属体との接触面に対して酸化抑制ガスを噴射することによって接触面付近の酸素濃度を低下させ、当該接触面付近を酸化被膜が生成され難い環境にすることができると判断できる。つまり、車輪とレール等の金属体との接触面に対して酸化抑制ガスを噴射することによって、鉄道車両の車輪に係る摩擦力を向上させることができるという技術的知見を得た。
[装置構成]
次に、本実施形態の摩擦力向上装置1の構成について説明する。図2は、第1実施形態における摩擦力向上装置1の機能構成例を示すブロック図である。本実施形態の摩擦力向上装置1は、レール5上を鉄輪の車輪3で走行する鉄道車両に搭載され、車輪3とレール5との接触面7の摩擦力を向上させるためのものである。摩擦力向上装置1は、車輪3毎に1組(2つ)ずつ用意された酸化抑制ガスを噴射する噴射手段としての噴射装置10(10a,10b)と、各噴射装置10a,10bによる酸化抑制ガスの噴射制御を行う制御手段としての制御装置30とを備える。この摩擦力向上装置1は、鉄道車両に搭載された再粘着制御装置50と併用することで、空転・滑走を緩和するための補助装置として用いることができる。
1組の噴射装置10a,10bは、それぞれ酸化抑制ガスを貯留するガスタンク11(11a,11b)と、酸化抑制ガスを噴射する噴射ノズル13(13a,13b)とを備え、車輪3とレール5との接触面7に対し、少なくとも大小2段階の噴射量で、酸化抑制ガスを圧縮ガスとして噴射する。以下、一方の噴射装置10aを適宜第1噴射装置10aともいい、他方の噴射装置10bを適宜第2噴射装置10bともいう。
ガスタンク11a,11bは、酸化抑制ガスとして例えば窒素ガスを貯留する。このガスタンク11a,11bに貯留された窒素ガスは、制御装置30の制御のもと、不図示の制御弁を介して対応する噴射ノズル13a,13bに供給される。
噴射ノズル13a,13bは、接触面7に対して酸化抑制ガスを噴射可能な位置に配置される。具体的には、第1噴射装置10aの噴射ノズル13aは、車輪3の回転方向の前後一方側において接触面7の近傍に配置され、当該一方側から接触面7に向けて酸化抑制ガスを噴射する。また、第2噴射装置10bの噴射ノズル13bは、車輪3の回転方向の前後他方側(接触面を挟んで噴射ノズル13aと反対側)において接触面7の近傍に配置され、当該他方側から接触面7に向けて酸化抑制ガスを噴射する。
制御装置30は、所定の噴射発動条件を満たした場合に、少なくとも車輪3の回転方向の後方側の噴射装置から酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う。これは、接触面7の接触領域において、少なくとも後方側に形成されるすべり領域に酸化抑制ガスを供給するためである。
例えば、図2中の吹き出しの中に、接触領域を模式化して示している。より詳細には、後方側が噴射装置10bの側である場合の車輪3とレール5との接触面7が微小に滑っている状態での接触領域を示しており、すべり領域は、後方側から形成される。そして、すべり率が大きくなると、接触領域の全体に占めるすべり領域の範囲が前方側へと広がっていく。そのため、接触領域の状態によっては、酸化抑制ガスを後方側から噴射することで摩擦力を向上させる効果が得られる。後述するように、本実施形態では、後方側のみから酸化抑制ガスを噴射するのか、前方側および後方側の両方から酸化抑制ガスを噴射するのかが、満たした噴射発動条件(第1の噴射発動条件又は第2の噴射発動条件)に応じて選択される。
さて、制御装置30には、運転台からの運転指令信号(力行ノッチ信号又はブレーキノッチ信号)が入力されるようになっている。また、制御装置30は、鉄道車両に搭載された再粘着制御装置50と接続されており、再粘着制御装置50において検知装置としての空転・滑走検知装置51が空転又は滑走を検知した場合に、当該検知した旨の信号(空転滑走検知信号)が制御装置30に通知されるようになっている。
ここで、本実施形態の鉄道車両は、電動機で動輪を駆動して走行する電気車、又はこれに準ずる駆動メカニズムを有する車両である。電気車は、車輪3とレール5との間の接線力(粘着力)によって加速し、又は減速する。電動機の発生トルクにより生じる駆動力が粘着力以下であれば粘着走行がなされるが、粘着力を超えると空転又は滑走が生じる。
再粘着制御装置50は、空転又は滑走の発生時に、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる再粘着制御を行う。そして、空転・滑走検知装置51は、車輪3の回転速度や回転加速度をもとに、空転又は滑走の発生を検知する。また、その際、回転速度や回転加速度から空転又は滑走の程度を判別することもできる。例えば、発生した空転の大小(大空転/小空転)を判別できる。同様に、発生した滑走の大小(大滑走/小滑走)を判別できる。
制御装置30の説明に戻る。図3は、第1実施形態において制御装置30が監視する噴射発動条件と、それを満たした場合に行う噴射制御内容とをテーブル化した図である。図3に示すように、本実施形態の噴射発動条件は、鉄道車両の走行状況に係る条件であって、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方から酸化抑制ガスを噴射させる第2の噴射発動条件として、「空転又は滑走の発生が検知されたこと」を含む。制御装置30は、再粘着制御装置50から空転滑走検知信号が通知された場合に、第2の噴射発動条件を満たすと判定する。そして、制御装置30は、第2の噴射発動条件を満たしたと判定したならば、車輪3の回転方向の前方側および後方側の各噴射装置(つまり、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方)から噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる。
また、本実施形態の噴射発動条件は、鉄道車両の運転指令に係る条件であって、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのうちの車輪3の回転方向の後方側の噴射装置から酸化抑制ガスを噴射させる第1の噴射発動条件として、「運転指令が大変化条件を満たしたこと」を含む。大変化条件は、例えば、「運転台からの運転指令が示すノッチの所定の単位時間の間の変化幅(変化段数)が4段以上であること」等として定められる。この場合、変化したノッチが1段〜3段であれば、第1の噴射発動条件を満たさないこととなる。そして、第1の噴射発動条件を満たしたと判定した場合には、制御装置30は、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのうち、車輪3の回転方向の後方側の噴射装置から噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる。なお、大変化条件の要件であるノッチの変化幅(変化段数)は「4段以上」に限らず、「3段以上」としてもよい。また、急加速や最大加速、急ブレーキや最大ブレーキを示す所定ノッチの運転指令であることを大変化条件としてもよい。
[処理の流れ]
次に、制御装置30が行う酸化抑制ガスの噴射制御に係る処理(噴射制御処理)の流れを説明する。図4は、噴射制御処理の流れを示すフローチャートである。
鉄道車両の走行中、制御装置30は、空転滑走検知信号の通知を監視する。そして、空転・滑走検知装置51によって空転又は滑走の発生が検知され、再粘着制御装置50から空転滑走検知信号が通知された場合には(ステップS1:YES)、第2の噴射発動条件を満たしたと判定する。この場合は、制御装置30は、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方を制御し、噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる(ステップS3)。
一方、空転又は滑走の発生が検知されず、第2の噴射発動条件を満たさない場合には(ステップS1:NO)、運転指令が大変化条件を満たすか否かを判定する。そして、大変化条件を満たした場合には(ステップS5:YES)、第1の噴射発動条件を満たしたと判定する。この場合には、制御装置30は、鉄道車両の走行方向に基づいて、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのどちらが車輪3の回転方向の後方側の噴射装置かを判定する(ステップS7)。そして、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのうち、ステップS7で後方側と判定された噴射装置を制御して、噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる(ステップS9)。
その後は、終了条件を満足するまでは(ステップS11:NO)、ステップS1に戻って上記した処理を繰り返す。例えば、鉄道車両の停止を終了条件とし、鉄道車両が走行を停止したら(ステップS11:YES)、本処理を終える。走行を開始したら噴射制御処理を再度実行する。
以上説明したように、第1実施形態によれば、鉄道車両の車輪3と、走行時に車輪3と接触するレール5と、の接触面に作用する摩擦力を向上させることが可能となる。これによれば、力行・ブレーキ時における車輪3とレール5との間の粘着力を向上させることができ、駆動力又は制動力の向上が図れる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では金属体としてレールを例示した。これに対し、ブレーキ装置として機械ブレーキを採用している鉄道車両において、車輪3と金属体である制輪子との接触面に作用する摩擦力を向上させる実施形態が本第2実施形態である。図5は、第2実施形態における摩擦力向上装置2の機能構成例を示すブロック図である。
本実施形態の摩擦力向上装置2は、レール5上を鉄輪の車輪3で走行する鉄道車両に搭載され、車輪3と制輪子9との接触面700の摩擦力を向上させるためのものである。摩擦力向上装置2は、制輪子9毎に1組(2つ)ずつ用意されて酸化抑制ガスを噴射する噴射手段としての噴射装置100(100a,100b)と、各噴射装置100a,100bによる酸化抑制ガスの噴射制御を行う制御手段としての制御装置300とを備える。
1組の噴射装置100a,100bの構成自体は第1実施形態の噴射装置10a,10bと同様である。すなわち、それぞれ酸化抑制ガスを貯留するガスタンク110(110a,110b)と、酸化抑制ガスを噴射する噴射ノズル130(130a,130b)とを備え、少なくとも大小2段階の噴射量で、酸化抑制ガスを圧縮ガスとして噴射する。
そして、噴射ノズル110a,110bは、第1実施形態と同様に、接触面700に対して酸化抑制ガスを噴射可能な位置に配置される。具体的には、一方の噴射装置(第1噴射装置)100aの噴射ノズル110aは、車輪3の回転方向の前後一方側において接触面700の近傍に配置され、当該一方側から接触面700に向けて酸化抑制ガスを噴射する。また、他方の噴射装置(第2噴射装置)100bの噴射ノズル110bは、車輪3の回転方向の前後他方側(接触面を挟んで噴射ノズル110aと反対側)において接触面700の近傍に配置され、当該他方側から接触面700に向けて酸化抑制ガスを噴射する。
制御装置300は、所定の噴射発動条件を満たした場合に、噴射装置100a,100bに酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う。
本実施形態の噴射発動条件は、第1噴射装置100aおよび第2噴射装置100bのうちの車輪3の回転方向の後方側の噴射装置から酸化抑制ガスを噴射させる第1の噴射発動条件として、「運転台からの運転指令信号(ブレーキノッチ信号)により強いブレーキが必要と判断したとき」とされる。より具体的には、強いブレーキと判断される所定のノッチ条件を満たす運転指令信号(ブレーキノッチ信号)であるとき、を第1の噴射発動条件とする。
そして、強いブレーキが必要と判断したときには、制御装置300は、鉄道車両の走行方向に基づいて、第1噴射装置100aおよび第2噴射装置100bのどちらが車輪3の回転方向の後方側の噴射装置かを判定する。そして、第1噴射装置100aおよび第2噴射装置100bのうちの車輪3の回転方向の後方側の噴射装置を制御して、噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる。
以上説明したように、第2実施形態によれば、強いブレーキが必要なときに、鉄道車両の車輪3と制輪子9との接触面に作用する摩擦力を向上させることが可能となる。
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
〔変形例1〕
例えば、第1の噴射発動条件および第2の噴射発動条件は、上記実施形態で例示した各条件に限定されない。図6は、変形例1において制御装置30が監視する噴射発動条件と、それを満たした場合に行う噴射制御内容とをテーブル化した図である。本変形例の噴射発動条件は、上段の鉄道車両の走行状況に係る条件が、上記実施形態と異なる。
具体的には、本変形例の走行状況に係る条件は、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方から噴射量を「大」として酸化抑制ガスを噴射させる条件として、「空転又は滑走の発生が検知された場合」であって「その程度が大(大空転又は大滑走)であること」を含む。
また、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのうち、車輪3の回転方向の後方側の噴射装置からの噴射量を「大」、前方側の噴射装置からの噴射量を「小」として各噴射装置から酸化抑制ガスを噴射させる条件として、「空転又は滑走の発生が検知された場合」であって「その程度が小(小空転又は小滑走)であること」を含む。
制御装置30は、空転滑走検知信号とともに「大空転」又は「大滑走」が通知された場合は、車輪3の回転方向の前方側および後方側の各噴射装置(第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方)を制御し、噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させる。
一方、制御装置30は、空転滑走検知信号とともに「小空転」又は「小滑走」が通知されたならば、鉄道車両の走行方向に基づいて、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bのどちらが車輪3の回転方向の後方側の噴射装置かを判定する。そして、後方側の噴射装置を制御して噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させるとともに、前方側の噴射装置を制御して噴射量「小」で酸化抑制ガスを噴射させる。
なお、空転又は滑走の発生が検知されない場合には、第1実施形態と同様の要領で運転指令が大変化条件を満たすか否かを判定する。そして、満たす場合は、図6の下段の噴射制御内容で酸化抑制ガスの噴射制御を行う。
[その他の変形例]
また、第1実施形態の構成と、第2実施形態の構成とを組み合わせて摩擦力向上装置を構成してもよい。すなわち、機械ブレーキを採用する鉄道車両の場合には、車輪とレールとの接触面への酸化抑制ガスの噴射と、車輪と制輪子との接触面への酸化抑制ガスの噴射と、を両方行う構成も可能である。その場合は、車輪とレールとの接触面の近傍と、車輪と制輪子との接触面の近傍と、の両方に噴射ノズルを配置し、走行時に各接触面に対して車輪の回転方向の前方側および後方側から酸化抑制ガスを噴射できるようにする。
また、変形例1では、運転指令が大変化条件を満たした場合の噴射制御内容(図6の下段の噴射制御内容)を第1実施形態と同じとして説明したが、これに限定されない。例えば、第1噴射装置10aおよび第2噴射装置10bの両方から酸化抑制ガスを噴射させる構成でもよい。具体的には、各噴射装置10a,10bを制御し、何れも噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させてもよい。或いは、そのうちの車輪3の回転方向の後方側の噴射装置を制御して噴射量「大」で酸化抑制ガスを噴射させるとともに、前方側の噴射装置を制御して噴射量「小」で酸化抑制ガスを噴射させるとしてもよい。
また、第2実施形態の噴射装置100aおよび100bを、図7に示す噴射装置100Xのように構成することとしてもよい。図7は、噴射装置100Xの概要構成を示す図である。噴射装置100Xは、制輪子9Xと兼用の噴射ノズル130Xと、ガスタンク110とを備えて構成される。噴射ノズル130Xは、制輪子9Xに設けられた複数の貫通孔9Xaで構成され、各貫通孔9Xaは、制輪子9Xの車輪3との接触面側をガス噴出口、反対側をガス入口として設けられている。ガスタンク110から各貫通孔9Xaへはガス管が分配接続される。噴射装置100Xによれば、車輪3と制輪子9Xとの接触面に直接、酸化抑制ガスを噴射することができる。
また、ブレーキ装置としてディスクブレーキを用いる場合に、ブレーキライニングとディスクローターとの接触面に酸化抑制ガスを噴射する構成とすることで、当該接触面に作用する摩擦力の向上を図ることもできる。その場合の噴射装置は、第2実施形態の噴射装置100aおよび100bと同様に構成することができる。或いは、図8に示す噴射装置100Yのように構成することとしてもよい。図8は、噴射装置100Yの概要構成を示す図である。噴射装置100Yは、ブレーキライニング9Yと兼用の噴射ノズル130Yと、ガスタンク110とを備えて構成される。ブレーキライニング9Yは、ベース板9Yaにパッド9Ybが配置されて構成される。そして、噴射ノズル130Yは、ベース板9Yaにおいて隣り合うパッド9Ybの間の部分に設けられた複数の貫通孔9Ycを有して構成され、各貫通孔9Ycは、ブレーキライニング9Yのディスクローターとの接触面側(摺動面側ともいう)をガス噴出口、反対側をガス入口として設けられている。ガスタンク110から各貫通孔9Ycへはガス管が分配接続される。噴射装置100Yによれば、ブレーキライニング9Yとディスクローターとの接触面に近接した位置に、酸化抑制ガスを噴射することができる。
また、上記実施形態では、酸化抑制ガスとして窒素ガスを例示したが、これに限定されない。例えば、不活性ガスである第18族元素の何れかの気体(希ガス)を酸化抑制ガスとすることができる。具体的には、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の気体を用いることができる。或いは、これらの中から2種類以上を混合した混合ガスを、酸化抑制ガスとしてもよい。また、二酸化炭素(炭酸ガス)や六フッ化硫黄ガス等のその他の不活性ガスを酸化抑制ガスとすることもできる。
また、酸素の含有率が低いガスを酸化抑制ガスとして用いてもよい。酸化抑制ガスとして用いるガスは、酸素を含有していないことが望ましいが、酸素含有率が5%以下のガスであるとしても、好適な作用効果が期待される。地表付近の大気中の酸素濃度は約20%とされることから、これより低い微量成分と言える5%以下であれば、一定程度の酸化抑制の効果が見込めるためである。
また、噴射ノズルの先端部付近に、接触面への酸化抑制ガスの供給を妨げる空気流を遮断するための遮蔽板を設けてもよい。これによれば、接触面において酸化被膜がより生成され難くし、接触面に作用する摩擦力の一層の向上が図れる。
1,2…摩擦力向上装置
10(10a,10b),100(100a,100b)…噴射装置
11(11a,11b),110(110a,110b)…ガスタンク
13(13a,13b),130(130a,130b)…噴射ノズル
30…制御装置
50,500…再粘着制御装置
51,510…空転・滑走検知装置
3…車輪
5…レール
7,700…接触面

Claims (12)

  1. 鉄輪の車輪で走行する鉄道車両に搭載され、前記車輪に係る摩擦力を向上させるための摩擦力向上装置であって、
    前記車輪と、走行時に前記車輪に接触する金属体との接触面に対し、酸化抑制ガスを噴射する噴射手段と、
    前記鉄道車両の運転指令および/又は前記鉄道車両の走行状況に基づいて定められた前記噴射手段の噴射発動条件を満たした場合に、前記噴射手段に前記酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う制御手段と、
    を備えた摩擦力向上装置。
  2. 前記噴射手段は、
    前記接触面に対して前記車輪の回転方向の前後一方側から前記酸化抑制ガスを噴射させる一方側噴射手段と、
    前記接触面に対して前記車輪の回転方向の前後他方側から前記酸化抑制ガスを噴射させる他方側噴射手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記鉄道車両の走行方向に基づいて前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段のどちらが前記回転方向の後方側の噴射手段かを判定し、少なくとも後方側の噴射手段に前記酸化抑制ガスを噴射させる制御を行う、
    請求項1に記載の摩擦力向上装置。
  3. 前記噴射発動条件には、前記回転方向の後方側の噴射手段から噴射させる第1の噴射発動条件と、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の両方から噴射させる第2の噴射発動条件とが含まれ、
    前記制御手段は、前記第1の噴射発動条件および前記第2の噴射発動条件のうちの何れを満たしたかに応じて、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の何れに前記酸化抑制ガスを噴射させるかを制御する、
    請求項2に記載の摩擦力向上装置。
  4. 前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段は、噴射量を少なくとも大小2段階に変更可能であり、
    前記噴射発動条件には、前記回転方向の後方側の噴射手段からの噴射量を大とし、前方側の噴射手段からの噴射量を小として噴射させる第1の噴射発動条件と、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の両方から噴射量を大として噴射させる第2の噴射発動条件とが含まれ、
    前記制御手段は、前記第1の噴射発動条件および前記第2の噴射発動条件のうちの何れを満たしたかに応じて、前記一方側噴射手段および前記他方側噴射手段の噴射量を変更して前記酸化抑制ガスを噴射させる、
    請求項2に記載の摩擦力向上装置。
  5. 前記噴射発動条件は、前記運転指令が所定の大変化条件を満たしたことである、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  6. 前記鉄道車両は、空転又は滑走の発生を検知する検知装置を備えており、
    前記噴射発動条件は、前記検知装置による前記検知がなされたことである、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  7. 前記鉄道車両は、空転又は滑走の発生を検知する検知装置を備えており、
    前記第1の噴射発動条件は、前記運転指令が所定の大変化条件を満たしたことであり、
    前記第2の噴射発動条件は、前記検知装置による前記検知がなされたことである、
    請求項3又は4に記載の摩擦力向上装置。
  8. 前記金属体は、レールである、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  9. 前記金属体は、ブレーキ装置の制輪子又はブレーキライニングである、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  10. 前記酸化抑制ガスは、不活性ガスである、
    請求項1〜9の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  11. 前記酸化抑制ガスは、周期表18族に属する気体のうちの何れか、又は、これらの混合ガスである、
    請求項1〜9の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
  12. 前記酸化抑制ガスは、酸素含有率が5%以下のガスである、
    請求項1〜9の何れか一項に記載の摩擦力向上装置。
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