JP2020061859A - 車両の冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】油温センサによる油温検出値と電動式オイルポンプが実際に油を吸入する部分の油温との誤差により、低油温時に電動式オイルポンプが誤って起動させられることを抑制する。【解決手段】電動式オイルポンプ80によって油が循環させられる油循環回路72内の油の温度が油温センサ92によって検出されるとともに、冷媒との熱交換によって油を冷却するオイルクーラ84に接続された冷媒循環回路74内の冷媒の温度が冷媒温度センサ118によって検出され、油温センサ92の油温検出値および冷媒温度センサ118の冷媒温度検出値が何れも予め定められた低温起動判定値よりも高い場合に電動式オイルポンプ80の起動が許可されるため、油温に基づく起動許可の判定精度が高くなり、低油温時に電動式オイルポンプ80が誤って起動させられることが抑制される。【選択図】図4

Description

本発明は車両の冷却システムに係り、特に、冷却用の油を循環させる電動式オイルポンプを起動するか否かを油温に基づいて判断する冷却システムに関するものである。
(a) 冷却用の油が電動式オイルポンプによって循環させられることにより、その油によって所定の冷却対象を冷却する油循環回路と、(b) 前記油循環回路に設けられ、前記油の温度である油温を検出する油温センサと、(c) 前記油温センサによって検出された油温検出値に基づいて前記電動式オイルポンプの作動を制御する制御装置と、を有する車両の冷却システムが知られている。特許文献1に記載の冷却システムはその一例であり、電動式オイルポンプの他に機械式オイルポンプを備えており、電動式オイルポンプが起動不能となる恐れがある低油温時には機械式オイルポンプを選択して使用するようになっている。
特開2014−848号公報
しかしながら、例えば油温センサが冷却対象の近傍に配置される一方、還流した油の油溜が冷却対象から離間している場合など、電動式オイルポンプが実際に油を吸入する部分の油温と、油温センサによって検出される部分の油温との誤差が大きくなると、低油温時に電動式オイルポンプが誤って起動させられる可能性があった。例えば、油温センサの周辺の温度環境によって油温検出値が高くなる可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、油温センサによる油温検出値と電動式オイルポンプが実際に油を吸入する部分の油温との誤差により、低油温時に電動式オイルポンプが誤って起動させられることを抑制することにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 冷却用の油が電動式オイルポンプによって循環させられることにより、その油によって所定の冷却対象を冷却する油循環回路と、(b) 前記油循環回路に設けられ、前記油の温度である油温を検出する油温センサと、(c) 前記油温センサによって検出された油温検出値に基づいて前記電動式オイルポンプの作動を制御する制御装置と、を有する車両の冷却システムにおいて、(d) 前記油循環回路に配設され、冷媒との熱交換によって前記油を冷却するオイルクーラと、(e) 前記オイルクーラに接続されるとともに、前記冷媒が冷媒ポンプによって循環させられる冷媒循環回路と、(f) 前記冷媒循環回路に設けられ、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度センサと、を有し、(g) 前記制御装置は、前記油温検出値および前記冷媒温度センサによって検出された冷媒温度検出値が何れも予め定められた低温起動判定値よりも高いことを条件として、前記電動式オイルポンプの起動を許可することを特徴とする。
上記低温起動判定値は、油温検出値および冷媒温度検出値について共通の値が定められても良いが、センサの配設位置等を考慮して別々に異なる値が定められても良い。
第2発明は、第1発明の車両の冷却システムにおいて、(a) 前記車両は回転機を備えており、(b) 前記油循環回路は、前記冷却対象として前記回転機を冷却するもので、(c) 前記油温センサは、前記電動式オイルポンプよりも前記回転機の近傍に配置されていることを特徴とする。回転機は、電動モータ、発電機、或いはそれ等の機能が択一的に得られるモータジェネレータである。
第3発明は、第2発明の車両の冷却システムにおいて、(a) 前記冷却システムは、前記回転機の温度である回転機温度を検出する回転機温度センサを備えており、(b) 前記制御装置は、前記回転機温度センサによって検出された回転機温度検出値および前記油温検出値の少なくとも一方が予め定められた回転機温度判定値よりも高いことを条件として、前記回転機を冷却するために前記電動式オイルポンプの起動を要求することを特徴とする。
上記回転機温度判定値は、回転機温度検出値および油温検出値について共通の値が定められても良いが、センサの配設位置等を考慮して別々に異なる値が定められても良い。
第4発明は、第2発明または第3発明の車両の冷却システムにおいて、(a) 前記車両は、前記回転機が駆動力源として用いられる電動車両で、前記回転機は少なくとも電動モータとしての機能を備えており、(b) 前記車両は、前記回転機と、前記回転機の出力を伝達する動力伝達機構と、前記回転機および前記動力伝達機構を収容するケースと、を有する電気駆動ユニットを備えており、(c) 前記ケースは、前記回転機を収容するモータ室と、前記動力伝達機構を収容する機構室と、を備えており、(d) 前記電動式オイルポンプは、前記機構室に設けられた油溜に還流させられた前記油を吸入して、前記オイルクーラを経て前記モータ室内の前記回転機に供給するために、前記機構室側に配設されている一方、(e) 前記油温センサは前記モータ室側に配置されていることを特徴とする。
第5発明は、第4発明の車両の冷却システムにおいて、前記動力伝達機構は、ディファレンシャル装置を備えており、前記回転機の中心線方向の一端側で該回転機の出力軸に動力伝達可能に連結されるとともに、該回転機の出力を前記ディファレンシャル装置を介して一対のドライブシャフトに伝達するトランスアクスルであることを特徴とする。
第6発明は、第4発明または第5発明の車両の冷却システムにおいて、(a) 前記冷媒循環回路には、外気によって前記冷媒を冷却するラジエータ、および前記回転機に電力供給するパワーコントロールユニットが設けられており、前記冷媒は前記ラジエータから前記パワーコントロールユニットを経て前記オイルクーラに供給される一方、(b) 前記冷媒温度センサは、前記パワーコントロールユニットと前記ラジエータとの間の配管に設けられていることを特徴とする。
第7発明は、第1発明〜第5発明の何れかの車両の冷却システムにおいて、前記冷媒循環回路には、外気によって前記冷媒を冷却するラジエータが設けられていることを特徴とする。
このような車両の冷却システムにおいては、電動式オイルポンプによって油が循環させられる油循環回路内の油温が油温センサによって検出されるとともに、冷媒との熱交換によって油を冷却するオイルクーラに接続された冷媒循環回路内の冷媒温度が冷媒温度センサによって検出され、その油温検出値および冷媒温度検出値が何れも予め定められた低温起動判定値よりも高い場合に電動式オイルポンプの起動が許可されるため、油温に基づく起動許可の判定精度が高くなり、低油温時に電動式オイルポンプが誤って起動させられることが抑制される。また、冷媒循環回路に設けられた冷媒温度センサの冷媒温度検出値を電動式オイルポンプの低温起動の許可判断に利用するため、例えば電動式オイルポンプの油吸入部分に専用の温度センサを別個に設ける場合に比較して簡便に且つ安価に実施することができる。
第2発明は、回転機を有する車両の冷却システムに関するもので、冷却対象として回転機を冷却するとともに、油温センサが回転機の近傍に配置されている場合であり、回転機の熱伝導や輻射熱などによって油温センサの油温検出値が高くなる可能性があるなど、電動式オイルポンプが実際に油を吸入する部分の油温との誤差が大きくなる場合があるため、冷媒循環回路の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプの誤った低温起動を抑制するという効果が適切に得られる。
第3発明は、回転機温度を検出する回転機温度センサを備えており、その回転機温度センサによって検出された回転機温度検出値および油温検出値の少なくとも一方が予め定められた回転機温度判定値よりも高いことを条件として、電動式オイルポンプの起動を要求するため、回転機を冷却する必要がある回転機温度の高温時に、電動式オイルポンプを確実に起動して回転機を冷却することができる。すなわち、回転機の近傍に配置された油温センサの油温検出値を、回転機の冷却が必要か否かの回転機温度の判定に利用することで、その判定精度を向上させることができる。言い換えれば、回転機の影響で油温センサの油温検出値が高くなる可能性があるため、冷媒循環回路の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプの誤った低温起動を抑制するという効果が適切に得られる。
第4発明は、回転機が駆動力源として用いられる電動車両の冷却ユニットに関するもので、回転機と動力伝達機構とケースとを有する電気駆動ユニットを備えているとともに、ケースはモータ室および機構室を備えており、機構室に設けられた油溜に還流させられた油を電動式オイルポンプにより吸入して、オイルクーラを経てモータ室内の回転機に供給する場合で、電動式オイルポンプは機構室側に配設され、油温センサはモータ室側に設けられているため、回転機の輻射熱などで油温センサの油温検出値と電動式オイルポンプが実際に油を吸入する油溜の油温との誤差が大きくなる可能性があり、冷媒循環回路の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプの誤った低温起動を抑制するという効果が一層顕著に得られる。
第6発明は、冷媒循環回路にラジエータおよびパワーコントロールユニットが設けられており、冷媒がラジエータからパワーコントロールユニットを経てオイルクーラに供給されるとともに、パワーコントロールユニットとラジエータとの間の配管に冷媒温度センサが設けられている場合で、パワーコントロールユニットが冷媒によって適切に冷却されるとともに、その冷却状況を冷媒温度センサの冷媒温度検出値に基づいて適切に把握することができる。冷却ユニットは、この冷媒温度センサの冷媒温度検出値を電動式オイルポンプの低温起動の許可判断に利用するため、専用の温度センサを別個に設ける場合に比較して簡便且つ安価に実施することができる。また、ラジエータによって冷却された冷媒の温度は外気温度に近く、油循環回路の油の温度が外気温度よりも低くなる可能性は低いため、冷媒温度検出値を電動式オイルポンプの低温起動の許可判断に適切に利用することができる。ラジエータによって冷媒を冷却する第7発明も同様の効果が得られる。
本発明の一実施例である冷却システムを有する駆動力源前置式の電気自動車を車両左側から見た概略左側面図である。 図1の電気自動車に搭載された電気駆動ユニットの概略構成を説明する図で、水平方向に切断し且つ複数の軸が一平面内に位置するように展開して示した断面図である。 図2の電気駆動ユニットを第1軸線S1部分で垂直方向に切断した断面図である。 電気駆動ユニットに設けられた冷却システムを説明するブロック図である。 図4の制御装置の作動を説明する論理回路図である。 図2および図3に示す電気駆動ユニットの具体例を説明する図で、複数の軸が一平面内に位置するように展開して示した断面図である。
本発明は、例えば駆動力源として電動モータ(以下、特に断らない限りモータジェネレータを含む。)のみを有する電気自動車に適用されるが、駆動力源として電動モータおよびエンジン(内燃機関)を備えているパラレル型やシリーズ型のハイブリッド車両、駆動力源としてエンジンのみを有するエンジン駆動車両など、種々の車両に適用され得る。電気自動車は、車両搭載バッテリーのみを電力源として走行するものでも良いが、燃料電池等の電力発生装置を搭載しているものでも良い。
本発明は、ディファレンシャル装置が駆動力源の回転中心線と平行な第2軸線上に配設され、それ等の中心線が車両幅方向と平行になる姿勢で車両に搭載される横置き型の駆動ユニットに好適に適用されるが、駆動力源の中心線や動力伝達機構の回転軸が車両前後方向と平行になる姿勢で車両に搭載される縦置き型の駆動ユニットにも適用され得る。トランスファを用いて前後輪を駆動するように構成することも可能である。動力伝達機構は、平行軸式や遊星歯車式等の減速機構や増速機構などで、クラッチやブレーキ等の係合装置により変速比が異なる複数のギヤ段を成立させることもできる。動力伝達機構として、ベルト式等の無段変速機を用いることも可能である。
油循環回路は、例えばケースや冷却対象等に設けられた油通路や配管内を油が流通させられて循環する閉回路であっても良いが、配管等から吐出された油が冷却対象に散布されて流下し、油溜に還流させられるものでも良い。冷却対象は、電動モータやエンジン等の駆動力源、発電機、ギヤやベルト等の動力伝達機構、摩擦要素、軸受など、発熱する種々の部材や部品などである。冷却用の油としては、例えばATF(自動変速機用の潤滑油)等の潤滑油が好適に用いられる。冷媒循環回路は、例えばケース等に設けられた冷媒通路や配管内を冷媒が流通させられて循環する閉回路が好適に用いられる。冷媒としては、不凍液等のクーラント(冷却液)が適当であるが、油循環回路の油の粘度特性によっては水等の他の液体や気体を用いることも可能である。
電動モータと動力伝達機構とケースとを有する電気駆動ユニットを備えた電動車両の場合、冷却対象である電動モータを収容するモータ室側に油温センサが設けられ、油溜が設けられた機構室側に電動式オイルポンプが配置されるが、動力伝達機構を冷却対象とすることもできるし、モータ室側に油溜が設けられても良いなど、種々の態様が可能である。油温センサや電動式オイルポンプの配設位置も適宜定められる。動力伝達機構は、ギヤ式やベルト式等の変速機構でも良いし、ディファレンシャル装置を有するトランスアクスルでも良い。電動車両は、駆動力源として電動モータのみを有する電気自動車でも良いし、電動モータの他にエンジンを備えるハイブリッド車両でも良い。
上記電動車両の場合、例えば電動モータに電力供給するパワーコントロールユニットが冷媒循環回路の冷媒によって冷却されるが、冷媒によりその他の冷却対象を冷却することもできるし、オイルクーラの油のみを冷却するための冷媒循環回路であっても良い。冷媒循環回路には、例えば外気によって冷媒を冷却するラジエータが設けられ、そのラジエータとパワーコントロールユニットとの間の配管に冷媒温度センサが配置されるが、オイルクーラの近傍など別の位置に冷媒温度センサを設けることもできる。また、ラジエータから送出された冷媒は、例えばパワーコントロールユニットを経てオイルクーラに供給されるが、オイルクーラの下流側にパワーコントロールユニットを設けることもできるなど、冷媒循環回路は種々の態様が可能である。
冷媒循環回路の冷媒ポンプについては、例えば電動式オイルポンプの作動時だけ作動させても良いが、電動式オイルポンプの作動とは関係無く、例えば駆動力源である電動モータの作動時にはパワーコントロールユニットを冷却するために冷媒ポンプを作動させても良い。車両走行時や駆動力源の作動時等に、機械的に回転駆動される機械式の冷媒ポンプが用いられても良い。また、例えば車両が走行可能な電源ON時には常に冷媒ポンプを作動させるようにしても良いなど、種々の態様が可能である。
冷却システムには回転機の温度である回転機温度を検出する回転機温度センサが設けられ、制御装置は、例えば回転機温度センサによって検出された回転機温度検出値および前記油温検出値の少なくとも一方が予め定められた回転機温度判定値よりも高いことを条件として電動式オイルポンプの起動を要求するように構成されるが、回転機温度検出値だけで回転機温度を判断して電動式オイルポンプの起動を要求しても良い。また、回転機温度センサそのものを省略し、例えば回転機の作動状態(モータトルクなど)に基づいて電動式オイルポンプの起動を要求するなど、種々の態様が可能である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である冷却システムを備えている電気自動車8を左側から見た概略左側面図である。図2は、電気自動車8に搭載された電気駆動ユニット10の概略構成を説明する図で、略水平方向に切断した断面図であり、図3は、電気駆動ユニット10を第1軸線S1部分で垂直方向に切断した断面図である。また、図6は、電気駆動ユニット10の具体例を説明する図で、複数の軸(第1軸線S1〜第3軸線S3)が一平面内に位置するように展開して示した断面図である。図6において、第1軸線S1よりも上側部分は、図3に相当する垂直方向の断面で、第1軸線S1よりも下側部分は、図2に相当する水平方向の断面図である。なお、図6では、ディファレンシャル装置50のピニオンギヤやサイドギヤ、各部の軸受など、一部の部材の断面の斜線が省略されている。
電気駆動ユニット10は、第1軸線S1上に配設されて駆動力源として用いられる電動モータ12と、第1軸線S1方向において電動モータ12の一端側に隣接して並べて配設されたトランスアクスル14と、それ等の電動モータ12およびトランスアクスル14を収容しているケース16とを備えている。この電気駆動ユニット10は、第1軸線S1が車両幅方向と平行になる姿勢で電気自動車8に搭載される横置き型で、電気自動車8の前側部分に配設されて前輪17fを回転駆動する。すなわち、本実施例の電気自動車8は、電気駆動ユニット10が車両前側部分に配置されて前輪17fを回転駆動して走行する駆動力源前置式の前輪駆動車両である。なお、本実施例の電気駆動ユニット10は、電気自動車8の後側部分に配置されて左右の後輪17rを回転駆動して走行する駆動力源後置式の後輪駆動車両にも適用され得る。
電気自動車8は、駆動力源として単一の電動モータ12のみを備えている電動車両で、電源装置18からインバータ等のパワーコントロールユニット(PCU)116等を経て所定の高電圧の電力が電動モータ12に供給されるようになっている。電動モータ12は回転機で、本実施例では電動モータおよび発電機として択一的に機能するモータジェネレータが用いられている。電源装置18としては、例えば燃料電池が採用されるが、バッテリーでも良いし、シリーズ型ハイブリッド車両のようにエンジンによって回転駆動される発電機を用いることもできる。
ケース16は、有底筒形状のギヤケース部20と、筒形状の第1モータケース部22と、有底筒形状の第2モータケース部24と、カバー25とを備えている。第1モータケース部22には内周側へ延び出す仕切り壁22aが一体に設けられており、第1モータケース部22の一方の開口部がギヤケース部20の開口部にボルト等により一体的に結合されることにより、ギヤケース部20と仕切り壁22aとの間にギヤ室26が形成され、そのギヤ室26内にトランスアクスル14が収容されている。トランスアクスル14は動力伝達機構に相当し、そのトランスアクスル14を収容しているギヤ室26は機構室に相当する。
第1モータケース部22の他方の開口部には、第2モータケース部24の開口部がボルト等により一体的に結合されており、内部に電動モータ12を収容するモータ室28が形成される。電動モータ12は同期モータで、第1軸線S1と同心の円環形状のステータ30およびロータ32を備えており、ロータ32は、ステータ30よりも小径でステータ30の内部に配設されているとともに、中心部にはモータ軸34が固設されている。モータ軸34は、必要に応じてスプライン等により連結された複数の部材にて構成される。ステータ30は、例えば複数のボルト36(図6参照)により第1モータケース部22の仕切り壁22aに一体的に固定されている一方、モータ軸34は、複数の軸受を介して第1軸線S1と一致する軸心まわりに回転可能にケース16によって支持されている。第1軸線S1は、電動モータ12の中心線である回転機中心線に相当し、モータ軸34は出力軸に相当する。
トランスアクスル14は、第1軸線S1と平行な第2軸線S2上に配設されたディファレンシャル装置50と、電動モータ12のモータ軸34とディファレンシャル装置50のリングギヤ52との間で動力伝達するギヤ式減速機構54と、を備えている。ギヤ式減速機構54は、モータ軸34の回転を減速してディファレンシャル装置50に伝達する平行軸式のギヤ機構で、減速大歯車および減速小歯車が設けられた減速ギヤシャフト58を備えている。減速ギヤシャフト58は、第1軸線S1、第2軸線S2と平行な第3軸線S3上に配設されている。ディファレンシャル装置50は、かさ歯車式の差動機構で、リングギヤ52に伝達された動力を一対のサイドギヤから左右一対のドライブシャフト56に伝達する。これにより、左右の前輪17fが回転駆動される。
このような電気駆動ユニット10は、図4に示す冷却システム70を備えている。冷却システム70は、図4に実線矢印で示す油循環回路72と、図4に破線矢印で示す冷媒循環回路74とを備えている。油循環回路72は、ATF等の冷却用の油が電動式オイルポンプ(EOP)80によって循環させられることにより、冷却対象である電動モータ12を冷却するためのものである。電動式オイルポンプ80は、第1軸線S1方向において前記ケース16の左側面16aの外側部分、すなわちギヤ室26の外側に配設されており、ギヤ室26の下部に設けられた油溜82に還流させられた油を吸入して、オイルクーラ(O/C)84から外部配管85を経てケース16の右側面16b側へ供給する。右側面16b側へ供給された油は、その右側面16bからモータ室28の上部に導入され、図3および図6に示されるように、電動モータ12の上方部位に配設された第1内部配管86、および第2モータケース部24に設けられた油路88へ、分岐して供給される。
第1内部配管86には、径方向の下方に向かって開口する複数の吐出穴が設けられており、その吐出穴から下方へ吐出された油がステータ30上に流下して、そのステータ30を冷却する。第2モータケース部24に設けられた油路88は、電動モータ12の径方向の内周側へ延びており、その内周側の端部は第1軸線S1に達している。前記モータ軸34は中空形状(円筒形状)を成しているとともに、第1軸線S1上には第2内部配管90が設けられており、油路88はその第2内部配管90に連通させられている。第2内部配管90には径方向に貫通する複数の吐出穴が設けられており、その吐出穴から吐出された油は、モータ軸34に設けられた径方向穴を経て外周側へ流出させられ、或いはモータ軸34の軸方向の端部から流出させられ、ロータ32や軸受等に供給されて冷却、潤滑する。
このように電動モータ12のステータ30やロータ32、軸受等に供給された油は、下方へ流下させられるとともに、前記仕切り壁22aに設けられた図示しない連通穴等からギヤ室26内へ流動させられ、そのギヤ室26の下部の油溜82に戻される。前記油路88の内周側端部付近、すなわち第1軸線S1の近傍には、油の温度である油温を検出する油温センサ92(図3参照)が配置されているとともに、電動モータ12のコイルエンド外周部には、電動モータ12の温度であるモータ温度を検出するモータ温度センサ94(図2参照)が配置されている。そして、油温センサ92によって検出された油温検出値To、およびモータ温度センサ94によって検出されたモータ温度検出値Tm、を表す信号が、それぞれ電動式オイルポンプ80を制御する制御装置100に供給される。モータ温度センサ94は回転機温度センサに相当し、モータ温度検出値Tmは回転機温度検出値に相当する。
なお、ケース16の左側面16aには、前記減速ギヤシャフト58が配設された第3軸線S3と同心に、その減速ギヤシャフト58によって回転駆動される機械式オイルポンプ96が設けられている。機械式オイルポンプ96は、ギヤ室26内に配設されたトランスアクスル16のギヤ噛合い部や軸受等に油を供給して潤滑するためのもので、前記油溜82から油を吸入して、ギヤケース部20に設けられた油路98(図6参照)等からギヤ室26の各部に油を供給する。油の一部は、ギヤ室26の上部に配置されたオイルストレージ99内に一時的に貯留されるとともに、オイルストレージ99の底部に設けられた開口から徐々に流下させられ、停車時や低車速時においてもギヤや軸受等が潤滑されるようになっている。この機械式オイルポンプ96からギヤ室26内の各部に供給された油も、ギヤや軸受等を潤滑した後、ギヤ室26の下部に設けられた油溜82に戻される。油溜82内の油の一部は、例えばディファレンシャル装置50のリングギヤ52等により掻き上げられてギヤ等の潤滑に用いられる。
上記油循環回路72に設けられたオイルクーラ84は、冷媒との熱交換によって油を冷却する熱交換器で、そのオイルクーラ84には、冷媒を循環させて冷却する冷媒循環回路74が接続されている。冷媒循環回路74は、クーラント等の冷媒が冷媒ポンプ110によって循環させられることにより、その冷媒を冷却するためのもので、外気によって冷媒を冷却するラジエータ112が設けられている。冷媒ポンプ110は、例えば電動モータ12による車両走行時に作動させられる電動式ポンプが用いられるが、車両走行時に動力伝達軸等により機械的に回転駆動される機械式ポンプを採用することもできる。ラジエータ112は、例えば車両の前端部分に配置され、車両走行時に外気が流通させられることにより、冷媒循環回路74内の冷媒を冷却する。必要に応じて、電動式或いは機械式のファン114を配置することもできる。
ラジエータ112によって冷却された冷媒は、電動モータ12に電力供給するインバータ等のパワーコントロールユニット(PCU)116を経て前記オイルクーラ84に供給され、パワーコントロールユニット116を冷却するとともに、オイルクーラ84内で前記油循環回路72の油を冷却する。すなわち、冷媒循環回路74は、冷媒ポンプ110から送出された冷媒がラジエータ112、パワーコントロールユニット116、およびオイルクーラ84を経て、再び冷媒ポンプ110に戻される閉回路で、それ等の部品間は配管等によって連結されている。そして、ラジエータ112とパワーコントロールユニット116との間の配管部分には、パワーコントロールユニット116に供給される直前の冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度センサ118が配置されており、冷媒温度センサ118によって検出された冷媒温度検出値Tcを表す信号が制御装置100に供給される。なお、上記冷媒循環回路74の各部品の順番は、適宜変更することが可能である。
制御装置100は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、電動式オイルポンプ80を制御する。制御装置100には、前記油温検出値To、モータ温度検出値Tm、冷媒温度検出値Tcに関する信号が供給される他、車速Vや、各種センサの異常に関するダイアグノーシス等の情報が供給されるようになっている。図5は、電動式オイルポンプ80の制御に関する論理回路図で、電動モータ12を冷却する必要がある場合に電動式オイルポンプ80の起動を要求する起動要求判定部120と、電動式オイルポンプ80を起動可能な温度条件を満たした場合に電動式オイルポンプ80の起動を許可する低温起動許可判定部122とを備えている。
起動要求判定部120は、車速Vが予め定められた車速判定値V1よりも低い低速走行時と、車速判定値V1以上の通常走行時に場合分けして定められている。車速判定値V1は、例えば10km/時〜20km/時程度の低車速で、V≧V1の通常走行時は、モータ温度検出値Tmおよび油温検出値Toの少なくとも一方が予め定められたモータ温度判定値T2よりも高い場合、すなわちOR演算(論理和)が成立した場合に、電動式オイルポンプ80の起動を要求するモータ温度判定が成立する。モータ温度判定値T2は、電動モータ12の過熱や効率低下などを防止するためのもので、例えば80℃〜90℃程度の一定値が定められる。モータ温度検出値Tmに関するモータ温度判定値T2と、油温検出値Toに関するモータ温度判定値T2とを別々に設定しても良い。また、V<V1の低速走行時は、モータ温度検出値Tmが予め定められたモータ温度判定値T3よりも高い場合に、電動式オイルポンプ80の起動を要求するモータ温度判定が成立する。モータ温度判定値T3は、モータ温度判定値T2と同じでも良いが、発進時等の低速走行時はモータ負荷が高い可能性があるため、例えばモータ温度判定値T2よりも低い温度が設定されても良い。そして、車速判定値V1よりも低い低速走行時、および車速判定値V1以上の通常走行時の、何れか一方でモータ温度判定が成立した場合、すなわちOR演算が成立した場合には、モータ温度による電動式オイルポンプ80の起動要求判定が成立する。モータ温度判定値T2、T3は回転機温度判定値に相当する。
低温起動許可判定部122は、油温検出値Toに基づく第1判定部と冷媒温度検出値Tcに基づく第2判定部とを備えており、第1判定部は、油温センサ92が異常でなく且つ油温検出値Toが低温起動判定値T1よりも高い場合に電動式オイルポンプ80の起動の許可判定を行う。また、第2判定部は、冷媒温度センサ118が異常でなく且つ冷媒温度検出値Tcが低温起動判定値T1よりも高い場合に電動式オイルポンプ80の起動の許可判定を行う。低温起動判定値T1は、油溜82内の油の粘度が高くて電動式オイルポンプ80を正常起動できないような場合に、その起動を禁止するためのもので、油の粘度特性等に基づいて例えば−5℃〜0℃程度の一定値が定められる。油温検出値Toに関する低温起動判定値T1と、冷媒温度検出値Tcに関する低温起動判定値T1とを別々に設定しても良い。そして、第1判定部および第2判定部の判断が何れも電動式オイルポンプ80の起動許可の場合、すなわちAND演算(論理積)が成立した場合に、油温に関する電動式オイルポンプ80の起動を許可する低温起動許可判定が成立する。なお、油温センサ92および冷媒温度センサ118の何れか或いは両方が異常の場合には、上記第1判定部および第2判定部の判定結果に拘らず、電動モータ12の過熱を防止するために低温起動許可判定が成立させられる。
そして、前記起動要求判定部120における電動式オイルポンプ80の起動要求判定が成立し、且つ低温起動許可判定部122における電動式オイルポンプ80の低温起動許可判定が成立した場合、すなわちAND演算が成立した場合には、電動式オイルポンプ80に対して電力供給するリレーがON(通電)状態とされる。これにより電動式オイルポンプ80が起動させられ、冷却用の油が油循環回路72を循環させられて、オイルクーラ84により冷却されるとともに、冷却された油が電動モータ12に供給されて、その電動モータ12が冷却される。
このような本実施例の電気自動車8の冷却システム70においては、電動式オイルポンプ80によって油が循環させられる油循環回路72内の油温が油温センサ92によって検出されるとともに、冷媒との熱交換によって油を冷却するオイルクーラ84に接続された冷媒循環回路74内の冷媒温度が冷媒温度センサ118によって検出され、低温起動許可判定部122により油温検出値Toおよび冷媒温度検出値Tcが何れも予め定められた低温起動判定値T1よりも高い場合に電動式オイルポンプ80の起動が許可されるため、油温に基づく起動許可の判定精度が高くなり、低油温時に電動式オイルポンプ80が誤って起動させられることが抑制される。また、冷媒循環回路74に設けられた冷媒温度センサ118の冷媒温度検出値Tcを電動式オイルポンプ80の低温起動の許可判断に利用するため、例えば油溜82に専用の温度センサを別個に設ける場合に比較して簡便に且つ安価に実施することができる。
本実施例は、駆動力源として電動モータ12を有する電気自動車8の冷却システム70に関するもので、冷却対象として電動モータ12を冷却するとともに、油温センサ92が電動モータ12の近傍、すなわち第2モータケース部24に設けられた油路88に配置されている。このため、電動モータ12の熱伝導や輻射熱などによって油温センサ92の油温検出値Toが高くなる可能性があるなど、電動式オイルポンプ80が実際に油を吸入する油溜82の油温との誤差が大きくなる場合があり、冷媒循環回路74の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプ80の誤った低温起動を抑制するという効果が適切に得られる。
また、モータ温度を検出するモータ温度センサ94を備えており、起動要求判定部120により、モータ温度センサ94によって検出されたモータ温度検出値Tmおよび油温検出値Toの少なくとも一方が予め定められたモータ温度判定値T2よりも高いことを条件として、電動式オイルポンプ80の起動が要求されるため、電動モータ12を冷却する必要があるモータ温度の高温時に、電動式オイルポンプ80を確実に起動して電動モータ12を冷却することができる。すなわち、電動モータ12の近傍に配置された油温センサ92の油温検出値Toを、電動モータ12の冷却が必要か否かのモータ温度の判定に利用することで、その判定精度を向上させることができる。言い換えれば、電動モータ12の影響で油温センサ92の油温検出値Toが高くなる可能性があるため、冷媒循環回路74の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプ80の誤った低温起動を抑制するという効果が適切に得られる。
また、本実施例の電気自動車8は、電動モータ12とトランスアクスル14とケース16とを有する電気駆動ユニット10を備えているとともに、ケース16はギヤ室26およびモータ室28を備えており、ギヤ室26に設けられた油溜82に還流させられた油を電動式オイルポンプ80により吸入して、オイルクーラ84を経てモータ室28内の電動モータ12に供給する。このように電動式オイルポンプ80がギヤ室26側に配設され、油温センサ92がモータ室28側に設けられると、電動モータ12の輻射熱などで油温センサ92の油温検出値Toと電動式オイルポンプ80が実際に油を吸入する油溜82の油温との誤差が大きくなる可能性があり、冷媒循環回路74の冷媒温度を利用して低温起動の許可判断を行うことで、電動式オイルポンプ80の誤った低温起動を抑制するという効果が一層顕著に得られる。
また、冷媒循環回路74には、ラジエータ112およびパワーコントロールユニット116が設けられており、冷媒がラジエータ112からパワーコントロールユニット116を経てオイルクーラ84に供給されるとともに、パワーコントロールユニット116とラジエータ112との間の配管に冷媒温度センサ118が設けられているため、パワーコントロールユニット116が冷媒によって適切に冷却されるとともに、その冷却状況を冷媒温度センサ118の冷媒温度検出値Tcに基づいて適切に把握することができる。本実施例の冷却ユニット70は、この冷媒温度センサ118の冷媒温度検出値Tcを電動式オイルポンプ80の低温起動の許可判断に利用するため、専用の温度センサを別個に設ける場合に比較して簡便に且つ安価に実施することができる。また、ラジエータ112によって冷却された冷媒の温度は外気温度に近く、油循環回路72の油の温度が外気温度よりも低くなる可能性は低いため、冷媒温度検出値Tcを電動式オイルポンプ80の低温起動の許可判断に適切に利用することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
8:電気自動車(車両、電動車両) 10:電気駆動ユニット 12:電動モータ(冷却対象、回転機) 14:トランスアクスル(動力伝達機構) 16:ケース 26:ギヤ室(機構室) 28:モータ室 34:モータ軸(出力軸) 50:ディファレンシャル装置 56:ドライブシャフト 70:冷却システム 72:油循環回路 74:冷媒循環回路 80:電動式オイルポンプ 82:油溜 84:オイルクーラ 92:油温センサ 94:モータ温度センサ(回転機温度センサ) 100:制御装置 110:冷媒ポンプ 112:ラジエータ 116:パワーコントロールユニット 118:冷媒温度センサ S1:第1軸線(回転機中心線) To:油温検出値 Tc:冷媒温度検出値 Tm:モータ温度検出値(回転機温度検出値) T1:低温起動判定値 T2:モータ温度判定値(回転機温度判定値)

Claims (7)

  1. 冷却用の油が電動式オイルポンプによって循環させられることにより、該油によって所定の冷却対象を冷却する油循環回路と、
    前記油循環回路に設けられ、前記油の温度である油温を検出する油温センサと、
    前記油温センサによって検出された油温検出値に基づいて前記電動式オイルポンプの作動を制御する制御装置と、
    を有する車両の冷却システムにおいて、
    前記油循環回路に配設され、冷媒との熱交換によって前記油を冷却するオイルクーラと、
    前記オイルクーラに接続されるとともに、前記冷媒が冷媒ポンプによって循環させられる冷媒循環回路と、
    前記冷媒循環回路に設けられ、前記冷媒の温度である冷媒温度を検出する冷媒温度センサと、
    とを有し、前記制御装置は、前記油温検出値および前記冷媒温度センサによって検出された冷媒温度検出値が何れも予め定められた低温起動判定値よりも高いことを条件として、前記電動式オイルポンプの起動を許可する
    ことを特徴とする車両の冷却システム。
  2. 前記車両は回転機を備えており、
    前記油循環回路は、前記冷却対象として前記回転機を冷却するもので、
    前記油温センサは、前記電動式オイルポンプよりも前記回転機の近傍に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の冷却システム。
  3. 前記冷却システムは、前記回転機の温度である回転機温度を検出する回転機温度センサを備えており、
    前記制御装置は、前記回転機温度センサによって検出された回転機温度検出値および前記油温検出値の少なくとも一方が予め定められた回転機温度判定値よりも高いことを条件として、前記回転機を冷却するために前記電動式オイルポンプの起動を要求する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両の冷却システム。
  4. 前記車両は、前記回転機が駆動力源として用いられる電動車両で、前記回転機は少なくとも電動モータとしての機能を備えており、
    前記車両は、前記回転機と、前記回転機の出力を伝達する動力伝達機構と、前記回転機および前記動力伝達機構を収容するケースと、を有する電気駆動ユニットを備えており、
    前記ケースは、前記回転機を収容するモータ室と、前記動力伝達機構を収容する機構室と、を備えており、
    前記電動式オイルポンプは、前記機構室に設けられた油溜に還流させられた前記油を吸入して、前記オイルクーラを経て前記モータ室内の前記回転機に供給するために、前記機構室側に配設されている一方、
    前記油温センサは前記モータ室側に配置されている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の冷却システム。
  5. 前記動力伝達機構は、ディファレンシャル装置を備えており、前記回転機の中心線方向の一端側で該回転機の出力軸に動力伝達可能に連結されるとともに、該回転機の出力を前記ディファレンシャル装置を介して一対のドライブシャフトに伝達するトランスアクスルである
    ことを特徴とする請求項4に記載の車両の冷却システム。
  6. 前記冷媒循環回路には、外気によって前記冷媒を冷却するラジエータ、および前記回転機に電力供給するパワーコントロールユニットが設けられており、前記冷媒は前記ラジエータから前記パワーコントロールユニットを経て前記オイルクーラに供給される一方、
    前記冷媒温度センサは、前記パワーコントロールユニットと前記ラジエータとの間の配管に設けられている
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の車両の冷却システム。
  7. 前記冷媒循環回路には、外気によって前記冷媒を冷却するラジエータが設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両の冷却システム。
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