JP2020066047A - 鋼片の製造方法 - Google Patents

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英二 渡邉
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信輔 渡辺
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Abstract

【課題】ホットチャージ圧延において、再加熱のコストを低位に抑えながら表面割れの少ない鋼片を製造できる鋼片の製造方法を提供する。【解決手段】ホットチャージ圧延プロセスにおいて、鋳型から引き抜かれた鋳片をその表面温度が550℃以下の範囲になるまで冷却して、その温度範囲に10秒以上保持し、その後、鋳片表面をAc3以上に復熱させ、その後、前記鋳片の鋳片表面温度がAc3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉に装入するまでの間の鋳片表面の平均冷却速度を0.02〜0.5℃/sとし、かつ前記鋳片の鋳片表面温度T(℃)がAr1g<T≦Ac1−30を満たす状態で前記鋳片を加熱炉に装入後、圧延する。【選択図】図1

Description

本発明は、特に、ホットチャージ圧延(HCR:Hot Charged Rolling)における鋼片の製造方法に関する。
近年、コストや環境調和の観点から、連続鋳造法により鋳造した鋳片を冷却した後、室温近くまで冷却することなく引き続き加熱炉内に装入し、加熱された鋳片を圧延してビレット等の鋼片を製造するいわゆるホットチャージ圧延の技術が重要視されている。しかし、一般的に連続鋳造により鋳造した後の金属学的組織は非常に粗いため、かかる状態で圧延に供した場合、結晶粒界を起点とした割れの発生、あるいは割れの進展を引き起こしやすいことが知られている。
このため、連続鋳造において、鋳型から引き抜かれた鋳片を急速に冷却し、その後に高温に復熱させ、オーステナイト結晶粒を微細化する。そして、オーステナイト結晶粒を微細化した後に鋳片を加熱炉に装入もしくはそのまま圧延することで、圧延時の割れの発生、あるいは割れの進展を抑制する方法が種々考えられている。
例えば、特許文献1には、鋳型から引き出された鋳片表層をAr1以下まで、もしくはAr1以上950℃以下まで冷却し、次いで鋳片内部に存在する残溶鋼が保持する顕熱および凝固潜熱を利用して、鋳片表層を1000℃以上に復熱させ、連続鋳造機の後段に設置されたオンライン加熱帯で1000℃以上に均一に加熱し、その後圧延加工を行う方法が提案されている。
また、特許文献2には、鋳型から引き出された鋳片表層を急冷装置によりAr1以下まで冷却し、次いで鋳片表面温度をAc3以上に昇温し、鋳片表面温度をAc3以上に保ったまま熱間圧延機まで搬送して熱間圧延するかまたは加熱炉まで搬送して加熱炉で加熱して熱間圧延する方法が提案されている。
特開平4−253505号公報 特許第4055440号公報
邦武立郎: 熱処理, 43, p. 100 (2003)
しかし、鋼の冷却時の変態挙動はその化学成分によって大きく異なることが知られている。さらに急速に冷却した際には多くの鋼種においてはフェライト変態を伴わず、ベイナイトやマルテンサイトといった組織あるいは上記の複数の相が共存する状態になる。そこで、鋳造後の粗大なオーステナイトをフェライトあるいはパーライトに完全に変態させるためには、極低炭素鋼など一部の鋼種を除き冷却速度を小さくすることが求められる。その場合、鋳片表層のみならず中心まで冷却の影響が及ぶことは避けられない。すなわち、鋳片内の顕熱や凝固潜熱だけでは十分な復熱が起こらず、効果を得るためには鋳片に外部から熱を供給する必要が生じるため、コストの観点から好ましくない。
本発明は前述の問題点を鑑み、ホットチャージ圧延において、再加熱のコストを低位に抑えながら表面割れの少ない鋼片を製造できる鋼片の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ホットチャージ圧延において、表面割れの少ない鋼片を製造する方法の開発に際し、中心部が未凝固である鋳片の急冷時および復熱時、さらに加熱炉装入前後の鋳片表層組織の金属学的挙動について鋭意検討し、新たな金属学的効果を知見して本発明に至った。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)鋳型から鋳片を直接引き抜く連続鋳造により製造した鋳片を鋳造したまま室温まで冷却することなく再加熱し、その後圧延して鋼片を得るホットチャージ圧延プロセスにおいて、前記鋳型から引き抜かれた鋳片をその表面温度が550℃以下の範囲になるまで冷却して、その温度範囲に10秒以上保持し、その後、鋳片表面をAc3以上に復熱させ、その後、前記鋳片の鋳片表面温度がAc3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉に装入するまでの間の鋳片表面の平均冷却速度を0.02〜0.5℃/sとし、かつ前記鋳片の鋳片表面温度T(℃)が以下の式(a)を満たす状態で前記鋳片を加熱炉に装入後、圧延することを特徴とする鋼片の製造方法。
Ar1g<T≦Ac1−30 (a)
ここで、Ar1gは、鋳片の急冷、復熱を行わずに平均粒径が1mm以上のオーステナイト組織で0.02〜0.5℃/sの平均冷却速度で徐冷した際にフェライト変態が終了する温度を表す。
(2)前記溶鋼は、質量%で
C :0.01%〜1.20%、
Al:0.001%〜0.100%、および
N :0.003%〜0.030%、
を含有することを特徴とする上記(1)に記載の鋼片の製造方法。
(3)前記溶鋼は、質量%で、
C :0.01%〜1.20%、
Si:2.5%以下、
Mn:0.3%〜2.5%、
Al:0.001%〜0.100%、
N :0.003%〜0.030%、
Cr:2.0%以下、
Mo:0.60%以下、
V :0.50%以下、
Ti:0.10%以下、
Nb:0.050%以下、
Cu:2.0%以下、
Ni:2.0%以下、
B :0.010%以下、
Pb:0.20%以下、
Te:0.010%以下、
REM:0.010%以下、
Mg:0.010%以下、および
Ca:0.010%以下、
を含有し、残部がFeおよび不純物からなることを特徴とする上記(1)に記載の鋼片の製造方法。
本発明によれば、ホットチャージ圧延において、再加熱のコストを低位に抑えながら表面割れの少ない鋼片を製造することができる。
徐冷時の冷却到達温度とフェライト及びパーライトの面積率の合計との関係を示す図である。 粗大な旧オーステナイト結晶粒内から多量のフェライト、パーライトが析出している状態を示す写真である。
以下、本発明で知見した新たな金属学的効果について説明する。以下の説明で、鋳片表面温度とは、鋳片各面の温度のうち最も高い温度を表すものとし、また、鋳片表面の平均冷却速度とは最も温度が高い面における平均冷却速度を表すものとする。
鋳片を室温まで冷却し、その後加熱炉に装入、圧延に供するコールドチャージ圧延と比較して、ホットチャージ圧延では、一般的に表面割れが発生しやすい。その理由としては、鋳造時に生成された粗大なオーステナイト粒がそのまま残存していることが挙げられる。すなわち、鋳片の表層を十分冷却し、表層の組織を完全にフェライトやパーライト、ベイナイト、マルテンサイトといった組織に変態させることが必要であり、特に変態組織がフェライト−パーライトとなる0.5℃/s以下といった比較的小さい冷却速度においては、オーステナイトの変態が終わる温度以下、すなわちAr1以下まで下げる必要があることが一般的に知られている。
Ar1は冷却速度に依存する値であり、変態点記録測定装置(フォーマスター試験機)等を用いて調査することができる。なお、以下の説明では、Ar1は断りのない限り鋳片のような粗大オーステナイト粒を前組織とした場合のフェライト変態完了温度を示すものとする。また、フェライト変態開始温度を示すAr3についても、粗大オーステナイト粒を前組織とした場合のフェライト変態開始温度を示すものとする。つまり、Ar3、Ar1は、平均粒径が1mm以上のオーステナイト組織を鋳片表面の平均冷却速度で降温した際に、フェライトの析出が始まる温度および終了する温度をそれぞれ表す。
Ar1の評価方法には、「現場用 機械構造用鋼材料データ・シート集」(新日本鋳鍛造協会)等のデータブックを参照する方法も考えられる。しかし、これらに記載されたAr1は平均粒径が100μm未満といった微細なオーステナイト粒を前組織とした測定に基づく場合が多く、鋳造後の鋳片に含まれるような粗大なオーステナイト粒を前組織とする場合にはそのまま適用することはできない。
本発明者らが、平均粒径1〜4mmのオーステナイト組織を前組織として、平均冷却速度が0.02〜0.2℃/sの範囲で連続冷却試験を実施した結果、平均粒径が0.05〜0.2mmのオーステナイト組織を前組織とした場合と比較してAr1は10〜25℃低くなる傾向が認められた。これは、フェライトの析出がまずオーステナイト粒界から開始し、その後結晶粒内にて反応を開始するという段階を経て終了するためである。
鋳型から引き抜かれた鋳片を急冷すると、鋼の組成や冷却速度により定まる温度において鋳造後の粗大オーステナイトはフェライト、パーライト、ベイナイト、マルテンサイトなどの組織に変態する。その後、鋳片を復熱させることにより得られるオーステナイトは一般的に鋳造後の粗大オーステナイトと比較して微細な組織になることが知られている。このような微細な組織を有した状態で徐冷することにより測定されるAr1は鋳造後の組織を有した状態で徐冷した際と比較して高くなることが予想される。
生産性の観点からは鋳造速度は大きい方が有利であり、鋳造速度が高くなるほど鋳片表面温度が高くなる傾向にある。よって、鋳片の適正な急冷、復熱により鋳片表層の金属学的性質を制御できれば、コストの観点から望ましい。この問題を解決するため本発明者らは鋭意検討した結果、鋳片の急冷、復熱において金属組織の変態、逆変態が伴わなくても、後の徐冷過程において変態温度が高くなること、さらに、鋳片表面温度をAr1以下まで下げなくとも加熱後組織を微細化しうる、すなわち圧延による鋼片表面での割れの発生を抑制できることを見出した。
以下に、鋳片の急冷、復熱において金属組織の変態、逆変態が伴わなくても、後の徐冷過程において変態温度が高くなる理由を説明する。
鋳造後の鋳片、特に中心部に未凝固領域を含むような高温の鋳片が冷却されると、未析出の窒化物や炭窒化物(以降、窒化物等と表記する)が原子の易動度が大きいオーステナイト結晶粒界において優先的に析出する。このため、オーステナイト結晶粒内においては窒化物等の量は比較的少ない。一方、未析出の窒化物等が多い状態から鋳片表面が急冷されると、窒化物等は結晶粒界のみならず結晶粒内においても同時多発的に析出を開始し、その後の復熱過程において成長する。復熱後、徐冷の過程においてこれら結晶粒内に析出した窒化物等がフェライトの析出核となる。すなわち、オーステナイト結晶粒内においてもフェライト変態が比較的早く進むため、変態温度が高くなる。これは、フェライト析出核が多く導入されているという意味において、結晶粒が細かくなったことと同値と考えられる。
次に、徐冷過程において鋳片表面温度をAr1以下まで下げなくとも加熱後組織を微細化しうる理由を説明する。まず、鋳造後の鋳片の急冷、復熱に伴ってオーステナイト結晶粒内に析出された窒化物等による変態挙動のタイミングを調査することを目的とし、熱サイクル試験機により鋳片の急冷、復熱および徐冷のシミュレーション試験を行った。
表1に示す鋼種a,bの試料を試験機内で溶融、凝固し、1200℃から550℃までを25℃/sの平均冷却速度で急冷して60s保持した。保持後は1000℃まで加熱し、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)式でそれぞれ示されるT1、T2、T3、T4、T5まで、0.1℃/sの平均冷却速度で冷却した後、Ac1まで1℃/sで昇温し、到達後速やかにヘリウムガス気流中で室温まで急冷した。
1=Ac1−50 (b)
2=Ac1−40 (c)
3=Ac1−30 (d)
4=Ac1−20 (e)
5=Ac1−10 (f)
ここで、Ac1については、非特許文献1で提案されている以下の式(g)を用いることとした。また、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Mo]、[C]、[Cu]、[Ni]は、それぞれの成分の濃度(質量%)を表している。
Ac1=(15[Si]+2[Mn]+18[Cr]+26[Mo])−(33[C]+17[Cu]+14[Ni])+727(℃) (g)
1、T2、T3、T4、T5およびAc1の各温度は以下の表2に示す。なお、徐冷中のフェライトおよびパーライトの析出に及ぼす、急冷、復熱の影響を確認するため、急冷及び復熱を行わない試験も併せて実施した。
次に、ヘリウムガスで急冷したサンプルの断面をナイタール液で腐食し、色調およびマイクロビッカース硬度計を用いてフェライト、パーライト、および急冷前に未変態であったオーステナイトに起因するマルテンサイトを判定した。0.1℃/sの平均冷却速度で冷却した際の冷却到達温度が低いほど、粗大な旧オーステナイト結晶粒内から多量のフェライト及びパーライトが析出した。この多量析出は試料の急冷、復熱を実施しなかった場合には観察されなかった。このことから、フェライト及びパーライトの多量析出は、オーステナイト結晶粒内に析出した窒化物等がフェライトの析出核として作用したことに起因すると考えられる。図2には、フェライト及びパーライトが多量析出した写真を示す。
図1には、冷却到達温度とそれぞれの写真から画像解析により読み取ったフェライト及びパーライトの面積率の合計(%)との関係を示す。鋼種a,bのいずれにおいても、冷却到達温度がT2以下の場合は、いずれも視野内にマルテンサイトは観察されなかった。また、冷却到達温度がT3の場合においても、フェライト及びパーライトの面積率の合計は、鋼種a,bのそれぞれで、約91%、約84%と十分大きかった。マルテンサイトの部分は急冷前のときは粗大なオーステナイトの一部であったと考えられるが、既に大部分がフェライト変態を完了していることから、当該部分が未変態のまま残った場合においても、再加熱中に起こるオーステナイト変態(逆変態)およびオーステナイト粒成長によりオーステナイトは粗大粒にならないと推定される。
すなわち、鋳片表面の平均冷却速度が比較的小さい(例えば0.02〜0.5℃/s)加熱炉装入前の鋳片冷却において、鋳片表面の冷却到達温度を(d)式により定められるT3以下とすることで、変態〜逆変態の効果による鋳造まま鋳片表面の組織微細化は果たされると考えられる。
なお、この熱サイクル試験においては急冷、復熱を伴わないパターンでは、冷却到達温度T1〜T5のいずれにおいてもフェライト及びパーライトの面積率の合計は低位であった。一方、急冷、復熱を伴うパターンで冷却到達温度T1〜T5のいずれにおいても、観察された旧オーステナイト結晶粒には大きな粒径の差は認められていない。このことから、鋳造後の鋳片の急冷、復熱の過程において組織の変態〜逆変態は起こっていない可能性が大きい。しかしながら、フェライト、パーライト析出挙動に差異が認められている。以上の観察結果から、本発明の効果を発現させるためには、急冷、復熱の過程において変態〜逆変態を起こすことは必要ではないと考えられる。
ただし、鋼種によっては急冷、復熱の過程において組織の変態〜逆変態が起こり、これによりオーステナイト結晶粒が微細化しうる。この場合においても、フェライト、パーライト析出挙動は比較的早いタイミングで始まると考えられるため、同様に本発明の効果が得られる。
以上の実験結果から、冷却到達温度をT3((Ac1−30)℃)以下とすることにより、ホットチャージ圧延前のオーステナイト組織が微細化し、鋼片の割れを低位に抑制することができる。しかし、過剰な冷却は操業時間や加熱コストの増大を招き望ましくない。特に、徐冷段階での冷却到達温度をAr1以下に下げても、圧延前のオーステナイト組織の微細化には全く寄与せず、その分加熱コストを押し上げる要因となるため望ましくない。よって、徐冷段階での冷却到達温度Tは、以下の(a)式の範囲内とする。
Ar1g<T≦Ac1−30 (a)
なお、Ar1gとは、鋳片の急冷、復熱を行わずに平均粒径が1mm以上のオーステナイト組織で0.02〜0.5℃/sの平均冷却速度で徐冷した際にオーステナイトからフェライトへの変態が終了する温度を表す。
次に、鋳造後の鋳片の急冷、急冷後の保持、復熱について説明する。
鋳造において、前述したように、鋳型から引き抜かれた鋳片の表面を急冷し、復熱させることにより、後の徐冷時にフェライトの析出核となる窒化物等をオーステナイト結晶粒界だけでなく結晶粒内にも多量に析出させることができる。しかし、急冷到達温度が550℃以下にならない場合、鋳片表面近傍で窒化物等が十分量析出させることが困難になる。よって、急冷による急冷到達温度は550℃以下とする。望ましくは400℃以上500℃以下である。
また、鋳造後の鋳片を急冷する際の平均冷却速度は、5〜50℃/sとすることが望ましい。急冷時の平均冷却速度が5℃/sより小さいと、鋳片内部まで冷却が進み、その後の復熱に影響してしまう恐れがあると同時に、窒化物がオーステナイト結晶粒内よりも結晶粒界に生成されやすくなってしまう。また、急冷時の平均冷却速度が50℃/sより大きいと、その後の復熱が大きくなり、徐冷時に多くの時間がかかってしまう。
また、鋳片を急冷後550℃に10秒以上保持するようにする。これにより、オーステナイト結晶粒内に析出した窒化物等が安定して成長を始める。保持時間が10秒未満の場合、復熱以降の過程で析出した窒化物等が再度固溶しやすくなり、徐冷時にフェライトの析出核として機能しなくなる懸念がある。また、保持時間は長くてもその後の復熱が起こる過程で窒化物等の析出に悪影響を及ぼさないものの、200秒を超えると鋳片中央まで冷却が進み、復熱時に顕熱および凝固潜熱のロスにつながる。なお、後述する復熱到達温度を満足すれば本発明の効果は得られるが、顕熱および凝固潜熱の確保の観点から急冷後550℃以下に保持する時間は200秒以下であることが望ましい。
復熱は、加熱炉装入前の組織を均一なフェライト、パーライトにするために重要な熱的過程である。復熱による復熱到達温度がAc3未満であると、その前の急冷時及び保持時において鋳片にベイナイト組織が生成した場合に、この影響を受けてしまう。ベイナイトがパーライトと共存した状態で加熱炉に鋳片が装入されると、オーステナイトが異常に粒成長しやすくなることが一般的に知られており、この影響を受けないようにするために、復熱到達温度はAc3以上とする。望ましくは1000℃以上である。
ここで、Ac3については、非特許文献1で提案されている以下の式(h)を用いることとした。また、[Si]、[Mo]、[C]、[Mn]、[Cu]、[Ni]、[Cr]は、それぞれの成分の濃度(質量%)を表している。
Ac3=(32[Si]+17[Mo])−(231[C]+20[Mn]+40[Cu]+18[Ni]+15[Cr])+912 (h)
復熱後、鋳片表面温度がAc3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉に装入するまでの間の鋳片表面の平均冷却速度は、0.02℃/s以上0.5℃/s以下とする。この徐冷過程は、加熱炉装入前の組織を均一なフェライト、パーライトにするために重要である。平均冷却速度が0.02℃/s未満であると、冷却に多大な時間を要し、生産性を阻害する。また、平均冷却速度が0.5℃/sを超えると、鋼成分によっては加熱炉装入前の組織が安定してフェライト、パーライトにならず、マルテンサイトやベイナイトが生成してしまう懸念が生じる。このような場合、加熱炉内に持ち込まれる未変態オーステナイトの割合が上がり、圧延時の割れを生じやすくなる。そこで、マルテンサイトやベイナイトが生成される場合、加熱によって微粒のオーステナイトを生成するためにはより低温にしなければならず、コストが多くかかってしまう。なお、鋳片表面温度がAc3点及び850℃のうち低い方の温度より大きい温度範囲では、フェライト及びパーライトの組織を形成する上で影響がないため、この温度範囲における平均冷却速度は特に限定されるものではない。
次に、本発明で規定した鋼成分について以下に説明する。なお、鋼成分の説明における%は質量%を示すものとする。
(C:0.01〜1.20%)
Cは強度、靭性、延性に影響する最も基本的な元素である。その含有量が0.01%未満では十分な製品強度が得られないため、0.01%を下限とすることが望ましい。なお、C含有量が増大するにつれ、一般的にAr1g温度は低くなる傾向にある。この傾向はC含有量0.15%以上で顕著であり、より高い温度で加熱炉に装入することが可能となる本発明の効果が高まるため、より望ましい。また、C含有量が1.20%を超えると炭化物の析出が顕著になり靭性が劣化して望ましくないため、1.20%を上限とすることが望ましい。
(Si:2.5%以下)
SiはCに次いで固溶強化能が大きい重要な元素であるが、含有量が2.5%を超えると靭性や加工性を著しく劣化させる元素でもある。よって、Si含有量の上限を2.5%とすることが望ましい。なお、Si含有量の下限については特に限定しないが、鋼材の機械的性質確保の観点から、0.05%以上とすることが望ましい。
(Mn:0.3〜2.5%)
Mnは焼入れ性を向上させ、冷却速度が不十分な場合でも部品の内部まで硬度を確保するのに重要な元素である。Mn含有量が0.3%未満では必要な強度が確保できない。よって下限を0.3%とすることが望ましい。また、Mn含有量が2.5%を超えると靭性および加工性が劣化する。よって上限を2.5%とすることが望ましい。
(Al:0.001〜0.100%)
Alは脱酸目的で用いられる必須元素であり、また急冷、復熱時に粒内に析出し、フェライト析出核として作用する本発明においては重要な役割を担う元素である。Al含有量が0.001%未満ではこの効果が得られにくく、本発明の効果を十分に得ることが困難になるため望ましくない。よってAl含有量の下限を0.001%とすることが望ましい。また、A含有量が0.100%を超えると、鋳造中にノズル詰まりが発生したり、鋼中に残存する酸化物系介在物が性能を劣化させたりするなどの不具合が生じやすい。よってAl含有量の上限を0.100%とすることが望ましい。
(N:0.003〜0.030%)
NはAlNやTiN、Nb(CN)等の窒化物等を生成する。N含有量が0.003%未満ではフェライト析出核となる窒化物等が十分な量析出せず、本発明の効果が十分に得られない。よって下限を0.003%とすることが望ましい。また、N含有量が0.030%を超えると、窒化物系介在物の粗大化を招き、疲労強度を低下させる原因となるため好ましくない。また、熱間延性を低下させ、鋳造時あるいは圧延時に表面疵の要因となる。よって上限を0.030%とすることが望ましい。鋼材清浄性の観点から、N含有量は0.015%以下とするとさらに望ましい。
本発明においては、製品に求める特性を発現させるため、さらに以下の元素を1種または2種以上を溶鋼に含有していても良い。
(Cr:2.0%以下)
CrはMnと同様、鋼の焼入れ性を向上する有用な元素であるが、Cr含有量が1.5%を超えると効果がほぼ飽和するため、コストの増大を招いて好ましくない。よって上限を1.5%とすることが望ましい。なお、Crを含有することによる効果を得るためには、Cr含有量は0.2%以上であることが望ましい。
(Mo:0.60%以下)
Moはその炭窒化物を微細に析出させることにより、焼戻し時に鋼を硬化させる、いわゆる2次硬化を起こす元素であり、疲労強度を改善に有効である。また、焼入れ性向上効果も大きい。しかし、Mo含有量が0.60%を超えると焼き入れ熱処理時に未溶解の炭化物が残存しやすくなり、靭性を劣化させる。よって上限を0.60%とすることが望ましい。なお、Moを含有することによる効果を得るためには、Mo含有量は0.06%以上であることが望ましい。
(V:0.50%以下)
VはAl同様窒化物等を形成する元素であり、窒化物等はフェライト析出核としての作用が期待できる。一方、V含有量が0.50%を超えると粗大な窒化物等や炭化物が生成して強度を低下させる。よって上限を0.50%とすることが望ましい。なお、Vを含有することによる効果を得るためには、V含有量は0.05%以上であることが望ましい。
(Ti:0.10%以下)
TiもV同様窒化物等を形成する元素であるが、窒化物は熱的安定性が大きく、加熱炉内でピンニング効果を発揮し組織の微細化を図ることができる。一方、Ti含有量が0.10%を超えると鋳造時に酸化物によるノズル詰まりが頻発するため好ましくない。よって上限を0.10%とすることが望ましい。なお、Tiを含有することによる効果を得るためには、Ti含有量は0.01%以上であることが望ましい。
(Nb:0.050%以下)
NbはV、Ti同様に窒化物等を形成する元素である。また、鋼材の強度を著しく高める効果がある。一方、Nb含有量が0.050%を超えると効果が飽和するだけでなく、鋳造時の割れ頻発の原因となる。よって上限を0.050%とすることが望ましい。なお、Nbを含有することによる効果を得るためには、Nb含有量は0.005%以上であることが望ましい。
(Cu:2.0%以下)
CuもNb同様、鋼材の強度を高める効果があるが、Cu含有量が2.0%を超えると赤熱脆化による割れが増えるため好ましくない。よって上限を2.0%とすることが望ましい。なお、Cuを含有することによる効果を得るためには、Cu含有量は0.2%以上であることが望ましい。
(Ni:2.0%以下)
Niは鋼材の耐食性を高める効果があるが、Ni含有量が2.0%を超えると効果が飽和するだけでなく、フェライト変態を著しく遅滞させ、鋳片の徐冷を長時間化させる。よって上限を2.0%とすることが望ましい。なお、Niを含有することによる効果を得るためには、Ni含有量は0.2%以上であることが望ましい。
(B:0.010%以下)
Bは焼き入れ性を高める元素であるが、B含有量が0.010%を超えると効果が飽和するだけでなく、固相線温度を大きく下げ、鋳造時の内部割れ感受性が著しく高まる。よって上限を0.010%とすることが望ましい。なお、Bを含有することによる効果を得るためには、B含有量は0.001%以上であることが望ましい。
(Pb:0.20%以下)
Pbは鋼材の被削性を高める効果があるが、Pb含有量が0.20%を超えると効果が飽和するだけでなく、鋳造時の内部割れや矯正割れの感受性が著しく高まる。よって上限を0.20%とすることが望ましい。なお、Pbを含有することによる効果を得るためには、Pb含有量は0.02%以上であることが望ましい。
(Te:0.010%以下)
TeはPb同様、被削性を向上させる。一方、Te含有量が0.010%を超えると熱間延性が大きく劣化し、鋳片の表面疵やブレークアウトが頻発するなど連続鋳造での製造が困難になる。よって上限を0.010%とすることが望ましい。なお、Teを含有することによる効果を得るためには、Te含有量は0.001%以上であることが望ましい。
(REM:0.010%以下)
REMは少量でも強い脱酸作用を有することから清浄鋼に多用される。一方、REM含有量が0.010%を超えると鋼の清浄性を低下させ、母材の靭性を劣化させる。よって上限を0.010%とすることが望ましい。ここでREMとは、LaやCe等の希土類元素を表すが、そのうちの任意の1種類、あるいは2種類以上のREMを用いることができる。なお、REMを含有することによる効果を得るためには、REM含有量は0.001%以上であることが望ましい。
(Mg:0.010%以下)
Mgは酸化物系介在物の粗大化を抑制する効果がある。しかし、Mg含有量が0.010%を超えるとMgOを主成分とする粗大なクラスター状酸化物系介在物を形成し、疲労破壊の基点となって好ましくない。よって上限を0.010%とすることが望ましい。なお、Mgを含有することによる効果を得るためには、Mg含有量は0.001%以上であることが望ましい。
(Ca:0.010%以下)
CaはAl23を改質し、酸化物系介在物粗大化を抑制する効果があるため、主に特殊鋼製造時に多用される。一方、Ca含有量が0.010%を超えるとCaO−Al23を主成分とする、硫化物系介在物同様伸長性に富んだ酸化物系介在物を形成し、疲労破壊の基点となって好ましくない。よって上限を0.010%とすることが望ましい。なお、Caを含有することによる効果を得るためには、Ca含有量は0.001%以上であることが望ましい。
また、残部はFeおよび不純物であるが、不純物は、鋼原料から又は製鋼過程で不可避的に混入する元素であり、鋼片の特性を阻害しない範囲で存在が許容される元素である。
表面割れの少ない鋼片を得るために、加熱炉での鋼片圧延前の加熱到達温度は、通常の圧延前加熱操業に用いられる領域において概ね適用することが可能であるが、加熱到達温度が1280℃を超えると、窒化物等の析出物が固溶し、オーステナイト結晶粒の粗大化が促進されてしまう可能性がある。よって、再加熱組織を微細化した効果を最大限得るためには鋳片温度が1280℃以下であることが望ましい。さらに望ましくは1200℃以下である。また、鋳片の加熱到達温度が1030℃未満であると、結晶粒は極めて微細に保たれるものの、圧延負荷の増大を招き、設備上の問題を発生させるため、1030℃以上であることが望ましい。さらに望ましくは1060℃以上である。
表面割れの少ない鋼片を得るための鋳片冷却方法として、スプレーノズルを用いてミストを噴射する方法、気流を用いる方法、特別な冷却設備を備えず放冷する方法いずれも有効である。さらに、これらを組み合わせて冷却する方法でも構わない。なお、連続鋳造機の出側における温度が既に上記(a)式の範囲にある場合は、そのまま加熱炉に装入しても良い。さらに、面内および面間における温度のバラツキを低減するため、冷却ラインにおいて例えば鋳片を回転させることが有効である。しかし、平均冷却速度が0.02〜0.5℃/sと比較的小さいため、もともと面内や面間での温度バラツキは生じにくく、鋳片をライン上に静置して搬送するタイプのラインでも効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本実施例で示すデータは単に本発明を適用した事例の一例を示したものであり、これにより本発明の適用範囲が限定されるものではない。
(第1の試験)
転炉−LFプロセスにて表3に示す組成の溶鋼を溶製し、曲率半径が12.0mの湾曲型連鋳機において、220mm×256mmのサイズの鋳片を鋳造した。このときの鋳造速度は1.0〜1.6m/minであった。その後、鋳型から引き抜いた鋳片を鋳型直下に設置したゾーン長さ1mのスプレー急冷装置にて急冷した。ゾーン通過後は通常の2次冷却スプレーの水量を調整し、復熱を制御した。ガス切断機にて鋳片を切断後、ミスト冷却ノズルを両側に備えた鋳片搬送ライン上に搬送した。そして、この搬送ライン上で鋳片を冷却後、加熱炉に装入した。搬送中の鋳片の温度については、連続鋳造機出側から非接触式高温計により各面内の5か所の平均値を連続測定し、平均冷却速度および加熱炉装入前の冷却到達温度を算出した。なお代表値は4面それぞれに得られた値のうち最も大きいものとした。加熱炉装入後、炉内で1050〜1220℃の範囲で60〜81min加熱し、162mm×162mmサイズの鋼片(ビレット)に圧延した。
得られた鋼片の表面割れを目視観察し、割れ指数を評価した。ここで、コーナーとはビレットの角から20mmの範囲で、面はそれ以外の範囲を表す。また、割れ指数とは、ビレットに発生した割れ長さを面部あるいはコーナー部ごとに足し合わせ、該ビレット長さの4倍で除した数値である。鋳片表面温度がAc3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉に装入するまでの平均冷却速度と併せて調査結果を表4に示す。なお、最も高い温度を有する鋳片面は水準により異なったが、Ac3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉へ装入するまで各面の温度が逆転することはなかったため、当該面の測定結果のみ示している。
また、急冷及び復熱を行わず、鋼種A〜Cに関し、表5に示す4段階の平均冷却速度とした以外で条件が同じ試料も同時に作製し、得られた鋳片の1/4厚み部より3mmφ×10mm長さの試験片を切り出し、これらを変態点記録測定装置内で加熱し、平均粒径1mm以上のオーステナイト組織とした後、数種類の平均冷却速度で組織がフェライト−パーライト組織になるまで冷却し、温度−体積収縮曲線を得た。この温度−体積収縮曲線からAr1gを接線法により図形的に求めた。これらの値は表5に示す。表5のAr1gの各数値の単位は(℃)とする。なお、表4中に示す徐冷時の冷却到達温度は、平均冷却速度が大きいほどAr1が低くなることを鑑みて、いずれもAr1gを超えているといえる。
発明例1〜14では、急冷後の550℃以下の保持時間、復熱到達温度、式(a)の範囲の全ての条件を満たしていたため、いずれも割れが発生していないビレットが得られた。一方、比較例15〜20は、それぞれ550℃以下での保持時間が10秒未満であったため、いずれも面又はコーナーあるいはその両方に割れを呈した。また、比較例21〜24は、それぞれ復熱後の温度がAc3に達しなかったため、いずれも面又はコーナーあるいはその両方に割れを呈した。さらに比較例25〜30は、それぞれ冷却到達温度(加熱炉装入時の鋳片表面温度)が式(a)に示す範囲を超えたものであり、いずれも面又はコーナーあるいはその両方に割れを呈した。
(第2の試験)
第1の試験と同様に、表3の鋼種Bに示す成分系を有する試験材を用いて、冷却到達温度を(Ac1−30)℃以下の条件で種々に変え、加熱炉装入後、炉内で1100〜1120℃の範囲で60〜70min加熱する試験を行い、要した燃料原単位の比較を行った。なお、各水準で使用した鋳片数は少なくとも44本であり、ビレット圧延に際し、割れはいずれも発生しなかった。結果を表6に示す。ここで、燃料原単位指数とは、鋳片を1100〜1120℃まで加熱する際に要した鋼材単位重量当たりのエネルギーを指標として表したものであり、発明例31を100としている。
発明例31〜34は冷却到達温度がAr1gに相当する650℃(表5参照)より大きい温度であり、燃料原単位は良好な値を示した。一方、参考例35〜38は、冷却到達温度が650℃以下であったため、発明例と比較して燃料原単位は大きく劣位となり、加熱コストが増大した。

Claims (3)

  1. 鋳型から鋳片を直接引き抜く連続鋳造により製造した鋳片を鋳造したまま室温まで冷却することなく再加熱し、その後圧延して鋼片を得るホットチャージ圧延プロセスにおいて、前記鋳型から引き抜かれた鋳片をその表面温度が550℃以下の範囲になるまで冷却して、その温度範囲に10秒以上保持し、その後、鋳片表面をAc3以上に復熱させ、その後、前記鋳片の鋳片表面温度がAc3及び850℃のうち低い方の温度になったときから加熱炉に装入するまでの間の鋳片表面の平均冷却速度を0.02〜0.5℃/sとし、かつ前記鋳片の鋳片表面温度T(℃)が以下の式(a)を満たす状態で前記鋳片を加熱炉に装入後、圧延することを特徴とする鋼片の製造方法。
    Ar1g<T≦Ac1−30 (a)
    ここで、Ar1gは、鋳片の急冷、復熱を行わずに平均粒径が1mm以上のオーステナイト組織で0.02〜0.5℃/sの平均冷却速度で徐冷した際にフェライト変態が終了する温度を表す。
  2. 前記溶鋼は、質量%で
    C :0.01%〜1.20%、
    Al:0.001%〜0.100%、および
    N :0.003%〜0.030%、
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の鋼片の製造方法。
  3. 前記溶鋼は、質量%で、
    C :0.01%〜1.20%、
    Si:2.5%以下、
    Mn:0.3%〜2.5%、
    Al:0.001%〜0.100%、
    N :0.003%〜0.030%、
    Cr:2.0%以下、
    Mo:0.60%以下、
    V :0.50%以下、
    Ti:0.10%以下、
    Nb:0.050%以下、
    Cu:2.0%以下、
    Ni:2.0%以下、
    B :0.010%以下、
    Pb:0.20%以下、
    Te:0.010%以下、
    REM:0.010%以下、
    Mg:0.010%以下、および
    Ca:0.010%以下、
    を含有し、残部がFeおよび不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の鋼片の製造方法。
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