JP5683739B1 - 断熱材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子からなり、熱伝導率が低く断熱性能に優れていると同時に、加工性や施工性に優れ、低い発塵性と、耐振動性及び耐水性を兼ね備え、繰り返し加熱後の厚み方向の収縮が小さく、特に強度において優れた断熱材を安価に提供する。【解決手段】 セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0で、焼成によりガラス繊維が他の成分を融着し、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上、熱伝導率(600℃)が0.085W/(m・K)以下である。非繊維状粒子(ショット)の合計量を繊維全体の20重量%以下に低減させた無機繊維を使用すれば、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上及び熱伝導率を0.065W/(m・K)以下とすることができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、無機繊維を使用した断熱材及びその製造方法に関し、更に詳しくは低熱伝導率であって放熱によるエネルギーロスを抑制することができると共に、耐水性に優れ、加工性が高く、しかも優れた強度を有する無機繊維質の断熱材及びその製造方法に関する。
近年、省エネルギー化の観点から放熱によるエネルギーロスを抑制するため、工業炉等の産業設備に使用する断熱材には益々低熱伝導率の断熱材が望まれている。また、例えば燃料電池やその改質器に使用されるような断熱材料としては、数百度から800℃程度までの中温域におけるエネルギーロスの抑制に加えて、低発塵性、繰り返し加熱での形状安定性や強度を兼ね備える必要があり、これらの要求を満たす断熱材も求められている。
従来から、産業設備に使用する断熱材としては、無機繊維を母材として構成した断熱材が使用されてきた。例えば特許文献1には、シリカアルミナ繊維等の無機繊維を水に分散させたスラリーに無機粒子を加え、更にシリカゾルのような無機バインダーと凝集剤を添加して、脱水成形することにより製造された無機繊維質の断熱材が記載されている。この種の断熱材は、高温まで使用でき且つ強度的に優れているが、600℃での熱伝導率は0.10W/(m・K)を超え、満足できる断熱性能とはいえなかった。
一方、特許文献2には、粒径50nm以下の微粒子シリカを用いて粒子間の空隙サイズを小さくし、気体の伝導伝熱を抑制することで低熱伝導率化させ、補強のために無機繊維を混合して圧縮成形した断熱材が記載されている。この粒径50nm以下の微粒子シリカを使用した断熱材は、微細な多孔構造を有することで断熱性能が最大限になるように設計されている。このような断熱材はマイクロポーラス断熱材と称され、600℃での熱伝導率が0.045W/(m・K)を下回り、優れた断熱性能を有している反面、強度が低く、特に粉塵が発生しやすく、粉立ち(表面に微粉が付着し、また付着している微粉が飛散する現象)が多いため、加工性が悪い、施工性に劣るなどの問題があった。
このようなマイクロポーラス断熱材の問題点を補うために、上記特許文献2では断熱材を金属容器に充填している。また、特許文献3には、一般的な無機繊維を母材とする断熱材について、繊維製の被覆材で覆うことにより崩壊や粉塵の発生を防止する方法が記載されている。更に、特許文献4には、ナノ無機粒子を圧縮成形してなる断熱性成形体上にリン酸アルミニウムを含む下地層を形成し、その上にモルタル層を形成することによって、表層の欠けや割れを防止する方法が記載されている。しかし、上記した断熱材を金属容器や被覆材で覆う方法や、断熱材上にモルタル層等を形成する方法は、作製に手間がかかりコストアップを招くうえ、寸法精度が低下してしまうという問題があった。
特開2012−140311号公報 特許第4860005号公報 特開2012−149658号公報 特開2014−088015号公報
上記したように、従来の無機繊維質の断熱材は、常温での3点曲げ強度が0.4〜0.5MPaと強度的には優れているが、600℃における熱伝導率は0.120〜0.140W/(m・K)であるため断熱性能が不十分であった。一方、マイクロポーラス断熱材は、600℃における熱伝導率が0.045W/(m・K)以下で優れた断熱性能を持つが、常温での3点曲げ強度が0.15MPa以下と低いためハンドリング時に端部の欠けや割れなどが生じやすく、また脆いために加工性や施工性に劣っている。
また、従来の無機繊維質の断熱材及びマイクロポーラス断熱材は、表層が脆く発塵性があるため、粉立ち(表面に微粉が付着したり、付着している微粉が飛散したりする現象)が起こりやすいことが問題となっており、特にマイクロポーラス断熱材では顕著である。断熱材を繊維製被覆材で被覆して発塵を防止したり、モルタル層等を形成して割れや欠けを防いだりすることは可能であるが、繊維製被覆材やモルタル層等の形成には寸法精度や手間等の問題があり、コスト面や使用面での新たな課題も生じている。
特に最近では、工業炉、溶解炉、加熱炉のほか、燃料電池用の断熱材として上記無機繊維質の断熱材やマイクロポーラス断熱材が期待され、組み合わせや複合構造での低熱伝導率化が行われているが、それぞれの部材で低い熱伝導率と十分な強度とを同時に満足することはできず、発塵の抑制も不十分であった。また、燃料電池用の断熱材では更に耐水性や耐振動性が要求されるが、特にマイクロポーラス断熱材では満足し得るものではなかった。更に、繰り返し加熱後の厚み方向の収縮が小さいことも燃料電池用断熱材には要求されている。
本発明は、上記した従来の無機繊維質断熱材やマイクロポーラス断熱材の問題点に鑑みてなされたものであり、熱伝導率が低く断熱性能に優れていると同時に、加工性や施工性にも優れ、低い発塵性と、耐振動性及び耐水性を兼ね備え、繰り返し加熱後の厚み方向の収縮が小さく、特に強度において優れた断熱材を安価に提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する第1の断熱材は、無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とからなる断熱材であって、無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を含み、セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にあり、かさ密度が320〜600kg/m、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上、600℃における熱伝導率が0.085W/(m・K)以下であることを特徴とする。
また、本発明が提供する第2の断熱材は、無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とからなる断熱材であって、無機繊維に含まれる非繊維状粒子(ショットとも言う)の合計量が該繊維全体の20重量%以下であり、無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を含み、セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にあり、かさ密度が320〜600kg/m、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上、600℃における熱伝導率が0.065W/(m・K)以下であることを特徴とする。
また、本発明が提供する断熱材の製造方法は、無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とを原料とする断熱材の製造方法であって、上記無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を用い、上記各原料を混合し且つセラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内となるように調整し、かさ密度が320〜600kg/mとなるように型を用いて圧縮成形した後、800〜950℃の温度で焼成することを特徴とする。
本発明によれば、熱伝導率(600℃)が0.085W/(m・K)以下と低く、マイクロポーラス断熱材と同等程度の優れた断熱性能を有すると同時に、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上と高く、従来の無機繊維質断熱材よりも優れた強度を備え、加工性や施工性に優れているうえ、低発塵性及び耐水性を兼ね備えた第1の断熱材を安価に提供することができる。
また、本発明によれば、非繊維状粒子(ショット)の合計量を繊維全体の20重量%以下に低減した無機繊維を用いることによって、熱伝導率(600℃)を0.065W/(m・K)以下と第1の断熱材よりも一層の低下させた第2の断熱材を提供することができる。従って、本発明の断熱材は、工業炉等の産業設備用としては勿論のこと、燃料電池用としても極めて有用である。
本発明による断熱材は、無機繊維としてのセラミックファイバー及びガラス繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とからなる断熱材であって、セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にある。特に、無機繊維としてセラミックファイバーと共に軟化温度の低いガラス繊維を使用し、焼成によりガラス繊維を溶融させることによって、セラミックファイバー、フュームドシリカやフュームドアルミナ、無機粉末粒子を互いに融着させることで、断熱性に優れるだけでなく、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上の高強度化を達成しており、その結果、端部の欠け抵抗性が向上している。
上記した熱伝導率及び強度などの優れた特性を有する本発明の断熱材を得るためには、原料である無機繊維としてのセラミックファイバーとガラス繊維の重量比、即ちセラミックファイバー/ガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にあることが必要であり、更にはセラミックファイバー/ガラス繊維の重量比が0.5〜1.0の範囲内にあることが好ましい。セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比が0.2未満では焼成の際に断熱材の収縮が大きくなり、焼成による融着後の固体伝導が高くなるため熱伝導率が高くなってしまう。また、セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比が2.0を超えても、更なる高強度化の効果は得られない。
また、一般には、断熱材の内部に大きな気孔が存在すると、気体の対流伝熱及び気体分子の衝突による伝熱が促進されるため熱伝導率は高くなるが、逆に断熱材内部の気孔が小さいと、比表面積が増大して熱反射効果が大きくなるため、熱伝導率が低下することになる。従って、上記断熱材の原料については、無機粒子として通常の無機粉末粒子と共に、平均粒子径が50nm以下と小さいフュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナを使用することにより、内部の気孔を小さくし、気体の対流伝熱や気体分子の衝突による伝熱を抑制して、熱伝導率の低下を図っている。
本発明の断熱材では、無機繊維として上記したようにセラミックファイバーとガラス繊維を併用する。ここで、セラミックファイバーは、耐火物としての実用温度が1000℃以上の耐熱繊維であり、アルミナ繊維、シリカ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカアルミナジルコニア繊維、ジルコニア繊維、生体溶解性繊維などがある。また、ガラス繊維は、溶融したガラスを繊維化したものであり、Cガラス繊維、Dガラス繊維、Eガラス繊維等がある。これらガラス繊維の軟化温度は組成により異なるが、一般的に750〜850℃程度である。
また、フュームドシリカは、平均粒子径50nm以下の酸化ケイ素粉末粒子を意味し、火炎加水分解法、アーク法、プラズマ法などにより得られる。フュームドアルミナは、平均粒子径50nm以下の酸化アルミニウム粉末粒子を意味し、火炎噴霧熱分解法などの噴霧法により得られる。また、無機粉末粒子とは、平均粒子径が0.1〜20μm程度の通常の無機粉末粒子であり、例えばシリカ、アルミナ、二酸化チタン、ケイ酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素などがあり、これらを単独で又は混合して用いることができる。
本発明の断熱材におけるセラミックファイバーは、繊維長が1〜30mm及び平均繊維径が5.0μm以下であることが好ましく、平均繊維径は1.5〜5.0μmであることが更に好ましい。ガラス繊維は、繊維長が1〜5mm及び平均繊維径が20μm以下であり、平均繊維径が5.0〜20μmであることが好ましい。フュームドシリカ及びフュームドアルミナは粒径が50nm以下であることが好ましい。ガラス繊維は繊維長が5mmを超えると融着による連続的な繋がりが生じやすくなり、熱が伝わりやすくなるため熱伝導率が高くなる。
また、これら各原料の配合割合は、セラミックファイバーが4〜27重量%、ガラス繊維が8〜33重量%、フュームドシリカ及び/又はヒュームドアルミナが5〜40重量%、無機粉末粒子が20〜70重量%であることが好ましい。更に好ましくは、セラミックファイバーが8〜20重量%、ガラス繊維が13〜27重量%である。尚、セラミックファイバーの繊維径はSEM(走査電子顕微鏡)を使用して測定し、繊維200〜300本の平均値をもって平均繊維径とした。ガラス繊維は、JIS R3420に準拠して測定することができる。
また、一般に無機繊維中には繊維の製造過程で生成する非繊維状粒子(ショット)が50〜60重量%含まれ、その粒径は9割以上が45μm以上である。このように粒径の大きな非繊維状粒子が多量に存在すると、断熱材中に大きな気孔が生じやすくなり、気体の対流伝熱や気体分子の衝突による伝熱が促進されて熱伝導率が高くなることが分かった。そこで本発明の断熱材においては、無機繊維として、非繊維状粒子の合計を繊維全体の20重量%以下とした無機繊維や、またシリカファイバー等の長繊維及びそのチョップド繊維、アルミナファイバー等の非繊維状粒子が存在しない無機繊維を使用することにより、熱伝導率の更なる低下を図ることができる。
無機繊維中に含まれている非繊維状粒子(ショット)を取り除く方法としては、無機繊維を水に分散させて分離する方法(分級処理)が簡便であり好ましい。即ち、無機繊維を水に分散されると、無機繊維は浮上するが、非繊維状粒子の多くは水中に沈降する。従って、非繊維状粒子が十分に沈降した後、水面近くに浮上している無機繊維を回収することによって、簡単且つ効率的に非繊維状粒子を取り除くことができる。尚、無機繊維中の非繊維状粒子の含有量は、ISO10635の10(Determination of shot)に準拠して測定することができる。
次に、本発明による断熱材の製造方法について説明する。まず、原料である無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とを秤量し、所定の配合割合で混合する。その際、無機繊維としてのセラミックファイバーとガラス繊維の重量比を0.2〜2.0の範囲に調整する。得られた混合原料を、かさ密度が320〜600kg/mとなるように、更に好ましくは350〜450kg/mとなるように、型を用いて乾式で圧縮成形する。
上記各原料の配合割合としては、セラミックファイバーを4〜27重量%、ガラス繊維を8〜33重量%、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナを5〜40重量%、無機粉末粒子を20〜70重量%とすることが好ましい。更に好ましいのは、セラミックファイバーが8〜20重量%、ガラス繊維が13〜27重量%である。また、原料の無機繊維(セラミックファイバー及びガラス繊維)として、無機繊維に含まれる非繊維状粒子の合計量を繊維全体の20重量%以下に低減させた無機繊維を使用することもできる。
上記各原料を圧縮成形した後、得られた成形体を800〜950℃の温度で焼成することにより、本発明の断熱材を製造することができる。上記焼成温度が800℃未満では、ガラス繊維の軟化が不十分であるため、セラミックファイバー、フュームドシリカやフュームドアルミナ、無機粉末粒子を十分に融着させることができず、所望の強度を得ることができなくなる。また、焼成温度が950℃を超えると、フュームドシリカやフュームドアルミナの固体焼結が進み、収縮率が大きくなると共に、熱伝導率が上昇してしまう。
本発明の断熱材は、上記した方法により製造することができ、熱伝導率(600℃)が0.085W/(m・K)以下と低く、特に無機繊維に含まれる非繊維状粒子(ショット)の合計量を繊維全体の20重量%以下に低減させた無機繊維を使用することで0.065W/(m・K)以下とすることができ、断熱性能に優れている。しかも、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上という高い強度を有するため、端部の欠け抵抗性に優れ、加工性や施工性にも優れている。更に、低発塵性及び耐振動性に優れ、耐水性を兼ね備えた断熱材とすることができる。従って、本発明の断熱材は、工業炉等の産業設備用として好適であると同時に、繰り返し加熱後の厚み方向の収縮が小さいことが必要な燃料電池用の断熱材としても極めて優れている。
セラミックファイバーとして、イソライト工業(株)製のシリカアルミナ繊維であるイソウール(商品名;Al:46重量%、Al+SiO:99重量%、平均繊維径:2.3μm、非繊維状粒子(ショット)含有量53重量%)又は非繊維状粒子含有量を繊維全体の12重量%以下に低減させたイソウールを使用した。また、ガラス繊維としてEガラス繊維、フュームドシリカ、無機粉末粒子としてシリカ粒子(平均粒子径:20μm)を使用して、下記試料1〜6の各断熱材を製造した。
具体的には、試料1として、セラミックファイバーとして非繊維状粒子(ショット)含有量を繊維全体の12重量%以下に低減させたイソウール15重量%、Eガラス繊維15重量%(セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比1.0)、フュームドシリカ35重量%、無機粉末粒子(シリカ)35重量%を乾式混合し、かさ密度が400kg/mとなるよう乾式圧縮成形して、175×175×25mmの成形体を得た。この成形体を900℃で1時間焼成することにより、試料1の断熱材を製造した。
また、非繊維状粒子(ショット)含有量を繊維全体の12重量%以下に低減させたイソウールを10重量%、Eガラス繊維を20重量%(セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比0.5)、フュームドシリカを35重量%、無機粉末粒子を35重量%とした以外は上記試料1の場合と同様にして、試料2の断熱材を製造した。
更に、上記イソウール(非繊維状粒子(ショット)含有量53重量%)15重量%、Eガラス繊維15重量%(セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比1.0)、フュームドシリカ35重量%、無機粉末粒子35重量%とした以外は上記試料1の場合と同様にして、試料3の断熱材を製造した。
次に比較例として、ガラス繊維を使用せず、セラミックファイバーとして非繊維状粒子(ショット)含有量を繊維全体の12重量%以下に低減させたイソウール30重量%、フュームドシリカ35重量%、無機粉末粒子35重量%とした以外は上記試料1の場合と同様にして、試料4の断熱材を製造した。
また、セラミックファイバーとして非繊維状粒子(ショット)含有量を繊維全体の12重量%以下に低減させたイソウール25重量%、Eガラス繊維5重量%(セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比5.0)、フュームドシリカ35重量%、無機粉末粒子35重量%とした以外は上記試料1の場合と同様にして、試料5の断熱材を製造した。
更に、セラミックファイバーを使用せず、Eガラス繊維30重量%、フュームドシリカ35重量%、無機粉末粒子35重量%とした以外は上記試料1の場合と同様にして、試料6の断熱材を製造した。
得られた実施例の試料1〜3及び比較例の試料4〜6の各断熱材について、かさ密度、600℃での熱伝導率及び常温での3点曲げ強度を測定し、得られた結果を下記表1に示した。尚、かさ密度は断熱材の重さと体積を測定して算出した。熱伝導率(600℃)はJIS A1412(熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法、第2部:熱流計法(HFM法)の付属書A(規定)平板法)により、常温での3点曲げ強度はJIS R2619(耐火断熱れんがの曲げ強度の試験方法)に準拠して測定した。
Figure 0005683739
本発明による試料1〜2の各断熱材は、熱伝導率(600℃)が0.065W/(m・K)以下と低く断熱性能に優れていると同時に、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上と高い強度を有していることが分かる。特に試料2の断熱材はガラス繊維量を増やし、セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比を0.5にしたことにより、試料1に比べて熱伝導率が10%程度上昇しているが常温での3点曲げ強度は40%も高くなっている。また、本発明による試料3の断熱材は、非繊維状粒子を低減させていない無機繊維を使用しているため、試料1の断熱材に比べて熱伝導率が0.073W/(m・K)と高くなっている。
一方、比較例である試料4の断熱材は、ガラス繊維を使用していないため、試料1の断熱材と比較して熱伝導率(600℃)は同程度であるが、常温での3点曲げ強度が小さく強度的に劣っている。また、試料5の断熱材は、セラミックファイバー/ガラス繊維の重量比が5.0と高くなっているため、熱伝導率(600℃)及び常温での3点曲げ強度が上記のガラス繊維を使用していない試料4と同程度の値であった。更に試料6の断熱材は、セラミックファイバーを使用していないため、常温での3点曲げ強度は向上したが、熱伝導率(600℃)は試料4及び5に比べて大幅に上昇し、表1には示していないが加熱線収縮率も他の試料に比べて極端に大きくなった。

Claims (8)

  1. 無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とからなる断熱材であって、無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を含み、セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にあり、かさ密度が320〜600kg/m、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上、600℃における熱伝導率が0.085W/(m・K)以下であることを特徴とする断熱材。
  2. 無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とからなる断熱材であって、無機繊維に含まれる非繊維状粒子の合計量が該繊維全体の20重量%以下であり、無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を含み、セラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内にあり、かさ密度が320〜600kg/m、常温での3点曲げ強度が0.9MPa以上、600℃における熱伝導率が0.065W/(m・K)以下であることを特徴とする断熱材。
  3. 前記セラミックファイバーの繊維長が1〜30mm及び平均繊維径が5.0μm以下であり、ガラス繊維の繊維長が1〜5mm及び平均繊維径が20μm以下であり、フュームドシリカ及びフュームドアルミナの粒径が50nm以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の断熱材。
  4. 前記セラミックファイバーを4〜27重量%、ガラス繊維を8〜33重量%、フュームドシリカ及び/又はヒュームドアルミナを5〜40重量%、無機粉末粒子を20〜70重量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の断熱材。
  5. 無機繊維と、フュームドシリカ及び/又はフュームドアルミナと、無機粉末粒子とを原料とする断熱材の製造方法であって、無機繊維としてセラミックファイバー及びガラス繊維を用い、上記各原料を混合し且つセラミックファイバーとガラス繊維の重量比が0.2〜2.0の範囲内となるように調整し、かさ密度が320〜600kg/mとなるように型を用いて圧縮成形した後、800〜950℃の温度で焼成することを特徴とする断熱材の製造方法。
  6. 前記無機繊維として、予め非繊維状粒子の合計を無機繊維全体の20重量%以下に低減させた無機繊維を使用することを特徴とする、請求項5に記載の断熱材の製造方法。
  7. 前記各原料を、セラミックファイバー4〜27重量%、ガラス繊維8〜33重量%、フュームドシリカ及び/又はヒュームドアルミナ5〜40重量%、無機粉末粒子20〜70重量%となるように混合することを特徴とする、請求項5又は6に記載の断熱材の製造方法。
  8. 前記セラミックファイバーの繊維長が1〜30mm及び平均繊維径が5.0μm以下であり、ガラス繊維の繊維長が1〜5mm及び平均繊維径が20μm以下であり、フュームドシリカ及びフュームドアルミナの粒径が50nm以下であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の断熱材の製造方法。
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