JP2020064013A - 配管、配管システム、及び配管管理方法 - Google Patents

配管、配管システム、及び配管管理方法 Download PDF

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芳宏 三上
英孝 野田
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Abstract

【課題】簡便な構成にて、配管の内部の状態を把握し、管理する。【解決手段】その内部に液体50が流通する配管30であって、複数の帯状の電極体12を含んで構成され、前記電極体12の長手方向が前記液体50の液位の変動方向となるように前記配管30の面に固定された電極対10と、前記電極対10の静電容量を測定する、前記配管30の面に固定された測定装置20とを備える。また、内部に液体50が流通する配管30を管理する配管システムであって、複数の帯状の電極体12を含んで構成され、前記電極体12の長手方向が前記液体50の液位の変動方向となるように前記配管30の面に固定された電極対10と、前記電極対10の静電容量を測定する、前記配管30の面に固定された測定装置20と、前記測定装置20と通信可能に接続し、前記測定装置20が測定した静電容量の測定値に基づき前記配管30の内部の状態を算出する情報処理装置40とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、配管、配管システム、及び配管管理方法に関する。
マンション、ビル、住宅等の建物等には通常排水管が設けられており、この排水管を通じて汚物等の異物を外部に排出することで、住環境の維持を図っている。ところが、建物の管理上、近年の資源節約に対する意識の向上もあいまって、排水管における水使用量に制限が設けられている場合がある。すると、異物が排水管に滞留し、もしくは排水中の溶存成分により生成されたスケールが排水管内の水の流通を妨げたりすることで、排水管の排水又は異物が充分流通しなくなるおそれが生じる。したがって、排水管内の状態を随時チェックする必要が生じてくる。
この点、配管内の水の状態を検知する技術として、例えば特許文献1には、洗浄水を貯水する水タンクと、水タンクと排水系統とを接続する配管と、配管に設けられた開閉弁としての電磁弁と、排水系統の管詰まり状態を検知する検知手段としての圧力センサーと、圧力センサーの検知信号に基づいて電磁弁の開閉動作を制御する放水コントローラとを備える排水管閉塞自動回避設備が開示されている。この圧力センサーは、付着物などの堆積による排水障害が起こると予想される上限圧力を超えた回数が所定回数以上となった場合に放水を行う。
特開2001−311199号公報
しかしながら、特許文献1のような方法によれば、建築物内の配管の構成が複雑になると圧力センサーの設置、また、上限圧力の特定等、複雑な作業を行わなければならないと考えられる。また、配管のチェック頻度が高くなると作業が更に煩雑となり、あまり現実的な方法とはいえない。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、簡便な構成にて、配管を管理することが可能な配管、配管システム、及び配管管理方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、その内部に液体が流通する配管であって、複数の帯状の電極体を含んで構成され、前記電極体の長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定された電極対と、前記電極対の静電容量を測定する、前記配管の面に固定された測定装置とを備える。
本発明によれば、簡便な構成にて、配管を管理することができる。
図1は、本実施形態に係る配管の構成の一例を示す図である。 図2は、情報処理装置が備える構成の一例を説明する図である。 図3は、配管システムによる配管の管理方法の手順の一例を説明するフロー図である。 図4は、配管を配設する構造物及び電極対の設置箇所の一例を示す図である。 図5は、作成される検量線の一例を示す図である。 図6は、情報処理装置が行う測定データ解析処理の一例を説明するフロー図である。 図7は、測定データベースの項目の一例を示す図である。 図8は、結果表示画面の一例を示す図である。 図9は、予測表示画面の一例を示す図である。 図10は、電極対を設ける配管の他の一例として示す、逆T字管である。 図11は、電極対を設ける配管の他の一例として示す、湾曲配管である。 図12は、電極対を設ける配管の他の一例として示す、L字管である。 図13は、配管への電極対の取り付け方の一例を説明する図である。 図14は、配管への電極対の取り付け方の一例を説明する図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る配管システムの構成の一例を示す図である。配管システム1は、配管30、及び情報処理装置40を含んで構成されている。
(配管)
配管30は、例えば、マンション、ビル、工場、所定の機械等の構造物に設けられ、その内部には液体50が流通する。このような配管30としては、例えば、トイレの排水管、装置から排出される廃液が流れる排液管等がある。配管30の素材は、ポリ塩化ビニル等の不導体である。
図1に示すように、配管30は、液体50を鉛直下方(Z軸負方向)に流下させ、流下した液体50の流路を略水平方向(XY平面方向)に変更させる曲管34と、曲管34に接続し、曲管34からの液体50が略水平方向に流通する水平管38とを含んで構成されている。液体50は、この配管30を流通した後所定の施設まで輸送される。
配管30中の液体50には、微粒子等の固体成分や、沈殿物を形成するような溶存成分(イオン等)が多く含まれていることがある。このような場合、これらの固体成分及び沈殿物(以下、閉塞物質という)が配管30内に沈殿又は蓄積することで、配管30が閉塞したり液体50の流路が変化(例えば配管30内での蛇行)したりするといった不具合が生じることがある。本実施形態の配管システム1は、このような不具合の発生を未然に防ぐための構成を備えている。
すなわち、配管30には、電極対10、及び、その静電容量を測定する測定装置20が取り付けられている。
(電極対)
電極対10は、配管30内の液体50の静電容量を測定するための電極である。電極対10は、複数のシート状(箔状)の電極体12を含んで構成され、各電極体12は互いに略平行に配置される。電極体12は、導電性を有する素材により形成されており、例えば、鉄板、銅板、ステンレス板である。本実施形態において、各電極体12は、その長手方向が液体50の液位の変動方向H(Z軸方向)となるように配管30の周面方向に沿って、配管30を周回するように固定される。
すなわち、図1の例では、電極対10は、曲管34のうち液体50が流下する鉛直部32において液体50の流れが変わる部分の外表面に取り付けられる第1電極対10aと、水平管38を周方向に沿って周回するようにその外表面に取り付けられる第2電極対10bとを含む。具体的には、第1電極対10aについては、その電極体12の長手方向中央部が、鉛直部32における液体50の流れが変わる部分に位置し、電極体12の両端部は鉛直部32の上部に位置するようにして貼着されている。
他方、第2電極対10bについては、水平管38の管軸方向に所定間隔で、その長手方向を水平管38の周方向にしつつ水平管38を周方向に周回するようにして水平管38の外表面に貼着されている。
(配線)
次に、配管30の外表面には、導電線60及び電力線70が設けられている。導電線60は、測定装置20と電極対10(具体的には各電極体12)とを電気的に接続するものである。電力線70は、外部の所定の電源装置(不図示)から各測定装置20に電力を供給するための電線である。導電線60及び電力線70は、配管30の外表面に貼着されたシート状、テープ状、又はフィルム状の導電物質(例えば、銅線、銅箔)であってもよいし、導電物質を配管30の表面に直接印刷したプリント配線でもよい。
(測定装置)
配管30の外表面には、測定装置20が固定されている。測定装置20は、増幅回路、CR回路、A/D変換回路、及び通信回路等を含んで構成されており、電極対10の静電容量を所定のタイミング(例えば、所定の時刻、所定の時間間隔)で、又は連続的に測定し、その測定値のデータ(測定データ)を情報処理装置40に送信する。
(情報処理装置)
情報処理装置40は、測定装置20から送信される測定データを受信して解析する。なお、情報処理装置40及び測定装置20の間は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、又は専用線等の、有線又は無線の通信ネットワーク5によって接続される。
図2は、情報処理装置40が備える構成の一例を説明する図である。情報処理装置40は、ハードウェアとして、プロセッサ41(CPU(Central Processing Unit)等)、メモリ42(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)、記憶装置43(HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等)、入力装置44(キーボード、マウス、タッチパネル等)、出力装置45(モニタ等)、及び、測定装置20と通信するための通信装置46を備える。情報処理装置40は、例えば、所定のサーバ装置、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等である。
また、情報処理装置40は、データ受信部401、データ蓄積部402、検量線作成部403、データ解析部404、及びデータ出力部405の各機能を備える。
データ受信部401は、各測定装置20から、各測定装置20が測定した静電容量の測定値(測定データ)を受信する。
データ蓄積部402は、データ受信部401が受信した測定データを記憶する。
検量線作成部403は、電極対10により測定された静電容量の値と、その電極対10の設置箇所における配管30の液位との間の関係を示す検量線を生成する。
データ解析部404は、様々なデータ解析を行う。例えば、データ解析部404は、検量線に基づき、測定装置20が測定した電極対10の静電容量から、その電極対10の設置箇所における液体50の液位を算出する。
また、データ解析部404は、算出された液体50の液位の履歴に基づき、電極対10の設置個所の液体50の将来の液位を予測する。
データ出力部405は、データ受信部401が受信した測定データ、及びデータ解析部404が算出した液体50の液位の情報を出力(表示)する。
なお、情報処理装置40のこれらの機能は、情報処理装置40のハードウェアによって、もしくは、情報処理装置40のプロセッサ41が、メモリ42や記憶装置43に記憶されている各プログラムを読み出して実行することにより実現される。また、これらのプログラムは、例えば、二次記憶デバイスや不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSDなどの記憶デバイス、又は、ICカード、SDカード、DVDなどの、情報処理装置40で読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納される。
−−配管の管理方法−−
次に、配管システム1による配管30の管理方法について説明する。
図3は、配管システム1による配管30の管理方法の手順の一例を説明するフロー図である。まず、所定の構造物に配設する各配管30に関して、各配管30への各電極対10の設置箇所を決定し、当該設置箇所に電極対10を取り付ける(s1)。
図4は、配管30を配設する構造物及び電極対10の設置箇所の一例を示す図である。同図に示すように、構造物100は複数階を有し、その各階に汚水の排出源である便器101を備える。そして、このような構造物100に、内部主管81、内部枝管83、及び外部排水管85を含む配管構造80が設けられるものとする。内部主管81は、鉛直方向に設けられ、各階で発生した便器101からの汚水を集約して下階まで流下させる。内部枝管83は、略水平方向に設けられ、各階の各便器101からの汚水(異物を含む汚水)を内部主管81に導入する。外部排水管85は、略水平方向に設けられ、内部主管81の汚水を構造物100の外部の所定の排水処理施設等へと流通させる。さらに、外部排水管85の所定の途中位置には、汚水を一時的に貯留する円筒状のタンク87が設けられるものとする。
このような配管構造80を想定した場合、電極対10の設置箇所は、例えば、配管30における曲部又は液体50の流速が遅くなる部位のように、閉塞物質が蓄積しやすい配管30上の箇所とする。
すなわち、内部枝管83の外表面に対し、電極対10が、その電極体12の長手方向が内部枝管83の周方向となるように、各便器101の近傍に貼着される。同様に、外部排水管85の外表面に対しても、電極対10が、その電極体12の長手方向が外部排水管85の周方向となるように、貼着される。さらに、タンク87の外側面にも電極対10が取り付けられ、具体的には、電極対10は、その電極体12の長手方向が周方向となるようにして貼着される。内部主管81についても、内部主管81に略水平方向に走向する箇所がある場合には、その箇所の外表面に対して電極対10を貼着してもよい。
以上のようにして、配管30に対して電極対10の取り付けた後は、図3のs3に示すように、電極対10を取り付けた各設置箇所の近傍に、測定装置20を取り付ける。さらに、各電極対10と測定装置20とを接続する導電線60及び、測定装置20に電力を供給する電力線70を設ける。
続いて、各設置箇所における、配管30内の液体50の液位及び静電容量の間の関係を表す検量線を作成する(s5)。例えば、配管30に対して様々な流量又は流速で液体50を流通させながら、測定装置20による電極対10の静電容量の測定を行う。
作成される検量線は、図5に示すように、例えば、液体50の液位又は流量等と、電極対10の静電容量との関係である。作成した検量線は、情報処理装置40が記憶する。なお、検量線の作成は、情報処理装置40が自動的に行ってもよいし、作業員等が行ってもよい。なお、検量線の作成に際し、設置箇所における閉塞物質の流通量や蓄積量が測定できる場合は、検量線のパラメータとして、液体50の液位又は流量等の代わりにそれらを使用してもよい。
以上のようにして検量線の作成が終了したら、s1、s2で電極対10等を取り付けた各配管30を構造物100に配設すると共に、各測定装置20と情報処理装置40とを通信可能に設定する(s7)。そして、配管30の運用を開始し、測定装置20及び情報処理装置40は、それぞれ静電容量の測定及び所定の処理を行う(s9−s13)。
すなわち、情報処理装置40は、各測定装置20から送信される静電容量の測定データを受信し、受信した測定データの解析をする処理(以下、測定データ解析処理という。)を行う(s9)。また、情報処理装置40は、ユーザから所定の入力を受け付けると、液体50の状態に関する情報を表示する画面(以下、結果表示画面という。)を出力する処理を行う(s11)。また、情報処理装置40は、ユーザから所定の入力を受け付けると、配管30の内部の将来の状態の予測結果に関する画面(以下、予測表示画面という。)を出力する処理を行う(s13)。
(測定データ解析処理)
ここで、測定データ解析処理の詳細を説明する。
図6は、情報処理装置40が行う測定データ解析処理の一例を説明するフロー図である。なお、ここで各測定装置20は、予め設定されたタイミングで電極対10の静電容量を測定し、所定のID(例えば、測定装置20のID、電極対10のID)が付帯した測定データを情報処理装置40に送信しているものとする。
このような条件下、情報処理装置40は、各測定装置20から送信された測定データを受信し(s31)、受信した測定データと、s5で作成した当該測定装置20の検量線とに基づき、電極対10の設置箇所における液体50の液位を算出する(s33)。
そして、情報処理装置40は、算出した液位を前記の所定のIDに対応付けて所定の測定データベースに記憶する(s35)。
(測定データベース)
図7は、測定データベースの項目の一例を示す図である。測定データベース90は、IDが記録されるIDカラム91、測定データ(静電容量の測定値)が記録される静電容量カラム93、測定データの測定日及び時刻が記録される測定時刻カラム95、及び、算出された液位が記録される液位カラム97の各項目を有する。
(結果表示画面)
次に、結果表示画面について説明する。
図8は、結果表示画面の一例を示す図である。同図に示すように、結果表示画面110には、ユーザが指定する時刻111(現在又は過去の時刻)における、各電極対10の設置箇所の液位113が表示される。また、設置箇所の位置が、グラフィックス115により表示される。
この結果表示画面110により、ユーザは、例えば、液位が急激に下がった電極対10の設置箇所の近傍で閉塞物質が蓄積し、配管30の閉塞が起きている可能性が高いことを推定できる。
なお、液位113の表示は、例えば、配管30の満水時の液位を100%としたときの相対的な液位としてもよいし、具体的な液位の値でもよい。
また、液体50の液位が所定の値を超えている場合は、その旨をユーザに報知するようにしてもよい(例えば、結果表示画面110における強調表示117やアラーム音を出力する)。
また、結果表示画面110には、現在の配管30内の液位だけでなく、過去の配管30内の液位の履歴を表示するようにしてもよい。
(予測表示画面)
次に、予測表示画面について説明する。
図9は、予測表示画面の一例を示す図である。同図に示すように、予測表示画面120には、結果表示画面110と同様に、ユーザが指定する、配管30内の液体50の液位を予測する時刻121(将来の時刻)における、各電極対10の設置箇所の液体50の予測液位123が表示される。なお、液体50の将来の液位は、例えば、情報処理装置40が、測定データベース90に記憶されている静電容量の変化の履歴に基づき、機械学習や人工知能等の技術を用いて予測する。
この予測表示画面120により、ユーザは、例えば、近い将来に配管30が閉塞するおそれのある箇所を特定し、配管30のメンテンナンス等の早期対応を行うことが可能となる。そして、これにより、配管30の管理費用を軽減することができる。
−−他の配管の例−−
次に、これまでに説明したものと異なる、電極対10の配管30への設置方法の例を説明する。
まず、図10は、電極対10を設ける配管30の他の一例として示す、逆T字管200である。この逆T字管200は、略水平方向に配設される水平管210と、水平管210の上周面に設けられた分岐部212と接続して鉛直上方に立設される鉛直管220とを備える。この逆T字管200では、液体50が鉛直管220内を流下した後、水平管210の分岐部212から両端部214に流通する。
この逆T字管200に対しては、分岐部212に電極対10cが設けられる。電極対10cの各電極体12は、その長手方向を鉛直方向にして水平管210及び鉛直管220の外表面に固定されている。具体的には、電極体12の長手方向中央部が水平管210の底面216に位置し、その底面216の位置から電極体12の端部14が水平管210の分岐部212の上部の鉛直管220に延伸するようにして、水平管210及び鉛直管220の外周面に貼着されている。
分岐部212では、液体50の流れ方向が変化して液体50の流速が減少しやすく、そのため閉塞物質が生成又は蓄積しやすい。そこで、この分岐部212及びその近傍に電極対10cを固定することで、逆T字管200の閉塞物質による閉塞を早期に検知することができる。
次に、図11は、電極対10を設ける配管30の他の一例として示す、湾曲配管300である。この湾曲配管300は、液体50を繰り返し上昇及び下降させる波型管310と、波型管310から下降して流入してきた液体50を略水平方向に流通させる水平管320とを備える。
この湾曲配管300の外表面には、2種類の電極対10d、10eが設けられる。まず、一方の電極対10dは、波型管310の下流側の領域、すなわち液体50が降下してくる波型管310の部分の周側面312に、電極体12の長手方向を鉛直方向にするようにして貼着される。
波型管310の下流部は、波型管310内で上昇及び降下を繰り返した液体50が流れ方向を水平方向に変えて水平管320に流入する領域であるため、そこでは液体50の流速が減少し、閉塞物質が生成又は蓄積しやすい。そこで、このような箇所に電極対10dを取り付けることで、湾曲配管300における液体50の滞留を早期に検知できる。
なお、他方の電極対10eは、前記の電極対10aと同様に、水平管320の管軸方向に所定間隔で、電極体12の長手方向を水平管320の周方向にしつつ水平管320を周方向に周回するようにして水平管320の外表面に貼着される。
次に、図12は、電極対10を設ける配管30の他の一例として示す、水平管400である。水平管400は、構造物に略水平方向に配置される配管であるが、この水平管400については、電極対10fの各電極体12は、水平管400の下方側の外周面に、その一部のみを周方向に巻回するように取り付けられる。具体的には、電極体12の長手方向中央部が水平管400の最底面422に位置し、電極体12の端部14が水平管400の満水時の半分程度の高さに位置するように貼着されている。
このように、水平管400の下半分のみを電極対10fで覆うようにして巻回することで、例えば、水平管400に少量の液体50しか流れない場合等に、電極対10fの材料コストを抑え、取り付けに係る作業量を減らすことができる。
ところで、以上の説明では、電極対10(電極体12)は、配管30の外面に取り付けることを前提としてきたが、配管30の内面に取り付けてもよい。すなわち、図13に示すように、電極体12は、その長手方向が液体50の液位の変動方向(Z方向)となるように配管30の外面に貼着されているようにしてもよいし、図14に示すように、電極体12は、その長手方向が液体50の液位の変動方向(Z方向)となるように配管30の内面に貼着されているようにしてもよい。また、電力線70及び導電線60(同図では不図示)についても同様である。
以上に説明したように、本実施形態の配管30は、複数の帯状の電極体12を含んで構成され、電極体12の長手方向が液体50の液位の変動方向となるように配管30の面に固定された電極対10と、電極対10の静電容量を測定する、配管30の面に固定された測定装置20とを備える。この場合、電極対10の静電容量と液体50の液位との間には一定の相関関係があるため、電極対10の静電容量を測定することで、配管30の内部の状態を推定することができる。例えば、配管30の内部に閉塞物質が蓄積して液体50の流通を阻害し、液体50の液位が低下しているか否かを確認することができる。そして、このような機能は、配管30に電極対10及び測定装置20を固定する作業を行うだけで実現できる。このように、本実施形態の配管30によれば、簡便な構成にて、配管30を容易に管理することができる。
以上に説明した実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。
例えば、配管30に電極対10が複数設けられる場合、これらは同じ形状でもよいし、異ならせてもよい。例えば、液体50若しくは閉塞物質の種類若しくは流量、又は配管30の素材等に応じて異ならせる。また、電極対10同士の間隔も適宜に設定される。例えば、測定装置20による静電容量の測定範囲に応じて設定される。
また、本実施形態では、電極対10の配管30に対する2種類の巻回方法(配管30を全体的に周回させる、及び、配管30の底部の一部のみを巻回させる)を示したが、電極対10の巻回方法は、適宜に決定され、例えば、配管における液体50の流量や閉塞物質の蓄積傾向に応じて巻回方法が決定される。例えば、電極体12の両端部の高さが、液体50の最大液位又は、配管30を閉塞させる閉塞物質の蓄積高さ以下になるように電極体12の長さを調節する。
また、配管30の外周に沿って当該配管30に弾性的に嵌合するようにして形成されたC字状のスナップリングにより、電極対10を脱着可能に配管30に取り付けるようにしてもよい。
測定装置20は、各電極対10に対して複数設けられていてもよいし、複数の電極対10の静電容量をまとめて測定するものであってもよい。
また、検量線の作成に際しては、実際に使用する配管30とは別の模擬配管を別途製造し、これを用いて検量線を作成してもよい。また、検量線の作成は、配管30を構造物に配設する前ではなく、配設後実際に液体50を配管30に流通させる運用をしながら行ってもよい。
また、検量線において、設置箇所における静電容量と閉塞物質の蓄積量との関係が判明する場合は、情報処理装置40は、設置箇所における閉塞物質の蓄積量を推定するようにしてもよい。
以上、本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態の配管においては、前記電極体は、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の外面に貼着されている、としてもよい。
このように、電極体12を配管30の外面に貼着する構成によれば、電極体12を容易な作業で配管30に固定することができる。
また、本実施形態の配管においては、前記電極体は、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の内面に貼着されている、としてもよい。
このように、電極体12を配管30の内面に貼着する構成によれば、配管30への外部からの衝撃に対する耐性が高まると共に、配管30の外観を損ねることもない。
また、本実施形態の配管においては、前記電極体は、前記配管の周面の最底部を覆うようにして、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定される、としてもよい。
このように、電極対10が、配管30の周面の最底部を覆いつつ高さ方向に貼着されていることで、配管30内の液体50の液位が全般に低い場合でもその変動を的確に把握することができる。
また、内部に液体が流通する配管を管理する配管システムであって、複数の帯状の電極体を含んで構成され、前記電極体の長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定された電極対と、前記電極対の静電容量を測定する、前記配管の面に固定された測定装置と、前記測定装置と通信可能に接続し、前記測定装置が測定した静電容量の測定値に基づき前記配管の内部の状態を算出する情報処理装置とを備える、としてもよい。
このように、情報処理装置40が、測定装置20が測定した電極対10の静電容量に基づき、配管30の状態を算出することで、例えば、配管30の内部を流通する液体50の液位等を正確に推定することができる。
また、配管システムに関し、前記情報処理装置は、前記測定した静電容量に関する情報を出力する、としてもよい。
このように、静電容量に関する情報を出力することで、配管30の監視者等は、配管30の状態を容易に把握することができる。
また、配管システムに関し、前記情報処理装置は、前記測定した静電容量の時間変化に基づき、前記配管の内部の将来の状態を予測する、としてもよい。
このように、静電容量の時間変化に基づき、配管30の内部の将来の状態を予測することで、配管30の管理者等は、配管30の不具合に対して事前に対処し、配管30の寿命を延ばすことができる。
1 配管システム、5 通信ネットワーク、10 電極対、10a 第1電極対、10b 第2電極対、10c 電極対、10d 電極対、10e 電極対、10f 電極対、12 電極体、14 端部、20 測定装置、30 配管、32 鉛直部、34 曲管、38 水平管、40 情報処理装置、41 プロセッサ、42 メモリ、43 記憶装置、44 入力装置、45 出力装置、46 通信装置、401 データ受信部、402 データ蓄積部、403 検量線作成部、404 データ解析部、405 データ出力部、50 液体、60 導電線、70 電力線、80 配管構造、81 内部主管、83 内部枝管、85 外部排水管、87 タンク、90 測定データベース、91 IDカラム、93 静電容量カラム、95 測定時刻カラム、97 液位カラム、100 構造物、101 便器、110 結果表示画面、111 時刻、113 液位、115 グラフィックス、117 強調表示、120 予測表示画面、121 時刻、123 予測液位、200 逆T字管、210 水平管、212 分岐部、214 両端部、216 底面、218 端部、220 鉛直管、300 湾曲配管、310 波型管、312 周側面、320 水平管、400 水平管、422 最底面

Claims (8)

  1. その内部に液体が流通する配管であって、
    複数の帯状の電極体を含んで構成され、前記電極体の長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定された電極対と、
    前記電極対の静電容量を測定する、前記配管の面に固定された測定装置と
    を備える配管。
  2. 前記電極体は、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の外面に貼着されている、請求項1に記載の配管。
  3. 前記電極体は、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の内面に貼着されている、請求項1に記載の配管。
  4. 前記電極体は、前記配管の周面の最底部を覆うようにして、その長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定される、請求項1に記載の配管。
  5. 内部に液体が流通する配管を管理する配管システムであって、
    複数の帯状の電極体を含んで構成され、前記電極体の長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定された電極対と、
    前記電極対の静電容量を測定する、前記配管の面に固定された測定装置と、
    前記測定装置と通信可能に接続し、前記測定装置が測定した静電容量の測定値に基づき前記配管の内部の状態を算出する情報処理装置とを備える、配管システム。
  6. 前記情報処理装置は、前記測定した静電容量に関する情報を出力する、請求項5に記載の配管システム。
  7. 前記情報処理装置は、前記測定した静電容量の時間変化に基づき、前記配管の内部の将来の状態を予測する、請求項5に記載の配管システム。
  8. 内部に液体が流通する配管を管理する方法であって、
    複数の帯状の電極体を含んで構成される電極対について、前記電極体をその長手方向が前記液体の液位の変動方向となるように前記配管の面に固定し、
    前記電極対の静電容量を測定する測定装置を前記配管の面に固定し、
    前記測定装置と通信可能に接続し、前記測定装置が測定した静電容量の測定値に基づき前記配管の内部の状態を算出する情報処理装置を設ける、配管管理方法。


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