JP2012140311A - 断熱材の製造方法 - Google Patents

断熱材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012140311A
JP2012140311A JP2011000838A JP2011000838A JP2012140311A JP 2012140311 A JP2012140311 A JP 2012140311A JP 2011000838 A JP2011000838 A JP 2011000838A JP 2011000838 A JP2011000838 A JP 2011000838A JP 2012140311 A JP2012140311 A JP 2012140311A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating material
heat insulating
weight
inorganic
fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011000838A
Other languages
English (en)
Inventor
Koshi Oshika
航志 大鹿
Kenzo Okumura
健造 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2011000838A priority Critical patent/JP2012140311A/ja
Publication of JP2012140311A publication Critical patent/JP2012140311A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)

Abstract

【課題】 充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を提供すること。
【解決手段】 無機繊維を水中に投入して前記無機繊維が水中に分散したスラリーとした後、前記スラリーに、無機粒子、シリカゾルの順序で添加、又は、シリカゾル、無機粒子の順序で添加した後、アルミナゾル、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤の順序で添加し、その後、得られた凝集体を型に投入し、脱水成形することを特徴とする断熱材の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、断熱材の製造方法に関する。
従来より、抄造法を用いたシリカアルミナファイバ又はアルミナファイバ等の無機ファイバを主成分とする断熱材が製造されている。
特許文献1に示すような従来の断熱材の従来の製造方法では、無機繊維を水中に投入し、攪拌、開繊した後、無機繊維を含む水にバインダーとなるシリカゾル等を添加するとともに、無機粒子を加え、最後に凝集剤を添加することにより、水中の無機繊維、無機粒子及びシリカゾル等を凝集させ、その後、濾過、脱水することにより、断熱材を得ていた。
しかしながら、最近、欧州では、欧州SVHC規制によりシリカアルミナファイバ等の無機繊維を用いた断熱材等の使用が規制される方向にあり、これらの無機繊維を用いない断熱材の開発が待たれている。
欧州における規制の範囲外にある無機繊維として、いわゆる生体溶解性ファイバが注目されている。生体溶解性ファイバーは、生理食塩水に対して溶解する性質を有するために、体内に取り込まれたとしても溶解し、体外に排出されることになるため、人体に対する安全性に優れているとされているからである。
また、欧州における規制の範囲外にある繊維として、上記生体溶解性ファイバのほかに、ロックウールが挙げられる。
特開平5−9083号公報
しかしながら、生体溶解性ファイバ及びロックウールは、シリカアルミナファイバ等と表面状態が異なる。そのため、生体溶解性ファイバ及びロックウールを用いた断熱材を製造する際、上記した特許文献1の従来の断熱材の製造方法を用いると、無機粒子、シリカゾル等が良好に凝集せず、濾過、脱水等をうまく行うことができないことが判った。その結果、特許文献1の従来の断熱材の製造方法では、充分に密度が高く、かつ、高い強度を有する断熱材を得るのが難しいという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためにされたものであり、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の断熱材の製造方法は、無機繊維を水中に投入して上記無機繊維が水中に分散したスラリーとした後、上記スラリーに、無機粒子、シリカゾルの順序で添加、又は、シリカゾル、無機粒子の順序で添加した後、アルミナゾル、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤の順序で添加し、その後、得られた凝集体を型に投入し、脱水成形することを特徴とする。
請求項1に記載の断熱材の製造方法では、最初に無機繊維を水中に投入する。このとき、シリカを含む無機繊維は、水中で開繊した状態となっている。シリカの一部は、SiOHの状態で存在するが、このSiOHは、水中でSiOとなるため、無機繊維は、水中でマイナスに帯電すると考えられる。この無機繊維を含むスラリーに、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾルの順序で添加する。これらのなかで、ベントナイト、シリカ粉末等からなる無機粒子、シリカゾル中の微粒子は、これらの化合物中のSiOに起因してマイナスに帯電し易く、無機粒子である酸化チタンも化合物中のTiOに起因してマイナスに帯電しやすく、アルミナゾル中の粒子はカチオンとなるように調製されている。そのため、水中に漂う無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とが互いに近づいて集団となり、ほぼ電荷を失う。この後、カチオン性凝集剤を添加すると、カチオン凝集剤は、マイナスに帯電している無機繊維に絡みつく。しかし、無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とからなる集団は、ほぼ電荷を失っているので、カチオン性凝集剤とともに無機繊維に付着し易く、無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロックが形成される。続いて、アニオン性凝集剤を添加することにより、上記した無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロック同士が繋がり、大きな凝集体となる。従って、この凝集体の脱水成形を行うことにより、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を製造することができる。なお、水中に分散した無機繊維にほぼ帯電が無い場合、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤の添加により、これらの凝集剤に付着する状態で凝集し、同様に大きな凝集体となる。また、無機繊維を含む凝集体が充分に凝集しているので、短時間で脱水成形を行うことができ、効率的に断熱材を製造することができる。
請求項2に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維は、生体溶解性ファイバ、ロックウール、アルミナファイバ、又は、シリカ−アルミナファイバ、又は、シリカアルミナジルコニアファイバである。
また、請求項3に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維は、生体溶解性ファイバ又はロックウールである。
本発明においては、従来において用いられていない生体溶解性ファイバやロックウールであっても、本発明の方法を用いることにより充分に凝集したフロックを形成することができるので、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を製造することができる。
また、従来から用いられているアルミナファイバ、シリカ−アルミナファイバを用いた場合でも、本発明の方法を用いることにより充分に凝集したフロックを形成することができるので、同様に充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を製造することができる。
請求項4に記載の断熱材の製造方法では、生体溶解性ファイバは、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を含む。
断熱材中の生体溶解性ファイバは、生理食塩水に対して溶解する性質を有し、人間の体内に取り込まれたとしても溶解し、体外に排出されることになる。そのため、生体溶解性ファイバを用いた断熱材は、人体に対する安全性に優れるという優れた特徴を有している。
請求項5に記載の断熱材の製造方法では、無機粒子は、ベントナイト、酸化チタン、シリカ粉末及びアルミナ粉末からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
断熱材がベントナイト、シリカ粉末、アルミナ粉末等を含有することにより、ベントナイト、シリカ粉末、アルミナ粉末等の粒子がシリカゾル、アルミナゾル中の粒子と混合され、シリカゾル、アルミナゾル中の粒子とともに接着材の役割を果たす。そのため、これらの粒子がしっかりと無機繊維に付着し、無機繊維同士を接着するとともに、得られた断熱材中に残留し、断熱材の強度を向上させることができる。さらに、それぞれの無機粒子の機能に応じた特性を断熱材に付与することができる。具体的には、断熱材がベントナイトを含有することにより、機械的強度が向上する。断熱材が酸化チタンを含有することにより、輻射熱を散乱させることができ、高断熱性能が向上する。断熱材がシリカ粉末を含有することにより、断熱性能が向上する。断熱材がアルミナ粉末を含有することにより、耐熱性能が向上する。
請求項6に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維100重量部に対するベントナイトの添加量は、2〜40重量部である。
無機繊維100重量部に対するベントナイトの添加量が上記範囲にあるので、ベントナイトが接着剤として適切に機能して無機繊維同士を少なくともその一部で接着する。従って、さらに高い強度を有する断熱材とすることができる。ベントナイトの含有量が、無機繊維100重量部に対して2重量部未満であると、接着剤として機能するベントナイトの量が少ないため、断熱材の強度の増加が充分とならない。一方、ベントナイトの含有量が、無機繊維100重量部に対して40重量部を超えると、スラリー中のベントナイトの量が多いため、凝集体を作製しようとしても充分に凝集せず、スラリーを脱水する際の濾水性が低下し、生産性が低下する。
請求項7に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維100重量部に対する酸化チタンの添加量は、10〜70重量部である。
無機繊維100重量部に対する酸化チタンの添加量が上記範囲にあるので、熱輻射を散乱させることができ、断熱材にさらなる高断熱性を付与することができる。酸化チタンの含有量が、無機繊維100重量部に対して10重量部未満であると、熱輻射を散乱させる酸化チタンの量が少ないため、断熱性の向上が充分でない。一方、酸化チタンの含有量が、無機繊維100重量部に対して70重量部を超えると、スラリー中の酸化チタンの量が多いため、充分に凝集せず、スラリーを脱水する際の濾水性が低下し、脱水に時間がかかり、生産性が低下する。
請求項8に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維100重量部に対する固形分に換算したシリカゾルの添加量は、0.5〜20重量部である。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したシリカゾルの添加量が上記範囲にあるので、接着剤として機能する微粒子の量が適切であり、充分な密度、強度を有する断熱材を製造することができる。固形分に換算したシリカゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して0.5重量部未満であると、接着剤として機能する微粒子の量が不足し、断熱材の強度が低下する。一方、固形分に換算したシリカゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して20重量部を超えると、接着材の役割を果たす微粒子の量が多くなりすぎ、無機繊維上に偏析しやすくなるため、断熱材の密度が不均一化する。そのため、断熱材の密度が高い部分では、断熱性能が低下するため、全体として断熱材の断熱性能が低下する。また、水中に存在する微粒子の量が多くなるため、濾過性が低下し、濾過に時間がかかる。その結果、生産性が低下する。
請求項9に記載の断熱材の製造方法では、無機繊維100重量部に対する固形分に換算したアルミナゾルの添加量は、0.1〜20重量部である。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したアルミナゾルの添加量が上記範囲にあるので、凝集効果を高めることができ、充分な密度、強度を有するとともに、耐熱性に優れた断熱材を製造することができる。固形分に換算したアルミナゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して0.1重量部未満であると、プラスに帯電した粒子の量が少なくなるので、無機繊維等を含む液の凝集性が低下する。一方、固形分に換算したシリカゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して20重量部を超えると、プラスに帯電した粒子の量が多くなりすぎ、やはり無機繊維等を含む液の凝集性が低下する。また、水中に存在する微粒子の量が多くなるため、濾過性が低下し、濾過に時間がかかるため、生産性が低下する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る製造方法における各工程を模式的に示す説明図である。
本発明者らは、製紙業の分野の下記する製造方法を参考にして、本発明に係わる窯業の一分野である断熱材を製造する際に、同様の方法が適用できるかどうかを検討した。
特開平1−92498号公報に開示されている製造方法は、紙料スラリーに、カチオン化澱粉、ベントナイト及びコロイド状ケイ酸(シリカゾル)を添加し、中性領域で抄紙する方法である。
また、紙料スラリーに硫酸バンドと高分子量低電化密度高分子とを添加し、抄紙する方法も開示されている。
国際公開第2006/070853号公報に開示されている製造方法は、紙料スラリーに、カチオン性ラジカル重合性単量体とノニオン性ラジカル重合性単量体と含む共重合体、及び、カチオン性ラジカル重合性単量体とアニオン性ラジカル重合性単量体とノニオン性ラジカル重合性単量体とを含む共重合体を添加し、抄紙する方法である。
上記抄紙の製造方法を参考にして、紙料スラリーの代わりに、シリカアルミナファイバ、アルミナファイバ、生体溶解性ファイバ、ロックウール等の無機繊維のスラリーを調製した後、同様の方法により断熱材を製造することを試みた。
しかしながら、特開平1−92498号公報に記載の方法や上述の硫酸バンドと高分子量低電化密度高分子とを用いる方法を参考にした場合にも、生体溶解性ファイバ及びロックウールは、凝集しにくいため、濾過、脱水等をうまく行うことができず、充分に高い密度の断熱材を製造するのが難しいという問題があることが判明した。
さらに、国際公開第2006/070853号公報に記載の方法を参考にした場合には、生体溶解性ファイバ及びロックウールは、凝集はするものの、繊維同士の絡みつきが弱く、濾過、脱水により得られた成形体は強度が低く、断熱材として使用するのは難しいという問題があることが判明した。
本発明の発明者らは、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも、充分な密度を保つ断熱材の製造方法について鋭意研究を重ねた。そして、本発明の断熱材の製造方法を完成させた。
(第一実施形態)
以下、本発明の断熱材の製造方法の一実施形態である第一実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る断熱材の製造方法における各工程を示す説明図である。
本発明の第一実施形態に係る断熱材の製造方法では、無機繊維を水中に投入して上記無機繊維が水中に分散したスラリーとした後、上記スラリーに、無機粒子、シリカゾルの順序で添加、又は、シリカゾル、無機粒子の順序で添加した後、アルミナゾル、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤の順序で添加し、その後、得られた凝集体を型に投入し、脱水成形する。
図1に示すように、無機繊維を水中に投入して上記無機繊維が水中に分散したスラリーとする工程を第一工程とし、上記無機繊維が水中に分散したスラリーに無機粒子を添加する工程を第二工程とし、上記無機繊維及び無機粒子が添加されたスラリーにシリカゾルを添加する工程を第三工程とし、上記無機繊維、無機粒子及びシリカゾルが添加されたスラリーにアルミナゾルを添加する工程を第四工程とし、上記無機繊維、無機粒子、シリカゾル及びアルミナゾルが添加されたスラリーにカチオン性凝集剤を添加する工程を第五工程とし、この後、アニオン性凝集剤を添加する工程を第六工程とする。
まず、第一工程について説明する。
第一工程では、無機繊維を水中に投入して上記無機繊維が水中に分散したスラリーとする。
無機繊維の投入量は、水1000重量部に対して3〜50重量部が好ましい。
無機繊維の投入量が3重量部未満では、無機繊維の投入量が少なすぎるため、生産性が低下し、一方、無機繊維の投入量が50重量部を超えると、水に対する無機繊維の量が多くなりすぎるので、攪拌等により投入したカチオン性凝集剤等の添加物質を均一に攪拌するのが難しくなる。
無機繊維を投入した後、第二工程で無機粒子を添加するまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、無機繊維が水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌による無機繊維の均一分散効果は上がらず、経済的でない。
本実施形態の断熱材の製造方法で用いられる無機繊維としては、例えば、生体溶解性ファイバ、ロックウール、アルミナファイバ、シリカ−アルミナファイバ、シリカアルミナジルコニアファイバ等が挙げられる。これらの無機繊維のなかで、本発明の実施形態では、特に、生体溶解性ファイバ又はロックウールに有効に使用することができる。
本実施形態の断熱材の製造方法で用いられる無機繊維の平均繊維径の下限は、1μmが望ましい。一方、上記無機繊維の平均繊維径の上限は、10μmが望ましい。上記無機繊維の平均繊維径は、2〜8μmがより望ましい。
平均繊維径が1μm未満の場合、そのような無機繊維を製造するのが難しい。一方、平均繊維径が10μmを超えると、無機繊維が脆くなり、形成した断熱材の強度がでにくくなる。
上記生体溶解性ファイバとは、生理食塩水に対して溶解する性質を有する繊維をいう。本実施形態の断熱材の製造方法に用いられる無機繊維は、37℃における生理食塩水に対する溶解度が300ppm(0.03重量%)以上であることが望ましい。300ppm(0.03重量%)以上の溶解度を有する無機繊維は、生理条件下で速やかに溶解するので、無機繊維が生体内に取り込まれた際の危険性を低くすることができるからである。
上記生体溶解性ファイバは、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、及び、ホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を含むことがより好ましい。
上記アルカリ金属化合物としては、例えば、ナトリウム、カリウムの酸化物又は塩が挙げられ、上記アルカリ土類金属化合物としては、マグネシウム、カルシウム、バリウムの酸化物や塩が挙げられる。上記ホウ素化合物としては、ホウ素の酸化物又は塩が挙げられる。無機繊維の材料として用いられるシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ガラス等に、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ホウ素の酸化物や塩を含ませて得られる繊維は、生体溶解性とすることができる。
本実施形態の生体溶解性ファイバは、少なくとも酸化マグネシウム(MgO)を15〜30重量%含むか、又は、少なくとも酸化カルシウム(CaO)を15〜35重量%含むものが好ましい。
本実施形態の断熱材の製造方法で用いられる生体溶解性ファイバは、上記無機化合物の他にシリカを60〜85重量%含むことが望ましく、70〜80重量%含むことがより望ましい。無機繊維中のシリカの含有量が60重量%未満であると、無機繊維の強度が弱くなり易い。一方、無機繊維中のシリカの含有量が85重量%を超えると、無機繊維中の無機化合物の含有量が少なくなるため、生体溶解性が低下し易くなる。
生体溶解性ファイバとしては、例えば、ニチアス株式会社製のFF−E、BIOOL、新日本サーマルセラミックス株式会社製のSW607、SW607HT、イソライト工業株式会社製のIsofrax、Insulfrax等が挙げられる。
ロックウールとは、一般に、高炉スラグ又は玄武岩、その他の天然岩石などを主原料として、キュポラ又は電気炉で1500〜1600℃の高温で溶融するか、又は、高炉から出たのち、同程度の高温に保温した溶融スラグを炉底から流出させ、遠心力などで吹き飛ばして繊維状にした人造鉱物繊維をいう。
本実施形態に係る断熱材の製造方法では、シリカ(SiO)を30〜50重量%、アルミナ(Al)を10〜20重量%、酸化カルシウム(CaO)を25〜45重量%、酸化マグネシウム(MgO)を3〜10重量%含むロックウールを用いることが望ましい。
ロックウールとしては、太平洋マテリアル株式会社製の太平洋ミネラルファイバ等が挙げられる。
本実施形態に係る断熱材の製造方法で用いられるシリカ−アルミナファイバは、アルミナ/シリカの組成比が、40/60〜70/30であることが好ましい。シリカ−アルミナファイバは、シリカとアルミナの混合物を高温で溶融し、スピニング法又はブローイング法により繊維化することにより製造することができる。
シリカ−アルミナファイバ中のアルミナの含有量が40重量%未満では、耐熱性に優れたアルミナの量が少なくなるため、断熱材の耐熱性が低下する。一方、シリカ−アルミナファイバ中のアルミナの含有量が70重量%を超えると、溶融温度が高くなるため、上記スピニング法又はブローイング法により製造するのが難しくなる。なお、シリカ−アルミナファイバにおいて、アルミナの含有量が70重量%を超え、シリカの含有量が30重量%未満のものは、通常、アルミナファイバという。本発明でも、アルミナの含有量が70重量%を超え、シリカの含有量が30重量%未満のものをアルミナファイバということとする。
本実施形態に係る断熱材の製造方法で用いられるシリカアルミナジルコニアファイバは、シリカ/アルミナ/ジルコニアの組成比が、45〜55/25〜35/10〜20のファイバであることが好ましい。
シリカアルミナ繊維にジルコニアを添加することにより、さらに耐熱性が向上する。ジルコニアの組成比が10重量%未満では、ムライトが析出して、耐熱性が劣る。一方、ジルコニアの組成比が20重量%を超えると、繊維中におけるジルコニア結晶の析出量が多くなり、繊維が脆くなる。
次に、第二工程について説明する。
第二工程では、無機繊維が水中に分散したスラリーに無機粒子を添加し、攪拌する。
無機粒子としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベントナイト、酸化チタン、シリカ粉末及びアルミナ粉末からなる群のうち少なくとも1種が挙げられる。
ベントナイトは、モンモリロナイトを主成分としたコロイド質の粘土であり、水分を含むと膨潤するという特性を有する。このため、ベントナイトは、カチオン性ポリマーと無機繊維と含むスラリーに添加されることにより、水溶性無機バインダとほぼ同様の状態となり、スラリー中に分散した微粒子が凝集して無機繊維に付着する。得られた断熱材に、ベントナイトが含まれていると、水溶性無機バンダーを構成する微粒子とともに無機繊維同士をその一部で接着する接着剤としての役割を果たす。従って、ベントナイトを含む断熱材は、機械的強度が向上する。
酸化チタンは、熱輻射を散乱させる機能を有するので、断熱材中に酸価チタンが含まれると輻射熱が散乱され、断熱性能が向上する。
シリカ粉末は、シリカゾル又はアルミナゾル等とともに断熱材に含まれることにより、断熱材中の気泡が小さくなる。そのため、断熱材が多数の気泡に分割された状態となり、熱の伝導が阻害されるため、断熱材の断熱性能が向上する。
アルミナは耐熱性に優れているので、アルミナ粉末を含む断熱材は、耐熱性能が向上する。
無機繊維100重量部に対するベントナイトの添加量は、2〜40重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ましい。
無機繊維100重量部に対するベントナイトの添加量が上記範囲にあるので、ベントナイトが接着剤として適切に機能して無機繊維同士を少なくともその一部で接着する。従って、さらに高い強度を有する断熱材とすることができる。ベントナイトの含有量が、無機繊維100重量部に対して2重量部未満であると、接着剤として機能するベントナイトの量が少ないため、断熱材の強度が向上しない。一方、ベントナイトの含有量が、無機繊維100重量部に対して40重量部を超えると、スラリー中のベントナイトの量が多いため、充分に凝集せず、スラリーを脱水する際の濾水性が低下し、生産性が低下する。
無機繊維100重量部に対する酸化チタンの添加量は、10〜70重量部が好ましい。
無機繊維100重量部に対する酸化チタンの添加量が上記範囲であると、熱輻射を散乱させることができ、断熱材にさらなる高断熱性を付与することができる。酸化チタンの含有量が、無機繊維100重量部に対して10重量部未満であると、熱輻射を散乱させる酸化チタンの量が少ないため、断熱性が向上しない。一方、酸化チタンの含有量が、無機繊維100重量部に対して70重量部を超えると、スラリー中の酸化チタンの量が多いため、充分に凝集せず、スラリーを脱水する際の濾水性が低下し、脱水に時間がかかり、生産性が低下する。
無機粒子を投入した後、第三工程でシリカゾルを添加するまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、無機粒子が水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌による無機粒子の均一分散効果は上がらず、経済的でない。
無機粒子添加工程により添加された無機粒子は、スラリーの凝集性に大きな影響を与えることはなく、添加されると、一旦液中に分散するが、後で投入するアルミナゾルにより無機繊維のマイナス電荷が中和されるため、アルミナゾル中の微粒子とともに凝集し、無機繊維に付着する。
次に、第三工程について説明する。
第三工程では、無機繊維及び無機粒子が添加されたスラリーにシリカゾルを添加し、攪拌する。
シリカゾルは、無機繊維同士を接着させるために添加するものであり、水溶液中のコロイド状シリカの微粒子が断熱材を構成する無機繊維に付着することにより、無機繊維の接着剤の役割を果たし、無機繊維同士がその一部で接着し、これにより所定の形状が維持される。
シリカゾルを添加した後、第三工程でアルミナゾルを添加するまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、シリカゾルが水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌によるシリカゾルの均一分散効果は上がらず、経済的でない。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したシリカゾルの添加量は、0.5〜20重量部である。
シリカゾル中の微粒子(コロイド状シリカ)は、断熱材を構成する無機繊維に付着することにより、接着剤の役割を果たし、無機繊維同士がそのその一部で接着し、これにより断熱材が所定の形状を維持し、強度を保つことができる。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したシリカゾルの添加量が上記範囲であると、接着剤として適切に機能し、充分な密度、強度を有する断熱材とすることができる。固形分に換算したシリカゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して0.5重量部未満であると、接着剤として機能する微粒子の量が不足し、断熱材の強度が低下する。一方、固形分に換算したシリカゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して20重量部を超えると、接着材の役割を果たす微粒子の量が多くなりすぎ、無機繊維上に偏析しやすくなる。そのため、断熱材の密度が不均一化する。その結果、断熱材の密度が高い部分では、断熱性能が低下するため、全体として断熱材の断熱性能が低下する。
本実施形態では、第二工程と第三工程とが逆になってもよい。すなわち、第二工程でシリカゾルを添加し、第三工程で無機粒子を添加してもよい。
次に、第四工程について説明する。
第四工程では、無機繊維、無機粒子及びシリカゾルが添加されたスラリーにアルミナゾルを添加する。
ベントナイト、酸化チタン、シリカ粉末等からなる無機粒子、シリカゾル中の微粒子は、マイナスに帯電し易く、アルミナゾル中の粒子はプラスに帯電し易いため、水中に漂う無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とが互いに近づいて集団となり、ほぼ電荷を失う。
アルミナゾル中の微粒子(コロイド状アルミナ)も、断熱材を構成する無機繊維に付着することにより、接着剤の役割を果たし、無機繊維同士がその一部で接着し、これにより断熱材が所定の形状を維持し、強度を保つことができる。また、アルミナは、耐熱性を有するため、断熱材の耐熱性も向上する。
アルミナゾルを添加した後、第五工程でカチオン凝集剤を添加するまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、アルミナゾルが水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌によるアルミナゾルの均一分散効果は上がらず、経済的でない。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したアルミナゾルの添加量は、0.1〜20重量部である。
無機繊維100重量部に対する固形分に換算したアルミナゾルの添加量が上記範囲であると、接着剤として適切に機能し、充分な密度、強度を有するとともに、耐熱性に優れた断熱材とすることができる。固形分に換算したアルミナゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して0.1重量部未満であると、接着剤として機能する微粒子の量が不足し、断熱材の強度が低下する。一方、固形分に換算したアルミナゾルの添加量が、無機繊維100重量部に対して20重量部を超えると、接着材の役割を果たす微粒子の量が多くなりすぎ、無機繊維上に偏析しやすくなる。そのため、断熱材の密度が不均一化する。その結果、断熱材の密度が高い部分では、断熱性能が低下するため、全体として断熱材の断熱性能が低下する。
次に、第五工程について説明する。
第五工程では、無機繊維、無機粒子、シリカゾル及びアルミナゾルが添加されたスラリーにカチオン性凝集剤を添加する。
カチオン性凝集剤を添加すると、カチオン凝集剤は、マイナスに帯電している無機繊維に絡みつくが、無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とからなる集団は、ほぼ電荷を失っているので、カチオン性凝集剤とともに無機繊維に付着し易く、無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロックが形成される。
カチオン性凝集剤を添加した後、第六工程でアニオン凝集剤を添加するまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、カチオン性凝集剤が水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌によるカチオン性凝集剤の均一分散効果は上がらず、経済的でない。
無機繊維100重量部に対するカチオン性凝集剤の添加量は、特に限定されるものではないが、0.5〜10重量部が好ましく、1〜2重量部がより好ましい。
無機繊維100重量部に対するカチオン性凝集剤の添加量が0.5重量部未満では、カチオン性凝集剤の量が少ないため、無機繊維、無機粒子、シリカゾル及びアルミナゾル中の微粒子並びにカチオン性凝集剤を含むフロックを形成するのが難しくなる。一方、無機繊維100重量部に対するカチオン性凝集剤の添加量が10重量部を超えても、フロックを形成する効果は余り変わらず、得られた断熱材中に有機分の多くなりすぎ、断熱材として使用した際に、有機分の分解等が発生するため、強度低下につながり易くなる。
カチオン性凝集剤は、特に限定されるものではないが、例えば、カチオン性アクリルアミド、カチオン化澱粉、カチオン化変性アクリル系共重合体等が挙げられる。
カチオン性凝集剤の具体例としては、敷島スターチ製のマーメイド350(カチオン化澱粉)、アライドコロイド社製のパーコール(カチオン性アクリルアミド)、荒川化学工業社製のポリストロン705(カチオン性アクリルアミド)、ポリストロンアラフィックスDC−R(カチオン性アクリルアミド)、明成化学工業社製のファイレックスRC−104(カチオン変性アクリル系共重合体)等が挙げられる。
次に、第六工程について説明する。
第六工程では、無機繊維、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾル及びカチオン性凝集剤が添加されたスラリーにアニオン性凝集剤を添加する。
アニオン性凝集剤を添加することにより、上記した無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロック同士が繋がり、大きな凝集体となる。従って、この凝集体の濾過、脱水等を行うことにより、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材とすることができる。
第六工程において濾過を行うまでの攪拌時間は、30秒〜5分が好ましい。攪拌時間が30秒未満の場合には、アニオン性凝集剤が水中で均一に分散せず、良好な凝集を行うことができない。一方、攪拌時間が5分を超えても、攪拌によるアニオン性凝集剤の均一分散効果は上がらず、経済的でない。
アニオン性凝集剤としては、例えば、アニオン性ポリアクリルアミド、アクリル系共重合体等が挙げられる。
アニオン性凝集剤の具体例としては、例えば、荒川化学工業社製のポリストロン117(アニオン性ポリアクリルアミド)、星光PMC社製のポリアクロン(アニオン性ポリアクリルアミド)、明成化学工業社製のファイレックスM(アクリル系共重合体)等が挙げられる。
無機繊維100重量部に対するアニオン性凝集剤の添加量は、特に限定されるものではないが、0.1〜10重量部が好ましく、0.1〜2.0重量部がより好ましい。
無機繊維100重量部に対するアニオン性凝集剤の添加量が0.1重量部未満では、アニオン性凝集剤の量が少ないため、無機繊維、カチオン性ポリマー、水溶性無機バインダー構成する微粒子及びカチオン凝集剤を含むフロックを充分に凝集させ、凝集体とするのが難しくなる。一方、無機繊維100重量部に対するアニオン性凝集剤の添加量が10重量部を超えても、フロックを形成する効果は余り変わらず、得られた断熱材中に有機分の多くなりすぎ、断熱材として使用した際に、有機分の分解等が発生するため、強度低下につながる。
このようにして、無機繊維、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤を含む凝集体が形成されたスラリーを、型に流し込み、吸引濾過することにより、少量の水分を含む所定形状の成形断熱材が形成される。
この後、成形断熱材中の水分を除去するために乾燥させ、この後、所定の形状に加工することにより、断熱材を製造することができる。
得られた断熱材は、無機繊維、無機粒子、シリカゾル及びアルミナゾル中の微粒子、カチオン性凝集剤並びにアニオン性凝集剤を含む充分に凝集した凝集体を吸引濾過しているため、充分な密度を有し、無機繊維同士が少なくともその一部で水溶性無機バインダー構成する微粒子を介してしっかりと接着され、断熱材として要求される強度及び密度を備えた断熱材を製造することができる。
本発明の断熱材の密度は、0.2〜0.5g/cmが好ましく、その強度は、0.2〜3MPaが好ましく、熱伝導率は、0.08〜15W/m・K(600℃)が好ましい。なお、熱伝導率は、熱線法により求めたものである。熱線法とは、以下のような原理に基づいている。すなわち、無限円筒とみなせる形状で均質な試料の中心に細いヒータ線を直線状に張り、ヒータ線に一定電力(熱量)を与え続けると、ヒータ温度が指数関数的に上昇する。時間軸を対数目盛りに取ると昇温カーブは直線状になり、この傾きから熱伝導率を求めることできるというものある。具体的には、京都電子工業株式会社製のQTM−580を用いて熱線法により熱伝導率を求めている。
以下、本実施形態の断熱材の製造方法の効果について列挙する。
(1)本実施形態の断熱材の製造方法においては、最初に無機繊維を水中に投入する。このとき、シリカを含む無機繊維は、水中で開繊した状態となっている。シリカの一部は、SiOHの状態で存在するが、このSiOHは、水中でSiOとなるため、無機繊維は、水中でマイナスに帯電すると考えられる。この無機繊維を含むスラリーに、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾルの順序で添加する。これらのなかで、ベントナイト、酸化チタン、シリカ粉末等からなる無機粒子、シリカゾル中の微粒子は、マイナスに帯電し易く、アルミナゾル中の粒子はプラスに帯電し易いため、水中に漂う無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とが互いに近づいて集団となり、ほぼ電荷を失う。この後、カチオン性凝集剤を添加すると、カチオン凝集剤は、マイナスに帯電している無機繊維に絡みつく。しかし、無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とアルミナゾル中の微粒子とからなる集団は、ほぼ電荷を失っているので、カチオン性凝集剤とともに無機繊維に付着し易く、無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロックが形成される。続いて、アニオン性凝集剤を添加することにより、上記した無機繊維、無機粒子、シリカゾル中の微粒子、アルミナゾル中の微粒子及びカチオン性凝集剤を含むフロック同士が繋がり、大きな凝集体となる。従って、この凝集体の濾過、脱水等を行うことにより、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を有する断熱材を製造することができる。なお、水中に分散した無機繊維にほぼ帯電が無い場合、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤の添加により、これらの凝集剤に付着する状態で凝集し、同様に大きな凝集体となる。また、無機繊維を含む凝集体が充分に凝集しているので、短時間で脱水成形を行うことができ、効率的に断熱材を製造することができる。
(2)本実施形態の断熱材の製造方法では、生体溶解性ファイバを含む断熱材を製造することができる。断熱材中の生体溶解性ファイバは、生理食塩水に対して溶解する性質を有し、人間の体内に取り込まれたとしても溶解し、体外に排出されることになる。そのため、生体溶解性ファイバを用いた断熱材は、人体に対する安全性に優れるという優れた特徴を有している。
(3)本実施形態の断熱材の製造方法では、無機粒子を含むスラリーに無機粒子、シリカゾルを添加した後、プラスに帯電し易いアルミナゾルを添加するので、水中に漂うマイナスに帯電した無機粒子及びシリカゾル中の微粒子とプラスに帯電したアルミナゾル中の微粒子とが互いに近づいて集団となり、ほぼ電荷を失う。従って、従来と比べ、後の工程で、無機繊維や水溶性無機バインダーを含む凝集体を形成しやすい。その結果、生体溶解性ファイバのみでなく、ロックウールを用いた断熱材を製造することができ、さらに従来から用いられているアルミナファイバ、シリカ−アルミナファイバ、及び、シリカアルミナジルコニアファイバを用いた断熱材も製造することができる。
以下、本発明の第一実施形態をより具体的に開示した実施例を示すが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、槽に9900重量部の水を張り、上記工程で調製した希釈水を添加し、攪拌した後、生体溶解性ファイバ(ニチアス株式会社製 BIOOL、SiO:73重量%、CaO:25重量%、Al:2重量%、MgO:1重量%未満、平均繊維径:4.0μm)100重量部を添加し、1分間よく攪拌した。
次に、ベントナイト(水澤化学工業社製のエードプラス)を20重量部加え、1分間よく攪拌した。
次に、シリカゾル(日産化学工業社製のスノーテックス30(SiO濃度:30重量%))を16.7重量部(固形分換算で5重量部)加え、再び、1分間よく攪拌した。
次に、アルミナゾル(日産化学工業社製のアルミナゾル200(Al濃度:10重量%))を5重量部(固形分換算で0.5重量部)加え、再び、1分間よく攪拌した。
次に、カチオン性凝集剤(荒川化学工業社製のポリストロン705)を5重量部(固形分換算で0.5重量部)加え、1分間攪拌した後、アニオン性凝集剤(明成化学工業社製のファイレックスM)を3重量部(固形分換算で0.3重量部)加え、1分間攪拌し、その後10分間放置し、凝集体を作製した。
続いて、形成された凝集体を含むスラリーを脱水用の型に流し込み、脱水成形を行うことにより水分を含む成形断熱体を作製した。
この後、水分を含む成形断熱体を105℃で乾燥させた後、切削加工を行い断熱材を製造した。添加したカチオン化澱粉等の添加物質の重量(重量部)を表1に示す。
また、凝集体を作製した際のスラリーの上澄み液を採取し、上澄み液の透明度を測定して、スラリーの凝集性を評価した。
上澄み液の透明度の測定は、以下のように上澄み液の吸光度を求めることにより行った。
すなわち、まず、脱イオン水を用い、光路長10mmのセルに入れ、650nmの光を当てて透過した光の強度Iを測定し、それをベースラインとした。
次に、スラリーの上澄み液を光路長10mmのセルに入れ、同様に650nmの光を当てて透過した光の強度Iを測定し、吸光度を求めた。
このときの吸光度Aλは、下記の(1)式で表される。スラリーの上澄み液の吸光度の測定結果を表2に示す。
λ=−log10I/I・・・(1)
(実施例2〜3)
無機繊維、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤の量を変えた他は、実施例1と同様にして、無機粒子、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤を使用して、水中に投入した無機繊維を凝集させ、脱水成形することにより断熱材を製造した。
実施例1〜3では、アルミナゾルの添加量を0.5重量部〜10重量部の範囲で変化させている。
また、実施例1と同様に、スラリーの上澄み液の吸光度を求めることによりスラリーの凝集性を評価した。添加した無機粒子等の添加物質の重量(重量部)を表1に示し、スラリーの上澄み液の吸光度の測定結果を表2に示す。
(比較例1〜3)
比較例1でアルミナゾルの添加量を0重量部とし、比較例2でカチオン性凝集剤の添加量を0重量部とし、比較例3でアニオン性凝集剤の添加量を0重量部としたほかは、実施例1と同様にして、添加物質を水中に添加し、水中に投入した無機繊維を凝集させ、脱水成形することにより断熱材を製造した。
また、実施例1と同様に、スラリーの上澄み液の吸光度を求めることによりスラリーの凝集性を評価した。添加した無機粒子等の添加物質の重量(重量部)を表1に示し、スラリーの上澄み液の吸光度の測定結果を表2に示す。なお、比較例1では、アルミナゾルの添加量を0とし、比較例2では、カチオン性凝集剤の添加量を0とし、比較例3では、アニオン性凝集剤の添加量を0としている。
(凝集体の脱水試験による凝集性の評価)
実施例1〜3及び比較例1〜3における凝集性の評価を凝集体の脱水試験を行うことにより行った。
具体的には、工業用水200mlをビーカーに入れ、無機繊維(生体溶解性ファイバ)を2g用いたほかは実施例1〜3及び比較例1〜3と同様の条件で、シリカゾル、カチオン性凝集剤等の添加物質を添加し、攪拌を行い、凝集体を形成した後、10分間攪拌して凝集の弱いフロックを破壊させた。この状態のスラリーを溶液1とする。
アスピレーターの吸引口に濾紙を張り、溶液1を投入した。投入開始を0秒とし、フロックが濾紙上に残り、完全に水を抜け切るまで吸引を続けた。完全に水が抜けて、空気を吸引する音になった時点で、吸引終了とした。吸引中の時間(投入開始から空気を吸引する音になるまでの時間)を、脱水時間として記録した。脱水時間の測定結果を表2に示す。
(断熱材の評価)
(1)断熱材の密度
実施例2及び比較例1で得られた断熱材の体積と重さから断熱材の密度を計算した。その結果を表2に示す。
(2)断熱材の曲げ強度の測定
実施例2及び比較例1で得られた断熱材の曲げ強度を以下の方法により測定した。
まず、得られた断熱材を、帯のこにより厚み25mm、幅50mm、長さ200mmにカットし、曲げ強度測定用のサンプルとした。
次に、インストロン5567の測定機を用い、クロスヘッドスピード:10mm/min、スパン:150mm、3点曲げにより、曲げ強度試験を行い、断熱材が折れるまでの最大荷重(N)を測定した。
曲げ強度は下記(2)式で計算する。
曲げ強度(MPa)=3WL/2b×h・・・(2)
ただし、Wは、最大荷重(N)であり、Lは、スパン幅(150mm)であり、bは、サンプルの幅(50mm)であり、hは、サンプルの厚さ(25mm)である。
その結果を表2に示す。
Figure 2012140311
Figure 2012140311
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜3の場合には、水中に投入した無機繊維に対し、ベントナイト、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤を所定の量、上記した順序で添加したので、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤のいずれかを添加していない比較例1〜3のそれぞれの上澄み液の吸光度0.066、0.059、0.366と比べて、実施例1〜3のそれぞれの上澄み液の吸光度は、0.021、0.034、0.031と低く、上澄み液が透明となっている。上澄み液が透明になっているので、実施例1〜3の場合、良好に凝集しているということがわかる。それに伴って脱水時間も比較例1〜3の52秒、55秒、5分以上と比べて、実施例1〜3の脱水時間は、それぞれ35秒、25秒、27秒と短く、効率よく脱水作業を行うことができることがわかる。また、実施例2の断熱材の密度は0.28g/cmと、比較例1の断熱材の密度0.21g/cmと比べて高く、実施例2の曲げ強度は、0.27MPaと比較例1の曲げ強度0.10MPaに比べて高くなっている。そのことから、実施例1〜3の場合には、比較例1〜3の場合と比べて、得られた断熱材の密度が高く、強度も高くなっていると考えられる。
(実施例4〜6及び比較例4)
生体溶解性ファイバとして、ロックウール(太平洋マテリアル株式会社製 太平洋ミネラルファイバ、SiO:42.3重量%、CaO:35.5重量%、Al:15.5重量%、MgO6.4重量%、Fe:0.6重量%、平均繊維径:5.0μm)100重量部を用い、無機粒子として、ベントナイトを酸化チタン(キンセイマティック社製のルチルフラワーS)に代え、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤の重量を変えた他は、実施例1と同様にして、断熱材を製造し、スラリーの凝集性を評価した。添加した無機粒子等の添加物質の重量(重量部)を表3に示す。
なお、実施例4〜6は、酸化チタンの添加量がそれぞれ10重量部、40重量部、70重量部と異なり、比較例4は、酸化チタンの含有量は、実施例5と同じであるが、アルミナゾルが添加されていない。
また、実施例1の場合と同様に、凝集体を作製した際のスラリーの上澄み液を採取し、上澄み液の透明度を測定して、スラリーの凝集性を評価した。上澄み液の吸光度の測定結果を表4に示す。
さらに、実施例1の場合と同様に、凝集体の脱水試験による凝集性の評価も行った。脱水時間の測定結果を表4に示す。さらに、実施例5で得られた断熱材及び比較例4で得られた断熱材につき、実施例2と同様に密度と曲げ強度とを測定した。
Figure 2012140311
Figure 2012140311
表3及び表4から明らかなように、実施例4〜6の場合には、酸化チタン、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤を所定の量、上記した順序で添加したので、アルミナゾルを添加していない比較例4の上澄み液の吸光度0.085と比べて、実施例4〜6の上澄み液の吸光度は0.019、0.021、0.027と低く、上澄み液が透明となっている。そのことから、実施例4〜6では、凝集体が良好に凝集しているということができる。
それに伴って脱水時間も比較例4の45秒と比べて、実施例4〜6の脱水時間は、それぞれ20秒、20秒、25秒と短く、効率よく脱水作業を行うことができることがわかる。また、実施例5の密度は、0.32g/cmと比較例4の密度0.30g/cmと比べて高く、実施例5の曲げ強度は、0.046MPaと比較例4の曲げ強度0.017MPaに比べて高くなっている。そのことから、実施例4〜6の場合には、比較例4の場合と比べて、得られた断熱材の密度が高く、強度も高くなっていると考えられる。
(実施例7〜9及び比較例5)
無機繊維として実施例1に使用した生体溶解性を使用し、無機粒子として酸化チタンに代えてベントナイトを使用し、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤の重量を変えた他は、実施例1と同様にして、断熱材を製造し、スラリーの凝集性を評価した。添加した無機粒子等の添加物質の重量(重量部)を表5に示す。
なお、実施例7〜9は、ベントナイトの添加量がそれぞれ2重量部、20重量部、40重量部と異なる。比較例5は、ベントナイトの量が実施例8と同じであるが、アルミナゾルが添加されていない。
また、実施例1と同様に、スラリーの上澄み液の吸光度を求めることによりスラリーの凝集性を評価した。スラリーの上澄み液の吸光度の測定結果を表6に示す。
さらに、実施例1の場合と同様に、凝集体の脱水試験による凝集性の評価も行った。脱水時間の測定結果を表6に示す。
Figure 2012140311
Figure 2012140311
表5及び表6から明らかなように、実施例7〜9の場合には、酸化チタン、シリカゾル、アルミナゾル、カチオン性凝集剤及びアニオン性凝集剤を所定の量、上記した順序で添加したので、アルミナゾルを添加していない比較例5の上澄み液の吸光度0.100と比べて、実施例7〜9の上澄み液の吸光度は、0.026、0.030、0.033と低く、上澄み液が透明となっている。そのことから、実施例7〜9では、凝集体が良好に凝集しているということができる。それに伴って脱水時間も比較例5の50秒と比べて、実施例7〜9の脱水時間は、それぞれ30秒、22秒、18秒と短く、効率よく脱水作業を行うことができることがわかる。
以上、表1〜表6から明らかなように、本発明の断熱材の製造方法により、短時間で無機繊維(及び無機粒子)を含む混合物を迅速に凝集させることができ、その後、凝集体を型に投入し、脱水成形することより、生産性よく、断熱材を製造することができることがわかる。
(その他の実施形態)
本発明の断熱材の製造方法において、吸引濾過による成形時の成形性を向上させるために、スラリーに有機バインダーを添加してもよい。有機バインダーとしては特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、アクリルゴム等のゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性有機重合体、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これらの中では、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムが好ましい。
本発明の断熱材の製造方法により製造された断熱材は、上記のように、充分な密度、強度を有し、かつ、高温で使用された場合にも充分な強度を保つので、工業炉、ヒータ等の用途に好適に用いることができる。
特に無機繊維として、生体溶解性ファイバ又はロックウールを使用した場合、極めて効率よく、断熱材を製造することができる。なお、無機繊維として、アルミナファイバ、シリカ−アルミナファイバ、又は、シリカアルミナジルコニアファイバを用いても同様の結果が得られると考えられる。

Claims (9)

  1. 無機繊維を水中に投入して前記無機繊維が水中に分散したスラリーとした後、前記スラリーに、無機粒子、シリカゾルの順序で添加、又は、シリカゾル、無機粒子の順序で添加した後、アルミナゾル、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤の順序で添加し、その後、得られた凝集体を型に投入し、脱水成形することを特徴とする断熱材の製造方法。
  2. 前記無機繊維は、生体溶解性ファイバ、ロックウール、アルミナファイバ、シリカ−アルミナファイバ、又は、シリカアルミナジルコニアファイバである請求項1に記載の断熱材の製造方法。
  3. 前記無機繊維は、生体溶解性ファイバ又はロックウールである請求項2に記載の断熱材の製造方法。
  4. 前記生体溶解性ファイバは、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を含む請求項2に記載の断熱材の製造方法。
  5. 前記無機粒子は、ベントナイト、酸化チタン、シリカ粉末及びアルミナ粉末からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の断熱材の製造方法。
  6. 前記無機繊維100重量部に対するベントナイトの添加量は、2〜40重量部である請求項5に記載の断熱材の製造方法。
  7. 前記無機繊維100重量部に対する酸化チタンの添加量は、10〜70重量部である請求項5に記載の断熱材の製造方法。
  8. 前記無機繊維100重量部に対する固形分に換算したシリカゾルの添加量は、0.5〜20重量部である請求項1〜7のいずれかに記載の断熱材の製造方法。
  9. 前記無機繊維100重量部に対する固形分に換算したアルミナゾルの添加量は、0.1〜20重量部である請求項1〜8のいずれかに記載の断熱材の製造方法。
JP2011000838A 2011-01-05 2011-01-05 断熱材の製造方法 Pending JP2012140311A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011000838A JP2012140311A (ja) 2011-01-05 2011-01-05 断熱材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011000838A JP2012140311A (ja) 2011-01-05 2011-01-05 断熱材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012140311A true JP2012140311A (ja) 2012-07-26

Family

ID=46677010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011000838A Pending JP2012140311A (ja) 2011-01-05 2011-01-05 断熱材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012140311A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020063760A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 イソライト工業株式会社 断熱材及びその製造方法
WO2022230536A1 (ja) * 2021-04-28 2022-11-03 阿波製紙株式会社 無機繊維シート及びその製造方法
CN115925435A (zh) * 2022-11-28 2023-04-07 湖北三江航天江北机械工程有限公司 2.5d石英复合陶瓷天线罩快速复合成型方法
WO2023149311A1 (ja) * 2022-02-01 2023-08-10 Agc株式会社 ガラス製造装置、及びガラス製造方法
JP7359530B2 (ja) 2018-05-22 2023-10-11 イビデン株式会社 組電池用熱伝達抑制シートおよび組電池

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH059083A (ja) * 1991-06-28 1993-01-19 Ibiden Co Ltd 断熱材及びその製造方法
JP2002284567A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Nichias Corp 耐熱部材
JP2005344274A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Kao Corp 抄造成形体、その製造方法及び発熱成形体
US20100173552A1 (en) * 2009-01-05 2010-07-08 Unifrax I Llc High strength biosoluble inorganic fiber insulation mat

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH059083A (ja) * 1991-06-28 1993-01-19 Ibiden Co Ltd 断熱材及びその製造方法
JP2002284567A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Nichias Corp 耐熱部材
JP2005344274A (ja) * 2004-05-07 2005-12-15 Kao Corp 抄造成形体、その製造方法及び発熱成形体
US20100173552A1 (en) * 2009-01-05 2010-07-08 Unifrax I Llc High strength biosoluble inorganic fiber insulation mat

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7359530B2 (ja) 2018-05-22 2023-10-11 イビデン株式会社 組電池用熱伝達抑制シートおよび組電池
JP2020063760A (ja) * 2018-10-16 2020-04-23 イソライト工業株式会社 断熱材及びその製造方法
WO2022230536A1 (ja) * 2021-04-28 2022-11-03 阿波製紙株式会社 無機繊維シート及びその製造方法
WO2023149311A1 (ja) * 2022-02-01 2023-08-10 Agc株式会社 ガラス製造装置、及びガラス製造方法
CN115925435A (zh) * 2022-11-28 2023-04-07 湖北三江航天江北机械工程有限公司 2.5d石英复合陶瓷天线罩快速复合成型方法
CN115925435B (zh) * 2022-11-28 2023-09-12 湖北三江航天江北机械工程有限公司 2.5d石英复合陶瓷天线罩快速复合成型方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012140311A (ja) 断熱材の製造方法
US3117944A (en) Coagula of colloidal fibrous boehmite and acrylamide polymers and processes for making same
CN111155186B (zh) 一种石墨烯多功能粘胶纤维及其制备方法
CN102877373B (zh) 一种含有改性珍珠陶土的燃油滤清器用滤纸的制备方法
CN102912677A (zh) 一种汽车发动机滤清器用空气滤纸及其制备方法
NL8000150A (nl) Kiezelzuurvezels en hun toepassing.
TW201800356A (zh) 大直徑渣棉、組合物及其製造方法
JP5763925B2 (ja) 断熱材の製造方法
JP2013234410A (ja) 耐熱性無機繊維シート基材
JP2021193465A (ja) 吸・遮音材用繊維、該繊維の使用及び吸・遮音材用繊維成型体
CN107723820A (zh) 改性氧化石墨烯再生纤维素复合纤维及其制备方法
JPWO2019163659A1 (ja) 繊維複合体およびその製造方法
CN101708401B (zh) 一种氧化镁泡沫陶瓷过滤器及其制备方法
CN107268179A (zh) 一种玄武岩纤维表面毡及其制备方法
CN104497362B (zh) 一种纤维素/纳米氮化硅复合膜的制备方法
JP4903493B2 (ja) 複合粒子の製造方法
JP2019172535A (ja) セラミックスの湿式成形用組成物および湿式成形体の製造方法
JPS6034618A (ja) ケイ酸繊維の製法
JP2013071848A (ja) 断熱材
CN102877377B (zh) 一种含有玻璃纤维的滤纸的制备工艺
CN102912468A (zh) 一种和田玉纤维及其制备方法
CN107443824A (zh) 一种改性岩棉板及其制备方法
JPH03502219A (ja) 紙状または厚紙状原材料およびその製造方法
CN108752861A (zh) 一种酚醛树脂复合摩擦材料
JP2016010749A (ja) 成形吸着体の製造方法および成形吸着体ならびにこの成形吸着体を用いた浄水器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140617

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150127