JP2020056435A - ドライブシャフト - Google Patents

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成弘 小井
Narihiro Koi
成弘 小井
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Abstract

【課題】ブーツおよびブーツバンドとその周辺の部材との間にスペースを確保できる、ドライブシャフトを提供する。【解決手段】等速自在継手13のハウジング22とブーツ14の大径端部33との間には、アダプタ41が設けられている。アダプタ41は、外嵌固定部42およびブーツ固定部43を有している。外嵌固定部42は、ハウジング22に外嵌される。ブーツ固定部43には、ブーツ14の大径端部33が外嵌されて、その大径端部33がブーツバンド45で締め付けられる。ブーツ固定部43は、外嵌固定部42よりも小さい外径を有しており、ブーツ固定部43の外周面は、外嵌固定部42の外周面に対して径方向内側に位置している。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用のドライブシャフトに関する。
自動車などの車両では、駆動源からの動力がトランスミッション(変速機)に入力され、トランスミッションで変速された動力がデファレンシャルギヤおよびドライブシャフトなどを介して駆動輪に伝達される。
ドライブシャフトは、デファレンシャルギヤと駆動輪との間に架設され、車幅方向に延びている。ドライブシャフトは、中間シャフトと、その中間シャフトの両端に取り付けられた等速自在継手とで構成され、等速自在継手の機能により、デファレンシャルギヤと駆動輪との相対変位を許容するとともに、デファレンシャルギヤから出力される回転を等回転速度で駆動輪に伝達する。
図2は、ドライブシャフト101のデファレンシャルギヤ側の端部の断面図である。
ドライブシャフト101は、中間シャフト102を備えている。中間シャフト102のデファレンシャルギヤ側の端部には、等速自在継手103が取り付けられている。等速自在継手103の内部には、グリースが充填されている。グリースの漏れを防止するため、中間シャフト102と等速自在継手103とに跨がって、ブーツ104が設けられている。
ブーツ104は、ゴムからなり、中間シャフト102に外嵌される小径端部105と、等速自在継手103に外嵌される大径端部106と、小径端部105と大径端部106との間の蛇腹状の蛇腹部107とを一体的に有している。大径端部106は、等速自在継手103のハウジング108に外嵌されて、その外側からブーツバンド111で締め付けられることにより、ハウジング108に固定されている。小径端部105は、中間シャフト102に外嵌されて、その外側からブーツバンド112で締め付けられることにより、中間シャフト102に固定されている。
特開2010−19291号公報
等速自在継手103のサイズや仕様を変更することにより、等速自在継手103の強度や振動の改善を図ることができる。しかし、等速自在継手103のサイズが大きくなると、それに外嵌されるブーツ104の大径端部106の径が大きくなり、ブーツ104の蛇腹部107における大径端部106に連続する部分やブーツバンド111とその周辺の部材113との間にスペースを確保することが困難になる。
本発明の目的は、ブーツおよびブーツバンドとその周辺の部材との間にスペースを確保できる、ドライブシャフトを提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係るドライブシャフトは、中間シャフトと、中間シャフトの端部に取り付けられる等速自在継手と、一端部が中間シャフトに外嵌されるブーツと、等速自在継手とブーツの他端部とを連結するアダプタとを含み、アダプタは、等速自在継手に外嵌されて、等速自在継手に対して固定される外嵌固定部と、ブーツの他端部が外嵌されて、当該他端部がその外側からブーツバンドで締め付けることにより固定されるブーツ固定部とを有し、ブーツ固定部の外表面は、外嵌固定部の外表面に対して内側に位置している。
この構成によれば、ブーツの一端部は、中間シャフトに外嵌される。ブーツの他端部は、アダプタを介して等速自在継手に連結される。アダプタは、外嵌固定部およびブーツ固定部を有している。外嵌固定部は、等速自在継手に外嵌されて固定される。ブーツ固定部の外表面は、外嵌固定部の外表面に対して内側に位置しており、ブーツの他端部は、ブーツ固定部に外嵌されて、その外側からブーツバンドで締め付けられることにより固定される。そのため、ブーツの他端部が等速自在継手に外嵌される構成と比較して、ブーツにおけるその他端部に連続する部分およびブーツの他端部を締め付けるブーツバンドと周辺の部材との間にスペースを確保することができる。
本発明によれば、ブーツおよびブーツバンドとその周辺の部材との間にスペースを確保することができる。
本発明の一実施形態に係るドライブシャフトの要部構成を示す断面図である。 従来のドライブシャフトのデファレンシャルギヤ側の端部の断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<ドライブシャフトの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るドライブシャフト1の要部構成を示す断面図である。
ドライブシャフト1は、自動車などの車両に用いられて、デファレンシャルギヤと駆動輪(いずれも図示せず)との間に架設され、デファレンシャルギヤと駆動輪との相対変位を許容するとともに、デファレンシャルギヤの動力(回転)を速度変化なく駆動輪に伝達する。ドライブシャフト1は、中間シャフト11と、中間シャフト11のデファレンシャルギヤ側の端部12に取り付けられた等速自在継手13と、中間シャフト11と等速自在継手13との間を取り囲んで覆うブーツ(インナブーツ)14とを含む。
なお、図示されていないが、中間シャフト11の駆動輪側(端部12と反対側)の端部にも等速自在継手が取り付けられている。
等速自在継手13は、摺動式トリポード型等速ジョイントであり、等速自在継手13は、車幅方向の外側に開放された中空部21を有するハウジング(外輪)22と、中空部21に収容されたトリポード(内輪)23とを備えている。トリポード23には、中間シャフト11の端部12がスプライン嵌合している。中空部21には、グリースが充填されている。
ブーツ14は、弾性を有する樹脂材料(たとえば、ゴム)からなり、小径端部31、蛇腹部32および大径端部33を一体的に有する筒状をなしている。小径端部31は、ブーツ14の一端部に形成されており、中間シャフト11に外嵌されて、その外側からブーツバンド34で締め付けられることにより、中間シャフト11に固定されている。蛇腹部32は、小径端部31と大径端部33とを連結し、小径端部31と大径端部33との間で径方向外側に向かって山となる山部35および谷となる谷部36とが交互に並ぶ蛇腹状をなしている。
ブーツ14の大径端部33は、アダプタ41を介して等速自在継手13のハウジング22に連結されている。アダプタ41は、樹脂製であり、外嵌固定部42、ブーツ固定部43および接続部44を一体に備えている。外嵌固定部42は、円筒状をなし、ハウジング22に対して外嵌された状態で固定される。ブーツ固定部43は、外嵌固定部42よりも小さい外径を有する円筒状をなし、外嵌固定部42側の端部が外嵌固定部42における等速自在継手13側と反対側の端部と径方向に対向している。接続部44は、外嵌固定部42とブーツ固定部43とが径方向に対向する部分において、外嵌固定部42とブーツ固定部43とを連結している。これにより、ブーツ固定部43の外周面は、外嵌固定部42の外周面に対して径方向内側に位置している。ブーツ14の大径端部33は、ブーツ固定部43に外嵌されて、その外側からブーツバンド45で締め付けられることにより、ブーツ固定部43に固定されている。
<作用効果>
以上のように、等速自在継手13のハウジング22とブーツ14の大径端部33との間には、アダプタ41が設けられている。アダプタ41は、外嵌固定部42おおびブーツ固定部43を有している。外嵌固定部42は、ハウジング22に外嵌される。ブーツ固定部43には、ブーツ14の大径端部33が外嵌されて、その大径端部33がブーツバンド45で締め付けられる。
そして、ブーツ固定部43は、外嵌固定部42よりも小さい外径を有しており、ブーツ固定部43の外周面は、外嵌固定部42の外周面に対して径方向内側に位置している。そのため、図1と図2とを比較して理解されるように、図1に示される構成では、図2に示される構成と比較して、ブーツ14の蛇腹部32およびブーツバンド45とその周辺の部材51(たとえば、デファレンシャルギヤを収容するユニットケース)との間に大きなスペースを確保することができる。
また、アダプタ41は、外嵌固定部42とブーツ固定部43との間に接続部44を有している。そして、接続部44は、外嵌固定部42およびブーツ固定部43の径方向に延びている。そのため、接続部44により、アダプタ41の内部に収容されている中間シャフト11などの部品の脱落を防止することができる。
さらには、ブーツ固定部43が円筒状に形成されているので、それに外嵌されるブーツ14の大径端部33を円筒状に形成することができ、ブーツ14の成型を容易にすることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、アダプタ41の接続部44が等速自在継手13のハウジング22に当接する構成を採用すれば、左右のドライブシャフト1をデファレンシャルギヤに組み付けた後に、各ドライブシャフト1の接続部44を工具で押圧することにより、ドライブシャフト1がデファレンシャルギヤに正常に組み付けられていることを確認することができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:ドライブシャフト
11:中間シャフト
12:端部
13:等速自在継手
14:ブーツ
41:アダプタ
42:外嵌固定部
43:ブーツ固定部
<作用効果>
以上のように、等速自在継手13のハウジング22とブーツ14の大径端部33との間には、アダプタ41が設けられている。アダプタ41は、外嵌固定部42おびブーツ固定部43を有している。外嵌固定部42は、ハウジング22に外嵌される。ブーツ固定部43には、ブーツ14の大径端部33が外嵌されて、その大径端部33がブーツバンド45で締め付けられる。

Claims (1)

  1. 中間シャフトと、
    前記中間シャフトの端部に取り付けられる等速自在継手と、
    一端部が前記中間シャフトに外嵌されるブーツと、
    前記等速自在継手と前記ブーツの他端部とを連結するアダプタとを含み、
    前記アダプタは、
    前記等速自在継手に外嵌されて、前記等速自在継手に対して固定される外嵌固定部と、
    前記ブーツの他端部が外嵌されて、当該他端部がその外側からブーツバンドで締め付けることにより固定されるブーツ固定部とを有し、
    前記ブーツ固定部の外表面は、前記外嵌固定部の外表面に対して内側に位置している、ドライブシャフト。
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