JP2020057485A - ラミネート型二次電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】意図しない領域での外装材の溶着を効果的に防止する。【解決手段】ラミネート型二次電池の製造方法は、互いに対向するようになる外装材41,42の少なくとも一方のシーラント層45上にマスキング層47を適用する工程と、電極体5及び電解液を収容したラミネート外装体40の互いに対向する外装材41,42に加熱部51を接触させて加熱することで、ラミネート外装体40を封止する工程と、を含んでいる。マスキング層47は、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域から電極体5の側にずれた領域に適用される。【選択図】図10
Description
本発明は、ラミネート型二次電池およびラミネート型二次電池の製造方法に関する。
近年、ラミネート外装体に電池要素(電極体)が封止されることで製造されたラミネート型二次電池が広く利用に供されている。ラミネート外装体は、通常、例えばアルミニウムなどの薄い金属層と、この金属層上に積層されたシーラント層と、を有する二つの外装材を熱溶着することで形成される。ラミネート外装体を形成するようになる二つの外装材は、シーラント層が互いに対面するようにして、配置される。シーラント層は、通常、熱可塑性を有する樹脂を含んでいる。ヒートバーを外装材に接触させて当該外装材を加熱することで、対面する二つのシーラント層が溶着し、積層された二つの外装材を接着(シール)することができる。このようなシール条件に、熱、圧力、時間が関わることが知られている。
ところが、シール条件によっては、接着予定領域以外の領域においても、二つの外装材が互いに接着されることがあった。すなわち、ラミネート外装体の意図しない領域において二つの外装材が接着されることがあった。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、意図しない領域での外装材の溶着を効果的に防止することを目的とする。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法は、
金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、前記ラミネート外装体内に配置された電極体及び電解液と、を有するラミネート型二次電池を製造する方法であって、
互いに対向するようになる前記外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上にマスキング層を適用する工程と、
前記電極体および前記電解液を収容した前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材に加熱部を接触させて加熱することで、前記ラミネート外装体を封止する工程と、を備え、
前記マスキング層は、前記外装材のうちの前記加熱部が接触する領域から前記電極体の側にずれた領域に適用される。
金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、前記ラミネート外装体内に配置された電極体及び電解液と、を有するラミネート型二次電池を製造する方法であって、
互いに対向するようになる前記外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上にマスキング層を適用する工程と、
前記電極体および前記電解液を収容した前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材に加熱部を接触させて加熱することで、前記ラミネート外装体を封止する工程と、を備え、
前記マスキング層は、前記外装材のうちの前記加熱部が接触する領域から前記電極体の側にずれた領域に適用される。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記マスキング層は、前記外装材のうちの前記加熱部が接触する領域から0.1mm以上50mm以下離れた領域内に適用されるようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記マスキング層は、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層に対して非接着性の材料を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記マスキング層は、前記外装材の前記少なくとも一方の前記シーラント層よりも高い軟化点を有した樹脂材料を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記マスキング層は、カプトン、ポリアセタール、およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも一種を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層は、ポリオレフィン系樹脂を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法の前記マスキング層を適用する工程において、前記マスキング層は前記シーラント層に貼り付けられることによって適用されるようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法の前記マスキング層を適用する工程において、前記マスキング層を構成する組成物を前記シーラント層に塗布して乾燥することによって前記マスキング層が適用されるようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池の製造方法において、前記ラミネート外装体を封止する工程は、減圧環境下で実施されるようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池は、
金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、
複数の電極を有し、前記ラミネート外装体に収容された電極体と、
前記ラミネート外装体に収容された電解液と、を備え、
前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材を接着領域で溶着することで、前記電極体及び前記電解液を収容する収容空間が形成され、
前記互いに対向する外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上であって、前記収容空間内となる位置に、マスキング層が適用されている。
金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、
複数の電極を有し、前記ラミネート外装体に収容された電極体と、
前記ラミネート外装体に収容された電解液と、を備え、
前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材を接着領域で溶着することで、前記電極体及び前記電解液を収容する収容空間が形成され、
前記互いに対向する外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上であって、前記収容空間内となる位置に、マスキング層が適用されている。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記マスキング層は、前記接着領域に少なくとも部分的に隣接していてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記マスキング層は、前記接着領域に沿って線状に延びていてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記マスキング層は、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層に対して非接着性の材料を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記マスキング層は、前記外装材の前記少なくとも一方の前記シーラント層よりも高い軟化点を有した樹脂材料を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記マスキング層は、カプトン、ポリアセタール、およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも一種を含むようにしてもよい。
本発明によるラミネート型二次電池において、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層は、ポリオレフィン系樹脂を含むようにしてもよい。
本発明によれば、意図しない領域での外装材の溶着を効果的に防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図14は、本発明による積層型電極の一実施の形態を説明するための図である。
以下に説明する一実施の形態において、ラミネート型二次電池1は、ラミネート外装体40と、ラミネート外装体40内に収容された電極体5と、電極体5に接続されてラミネート外装体40の内部から外部へと延び出したタブ3と、を有している。このうちラミネート外装体40は、二枚の外装材41,42を積層し、外装材41,42の周縁を接着(溶着)することによって形成されている。すなわち、ラミネート外装体40の周縁に、二つの外装材41,42を接着してなる接着領域Ajが設けられている。タブ3は、二枚の外装材41,42の間を通過して、ラミネート外装体40の内部から外部へと延び出している。電極体5は、交互に積層された第1電極板10及び第2電極板20と、第1電極板10及び第2電極板20の間に位置する絶縁体30と、を有している。
このようなラミネート型二次電池1では、背景技術の欄で説明したように、外装材41,42のシーラント層45が剥がれて金属層44が露出することにより、電極板10,20とラミネート外装体40との短絡が生じ得る。電極板10,20とラミネート外装体40との短絡が生じると、ラミネート型二次電池1が予定された機能を発揮することができなくなる。一方、本実施の形態に係るラミネート型二次電池1は、以下に説明するように、ラミネート外装体40からのシーラント層45の剥離を防止するための工夫がなされている。したがって、本実施の形態によるラミネート型二次電池1は、期待された機能を安定して発揮することができ、この点において優れた信頼性を有している。
以下において、ラミネート型二次電池1が積層型リチウムイオン二次電池を構成する例について説明する。この例において、第1電極板10は正極板10Xを構成し、第2電極板20は負極板20Yを構成するものとする。ただし、以下に説明する作用効果の記載からも理解され得るように、ここで説明する一実施の形態は、リチウムイオン二次電池に限定されることなく、リチウムイオン以外の二次電池にも適用することができ、さらには積層型二次電池に限られることなく、巻回型二次電池にも適用することができる。すなわち、本実施の形態は、電極体5をラミネート外装体40内に収容してなるラミネート型二次電池1に広く適用され得る。
まず、ラミネート外装体40の構成について説明する。ラミネート外装体40は、電極体5を封止するための包装材である。図1、図5及び図6に示すように、ラミネート外装体40は、第1外装材41及び第2外装材42を有している。各外装材41,42は、金属層44と、金属層44に積層されたシーラント層45と、を有している(図5及び図6参照)。金属層44は、高いガスバリア性と成形加工性を有することが好ましい。
金属層44をなす材料としては、外部からの水分の侵入を防ぎつつラミネート型二次電池全体の強度を向上させるものであれば特に限定されないが、水分遮断性と重量ならびにコストの面から公知の金属、金属酸化物、金属窒化物及びこれらの合金を用いることができ、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等が好ましく、アルミニウムを特に好ましく用いることができる。電池全体の強度が確保できるのであれば、金属箔の代わりに蒸着やスパッタリングなどにより金属層を設けても良い。
シーラント層45は、絶縁性を有しており、ラミネート外装体40内に収容する電極板10,20と金属層44との短絡を防止する。また、シーラント層45は、絶縁性に加えて、熱可塑性(接着性)を有している。第1外装材41及び第2外装材42は、シーラント層45が互いに対面するようにして積層され、その周縁を互いに溶着されている。さらに、第1外装材41及び第2外装材42の間に、電極体5の収容空間RSが形成される。ラミネート外装体40は、電極体5及び電解液をその内部に密閉する。シーラント層45は、電解液にも接触することから、耐薬品性を有していることが好ましい。このようなシーラント層45の材料として、ポリオレフィン系樹脂、具体的には、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、低密度ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニルを用いることができる。
図示された例において、第1外装材41は、板状の部材として形成されている。一方、第2外装材42は、カップ状に形成されている。第2外装材42は、カップ状の膨出部42aと、膨出部42aに接続した鍔部42bと、を有している。鍔部42bは、膨出部42aを周状に取り囲み、膨出部42aの周縁と接続している。鍔部42bは、第1外装材41と第2外装材42との間の収容空間RSを密閉するように、第1外装材41と接着している。膨出部42aは、例えば絞り加工によって製造される。
ただし、以上の例に限られず、ラミネート外装体40は、一枚の外装材を折り返すことによって、形成されるようにしてもよい。この例において、ラミネート外装体40は、折り返し部以外の縁部において、互いに対向する外装材を接着してなる接着領域を有することになる。
タブ3は、ラミネート型二次電池1における端子として機能する。電極体5の正極板10X(第1電極板10)に一方のタブ3が電気的に接続し、電極体5の負極板20Y(第2電極板20)に他方のタブ3が電気的に接続している。タブ3は、アルミニウム、ニッケル、ニッケルメッキ銅等を用いて形成され得る。一対のタブは、ラミネート外装体40の内部から、ラミネート外装体40の外部へと延び出している。図示された例において、タブ3は、電極体5から引出方向dxに沿ってラミネート外装体40外まで引き出されている。
なお、ラミネート外装体40とタブ3との間は、タブ3が延び出す領域において、封止されている。具体的には、図1や図6に示すように、タブ3とラミネート外装体40との間にシール材4が設けられている。シール材4は、タブ3とラミネート外装体40との間を封止して、ラミネート外装体40の収容空間RSを密閉する。また、シール材4は、接着性を有しており、タブ3とラミネート外装体40とを接合する。図6によく示されているように、電極板10,20の積層方向dzにおけるタブ3の両側にシール材4が、それぞれ設けられている。
次に、電極体5について、図示された具体例を主として参照しながら、説明する。電極体5は、正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)と、正極板10X及び負極板20Yの間に位置する絶縁体30と、を有している。このうち、まず、正極板10X及び負極板20Yについて説明する。
図2、図3,図5及び図6に示すように、電極体5は、複数の正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)を有している。正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)は、一つのラミネート外装体40内に、例えば、それぞれ10枚以上、或いはそれぞれ15枚以上、或いはそれぞれ20枚以上含まれている。正極板10X及び負極板20Yは、積層方向dzに沿って交互に配列されている。電極体5及びラミネート型二次電池1は、全体的に偏平形状を有し、積層方向dzへの厚さが薄く、積層方向dzに直交する引出方向dx及び幅方向dyに広がっている。
なお、図面間での方向関係を明確化するため、いくつかの図面には、引出方向dx、幅方向dy及び積層方向dzを図面間で共通する方向として示している。
図示された非限定的な例において、正極板10X及び負極板20Yは、長方形形状の外輪郭を有している。正極板10X及び負極板20Yは、積層方向dzに直交する引出方向dxに長手方向を有し、積層方向dz及び引出方向dxの両方に直交する幅方向dyに短手方向を有する。図2及び図4に示すように、正極板10X及び負極板20Yは、引出方向dxにずらして配置されている。より具体的には、複数の正極板10Xは、引出方向dxにおける一側(図2の左下側及び図4の左側)に寄って配置され、複数の負極板20Yは、引出方向dxにおける他側(図2の右上側及び図4の右側)に寄って配置されている。正極板10X及び負極板20Yは、引出方向dxにおける中央において、積層方向dzに重なり合っている。なお、図2では、絶縁体30の図示を省略している。
正極板10X(第1電極板10)は、図示するように、シート状の外形状を有している。正極板10X(第1電極板10)は、正極集電体11X(第1電極集電体11)と、正極集電体11X上に設けられた正極活物質層12X(第1電極活物質層12)と、を有している。リチウムイオン二次電池において、正極板10Xは、放電時にリチウムイオンを放出し、充電時にリチウムイオンを吸蔵する。
正極集電体11Xは、互い対向する第1面11a及び第2面11bを主面として有している。正極活物質層12Xは、正極集電体11Xの第1面11a及び第2面11bの少なくとも一方の面上に形成される。具体的には、正極集電体11Xの第1面11a又は第2面11bが、電極体5に含まれる電極板10,20のうちの積層方向dzにおける最外方に位置する場合、正極集電体11Xの最外方側となる面には正極活物質層12Xが設けられない。この正極集電体11Xの位置に依存した正極活物質層12Xの有無を除き、ラミネート型二次電池1に含まれる複数の正極板10Xは、正極集電体11Xの両側に正極活物質層12Xを有し、互いに同一に構成され得る。
正極集電体11X及び正極活物質層12Xは、ラミネート型二次電池1(リチウムイオン二次電池)に適用され得る種々の材料を用いて種々の製法により、作製され得る。一例として、正極集電体11Xは、アルミニウム箔によって形成され得る。正極活物質層12Xは、例えば、正極活物質、導電助剤、バインダーとなる結着剤を含んでいる。正極活物質層12Xは、正極活物質、導電助剤及び結着剤を溶媒に分散させてなる正極用スラリーを、正極集電体11Xをなす材料上に塗工して固化させることで、作製され得る。正極活物質として、例えば、一般式LiMxOy(ただし、Mは金属であり、x及びyは金属Mと酸素Oの組成比である)で表される金属酸リチウム化合物が用いられる。金属酸リチウム化合物の具体例として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等が例示され得る。導電助剤としては、アセチレンブラック等が用いられ得る。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン等が用いられ得る。
図4に示すように、正極集電体11X(第1電極集電体11)は、第1端部領域a1及び第1電極領域b1を有している。正極活物質層12X(第1電極活物質層12)は、正極集電体11Xの第1電極領域b1のみに配置されている。第1端部領域a1及び第1電極領域b1は、引出方向dxに配列されている。第1端部領域a1は、第1電極領域b1よりも引出方向dxにおける外側(図4における左側)に位置している。複数の正極集電体11Xは、図6に示すように、第1端部領域a1において、抵抗溶接や超音波溶接、テープによる貼着、融着等によって接合され、電気的に接続している。図示された例では、一つのタブ3が、第1端部領域a1において正極集電体11Xに電気的に接続している。タブ3は、電極体5から引出方向dxに延び出している。一方、図4に示すように、第1電極領域b1は、負極板20Yの後述する負極活物質層22Yに対面する領域内に位置している。そして、図5に示すように、幅方向dyに沿った正極板10Xの幅は、幅方向dyに沿った負極板20Yの幅よりも狭くなっている。このような第1電極領域b1の配置により、正極活物質層12Xからのリチウムの析出を防止することができる。
次に、負極板20Y(第2電極板20)について説明する。負極板20Yも、正極板10Xと同様に、シート状の外形状を有している。負極板20Y(第2電極板20)は、負極集電体21Y(第2電極集電体21)と、負極集電体21Y上に設けられた負極活物質層22Y(第2電極活物質層22)と、を有している。リチウムイオン二次電池において、負極板20Yは、放電時にリチウムイオンを吸蔵し、充電時にリチウムイオンを放出する。
負極集電体21Yは、互い対向する第1面21a及び第2面21bを主面として有している。負極活物質層22Yは、負極集電体21Yの第1面21a及び第2面21bの少なくとも一方の面上に形成される。具体的には、負極集電体21Yの第1面21a又は第2面21bが、電極体5に含まれる電極板10,20のうちの積層方向dzにおける最外方に位置する場合、負極集電体21Yの最外方側となる面には負極活物質層22Yが設けられない。この負極集電体21Yの位置に依存した負極活物質層22Yの有無を除き、ラミネート型二次電池1に含まれる複数の負極板20Yは、負極集電体21Yの両側に負極活物質層22Yを有し、互いに同一に構成され得る。
負極集電体21Y及び負極活物質層22Yは、ラミネート型二次電池1(リチウムイオン二次電池)に適用され得る種々の材料を用いて種々の製法により、作製され得る。一例として、負極集電体21Yは、例えば銅箔によって形成される。負極活物質層22Yは、例えば、炭素材料からなる負極活物質、及び、バインダーとして機能する結着剤を含んでいる。負極活物質層22Yは、例えば、炭素粉末や黒鉛粉末等からなる負極活物質とポリフッ化ビニリデンのような結着剤とを溶媒に分散させてなる負極用スラリーを、負極集電体21Yをなす材料上に塗工して固化することで、作製され得る。
図4に示すように、負極集電体21Y(第2電極集電体21)は、第2端部領域a2及び第2電極領域b2を有している。負極活物質層22Y(第2電極活物質層22)は、負極集電体21Yの第2電極領域b2に配置されている。第2端部領域a2及び第2電極領域b2は、引出方向dxに配列されている。第2端部領域a2は、第2電極領域b2よりも引出方向dxにおける外側(図4における右側)に位置している。複数の負極集電体21Yは、第2端部領域a2において、抵抗溶接や超音波溶接、テープによる貼着、融着等によって接合され、電気的に接続している。一つのタブ3が、第2端部領域a2において負極集電体21Yに電気的に接続することができる。タブ3は、電極体5から引出方向dxに延び出している。
既に説明したように、正極板10Xの第1電極領域b1は、負極板20Yの第2電極領域b2に対面する領域の内側に位置している(図4参照)。すなわち、第2電極領域b2は、正極板10Xの正極活物質層12Xに対面する領域を内包する領域に広がっている。図5に示すように、幅方向dyに沿った負極板20Yの幅は、幅方向dyに沿った正極板10Xの幅よりも広くなっている。
次に、絶縁体30について説明する。絶縁体30は、正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)の間に位置する。絶縁体30は、正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)の接触による短絡を防止する。絶縁体30は、大きなイオン透過度(透気度)、所定の機械的強度、および、電解液、正極活物質、負極活物質等に対する耐久性を有していることが好ましい。このような絶縁体30として、例えば、絶縁性の材料によって形成された多孔質体や不織布等を用いることができる。ラミネート外装体40内には、電極体5とともに電解液が封入される。電解液が、多孔質体や不織布からなる絶縁体30に含浸することで、電極板10,20の電極活物質層12,22に電解液が接触した状態に維持される。
図示された例では、単一の絶縁体30が、積層方向dzに隣り合う任意の二つの電極板10,20の間に位置している。絶縁体30は、折り曲げ可能なシート状の部材である。絶縁体30は、互いに対向する一対の主面として、第1面30a及び第2面30bを有している。図3や図5に示すように、絶縁体30は、幅方向dyで交互に逆向きに折り返すことで、積層方向dzに隣り合う正極板10Xおよび負極板20Yの間を順に延びている。絶縁体30は、幅方向dyにおける一側で折り返す第1折り返し部31と、幅方向dyにおける一側とは逆側となる他側で折り返す第2折り返し部32と、を有している。すなわち、絶縁体30は、つづら折り形状となっている。ただし、本実施の形態において、絶縁体30は、つづら折り形状となっている必要はなく、枚葉状の絶縁体30が、正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)の間に配置され、正極板10X(第1電極板10)及び負極板20Y(第2電極板20)を絶縁するようにしてもよい。
図4に示すように、平面視において、絶縁体30は、正極板10Xの正極活物質層12Xの全領域を覆うように広がっている。したがって、図5に示すように、幅方向dyにおける絶縁体30の幅は、幅方向dyにおける正極板10Xの幅よりも広くなっている。また、引出方向dxにおける絶縁体30の長さは、引出方向dxにおける正極活物質層12Xの長さよりも長くなっている。
同様に、図4に示すように、平面視において、絶縁体30は、負極板20Yの負極活物質層22Yの全領域を覆うように広がっている。すなわち、幅方向dyにおける絶縁体30の幅は、幅方向dyにおける負極板20Yの幅よりも広くなっている。また、引出方向dxにおける絶縁体30の長さは、引出方向dxにおける負極活物質層22Yの長さよりも長くなっている。
以上のような絶縁体30として、樹脂性多孔フィルムを用いることができる。より具体的には、絶縁体30として、融点が80〜140℃程度の熱可塑性樹脂からなる多孔フィルムを用いることができる。熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂を採用することができる。
また、絶縁体30が、基材層と、基材層に積層された機能層と、を有するようにしてもよい。このような構成によれば、正極板10Xに対面する絶縁体30の第1面30aと、負極板20Yに対面する絶縁体30の第2面30bとが、異なる性質を有するようにすることができる。例えば、大面積で電解液の乾きが生じ易い負極板20Yに、空孔率の大きい機能層が対面するようにし、正極板10Xに基材層が対面するようにしてもよい。また、別の例として、昇温し易い正極板10Xに、耐熱性に優れた機能層が対面するようにし、負極板20Yに基材層が対面するようにしてもよい。基材層として、例えば、直前に説明した樹脂製多孔フィルムを用いることができる。機能層として、例えば、無機材料を含む層を採用することができる。無機材料により、優れた耐熱性、例えば150°以上の耐熱性を機能層に付与することができる。このような無機材料として、セルロース及びその変成体、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等の繊維状物や粒子状物を例示することができ、このような無機材料を用いることによって、基材層よりも高い空孔率を機能層に付与することも可能となる。
ところで、図5に示すように、本実施の形態におけるラミネート型二次電池1では、少なくとも一方の外装材にマスキング層47が設けられている。マスキング層47は、外装材41,42のシーラント層45の一部分上に設けられる。マスキング層47は、シーラント層45を被覆することで、互いに対向する外装材41,42の一対のシーラント層45が意図せず接着することを防止するために設けられている。したがって、一方の外装材のシーラント層45上に設けられたマスキング層47は、他の外装材41,42のシーラント層45に対面するようにしてもよいし、或いは、他の外装材41,42のシーラント層45上に設けられた他のマスキング層47に対面するようにしてもよい。
図示された例において、マスキング層47は、第1外装材41のシーラント層45上に設けられている。シーラント層45は、ラミネート外装体40の収容空間RS内となる領域にある。すなわち、マスキング層47は、接着予定領域よりも電極体5の側にずれた領域に設けられている。図示された例では、ラミネート外装体40は、平面視において矩形形状となっている。そして、後に参照する図14に示すように、ラミネート外装体40は、矩形形状の四辺に沿った四つの接着領域Aj1〜Aj4を含んでいる。そして、マスキング層47は、第4接着領域Aj4の近傍に設けられている。とりわけ、マスキング層47は、第4接着領域Aj4に隣接している。また、マスキング層47は、線状(とりわけ直線状)に延びる第4接着領域Aj4に沿って、線状(とりわけ直線状)に形成されている。後述するように、このようなマスキング層47は、第4接着領域Aj4を形成する際に、形成されるべき第4接着領域Aj4が意図せず、収容空間RS側に広がってしまうことを効果的に防止する。
マスキング層47は、互いに対向するシーラント層45が意図せず溶着してしまうことを防止するための層である。このようなマスキング層47は、第1の例として、シーラント層45と非接着性の層として形成することができる。すなわち、マスキング層47は、当該マスキング層47が設けられている外装材に対向して配置された外装材のシーラント層45に対して非接着性の樹脂材料を含むようにしてもよい。つまり、このマスキング層47によれば、後述する封止工程において、対向する外装材41,42が加熱されてシーラント層45だけでなくマスキング層47まで溶融したとしても、シーラント層45とマスキング層47がその後に溶着することを防止することができる。例えば、シーラント層45及びマーキング層47の一方を、疎水性ポリマーを含む層とし、シーラント層45及びマーキング層47の他方を、親水性ポリマーを含む層とすることができる。より具体的には、シーラント層45が、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂を用いて形成されている場合、マスキング層47の材料として、カプトン、ポリアセタール、ポリエステルを用いることができる。
また、マスキング層47は、第2の例として、シーラント層45の材料よりも軟化点の高い樹脂材料を含む層として形成することができる。すなわち、マスキング層47は、当該マスキング層47が設けられている外装材シーラント層45、つまり当該マスキング層47によって覆われたシーラント層45に含まれた熱可塑性樹脂の軟化点よりも高い軟化点を持つ熱可塑性樹脂を含むようにしてもよい。つまり、このマスキング層47によれば、後述する封止工程において、対向する外装材41,42が加熱されてシーラント層45溶融したとしても、マスキング層47が溶融することを防止することができる。これにより、マスキング層47が設けられた領域において互いに対向する外装材41,42が溶着することを効果的に防止することができる。一例として、シーラント層45が、低軟化点のポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂を用いて作製されている場合、マスキング層47の材料として、ポリエチレンテレフタラートに代表されるポリエステル系樹脂や、カプトン等のポリイミド系樹脂等の高軟化点の樹脂材料を用いることができる。
さらに、マスキング層47は、第3の例として、シーラント層45内での熱の広がりを抑制し得る構成を有するようにしてもよい。具体的には、図示された例のようにマスキング層47が、接着領域Ajに沿って線状に延びる場合には、その長手方向に直交する方向での幅W(図5及び図8参照)および高さH(図5及び図8参照)を十分な大きさとすればよい。一例として、マスキング層47が樹脂材料からなる場合、マスキング層47の幅Wを1mm以上50mm以下とし、高さHを0.01mm以上0.5mm以下とすることで、意図しない接着領域Ajの広がりを効果的に防止することができる。
次に、以上のような構成からなるラミネート型二次電池1の製造方法について説明する。
まず、正極板10X及び負極板20Yと、正極板10X及び負極板20Yを絶縁する絶縁体30と、を積層してなる電極体5を作製する。正極板10X、負極板20Yおよび絶縁体30は、上述した材料および製造方法により作製することができる。次に、作製された正極板10X、負極板20Yおよび絶縁体30を、正極板10X及び負極板20Yとの間に絶縁体30が位置するように、積層する。これにより、電極体5が得られる。その後、複数の正極板10Xの正極集電体11Xを互いに電気的に接続するとともに、さらにタブ3とも電気的に接続する。同様に、複数の負極板20Yの負極集電体21Yを互いに電気的に接続するとともに、さらにタブ3とも電気的に接続する。
次に、ラミネート外装体40を構成するようになる第1外装材41及び第2外装材42を準備する。第2外装材42には、例えば絞り加工によって、膨出部42aを形成する。次に、第2外装材42の膨出部42a内に電極体5を収容し、さらに第2外装材42上に第1外装材41を積層する。このとき、第2外装材42のシーラント層45と第1外装材41のシーラント層45とを対面させる。また、図7に示すように、各タブ3が第1外装材41と第2外装材42との間から延び出すようにする。
本実施の形態では、上述したように少なくとも一方の外装材41,42のシーラント層45上にマスキング層47が設けられる。したがって、シーラント層45上にマスキング層47を適用する工程が実施される。マスキング層47は、上述した材料や寸法で形成される。予めテープ状に形成されたマスキング層47をシーラント層45上に貼り付けることで、或いは、マスキング層47を構成する組成物をシーラント層45に塗布して乾燥することで、マスキング層47をシーラント層45上に適用することができる。
図7及び図8に示すように、一具体例として、第1マスキング層47A及び第2マスキング層47Bが形成される。図8に示すように、マスキング層47A,47Bは、第1外装材41のシーラント層45上に形成されている。マスキング層47A,47Bは、平面視矩形形状をなすラミネート外装体40の外輪郭をなす一つの縁部e4に沿って、引出方向dxに直線状に延びている。第1マスキング層47Aは、第2マスキング層47Bよりも縁部e4に近接している。すなわち、第1マスキング層47Aは、第2マスキング層47Bと縁部e4との間に位置している。また、第1マスキング層47Aは、第2マスキング層47B及び縁部e4から幅方向dyに離間している。マスキング層47A,47Bの引出方向dxに沿った長さは、縁部e4の引出方向dxに沿った全長よりも短くなっている。マスキング層47A,47Bの引出方向dxに沿った端部は、縁部e4の両端にそれぞれ接続する他の一対の縁部e2,e3まで到達していない。すなわち、マスキング層47A,47Bは、縁部e2,e3と交差していないし、縁部e2,e3まで到達もしていない。
次に、外装材41,42の間に電極体5が配置された状態において、膨出部42aを三方から取り囲む位置にて、第1外装材41及び第2外装材42を溶着する。図示された例では、第1〜第3接着領域Aj1〜Aj3が形成され、互いに対向する第1外装材41及び第2外装材42が溶着される。第1接着領域Aj1は、マスキング層47A,47Bが近接して設けられた第4縁部e4に対向して引出方向dxの延びる第1縁部e1に沿って形成されている。第1接着領域Aj1は、第1縁部e1の近傍に設けられ、引出方向dxに沿って直線状に延びている。
第2接着領域Aj2は、第2縁部e2に沿って、第2縁部e2の近傍を幅方向dyに直線状に延びている。第2接着領域Aj2は、その端部領域において、第1接着領域Aj1の端部領域と交差している。第2接着領域Aj2は、第2縁部e2と上述したマスキング層47A,47Bとの間を通過しており、マスキング層47A,47Bに交わっていない。第3接着領域Aj3は、第3縁部e3に沿って、第3縁部e3の近傍を幅方向dyに直線状に延びている。第3接着領域Aj3は、その端部領域において、第1接着領域Aj1の端部領域と交差している。第3接着領域Aj3は、第3縁部32と上述したマスキング層47A,47Bとの間を通過しており、マスキング層47A,47Bに交わっていない。
第1〜第3接着領域Aj1〜Aj3は、封止装置50の加熱された加熱部51を第1外装材41及び第2外装材42に押し当てることで、形成され得る。例えば120℃以上に加熱されたヒートバーで第1外装材41及び第2外装材42を加熱することで、二枚のシーラント層45が溶融し、その後に固化することで溶着する。
なお、外装材41,42とタブ3との間において、上述したシール材4をタブ3に固定しておく。第2接着領域Aj2及び第3接着領域Aj3では、このシール材4が外装材41,42と溶着し、タブ3と外装材41,42との間を封止する。
その後、三方に接着領域A1が形成され且つ一方に開口部Zが形成されたラミネート外装体40に、開口部Zを介して電解液を注入する。次に、開口部Zを、予備接着領域Aj5を形成して外装材41,42を接着することで、閉鎖する。図9及び図10に示すように、予備接着領域Aj5は、幅方向dyにおいて第1マスキング層47A及び第4縁部e4の間に形成される。この工程では、図9に示すように、封止装置50の一対の加熱部51が、外装材41,42に両側から接触して外装材41,42を互いに向けて加圧する。加熱部51は、ヒートバーとして、例えば120℃以上に加熱される。例えば、図9に示すように、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域は、幅方向dyに沿って0.1mm以上の長さLA1だけマスキング層47Aから離れている。また、マスキング層47Aから、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域までの最大の長さLA2は、50mm以下となっている。
なお、予備接着領域Aj5によるラミネート外装体40の封止工程は、減圧チャンバー55内において、減圧環境下で実施される。具体的には、電極体5を収容したラミネート外装体40を減圧チャンバー55内に搬送し、減圧チャンバー55を閉鎖する。その後、減圧チャンバー55が減圧される。このとき、加熱部51は、ラミネート外装体40の近傍において、所定の温度(例えば、120℃以上)に加熱された状態に維持される。減圧チャンバー55が所定の圧力以下に所定の時間だけ維持されるとともに、加熱部51が所定の温度以上に所定の時間だけ維持されると、加熱部51が外装材41,42に向けて移動し、ラミネート外装体40の封止が実施される。減圧チャンバー55内でラミネート外装体40の封止が実施されることで、絶縁体30の収容空間RS内にガスが残ることを効果的に防止することができる。
シーラント層45の溶融は、加熱部51が重ねられた領域だけでなく、その周囲領域でも生じる。したがって、得られた予備接着領域Aj5は、外装材41,42上における加熱部51が接触していた領域だけでなく、加熱部51が接触していた領域よりもいくらか広がる。予備接着領域Aj5の内側となる縁部(収容空間RSの側となる縁部)は、例えば、第2マスキング層47Bに隣接するようになる。結果として、第4接着領域Aj4は、第2マスキング層47Bに隣接して線状に延びるようになる。
なお、予備接着領域Aj5は、その両端領域において、第2接着領域Aj2及び接着領域Aj3と交差するように作製される。これにより、第1接着領域Aj1、第2接着領域Aj2、第3接着領域Aj3及び予備接着領域Aj5によって密閉された収容空間RSが形成され、この収容空間RS内に電極体5が位置するようになる。
このようにして、収容空間RSが密封されて仮の電池が得られる。次に、一対のタブ3に電圧を印加して、仮の電池を仮充電する。このような処理にともなって、ラミネート外装体40内の電解液からガスが発生し、収容空間RS内の圧力が上昇する。このとき、収容空間RSの内圧は、第1外装材41及び第2外装材42を互いから離間させるように作用する。つまり、各接着領域には、接着された外装材41,42を剥離させる力が作用する。
その後、図11に示すように、収容空間RSに通じる排気孔49を外装材41,42に形成する。排気孔49は、第1マスキング層47Aの近傍であって、幅方向dyにおいて第1マスキング層47A及び第2マスキング層47Bの間に位置する。排気孔49を形成することで、収容空間RSからガスを排気することができる。
その後、図12に示すように、絶縁体30のうちの予備接着領域Aj5、第1マスキング層47A及び排気孔49が形成された領域を、切断等により、断裁する。このとき、第1マスキング層47Aと第2マスキング層47Bとの間となる位置に、第4接着領域Aj4を形成する領域をラミネート外装体40に残すように、ラミネート外装体40のトリミングが実施される。
ただし、この断裁は、第4接着領域Aj4の形成後に実施されるようにしてもよいし、或いは、実施されなくてもよい。さらには、電極体5への初回充電時等に大量のガスが電解液から発生しない場合には、予備接着領域Aj5の作製から排気孔49の形成までの工程を省略して、第4接着領域Aj4を作製してもよい。
次に、第4接着領域Aj4を形成して収容空間RSを再度密閉する。第4接着領域Aj4は、幅方向dyにおいて第2マスキング層47Bと第2マスキング層47Bの外方に位置するラミネート外装体40の縁部との間に、形成される。この工程では、図13に示すように、封止装置50の一対の加熱部51が、外装材41,42に両側から接触して外装材41,42を互いに向けて加圧する。加熱部51は、ヒートバーとして、例えば120℃以上に加熱される。例えば、図13に示すように、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域は、幅方向dyに沿って0.1mm以上の長さLB1だけマスキング層47Bから離れている。また、マスキング層47Bから、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域までの最大の長さLB2は、50mm以下となっている。
第4接着領域Aj4によるラミネート外装体40の封止工程は、予備接着領域Aj5によるラミネート外装体40の封止工程と同様に、減圧チャンバー55内において減圧環境下で実施される。減圧チャンバー55が所定の圧力以下に所定の時間だけ維持されるとともに、加熱部51が所定の温度以上に所定の時間だけ維持されると、加熱部51が外装材41,42に向けて移動し、ラミネート外装体40の封止が実施される。減圧チャンバー55内でラミネート外装体40の封止が実施されることで、絶縁体30の収容空間RS内にガスが残ることを効果的に防止することができる。
また、得られた第4接着領域Aj4は、外装材41,42上における加熱部51が接触していた領域だけでなく、加熱部51が接触していた領域よりもいくらか広がる。第4接着領域Aj4の内側となる縁部(収容空間RSの側となる縁部)は、例えば、第2マスキング層47Bに隣接するようになる。結果として、第4接着領域Aj4は、第2マスキング層47Bに隣接して線状に延びるようになる。
第4接着領域Aj4は、その両端領域において、第2接着領域Aj2及び接着領域Aj3と交差するように作製される。これにより、第1接着領域Aj1、第2接着領域Aj2、第3接着領域Aj3及び第4接着領域Aj4によって密閉された収容空間RSが形成され、この収容空間RS内に電極体5が位置するようになる。
以上の工程を経て、図14に示すように接着領域Aj1〜AJ4によって収容空間RSが密閉され、ラミネート型二次電池1が得られる。
ところで、背景技術の欄で説明したように、ヒートバー151を外装材141,142に接触させて開口部を封止する際、接着予定領域Aa以外の領域においても、二つの外装材141,142が接着されることもある。すなわち、外装材141,142の意図しない領域において、二つの外装材141,142が接着されることがある。
また、本発明者は、上述した製造方法にて得られたラミネート型二次電池1、より具体的には、予備接着領域Aj5の作製、仮充電、排気孔49の形成によるガス排気等の工程を含み、且つ、予備接着領域Aj5及び第4接着領域Aj4の形成を減圧条件下で実施することで得られたラミネート型二次電池101(図15参照)において、この不具合が顕著に生じ得ることを確認した。このような現象が生じる理由の詳細はで不明であるが、以下のことが理由の一つと考えられる。ただし、本実施の形態は、以下の推定理由に拘束されない。
すなわち、接着領域AJ5,AJ4を形成する際、減圧チャンバーのスペース上の制約から、外装材141,142の近傍に加熱された又は加熱中のヒートバーが配置されることになる。つまり、減圧チャンバーが所定圧力以下に所定時間経過し、ヒートバーが所定温度以上に所定時間維持されるまで、高温のヒートバーがラミネート外装体140の近傍に配置される。このため、接着予定領域Aa以外の領域でも、ヒートバーから放射される熱によって、シーラント層が溶融しやすくなる。最終的に得られたラミネート型二次電池101では、図15に示すように、シーラント層が溶着されている外装材141,142の接着領域A4は、接着予定領域Aaよりも広い領域となる。加えて、接着領域A1の縁部Ae1,Ae2が不規則に入り組んだ凹凸状となり、さらには、接着予定領域Aaから離間した島状の接着領域Axも生じてしまう。
このような複雑な接着領域A1は、二つの外装材141,142を引き離す力が加えられた場合、当該二つの外装材141,142の剥離の起点を提供することになる。すなわち、接着された二つの外装材141,142が互いから引き剥がされやすくなる。とりわけリチウムイオン電池では、仮充電時に、電解液からガスが発生することがあり、このときラミネート外装体140内部圧力の上昇により外装材141,142を引き剥がす力が作用する。
二つの外装材141,142を引き剥がす力が発生した場合、いずれかの外装材141,142の金属層からシーラント層が剥がれ、当該金属層がラミネート外装体140内に露出することも想定される。露出した金属層が、ラミネート外装体内に収容された電極体105と接触して短絡すると、析出等の深刻な不具合が生じる。
一方、本実施の形態では、このような不具合を解消するための工夫がなされている。具体的には、上述してきた本実施の形態によるラミネート型二次電池1の製造方法は、互いに対向するようになる外装材41,42の少なくとも一方41のシーラント層45上に、マスキング層47を適用する工程を含んでいる。得られたラミネート型二次電池1では、互いに対向する外装材41,42の少なくとも一方41のシーラント層45上であって、収容空間RS内となる位置に、マスキング層47が適用されている。
互いに対向する外装材41,42の一対のシーラント層45の間にマスキング層47が介在することによって、外装材41,42が意図しない領域で溶着することを効果的に防止することができる。具体的には、或る程度の厚みHや或る程度の幅Wを有したマスキング層47によれば、封止装置50の加熱部51から供給された熱が、シーラント層45の広範な領域に広がることを効果的に防止することができる。また、軟化点の高いますマスキング層47を用いることで、マスキング層47の溶融を抑制することができる。とりわけ加熱部51が加熱される温度よりも高い軟化点を有したマスキング層47を用いることで、マスキング層47とシーラント層45が溶着すること効果的に防止することができる。更に、シーラント層45と非接着性のマスキング層47を用いることで、マスキング層47とシーラント層45が溶着すること効果的に防止することができる。
したがって、たとえ減圧下で封止工程を行ったとしても、接着領域AJ5,AJ4の縁部が入り組んだ凹凸を含むことや、接着を意図した領域から離間した位置に島状の接着領域が形成されることを、効果的に防止することができる。これにより、外装材41,42の金属層44からシーラント層45が剥がれることによって金属層44がラミネート外装体40内に露出することを効果的に防止することができる。したがって、外装材41,42の金属層44と電極体5との短絡を効果的に防止することができる。
ここで、本発明者が上述した本実施の形態による封止工程を実際に実施した結果の一例を説明する。実施例1〜3として、図7〜図14を参照して説明した上述の方法とほぼ同様の封止工程を実施して、ラミネート型二次電池1を作製した。より具体的には、実施例1〜3では、第1外装材41及び第2外装材42の両方にマスキング層47を形成した点、絶縁体30の第4縁部e4ではなく第2縁部e2に沿ってマスキング層47A,47Bを形成した点、第1接着領域Aj1、第3接着領域Aj3及び第4接着領域Aj4を先に作製し、予備接着領域Aj5を第2縁部e2に沿って形成するとともに、最後に第2接着領域Aj2を形成した点のみにおいて、上述の方法と異なるようにした。
実施例1〜3及び比較例1では、180℃まで加熱したヒートバーを、0.4MPaの圧力で4秒間、外装材41,42に押圧することで、外装材41,42を溶着して予備接着領域Aj5及び第4接着領域Aj4を作製した。
実施例1〜3の間で、異なるマスキング層47A,47Bを用いた。実施例1では、耐熱温度が200℃である、カプトン(登録商標)製の寺岡製作所製「カプトンテープ 650S#12」を用いた。実施例2では、ポリアセタール製の耐熱温度が60℃である、3M製「メンディングテープ 810」を用いた。実施例3では、ポリエチレンテレフタレート製の耐熱温度が180℃である、日東電工製「ポリエステル製テープ No.337」を用いた。
また、外装材41,42の層構成は、衝撃吸収層(25μm)/粘着層/緩衝層/アルミニウム層(40μm)/緩衝層/ポリプロピレン製シーラント層(80μm)、とした。ポリプロピレン製シーラント層上にマスキング層47を適用した。マスキング層47は、ヒートバーが接触領域から0.5mm〜5mmだけ収容空間RSの側へずれた領域に設けた。
比較例1では、マスキング層47を設けなかったことを除き、実施例1〜3と同様にしてラミネート型二次電池を作製した。
作製されたラミネート型二次電池について、タブ3と外装材41,42のアルミニウム層との間の抵抗値を測定した。また、腐食試験を実施して腐食の有無を確認した。実施例1〜3について、測定された抵抗値は、測定器の上限値(4GΩ)以上となり、腐食試験において腐食の発生が確認されなかった。一方、比較例1について、測定された抵抗値は、0.003MΩとなり、腐食試験において腐食の発生が確認された。
以上において説明してきた一実施の形態によれば、ラミネート型二次電池の製造方法は、互いに対向するようになる外装材41,42の少なくとも一方のシーラント層45上にマスキング層47を適用する工程を含んでいる。得られたラミネート型二次電池1において、互いに対向する外装材41,42の少なくとも一方のシーラント層45上であって、収容空間RS内となる位置に、マスキング層47が適用されている。すなわち、本実施の形態によれば、互いに対向する外装材41,42の一対のシーラント層45の間にマスキング層47が介在することによって、外装材41,42が意図しない領域で溶着することを効果的に防止することができる。
したがって、たとえ減圧下で封止工程を行ったとしても、接着領域の縁部が入り組んだ凹凸を含むことや、接着を意図した領域から離間した位置に島状の接着領域が形成されることを、効果的に防止することができる。これにより、外装材41,42の金属層44からシーラント層45が剥がれることによって金属層44が収容空間RSに露出することを効果的に防止することができる。したがって、外装材41,42の金属層44と電極体5との短絡を効果的に防止することができる。
上述してきた一実施の形態の一具体例において、マスキング層47は、外装材41,42のうちの加熱部51が接触する領域から0.1mm以上50mm以下離れた領域内に適用される。すなわちマスクキング層47が適用される位置は、加熱部51から0.1mm以上離間し且つ加熱部51から50mm以内の範囲内となる。したがって、外装材41,42上における加熱部51が接触する領域は、マスキング層47が適用された領域から離間している。したがって、加熱部51が接触する領域において外装材41,42に大きな厚みの変化が生じないようにすることができる。これにより、外装材41,42を安定して加熱し且つ安定して押圧することが可能となる。一方、外装材41,42上における加熱部51が接触する領域は、マスキング層47が適用された領域から大きく離間していない。したがって、加熱部51が接触する領域に対して実際に接着された接着領域が大きく広がることを効果的に防止することができる。そして、マスキング層47は、接着領域に少なくとも部分的に隣接するようにできる。この例によれば、接着領域の縁部がマスキング層47に沿うようにすることができる。すなわち、接着領域の縁部に凹凸ができることを効果的に防止することができる。このような作用効果は、接着領域が線状に延びることにともないマスキング層47も線状に延びている場合に、とりわけ顕著となる。
上述してきた一実施の形態の一具体例として、マスキング層47はシーラント層45に貼り付けられることによって適用される。この例によれば、マスキング層47を容易にシーラント層45上に固定することができる。
上述してきた一実施の形態の一具体例として、マスキング層47を構成する組成物をシーラント層45に塗布して乾燥することによってシーラント層45が適用されている。この例によれば、マスキング層47を安定してシーラント層45上に固定することができる。
一実施の形態を複数の具体例により説明してきたが、これらの具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば、上述した一具体例において、第4接着領域Aj4及び予備接着領域Aj5の近傍となる位置にマスキング層47を設ける例を示したが、この例に限られず、第1接着領域Aj1〜第3接着領域Aj3の近傍となる位置にマスキング層47を設けるようにしてもよい。
1 ラミネート型二次電池
3 タブ
4 シール材
5 電極体
10 第1電極板
10X 正極板
20 第2電極板
20Y 負極板
30 絶縁体
40 ラミネート外装体
41 第1外装材
42 第2外装材
42a 膨出部
42b 鍔部
44 金属層
45 シーラント層
47 マスキング層
47A 第1マスキング層
47B 第2マスキング層
49 排気孔
50 封止装置
51 加熱部
55 減圧チャンバー
AJ1 第1接着領域
AJ2 第2接着領域
AJ3 第3接着領域
AJ4 第4接着領域
AJ5 予備接着領域
Aa 接着予定領域
RS 収容空間
Z 開口部Z
Ax 島状の溶着領域
dx 引出方向
dy 幅方向
dz 積層方向
3 タブ
4 シール材
5 電極体
10 第1電極板
10X 正極板
20 第2電極板
20Y 負極板
30 絶縁体
40 ラミネート外装体
41 第1外装材
42 第2外装材
42a 膨出部
42b 鍔部
44 金属層
45 シーラント層
47 マスキング層
47A 第1マスキング層
47B 第2マスキング層
49 排気孔
50 封止装置
51 加熱部
55 減圧チャンバー
AJ1 第1接着領域
AJ2 第2接着領域
AJ3 第3接着領域
AJ4 第4接着領域
AJ5 予備接着領域
Aa 接着予定領域
RS 収容空間
Z 開口部Z
Ax 島状の溶着領域
dx 引出方向
dy 幅方向
dz 積層方向
Claims (16)
- 金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、前記ラミネート外装体内に配置された電極体及び電解液と、を有するラミネート型二次電池を製造する方法であって、
互いに対向するようになる前記外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上にマスキング層を適用する工程と、
前記電極体および前記電解液を収容した前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材に加熱部を接触させて加熱することで、前記ラミネート外装体を封止する工程と、を備え、
前記マスキング層は、前記外装材のうちの前記加熱部が接触する領域から前記電極体の側にずれた領域に適用される、ラミネート型二次電池の製造方法。 - 前記マスキング層は、前記外装材のうちの前記加熱部が接触する領域から0.1mm以上50mm以下離れた領域内に適用される、請求項1に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記マスキング層は、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層に対して非接着性の材料を含む、請求項1又は2に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記マスキング層は、前記外装材の前記少なくとも一方の前記シーラント層よりも高い軟化点を有した樹脂材料を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記マスキング層は、カプトン、ポリアセタール、およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層は、ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記マスキング層を適用する工程において、前記マスキング層は前記シーラント層に貼り付けられることによって適用される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記マスキング層を適用する工程において、前記マスキング層を構成する組成物を前記シーラント層に塗布して乾燥することによって前記マスキング層が適用される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 前記ラミネート外装体を封止する工程は、減圧環境下で実施される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池の製造方法。
- 金属層及び前記金属層に積層されたシーラント層を含む外装材を用いて形成されたラミネート外装体と、
複数の電極を有し、前記ラミネート外装体に収容された電極体と、
前記ラミネート外装体に収容された電解液と、を備え、
前記ラミネート外装体の互いに対向する前記外装材を接着領域で溶着することで、前記電極体及び前記電解液を収容する収容空間が形成され、
前記互いに対向する外装材の少なくとも一方の前記シーラント層上であって、前記収容空間内となる位置に、マスキング層が適用されている、ラミネート型二次電池。 - 前記マスキング層は、前記接着領域に少なくとも部分的に隣接している、請求項10に記載のラミネート型二次電池。
- 前記マスキング層は、前記接着領域に沿って線状に延びている、請求項10又は11に記載のラミネート型二次電池。
- 前記マスキング層は、前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層に対して非接着性の材料を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池。
- 前記マスキング層は、前記外装材の前記少なくとも一方の前記シーラント層よりも高い軟化点を有した樹脂材料を含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池。
- 前記マスキング層は、カプトン、ポリアセタール、およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項10〜14のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池。
- 前記互いに対向するようになる外装材の他方の前記シーラント層は、ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載のラミネート型二次電池。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018186140A JP2020057485A (ja) | 2018-09-28 | 2018-09-28 | ラミネート型二次電池およびその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112736377A (zh) * | 2021-02-05 | 2021-04-30 | 宁波久鼎新能源科技有限公司 | 一种软包锂电池注液口封口结构及其制造方法 |
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WO2005015659A1 (ja) * | 2003-08-08 | 2005-02-17 | Nec Lamilion Energy, Ltd. | フィルム外装電池およびその製造方法 |
JP2014239053A (ja) * | 2008-03-14 | 2014-12-18 | 日本電気株式会社 | フィルム外装電気デバイス |
-
2018
- 2018-09-28 JP JP2018186140A patent/JP2020057485A/ja active Pending
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