JP2020056295A - 緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来品よりも床衝撃音の低減効果に優れる緩衝材を実現する。【解決手段】床版(2)に沿って延伸する基部(7)と、基部(7)における床版(2)と対向する対向面から突出し、基部(7)の長手方向に沿って延伸する第1凸部(6a)と、上記対向面から突出し、基部(7)の長手方向に沿って延伸する2つの第2凸部(5)と、が一体となって押出成形されており、第1凸部(6a)が、2つの第2凸部(5)の間に形成されており、第1凸部(6a)の高さが、2つの第2凸部(5)の高さよりも高くなっており、第1凸部(6a)の硬さが、2つの第2凸部(5)の硬さ未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、床版の下に配置される緩衝材に関するもので、より具体的には床版と当該床版を鉛直下側から支持する梁との間に配置される緩衝材に関する。
従来、建築物においては、梁と床版との間に、薄いフェルトや発泡ポリエチレン等の緩衝材を設けていた。この緩衝材は、梁と床版との接触によって生じるこすれ音を防止し、梁と床版裏面との凹凸を吸収できるが、床衝撃音の低減効果はない。
一方、以前より、床衝撃音の低減対策として、ゴムを始めとする様々な弾性体が多く検討されてきている。ゴム類等の弾性体は、床衝撃音の低減効果を得るため、硬度、変形量について主として検討された。
このような緩衝材として、特許文献1には、床基版と、支持構造部材との間に配置され、片面または両面で、長辺方向に帯状の山部と溝部とが交互に形成された防音部材が開示されている。
特開2005−16103号公報(2005年1月20日公開)
しかしながら、上記特許文献1に開示された防音部材では、3列に形成された山部のそれぞれの高さが略同一となっているため、床衝撃音の低減効果が低いという問題点がある。
本発明の一態様は、以上の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来品よりも床衝撃音の低減効果に優れる緩衝材を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る緩衝材は、床版を鉛直下側から支持するよう配置される緩衝材であって、上記床版に沿って延伸する基部と、上記基部における上記床版と対向する対向面から突出し、上記基部の長手方向に沿って延伸する第1凸部と、上記対向面から突出し、上記基部の長手方向に沿って延伸する2つの第2凸部と、が一体となって押出成形されており、上記第1凸部が、上記2つの第2凸部の間に形成されており、上記第1凸部の高さが、上記2つの第2凸部の高さよりも高くなっており、上記第1凸部の硬さが、上記2つの第2凸部の硬さ未満である。
上記構成によれば、2つの第2凸部の間に形成された第1凸部の高さが2つの第2凸部の高さよりも高くなっている。このため、床版を緩衝材の上側に載置した状態で、第2凸部よりも第1凸部の方が鉛直下方に大きく圧縮されて、より大きく弾性変形する。この状態において、第1凸部は、上記弾性変形の反作用に起因する反発力によって床版と確実に密着する。
よって、第1凸部は、床版に衝撃力が加わった場合、確実にその衝撃が伝わってくる。なお、第1凸部に床版を載せると、これ単体で床版を支持できるほど第1凸部は硬くないため、柔軟に圧縮変形し、床版は第2凸部に密着する。第2凸部は大きく圧縮変形することなく床版を支持できる程度に硬いため、床版は、それ以上に鉛直下方へ移動することがない。従って、床版は大きく圧縮変形した第1凸部と、ほとんど変形していない第2凸部の両方に密着した状態となり、床版に衝撃力が加わった際は、異なる2種類の部材が長尺方向に隣接して衝撃を受けることになる。以上から、衝撃低減効果の異なる部材が、確実に組み合わさって効果を発揮する構造となっている。
なお、第1凸部は、第2凸部よりも衝撃力の大きさや方向により追従して弾性変形することも考えられ、圧縮による変形量が無い、または小さな第2凸部とは異なる衝撃力の低減効果を発揮する。ひいては、床衝撃音を効果的に低減することができる。
また、上記構成によれば、床版を緩衝材の上側に載置した状態において、第2凸部よりも第1凸部の方がより大きな圧縮量を生じることから、例えば第1凸部と第2凸部とが同じ高さの場合に比べて第1凸部を確実に床版に接触させることができる。また、該第1凸部は、高さが同じ2つの第2凸部の間に形成されており、第2凸部は床版の上から衝撃を受けてもほとんど変形しない程度に硬い材質であることから、床版の自重や、それ以上の荷重によって第1凸部単体が偏った形に圧縮変形されることはない。そのため、支持部材としての機能が高まった緩衝材を実現することができる。
なお、床版を鉛直下側から支持する梁がある場合は、本発明の緩衝材は、梁と床版の間に設置され、梁の延伸方向に沿って緩衝材の基部は延伸している。
また、本発明の一態様に係る緩衝材は、上記第1凸部は、発泡ゴム材で形成されており、上記2つの第2凸部は、硬質ゴム材で形成されている。上記構成によれば、床版を緩衝材の上に載せた際、発泡ゴム材で形成された第1凸部が大きく弾性変形し、床版が第2凸部にも確実に密着することができる。これにより、第1凸部を発泡ゴム材で形成していないものよりも、床衝撃音の低減効果が高くなる。
また、本発明の一態様に係る緩衝材は、上記2つの第2凸部の反発弾性率が15%以下である。上記構成によれば、床衝撃音の高い低減効果が維持されつつ、2つの第2凸部による床版の支持性能がより高くなる。
また、本発明の一態様に係る緩衝材は、上記第1凸部の比重が0.8以下である。上記構成によれば、発泡ゴム材で形成された第1凸部が十分に軟らかいため、床衝撃音の高い低減効果が維持されつつ、第1凸部の弾性作用による衝撃吸収能力がよい。
また、本発明の一態様に係る緩衝材は、上記第1凸部は、NBR(アクリロニトリルブタジェンゴム)またはEPDM(エチレン‐プロピレン‐ジエン共重合ゴム)で形成されており、上記2つの第2凸部は、NBRまたはEPDMで形成されている。上記構成によれば、床衝撃音の高い低減効果が発揮される。
また、本発明の一態様に係る緩衝材は、上記第1凸部は、その延伸方向に対して垂直な断面の断面形状が上記第1凸部の先端から根元に近づくに連れて広くなるように、上記第1凸部の延伸方向の側面が傾斜している。上記構成によれば、第1凸部と基部との境界面の面積が、例えば第1凸部の延伸方向の側面が傾斜していない場合に比べて広くなる。そのため、アンカー効果がより高くなり、第1凸部の基部からの剥離がさらに抑制される。
本発明の一態様によれば、従来品よりも床衝撃音の低減効果に優れる緩衝材を実現することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態に係る床構造の構造を示す縦断面図である。 (a)は、本発明の実施の一形態に係る緩衝材の一例の構造を示す縦断面図であり、(b)は、上記緩衝材の別の例の構造を示す縦断面図であり、(c)は、上記緩衝材のさらに別の例の構造を示す縦断面図であり、(d)は、上記緩衝材のさらに別の例の構造を示す縦断面図である。 図2の(c)に示す緩衝材の斜視図である。 図2の(c)に示す緩衝材を梁と床版との間に配置したときの様子を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本明細書では、図面の紙面において上側を「上」と呼び、紙面に対して下側を「下」と呼ぶ。
〔床構造〕
図1に示すように、本発明の実施の一形態に係る床構造1は、床版2と梁3との間に緩衝材4a(後述する緩衝材4b、4c、4dも同様)が配置されている構造を為している。この床構造1を有する建築物としては、例えば、梁3にコンクリート製の床版2を渡して構成されている建築物を例示することができる。
床版2は、床構造1の基礎を形作るものである。無機質床版、木質床パネルおよび複合床パネルからなる群より選ばれる。詳細には、ALC床版、PC床版、中空押出セメント床版等からなる無機質床版、木質材を組合せてなる木質床パネル、合板、パーチクルボード、根太等の木質材、コンクリート石膏ボード、ALC、中空押出セメント板等の無機質材、鋼板、鋼材等の金属材、および各種吸音材を任意に組合せた複合床パネル等からなる群より選ぶことができる。梁3は、床版2を鉛直下側から支持するものである。
〔緩衝材〕
緩衝材4aは、粘弾性体で形成されており、床衝撃音を低減させるために床版2と梁3との間に配置されている。これにより、緩衝材4aは、床版2に衝撃が加わったときの衝撃力を緩和し、梁3への衝撃力の振動伝達を抑制する。
緩衝材4aは、後述する第1凸部6aと第2凸部5とが、一体となって押出成形されたものである。
具体的には、緩衝材4aは、同一断面形状の構造体が長手方向(手前側から奥側に向う方向)に連続した構造を有しており(図3参照)、連続押出成形にて製造される。すなわち、緩衝材4aは、第1凸部6a、第2凸部5および基部7の同時(一体)押出成形にて製造される(第1凸部6a、第2凸部5および基部7が異素材であっても同時押出成形にて製造される)。より具体的には、緩衝材4aは、口金から吐出させる際の大きな圧力で一体化し、接着剤は使用しない。
図1に示す断面形状のように、緩衝材4aは、第2凸部5、第1凸部6a、および基部7を備える。第2凸部5は平板状の基部7の両端に備わり、その間に第1凸部6aが設置されている。図1に示す断面は、緩衝材4aの延伸する方向に対して垂直な断面である。
基部7は、緩衝材4aの梁3の延伸方向(紙面に対して手前側から奥側に向う方向)に沿って延伸するものであり、基部7の下面は梁3の先端面31に接する。また、基部7は、後述する硬質ゴム材で形成されている。
第1凸部6aは、基部7における床版2と対向する対向面から突出し、基部7の長手方向(図2の紙面に対して奥行方向)に沿って延伸するものであり、第1凸部6aの先端面は床版2の下面に接触している。
第1凸部6aは、発泡ゴム材(スポンジ材)で形成されており、その構成材料としては、アクリロニトリルブタジェンゴム(NBR)、またはエチレン‐プロピレン‐ジエン共重合ゴム(EPDM)を例示することができるが、第1凸部6aの構成材料はこれに限定されない。例えば、第1凸部6aの構成材料としては、天然ゴム(NR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム、再生ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン多元共重合体、ポリイソブチレン、部分架橋ブチルゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマー成分を例示することができる。
これにより、第1凸部6aをスポンジ状の発泡ゴム材で形成することにより、ソリッド状の硬質ゴム材で形成された第2凸部5よりも第1凸部6aの方が弾性変形し易くなるため、第1凸部6aを発泡ゴム材で形成していないものよりも、床衝撃音の低減効果が高くなる。第1凸部6aの硬さは、2つの第2凸部5の硬さ未満であれば良く、第1凸部6aは第2凸部5よりも軟らかいことが好ましい。
なお、ここで、硬い、軟らかいとは同等な力で圧縮した際の変形量の大小であって、変形量が無い、または小さい場合を硬いと言い、それと比較して変形量が大きい場合を硬さが低く軟らかいと言う。これは素材の硬度違いや、形状を含めた構造の違いであって例えば中空形状である場合と中実形状である場合の違いや、材質がスポンジ状の発泡体なのか、ソリッド状なのかと言った違い、または、それらの組合せによって圧縮の際の変形量は変化させることができる。
また、第1凸部6aの比重は0.8以下であることが好ましく、0.7前後がより好ましい。これにより、発泡ゴム材で形成された第1凸部6aが十分に軟らかく、第1凸部6aの弾性作用による衝撃吸収能力もよい。
第2凸部5は、基部7における床版2と対向する対向面から突出し、基部7の長手方向に沿って延伸するものであり、第2凸部5の先端面は、床版2の下面に接触している。本実施形態の緩衝材4aは2つの第2凸部5を有している。2つの第2凸部5の間には、溝が形成されている。第1凸部6aは、2つの第2凸部5の間の溝に形成されている。なお、基部7と第2凸部5は同じ材質からなる一体物であるが、別体成形して組合せることもできる。
第2凸部5は、硬質ゴム材で形成されており、その構成材料としては、NBRまたはEPDMを例示することができるが、これに限定されない。例えば、第2凸部5の構成材料としては、天然ゴム(NR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム、再生ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン多元共重合体、ポリイソブチレン、部分架橋ブチルゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマー成分を例示することができる。
床版2を緩衝材4aの上側に載置した状態において、第2凸部5よりも第1凸部6aの方がより大きく圧縮され、例えば第1凸部6aと第2凸部5とが同じ高さの場合に比べて床版2を第1凸部6aで確実に支持することができる。仮に第1凸部6aと第2凸部5とが同じ高さであると、床版2は第2凸部5に支持されて第1凸部6aは床版2に接触する程度にしかならず密着しない。また、成形バラツキによっては床版2から離間することも考えられ、確実に支持できないケースが懸念される。
なお、第1凸部6aと基部7の構成材料が異なる場合、例えば第1凸部6aがEPDMで、硬質ゴムがNBRの場合は、相溶性が悪く良好な接着(溶着)が見込まれない。この場合は、互いに剥離し易いことから、従来は、当業者において、発泡ゴム材と硬質ゴム材とを一体成形して製品を製造することは想定されていなかった。その点、緩衝材4aは、EPDMからなる発泡ゴム材で形成された第1凸部6aとNBRからなる硬質ゴムで形成された基部7との境界面の面積が広くなるように第1凸部6aが形成され、第1凸部6aと基部7とを同時に一体押出成形することから、押出機の口金内による圧力で強固に一体化され、互いに剥離し難くなっている。
また、2つの第2凸部5の反発弾性率は15%以下であることが好ましい。これにより、2つの第2凸部5による床版2の衝撃低減効果がより高くなる。ここで、反発弾性率とは物体の衝突時に、材料が吸収するエネルギーを表す指標である。反発弾性率は、所定質量・高さの落下物を試験片に衝突させる際に、衝突時、跳ね返り時に物体が持っているエネルギーの比のことである。なお、反発弾性率は、JIS−K−6255に規定する標準状態において測定することができる。
次に、図2の(a)は、上述した緩衝材4aの構造を示す縦断面図である。同図に示すように、第1凸部6aの高さh2は、第2凸部5の高さh3よりも高くなっている。第2凸部5は基部7の両端から突設されており、高さはどちらも同じである。ここで、第1凸部6aの第2凸部5からの突出長h1は、h3の1/2〜1/3倍程度となっている。
また、同図に示すように、第1凸部6aの梁3の延伸方向に延伸する側面と、第2凸部5の第1凸部6aの側面に対向する面との間には、床版2に押さえられ圧縮された第1凸部6aの体積分を収納できる隙間Sがある。
緩衝材4aの第1凸部6aの先端面9aは、略平面形状になっている。また、先端面9aと平行な方向(水平方向)で規定される切断視における、第1凸部6aの断面積は、第1凸部6aの先端から根元にかけてほぼ一定となるように、第1凸部6aの延伸方向の側面は直立している。
(緩衝材4aの効果)
上述した緩衝材4aでは、2つの第2凸部5の間に形成された第1凸部6aの高さh2が2つの第2凸部5の高さh3よりも高くなっている。このため、床版2を緩衝材4aの上側に載置した状態で、第2凸部5よりも第1凸部6aの方が鉛直下方に強く圧縮されて、より大きく弾性変形する。この状態において、第1凸部6aは、上記弾性変形の反作用に起因する反発力によって床版2と確実に密着する。
よって、第1凸部6aは、床版2に衝撃力が加わった場合に、確実に衝撃力が伝搬され、固有の衝撃低減効果を発揮する。衝撃力の大きさや方向により追従して弾性変形するなどして、衝撃力を効果的に吸収していることも考えられる。
〔変形例1〕
次に、図2の(b)に基づき、変形例1の緩衝材4bの構造について説明する。本変形例の緩衝材4bの第1凸部6bの先端面9aは、緩衝材4aと同様に略平面形状になっている。しかしながら、本変形例の緩衝材4bの第1凸部6bの根元付近では、先端面9aと平行な方向(水平方向)で規定される切断視における、第1凸部6bの断面積が、第1凸部6bの上方から根元に近づくに連れて広くなるように、第1凸部6bの延伸方向の側面8aが傾斜している。つまり、図2に示す断面形状の根元へ向けて拡大している。また、第1凸部6bの根元の接着面は、ほぼ溝一杯に拡がっている。これにより、第1凸部6bの根元の接着面の面積が広くなるため、第1凸部6aと基部7とが同時に一体押出成形される際、物理的なアンカー効果が高くなり、第1凸部6bの基部7からの剥離がより抑制される。
〔変形例2〕
次に、図2の(c)に基づき、変形例2の緩衝材4cの構造について説明する。同図に示すように、第1凸部6cの高さh2は、2つの第2凸部5の高さh3よりも高くなっている。ここで、第1凸部6cの第2凸部5からの突出長h1は、h3の1/2〜1/3倍程度となっている。
本変形例の緩衝材4cの第1凸部6cの先端面9bは、略曲面形状となっている。また、本変形例の緩衝材4cの第1凸部6cの根元付近は、水平面と平行な方向で規定される切断視における、第1凸部6cの断面積が、第1凸部6cの上方から根元に近づくに連れて広くなるように、第1凸部6cの延伸方向の側面8bが傾斜している。つまり、図2に示す断面形状の根元へ向けて拡大している。また、第1凸部6cの根元の接着面は、緩衝材4bと同様に、ほぼ溝一杯に拡がっている。これにより、緩衝材4bと同様に、緩衝材4cは、第1凸部6cの根元の接着面の面積が広くなるため、第1凸部6cと基部7とが同時に一体押出成形される際、物理的なアンカー効果が高くなり、第1凸部6cの基部7からの剥離が抑制される。
また、第1凸部6cは、他の部分よりも中ほどが細く狭まっているくびれ構造を有している。このため、緩衝材4cに床版2を載せた状態で、第1凸部6cの撓みを十分に吸収することができる。また、これにより、第1凸部6cが押さえられ、または引っ張られても、第1凸部6cの根元と基部7との接合部分に直接力が伝わらず、基部7から第1凸部6cが剥離することを抑制することができる。
〔変形例3〕
次に、図2の(d)に基づき、変形例3の緩衝材4dの構造について説明する。本変形例の緩衝材4dは、第1凸部6cの根元の両端8cのそれぞれが、第2凸部5の内側に入り込んでいる構造を有している点で、上述した変形例2の緩衝材4cの構造と異なっている。緩衝材4dは、上記のような構造を有していることにより、基部7からの第1凸部6cの剥離をより抑制することができる。
なお、図示しないものの、上記根元の両端8cのそれぞれは、水平方向に対して上方向、または下方向、もしくは上下方向に分岐して突出する形状を有していても良い。これにより、基部7からの第1凸部6cの剥離を、変形例2の緩衝材4cよりもさらに効果的に抑制することができる。
また、変形例3の緩衝材4dで示した第1凸部6cの根元の両端8cのそれぞれが第2凸部5の内側に入り込んでいる構造は、変形例1の緩衝材4bに適用することができる。
次に、図3に上述した緩衝材4cの斜視図を示す。同図に示すように緩衝材4cは手前側から奥側に向けて延伸する長尺品となっている(緩衝材4a,4b,4dも同様)。このように、緩衝材4cを長尺状に製造した後、使用時に必要な長さ裁断して使用される。なお、緩衝材4cを細かく裁断して使用しても良い。
また、同図に示すように緩衝材4cでは、略半円筒形状の第1凸部6cが手前側から奥側に向けて延伸している。
なお、緩衝材4cの基部7をNBRとし、第1凸部6cをEPDMとして、これらを同時(一体)押出成形による長尺品とした場合は、両素材の相溶性が悪く、同時押出および加硫で第1凸部6cと基部7とは接着しないが、上述したように同時(一体)押出成形による強固な密着状態が形成され、また第1凸部6cの根元の接着面が、ほぼ溝一杯に拡がっていることにより、第1凸部6cの基部7からの剥離が抑制される。なお、第2凸部5は基部7と同じ硬質ゴムから形成されており、基部7、第1凸部6c、第2凸部5は全て同時(一体)押出成形されている。
次に、図4に緩衝材4cを梁3と床版2との間に配置したときの様子を示す。同図に示すように、第1凸部6cは、弾性変形して圧縮され、床版2に押さえられ圧縮された第1凸部6cの体積分が、第1凸部6cの梁3の延伸方向に延伸する側面と、第2凸部5の第1凸部6cの側面に対向する面との間に形成された隙間Sに収納される。これにより、第1凸部6cが圧縮された変形状態が一定に保たれる。
(性能試験の結果)
衝撃音吸収性能(遮音性能)の測定は、JIS−A−1418−2に従い、衝撃源をバングマシンとして重量床衝撃音の測定を行った。図1に示す床構造1において、床版2の上5箇所を加振し、受信点5箇所にて試験を行った。
従来品(特許文献1参照)の防音部材では、振動数63Hzの衝撃音吸収性能が悪く、この性能からLH−70等級となっていたが、緩衝材4cでは、振動数63Hzの衝撃音吸収性能が改善し、LH−65等級(63〜2000Hzの全域でLH−65等級以上)となった。なお、LH−等級は遮音の程度を示す等級である。
以上により、本発明の実施形態に係る緩衝材4aによれば、従来品よりも衝撃音吸収性能が向上することが証明された。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 床構造
2 床版
3 梁
4a〜4d 緩衝材
5 第2凸部
6a〜6c 第1凸部
7 基部
8a,8b 側面
9a,9b 先端面

Claims (6)

  1. 床版を鉛直下側から支持するよう配置される緩衝材であって、
    上記床版に沿って延伸する基部と、
    上記基部における上記床版と対向する対向面から突出し、上記基部の長手方向に沿って延伸する第1凸部と、
    上記対向面から突出し、上記基部の長手方向に沿って延伸する2つの第2凸部と、が一体となって押出成形されており、
    上記第1凸部が、上記2つの第2凸部の間に形成されており、
    上記第1凸部の高さが、上記2つの第2凸部の高さよりも高くなっており、
    上記第1凸部の硬さが、上記2つの第2凸部の硬さ未満である、緩衝材。
  2. 上記第1凸部は、発泡ゴム材で形成されており、
    上記2つの第2凸部は、硬質ゴム材で形成されている、請求項1に記載の緩衝材。
  3. 上記2つの第2凸部の反発弾性率が15%以下である、請求項1または2に記載の緩衝材。
  4. 上記第1凸部の比重が0.8以下である、請求項2に記載の緩衝材。
  5. 上記第1凸部は、NBR、またはEPDMで形成されており、
    上記2つの第2凸部は、NBR、またはEPDMで形成されている、請求項1から4までの何れか1項に記載の緩衝材。
  6. 上記第1凸部は、その延伸方向に対して垂直な断面の断面形状が上記第1凸部の先端から根元に近づくに連れて広くなるように、上記第1凸部の延伸方向の側面が傾斜している、請求項1から5までの何れか1項に記載の緩衝材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102021202248A1 (de) 2020-03-26 2021-09-30 Nippon Mektron, Ltd. Heizvorrichtung einschließlich flexibler gedruckter Verdrahtungsplatine und Verfahren zum Herstellen derselben

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