JP2020060935A - 硬貨処理装置 - Google Patents

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直之 西田
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Ryuichi Tabata
竜一 田畑
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Abstract

【課題】複数の収納筒のうちある収納筒から硬貨を繰り出すときまたはある収納筒に硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒から硬貨を繰り出したり他の収納筒に硬貨を送り込んだりすることができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる硬貨処理装置を提供する。【解決手段】硬貨処理装置100は、複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒150aが環状に複数並ぶよう配置され、各収納筒150aが所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸151を中心として回転自在となっている収納機構150と、収納機構150における各収納筒150aの回転軌道の近傍の所定位置に配置され、複数の収納筒150aのうち近傍に位置する収納筒150aから硬貨を1枚ずつ繰り出す繰出部180とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、硬貨の処理を行う硬貨処理装置に関する。
従来から、硬貨の入金処理や出金処理を行う硬貨処理装置として様々な種類のものが知られている。例えば、特許文献1には、硬貨の収納効率を向上させた硬貨処理装置が開示されている。具体的には、特許文献1に開示される硬貨処理装置では、それぞれ複数の硬貨が積層状態で収納される複数の収納筒が直線状に並ぶよう配置され、各収納筒にはその上部開口から硬貨が送り込まれるとともに下部開口から硬貨が繰り出されるようになっている。より詳細には、各収納筒の上部開口よりも上方の箇所には、各収納筒の上部開口に硬貨を送るための硬貨送り込みベルトが直線状に延びるよう設けられている。また、各収納筒の下部開口よりも下方の箇所には、各収納筒の下端縁からわずかな距離を隔てて硬貨搬送ベルトが直線状に延びるよう設けられている。そして、各収納筒から硬貨を繰り出す際には、硬貨搬送ベルトが移動することにより各収納筒に収納されている硬貨のうち最下層に位置する硬貨が硬貨搬送ベルトにより搬送されるようになっている。
特開2004−302514号公報
特許文献1に開示されるような従来の硬貨処理装置では、複数の収納筒が直線状に並ぶよう配置されているため、硬貨送り込みベルトにより各収納筒の上部開口に硬貨を送る際に詰まり等のトラブルが生じると、トラブルが生じた収納筒のみならず当該収納筒の下流側に位置する他の収納筒にも硬貨を送り込むことができなくなるという問題がある。また、硬貨搬送ベルトにより各収納筒の下部開口から硬貨を繰り出す際に詰まり等のトラブルが生じたときには、トラブルが生じた収納筒のみならず当該収納筒の上流側に位置する他の収納筒からも硬貨を繰り出すことができなくなるという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、複数の収納筒のうちある収納筒から硬貨を繰り出すときまたはある収納筒に硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒から硬貨を繰り出したり他の収納筒に硬貨を送り込んだりすることができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる硬貨処理装置を提供することを目的とする。
本発明の硬貨処理装置は、複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒が環状に複数並ぶよう配置され、各前記収納筒が所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸を中心として回転自在となっている収納機構と、前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒から硬貨を1枚ずつ繰り出す繰出部と、前記繰出部により繰り出された硬貨が受け入れられ、外部からアクセス可能となっている払出部と、を備えたことを特徴とする。
このような硬貨処理装置によれば、複数の収納筒のうちある収納筒から硬貨を繰り出すときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒から硬貨を繰り出すことができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる。
本発明の硬貨処理装置においては、前記繰出部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数であってもよい。
本発明の硬貨処理装置においては、前記繰出部は、前記収納筒に収納されている硬貨のうち最下層に位置する硬貨を繰り出すようになっていてもよい。
本発明の硬貨処理装置は、外部から投入された硬貨を受け入れる受入部と、前記受入部に受け入れられた硬貨を前記収納機構に搬送する搬送部と、前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記搬送部により搬送される硬貨を、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒に送り込む送り込み部と、を更に備えていてもよい。
この場合、前記送り込み部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数であってもよい。
また、前記送り込み部は、前記収納筒の最下層に硬貨を送り込むようになっていてもよい。
また、前記送り込み部が前記収納筒に硬貨を送り込む際に前記収納機構が回転することを抑止するためのストッパが設けられていてもよい。
本発明の硬貨処理装置は、外部から投入された硬貨を受け入れる受入部と、複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒が環状に複数並ぶよう配置され、各前記収納筒が所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸を中心として回転自在となっている収納機構と、前記受入部に受け入れられた硬貨を前記収納機構に搬送する搬送部と、前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記搬送部により搬送される硬貨を、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒に送り込む送り込み部と、を備えたことを特徴とする。
このような硬貨処理装置によれば、複数の収納筒のうちある収納筒に硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒に硬貨を送り込むことができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる。
本発明の硬貨処理装置は、複数の前記収納機構が環状に並ぶよう配置される回転体を更に備え、前記回転体は前記第1の軸と平行に延びる第2の軸を中心として回転自在となっていてもよい。
この場合、1つの駆動部により各前記収納機構が同期して回転させられるようになっていてもよい。
本発明の硬貨処理装置は、前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記収納筒に収納されている硬貨を検知する検知部を更に備え、前記検知部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数であってもよい。
本発明の硬貨処理装置においては、前記収納機構における各前記収納筒には異なる硬貨の金種が割り当てられており、各前記収納筒には当該収納筒に割り当てられた金種の硬貨が収納されるようになっていてもよい。
本発明の硬貨処理装置によれば、複数の収納筒のうちある収納筒から硬貨を繰り出すときまたはある収納筒に硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒から硬貨を繰り出したり他の収納筒に硬貨を送り込んだりすることができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる。
本発明の実施の形態による硬貨処理装置を備えた貨幣釣銭機の外観を示す斜視図である。 図1に示す硬貨処理装置の引出ユニットを筐体から引き出したときの状態を示す斜視図である。 図2に示す引出ユニットの上面図である。 図1等に示す硬貨処理装置における収納筒および繰出部の構成を示す上面図である。 図4に示す収納筒および繰出部の側断面図である。 図4に示す収納筒に収納されている硬貨を繰出部により繰り出す途中の状態を示す構成図である。 図6に示す状態から引き続く、図4に示す収納筒に収納されている硬貨を繰出部により繰り出す途中の状態を示す構成図である。 図7に示す収納筒および繰出部の側断面図である。 図7に示す状態から引き続く、図4に示す収納筒に収納されている硬貨を繰出部により繰り出す途中の状態を示す構成図である。 図1等に示す硬貨処理装置における収納筒および送り込み部の構成を示す上面図である。 図10に示す収納筒および送り込み部の側断面図である。 図10に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す上面図である。 図12に示す収納筒および送り込み部の側断面図である。 図12に示す状態から引き続く、図10に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す上面図である。 図14に示す収納筒および送り込み部の側断面図である。 図14に示す状態から引き続く、図10に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す上面図である。 図16に示す収納筒および送り込み部の側断面図である。 変形例に係る硬貨処理装置における収納筒および送り込み部の構成を示す側面図である。 図18に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す側面図である。 図19に示す状態から引き続く、図18に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す側面図である。 図20に示す状態から引き続く、図18に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す側面図である。 図21に示す状態から引き続く、図18に示す送り込み部により収納筒に硬貨を送り込む途中の状態を示す側面図である。 図1等に示す硬貨処理装置における回転盤および収納機構をそれぞれ回転させる駆動系の構成を示す上面図である。 変形例に係る硬貨処理装置における回転盤および収納機構の構成を示す上面図である。 図24に示す回転盤および収納機構をそれぞれ回転させる駆動系の構成を示す上面図である。 図1等に示す硬貨処理装置において繰出部の突起により収納筒内の硬貨を上方に押動するときの動作を示す側断面図である。 図1等に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。 変形例に係る硬貨処理装置における収納筒および送り込み部の構成を概略的に示す構成図である。 別の変形例に係る硬貨処理装置の構成を概略的に示す上面図である。 図29に示す硬貨処理装置の側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図30は、本実施の形態による硬貨処理装置およびこのような硬貨処理装置を備えた貨幣釣銭機を示す図である。なお、図1乃至図30において、硬貨処理装置において処理される硬貨を参照符合C、C´等で示す。
まず、本実施の形態による硬貨処理装置を備えた貨幣釣銭機について図1を用いて簡単に説明する。図1に示すように、貨幣釣銭機10は、左右に並ぶよう配置された硬貨処理装置100および紙幣処理装置200を備えており、硬貨処理装置100は、商品の代金としての硬貨の入金処理を行うとともに釣銭としての硬貨の出金処理を行うようになっている。また、紙幣処理装置200は、商品の代金としての紙幣の入金処理を行うとともに釣銭としての紙幣の出金処理を行うようになっている。このような硬貨処理装置100の構成の詳細について以下に説明する。なお、紙幣処理装置200の構成の詳細についてはその説明を省略する。
図1に示すように、硬貨処理装置100は、略直方体形状の筐体110と、筐体110の内部に収容されるとともに当該筐体110の内部から手前側に引き出し可能となっている引出ユニット120とを備えている。引出ユニット120における上面前部には、商品の代金としての硬貨が投入される投入部112が設けられるとともに、引出ユニット120における前面には釣銭としての硬貨が払い出される払出部192が設けられている。
図2および図3は、それぞれ、図1に示す硬貨処理装置100において引出ユニット120を筐体110の内部から手前側に完全に引き出したときの状態を示す斜視図および上面図である。図2および図3に示すように、引出ユニット120には、投入部112に投入された硬貨を1枚ずつ搬送する入金搬送部130、硬貨を収納する複数(具体的には、5つ)の収納機構150、および入金搬送部130により搬送される硬貨を各収納機構150に送り込む送り込み部140がそれぞれ設けられている。また、図2および図3に示すように、引出ユニット120には、収納機構150に収納されている硬貨を当該収納機構150から繰り出す繰出部180、および繰出部180により収納機構150から繰り出された硬貨を払出部192に搬送する出金搬送部190がそれぞれ設けられている。これらの硬貨処理装置100の各構成部材について以下に詳述する。
図3に示すように、入金搬送部130は、図3における左方向に硬貨を搬送する平ベルト132と、図3における反時計回りの方向に循環移動する無端状のピン付きベルト136と、平ベルト132により搬送された硬貨をピン付きベルト136に1枚ずつ受け渡す受け渡し部材134とを有している。ここで、図1に示す貨幣釣銭機10の硬貨処理装置100において投入部112に投入された硬貨は平ベルト132上に集積されるようになっている。また、平ベルト132が図3における左方向に移動すると、平ベルト132上に集積されている硬貨は図示しない逆転ローラにより1枚ずつに分離され、分離された状態で平ベルト132上で図3における左方向に搬送される。また、受け渡し部材134は図3における時計回りの方向に回転するようになっており、この受け渡し部材134には硬貨を引っ掛けるための引っ掛け部材が設けられている。そして、平ベルト132上で図3における左方向に搬送された硬貨は、図3における時計回りの方向に回転している受け渡し部材134の引っ掛け部材に引っ掛けられることにより、ピン付きベルト136に受け渡されるようになる。
ピン付きベルト136には、受け渡し部材134により受け渡された硬貨が引っ掛けられる引っ掛けピンが等間隔で複数設けられており、受け渡し部材134によりピン付きベルト136に受け渡された硬貨は、引っ掛けピンに引っ掛けられた状態でピン付きベルト136の循環移動方向(すなわち、図3における矢印方向)に1枚ずつ搬送され、送り込み部140に送られる。また、図3に示すように、ピン付きベルト136の移動経路には識別部138が設けられており、ピン付きベルト136により搬送される硬貨の金種、真偽、正損、搬送状態等が識別部138により識別されるようになっている。
図3に示すように、硬貨処理装置100の引出ユニット120には5つの収納機構150が環状に並ぶよう設けられており、各収納機構150にはそれぞれ6つの収納筒150aが環状に並ぶよう設けられている。各収納筒150aには、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で収納されるようになっている。具体的には、例えば複数の収納機構150の各々において、6つの収納筒150aにはそれぞれ6つの金種の硬貨(具体的には、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨)が金種毎に収納されるようになっている。あるいは、各収納機構150にそれぞれ異なる金種の硬貨が割り当てられ、1つの収納機構150における6つの収納筒150aに全て同じ金種の硬貨が収納されるようになっていてもよい。また、図2および図3に示すように、各収納機構150は1つの回転盤152上に載置されるようになっており、各収納機構150はそれぞれ第1の軸151を中心として回転盤152に対して図3における時計回りおよび反時計回りの両方向に回転可能となっている。また、回転盤152は第2の軸154を中心として引出ユニット120に対して図3における時計回りおよび反時計回りの両方向に回転可能となっている。なお、第1の軸151および第2の軸154はそれぞれ硬貨処理装置100の高さ方向に沿って延びている。すなわち、第1の軸151および第2の軸154は回転盤152に対して直交する方向に沿って互いに平行に延びている。
また、本実施の形態では、引出ユニット120が筐体110の内部から完全に引き出された状態において、各収納機構150は回転盤152から取り外し可能となっている。このことにより、回転盤152から取り外された収納機構150は操作者が持ち運ぶことができるようになる。言い換えると、収納機構150は、硬貨を収納する硬貨収納カセットとして機能するようになる。また、収納機構150を硬貨収納カセットとして用いる場合は、この収納機構150の各収納筒150aの上部開口を閉止する蓋部材が設けられていてもよい。
なお、筐体110の内部に収容される引出ユニット120が筐体110の内部から手前側に引き出し可能となっている代わりに、筐体110の上面にカバーが設けられ、このカバーを上方に開くことができるようになっていてもよい。この場合には、筐体110の上面に設けられたカバーを開くことにより筐体110の内部にアクセス可能となり、硬貨収納カセットとしての収納機構150を筐体110の内部から取り出したり筐体110の内部に装着したりすることができるようになる。
送り込み部140は、複数の硬貨が積層状態で収納される収納機構150の収納筒150aに硬貨を送り込む硬貨集積機構として機能するようになっている。具体的には、送り込み部140は、入金搬送部130のピン付きベルト136から送られた硬貨を、5つの収納機構150のうちある収納機構150の収納筒150aの底部側から当該収納筒150aの内部に1枚ずつ送り込むようになっている。このような送り込み部140の構成の詳細については後述する。
図3に示すように、出金搬送部190の近傍には、5つの収納機構150のうちある収納機構150の収納筒150aに収納されている硬貨をこの収納筒150aの底部側から1枚ずつ繰り出す繰出部180が設けられている。このような繰出部180の構成の詳細については後述する。また、繰出部180により収納機構150の収納筒150aから繰り出された硬貨は出金搬送部190により図3における下方向に搬送され、この硬貨は出金搬送部190から払出部192に送られるようになる。また、図1に示すように、引出ユニット120が筐体110の内部に完全に収容されている場合でも払出部192は筐体110の外部に露出しており、当該払出部192は外部からアクセス可能となっているため、出金搬送部190から払出部192に送られた硬貨を操作者はこの払出部192から取り出すことができるようになる。
また、図3に示すように、各収納機構150にはICタグ等の記録部178が設けられており、記録部178には様々な情報が記録されるようになっている。また、引出ユニット120には1つのリーダライタ176が位置固定で設けられており、このリーダライタ176により、各収納機構150に設けられた記録部178から情報を読み取ったりこの記録部178に情報を書き込んだりすることができるようになっている。なお、図3では5つの収納機構150のそれぞれに記録部178が設けられているのに対し、引出ユニット120には1つのリーダライタ176しか設けられていないが、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させるとともに第1の軸151を中心として回転盤152に対して各収納機構150を回転させることにより、各収納機構150の記録部178をリーダライタ176に対向させ、この記録部178からリーダライタ176により情報を読み取ったり記録部178に対してリーダライタ176により情報を書き込んだりすることができるようになる。
また、図3に示すように、引出ユニット120には、各収納機構150の収納筒150aに収納されている硬貨を検知する光学センサや磁気センサ等の検知部174が設けられている。具体的には、検知部174は、各収納機構150の収納筒150aの側面に対向するようになっており、この収納筒150aに積層状態で集積されている硬貨の高さを検知することができるようになっている。このことにより、検知部174は、検知された硬貨の高さに基づいて、収納筒150aに収納されている硬貨の枚数等の情報を検知することができるようになる。なお、図3では引出ユニット120には1つの検知部174しか設けられていないが、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させるとともに第1の軸151を中心として回転盤152に対して各収納機構150を回転させることにより、各収納機構150におけるそれぞれ収納筒150aをそれぞれ検知部174に対向させ、各収納筒150aに収納されている硬貨を検知部174により検知することができるようになる。
また、図2に示すように、引出ユニット120には、硬貨処理装置100の各構成部材の制御を行うCPU等の制御部170が設けられている。このような制御部170の構成の詳細については後述する。
次に、図1等に示す硬貨処理装置100における回転盤152および各収納機構150をそれぞれ回転させる駆動系の構成について図23を用いて説明する。図2および図23に示すように、引出ユニット120には、第2の軸154を中心として回転盤152を図3における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができる第1の駆動モータ160、および第1の軸151を中心として各収納機構150を図3における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に一体的に回転させることができる第2の駆動モータ162がそれぞれ設けられている。
複数の収納機構150が載置される回転盤152は歯車となっており、この回転盤152の外周面には複数の歯が等間隔で形成されている。また、図23に示すように、回転盤152と第1の駆動モータ160との間には中間歯車164が設けられている。また、第1の駆動モータ160には歯車160aが取り付けられており、この第1の駆動モータ160により歯車160aが回転させられるようになっている。ここで、歯車160aの歯と、中間歯車164の歯とが互いに噛み合うようになっている。また、回転盤152の外周面に形成される歯と、中間歯車164の歯とも互いに噛み合うようになっている。このため、第1の駆動モータ160により歯車160aが回転させられると、第2の軸154を中心として回転盤152も回転させられるようになる。また、第1の駆動モータ160は歯車160aを図23における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができるようになっている。このため、第2の軸154を中心として回転盤152を図23における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができる。
また、図23に示すように、回転盤152にはプーリ166が回転自在に設けられており、このプーリ166には歯車167が取り付けられている。また、第2の駆動モータ162に取り付けられたプーリ162aと、回転盤152に設けられたプーリ166との間には無端状のベルト165が掛け渡されている。また、各収納機構150に対応して複数(具体的には、5つ)の歯車168が設けられており、各歯車168はそれぞれ対応する収納機構150に取り付けられている。また、各歯車168は歯車167の周囲に配置されており、歯車167の歯と、各歯車168の歯とが互いに噛み合うようになっている。このため、第2の駆動モータ162によりプーリ162aが回転させられると、ベルト165を介して歯車167も回転させられ、このことにより歯車167の周囲に配置されている各歯車168が同期して回転させられるため、各収納機構150がそれぞれ第1の軸151を中心として同期して回転させられるようになる。また、第2の駆動モータ162はプーリ162aを図23における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができるようになっている。このため、第1の軸151を中心として各収納機構150をそれぞれ図23における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができる。
次に、収納機構150および繰出部180の構成の詳細について図4乃至図9を用いて説明する。収納機構150において環状に並ぶよう配置された各収納筒150aは、円環状の側壁150bを有しており、この側壁150bの内側で硬貨が鉛直方向に沿って並ぶよう積層状態で収納されるようになっている。また、各収納筒150aは、少なくともその下端部の開口が開放されたものとなっている。また、図2に示すように、各収納筒150aの下端部の開口に加えて上端部の開口も開放されたものとなっているが、このような態様に限定されることはなく、各収納筒150aの上端部の開口が閉止されていてもよい。また、図4および図5に示すように、各収納筒150aの下端部の開口の近傍には、当該収納筒150aに収納されている硬貨の底面を支持する支持部材156が設けられている。また、支持部材156は取付部材157により収納機構150の底面に取り付けられるようになっている。また、図5に示すように、各収納筒150aにおける側壁150bの下部の一部は開口しているが、この側壁150bの開口を防ぐストッパ158が各収納筒150aに設けられている。また、図5に示すように、収納筒150aの内部には、当該収納筒150aに収納された硬貨を上方から下方向に向かって押圧する錘159が設けられていてもよい。このような錘159が設けられていることにより、収納筒150a内に収納されている硬貨のうち最上層の硬貨が立ってしまうことを防止することができる。なお、このような錘159の設置は任意である。
図3等に示すように、繰出部180は、収納機構150における各収納筒150aの回転軌道の近傍の所定位置に配置され、複数の収納筒150aのうち近傍に位置する収納筒150aから硬貨を1枚ずつ繰り出すようになっている。具体的には、繰出部180は、収納筒150aに収納されている硬貨のうち最下層に位置する硬貨を繰り出すようになっている。また、図5等に示すように、繰出部180は、硬貨処理装置100の高さ方向に沿って突起182を往復移動させるソレノイド等のアクチュエータ184等から構成されている。ここで、突起182は図5に示すような繰出位置と、図5に示す位置よりも下方の位置である退避位置との間で上下動するようになっており、突起182が退避位置に位置しているときには、この突起182は収納筒150aに収納されている最下層の硬貨の下面よりも下方に位置するようになる。このため、収納機構150が第1の軸151を中心として回転した場合でも、突起182は収納筒150aに収納されている硬貨に接触しない。一方、突起182が繰出位置に位置しているときには、この突起182は収納筒150aに積層状態で収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨のみに接触するような場所に位置するようになる。このため、収納機構150が第1の軸151を中心として回転した場合には、突起182は収納筒150aに積層状態で収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨のみに接触してこの硬貨を収納筒150aの外部に押動する。なお、通常時は突起182は退避位置に位置するようになっており、収納機構150の収納筒150aから硬貨を繰り出すときにアクチュエータ184によって突起182が退避位置から繰出位置に移動するようになっている。
次に、図4に示す収納筒150aに収納されている硬貨を繰出部180により繰り出す動作について図6乃至図9を用いて説明する。なお、図6、図7および図9には、収納機構150の下端部の近傍の箇所で切断したときの収納機構150の断面が示されている。また、図6、図7および図9において、収納機構150が第1の軸151を中心として回転するときの当該収納機構150に対する繰出部180の突起182の相対位置を一点鎖線Nで示す。なお、実際には繰出部180の突起182は水平面に沿って移動せず、収納機構150が第1の軸151を中心として水平面に沿って回転するようになっているが、図6、図7および図9では見やすくするために収納機構150に対する繰出部180の突起182の相対位置を図示している。
収納機構150の複数の収納筒150aのうちある収納筒150aから繰出部180により硬貨を繰り出すにあたり、繰出部180により繰り出されるべき硬貨が収納されている収納筒150aが繰出部180の突起182に近づくよう、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させるとともに第1の軸151を中心として回転盤152に対して収納機構150を回転させる。そして、図6に示すように、繰出部180により繰り出されるべき硬貨が収納されている収納筒150aが繰出部180に近づくと、アクチュエータ184により突起182が退避位置から繰出位置に移動する。そして、図6に示す状態から第1の軸151を中心として収納機構150を図6における反時計回りの方向に回転させると、収納筒150aに積層状態で収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨に突起182が接触する。
このような状態で第1の軸151を中心として収納機構150を図6における反時計回りの方向に更に回転させると、図7および図8に示すように、収納筒150aに収納されている最下層の硬貨が繰出部180の突起182により押動され、収納筒150aの下部の開口から水平面に沿ってずれるようになる。なお、この際に、図7に示すように、収納筒150aの下端部の開口から水平面に沿ってずれた硬貨は、この収納筒150aの隣に位置する別の収納筒150aに対応して設けられた支持部材156が取り付けられる取付部材157に接触する。このことにより、収納筒150aの下端部の開口から水平面に沿ってずれた硬貨は、繰出部180の突起182および取付部材157の間で挟まれることにより図7における下方向(矢印方向)に押し出されることとなる。言い換えると、図7に示すような状態から第1の軸151を中心として収納機構150を図7における反時計回りの方向に回転させると、この収納機構150に対して繰出部180の突起182が相対的に移動経路Nに沿って図7における反時計回りの方向に移動するため、繰出部180の突起182および取付部材157の間で挟まれている硬貨に対して図7における下向きに押動する力が働くようになる。このことにより、図9に示すように、収納筒150aに収納されている最下層の硬貨が繰出部180によりこの収納筒150aから繰り出されるようになる。繰出部180により収納筒150aから繰り出された硬貨は出金搬送部190に送られ、この出金搬送部190により払出部192に搬送されるようになる。
次に、入金搬送部130により搬送された硬貨を収納機構150に送り込む送り込み部140の構成の詳細について図10乃至図17を用いて説明する。なお、図10乃至図17において、送り込み部140により収納機構150の収納筒150aに新たに送り込まれる硬貨を参照符合Cで示し、また、収納機構150の収納筒150aに既に収納されている硬貨を参照符合C´で示している。
図3等に示すように、送り込み部140は、収納機構150における各収納筒150aの回転軌道の近傍の所定位置に配置され、入金搬送部130により搬送される硬貨を、複数の収納筒150aのうち近傍に位置する収納筒150aに送り込むようになっている。具体的には、送り込み部140は、入金搬送部130により搬送される硬貨を、収納筒150aの最下層に送り込むようになっている。また、図10に示すように、送り込み部140は、収納筒150aの内部に新たに送り込まれるべき硬貨を保持する保持部材142と、保持部材142と一体的に設けられ、収納筒150aの内部に既に収納されている硬貨を持ち上げる第1の持ち上げ部材146および第2の持ち上げ部材147とを有している。ここで、保持部材142は板状の部材から構成されており、軸141を中心として図10等における時計回りの方向に回転するようになっている。また、送り込み部140は、軸141を中心として保持部材142を回転させるモータ等の移動機構149(図27参照)を有している。また、図10に示すように、送り込み部140は、保持部材142により保持される硬貨を案内するガイド部材148を有している。
図11に示すように、第1の持ち上げ部材146には、移動機構149による保持部材142の移動方向(すなわち、軸141を中心とした回転方向)に対して斜め下方に延びる傾斜面146aが設けられており、第1の持ち上げ部材146が収納筒150aの下方位置に移動したときに、傾斜面146aによって収納筒150aの内部に既に収納されている硬貨が持ち上げられるようになっている。また、第1の持ち上げ部材146の上面と保持部材142の上面との間には、硬貨1枚の厚さ分よりやや大きい段差146bが形成されている。
また、図10に示すように、保持部材142には、第1の持ち上げ部材146から所定の距離の間隔を隔てて第2の持ち上げ部材147が設けられている。この第2の持ち上げ部材147にも、保持部材142の移動方向(すなわち、軸141を中心とした回転方向)に対して斜め下方に延びる傾斜面(図示せず)が設けられており、第2の持ち上げ部材147が収納筒150aの下方位置に移動したときに、傾斜面によって収納筒150aの内部に既に収納されている硬貨が持ち上げられるようになっている。また、第2の持ち上げ部材147の上面と保持部材142の上面との間には、硬貨1枚の厚さ分よりやや大きい段差(図示せず)が形成されている。なお、第1の持ち上げ部材146と第2の持ち上げ部材147との間の隙間は、保持部材142が軸141を中心として回転するときに収納機構150の収納筒150aに設けられた支持部材156やストッパ158が通過する領域となっている。このことにより、保持部材142が軸141を中心として回転するときに、保持部材142から上方に突出する第1の持ち上げ部材146や第2の持ち上げ部材147が支持部材156やストッパ158と衝突してしまうことはない。また、保持部材142が軸141を中心として回転するときに、保持部材142も支持部材156やストッパ158と衝突してしまうことはない。
また、図10に示すように、保持部材142には貫通穴143aが形成されており、この貫通穴143aには第1のピン(押し込みピン)143が通されている。第1のピン143は、保持部材142に保持された硬貨に接触するようになっている。また、貫通穴143aは軸141に向かって延びる長穴となっており、第1のピン143は貫通穴143a内で移動可能となっている。なお、通常時には第1のピン143は図10に示すような位置に維持され、この第1のピン143に力が加えられると第1のピン143は貫通穴143a内で軸141に向かって移動するようになっている。また、図10に示すように、保持部材142には貫通穴144aが形成されており、この貫通穴144aには第2のピン144が通されている。第2のピン144は、保持部材142に保持された硬貨に接触するようになっている。また、貫通穴144aは円弧状の長穴となっており、第2のピン144は貫通穴144a内で移動可能となっている。なお、通常時には第2のピン144は図10において実線で示す位置に維持され、この第2のピン144に力が加えられると第2のピン144は図10において二鎖線で示す位置に向かって移動するようになっている。
また、図10に示すように、収納機構150の外周面には各収納筒150aに対応するよう複数(具体的には、6つ)の段差部150cが形成されている。また、収納機構150の周囲には、この段差部150cに引っ掛かるストッパ153が設けられている。ここで、ストッパ153は軸153aを中心として図10における実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で回転可能となっている。そして、ストッパ153が図10における実線で示す位置にあるときには、このストッパ153が収納機構150の段差部150cに引っ掛かることにより、第1の軸151を中心として収納機構150を図10における反時計回りの方向に回転させることができなくなる。一方、ストッパ153が図10における二点鎖線で示す位置にあるときには、このストッパ153が収納機構150の段差部150cに引っ掛からないため、第1の軸151を中心として収納機構150を図10における反時計回りの方向に回転させることができるようになる。なお、通常時は、ストッパ153は図10における二点鎖線で示す位置に維持されるようになっている。
次に、入金搬送部130により搬送された硬貨を送り込み部140により収納機構150の収納筒150aに送り込む動作について図10乃至図17を用いて説明する。
入金搬送部130により搬送された硬貨を送り込み部140により収納機構150の収納筒150aに送り込むにあたり、まず、送り込み部140により硬貨が送り込まれるべき収納機構150の収納筒150aを送り込み部140に対向させる。具体的には、識別部138により識別された硬貨の金種に基づいて、当該金種が割り当てられている収納筒150aが送り込み部140に対向するよう、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させるとともに第1の軸151を中心として回転盤152に対して収納機構150を回転させる。また、送り込み部140により硬貨が送り込まれるべき収納機構150の収納筒150aが送り込み部140に対向すると、ストッパ153が図10における二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に回転させられる。このことにより、第1の軸151を中心として収納機構150を図10における反時計回りの方向に回転させることができなくなる。
また、入金搬送部130から送り込み部140に送られた硬貨は、保持部材142上に保持される。この際に、保持部材142上に保持される硬貨は、第1のピン143および第2のピン144に接触した状態でガイド部材148に接触するようになる。すなわち、保持部材142上に保持される硬貨は、第1のピン143、第2のピン144およびガイド部材148に挟まれるようになる。そして、図10に示すように、送り込み部140により硬貨が送り込まれるべき収納機構150の収納筒150aが送り込み部140に対向すると、移動機構149により保持部材142および各持ち上げ部材146、147が一体的に軸141を中心として図10における時計回りの方向に回転する。
そして、各持ち上げ部材146、147が収納筒150aの下端部の位置に到達すると、この収納筒150aに収納されている硬貨が各持ち上げ部材146、147により持ち上げられる。具体的には、収納筒150aに収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨が第1の持ち上げ部材146の傾斜面146aや第2の持ち上げ部材147の傾斜面により硬貨1枚の厚さよりやや大きい分だけ持ち上げられる。図12および図13は、それぞれ、収納筒150aに収納されている硬貨が各持ち上げ部材146、147により硬貨1枚の厚さよりやや大きい分だけ持ち上げられたときの状態を示す上面図および側断面図である。なお、収納筒150aに収納されている硬貨が各持ち上げ部材146、147により持ち上げられる際に、硬貨が第1の持ち上げ部材146の傾斜面146aによって横方向に押されることにより、収納機構150に対して第1の軸151を中心として図12等における反時計回りの方向の力が加えられる。しかしながら、ストッパ153が収納機構150の段差部150cに引っ掛かっているため、収納機構150が第1の軸151を中心として図12等における反時計回りの方向に回転してしまうことが防止される。
その後、移動機構149により保持部材142および各持ち上げ部材146、147が一体的に軸141を中心として図12における時計回りの方向に更に回転すると、保持部材142上で保持されている硬貨が収納筒150aの下端部の位置に接近する。そして、図14および図15に示すように、保持部材142上で保持されている硬貨が、収納筒150aに既に収納されている硬貨の真下の位置に送られるようになる。ここで、収納筒150aに既に収納されている硬貨は各持ち上げ部材146、147により硬貨1枚の厚さよりやや大きい分だけ持ち上げられているため、収納筒150aに既に収納されている硬貨の真下の位置に新たな硬貨を送ることができるようになる。
その後、移動機構149により保持部材142および各持ち上げ部材146、147が一体的に軸141を中心として図14における時計回りの方向に更に回転すると、図16および図17に示すように、保持部材142により保持されていた硬貨が収納筒150aに収納される。ここで、保持部材142により保持されていた硬貨が収納筒150aに収納されると、この硬貨は収納筒150aの側壁150bに引っ掛かるようになるため、軸141を中心として保持部材142が更に回転してもこの保持部材142と一体的に硬貨が移動することはない。また、保持部材142により保持されていた硬貨が収納筒150aに収納されると、収納筒150aに新たに収納された硬貨により第1のピン143に力が加えられることにより、この第1のピン143は貫通穴143a内で軸141に向かって(すなわち、図16における矢印方向に)移動する。このことにより、軸141を中心として保持部材142が更に回転しても収納筒150aに既に収納されている硬貨に第1のピン143が引っ掛かってしまうことはない。
このようにして、図10に示す状態から移動機構149によって軸141を中心として保持部材142が一回転すると、保持部材142上で保持されている硬貨を収納筒150aの下端部から当該収納筒150aに収納させることができるようになる。また、図10に示す状態から移動機構149によって軸141を中心として保持部材142が一回転すると、次の硬貨が入金搬送部130から送り込み部140に送られ、この硬貨が保持部材142上に保持されるようになる。
なお、本発明に係る硬貨処理装置の送り込み部は、図10乃至図17に示すような構成のものに限定されることはない。送り込み部の他の構成例について、図18乃至図22に示すような変形例に係る硬貨処理装置を用いて説明する。
図18乃至図22に示すような変形例に係る硬貨処理装置では、送り込み部340によって収納機構350の収納筒350aの下端部に硬貨を1枚ずつ送り込むようになっている。ここで、収納機構350の収納筒350aの構成は、図1乃至図17に示す収納機構150の収納筒150aの構成と略同一となっている。
図18等に示すように、送り込み部340は、収納筒350aの内部に新たに送り込まれるべき硬貨を保持する保持部材342と、保持部材342と一体的に設けられ、収納筒350aの内部に既に収納されている硬貨を持ち上げる持ち上げ部材349とを有している。ここで、保持部材342は板状の部材から構成されており、図18等における左右方向に往復移動するようになっている。また、保持部材342には車輪342aが設けられており、この車輪342aは後述する各ガイド部材344、346、348上で転がるようになっている。また、送り込み部340は、保持部材342を図18等における左右方向に往復移動させる移動機構(図示せず)を有している。
図18等に示すように、持ち上げ部材349には、収納筒350aの下端部に向かう保持部材342の移動方向(すなわち、図18等における左方向)に対して斜め下方に延びる傾斜面349aが設けられており、持ち上げ部材349が収納筒350aの下方位置に移動したときに、傾斜面349aによって収納筒350aの内部に既に収納されている硬貨が持ち上げられるようになっている。また、持ち上げ部材349の上面と保持部材342の上面との間には、硬貨1枚の厚さ分よりやや大きい段差が形成されている。
また、図18等に示すように、送り込み部340は、保持部材342の車輪342aが転がる第1のガイド部材344、第2のガイド部材346および第3のガイド部材348を有している。ここで、第1のガイド部材344および第2のガイド部材346は水平面に沿って延びているのに対し、第1のガイド部材344と第2のガイド部材346との間に配置される第3のガイド部材348は水平面に対して傾斜している。また、第3のガイド部材348の上方には、軸343aを中心として揺動可能となっている揺動部材343が設けられている。保持部材342の車輪342aは、この揺動部材343上でも転がるようになっている。また、第2のガイド部材346の上方において、揺動部材343の延長上には支持部材345が設けられている。保持部材342の車輪342aは、この支持部材345上でも転がるようになっている。
次に、図18乃至図22に示すような変形例に係る硬貨処理装置において送り込み部340により収納機構350の収納筒350aに送り込む動作について以下に説明する。
送り込み部340により収納機構350の収納筒350aに送り込むにあたり、まず、送り込み部340により硬貨が送り込まれるべき収納機構350の収納筒350aを送り込み部340に対向させる。また、送り込み部140に送られた硬貨を保持部材342上に保持させる。そして、図18に示すように、送り込み部340により硬貨が送り込まれるべき収納機構350の収納筒350aが送り込み部340に対向すると、移動機構により保持部材342が図18における左方向に移動する。この際に、図19に示すように、保持部材342の車輪342aは揺動部材343上を転がる。
そして、持ち上げ部材349が収納筒350aの下端部の位置に到達すると、この収納筒350aに収納されている硬貨が持ち上げ部材349により持ち上げられる。具体的には、収納筒350aに収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨が持ち上げ部材349の傾斜面349aにより硬貨1枚の厚さよりやや大きい分だけ持ち上げられる。そして、移動機構により保持部材342が図18における左方向に更に移動すると、保持部材342の車輪342aは支持部材345上を転がる。このことにより、保持部材342上で保持されている硬貨が収納筒350aの下端部の位置に接近し、その後、図20に示すように、保持部材342上で保持されている硬貨が、収納筒350aに既に収納されている硬貨の真下の位置に送られるようになる。ここで、収納筒350aに既に収納されている硬貨は持ち上げ部材349により硬貨1枚の厚さよりやや大きい分だけ持ち上げられているため、収納筒350aに既に収納されている硬貨の真下の位置に新たな硬貨を送ることができるようになる。また、保持部材342により保持されていた硬貨が収納筒350aに収納されると、この硬貨は収納筒350aの側壁に引っ掛かるようになるため、移動機構により保持部材342が図18等における左方向に更に移動しても保持部材342と一体的に硬貨が移動することはない。
その後、移動機構により保持部材342が図18等における左方向に更に移動すると、図20に示すように、保持部材342の車輪342aは支持部材345から外れて落下し、第2のガイド部材346に乗るようになる。そして、図20に示すような位置に保持部材342の車輪342aが到達すると、移動機構により保持部材342が図20等における右方向に移動させられる。このことにより、図21に示すように保持部材342の車輪342aは第2のガイド部材346から第3のガイド部材348に移動し、この第3のガイド部材348の傾斜面を登った後、図22に示すように保持部材342の車輪342aは第1のガイド部材344に戻るようになる。
このようにして、図18に示す状態から移動機構によって保持部材342が図18等における左方向に移動した後に右方向に移動して元の位置に戻ることにより、保持部材342上で保持されている硬貨を収納筒350aの下端部から当該収納筒350aに収納させることができるようになる。また、図18に示す状態から移動機構によって保持部材342が図18等における左方向に移動した後に右方向に移動して元の位置に戻ると、次の硬貨が送り込み部340に送られ、この硬貨が保持部材342上に保持されるようになる。
次に、硬貨処理装置100の各構成部材の制御を行う制御部170の構成について図27を用いて説明する。図27に示すように、制御部170には、入金搬送部130、識別部138、送り込み部140(具体的には、移動機構149)、第1の駆動モータ160、第2の駆動モータ162、繰出部180、出金搬送部190、検知部174およびリーダライタ176がそれぞれ接続されている。そして、識別部138による硬貨の識別結果や、検知部174による収納筒150a内の硬貨の検知結果等に係る信号が制御部170に送られる。また、制御部170は、硬貨処理装置100の各構成部材に指令信号を送ることによりこれらの構成部材の制御を行うようになっている。また、制御部170は、リーダライタ176に対して、各収納機構150に設けられている記録部178から情報を読み取らせたり、記録部178に情報を書き込ませたりするようになっている。
次に、このような構成からなる硬貨処理装置100の動作について説明する。なお、以下に示す硬貨処理装置100の動作は、制御部170が硬貨処理装置100の各構成部材を制御することにより行われる。
まず、硬貨処理装置100において硬貨の入金処理が行われる際の動作について説明する。操作者により投入部112に硬貨が投入されると、この投入部112に投入された硬貨は入金搬送部130の平ベルト132上に集積される。また、平ベルト132上に硬貨が集積されたことが、投入部112の近傍に設けられている検知センサ(図示せず)により検知されると、平ベルト132、受け渡し部材134およびピン付きベルト136が駆動される。このことにより、平ベルト132上に集積された硬貨が平ベルト132、受け渡し部材134およびピン付きベルト136により送り込み部140まで1枚ずつ搬送される。また、硬貨がピン付きベルト136により搬送される途中で、当該硬貨の金種、真偽、正損、搬送状態等が識別部138により識別される。そして、入金搬送部130から送り込み部140に硬貨が送られると、この硬貨が収納されるべき収納機構150の収納筒150aが送り込み部140に対向するよう、まず第2の軸154を中心として回転盤152が回転し、次に回転盤152が停止した状態で第1の軸151を中心として収納機構150が回転する。具体的には、識別部138により識別された硬貨の金種に基づいて、当該金種が割り当てられている収納筒150aが特定される。そして、この特定された収納筒150aが送り込み部140に対向するよう、まず第2の軸154を中心として回転盤152が回転し、次に回転盤152が停止した状態で第1の軸151を中心として収納機構150が回転する。
そして、入金搬送部130から送り込み部140に送られた硬貨が収納されるべき収納機構150の収納筒150aが、送り込み部140に対向すると、ストッパ153が軸153aを中心として図10における二点鎖線で示す位置から実線で示す位置に回転させられる。このことにより、第1の軸151を中心として収納機構150を図10における反時計回りの方向に回転させることができなくなる。その後、移動機構149により保持部材142および各持ち上げ部材146、147が一体的に軸141を中心として図10における時計回りの方向に回転させられる。このことにより、収納筒150aに既に収納されている硬貨が各持ち上げ部材146、147により持ち上げられた後、保持部材142により保持されている新たな硬貨が収納筒150aの最下層に送り込まれる。このようにして、投入部112に投入された硬貨が収納機構150の収納筒150aに収納される。
また、硬貨処理装置100において硬貨の入金処理が行われている途中において、送り込み部140により硬貨が送り込まれる収納筒150aがフル状態またはニアフル状態となり、これ以上この収納筒150aに硬貨を収納することができなくなった場合には、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させるか、あるいは第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、別の収納筒150aを送り込み部140に対向させ、この収納筒150aに残りの硬貨を送り込ませるようになっている。また、硬貨処理装置100において硬貨の入金処理が行われている途中において、送り込み部140により硬貨が送り込まれる収納筒150aに硬貨の詰まり等のトラブルが発生し、これ以上この収納筒150aに硬貨を収納することができなくなった場合にも、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させるか、あるいは第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、別の収納筒150aを送り込み部140に対向させ、この収納筒150aに残りの硬貨を送り込ませるようになっている。
また、本実施の形態では、硬貨処理装置100における硬貨の入金処理の状況に応じて、1つの収納機構150の各収納筒150aに硬貨を集中して送り込ませるか、あるいは複数の収納機構150の各収納筒150aに硬貨を分散して送り込ませるかを切り替えることができるようになっていてもよい。
次に、硬貨処理装置100において硬貨の出金処理が行われる際の動作について説明する。硬貨の出金処理開始の指令が制御部170に入力されると、出金されるべき硬貨が収納されている収納機構150の収納筒150aが繰出部180に対向するよう、まず第2の軸154を中心として回転盤152が回転し、次に回転盤152が停止した状態で第1の軸151を中心として収納機構150が回転する。具体的には、出金されるべき硬貨が収納されている収納機構150の収納筒150aと、繰出部180とが図4に示すような位置関係となる。なお、図4において出金されるべき硬貨を参照符合Cで示す。そして、出金されるべき硬貨が収納されている収納機構150の収納筒150aが繰出部180に対向すると、アクチュエータ184によって突起182が退避位置から繰出位置に移動する。その後、第1の軸151を中心として回転盤152が図4における反時計回りの方向(すなわち、図4における矢印方向)に回転する。このことにより、収納筒150aに収納されている複数の硬貨のうち最下層の硬貨が突起182により押し出される。そして、この突起182により押し出された硬貨は出金搬送部190に繰り出され、当該出金搬送部190により払出部192に送られる。このようにして、収納機構150の収納筒150aに収納されている硬貨が払出部192に払い出される。また、払出部192は外部からアクセス可能となっているため、出金搬送部190から払出部192に送られた硬貨を操作者はこの払出部192から取り出すことができる。
また、硬貨処理装置100において硬貨の出金処理が行われている途中において、繰出部180により硬貨が繰り出される収納筒150aがエンプティ状態またはニアエンプティ状態となり、これ以上この収納筒150aから硬貨を繰り出すことができなくなった場合には、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させるか、あるいは第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、別の収納筒150aを繰出部180に対向させ、この収納筒150aから残りの硬貨を繰り出すようになっている。また、硬貨処理装置100において硬貨の出金処理が行われている途中において、繰出部180により硬貨が繰り出される収納筒150aに硬貨の詰まり等のトラブルが発生し、これ以上この収納筒150aから硬貨を繰り出すことができなくなった場合にも、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させるか、あるいは第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、別の収納筒150aを繰出部180に対向させ、この収納筒150aから残りの硬貨を繰り出すようになっている。
次に、硬貨処理装置100において硬貨の補充処理が行われる際の動作について説明する。少量の硬貨を硬貨処理装置100に補充する場合には、上述した硬貨の入金処理と同様の方法により収納機構150の収納筒150aに硬貨が補充される。例えば、1つの金種の少量の硬貨を収納機構150の収納筒150aに補充する場合には、硬貨の補充処理開始の指令が制御部170に入力された後、投入部112に硬貨が投入されると、投入部112に投入された硬貨は入金搬送部130により送り込み部140に送られ、送り込み部140により収納機構150の収納筒150aに送り込まれる。ここで、収納機構150の収納筒150aに補充される硬貨の金種は1つであるため、硬貨の補充処理が行われる途中で第1の軸151を中心として収納機構150を回転させる必要がなく、短時間で硬貨の補充処理を行うことができる。
一方、大量の硬貨を硬貨処理装置100に補充する場合には、引出ユニット120を筐体110から引き出した後、収納筒150aに硬貨が収納されていない収納機構150や、収納筒150aに収納されている硬貨の枚数が少ない収納機構150を回転盤152から取り外す。その後、回転盤152における収納機構150が取り外された箇所に、外部から運ばれた、各収納筒150aに硬貨が十分に収納されている収納機構150を装着する。このことにより、短時間で大量の硬貨を硬貨処理装置100に補充することができる。
次に、硬貨処理装置100において硬貨の回収処理が行われる際の動作について説明する。少量の硬貨を硬貨処理装置100から回収する場合には、上述した硬貨の出金処理と同様の方法により収納機構150の収納筒150aから硬貨が繰り出されて払出部192に送られる。例えば、ある収納機構150の収納筒150aがフル状態またはニアフル状態となり、この収納筒150aから硬貨を回収する必要が生じた場合は、硬貨の回収処理開始の指令が制御部170に入力された後、この収納筒150aが繰出部180に対向させられ、当該収納筒150aから硬貨が繰出部180により繰り出される。ここで、硬貨が繰出部180により繰り出される収納筒150aは1つであるため、硬貨の回収処理が行われる途中で第1の軸151を中心として収納機構150を回転させる必要がなく、短時間で硬貨の回収処理を行うことができる。
一方、全ての硬貨を硬貨処理装置100から回収する場合には、引出ユニット120を筐体110から引き出した後、収納筒150aに硬貨が収納されている収納機構150を回転盤152から取り外す。その後、回転盤152における収納機構150が取り外された箇所に、外部から運ばれた、収納筒150aに硬貨が収納されていない収納機構150や、収納筒150aに収納されている硬貨の枚数が少ない収納機構150を装着する。このことにより、短時間で大量の硬貨を硬貨処理装置100から回収することができる。
次に、硬貨処理装置100において硬貨の精査処理が行われる際の動作について説明する。なお、硬貨の精査処理とは、各収納機構150の収納筒150aに収納されている硬貨の金種毎の枚数を計数することをいう。硬貨の精査処理開始の指令が制御部170に入力されると、ある収納機構150の各収納筒150aに収納されている硬貨が光学センサや磁気センサ等の検知部174により検知される。具体的には、まず、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させることにより、ある収納筒150aを検知部174に対向させる。次に、この収納筒150aに収納されている硬貨(具体的には、例えば、積層状態で集積されている硬貨の高さ)を検知部174により検知させる。そして、ある収納筒150aに収納されている硬貨が検知部174により検知されると、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させることにより、次の収納筒150aを検知部174に対向させ、その後、検知部174に対向した収納筒150aに収納されている硬貨を検知部174により検知させる。このようにして、収納筒150aに収納されている硬貨を検知部174により検知した後、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させることにより次の収納筒150aを検知部174に対向させるという動作を繰り返すことにより、ある収納機構150における全ての収納筒150aに収納されている硬貨を検知部174により検知させることができる。そして、ある収納機構150における全ての収納筒150aに収納されている硬貨が検知部174により検知されると、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させる。このことにより、別の収納機構150における各収納筒150aに収納されている硬貨を検知部174により検知させることができるようになる。そして、検知された硬貨の高さに基づいて、収納されている硬貨の枚数を算出する。
なお、上記の説明では、硬貨処理装置100に1つの検知部174が設けられるような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。2つ以上かつ各収納機構150における収納筒150aの数よりも少ない数の検知部174が硬貨処理装置100に設けられていてもよい。この場合には、硬貨処理装置100に1つの検知部174を設ける場合と比較して、収納機構150の各収納筒150aに収納されている硬貨を検知するのにかかる時間を短縮することができる。また、ある検知部174が故障しても、別の検知部174によって収納機構150の各収納筒150aに収納されている硬貨を検知することができるようになる。
次に、硬貨処理装置100において各収納機構150に設けられた記録部178から情報を読み取ったり当該記録部178に情報を書き込んだりする動作について以下に説明する。なお、各収納機構150にそれぞれ設けられている記録部178には、収納機構150の識別情報、収納機構150が装着された硬貨処理装置100の識別情報、収納機構150が装着された硬貨処理装置100を操作する操作者の識別情報、収納機構150の各収納筒150aに収納されている硬貨の金種毎の枚数や合計金額に係る情報、および硬貨処理装置100において行われた硬貨の入金処理や出金処理に関する情報等が記録されるようになっている。また、硬貨処理装置100において硬貨の入金処理や出金処理が行われる際にエラーが発生したときにはエラー情報が記録部178に記録されるようになっていてもよい。また、収納機構150が硬貨処理装置100に装着された時刻や硬貨処理装置100から取り外された時刻が記録部178に記録されるようになっていてもよい。
収納機構150に設けられている記録部178からリーダライタ176により情報を読み取るタイミングは、以下の複数のタイミングのうち少なくともいずれか1つのタイミングである。すなわち、貨幣釣銭機10の電源を入れたタイミング、硬貨処理装置100に収納機構150を装着したタイミング、収納機構150に設けられている記録部178から情報を読み取る旨の指示が制御部170に入力されたタイミング、予め設定された所定の時刻、および硬貨処理装置100の引出ユニット120が筐体110の内部に収容されたタイミングのうち少なくとも1つのタイミングに、リーダライタ176によって収納機構150に設けられている記録部178から情報が読み取られる。また、筐体110の内部に収容される引出ユニット120が筐体110の内部から手前側に引き出し可能となっている代わりに、筐体110の上面にカバーが設けられ、このカバーを上方に開くことができるようになっている場合には、筐体110の上面に設けられたカバーが閉じられたタイミングで、リーダライタ176によって収納機構150に設けられている記録部178から情報が読み取られてもよい。
また、収納機構150に設けられている記録部178にリーダライタ176により情報を書き込むタイミングは、以下の複数のタイミングのうち少なくともいずれか1つのタイミングである。すなわち、硬貨処理装置100において貨幣の入金処理または出金処理が行われた後のタイミング、収納機構150に設けられている記録部178に情報を書き込む旨の指示が入力されたタイミング、硬貨処理装置100において硬貨の補充処理が行われた後のタイミング、硬貨処理装置100において硬貨の回収処理が行われるタイミング(具体的には、例えば硬貨の回収処理開始の指令が制御部170に入力されたタイミング)および予め設定された所定の時刻のうち少なくとも1つのタイミングに、リーダライタ176によって収納機構150に設けられている記録部178に情報が書き込まれる。
また、本実施の形態の硬貨処理装置100では、位置固定で設けられた1つのリーダライタ176により複数の収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりすることができるようになっている。具体的には、複数の収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりする場合には、まず、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、ある収納機構150の記録部178をリーダライタ176に対向させる。そして、収納機構150の記録部178がリーダライタ176に対向したら、リーダライタ176によりこの記録部178から情報を読み取ったり当該記録部178に情報を書き込んだりする。次に、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させることにより、次の収納機構150の記録部178をリーダライタ176に対向させ、その後、リーダライタ176によりこの記録部178から情報を読み取ったり当該記録部178に情報を書き込んだりする。このような動作を繰り返すことにより、1つのリーダライタ176により複数の収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりすることができる。
また、上記の説明では、硬貨処理装置100に1つのリーダライタ176が設けられるような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。5つの収納機構150のうち2つの収納機構150の各記録部178にそれぞれ対向するよう2つのリーダライタ176が硬貨処理装置100に設けられていてもよい。この場合には、硬貨処理装置100に1つのリーダライタ176を設ける場合と比較して、複数の収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりするのにかかる時間を短縮することができる。また、あるリーダライタ176が故障しても、別のリーダライタ176によって収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりすることができるようになる。また、本実施の形態では、硬貨処理装置100におけるリーダライタ176が設置される数は、収納機構150の数よりも少ない数(例えば、3つまたは4つ)となっていてもよい。
また、貨幣釣銭機10とは別に、収納機構150が装着可能となっている第2の貨幣処理装置(例えば、後方機)が設けられていてもよい。この場合には、貨幣釣銭機10および第2の貨幣処理装置を組み合わせることにより、本発明に係る貨幣処理システムが構成されるようになる。また、このような貨幣処理システムにおける第2の貨幣処理装置には、収納機構150が装着される装着部と、装着部に装着された収納機構150の記録部178から情報を読み取ったり記録部178に情報を書き込んだりする第2のリーダライタが設けられていてもよい。また、このような第2の貨幣処理装置では、装着部に装着されている収納機構150に収納されるべき硬貨の金種や枚数が第2の貨幣処理装置において指定されると、この指定された金種や枚数分の硬貨が第2の硬貨処理装置において装着部に装着されている収納機構150に収納されるようになっていてもよい。
また、上記の説明では、記録部178がICタグから構成されるような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。記録部178としてICタグ以外に磁気ストライプ等の他の記憶手段も用いることができる。
また、上記の説明では、リーダライタ176により収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりするような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。変形例に係る硬貨処理装置において、収納機構150の記録部178に情報を書き込む書込部のみが設けられたり、あるいは収納機構150の記録部178から情報を読み取る読取部のみが設けられたりするようになっていてもよい。また、収納機構150の記録部178から情報を読み取る読取部のみが硬貨処理装置に設けられる場合には、記録部178としてバーコードや二次元バーコードが用いられてもよい。
また、上記の説明では、リーダライタ176が位置固定で引出ユニット120に設けられるような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。変形例に係る硬貨処理装置において、リーダライタ176が回転盤152の周囲を回るようになっていてもよい。この場合は、第2の軸154を中心として回転盤152を回転させなくても、リーダライタ176が各収納機構150の周囲を回ることにおり、1つのリーダライタ176により複数の収納機構150の記録部178に情報を書き込んだり当該記録部178から情報を読み取ったりすることができるようになる。
以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置100によれば、複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒150aが環状に複数並ぶよう配置される収納機構150が設けられており、この収納機構150は、各収納筒150aが所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸151を中心として回転自在となっている。また、収納機構150における各収納筒150aの回転軌道の近傍の所定位置には、複数の収納筒150aのうち近傍に位置する収納筒150aから硬貨を1枚ずつ繰り出す繰出部180が設けられている。また、収納機構150における各収納筒150aの回転軌道の近傍の所定位置には、入金搬送部130により搬送される硬貨を、複数の収納筒150aのうち近傍に位置する収納筒150aに送り込む送り込み部140が設けられている。このことにより、複数の収納筒150aのうちある収納筒150aから硬貨を繰り出すときまたはある収納筒150aに硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、他の収納筒150aから硬貨を繰り出したり他の収納筒150aに硬貨を送り込んだりすることができ、よって硬貨の処理が中断してしまうことを抑止することができる。
また、本実施の形態の硬貨処理装置100では、複数の収納機構150が環状に並ぶよう配置される回転盤152(回転体)が設けられており、この回転盤152は第1の軸151と平行に延びる第2の軸154を中心として回転自在となっている。この場合には、複数の収納機構150を設けることができるようになるため硬貨処理装置100における硬貨の収納量を増やすことができる。また、各々の収納機構150において各収納筒150aに硬貨が金種毎に収納される場合には、ある収納機構150の収納筒150aから特定の金種の硬貨を繰り出すときまたはこの収納筒150aに特定の金種の硬貨を送り込むときに詰まり等のトラブルが生じても、別の収納機構150の収納筒150aから同じ金種の硬貨を繰り出したり別の収納機構150の収納筒150aに同じ金種の硬貨を送り込んだりすることができるようになる。
なお、上記の説明では、硬貨処理装置100に設けられる送り込み部140および繰出部180の数がそれぞれ1つであるような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。変形例に係る硬貨処理装置において、繰出部180の数が2つ以上かつ収納機構150における収納筒150aの数よりも少ない数となっていてもよい。この場合には、2つ以上の繰出部180が出金搬送部190に沿って並ぶよう配置されるようになる。また、別の変形例に係る硬貨処理装置において、送り込み部140の数が2つ以上かつ収納機構150における収納筒150aの数よりも少ない数となっていてもよい。
また、以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置100によれば、複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒150aに硬貨を送り込む硬貨集積機構(具体的には、送り込み部140)は、収納筒150aの内部に既に収納されている硬貨を持ち上げる各持ち上げ部材146、147と、各持ち上げ部材146、147と一体的に設けられ、収納筒150aの内部に送り込まれるべき硬貨を保持する保持部材142と、各持ち上げ部材146、147および保持部材142を一体的に収納筒150aの下方位置に移動させるとともに当該下方位置から退避させる移動機構149とを有している。この場合には、収納筒150aの内部に既に収納されている硬貨を持ち上げる各持ち上げ部材146、147と、収納筒150aの内部に送り込まれるべき硬貨を保持する保持部材142とを一体的に、収納筒150aの下方位置に移動させるとともに当該下方位置から退避させるだけで収納筒150aに硬貨を収納させることができるため、シンプルな構成で省スペース化を図ることができる。
また、図10乃至図17に示す送り込み部140では、移動機構149は、軸141を中心として各持ち上げ部材146、147および保持部材142を一体的に回転させ、その際に各持ち上げ部材146、147および保持部材142が収納筒150aの下方位置を通るようになっている。また、図18乃至図22に示すような変形例に係る送り込み部340では、移動機構は、直線状に延びる経路に沿って持ち上げ部材349および保持部材342を一体的に往復させ、その際に持ち上げ部材349および保持部材342が収納筒350aの下方位置を通るようになっている。
また、第1の駆動モータ160や第2の駆動モータ162等は、硬貨集積機構(具体的には、送り込み部140)に対する、各収納筒150aの相対的な位置関係を切り替える位置切替部として機能するようになる。
また、以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置100によれば、収納機構150は、貨幣を収納する収納部(具体的には、硬貨を収納する収納筒150a)および情報を記録する記録部178を有するカセットとして用いられ、このようなカセットとしての収納機構150が硬貨処理装置100に複数装着されるようになっている。また、硬貨処理装置100に装着された1または複数の収納機構150を所定の移動経路上で移動させる移動機構として第1の駆動モータ160が設けられている。また、各収納機構150の移動経路の近傍の所定位置に、硬貨処理装置100に装着された1または複数の収納機構150のうち近傍に位置する収納機構150の記録部178から情報を読み取る読取部としてリーダライタ176が設けられている。この場合には、硬貨処理装置100に装着された複数の収納機構150毎にリーダライタ等の読取部を設ける必要がなくなるため読取部の製造コストや設置スペースを小さくすることができる。
また、本実施の形態の硬貨処理装置100では、当該硬貨処理装置100に装着された1または複数の収納機構150を移動機構により所定の移動経路上で移動させることにより、装着された全ての収納機構150の記録部178からリーダライタ176等の読取部により情報を読み取ることができるようになっている。この場合には、全ての収納機構150の記録部178から短時間で情報を読み取ることができるようになる。
なお、本実施の形態による硬貨処理装置は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、変形例に係る硬貨処理装置において、図24に示すような、2種類の収納機構450、456が用いられてもよい。図24に示すような変形例に係る硬貨処理装置では、各々が6つの収納筒450aを有する4つの収納機構450と、3つの収納筒456aを有する1つの収納機構456とがそれぞれ回転盤452上に設けられている。より詳細には、回転盤452は第2の軸454を中心として図24における時計回りの方向および反時計回りの方向にそれぞれ回転自在となっている。また、各収納機構450は、それぞれ、第1の軸451を中心として回転盤452に対して図24における時計回りの方向および反時計回りの方向にそれぞれ回転自在となっている。また、収納機構456は第3の軸457を中心として回転盤452に対して図24における時計回りの方向および反時計回りの方向にそれぞれ回転自在となっている。また、収納機構456の第3の軸457は、各収納機構450の第1の軸451よりも回転盤452の周縁部に近い位置に配置されている。
図24に示すような変形例に係る硬貨処理装置では、複数の収納機構450の各々において、各収納筒450aには同一の金種の複数の硬貨が積層状態で収納されるようになっている。具体的には、例えば複数の収納機構450の各々において、6つの収納筒450aにはそれぞれ6つの金種の硬貨(具体的には、1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨)が金種毎に収納されるようになっている。また、収納機構456における3つの収納筒456aには、それぞれ、釣銭として用いられる頻度の高い金種である1円硬貨、10円硬貨および100円硬貨が金種毎に収納されるようになっている。
次に、図24に示すような変形例に係る硬貨処理装置における回転盤452および各収納機構450、456をそれぞれ回転させる駆動系の構成について図25を用いて説明する。図25に示すように、変形例に係る硬貨処理装置には、第2の軸454を中心として回転盤452を図24における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができる第1の駆動モータ460、および第1の軸451を中心として各収納機構450を一体的に回転させるとともに第3の軸457を中心として収納機構456を回転させることができる第2の駆動モータ462がそれぞれ設けられている。なお、第1の駆動モータ460および中間歯車464は、図23に示す第1の駆動モータ160および中間歯車164と略同一の構成であるためその説明を省略する。
図25に示すように、回転盤452にはプーリ466が回転自在に設けられており、このプーリ466には歯車467が取り付けられている。また、第2の駆動モータ462に取り付けられたプーリ462aと、回転盤452に設けられたプーリ466との間には無端状のベルト465が掛け渡されている。また、4つの収納機構450のうち3つの収納機構450に対応して複数(具体的には、3つ)の歯車468が設けられており、各歯車468はそれぞれ対応する収納機構450に取り付けられている。また、上述した3つの収納機構450とは別の収納機構450および収納機構456にそれぞれ対応して2つの歯車469、470が設けられており、歯車470が収納機構450や収納機構456に取り付けられるとともに、歯車469、470の歯は互いに噛み合っている。また、各歯車468、469は歯車467の周囲に配置されており、歯車467の歯と、各歯車468、469の歯とが互いに噛み合うようになっている。このため、第2の駆動モータ462によりプーリ462aが回転させられると、ベルト465を介して歯車467も回転させられ、このことにより歯車467の周囲に配置されている各歯車468、469が同期して回転させられるため、各収納機構450がそれぞれ第1の軸451を中心として同期して回転させられるとともに収納機構456が第3の軸457を中心として回転させられるようになる。また、第2の駆動モータ462はプーリ462aを図25における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができるようになっている。このため、第1の軸451を中心として各収納機構450をそれぞれ図25における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させるとともに、第3の軸457を中心として収納機構456を図25における時計回りおよび反時計回りの両方の方向に回転させることができるようになる。また、この際に、歯車468に取り付けられている収納機構450と、歯車470に取り付けられている収納機構450、456とは逆方向に回転するようになる。
また、別の変形例に係る硬貨処理装置において、1つの収納筒のみから構成される収納機構が回転盤上に追加的に設けられていてもよい。具体的には、複数の収納筒を有する収納機構が回転盤上に複数設けられる場合に、収納機構と収納機構との間に隙間ができる場合がある。このため、このような隙間に、1つの収納筒のみから構成される収納機構を配置することにより、硬貨処理装置における硬貨の収納量をより一層増やすことができるようになる。
また、収納機構150の収納筒150aの内部に錘159(図5参照)が設けられていない場合には、繰出部180の突起182が図5に示すような繰出位置から更に上方に移動することにより、収納筒150a内に収納されている硬貨を上方に押し上げることができるようになっていてもよい。このような動作について図26を用いて説明する。
収納機構150の収納筒150aの内部に錘159が設けられていない場合には、収納筒150aの内部に積層状態で集積されている複数の硬貨のうち最上層の硬貨(図26において参照符号C´で表示)が立ってしまうおそれがある。この場合には、検知部174により収納筒150aの内部に収納されている硬貨(具体的には、複数の硬貨の高さ)を検知するときに、誤検知が生じてしまう。このため、第1の軸151を中心として収納機構150を回転させることにより繰出部180の突起182の真上の位置に収納筒150aを移動させた後、図26の矢印に示すように突起182を繰出位置から更に上方に移動させる。そして、突起182が収納筒150aの内部に進入した状態で、この突起182を上下動させる。このことにより、図26の矢印に示すように、収納筒150a内に収納されている硬貨も上下動するため、収納筒150aの内部で最上層の硬貨が立ってしまっていてもこの硬貨を倒して略水平状態とすることができる。このように、繰出部180の突起182を収納筒150aの内部に進入させた後、この突起182を上下動させることにより、収納筒150a内に収納されている硬貨を上下動させることができるため、収納筒150aの内部で最上層の硬貨が立ってしまうことを抑制することができるようになる。また、繰出部180の突起182を上下動させる場合には、収納筒150a自体を上下動させてこの収納筒150aに収納されている硬貨が立ってしまうことを防止する方法と比べて、動作音を小さくすることができる。
繰出部180の突起182を収納筒150aの内部に進入させた後、この突起182を上下動させる動作は、検知部174により収納筒150aの内部に収納されている硬貨を検知したときに誤検知が発生した場合に行われる。また、硬貨処理装置100において硬貨の出金処理が行われる際に、収納筒150aに硬貨が収納されているにもかかわらず繰出部180により収納筒150aから硬貨が一定時間繰り出されなかったときに上述した動作が行われるようになっていてもよい。また、貨幣釣銭機10の電源が入れられたときに上述した動作が行われるようになっていてもよい。
また、本実施の形態の送り込み部により硬貨が送り込まれる収納部(収納筒)は、所定の回転軌道上で回転するものに限定されることはない。本実施の形態の送り込み部によりそれぞれ硬貨が送り込まれる複数の収納部が直線状に並ぶよう配置されていてもよい。このような態様について図28を用いて説明する。
図28に示すような変形例に係る硬貨処理装置では、複数の硬貨が積層状態で収納される複数の収納筒550が直線状に並ぶよう配置されており、各収納筒550の下方に1または複数(図28に示す例では2つ)の送り込み部540が設けられている。ここで、各収納筒550は位置固定であるのに対し、各送り込み部540は各収納筒550の下方の領域で図28における左右方向に移動可能となっている。また、各送り込み部540は、収納筒550の内部に既に収納されている硬貨を持ち上げる持ち上げ部材と、持ち上げ部材と一体的に設けられ、収納筒550の内部に送り込まれるべき硬貨を保持する保持部材と、持ち上げ部材および保持部材を一体的に収納筒550の下方位置に移動させるとともに当該下方位置から退避させる移動機構とを有している。このような送り込み部540を用いた場合でも、持ち上げ部材および保持部材を一体的に、収納筒550の下方位置に移動させるとともに当該下方位置から退避させるだけで収納筒550に硬貨を収納させることができるため、シンプルな構成で省スペース化を図ることができる。
また、上記の説明では、繰出部180により収納機構150の収納筒150aから繰り出された硬貨を出金搬送部190により払出部192に搬送するような態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。図29および図30に示すように、変形例に係る出金搬送部690において、繰出部180により収納機構150の収納筒150aから繰り出された硬貨を受け入れる出金ボックス694が用いられてもよい。より詳細には、変形例に係る出金搬送部690において、出金ボックス694が移動する通路692が形成されている。また、出金ボックス694は、この通路692に沿って、図29および図30において実線で示す硬貨受入位置と、二点鎖線で示す硬貨払出位置との間で移動可能となっている。そして、繰出部180により収納機構150の収納筒150aから硬貨が繰り出されるときには、出金ボックス694は図29および図30において実線で示す硬貨受入位置に位置している。そして、出金されるべき硬貨が全て出金ボックス694に受け入れられると、出金ボックス694は硬貨受入位置から硬貨払出位置に移動する。出金ボックス694が硬貨払出位置に到達すると、この出金ボックス694に収納されている硬貨は外部からアクセス可能となる。このことにより、操作者は出金ボックス694から硬貨を取り出すことができるようになる。このような出金ボックス694を用いた場合には、繰出部180により収納機構150の収納筒150aから硬貨が繰り出された硬貨が、出金ボックス694内で収納筒150aから繰り出された順に手前側から並ぶようになる。このため、出金ボックス694から取り出された硬貨を、例えば硬貨の金種毎に容易に分けることができるようになる。
また、貨幣を収納する収納部および情報を記録する記録部を有するカセットが複数装着されるような本発明に係る貨幣処理装置は、硬貨の処理を行う硬貨処理装置100に限定されることはない。本発明に係る貨幣処理装置として、紙幣の処理を行う紙幣処理装置が用いられてもよい。このような紙幣処理装置には、紙幣を収納する収納部および情報を記録する記録部を有する紙幣収納カセットが複数装着される。また、紙幣処理装置には、当該紙幣処理装置に装着された1または複数の紙幣収納カセットを所定の移動経路上で移動させる移動機構が設けられている。そして、移動経路の近傍の所定位置には読取部が配置され、この読取部は、紙幣処理装置に装着された1または複数の紙幣収納カセットのうち近傍に位置する紙幣収納カセットの記録部から情報を読み取る。このような紙幣処理装置においても、当該紙幣処理装置に装着された1または複数の紙幣収納カセットを所定の移動経路上で移動させ、この移動経路の近傍の所定位置に読取部を配置し、装着された1または複数の紙幣収納カセットのうち読取部の近傍に位置するカセットの記録部から当該読取部により情報を読み取らせることにより、装着された複数の紙幣収納カセット毎に読取部を設ける必要がなくなるため読取部の製造コストや設置スペースを小さくすることができる。
10 貨幣釣銭機
100 硬貨処理装置
110 筐体
112 投入部
120 引出ユニット
130 入金搬送部
132 平ベルト
134 受け渡し部材
136 ピン付きベルト
138 識別部
140 送り込み部
141 軸
142 保持部材
143 第1のピン
143a 貫通穴
144 第2のピン
144a 貫通穴
146 第1の持ち上げ部材
146a 傾斜面
146b 段差
147 第2の持ち上げ部材
148 ガイド部材
149 移動機構
150 収納機構
150a 収納筒
150b 側壁
150c 段差部
151 第1の軸
152 回転盤
153 ストッパ
153a 軸
154 第2の軸
156 支持部材
157 取付部材
158 ストッパ
159 錘
160 第1の駆動モータ
160a 歯車
162 第2の駆動モータ
162a プーリ
164 中間歯車
165 ベルト
166 プーリ
167、168 歯車
170 制御部
174 検知部
176 リーダライタ
178 記録部
180 繰出部
182 突起
184 ソレノイド
190 出金搬送部
192 払出部
200 紙幣処理装置
340 送り込み部
342 保持部材
342a 車輪
343 揺動部材
343a 軸
344 第1のガイド部材
345 支持部材
346 第2のガイド部材
348 第3のガイド部材
349 持ち上げ部材
349a 傾斜面
350 収納機構
350a 収納筒
450 収納機構
450a 収納筒
451 第1の軸
452 回転盤
454 第2の軸
456 収納機構
456a 収納筒
457 第3の軸
460 第1の駆動モータ
462 第2の駆動モータ
462a プーリ
464 中間歯車
465 ベルト
466 プーリ
467、468、469、470 歯車
540 送り込み部
550 収納筒
690 出金搬送部
692 通路
694 出金ボックス

Claims (12)

  1. 複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒が環状に複数並ぶよう配置され、各前記収納筒が所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸を中心として回転自在となっている収納機構と、
    前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒から硬貨を1枚ずつ繰り出す繰出部と、
    前記繰出部により繰り出された硬貨が受け入れられ、外部からアクセス可能となっている払出部と、
    を備えた、硬貨処理装置。
  2. 前記繰出部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数である、請求項1記載の硬貨処理装置。
  3. 前記繰出部は、前記収納筒に収納されている硬貨のうち最下層に位置する硬貨を繰り出す、請求項1または2記載の硬貨処理装置。
  4. 外部から投入された硬貨を受け入れる受入部と、
    前記受入部に受け入れられた硬貨を前記収納機構に搬送する搬送部と、
    前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記搬送部により搬送される硬貨を、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒に送り込む送り込み部と、
    を更に備えた、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
  5. 前記送り込み部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数である、請求項4記載の硬貨処理装置。
  6. 前記送り込み部は、前記収納筒の最下層に硬貨を送り込む、請求項4または5記載の硬貨処理装置。
  7. 前記送り込み部が前記収納筒に硬貨を送り込む際に前記収納機構が回転することを抑止するためのストッパが設けられている、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
  8. 外部から投入された硬貨を受け入れる受入部と、
    複数の硬貨が積層状態で収納される収納筒が環状に複数並ぶよう配置され、各前記収納筒が所定の回転軌道上で回転するよう第1の軸を中心として回転自在となっている収納機構と、
    前記受入部に受け入れられた硬貨を前記収納機構に搬送する搬送部と、
    前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記搬送部により搬送される硬貨を、複数の前記収納筒のうち近傍に位置する前記収納筒に送り込む送り込み部と、
    を備えた、硬貨処理装置。
  9. 複数の前記収納機構が環状に並ぶよう配置される回転体を更に備え、前記回転体は前記第1の軸と平行に延びる第2の軸を中心として回転自在となっている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
  10. 1つの駆動部により各前記収納機構が同期して回転させられる、請求項9記載の硬貨処理装置。
  11. 前記収納機構における各前記収納筒の前記回転軌道の近傍の所定位置に配置され、前記収納筒に収納されている硬貨を検知する検知部を更に備え、
    前記検知部の数は1つまたは前記収納機構における前記収納筒の数よりも少ない数である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
  12. 前記収納機構における各前記収納筒には異なる硬貨の金種が割り当てられており、各前記収納筒には当該収納筒に割り当てられた金種の硬貨が収納されるようになっている、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
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