JP2020065385A - 電力変換装置 - Google Patents

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浩 西田
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Shota Sekiguchi
将太 関口
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Abstract

【課題】放電回路のスイッチング素子の耐圧を大きく高めることなく、平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化に対応する。【解決手段】モータに電気的に接続可能な電力変換装置の放電回路20は、平滑コンデンサに並列に電源の正極側Pと負極側Nとの間に電気的に接続される第1スイッチング素子MOS11と、平滑コンデンサに並列にかつ第1スイッチング素子MOS11に直列に、電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第2スイッチング素子MOS12と、平滑コンデンサに並列にかつ第1スイッチング素子MOS11及び第2スイッチング素子MOS12に直列に、電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される放電抵抗とを備える。放電抵抗は、電源の正極側と第1スイッチング素子MOS11の間に設けられる第1放電抵抗R1と、第1スイッチング素子MOS11と第2スイッチング素子MOS12の間に設けられる第2放電抵抗R2と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、電力変換装置に関する。
平滑コンデンサに並列に電気的に接続される単一のスイッチング素子をオンすることで、平滑コンデンサに溜まった電荷を放電抵抗を介してグランドに流す電力変換装置が知られている。
特開2013−188092号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載のような放電回路に単一のスイッチング素子を用いる電力変換装置では、放電回路のスイッチング素子の耐圧以上に平滑コンデンサの両端電圧を高くできないため、モータの高回転化に伴う平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化に対応することが難しい。すなわち、高電圧化に対応するためには、放電回路のスイッチング素子の耐圧を上げる必要があり、コスト増加や体格増加(大型化)、導通損失の増加を招く。
これに対して、放電回路のスイッチング素子の耐圧を上げることなく平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化を可能とするために、直列接続した複数のスイッチング素子を備える放電回路を平滑コンデンサに並列接続する方法が考えられる。しかしながら、かかる方法でも、放電抵抗の配置によってはスイッチング素子の耐圧を依然として上げる必要が生じる。
そこで、1つの側面では、本発明は、放電回路のスイッチング素子の耐圧を大きく高めることなく、平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化に対応することを目的とする。
1つの側面では、車両の駆動力を発生させるモータに電気的に接続可能な電力変換装置であって、
電力変換回路と、
電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサに並列に前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第1スイッチング素子と、
前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第2スイッチング素子と、
前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される放電抵抗とを備え、
前記放電抵抗は、前記電源の正極側と前記第1スイッチング素子の間に設けられる第1放電抵抗と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の間に設けられる第2放電抵抗とを含む、電力変換装置が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、放電回路のスイッチング素子の耐圧を大きく高めることなく、平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化に対応することが可能となる。
電動車両用モータ駆動システムの全体構成の一例を示す図である。 放電回路の一例の説明図である。 比較例による放電回路を示す図である。 比較例によるシミュレーション結果を示す図である。 本実施例によるシミュレーション結果を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
以下の説明において、特に言及しない限り、各種の要素間の“接続”という用語は、“電気的な接続”を意味する。
図1は、電動車両用モータ駆動システム1の全体構成の一例を示す図である。モータ駆動システム1は、高圧バッテリ10の電力を用いて走行用モータ40を駆動することにより車両を駆動させるシステムである。なお、電動車両は、電力を用いて走行用モータ40を駆動して走行するものであれば、その方式や構成の詳細は任意である。電動車両は、典型的には、動力源がエンジンと走行用モータ40であるハイブリッド自動車や、動力源が走行用モータ40のみである電気自動車を含む。
モータ駆動システム1は、図1に示すように、高圧バッテリ10、平滑コンデンサCと、インバータ30(電力変換回路の一例)、走行用モータ40、及び、インバータ制御装置50を備える。なお、本実施例においては、平滑コンデンサC、放電回路20、及びインバータ30が電力変換装置の一例を形成する。
高圧バッテリ10は、電力を蓄積して直流電圧を出力する任意の蓄電装置であり、ニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリや電気2重層キャパシタ等の容量性素子を含んでよい。高圧バッテリ10は、典型的には、定格電圧が100Vを超えるバッテリであり、定格電圧が例えば288Vである。
平滑コンデンサCは、インバータ30に並列に接続される。
放電回路20は、放電指令が入力された場合に、平滑コンデンサCに溜まっている電荷をグランドに流す(放電する)機能を有する。放電指令は、典型的には、車両衝突検出時又は車両衝突不可避判定時に入力される。放電指令は、車両の安全装置(例えばエアバック)を制御するエアバックECU(Electronic Control Unit)やプリクラッシュECU等(図示せず)から供給されてよい。
放電回路20は、図1に示すように、平滑コンデンサCに並列に接続される。なお、図1に示す例では、放電回路20は、平滑コンデンサCとインバータ30との間に配置されているが、遮断用スイッチSW1よりも平滑コンデンサC側に配置されていればよい。従って、放電回路20は、高圧バッテリ10(及び遮断用スイッチSW1)と平滑コンデンサCとの間に配置されてもよい。放電回路20の更なる説明は後に行う。
インバータ30は、正極ラインと負極ラインとの間に互いに並列に配置されるU相、V相、W相の各アームから構成される。U相アームはスイッチング素子(本例ではIGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)Q1,Q2の直列接続からなり、V相アームはスイッチング素子(本例ではIGBT)Q3,Q4の直列接続からなり、W相アームはスイッチング素子(本例ではIGBT)Q5,Q6の直列接続からなる。また、各スイッチング素子Q1〜Q6のコレクタ−エミッタ間には、それぞれ、エミッタ側からコレクタ側に電流を流すようにダイオードD11〜D16が配置される。なお、スイッチング素子Q1〜Q6は、MOSFET(metal oxide semiconductor field−effect transistor)のような、IGBT以外の他のスイッチング素子であってもよい。
走行用モータ40は、3相の交流モータであり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中点で共通接続されている。U相コイルの他端は、スイッチング素子Q1,Q2の中点M1に接続され、V相コイルの他端は、スイッチング素子Q3,Q4の中点M2に接続され、W相コイルの他端は、スイッチング素子Q5,Q6の中点M3に接続される。スイッチング素子Q1のコレクタと負極ラインとの間には、平滑コンデンサCが接続される。
インバータ制御装置50は、インバータ30を制御する。インバータ制御装置50は、例えばCPU,ROM、メインメモリ(全て図示せず)などを含み、インバータ制御装置50の各種機能は、ROM等に記録された制御プログラムがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されることによって実現される。インバータ30の制御方法は、任意であるが、基本的には、U相に係る2つのスイッチング素子Q1,Q2が互いに逆相でオン/オフし、V相に係る2つのスイッチング素子Q3,Q4が互いに逆相でオン/オフし、W相に係る2つのスイッチング素子Q5,Q6が互いに逆相でオン/オフする。
なお、図1に示す例では、モータ駆動システム1は、単一の走行用モータ40を備えているが、追加のモータ(発電機を含む)を備えてもよい。この場合、追加のモータ(複数も可)は、対応するインバータと共に、走行用モータ40及びインバータ30と並列な関係で、高圧バッテリ10に接続されてもよい。また、図1に示す例では、モータ駆動システム1は、DC/DCコンバータを備えていないが、高圧バッテリ10とインバータ30の間にDC/DCコンバータを備えてもよい。
高圧バッテリ10と平滑コンデンサCとの間には、図1に示すように、高圧バッテリ10から電力供給を遮断するための遮断用スイッチSW1が設けられる。遮断用スイッチSW1は、半導体スイッチやリレー等で構成されてもよい。遮断用スイッチSW1は、常態でオン状態であり、例えば車両の衝突検出時等にオフとされる。なお、遮断用スイッチSW1のオン/オフの切換はインバータ制御装置50により実現されてもよいし、他の制御装置により実現されてもよい。
図2は、放電回路20の一例の説明図である。図2において、点Pは、平滑コンデンサCの正極側の端子と同電位の点を表し、図1の点Pに対応する。また、Nは、平滑コンデンサCの負極側の端子と同電位(グランド電位)の点を表し、図1の点Nに対応する。
図2に示す例では、放電回路20は、上段放電抵抗R1と、下段放電抵抗R2と、スイッチング素子MOS11(第1放電抵抗の一例)と、スイッチング素子MOS12(第2放電抵抗の一例)と、放電制御回路90とを含む。
上段放電抵抗R1は、平滑コンデンサCの正極側に一端が接続され、グランドにスイッチング素子MOS11、下段放電抵抗R2、及びスイッチング素子MOS12を介して他端が接続される。上段放電抵抗R1の抵抗値は、例えば300〜500Ω程度である。
下段放電抵抗R2は、平滑コンデンサCの正極側に上段放電抵抗R1及びスイッチング素子MOS11を介して一端が接続され、グランドにスイッチング素子MOS12を介して他端が接続される。下段放電抵抗R2の抵抗値は、例えば300〜500Ω程度であり、例えば上段放電抵抗R1と同じである。
上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2は、高圧バッテリ10の正極側と負極側(平滑コンデンサCの正極側と負極側)の間に、平滑コンデンサCに対して並列に、かつ、互いに対して直列に、接続される。
スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12は、高圧バッテリ10の正極側と負極側(平滑コンデンサCの正極側と負極側)の間に、平滑コンデンサCに対して並列に、かつ、互いに対して直列に、接続される。
スイッチング素子MOS11は、Nチャネル型の電界効果トランジスタである。スイッチング素子MOS11は、平滑コンデンサCの正極側に上段放電抵抗R1を介してドレインが接続され、グランドに下段放電抵抗R2及びスイッチング素子MOS12を介してソースが接続される。
スイッチング素子MOS12は、Nチャネル型の電界効果トランジスタである。スイッチング素子MOS12は、平滑コンデンサCの正極側に、上段放電抵抗R1、スイッチング素子MOS11、及び下段放電抵抗R2を介してドレインが接続され、グランドにソースが接続される。
放電制御回路90には、例えばフォトカプラ(図示せず)を介して外部(例えばインバータ制御装置50よりも上位のECUであり、例えば上述のエアバックECU等)から放電指令(図示せず)が入力される。放電指令が入力されると、放電制御回路90は、トランジスタTr1及びトランジスタTr2をオフするためのオフ信号を発生する。
トランジスタTr1及びトランジスタTr2がオフすると、スイッチング素子MOS11のゲートには、駆動電圧Vg1が印加されるとともに、スイッチング素子MOS12のゲートには、駆動電圧Vg2が印加される。駆動電圧Vg1は、スイッチング素子MOS11の閾値電圧以上であり、駆動電圧Vg2は、スイッチング素子MOS12の閾値電圧以上である。なお、駆動電圧Vg1及び駆動電圧Vg2は、ツェナーダイオードDZ1及びツェナーダイオードDZ2によりそれぞれ安定化される。なお、抵抗R10及び抵抗R11は、上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2よりも有意に抵抗値が高い。
スイッチング素子MOS11のゲート及びスイッチング素子MOS12のゲートにそれぞれ駆動電圧Vg1及び駆動電圧Vg2が印加されると、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12がそれぞれオンする。これにより、平滑コンデンサCに溜まった電荷が上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2を介してグランドに流れ、急速放電が実現される。
本実施例によれば、急速放電用抵抗を2分割し(すなわち上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2に分け)、上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2をNチャネル型のスイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12のドレイン側にそれぞれ接続する2段構造とすることで、容易な回路構成で上段のスイッチング素子MOS11をオンできる。すなわち、Pチャネル型を用いる場合は、ソース電圧(平滑コンデンサCの両端電圧)に応じた高い電圧をゲートに印加する必要があり、複雑な回路構成が必要となるが、本実施例によれば、かかる回路構成の複雑化を回避できる(図2参照)。
また、本実施例によれば、急速放電用抵抗を2分割することで(すなわち上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2に分けることで)、ポイントP3(図2参照)での電圧を監視することで回路異常を検出することが可能となる。具体的には、図2に示すように、スイッチング素子MOS11のソースと下段放電抵抗R2との間に接続する電圧監視回路92を設けることができる。例えば、電圧監視回路92は、急速放電中のポイントP3の電圧の変化態様に異常がある場合は、異常信号を発生し、例えば放電制御回路90を介して又は放電制御回路90を介さずに、インバータ制御装置50よりも上位のECU等に異常を通知できる。また、ポイントP3の電圧の正常値は、平滑コンデンサCの両端電圧の約半分であるので(上段放電抵抗R1及び下段放電抵抗R2の各抵抗値が同じである場合)、異常判定用の閾値に幅を持たせることができ、異常判定の信頼性等を高めることができる。
また、本実施例によれば、2つのスイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を直列に接続するので、走行用モータ40の高回転化に伴う平滑コンデンサCの両端電圧の高電圧化に対応することが可能となる。即ち、例えば、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12のうちの、一方だけを用いる構成では、高電圧化に対応するためには、スイッチング素子の耐圧を上げる必要があり、コスト増加や体格増加(大型化)、導通損失の増加を招く。これに対して、本実施例によれば、2つのスイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を用いることで、耐圧を必要以上に上げることなく高電圧化に対応できる。
ここで、図3以降を参照して、耐圧に関する本実施例の更なる効果について説明する。
図3は、比較例による放電回路20’を示す図であり、図4は、比較例によるシミュレーション結果を示す図であり、図5は、本実施例によるシミュレーション結果を示す図である。
比較例による放電回路20’は、本実施例による放電回路20に対して、下段放電抵抗R2を備えておらず、一方で抵抗R3を備える点が主に異なる。かかる相違に起因して、比較例による放電回路20’は、本実施例による放電回路20に対して、駆動電圧Vg1及び駆動電圧Vg2を生成するための配線等が異なる。
図4及び図5は、平滑コンデンサCに電荷が溜まった状態で、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を同時にオンし、次いで、同時にオフしたときの過渡的な電力損失を説明するための各種波形を示す。
図4では、上側には、横軸に時間を取り、縦軸に電圧(左側)及び電力(右側)を取り、ポイントP2(スイッチング素子MOS11のドレイン)での電圧の波形400と、ポイントP2とポイントP4(スイッチング素子MOS12のドレイン)の間の電位差の波形401と、スイッチング素子MOS11の電力損失の波形402とが示される。また、図4では、下側には、横軸に時間を取り、縦軸に電圧(左側)及び電力(右側)を取り、ポイントP4(スイッチング素子MOS12のドレイン)での電圧の波形403と、ポイントP4とポイントP5(スイッチング素子MOS12のソース)の間の電位差の波形404と、スイッチング素子MOS12の電力損失の波形405とが示される。
図5では、上側には、横軸に時間を取り、縦軸に電圧(左側)及び電力(右側)を取り、ポイントP2(スイッチング素子MOS11のドレイン)での電圧の波形500と、ポイントP2とポイントP3(スイッチング素子MOS11のソース)の間の電位差の波形501と、スイッチング素子MOS11の電力損失の波形502とが示される。また、図5では、下側には、横軸に時間を取り、縦軸に電圧(左側)及び電力(右側)を取り、ポイントP4(スイッチング素子MOS12のドレイン)での電圧の波形503と、スイッチング素子MOS12の電力損失の波形504とが示される。
また、図4及び図5では、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を同時にオンするタイミングが○1を付した矢印で示され、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を同時にオフするタイミングが○2を付した矢印で示されている。
比較例では、図4に示すように、スイッチング素子MOS11及びスイッチング素子MOS12を同時にオンすると、上段のスイッチング素子MOS11のドレイン−ソース間に、平滑コンデンサCの両端電圧がかかり、ほとんど全ての電力損失がスイッチング素子MOS11で生じる(波形402参照)。他方、下段のスイッチング素子MOS12では電力損失は極小となる(波形405参照)。
従って、比較例では、上段側のスイッチング素子MOS11の耐圧を、下段側のスイッチング素子MOS12よりも高くする必要が生じる。
これに対して、本実施例によれば、図5に示すように、上段のスイッチング素子MOS11と下段のスイッチング素子MOS12は、平滑コンデンサCの両端電圧を略均等に受け持つことになり(波形501及び波形503参照)、上段のスイッチング素子MOS11と下段のスイッチング素子MOS12とでは略同一の電力損失となる(波形502及び波形504参照)。
従って、本実施例によれば、上段側のスイッチング素子MOS11の耐圧を、下段側のスイッチング素子MOS12の耐圧と同等にすることができる。これにより、例えば、上段側のスイッチング素子MOS11と下段側のスイッチング素子MOS12とを同じ特性の電界効果トランジスタを用いて実現できる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
<付記>
以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
一の形態は、車両の駆動力を発生させるモータ(40)に電気的に接続可能な電力変換装置であって、
電力変換回路(30)と、
電源(10)の正極側と負極側との間に電気的に接続される平滑コンデンサ(C)と、
前記平滑コンデンサに並列に前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第1スイッチング素子(MOS11)と、
前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第2スイッチング素子(MOS12)と、
前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される放電抵抗(R1,R2)とを備え、
前記放電抵抗は、前記電源の正極側と前記第1スイッチング素子の間に設けられる第1放電抵抗(R1)と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の間に設けられる第2放電抵抗(R2)とを含む、電力変換装置である。
本形態によれば、2つのスイッチング素子を直列に用い、当該2つのスイッチング素子の高電位側に第1及び第2放電抵抗がそれぞれ設けられるので、急速放電の際に上段のスイッチング素子にかかりうる電圧は、平滑コンデンサの両端電圧から、第2放電抵抗での電圧の降下分だけ低減された電圧となる。また、電源の正極側と第1スイッチング素子の間に第1放電抵抗が設けられるので、急速放電の際に下段のスイッチング素子にかかりうる電圧は、平滑コンデンサの両端電圧から、第1放電抵抗での電圧の降下分だけ低減された電圧となる。この結果、上下段のスイッチング素子(第1及び第2スイッチング素子)の耐圧を大きく高めることなく、平滑コンデンサの両端電圧の高電圧化に対応できる。
また、本形態においては、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子は、ともにNチャネル型の電界効果トランジスタであってよい。
この場合、Pチャネル型の電界効果トランジスタを用いる場合に比べて、上段のスイッチング素子をオンさせる構成を簡易化できる。
また、本形態においては、前記第1スイッチング素子と前記第2放電抵抗との間に電気的に接続される電圧監視回路(92)を更に含んでよい。
この場合、第1スイッチング素子と第2放電抵抗との間の電圧を監視することで、回路異常を検出することが可能となる。
1 電動車両用モータ駆動システム
10 高圧バッテリ
20 放電回路
30 インバータ
40 走行用モータ
50 インバータ制御装置
90 放電制御回路
92 電圧監視回路

Claims (3)

  1. 車両の駆動力を発生させるモータに電気的に接続可能な電力変換装置であって、
    電力変換回路と、
    電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサに並列に前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第1スイッチング素子と、
    前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される第2スイッチング素子と、
    前記平滑コンデンサに並列にかつ前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子に直列に、前記電源の正極側と負極側との間に電気的に接続される放電抵抗とを備え、
    前記放電抵抗は、前記電源の正極側と前記第1スイッチング素子の間に設けられる第1放電抵抗と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の間に設けられる第2放電抵抗とを含む、電力変換装置。
  2. 前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子は、ともにNチャネル型の電界効果トランジスタである、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1スイッチング素子と前記第2放電抵抗との間に電気的に接続される電圧監視回路を更に含む、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
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