JP2020063760A - 断熱材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粉塵が発生しにくく且つハンドリング性に優れた断熱材を提供する。【解決手段】 主成分として好ましくはPCW、RCF、及びAESウールのうちの少なくとも1種からなるセラミック繊維と、該セラミック繊維よりも低融点の好ましくはAl2O3含有率0.1〜30質量%、SiO2含有率50〜70質量%であり、軟化点700〜1200℃の範囲内にあるガラス繊維とを含有する断熱材であって、該セラミック繊維の含有率が45〜90質量%であり、該ガラス繊維の含有率が3〜18質量%であり、好適には中心粒径(D50)20〜100μmの無機微粒子を含有する。【選択図】 なし

Description

本発明は、断熱材及びその製造方法に関し、特に押湯断熱材として好適に使用することが可能なハンドリング性に優れた断熱材及びその製造方法に関する。
鋳造による鋳物の製造では、歩留りの向上がコスト競争力を高めるための重要な課題になっており、そのため、溶湯の凝固収縮によるいわゆる引けや巣(空隙)が鋳物本体に生じないように、鋳型内に溶湯を流し込むための押湯と称する湯だまり部が設けられている。この押湯の断熱材として使用される断熱材は一般的に湿式成形により製造される。
一般的な断熱材の湿式成形による製造方法としては、例えば特許文献1に、セラミック繊維からなる骨格繊維と、ガラス繊維と、有機バインダー等のバインダーとを水に添加してスラリーとし、これを吸引脱水成形することで湿潤成形体を成形し、これをガラス繊維の軟化点以上の温度で加熱処理することで触媒コンバーター用の断熱材を作製する方法が開示されている。
特開2017−177005号公報
しかしながら、上記のような方法で作製した断熱材は、高温域でバインダーの焼失を行う際や断熱材として長期間使用した後にセラミック繊維が脆化することがあった。その結果、使用中の断熱材から粉塵が発生することがあり、また、断熱材の交換の際に崩壊しやすくなるので、作業環境を悪化させたり作業性に支障をきたしたりすることがあった。本発明は、上記した従来の断熱材が抱える間題点に鑑みてなされたものであり、粉塵が発生しにくく且つハンドリング性に優れた断熱材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する断熱材は、主成分としてのセラミック繊維と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維とを含有する断熱材であって、該セラミック繊維の含有率が45〜90質量%であり、該ガラス繊維の含有率が3〜18質量%であることを特徴としている。
また、本発明が提供する断熱材の製造方法は、セラミック繊維45〜90質量%と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維3〜18質量%と、無機バインダーとをそれらの合計が100質量%となるようにそれぞれ秤り取って水に分散させてスラリーを調製した後、該スラリーに有機バインダーを添加して混合してから型を用いて脱水成形することを特徴としている。
本発明によれば、使用環境下における加熱冷却後のハンドリング性に優れた断熱材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態の断熱材について説明する。この本発明の実施形態の断熱材は、いずれも乾燥基準において、主成分としてのセラミック繊維を45〜90質量%含有し、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維を3〜18質量%含有し、必要に応じて無機微粒子を30質量%以下、無機バインダーを10質量%以下含有する断熱材である。この断熱材は、該ガラス繊維の軟化点より少なくとも50℃高い高温環境下において使用されることで、冷却後は該セラミック繊維同士が該ガラス繊維由来のガラス質物質を介して融着した形態になるので、JIS K7312に準拠したデュロメータ(Cタイプ)による硬度が30以上、好ましくは40以上となり、該冷却後に優れたハンドリング性が得られる。
具体的に説明すると、本発明の実施形態の断熱材が含有するセラミック繊維は、PCW(Polycrystalline Wool)、RCF(Refractory Ceramic Fiber)、及びAES(Alkaline Earth Silicate)ウールのうちの少なくとも1種であることが好ましい。ここで、PCWとはアルミナ(Al)とシリカ(SiO)の合計含有量が60質量%以上の結晶質繊維であり、RCFとはアルミナの含有量が30〜60質量%、シリカの含有量が40〜70質量%である非晶質繊維又は結晶質繊維であり、AESウールとはシリカ含有量が50〜82質量%、カルシアとマグネシアの合計含有率が18〜43質量%の非晶質繊維であって、生体内で分解される溶解性を有する生体溶解性繊維である。
また、本発明の実施形態の断熱材が含有する該セラミック繊維より低融点のガラス繊維は、アルミナ(Al)含有率が0.1〜30質量%、シリカ(SiO)含有率が50〜75質量%であることが好ましい。また、軟化点が700〜1200℃であることが好ましい。
更に、本発明の実施形態の断熱材に必要に応じて含有させる無機微粒子は、例えば珪砂を用いることができる。この無機微粒子は堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−950によって測定した中心径(D50)が20〜100μmであることが好ましく、25〜35μmであることがより好ましい。上記無機微粒子の中心径D50が20μm未満では、粒径が小さすぎるので緩衝材としての効果が得られなくなるおそれがある。逆に上記無機微粒子の中心径D50が100μmを超えると、加熱線収縮率が大きくなるおそれがある。
また、必要に応じて含有させる上記無機バインダーとしては、シリカゾルなどの一般的に使用されているものでよく、例えば、シリカゾルの場合は日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカを使用することができる。
また、本発明の実施形態の断熱材は、上記断熱材に対して上記ガラス繊維の軟化点以下の好ましくは500〜750℃の空気雰囲気中で熱処理を行った後の10%変形圧縮強度が30kPa以上で且つ復元率が94〜99%であることが好ましく、該10%変形圧縮強度が40kPa以上で且つ復元率が97〜99%であることがより好ましい。
ここで、上記10%変形圧縮強度は、測定対象となる断熱材から切り出した縦100mm×横100mm×厚み25mmの板状サンプルの上面全体に荷重をかけてその厚み方向に1mm/分で圧縮し、該厚み方向に10%変形したときの応力である。また、上記復元率は、上記10%変形した圧縮状態を5分間保持した後、該荷重を解放したときの厚みを測定し、得られた「10%変形圧縮荷重解放後の厚み」を「10%変形圧縮荷重負荷前の厚み」で除して100をかけることで求めることができる。なお、上記10%変形圧縮強度が30kPa未満の場合は、かさ密度を大きくすることで該10%変形圧縮強度を高めることができる。
また、本発明の実施形態の断熱材は、上記セラミック繊維より低融点のガラス繊維に軟化点が700〜850℃のものを用いたとき、該断熱材の900℃×24hrの加熱線収縮率が4%以下、900℃に加熱したときの熱間線膨張率が2.0%以下であることが好ましく、900℃×24の加熱線収縮率が3%以下、900℃に加熱したときの熱間線膨張率が1.0%以下であることがより好ましい。
また、本発明の実施形態の断熱材は、セラミック繊維より低融点のガラス繊維に軟化点が850〜1000℃のものを用いたとき、該断熱材の1050℃×24の加熱線収縮率が4%以下、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率が2.0%以下であることが好ましく、1050℃×24hrの加熱線収縮率が3%以下、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率が1.0%以下であることがより好ましい。
また、本発明の実施形態の断熱材は、セラミック繊維より低融点のガラス繊維に軟化点が1000〜1200℃のものを用いたとき、該断熱材の1250℃×24hrの加熱線収縮率が4%以下、1250℃に加熱したときの熱間線膨張率が2.0%以下であることが好ましく、1250℃×24hrの加熱線収縮率が3%以下、1250℃に加熱したときの熱間線膨張率が1.0%以下であることがより好ましい。
なお、上記の加熱線収縮率はJIS R3311に準拠して測定したものであり、熱間線膨張率はJIS R2207−1に準拠して測定したものである。また、加熱線収縮率の測定において例えば900℃×24hrとは、900℃の空気雰囲気中で24時間保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率を意味している。上記加熱線収縮率が上記要件を満たさない場合は、無機微粒子の添加量を増加することで該加熱線収縮率を下げることができる。また、上記熱間線膨張率が上記要件を満たさない場合は、ガラス繊維の添加量を減少することで該熱間線膨張率を下げることができる。
次に、上記した本発明の実施形態の断熱材の製造方法について説明する。先ず、上記したセラミック繊維と、該セラミック繊維より低融点のガラス繊維と、無機微粒子と、無機バインダー及び有機バインダーとを用意する。これらセラミック繊維及びガラス繊維は、いずれも溶融した原料を高速空気又は水蒸気で吹き飛ばして繊維化するブローイング法、溶融した原料を高速回転するローターにあててその遠心力により繊維化するスピニング法、溶融した原料をノズルから吹き出すことで繊維化するスプレー法、溶融した原料をノズルから引き伸ばして繊維化するダイレクトメルト法、及び溶融した原料をマーブルと称するビー玉状の小球に一旦成形し、これを再溶融してノズルから引き伸ばして繊維化するマーブルメルト法のうちのいずれかの製法により作製することができる。上記有機バインターとしては、テンプンなどの一般的に使用されているものでよく、例えば、日澱化学工業株式会社製のテンプンを使用することができる。
そして、これら材料を、セラミック繊維が45〜90質量%、ガラス繊維が3〜18質量%、無機微粒子が0〜30質量%の配合割合となるように秤り取り、必要に応じて所定量の無機バインダー及び有機バインダーと共に水に添加して混合することでスラリーを調製する。このようにして調製したスラリーを型に導入して吸引により脱水成形する。得られた成形体は乾燥処理後、上記ガラス繊維の軟化点以下の空気雰囲気中で熱処理を行うのが好ましい。
かかる条件で熱処理を行うことにより、該ガラス繊維が溶融しないので、溶融したガラス繊維を介したセラミック繊維同士の融着を生じさせることなく有機物からなる有機バインダーを焼き飛ばすことができる。また、断熱材の施工後の使用時に燃焼ガスが発生するのを防止することができる。また、施工後は被断熱物の熱による加熱により該ガラス繊維が溶融するので、セラミック繊維同士が該溶融したガラス繊維によって融着する。そのため、被断熱物の運転停止時等の断熱材が冷却状態のときは、ガラス繊維由来のガラス質物質を介してセラミック繊維同士が融着した形態となる。よって、使用中の断熱材や交換のため取り外された断熱材から粉塵が発生しにくくなるうえ、断熱材が崩壊しにくいので容易に交換することができる。なお、鋳型とタンディッシュに挟まれることによって使用時は断熱材には圧縮する方向に力がかかることがあり、この場合は、断熱材は高密度になるのでより一層崩壊しにくくなる。
[実施例1]
セラミック繊維として、イソライト工業株式会社製のAESウール(商品名:イソウールBSSR)、該セラミック繊維より低融点のガラス繊維として軟化点が850℃であるAGY株式会社製のガラス繊維(商品名:チョップドストランド)、無機微粒子として有限会社丸西シリカ鉱業所製の珪砂、無機バインダーとして日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカ(SiO濃度:40質量%)、及び有機バインダーとして日澱化学工業株式会社製のデンプンを用意した。
そして、セラミックス繊維を60質量%、セラミック繊維より低融点であるガラス繊維を6質量%、無機微粒子を27質量%、及び無機バインダーを4質量%の配合割合となるようにこれらセラミック繊維、ガラス繊維、無機微粒子、及び無機バインダーをそれぞれ秤り取って水に投入して分散させ、数分間撹拌した。更に、上記水に投入したセラミック繊維100質量部に対して5質量部の配合割合で有機バインダーを添加して凝集させた後、型を用いて板状に吸引成形した。
得られた板状の成形体を105℃の空気中で乾燥処理した後、725℃の空気中で熱処理することにより実施例1の断熱材を製造した。上記熱処理後のかさ密度をJIS R3311に準拠して測定したところ298kg/mであった。また、上記熱処理後の断熱材について、10%変形圧縮応力及び復元率を測定した。なお、10%変形圧縮応力は、サンプルサイズ縦100mm×横100mm×厚み25mmの板状サンプルを用意し、上面全体に荷重をかけて厚み方向に1mm/minで圧縮し、該厚み方向に10%変形した時の応力を測定した。
一方、復元率は、上記の10%変形した圧縮状態を5分間保持した後、該荷重を解放したときの厚みを測定し、下記式1から求めた。
[式1]
復元率=圧縮荷重解放後の厚み/圧縮荷重負荷前の厚み×100
更に、使用環境と同程度の雰囲気である高温空気に24hr保持して加熱した後、常温まで冷却したときの断熱材の硬度について、JIS K7312に準拠してデュロメータ(Cタイプ)により測定したところ、表示は45であった。なお、上記の高温空気の温度は上記ガラス繊維の軟化点よりも50℃高い温度である900℃とした。
同様に、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い温度である900℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率をJIS R3311に準拠して測定し、同様に、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い温度である900℃に加熱したときの熱間線膨張率をJIS R2207−1に準拠して測定し、600℃に加熱したときの熱伝導率をJIS A1412−2に準拠して測定した。
[実施例2]
セラミック繊維より低融点のガラス繊維にセントラルグラスファイバー株式会社製の軟化点が1000℃のガラス繊維(商品名:チョップドストランド)を使用した以外は上記実施例1と同様にして実施例2の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、305kg/mであった。また、硬度、10%変形圧縮応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても上記実施例1と同様にして測定した。
[実施例3]
セラミック繊維より低融点のガラス繊維に日東紡株式会社製の軟化点が1200℃のガラス繊維(商品名:Tガラス)を使用した以外は上記実施例1と同様にして実施例3の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、298kg/mであった。また、硬度、10%変形圧縮応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1250℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1250℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても上記実施例1と同様にして測定した。
[実施例4]
セラミック繊維として株式会社デンカ製のPCW(商品名:デンカアルセン)を使用し、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維として軟化点が1000℃の実施例2と同じガラス繊維を使用し、セラミック繊維を83質量%、ガラス繊維を8質量%、及び無機バインダーを9質量%の配合割合とし、無機微粒子は添加しないこと以外は上記実施例1と同様にして実施例4の断熱材を製造した後、該実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、237kg/mであった。また、硬度、10%変形圧縮応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても上記実施例1と同様にして測定した。
[実施例5}
セラミック繊維として、イソライト工業株式会社製のRCF(商品名:イソウール)を使用した以外は上記実施例4と同様にして実施例5の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、290kg/mであった。また、硬度、10%変形圧経応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても上記実施例1と同様にして測定した。
[実施例6]
セラミック繊維より低融点のガラス繊維に軟化点700℃のAGY株式会社製のガラス繊維(商品名:チョップドストランド)を用いた以外は上記実施例1と同様にして実施例6の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、300kg/mであった。また、硬度、10%変形圧経応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い750℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、750℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても上記実施例1と同様にして測定した。
[比較例1]
セラミック繊維を51質量%、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維を20質量%、無機微粒子を23質量%、及び無機バインダーを6質量%の配合割合にした以外は上記実施例2と同様にして比較例1の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、262kg/mであった。また、硬度、10%変形圧縮応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても実施例2と同様にして測定した。
[比較例2]
セラミック繊維を49質量%、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維を24質量%、無機微粒子を22質量%、及び無機バインダーを5質量%の配合割合にした以外は実施例2と同様にして比較例2の断熱材を製造した後、実施例1と同様にして熱処理した。この熱処理後の断熱材のかさ密度は、230kg/mであった。また、硬度、10%変形圧縮応力及び復元率、該ガラス繊維の軟化点より50℃高い1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときの加熱線収縮率、1050℃に加熱したときの熱間線膨張率、並びに600℃に加熱したときの熱伝導率についても実施例2と同様にして測定した。上記の比較例1及び2の測定結果を実施例1〜6の測定結果と共に下記表1に示す。
Figure 2020063760
上記目的を達成するため、本発明が提供する断熱材は、主成分としてのセラミック繊維と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維と、中心粒径(D50)が20〜100μmの無機微粒子とを含有する断熱材であって、該セラミック繊維の含有率が45〜90質量%であり、該ガラス繊維の含有率が3〜18質量%であり、該無機微粒子の含有率が30質量%以下であることを特徴としている。
また、本発明が提供する断熱材の製造方法は、セラミック繊維45〜90質量%と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維3〜18質量%と、中心粒径(D50)が20〜100μmの無機微粒子30質量%以下と、無機バインダーとをそれらの合計が100質量%となるようにそれぞれ秤り取って水に分散させてスラリーを調製した後、該スラリーに有機バインダーを添加して混合してから型を用いて脱水成形することを特徴としている。

Claims (16)

  1. 主成分としてのセラミック繊維と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維とを含有する断熱材であって、該セラミック繊維の含有率が45〜90質量%であり、該ガラス繊維の含有率が3〜18質量%であることを特徴とする断熱材。
  2. 前記セラミック繊維がPCW(Polycrystalline Wool)、RCF(Refractory Ceramic Fiber)、及びAES(Alkaline Earth Silicate)ウールのうちの少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の断熱材。
  3. 前記ガラス繊維は、Al含有率が0.1〜30質量%、SiO含有率が50〜70質量%であり、軟化点が700〜1200℃の範囲内にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の断熱材。
  4. 中心粒径(D50)が20〜100μmの無機微粒子を更に含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱材。
  5. 前記ガラス繊維の軟化点より50℃高い温度雰囲気に24時間保持した後、常温まで冷却した前記断熱材に対して、JIS K7312に準拠してデュロメータ(Cタイプ)により測定した硬度が30以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の断熱材。
  6. 500〜750℃の雰囲気温度で熱処理した前記断熱材に対してJIS K7220に基づいて測定した10%変形圧縮強度が30kPa以上であって且つ復元率が94〜99%であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の断熱材。
  7. 前記ガラス繊維は軟化点が700〜850℃の範囲内にあり、前記断熱材を900℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときのJIS R3311に基づいて測定した加熱線収縮率が4%以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の断熱材。
  8. 前記断熱材を900℃に加熱したときのJIS R2207−1に基づいて測定した熱間線膨張率が2.0%以下であることを特徴とする、請求項7に記載の断熱材。
  9. 前記ガラス繊維は軟化点が850〜1000℃の範囲内にあり、前記断熱材を1050℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときのJIS R3311に基づいて測定した加熱線収縮率が4%以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の断熱材。
  10. 前記断熱材を1050℃に加熱したときのJIS R2207−1に基づいて測定した熱間線膨張率が2.0%以下であることを特徴とする、請求項9に記載の断熱材。
  11. 前記ガラス繊維は軟化点が1000〜1200℃の範囲内にあり、前記断熱材を1250℃の空気雰囲気中に24hr保持した後、常温まで冷却したときのJIS R3311に基づいて測定した加熱線収縮率が4%以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の断熱材。
  12. 前記断熱材を1250℃に加熱したときのJIS R2207−1に基づいて測定した熱間線膨張率が2.0%以下であることを特徴とする、請求項11に記載の断熱材。
  13. 前記断熱材を600℃に加熱したときのA1412−2の附属書Aに基づいて測定した熱伝導率が0.16W/(m・K)以下であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の断熱材。
  14. セラミック繊維45〜90質量%と、該セラミック繊維よりも低融点のガラス繊維3〜18質量%と、無機バインダーとをそれらの合計が100質量%となるようにそれぞれ秤り取って水に分散させてスラリーを調製した後、該スラリーに有機バインダーを添加して混合してから型を用いて脱水成形することを特徴とする断熱材の製造方法。
  15. 前記セラミック繊維及び前記ガラス繊維が、ブローイング法、スピニング法、スプレー法、ダイレクトメルト法、及びマーブルメルト法のうちのいずれかにより作製することを特徴とする、請求項14に記載の断熱材の高密度製造方法。
  16. 前記圧縮後、前記ガラス繊維の軟化点よりも低い空気雰囲気中で熱処理することを特徴とする、請求項14又は15に記載の断熱材の製造方法。
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