JP2020058296A - 糖液の精製装置および精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】混床式システムの脱塩性能と甘水の量は維持しつつ、処理量を向上させることができる、糖液の精製装置および精製方法を提供する。【解決手段】糖液の精製を行うための糖液精製装置であって、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層14の上方に、アニオン交換樹脂の単床層12が充填されている樹脂塔10を備える、糖液精製装置1である。【選択図】図1

Description

本発明は、糖液の精製装置および精製方法に関する。
蔗糖液等の糖液の脱色、脱塩等の精製において、イオン交換樹脂を用いる方法が広く普及している(例えば、特許文献1参照)。糖液の脱塩処理システムとしては、蔗糖液を、OH形強塩基性アニオン交換樹脂塔とH形弱酸性カチオン交換樹脂塔とに順に通液するリバース式システム、OH形強塩基性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂の混床塔に通液する混床式システム、OH形強塩基性アニオン交換樹脂塔とOH形強塩基性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂の混床塔とに順に通液するシステム等が知られている。
OH形強塩基性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂の混床塔に通液する混床式システムは脱塩性能が優れており、樹脂塔も1塔で済むことから、設備立上げのときに樹脂塔の水を糖液に置き換える工程において発生する、製品とするのが困難な薄い濃度の糖液(以下、「甘水」と呼ぶ場合がある)の排出量が小さくなるという利点がある。しかし、H形弱酸性カチオン交換樹脂はアルカリ雰囲気下でないと官能基のイオン交換作用が十分に発揮されず、樹脂塔の入口において蔗糖液は中性であるため、混床式システムでは混床層の上部に存在するH形弱酸性カチオン交換樹脂の交換容量を充分に使い切れないままとなってしまい、処理量の低下につながる。
特開2002−238600号公報
本発明の目的は、混床式システムの脱塩性能と甘水の量は維持しつつ、処理量を向上させることができる、糖液の精製装置および精製方法を提供することにある。
本発明は、糖液の精製を行うための糖液精製装置であって、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層の上方に、アニオン交換樹脂の単床層が充填されている樹脂塔を備える、糖液精製装置である。
前記糖液精製装置において、糖液の精製後に、前記樹脂塔内で、前記混床層のカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層と、前記単床層のアニオン交換樹脂および前記混床層のアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層とを分離して形成する分離手段と、前記カチオン交換樹脂層のカチオン交換樹脂および前記アニオン交換樹脂層のアニオン交換樹脂を再生する再生手段と、前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に、前記再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する再構成手段と、を備えることが好ましい。
前記糖液精製装置において、前記再構成手段は、前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層を形成する混合手段と、前記再生混床層の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を撹拌し、前記再生混床層の上方に前記再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層が充填されている状態に分離する第2分離手段と、を備えることが好ましい。
また、本発明は、糖液の精製を行うための糖液精製方法であって、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層の上方に、アニオン交換樹脂の単床層が充填されている樹脂塔を用いる、糖液精製方法である。
前記糖液精製方法において、糖液の精製後に、前記樹脂塔内で、前記混床層のカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層と、前記単床層のアニオン交換樹脂および前記混床層のアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層とを分離して形成する分離工程と、前記カチオン交換樹脂層のカチオン交換樹脂および前記アニオン交換樹脂層のアニオン交換樹脂を再生する再生工程と、前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に接して、前記再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する再構成工程と、を含むことが好ましい。
前記糖液精製方法において、前記再構成工程は、前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層を形成する混合工程と、前記再生混床層の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を撹拌し、前記再生混床層の上方に前記再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層が充填されている状態に分離する第2分離工程と、を含むことが好ましい。
本発明により、混床式システムの脱塩性能と甘水の量は維持しつつ、処理量を向上させることができる、糖液の精製装置および精製方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の一例を示す概略構成図であり、糖液の精製装置の運転方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の運転方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の運転方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の運転方法の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の運転方法の一例を示す概略図である。 実施例1および比較例1における、アニオン交換樹脂量換算の通液量(L/L−AER)に対する導電率(μS/cm)を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る糖液の精製装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
糖液の精製装置1は、糖液の精製を行うための装置であって、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層14の上方に接して、アニオン交換樹脂の単床層12が充填されている樹脂塔10を備える。
図1の精製装置1において、樹脂塔10の液入口には、配管16が接続され、液出口には、配管18が接続されている。樹脂塔10の内部の所定の位置に、樹脂層内の液を外部へ排出するための排出手段としてコレクタ20が設置され、コレクタ20には配管22が接続されている。樹脂塔10の内部の所定の位置に、樹脂層内へ撹拌水を上向流で供給するための撹拌水供給手段としてディストリビュータ24が設置され、ディストリビュータ24には配管26が接続されている。
本実施形態に係る糖液の精製方法および精製装置1の動作について説明する。
図1の精製装置1において、精製処理対象である糖液は、配管16を通して樹脂塔10の上部から供給され、アニオン交換樹脂の単床層12、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混床層14の順に通液され、配管18を通して樹脂塔10の下部から精製糖液として回収され、脱塩、脱色等の精製が行われる(精製工程)。
本実施形態に係る糖液の精製方法および精製装置1では、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混床層14の上方に、アニオン交換樹脂の単床層12を充填することにより、アニオン交換樹脂塔と、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混床塔とに順に通液するシステムと同様の精製を1塔で実施することができるため、混床式システムの脱塩性能と甘水の量は維持しつつ、処理量を向上させることができる。
このようなカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混床層14の上方に接する形でアニオン交換樹脂の単床層12を充填した糖液の精製装置を準備する際、イオン交換樹脂の再生工程後に再びカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混床層14の上方に接する形でアニオン交換樹脂の単床層12を充填することは従来の技術では困難であった。これに対して、本実施形態に係る糖液の精製方法および精製装置1では、以下に説明する通り、精製処理後のカチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂を分離再生し、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に、再生アニオン交換樹脂の再生単床層を構成することにより、イオン交換樹脂の再利用が可能となった。
精製工程終了後は、樹脂塔10の上部から配管16を通して洗浄水を供給し、樹脂塔10の下部から配管18を通して排出させて、樹脂塔10内の糖液を水に置換する。次に、図2に示すように、樹脂塔10内で、図1の混床層14のカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層34と、図1の単床層12のアニオン交換樹脂および混床層14のアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層32とを分離して形成する(分離工程)。例えば、樹脂塔10の下部から配管18を通して洗浄水(逆洗水)をカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂が流動するように供給し、配管16を通して排出することにより、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂が撹拌され、比重の重いカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層34の上方に接する形で、比重の軽いアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層32が形成される。この洗浄水(逆洗水)による洗浄により、樹脂塔10の内部に残存している糖液、カチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂に付着している糖液等が除去される。ここで、樹脂塔10内には、コレクタ20がアニオン交換樹脂層32とカチオン交換樹脂層34の分離面より下になるように設置されている。
なお、逆洗水を供給する配管18等が、糖液の精製後に樹脂塔10内でカチオン交換樹脂層34とアニオン交換樹脂層32とを分離して形成する分離手段として機能することになる。
分離工程終了後は、カチオン交換樹脂層34のカチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂層32のアニオン交換樹脂を再生する(再生工程)。図2において、例えば、アニオン交換樹脂再生剤を、配管16を通して樹脂塔10の上部からアニオン交換樹脂層32を通るように供給し、コレクタ20から配管26を通して排出する。このとき、カチオン交換樹脂層34にアニオン交換樹脂再生剤ができるだけ接触しないように配管18を通して樹脂塔10の下部から水を供給し、アニオン交換樹脂再生剤と共にコレクタ20から配管22を通して排出する。その後、配管18を通して樹脂塔10の下部から水を供給したまま、配管16を通して樹脂塔10の上部から洗浄水を供給し、コレクタ20から配管22を通して排出することによって、アニオン交換樹脂層32に残ったアニオン交換樹脂再生剤を除去する。次に、カチオン交換樹脂再生剤を、配管18を通して樹脂塔10の下部からカチオン交換樹脂層34を通るように供給し、コレクタ20から配管22を通して排出する。このとき、アニオン交換樹脂層32にカチオン交換樹脂再生剤ができるだけ接触しないように配管16を通して樹脂塔10の上部から水を供給し、カチオン交換樹脂再生剤と共にコレクタ20から配管22を通して排出する。次に、樹脂塔10の上部から配管16を通して、底部から配管18を通して洗浄水、逆洗水をそれぞれ通水し、コレクタ20から配管22を通して排出して、水洗する。
なお、アニオン交換樹脂再生剤を供給する配管16、カチオン交換樹脂再生剤を供給する配管18等が、カチオン交換樹脂層34のカチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂層32のアニオン交換樹脂を再生する再生手段として機能することになる。
このようにして、図3に示すように、再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層38の上方に接する形で、再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層36が形成された状態となる。
再生工程終了後は、再生カチオン交換樹脂層38と再生アニオン交換樹脂層36とが分離した状態から、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に、再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する(再構成工程)。図3において、例えば、樹脂塔10の下部から配管18を通して撹拌水や、空気等の気体等を再生カチオン交換樹脂層38の再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂層36の再生アニオン交換樹脂が流動するように供給し、配管16を通して排出することにより、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂が撹拌され、図4に示すように、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を含む再生混床層40が形成される(混合工程)。再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂の撹拌は、振動や、撹拌装置を用いた撹拌等によって行ってもよい。
混合工程終了後は、図4において、例えば、再生混床層40内の所定の位置に設置されたディストリビュータ24から配管26を通して撹拌水を、ディストリビュータ24の上方の再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂が流動するように上向流で供給し、配管16を通して排出することにより、再生混床層40の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂が撹拌され、図5に示すように、再生混床層40の上方に、比重の軽い再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層42が充填されている状態に分離して(第2分離工程)再構成し、図1に示した精製装置1と同様の状態とする。
第2分離工程において、再生混床層40の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂が撹拌され、再生混床層40の上方に接して、比重の重い再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂単床層が形成され、再生カチオン交換樹脂単床層の上方に接して、比重の軽い再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層(再生アニオン交換樹脂単床層)42が形成されている状態に分離して再構成されてもよい。この場合、糖液の精製装置は、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に接して、再生カチオン交換樹脂単床層が充填され、再生カチオン交換樹脂単床層の上方に接して、再生アニオン交換樹脂単床層が充填されている樹脂塔を備えることになる。
なお、撹拌水、気体を供給する配管18、撹拌水を供給する配管26、ディストリビュータ24等が、再生カチオン交換樹脂層と再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に、再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する再構成手段として機能することになる。そして、撹拌水、気体を供給する配管18等が、再生カチオン交換樹脂層38と再生アニオン交換樹脂層36とが分離した状態から、再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層40を形成する混合手段として機能し、撹拌水を供給する配管26、ディストリビュータ24等が、再生混床層40の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を撹拌し、再生混床層40の上方に再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層42が充填されている状態に分離する第2分離手段として機能することになる。
混床層および単床層で用いられるアニオン交換樹脂としては、強塩基性アニオン交換樹脂または弱塩基性アニオン交換樹脂が挙げられるが、糖液が蔗糖液の場合には、pHが低下すると還元糖への分解が促進されてしまう等の点から、強塩基性アニオン交換樹脂を用いることが好ましく、糖液が蔗糖液以外の糖液の場合には、強塩基性アニオン交換樹脂または弱塩基性アニオン交換樹脂を用いればよい。
強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば、アンバーライト(登録商標、以下同様)IRA900、IRA400、IRA402BL、IRA404J、IRA458RF、ダイヤイオン(登録商標)SA10A、SA11A、PA306、PA308等のI形強塩基性アニオン交換樹脂等が挙げられる。弱塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば、アンバーライトXE583、ダイヤイオンWA−30等が挙げられる。
混床層で用いられるカチオン交換樹脂としては、強酸性カチオン交換樹脂または弱酸性カチオン交換樹脂が挙げられるが、pHが低下すると還元糖への分解が促進されてしまう等の点から、弱酸性カチオン交換樹脂が好ましい。
強酸性カチオン交換樹脂としては、例えば、アンバーライトFPC20等が挙げられる。弱酸性カチオン交換樹脂としては、例えば、アンバーライトFPC3500、IRC76、FPC76J、ダイヤイオンWK10、WK11、ダウエックスMAC−3等が挙げられる。
アニオン交換樹脂再生剤としては、水酸化ナトリウム水溶液等が用いられる。
カチオン交換樹脂再生剤としては、塩酸、硫酸等の酸が用いられる。
コレクタ20は、樹脂層内の液を外部へ排出できる構成のものであればよく、特に制限はない。コレクタ20の設置位置は、分離工程後に、アニオン交換樹脂層32とカチオン交換樹脂層34の分離面より下になるように設置されていればよい。
ディストリビュータ24は、樹脂層内へ撹拌水を上向流で供給できる構成のものであればよく、特に制限はない。ディストリビュータ24の設置位置は、第2分離工程において、再生混床層40の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂が撹拌されるように撹拌水を上向流で供給することができるような位置に設置されていればよい。
精製の対象となる糖液(原料糖)は、蔗糖液、澱粉糖等が挙げられる。本実施形態に係る糖液の精製方法および精製装置は、蔗糖液の精製に好適に適用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1〜5に示すフローの糖液の精製装置1を用いて、再生操作完了後にディストリビュータ24から撹拌水を上向流で通水して、再生混床層40の上部の一部のみ分離操作を行うことで、樹脂塔の上部から順に強塩基性アニオン交換樹脂の再生単床層、弱酸性カチオン交換樹脂の再生単床層、強塩基性アニオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂の再生混床層を形成させる場合(実施例1)と、再生操作後に撹拌水の通水による分離操作を行わなかった場合(比較例1)の処理液品質、および処理量を比較した。イオン交換樹脂塔には、再生したH形弱酸性カチオン交換樹脂(アンバーライトIRC76)を20mL、再生した強塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトFPA60)を40mL充填した。
(1)糖液精製工程
イオン交換樹脂塔に、蔗糖液原料(Brix値55.00%、導電率146.3μS/cm、色価57)を、液温45℃、流速40mL/hの通液条件で、1000mL通液し、精製蔗糖液を得た。図6にアニオン交換樹脂量換算の通液量(L/L−AER)に対する導電率(μS/cm)を示すように、再生操作後に撹拌水の供給による樹脂分離を行った場合(実施例1)は、処理液の導電率が2μS/cmに達するまで、アニオン交換樹脂量換算で22.5倍量通液することができた。これに対して、再生操作後に撹拌水の供給による樹脂分離を行なかった場合(比較例1)は、処理液の導電率が2μS/cmに達するまでの通液量は、アニオン交換樹脂量換算で20.6倍量であった。
このように、実施例1のような構成の精製装置により、混床式システムの脱塩性能と甘水の量は維持しつつ、処理量を向上させることができることがわかった。
1 精製装置、10 樹脂塔、12 単床層、14 混床層、16,18,22,26 配管、20 コレクタ、24 ディストリビュータ、32 アニオン交換樹脂層、34 カチオン交換樹脂層、36 再生アニオン交換樹脂層、38 再生カチオン交換樹脂層、40 再生混床層、42 再生単床層。

Claims (6)

  1. 糖液の精製を行うための糖液精製装置であって、
    カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層の上方に、アニオン交換樹脂の単床層が充填されている樹脂塔を備えることを特徴とする糖液精製装置。
  2. 請求項1に記載の糖液精製装置であって、
    糖液の精製後に、前記樹脂塔内で、前記混床層のカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層と、前記単床層のアニオン交換樹脂および前記混床層のアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層とを分離して形成する分離手段と、
    前記カチオン交換樹脂層のカチオン交換樹脂および前記アニオン交換樹脂層のアニオン交換樹脂を再生する再生手段と、
    前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に、前記再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する再構成手段と、
    を備えることを特徴とする糖液精製装置。
  3. 請求項2に記載の糖液精製装置であって、
    前記再構成手段は、
    前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層を形成する混合手段と、
    前記再生混床層の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を撹拌し、前記再生混床層の上方に前記再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層が充填されている状態に分離する第2分離手段と、
    を備えることを特徴とする糖液精製装置。
  4. 糖液の精製を行うための糖液精製方法であって、
    カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して形成された混床層の上方に、アニオン交換樹脂の単床層が充填されている樹脂塔を用いることを特徴とする糖液精製方法。
  5. 請求項4に記載の糖液精製方法であって、
    糖液の精製後に、前記樹脂塔内で、前記混床層のカチオン交換樹脂を含むカチオン交換樹脂層と、前記単床層のアニオン交換樹脂および前記混床層のアニオン交換樹脂を含むアニオン交換樹脂層とを分離して形成する分離工程と、
    前記カチオン交換樹脂層のカチオン交換樹脂および前記アニオン交換樹脂層のアニオン交換樹脂を再生する再生工程と、
    前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層の上方に接して、前記再生アニオン交換樹脂の再生単床層が充填されている状態に再構成する再構成工程と、
    を含むことを特徴とする糖液精製方法。
  6. 請求項5に記載の糖液精製方法であって、
    前記再構成工程は、
    前記再生された再生カチオン交換樹脂を含む再生カチオン交換樹脂層と前記再生された再生アニオン交換樹脂を含む再生アニオン交換樹脂層とが分離した状態から、前記再生カチオン交換樹脂と前記再生アニオン交換樹脂とを混合して形成された再生混床層を形成する混合工程と、
    前記再生混床層の上部の一部において再生カチオン交換樹脂と再生アニオン交換樹脂を撹拌し、前記再生混床層の上方に前記再生アニオン交換樹脂を含む再生単床層が充填されている状態に分離する第2分離工程と、
    を含むことを特徴とする糖液精製方法。
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