JP2020059030A - 気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置 - Google Patents

気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020059030A
JP2020059030A JP2018190211A JP2018190211A JP2020059030A JP 2020059030 A JP2020059030 A JP 2020059030A JP 2018190211 A JP2018190211 A JP 2018190211A JP 2018190211 A JP2018190211 A JP 2018190211A JP 2020059030 A JP2020059030 A JP 2020059030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
tubular portion
suction
suction device
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018190211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7210001B2 (ja
Inventor
長谷川 明伸
Akinobu Hasegawa
明伸 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AFLAIR Inc
Original Assignee
AFLAIR Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AFLAIR Inc filed Critical AFLAIR Inc
Priority to JP2018190211A priority Critical patent/JP7210001B2/ja
Publication of JP2020059030A publication Critical patent/JP2020059030A/ja
Priority to JP2022211076A priority patent/JP7430424B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7210001B2 publication Critical patent/JP7210001B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】加工品質の低下を抑制することができる気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置を提供すること。【解決手段】本発明の一形態は、対象物と、この対象物にエネルギーを照射する照射装置との間に配置され、気体の供給および吸引を行う気体供給吸引装置であって、エネルギーの照射方向に延在する第1筒部と、第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、第1筒部の内周に沿って第1気体を供給する供給路と、第2筒部の内周に沿って気体を吸引する吸引路と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置に関するものである。
エネルギーとしてレーザ光を利用したレーザ処理装置は、対象物にレーザ光を照射して表面処理、溶接、切断などの加工を行う装置である。例えば、レーザ溶接装置では、対象物の接合箇所にレーザ光をレンズで集束させて照射する。これにより、レーザ光が照射された部分を加熱して溶融接合を行う。この際、溶接箇所の酸化を防止するため、レーザ光の照射とともに溶接箇所に不活性ガス(シールドガス)を吹き付けるようにしている。また、レーザ処理装置において、処理箇所から粉塵等の飛散物が発生するため、これを吸引しながら処理を行う必要がある。
特許文献1には、ビードの断面形状にばらつきが生じることを抑制するレーザ溶接装置が開示される。このレーザ溶接装置は、溶接部にシールドガスを供給するシールドガス供給手段と、溶接部から放射されたプラズマ光の光強度を測定する光強度測定手段と、光強度測定手段で測定された光強度の変化率を算出する変化率算出手段とを備え、ガス供給量制御手段によって、算出された光強度の変化率に応じて溶接部に供給するシールドガスの流量を制御している。
特許文献2,3には、レーザ光を横切る方向に不活性ガスを供給するレーザ溶接装置が開示される。特許文献4〜7には、レーザ光によって溶接を行う際にシールドガスを供給するとともに、溶接箇所から蒸発して飛散する材料を吸引するレーザ溶接装置が開示される。
特許文献8,9には、被溶接材の溶接部に酸化膜が生成したり、ガスを巻き込んだりすることを抑制するため、レーザ溶接ヘッドの集束レーザ照射口に、被溶接材に向かうイナートガスノズルを同軸状に設け、このイナートガスノズルの外周側に、1個以上のシールドガスノズルを設ける構成が開示されている。
特開2016−093825号公報 特開2018−023986号公報 特開2018−065154号公報 特開2011−194442号公報 特開平10−305376号公報 特開平10−309900号公報 特開平10−309900号公報 特開2001−314985号公報 特開2001−321976号公報
しかしながら、レーザ光などのエネルギーを照射して処理を行う際、処理箇所から発生する粉塵等の飛散物を効率良く吸引できないと、飛散物によってエネルギーが遮られてしまう。また、不活性ガスの供給と飛散物の吸引との両方を行う場合、気体の供給および吸引といった全く逆の動作を行う必要がある。このような気体の供給と吸引とが同じ空間内で同時に行われることで、それぞれの役目を十分に果たせない状態になり得る。例えば、不活性ガスの供給よりも吸引が強いと、処理箇所に十分な不活性ガスが到達する前に吸引されてしまい、酸化抑制作用を低下させてしまう。一方、吸引が弱いと処理箇所周辺に飛散材料などによる粉塵や煙が充満し、周辺部材への不純物の付着やレーザ光の減衰による加工品質の低下の原因となる。
本発明は、加工品質の低下を抑制することができる気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、対象物と、この対象物にエネルギーを照射する照射装置との間に配置され、気体の供給および吸引を行う気体供給吸引装置であって、エネルギーの照射方向に延在する第1筒部と、第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、第1筒部の内周に沿って第1気体を供給する供給路と、第2筒部の内周に沿って気体を吸引する吸引路と、を備える。
このような構成によれば、対象物にエネルギーを照射する際、供給路から第1気体を供給し、吸引路により気体吸引を行う。第1気体は第1筒部の内周に沿って供給されるため、第1筒部内に第1気体による内側回転気流が形成される。また、吸引路での気体吸引によって第2筒部の内周に沿って気体が回転する外側回転気流が形成される。したがって、第1筒部内に形成される内側回転気流によって第1気体を対象物に向けて吹き付けることができるとともに、その外側に形成される外側回転気流によって気体を吸引路に吸引できるようになる。
上記気体供給吸引装置において、エネルギーを通過させる窓部を有し、第1筒部および第2筒部の一端側に設けられ、第1筒部と第2筒部との間を塞ぐ壁部材をさらに備えていてもよい。これにより、第1筒部および第2筒部の一端側が壁部材によって塞がれるため、一端側から他端側に向けて第1気体を効率良く噴射できるとともに、他端側から一端側に向けて効率良く気体吸引を行うことができる。
上記気体供給吸引装置において、第2筒部の他端は、第1筒部の他端よりも対象物に近い位置に配置されていてもよい。これにより、対象物の処理箇所周辺を第2筒部で覆うとともに、第1筒部の他端側に気体の供給および吸引を行う空間を確保することができる。
上記気体供給吸引装置において、第1筒部の内側に配置される第3筒部をさらに備え、照射方向にみて、第1筒部と第3筒部との隙間である第1隙間は、第1筒部と第2筒部との隙間である第2隙間よりも狭く設けられていてもよい。これにより、第3筒部と第1筒部との隙間である第1隙間に第1気体を供給することで、第1筒部内に形成される内側回転気流の流速を高めることができる。
上記気体供給吸引装置において、供給路での第1気体の流速は、吸引路での気体吸引の流速よりも速いことが好ましい。さらにこの場合、供給路での第1気体の流量を、吸引路での気体吸引の流量よりも少なくすることが好ましい。これにより、第1気体による内側回転気流の流速を高めるとともに、外側回転気流によって十分な量の気体吸引を行うことができる。
本発明の一態様は、対象物と、対象物にエネルギーを照射する照射装置との間に配置され、気体の吸引を行う吸引装置であって、エネルギーの照射方向に延在する第1筒部と、第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、第1筒部の内側の気体を吸引する第1吸引路と、第2筒部の内周に沿って気体を吸引する第2吸引路と、を備えた吸引装置である。
このような構成によれば、対象物にエネルギーを照射する際、第1吸引路および第2吸引路により気体吸引を行う。第1吸引路での気体吸引によって第1筒部の内側の気体が吸引される内側吸引気流が形成される。内側吸引気流は、第1筒部の内周に沿って回転する内側回転気流や、第1筒部の内側を直線的に吸引される内側直線気流である。また、吸引路での気体吸引によって第2筒部の内周に沿って気体が回転する外側回転気流が形成される。したがって、第1筒部内に形成される内側吸引気流によって気体を第1吸引路に吸引するとともに、その外側に形成される外側回転気流によって気体を第2吸引路に吸引できるようになる。
上記吸引装置において、第1筒部の他端は、第2筒部の他端よりも対象物に近い位置に配置されていてもよい。これにより、対象物の処理箇所近傍から発生した粉塵等を第1筒部で効果的に吸引し、周辺に拡がった粉塵等を第2筒部で吸引できるようになる。
本発明の一態様は、対象物に照射するレーザ光を出射するレーザ出射ヘッドと、対象物の上方に配置された上記気体供給吸引装置と、を備えたレーザ処理装置である。このレーザ処理装置において、レーザ光を第1筒部の筒内を通して対象物に照射する際、供給路から第1気体を供給して第1筒部内に第1気体による内側回転気流が形成されるとともに、吸引路での気体吸引によって第2筒部内に外側回転気流が形成される。
このような構成によれば、対象物にレーザ光を照射する際、第1筒部内に形成される内側回転気流によって第1気体を対象物に向けて吹き付けることができるとともに、その外側に形成される外側回転気流によって照射箇所から発生する粉塵等の飛散物質を含む気体を効率良く吸引路に吸引できるようになる。
本発明の一態様は、対象物に照射するレーザ光を出射するレーザ出射ヘッドと、対象物の上方に配置された上記吸引装置と、を備えたレーザ処理装置である。このレーザ処理装置において、レーザ光を第1筒部の筒内を通して対象物に照射する際、第1吸引路での気体吸引によって第1筒部内に内側回転気流が形成されるとともに、第2吸引路での気体吸引によって第2筒部内に外側回転気流が形成される。
このような構成によれば、対象物にレーザ光を照射する際、第1筒部内に形成される内側回転気流によってレーザ光の照射箇所の直上に舞い上がった粉塵等の飛散物質を含む気体を効率良く吸引できるとともに、その外側に漏れた粉塵等の飛散物質を含む気体を外側回転気流によって効率良く吸引できるようになる。
本発明によれば、加工品質の低下を抑制することができる気体供給吸引装置、吸引装置およびレーザ処理装置を提供するが可能になる。
レーザ処理装置の構成例を示す模式斜視図である。 レーザ処理装置の構成例を示す模式断面図である。 気体供給吸引装置を例示する模式断面図(その1)である。 気体供給吸引装置を例示する模式断面図(その2)である。 気体供給吸引装置による気体の流れを例示する模式断面図(その1)である。 気体供給吸引装置による気体の流れを例示する模式断面図(その2)である。 第2実施形態に係る気体供給吸引装置を例示する模式断面図である。 第3実施形態に係る気体供給吸引装置を例示する模式断面図である。 第4実施形態に係る吸引装置を例示する模式断面図である。 第5実施形態に係る吸引装置を例示する模式断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、レーザ処理装置の構成例を示す模式斜視図である。
図2は、レーザ処理装置の構成例を示す模式断面図である。
図1に示すレーザ処理装置100は、レーザ光LSのエネルギーを利用して対象物Wに所定の加工を行う装置である。本実施形態では、対象物Wを溶接するレーザ溶接装置を例とする。
レーザ処理装置100は、対象物Wに照射するレーザ光LSを出射するレーザ出射ヘッド110と、対象物Wとレーザ出射ヘッド110との間に配置された気体供給吸引装置1とを備える。レーザ出射ヘッド110は、対象物Wにエネルギー(レーザ光LS)を照射する照射装置の一例である。レーザ出射ヘッド110は、レーザ光LSを発生させる光源111と、光源111から放出されたレーザ光LSを集束させる光学系112とを有する。
レーザ溶接装置における光源111としては、例えばYAGレーザ(固体レーザ)が用いられる。光源111と光学系112との間に光ファイバが設けられていてもよい。また、光源111は、ファイバレーザ、COレーザ(気体レーザ)や半導体レーザなど、YAGレーザ(固体レーザ)以外であってもよい。光源111から放出されたレーザ光LSは光学系112を通過することで対象物Wの処理箇所Pに集束する。レーザ溶接装置では、処理箇所Pである接合箇所にレーザ光LSを照射して溶融接合する。対象物Wとレーザ光LSの照射位置との相対的な位置を変更することで連続的な処理を行ってもよい。
(気体供給吸引装置の構成)
レーザ処理装置100に用いられる気体供給吸引装置1は、レーザ出射ヘッド110と対象物Wとの間に配置される。すなわち、気体供給吸引装置1は、レーザ出射ヘッド110の対象物Wの側に取り付けられ、レーザ光LSによる処理を行う際には処理箇所Pの周りを囲むように配置される。
レーザ溶接装置では、溶接箇所の酸化等を抑制するためレーザ光LSが照射される処理箇所Pに向けて不活性ガス(窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)など)が供給される。気体供給吸引装置1は、例えば不活性ガスである第1気体A1を処理箇所Pに向けて供給するとともに、処理箇所Pおよびその周辺の気体を吸引する。説明の便宜上、吸引される気体を第2気体A2とも言う。第2気体A2には、処理箇所Pの周辺の空気、溶接の際に対象物Wから飛散する材料、煙、粉塵などが含まれる。また、第2気体A2には、処理箇所Pに向けて噴射され、対象物Wで跳ね返る第1気体A1も含まれる。
気体供給吸引装置1は、レーザ光LSの照射方向に延在する第1筒部10と、第1筒部10の外周10bを囲むように配置される第2筒部20と、第1筒部10の内周10aに沿って第1気体A1を供給する供給路50と、第2筒部20の内周20aに沿って気体を吸引する吸引路60とを備える。
第1筒部10は円筒型または円錐型、第2筒部20は円筒型が好ましく、レーザ光LSの光軸を中心とした同心円状に配置される。第1筒部10および第2筒部20の一端側(対象物Wから遠い側)は壁部材40に接続され、他端10c、20c側(対象物Wに近い側)は開放されている。これにより、第1筒部10および第2筒部20の一端側において、第1筒部10と第2筒部20との間は壁部材40によって塞がれている。
壁部材40の中央部分には窓部45が設けられる。窓部45は開口であってもよいし、レーザ光LSを透過する素材で封止されていてもよい。レーザ光LSはこの窓部45から気体供給吸引装置1内に入射され、開放端側から対象物Wの処理箇所Pに照射される。第1筒部10はこの窓部45を中心としてレーザ光LSの照射方向に延びる筒型に設けられる。また、第2筒部20は、第1筒部10の外径よりも大きな内径を有し、第1筒部10と同様、レーザ光LSの照射方向に延びる筒型に設けられる。これにより、第1筒部10と第2筒部20とによる多重の筒構造となり、第1筒部10の外周10bと第2筒部20の内周20aとの間にはドーナツ状の空間が構成される。
第1筒部10の筒内には供給路50から第1気体A1が供給される。供給路50は例えばパイプ状になっており、外部から第1筒部10の筒内に第1気体A1を送り込む役目を果たす。第1筒部10には第1ポート10pが設けられ、この第1ポート10pに供給路50が接続される。供給路50は例えば第2筒部20を貫通して第1筒部10の第1ポート10pに接続される。供給路50は第1筒部10の内周10aの接線方向に延在するように第1ポート10pに接続される。
第2筒部20には第2ポート20pが設けられる。この第2筒部20の第2ポート20pに吸引路60が接続される。吸引路60は第2筒部20の内周20aの接線方向に延在するように第2ポート20pに接続される。第2ポート20pの開口径は第1ポート10pの開口径よりも大きい。第2筒部20内の第2気体A2は、第2ポート20pから吸引路60へ吸引され、外部に排出される。
第1ポート10pおよび第2ポート20pのいずれにおいても、第1筒部10および第2筒部20の一端側(対象物Wから遠い側、壁部材40が設けられている側)に設けられていることが好ましい。
本実施形態に係る気体供給吸引装置1のように、第1筒部10の内側に第3筒部30が設けられていてもよい。第3筒部30の一端側は壁部材40に接続される。第3筒部30の壁部材40からの長さは、第2筒部20の壁部材40からの長さよりも短い。第3筒部30は第1ポート10pと対向する位置に設けられる。これにより、第1ポート10pから供給される第1気体A1は、第1筒部10の内周10aと第3筒部30の外周30bとの間に送り込まれる。第3筒部30の形状は円筒型または円錐型が望ましい。
図3は、気体供給吸引装置を例示する模式断面図(その1)である。
図3には、第1筒部10および第2筒部20の他端側(開放端側)からみた断面図が示される。
第1筒部10の第1ポート10pの位置と、第2筒部20の第2ポート20pの位置とは、中心(筒の中心、窓部45の中心およびレーザ光LSの光軸のいずれか)に対して互いに反対側に設けられている。すなわち、第1ポート10pは中心に対して一方側にオフセットして設けられ、第2ポート20pは中心に対して他方側にオフセットして設けられる。
供給路50から第1気体A1を供給して第1ポート10pから第1筒部10内に送り込むと、第1気体A1は第1筒部10の内周10aに沿って回転しながら他端側(開放端側)に向けて送り出される。すなわち、第1気体A1は第1筒部10の内周10aの接線方向の延長上から第1筒部10内に送り込まれ、内周10aに当たって渦を巻くように回転しながら供給される。
一方、吸引路60により気体吸引を行うと、第2筒部20の他端側(開放端側)から第2気体A2が吸い込まれ、第2筒部20の内周20aに沿って回転しながら第2ポート20pに向けて吸い上げられる。すなわち、吸引路60により第2気体A2を第2筒部20の内周20aの接線方向に吸引することで、第2筒部20内では第2気体A2が内周20aに沿って渦を巻くように回転しながら吸い上げられることになる。そして、第2ポート20pから吸引路60を介して外部に排出される。
図4は、気体供給吸引装置を例示する模式断面図(その2)である。
図4には、気体供給吸引装置1の側面側からみた断面図が示される。
気体供給吸引装置1において、第2筒部20の他端20cは、第1筒部10の他端10cよりも対象物Wに近い位置に配置される。すなわち、第2筒部20の延出長さは第1筒部10の延出長さよりも短い。これにより、第2筒部20の他端20cと対象物Wとの間隔h1は、第1筒部10の他端10cと対象物Wとの間隔h2よりも狭くなる。その結果、対象物Wの処理箇所Pの周辺を第2筒部20で覆うとともに、第1筒部10の他端10c側の筒内に気体の供給および吸引を行う空間を確保することができる。
また、第1筒部10と第3筒部30との隙間である第1隙間d1は、第1筒部10と第2筒部20との隙間である第2隙間d2よりも狭く設けられていてもよい。これにより、第3筒部30と第1筒部10との隙間である第1隙間d1に第1気体A1を供給することで、第1筒部10内で回転する気流の速度を高めることができる。
(気体供給吸引装置による気体流れ)
次に、気体供給吸引装置1による気体の流れについて詳細に説明する。
図5は、気体供給吸引装置による気体の流れを例示する模式断面図(その1)である。図5には、気体供給吸引装置1の側面側からみた断面図による気体の流れが例示される。
図6は、気体供給吸引装置による気体の流れを例示する模式断面図(その2)である。図6には、第1筒部10および第2筒部20の他端側(開放端側)からみた断面図による気体の流れが例示される。
先ず、気体を供給した際の流れについて説明する。
供給路50から第1気体A1を供給すると、第1気体A1は第1ポート10pから第1筒部10内に送り込まれる。ここで、第1ポート10pは第1筒部10の中心に対してオフセットしているため、第1気体A1は第1筒部10の内周10aに沿って回転しながら供給される。図6に示す例では、第1気体A1は第1筒部10内で反時計回りに回転し、内側回転気流RA1となる。
なお、第1筒部10の内側に第3筒部30が設けられていると、第1気体A1の供給流路が狭くなり、第1筒部10内に供給される第1気体A1の流速を高めることができる。これにより、第3筒部30が設けられていない場合に比べ、第1筒部10内に形成される内側回転気流RA1の流速(回転速度)を高めることができる。
第1筒部10の一端側の第3筒部30との間は壁部材40によって塞がれているため、供給路50から第1気体A1を供給することで、第1気体A1による内側回転気流RA1は第1筒部10の開放端である他端側(対象物W側)へ進むことになる。すなわち、第1気体A1は、螺旋状の内側回転気流RA1になって他端側へ吹き出すことになる。
次に、気体を吸引した際の流れについて説明する。
吸引路60により気体吸引を行うと、第2気体A2が第2ポート20pから吸引路60に引き込まれる。ここで、第2ポート20pは第2筒部20の中心に対してオフセットしているため、第2気体A2は第2筒部20の内周20aに沿って回転しながら吸引される。第2ポート20pは、中心に対して第1ポート10pとは反対側にオフセットしていることから、第2気体A2の吸引による回転方向は、第1気体A1の供給による回転方向と同じ反時計回りに回転し、外側回転気流RA2となる。
第2筒部20の一端側は壁部材40によって塞がれているため、開放端である他端20c側から第2気体A2が吸引され、第2筒部20内で外側回転気流RA2となって第2筒部20の他端20c側(対象物W側)から一端側へ進むことになる。すなわち、第2気体A2は、螺旋状の外側回転気流RA2になって一端側へ吸い上げられることになる。
気体供給吸引装置1において、第1気体A1の供給および第2気体A2の吸引は制御部80によって制御される。この際、制御部80は、供給路50からの第1気体A1の流速を、吸引路60での第2気体A2の吸引の流速よりも速くする制御を行うことが好ましい。これにより、第1気体A1による内側回転気流RA1の流速を、第2気体A2による外側回転気流RA2の流速よりも高めることができる。
また、制御部80は、上記の第1気体A1および第2気体A2のそれぞれの流速制御に加え、供給路50での第1気体A1の流量を、吸引路60での第2気体A2の吸引の流量よりも少なくする制御を行うことが好ましい。これにより、第1気体A1による内側回転気流の流速を第2気体A2による外側回転気流の流速よりも高めるとともに、外側回転気流によって十分な量の第2気体A2を吸引することができる。
このような制御部80による第1気体A1の供給および第2気体A2の吸引のバランス制御によって、第1筒部10内の気圧が第2筒部20内の気圧に対して相対的に高くなる。また、第2筒部20内の気圧は、気体供給吸引装置1の外側の気圧(例えば大気圧)に対して負圧となる。これにより、第1筒部10内に供給された第1気体A1は旋回する内側回転気流RA1になって他端10c側から処理箇所Pに向けて吹き出す。すなわち、第1筒部10の他端10cから吹き出した第1気体A1が処理箇所Pに到達する前に外側回転気流RA2に引き込まれることなく、確実に処理箇所Pまで到達する。
また、第2筒部20の他端20c側の筒内の第2気体A2は、外側回転気流RA2となって吸い上げられる。この際、第1筒部10の他端10cから出て処理箇所Pに吹きつけられた第1気体A1は、対象物W(処理箇所P)に当たった後に外側に拡がり、第2筒部20の外側回転気流RA2に巻き込まれていく。第2気体A2による外側回転気流RA2は、第2筒部20の内周20aに沿って螺旋状に吸い上げられ、吸引路60から外部へ排出されることになる。
(レーザ溶接動作)
次に、レーザ処理装置100によるレーザ溶接動作(レーザ処理方法)について説明する。
先ず、先に説明したように、気体供給吸引装置1によって第1気体A1の供給と、第2気体A2の吸引とを行う。次に、気体供給吸引装置1の中心位置の下方に処理箇所Pが位置するように配置する。これにより、処理箇所Pには内側回転気流RA1によって第1気体A1が吹き付けられ、処理箇所Pの周辺の第2気体A2が外側回転気流RA2によって吸い上げられる。
次に、この状態でレーザ出射ヘッド110からレーザ光LSを出射する。レーザ光LSは窓部45を通過して第1筒部10(第3筒部30)の中心を進み、処理箇所Pに照射される。これにより、処理箇所Pの対象物Wがレーザ光LSのエネルギーによって溶接される。
溶接によって処理箇所Pからは対象物Wの材料の飛散、煙、粉塵などの飛散物質が発生する。処理箇所Pから発生したこれらの飛散物質は第2気体A2として外側回転気流に巻き込まれ、第2筒部20内を旋回しながら吸い上げられる。そして、第2ポート20pから吸引路60へ吸い込まれ、外部に排出される。
また、必要に応じてレーザ光LSの照射位置と処理箇所Pとの相対的な位置を移動しながら連続した溶接が行われる。
このような処理において、レーザ光LSは第1気体A1による内側回転気流RA1の中心を通過して処理箇所Pへ到達する。この際、内側回転気流RA1は外側回転気流RA2に比べて流速が速いため、第1気体A1は外側回転気流RA2に吸い込まれる前に処理箇所Pへ到達する。つまり、第1筒部10と処理箇所Pとの間は不活性ガスによる第1気体A1によって支配的に満たされた状態となる。これにより、レーザ光LSによる溶接の際の酸化等を抑制することができる。
また、第1筒部10の内側に対して第2筒部20の内側のほうが負圧になっているため、処理箇所Pから発生した飛散物質は処理箇所Pから速やかに外側回転気流RA2に吸い込まれていくことになる。これにより、処理箇所Pから発生した飛散物質がレーザ光LSの光路や処理箇所Pに留まることはない。
したがって、このレーザ溶接動作(レーザ処理方法)によれば、不活性ガス等の第1気体A1を確実に処理箇所Pに供給できるとともに、処理箇所から発生した飛散物質を効果的に吸引して外部へ排出できるようになる。これにより、飛散物質によってレーザ光LSが減衰したり、飛散物質が光学系112などの周辺部材に付着したりすることを抑制でき、加工品質の低下を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る気体供給吸引装置を例示する模式断面図である。
図7には、第2実施形態に係る気体供給吸引装置1Bの側面側からみた断面図が示される。
第2実施形態に係る気体供給吸引装置1Bでは、第1筒部10の長さを変更できる構成になっている。例えば、第1筒部10が一端側(壁部材40側)の第1部分11と、他端10c側(開放端側)の第2部分12とを有しており、第1部分11に対して第2部分12をスライドさせて伸縮できるようになっている。これにより、第1筒部10の延出方向の長さを調整できる。
第1筒部10の延出方向の長さが長いほど他端10cの位置が処理箇所Pに近くなり、第1気体A1を処理箇所Pに供給しやすくなる。一方、第1筒部10の延出方法の長さが短いほど他端10cの位置が処理箇所Pから遠くなり、飛散物質を吸い込みやすくなる。この第1筒部10の延出方向の長さを調節することで、第1気体A1の供給と第2気体A2の吸引とのバランスを変化させることができる。
なお、本実施形態では第1筒部10の延出方向の長さを調節可能とする構成を例示したが、第2筒部20の延出方向の長さを調整可能とする構成でもよいし、第1筒部10および第2筒部20の両方の長さを調整可能とする構成でもよい。また、第3筒部30の延出方向の長さを調節可能に構成してもよい。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る気体供給吸引装置を例示する模式断面図である。
図8には、第3実施形態に係る気体供給吸引装置1Cの側面側からみた断面図が示される。
第3実施形態に係る気体供給吸引装置1Cでは、第2筒部20の他端20cの形状を対象物Wの形状に対応させた構成となっている。例えば、対象物Wが湾曲していたり、曲面になっていたりした場合、この形状に合わせて第2筒部20の他端20cを曲面に構成している。これにより、第2筒部20の他端20cと対象物Wの表面との間隔G1がほぼ一定となり、この間隔G1から第2筒部20内への第2気体A2の吸い込みばらつきを抑制することができる。吸い込みのばらつきが抑制されると、第2気体A2による外側回転気流を安定して形成することができる。
なお、第2筒部20の他端20cを対象物Wの形状に対応させるほか、第1筒部10の他端10cも同様に対象物Wの形状に対応させてもよい。また、第3筒部30の他端30cも同様に対象物Wの形状に対応させてもよい。
以上説明したように、第1〜第3実施形態によれば、処理箇所Pへの第1気体A1の十分な供給と飛散物質を含む第2気体A2の効率の良い吸引とを両立することができ、加工品質の低下を抑制することができる気体供給吸引装置1およびレーザ処理装置100を提供することが可能になる。
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態に係る吸引装置を例示する模式断面図である。
図9に示す吸引装置2は、第1筒部10および第2筒部20の両方で気体の吸引を行う装置である。吸引装置2は、例えばレーザ処理装置100に用いられる。この場合、吸引装置2は、対象物Wとレーザ出射ヘッド110との間に配置される。
吸引装置2の構成は、先に説明した気体供給吸引装置1、1Bおよび1Cと同様であるが、第1筒部10の第1ポート10pには供給路50の代わりに吸引路65が接続される。ここで、第1筒部10の第1ポート10pに接続される吸引路65は第1吸引路であり、第2筒部20の第2ポート20pに接続される吸引路60は第2吸引路である。
これにより、第1筒部10内の気体は、第1ポート10pから吸引路65へ吸引され、外部に排出される。これと同時に、第2筒部20内の気体は、第2ポート20pから吸引路60へ吸引され、外部に排出される。
吸引装置2において、吸引路65により気体吸引を行うと、気体が第1ポート10pから吸引路65に引き込まれる。ここで、第1ポート10pは第1筒部10の中心に対してオフセットしているため、気体は第1筒部10の内周10aに沿って回転しながら吸引される。図9に示す例では、気体は第1筒部10内で反時計回りに回転し、内側回転気流RA1となる。
なお、第1筒部10の内側に第3筒部30が設けられていると、気体の吸引流路が狭くなり、第1筒部10で吸引される気体の流速を高めることができる。これにより、第3筒部30が設けられていない場合に比べ、第1筒部10内に形成される内側回転気流RA1の流速(回転速度)を高めることができる。また、レーザ溶接やレーザ切断加工のように処理箇所Pからスパッタが大量に発生する処理の場合、第1筒部10の延出長さを第2筒部20の延出長さよりも長くするほうが有利な場合もある。すなわち、第1筒部10で処理箇所Pから発生するスパッタを効果的に吸引し、処理箇所Pから周辺に拡がる煙を含む粉塵を第2筒部20で効果的に吸引できるようになる。
吸引路65による気体吸引とともに、吸引路60により気体吸引を行うと、第2筒部20内の気体が第2ポート20pから吸引路60に引き込まれる。ここで、第2ポート20pは第2筒部20の中心に対してオフセットしているため、気体は第2筒部20の内周20aに沿って回転しながら吸引される。第2ポート20pは、中心に対して第1ポート10pとは反対側にオフセットしていることから、第2筒部20での気体の回転方向は、第1筒部10での気体の回転方向と同じ反時計回りに回転し、外側回転気流RA2となる。
このように、吸引装置2では第1筒部10および第2筒部20の両方で気体吸引を行うことになる。この際、第1筒部10の内径は第2筒部20の内径よりも小さいため、内側回転気流RA1による吸引圧力が外側回転気流RA2による吸引圧力よりも高くなる。
したがって、処理箇所Pの上方で発生する内側回転気流RA1による吸引が主となり、この周囲で発生する外側回転気流RA2による吸引が従となって、全体として効率のよい吸引を行うことができる。
例えば、レーザ光LSを使用したアブレーション加工や被膜除去加工を行う場合、処理箇所Pから発生する微細な粉塵を対象物Wの表面に付着させないため、吸引装置2による粉塵吸引が有効となる。吸引装置2では、レーザ加工の際に舞い上がった粉塵等の飛散物質を処理箇所Pの真上に発生させた内側回転気流RA1によって強力に引き上げ、これで除去しきれない飛散物質を外側回転気流RA2によって引き上げることができる。
電子部品やディスプレイ等の製造工程では、レーザ光LSを使用しての素材の被膜除去を行う場合がある。レーザ加工の際に発生する粉塵等が素材の表面に落下し、表面に残ってしまうことが問題となる。本実施形態に係る吸引装置2を用いることで、レーザ加工時に舞い上がった粉塵等をそのまま真上方向に吸引することができ、粉塵等が素材に付着すること防止することができる。
上記説明した第4実施形態によれば、処理箇所Pから発生する粉塵等の飛散物質を効率の良く吸引することができ、加工品質の低下を抑制することができる吸引装置2およびレーザ処理装置100を提供することが可能になる。
なお、第4実施形態に係る吸引装置2において、第1筒部10による気体吸引の量を増加したい場合、第1ポート10pおよび吸引路65の内径を第1筒部10の内径と同等程度に大きくしてもよい。この場合、第3筒部30の他端30cは、第1ポート10pおよび吸引路65よりも対象物Wに近い側まで伸ばしておく。この構成では、第1筒部10の内側吸引気流は、回転成分(内側回転気流RA1)よりも直接的に吸引路65まで引き込まれる成分(内側直線気流)が優勢となる。
また、吸引装置2では、第1筒部10の他端10cおよび第3筒部30の他端30c少なくとも一方が、第2筒部20の他端20cよりも対象物Wに近い位置に配置されていてもよい。これにより、処理箇所Pから発生するスパッタなどの粉塵を第1筒部10で効果的に吸引し、周辺への拡散を抑制することができる。
(第5実施形態)
図10は、第5実施形態に係る吸引装置を例示する模式断面図である。
図10に示す吸引装置2Bは、図9に示す吸引装置2と同様に、第1筒部10および第2筒部20の両方で気体の吸引を行う装置である。吸引装置2Bは、例えばレーザ処理装置100に用いられる。
吸引装置2Bでは、第1筒部10に接続される吸引路65の内径が吸引装置2における吸引路65の内径よりも大きく設けられている。吸引装置2Bにおける吸引路65の内径の最大は、第1筒部10の内径である。
これにより、第1筒部10内の気体は筒内に沿って直線的に吸引され、第1ポート10pを介して吸引路65から外部に排出される。これと同時に、第2筒部20内の気体は、第2ポート20pから吸引路60へ吸引され、外部に排出される。
吸引装置2Bでは、吸引路65の内径が第1筒部10の内径と同様であり、第1筒部10の中心に対して第1ポート10pがオフセットしていない。このため、第1筒部10の内側吸引気流は、内側を直線的に吸引される内側直線気流RA3となる。したがって、第1筒部10内の気体を真っ直ぐ吸引して効率良く吸引路65から外部へ排出することができる。
図10に示す例では、第1筒部10の他端10cが、第2筒部20の他端20cよりも対象物Wに近い位置に配置されていることが好ましい。これにより、処理箇所Pから発生するスパッタなどの粉塵を第1筒部10で効果的に吸引し、周辺への拡散を抑制することができる。また、第3筒部30の他端30cの位置は、第1筒部10の他端10cと、第1ポート10pの対象物W側の端との間であることが好ましい。これにより、処理箇所Pから発生する粉塵等を吸引路65に誘導しつつ、窓部45からの吸気を最小限に抑制することができる。
上記説明した第5実施形態によれば、処理箇所Pに近い部分において直線的に気体吸引を行い、処理箇所Pから発生する粉塵等の飛散物質を効率の良く吸引することができる。また、処理箇所Pの周囲に拡がった粉塵等は第2筒部20の外側回転気流RA2によって効率良く吸引することができる。これにより、加工品質の低下を抑制することができる吸引装置2Bおよびレーザ処理装置100を提供することが可能になる。
なお、上記に本実施形態およびその具体例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、第1筒部10、第2筒部20および第3筒部30の形状は円柱形以外の例えば多角柱型や楕円柱型であってもよい。また、第1筒部10、第2筒部20および第3筒部30は必ずしも同心円状に配置されていなくてもよい。また、内側回転気流RA1および外側回転気流RA2の回転方向を反時計回りとして説明したが、時計回りでもよいし、内側回転気流RA1および外側回転気流RA2の回転方向が互いに逆であってもよい。また、第1筒部10に複数本の供給路50を接続してもよいし、第2筒部20に複数本の吸引路60を接続してもよい。
また、気体供給吸引装置1、1Bおよび1Cの実施形態では、第1筒部10から第1気体A1を供給し、第2筒部20で第2気体A2を吸引する例を示したが、反対に、第2筒部20から第1気体A1を供給し、第1筒部10で第2気体A2を吸引するようにしてもよい。この場合、第1筒部10の第1ポート10pに吸引路60が接続され、第2筒部20の第2ポート20pに供給路50が接続される。さらにまた、第1気体A1や第2気体A2には液体など気体以外の物質が含まれていてもよい。
また、吸引装置2および2Bにおいて、第1筒部10、第2筒部20および第3筒部30の少なくともいずれかの延出方向の長さを調整可能とする構成にしてもよい。
また、前述の各実施形態またはその具体例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
本願は、以下の付記に記載の発明の構成を含む。
(付記)
第1筒部と、
前記第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、
前記第1筒部の内周に沿って第1媒体を供給または吸引する第1流路と、
前記第2筒部の内周に沿って第2媒体を吸引または供給する第2流路と、
を備えた媒体供給吸引装置。
ここで、媒体は気体、液体、ゲルなどの各種の状態の物質を含む。第1流路によって媒体を供給する場合は第2流路によって媒体を吸引し、第1流路によって媒体を吸引する場合は第2流路によって媒体を供給する。第2媒体は第2筒部内の媒体および第1媒体を含む。
本実施形態に係る気体供給吸引装置1は、レーザ処理装置100以外の装置、例えば、レーザ以外のエネルギーを用いた処理装置(加熱装置など)や、3次元造形装置(3Dプリンタ)など、加工処理の際に気体の供給および吸引を行う処理装置に好適に利用可能である。
1,1B,1C…気体供給吸引装置
2,2B…吸引装置
10…第1筒部
10a…内周
10b…外周
10c…他端
10p…第1ポート
11…第1部分
12…第2部分
20…第2筒部
20a…内周
20c…他端
20p…第2ポート
30…第3筒部
30b…外周
30c…他端
40…壁部材
45…窓部
50…供給路
60,65…吸引路
80…制御部
100…レーザ処理装置
110…レーザ出射ヘッド
111…光源
112…光学系
A1…第1気体
A2…第2気体
G1…間隔
LS…レーザ光
P…処理箇所
RA1…内側回転気流
RA2…外側回転気流
W…対象物
d1…第1隙間
d2…第2隙間
h1,h2…間隔

Claims (10)

  1. 対象物と、前記対象物にエネルギーを照射する照射装置との間に配置され、気体の供給および吸引を行う気体供給吸引装置であって、
    前記エネルギーの照射方向に延在する第1筒部と、
    前記第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、
    前記第1筒部の内周に沿って第1気体を供給する供給路と、
    前記第2筒部の内周に沿って気体を吸引する吸引路と、
    を備えた気体供給吸引装置。
  2. 前記エネルギーを通過させる窓部を有し、前記第1筒部および前記第2筒部の一端側に設けられ、前記第1筒部と前記第2筒部との間を塞ぐ壁部材をさらに備えた、請求項1記載の気体供給吸引装置。
  3. 前記第2筒部の他端は、前記第1筒部の他端よりも前記対象物に近い位置に配置された、請求項2記載の気体供給吸引装置。
  4. 前記第1筒部の内側に配置される第3筒部をさらに備え、
    前記照射方向にみて、前記第1筒部と前記第3筒部との隙間である第1隙間は、前記第1筒部と前記第2筒部との隙間である第2隙間よりも狭い、請求項1または2に記載の気体供給吸引装置。
  5. 前記供給路での前記第1気体の流速は、前記吸引路での気体吸引の流速よりも速い、請求項1から4のいずれか1項に記載の気体供給吸引装置。
  6. 前記供給路での前記第1気体の流量は、前記吸引路での気体吸引の流量よりも少ない、請求項5記載の気体供給吸引装置。
  7. 対象物と、前記対象物にエネルギーを照射する照射装置との間に配置され、気体の吸引を行う吸引装置であって、
    前記エネルギーの照射方向に延在する第1筒部と、
    前記第1筒部の外周を囲むように配置される第2筒部と、
    前記第1筒部の内側の気体を吸引する第1吸引路と、
    前記第2筒部の内周に沿って気体を吸引する第2吸引路と、
    を備えた吸引装置。
  8. 前記第1筒部の他端は、前記第2筒部の他端よりも前記対象物に近い位置に配置された、請求項7記載の吸引装置。
  9. 対象物に照射するレーザ光を出射するレーザ出射ヘッドと、
    前記対象物と前記レーザ出射ヘッドとの間に配置された請求項1から6のいずれか1項に記載の気体供給吸引装置と、
    を備え、
    前記レーザ光を前記第1筒部の筒内を通して前記対象物に照射する際、前記供給路から前記第1気体を供給して前記第1筒部内に前記第1気体による内側回転気流が形成されるとともに、前記吸引路での気体吸引によって前記第2筒部内に外側回転気流が形成される、レーザ処理装置。
  10. 対象物に照射するレーザ光を出射するレーザ出射ヘッドと、
    前記対象物と前記レーザ出射ヘッドとの間に配置された請求項7または8に記載の吸引装置と、
    を備え、
    前記レーザ光を前記第1筒部の筒内を通して前記対象物に照射する際、前記第1吸引路での気体吸引によって前記第1筒部内に内側吸引気流が形成されるとともに、前記第2吸引路での気体吸引によって前記第2筒部内に外側回転気流が形成される、レーザ処理装置。

JP2018190211A 2018-10-05 2018-10-05 気体供給吸引装置およびレーザ処理装置 Active JP7210001B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018190211A JP7210001B2 (ja) 2018-10-05 2018-10-05 気体供給吸引装置およびレーザ処理装置
JP2022211076A JP7430424B2 (ja) 2018-10-05 2022-12-28 気体吸引装置およびレーザ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018190211A JP7210001B2 (ja) 2018-10-05 2018-10-05 気体供給吸引装置およびレーザ処理装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022211076A Division JP7430424B2 (ja) 2018-10-05 2022-12-28 気体吸引装置およびレーザ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020059030A true JP2020059030A (ja) 2020-04-16
JP7210001B2 JP7210001B2 (ja) 2023-01-23

Family

ID=70219249

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018190211A Active JP7210001B2 (ja) 2018-10-05 2018-10-05 気体供給吸引装置およびレーザ処理装置
JP2022211076A Active JP7430424B2 (ja) 2018-10-05 2022-12-28 気体吸引装置およびレーザ処理装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022211076A Active JP7430424B2 (ja) 2018-10-05 2022-12-28 気体吸引装置およびレーザ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP7210001B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022119165A (ja) * 2021-02-03 2022-08-16 トゥエンティファーストティーエイチ センチュリー カンパニー リミテッド フェムト秒パルスレーザーを用いたプランニング-ポリッシング装置及び方法
WO2023013469A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
WO2023149524A1 (ja) * 2022-02-03 2023-08-10 日本製鉄株式会社 レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH116086A (ja) * 1997-06-13 1999-01-12 Japan Steel Works Ltd:The レーザ光を用いた表面不要物除去装置
JP2001314985A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Hokkaido Univ レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JP2005088068A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザ加工装置及びレーザ加工工法
JP2006026671A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Nippon Steel Corp ヘア発生を防止する製缶装置及び製缶方法
WO2008070930A1 (en) * 2006-12-15 2008-06-19 Boc Limited Apparatus and method for welding
JP2009184009A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Contrel Technology Co Ltd 噴気式レーザー加工装置
JP2011020147A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Bridgestone Corp レーザ加工用集排塵装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4358458B2 (ja) 2001-06-01 2009-11-04 コマツNtc株式会社 レーザ加工装置
JP4556618B2 (ja) 2004-10-29 2010-10-06 ソニー株式会社 レーザ加工装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH116086A (ja) * 1997-06-13 1999-01-12 Japan Steel Works Ltd:The レーザ光を用いた表面不要物除去装置
JP2001314985A (ja) * 2000-05-09 2001-11-13 Hokkaido Univ レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JP2005088068A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザ加工装置及びレーザ加工工法
JP2006026671A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Nippon Steel Corp ヘア発生を防止する製缶装置及び製缶方法
WO2008070930A1 (en) * 2006-12-15 2008-06-19 Boc Limited Apparatus and method for welding
JP2009184009A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Contrel Technology Co Ltd 噴気式レーザー加工装置
JP2011020147A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Bridgestone Corp レーザ加工用集排塵装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022119165A (ja) * 2021-02-03 2022-08-16 トゥエンティファーストティーエイチ センチュリー カンパニー リミテッド フェムト秒パルスレーザーを用いたプランニング-ポリッシング装置及び方法
WO2023013469A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
WO2023149524A1 (ja) * 2022-02-03 2023-08-10 日本製鉄株式会社 レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023029488A (ja) 2023-03-03
JP7210001B2 (ja) 2023-01-23
JP7430424B2 (ja) 2024-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7430424B2 (ja) 気体吸引装置およびレーザ処理装置
WO2013046950A1 (ja) パウダ供給ノズルおよび肉盛溶接方法
JP6063636B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法
JP2011088154A (ja) レーザ加工ヘッド、及びレーザ肉盛方法
IT9083496A1 (it) Dispositivo per eseguire con il laser strati al plasma
JP6063635B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法
KR101882232B1 (ko) 레이져와 에어흡입공 겸용 레이져가공 스캐너 헤드
JP2001314985A (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JP6659746B2 (ja) 保護ウインドの汚れを抑制するレーザ加工ヘッド
KR102496976B1 (ko) 레이저 피닝 작업에 사용 가능한 전달 디바이스 및 관련 방법
JPH09192870A (ja) レーザ加工ヘッド、レーザ加工装置及びレーザ加工方法
WO2017158738A1 (ja) 光加工用ノズルおよび光加工装置
WO2020116513A1 (ja) レーザ溶接装置
JP2007216290A (ja) レーザトーチ
KR20180069184A (ko) 회전형 보호가스 공급장치
JP7168430B2 (ja) レーザ溶接装置
JP5122986B2 (ja) 鋼板のレーザ溶接方法およびその装置
JP5741663B2 (ja) 鋼板のレーザ溶接方法およびその装置
JP7239307B2 (ja) レーザ溶接装置
KR100561075B1 (ko) 레이저-아크 복합 용접 장치 및 용접 방법
JP2012030249A (ja) 集塵装置及びこれを用いたレーザ加工装置並びにソーラパネル製造方法
JPH09141482A (ja) レーザ加工装置
JP2016165737A (ja) レーザ溶接装置
JP3453280B2 (ja) レ−ザ加工ヘッド
JP2012192457A (ja) 鋼板のレーザ溶接方法およびその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7210001

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150