JP2020069512A - ビレット鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に断面積が500cm2以下のビレット鋳片を、センターポロシティの発生を安定的かつ確実に抑制しつつ連続鋳造する場合に、先端部に発生する曲がりを抑制する。【解決手段】鋳型内における溶鋼のメニスカスから鋳造方向に所定距離隔てた位置に設置した凝固末期冷却帯で、ビレット鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過する際の表面温度が所定の温度範囲となるように調整されたビレット鋳片を水冷し、当該凝固末期冷却帯で凝固を完了させるビレット鋳片の連続鋳造方法である。凝固末期冷却帯での冷却水の比水量を、ビレット鋳片の先端部は、予め定められた比水量よりも少ない比水量からビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させ、ビレット鋳片の先端部が前記凝固末期冷却帯の入口から所定長さ通過した後に前記予め定められた比水量とする。【選択図】図2

Description

本発明は、特に横断面の面積(以下、単に「断面積」という。)が500cm2以下のビレット鋳片を、センターポロシティの発生を安定的かつ確実に抑制しつつ連続鋳造する場合に、先端部に発生する曲がりの抑制が可能な連続鋳造方法に関するものである。
連続鋳造されたビレット鋳片(以下、単に「鋳片」ともいう。)を素材として、圧延または鍛造工程を経て継目無鋼管を製造する場合、鋳片の外表面だけでなく内質部における品質の健全性が強く要求されることから、鋳片内質部の品質管理が重要となる。
このため、鋳片の連続鋳造においては、センターポロシティの発生抑制を目的として、種々の方法が提案されている。本出願人も、連続鋳造の凝固末期に強冷却を行うことで、安定的かつ確実に、鋳片のセンターポロシティの発生を抑制し、鋳片の内質改善効果を発揮する連続鋳造方法を、特許文献1で提案している。
特許文献1で提案した連続鋳造方法を実施することで、炭素鋼、低合金鋼、高合金鋼、またはステンレス鋼等の種々の鋼種の鋳片の連続鋳造において、所期の効果を得ることができる。
しかしながら、特許文献1で提案した連続鋳造方法は、凝固末期に強冷却を行うため、特に断面積が500cm2以下の小断面鋳片の場合は、鋳造開始部である鋳片の先端部で曲りが発生しやすかった。図4に示すように、鋳片1の先端部1aで曲りが発生すると、連続鋳造設備から搬出する際、当該先端部1aが搬出テーブル2に衝突して鋳片1の搬出に支障が生じる場合がある。
特開2009−6367号公報
本発明が解決しようとする課題は、特許文献1で提案した方法で断面積が500cm2以下の小断面鋳片を連続鋳造した場合、鋳片の先端部で曲りが発生しやすく、鋳片の搬出に支障が生じる場合があるという点である。
発明者らは、特許文献1で提案した方法で断面積が500cm2以下の小断面鋳片を連続鋳造した場合に発生しやすい鋳片先端部の曲りを抑制するために、凝固末期に行う強冷却と鋳片の先端部に発生する曲りの影響について調査した。
その結果、特許文献1で提案した方法は、凝固末期で鋳片を強冷却するため、冷却水を噴射するスプレーチップの詰まりやスケールの付着具合等によって、鋳片の円周方向に冷却むらができやすいことが、発明者らの調査により判明した。
特に、鋳造開始部である鋳片の先端部を凝固末期に強冷却する場合は、鋳造開始からあまり時間が経過しておらず、連続鋳造機や冷却水が冷えているため、冷却むらが顕著になって曲りが発生しやすい。
発明者らは、以上の調査結果に基づき、鋳片の先端部における凝固末期冷却を弱冷化して冷却むらを抑制する着想を得た。具体的には、鋳片の先端部は凝固末期冷却の比水量(冷却水量)を徐々に増加することを検討した。
その結果、凝固末期冷却帯の入口を通過する時の鋳片の表面温度との関係で、鋳片の先端部における冷却水の比水量を所定の比水量以下とすることで、鋳片先端部の曲りを抑制できることが判明した。
本発明は、発明者らの検討による知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、
鋳型内における溶鋼のメニスカスから鋳造方向に所定距離隔てた位置に設置した凝固末期冷却帯で、ビレット鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過する際の表面温度が所定の温度範囲となるように調整されたビレット鋳片を水冷し、当該凝固末期冷却帯で凝固を完了させるビレット鋳片の連続鋳造方法である。
そして、前記方法でビレット鋳片を連続鋳造する際に、
前記凝固末期冷却帯での冷却水の比水量を、ビレット鋳片の先端部は、予め定められた比水量よりも少ない比水量からビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させ、ビレット鋳片の先端部が前記凝固末期冷却帯の入口から所定長さ通過した後に前記予め定められた比水量とすることを最も主要な特徴としている。
本発明は、鋳片の先端部が凝固末期冷却帯を通過する時の冷却水の比水量を、予め定められた比水量よりも少ない比水量から、鋳片の進行に伴って徐々に増加させるので、凝固末期冷却帯における鋳片の先端部の冷却むらを抑制することができる。
本発明において、凝固末期冷却帯を設置する位置は、連続鋳造の生産性を確保し、かつ安定操業を図ることが可能な位置、例えば鋳型内における溶鋼のメニスカスから鋳造方向に15〜45mの範囲内である。
また、本発明において、凝固末期冷却帯の入口を通過する際の鋳片の表面温度は、900〜1200℃である。900℃未満の場合は、γ相からα相への相変態が生じ、鋳片の表面が膨張してセンターポロシティ発生の抑制効果が損なわれやすいからである。一方、1200℃を超えると、冷却が不均一となり、センターポロシティの抑制効果が不安定となるからである。
また、本発明において、凝固末期冷却帯の予め定められた比水量とは、鋳造する鋳片の外径、材質によって決定される。
発明者らが低炭素鋼、3種類の合金鋼(Cr含有量が1質量%のものと2質量%のもの、及び低炭素Ni鋼)を連続鋳造した場合の検討結果によれば、鋳造する鋳片の外径が191mm以下の場合は、材質に関係なく比水量を0.07〜0.13(L/kg-steel)とすれば、センターポロシティの発生を抑制することができた。
一方、鋳造する鋳片の外径が191mmより大きくなるのに従って比水量を多くする必要がある。また、鋳造する鋳片の外径が大きくなるのに従って材質の影響を受けやすくなる。例えば、鋳造する鋳片の外径が200mmを超える場合は一般的な低炭素鋼であれば0.21(L/kg-steel)、Cr,Niの含有成分に応じてさらに少ない比水量(0.10(L/kg-steel)又は0.01(L/kg-steel))とすることでセンターポロシティの発生が抑制できることを確認した。
但し、冷却水の比水量は0.21(L/kg-steel)より多くても、0.01(L/kg-steel)よりも少なくても、センターポロシティの発生を効果的に抑制できず鋳片内部の性状が悪化するので、鋳造する鋳片の外径、材質に応じて0.01〜0.21(L/kg-steel)の範囲で決定することが望ましい。
また、本発明において、予め定められた比水量よりも少ない比水量とは、スプレーチップの詰まりやスケールの付着具合等によって鋳片の先端部に円周方向に冷却むらが発生しても曲りが発生しない比水量であり、必ずしも0(L/kg-steel)でなくてもよい。
また、本発明において、凝固末期冷却帯の冷却水の比水量を予め定められた比水量とする鋳片の先端部の長さは、鋳片の先端から15mでよい。鋳片の先端から15m以降は、予め定められた比水量としても連続鋳造設備からの搬出に支障のある曲りが発生しないからである。
上記本発明は、断面積が500cm2以下の小断面鋳片を連続鋳造する場合に大きな効果を発揮する。断面積が500cm2を超える場合は、鋳片の先端部における凝固末期冷却を弱冷化しなくても、搬出に支障が生じるほど鋳片の先端部に曲がりが発生しないからである。
本発明において、予め定められた比水量よりも少ない状態から鋳片の進行に伴って徐々に増加させる態様は、線形であっても段階的であってもよい。
本発明では、鋳片の先端部が凝固末期冷却帯を通過する時の冷却水の比水量を、予め定められた比水量よりも少ない比水量から、鋳片の進行に伴って徐々に増加させる。従って、凝固末期冷却帯における鋳片の先端部の冷却むらを抑制することができ、連続鋳造設備からの搬出に支障のある曲りを抑制することができる。
鋳片を連続鋳造した場合における、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの鋳片表面温度と、鋳片の先端から5mの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量と、鋳片先端部に発生する曲りの関係を示した図である。 凝固末期冷却帯で、段階的に比水量を増加させる場合の一例で、鋳片の鋳込み長さと比水量の関係を示した図である。 凝固末期冷却帯で、線形に比水量を増加させる場合の一例で、鋳片の鋳込み長さと比水量の関係を示した図である。 曲りが発生した先端部を有する鋳片を連続鋳造設備の搬出テーブルで搬送している状態を示した平面図である。
本発明は、特に断面積が500cm2以下の鋳片を、センターポロシティの発生を安定的かつ確実に抑制しつつ連続鋳造する場合に、先端部に発生する曲がりの抑制を目的とするものである。
そして、前記目的を、鋳片の先端部が凝固末期冷却帯を通過する時の冷却水の比水量を、予め定められた比水量よりも少ない比水量から、鋳片の進行に伴って徐々に増加させることで実現した。
先ず、本発明のビレット鋳片の連続鋳造方法を知見するに至った検討結果の一例について説明する。
発明者らは、外径が191mm、225mm、及び310mmの下記表1に示す成分組成の低炭素鋼鋳片を連続鋳造する際、メニスカス位置から30〜35mの位置に設置した凝固末期冷却帯の、鋳片の先端部が通過する時の冷却水の比水量を、0から鋳片の進行に伴って段階的に増加させた。
Figure 2020069512
連続鋳造した鋳片の外径、鋳片の先端(鋳込み長さが0m)が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの鋳片の表面温度、鋳片の先端〜5mまでの部分、5〜10mまでの部分、10〜15mまでの部分、15m以降の部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを下記表2に示す。下記表2には凝固末期冷却完了後の鋳片先端部の曲がり発生の有無も示す。
Figure 2020069512
No.1〜4は、鋳片の先端から5mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを0.00(L/ kg-steel)とした。そして、鋳片の先端から15m以降の部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを、外径が191mmのNo.1,2の鋳片は、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの鋳片表面温度を考慮して0.07,0.13(L/ kg-steel)とした。また、外径が225mmのNo.3,4の鋳片は0.18,0.17(L/kg-steel)とした。
一方、鋳片の先端から5〜10mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vは、鋳片の先端から15m以降の部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの前記比水量Vよりも少ない、前記表2に示す水量とした。
また、鋳片の先端から10m〜15mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vは、鋳片の先端から5〜10mまでの部分の前記比水量Vと、鋳片の先端から15m以降の部分の前記比水量Vの中間の比水量とした。
そして、凝固末期冷却帯での鋳片先端部の冷却を前記比水量として行った場合に、鋳片先端部の曲がり発生について調査した。
比較として、凝固末期冷却帯での冷却水の比水量を一定とした従来方法についても、鋳片先端部の曲がり発生について調査した(No.5〜7)。
表2における曲がり発生の有無は、鋳片先端部の曲がりによって、連続鋳造設備からの搬出が困難になった場合を曲がりが発生したと評価し、搬出に支障がなければ曲りは発生しなかったと評価した。曲りが発生しなかったと評価できるのは、概ね鋳片の先端から15mまでの先端部における進行方向と直角な方向への変位量が50cm以下の場合である。
No.1〜No.7の鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過したときの鋳片の表面温度と、鋳片の先端から5mの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過したときの冷却水の比水量と、鋳片先端部の曲りの発生の有無の関係を図1に示す。
図1に示したように、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過したときの表面温度によって、鋳片の先端から5mの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの、鋳片先端部に曲がりが発生する比水量が変化することが判明した。
図1より、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの表面温度をT(℃)とした場合、鋳片の先端から5〜10mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを(5.7×105)×exp-0.016T(L/kg-steel)以下とすれば、鋳片先端部に曲がりが発生しないことが判明した。
つまり、鋳片の先端から5〜10mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを、鋳片の先端から5mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの比水量より多く、(5.7×105)×exp-0.016T(L/kg-steel)以下とすればよいことが判明した。しかしながら、当該比水量が少なすぎると、鋳片先端から10m以降の比水量が急激に増加することになって曲りの発生を助長する。従って、より好ましい比水量の下限は、前記比水量−0.02(L/kg-steel)である。
本発明は、前記した発明者らの検討結果に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明のビレット鋳片の連続鋳造方法は、
鋳型内における溶鋼のメニスカスから鋳造方向に所定距離隔てた位置に設置した凝固末期冷却帯で、ビレット鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過する際の表面温度が所定の温度範囲となるように調整されたビレット鋳片を水冷し、当該凝固末期冷却帯でビレット鋳片の凝固を完了させる際に、
前記凝固末期冷却帯での冷却水の比水量を、ビレット鋳片の先端部は、予め定められた比水量よりも少ない冷却水量からビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させ、ビレット鋳片の先端部が前記凝固末期冷却帯の入口から所定長さ通過した後に前記予め定められた比水量とすることが特徴である。
本発明において、凝固末期冷却帯での冷却水の比水量をビレット鋳片の進行に伴って、図2に示すように段階的に比水量を増加させる場合、ビレット鋳片の先端部から距離Lだけ隔てた部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの比水量V(L/kg-steel)は下記式のように決定することが望ましい。
L=0〜5m:V=0(L/kg-steel)・・・(1)
L=5〜10m:V≦(5.7×105)×exp-0.016T(L/kg-steel)・・・(2)
L=10〜15m:(2)式と(4)式の中間の比水量・・・(3)
L=15m以降:0.01〜0.21(L/kg-steel)・・・(4)
前記(2)式中のTは、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの表面温度(℃)である。また、前記(4)式で示した比水量は、連続鋳造する鋳片の外径や材質に応じて、0.01〜0.21(L/kg-steel)の範囲内で適切に設定される比水量を意味する。
前記(2)式で定められた比水量の開始位置を鋳片の先端から5mとしたのは、当該位置より先端側とすると、鋳片の先端部における凝固末期冷却を弱冷化する効果が弱くなるからである。反対に、鋳片の先端から5mより後方とすると、鋳片の先端から15m以降の部分の前記比水量が、例えば0.21(L/kg-steel)のように多い場合、当該位置から鋳片の先端から15mまでの間の比水量の増加が急激になりすぎるからである。
前記凝固末期冷却帯での比水量を鋳片の進行に伴って徐々に増加させる態様は、図2に示すような段階的に増加させる場合に限らず、図3に示すように線形に増加させてもよい。
線形に冷却水量を増加させる場合は、鋳片の先端から15m以降の部分の比水量が前記(4)式の比水量になるまで、鋳片の先端から15mまでの間を線形に増加させればよい。その際、鋳片の先端から5m隔てた部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vが前記(2)式を充足することが望ましい。
例えば、図3に示した例は、鋳片の先端から15m以降の部分を前記(4)式の比水量V(L/kg-steel)、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを0(L/kg-steel)とし、鋳片の先端の比水量と前記15m隔てた部分の比水量の2点を結ぶ直線状に比水量を増加したものである。
本発明は上記した例に限らないことは勿論であり、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、図2に示した例は、鋳片の先端から5mまでの部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを0(L/kg-steel)としている。しかしながら、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過する際の表面温度によっては、必ずしも0でなくてもよい。
また、図2に示した例は、鋳片の先端部における凝固末期冷却帯の冷却水の比水量を3段階に変化させている。しかしながら、鋳片の先端から15m以降の部分の前記比水量が、例えば0.01(L/kg-steel)のように少ない場合は、鋳片の先端から5mまでの部分と、鋳片の先端から5m〜15mまでの部分と、鋳片の先端から15m以降の部分の2段階に変化させてもよい。
また、図3に示した例は、鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量Vを0(L/kg-steel)としているが、当該比水量は0(L/kg-steel)より多くてもよい。反対に、鋳片の先端から5m未満の部分が凝固末期冷却帯の入口を通過するまでの冷却水の比水量Vを0(L/kg-steel)としてもよい。
また、上記の表2に示した例は、外径が191mm、225mm、及び310mmの表1に示す成分組成の低炭素鋼鋳片を連続鋳造した場合のものである。しかしながら、表1に示した低炭素鋼以外であっても、本発明の前提となる特許文献1が対象とする種々の鋼種の鋳片を連続鋳造した場合も、本発明方法を適用することで、鋳片先端部の曲がりを抑制できることを確認している。
1 鋳片
1a 先端部

Claims (6)

  1. 鋳型内における溶鋼のメニスカスから鋳造方向に所定距離隔てた位置に設置した凝固末期冷却帯で、ビレット鋳片の先端が凝固末期冷却帯の入口を通過する際の表面温度が所定の温度範囲となるように調整されたビレット鋳片を水冷し、当該凝固末期冷却帯でビレット鋳片の凝固を完了させる際に、
    前記凝固末期冷却帯での冷却水の比水量を、ビレット鋳片の先端部は、予め定められた比水量よりも少ない比水量からビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させ、ビレット鋳片の先端部が前記凝固末期冷却帯の入口から所定長さ通過した後に前記予め定められた比水量とすることを特徴とするビレット鋳片の連続鋳造方法。
  2. 前記予め定められた比水量は、鋳造する鋳片の外径、材質に応じて0.01〜0.21(L/kg-steel)の範囲で決定することを特徴とする請求項1に記載のビレット鋳片の連続鋳造方法。
  3. 前記凝固末期冷却帯での冷却水の比水量をビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させる態様は、段階的であることを特徴とする請求項1又は2に記載のビレット鋳片の連続鋳造方法。
  4. 前記段階的に比水量を増加させる場合、ビレット鋳片の先端から距離Lだけ隔てた部分が前記凝固末期冷却帯の入口を通過するときの冷却水の比水量V(L/kg-steel)は下記式のように決定することを特徴とする請求項3に記載のビレット鋳片の連続鋳造方法。
    L=0〜5m:V=0(L/kg-steel)・・・(1)
    L=5〜10m:V≦(5.7×105)×exp-0.016T(L/kg-steel)・・・(2)
    L=10〜15m:(2)式と(4)式の中間の比水量・・・(3)
    L=15m以降:0.01〜0.21(L/kg-steel)・・・(4)
    T:鋳片の先端部が凝固末期冷却帯の入口を通過するときの表面温度(℃)
  5. 前記凝固末期冷却帯での冷却水の比水量をビレット鋳片の進行に伴って徐々に増加させる態様は、鋳片の先端から5m未満の何れかの部分の比水量と鋳片の先端から15m隔てた部分の比水量の2点を結ぶ線形であることを特徴とする請求項1又は2に記載のビレット鋳片の連続鋳造方法。
  6. ビレット鋳片の先端から5m隔てた部分が前記凝固末期冷却帯の入口を通過するときの比水量V(L/kg-steel)が、(5.7×105)×exp-0.016T(L/kg-steel)以下であることを特徴とする請求項5に記載のビレット鋳片の連続鋳造方法。
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