JP2020056237A - 建築用板材の固定方法、及びその固定構造 - Google Patents

建築用板材の固定方法、及びその固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】各種の防水構造や天井構造等において、固定具や工具、締め付け等を必要とせず、少ない点数の保持部材にて確実に固定できる建築用板材の固定方法、固定構造を提供する。【解決手段】保持部材2及び補助材3を用いた建築用板材の固定方法であって、保持部材は、縦片21の下端を側方へ延在させた横片22と、縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片23と、を有して係合部24を形成し、補助材は、側面視が楔状の挿着部31を有し、建築用板材1は、面板部11の側端の立上り上端を折り返して形成した被係合部16を有し、下地に保持部材が固定されると共に面板部の端縁が保持部材の横片に載置される状態を形成する第1の工程と、面板部の端縁の下方へ、側方から補助材の挿着部を配置させる第2の工程と、第2の工程にて面板部の端縁が上方へ押し上げられ、押し上げられた被係合部が保持部材の係合部に下方から係合される第3の工程と、からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、各種の防水構造や天井構造等において用いられ、固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて確実に固定することができる建築用板材の固定方法、及び固定構造に関する。
従来、建築用板材を保持材にて下地等に取り付ける構造(工法)として、予め下地に取り付けられた保持部材に対し、上方から建築用板材を臨ませ、その成形部を係合させる特許文献1,2に記載の構成や、下地上に敷設した(配置した)建築用板材の成形部に保持部材を係合(係止)させて保持部材を下地に固定する特許文献3,4に記載の構成が採用されている。
特許第3510128号公報 特許第3949344号公報 特許第5420312号公報 特開2001−123590号公報
しかしながら、前記特許文献1,2では、保持部材に対して建築用板材の弾性変形・復帰を利用して嵌め付ける弾性嵌合型の構造であるため、用いる建築用板材等の成形や保持部材の取付に高い精度が求められるという問題があった。さらに、この構造では、嵌め易さと外れ難さという相反する性能が求められるものもあった。
一方、前記特許文献3,4では、その多くが外装材の係合部に対して上方から抱持状に取り付けるため、前記弾性嵌合型の構造のように、取付のための変形・復帰等を考慮する必要がないものの、施工性が劣るという問題があった。さらに、この構造では、固定のためのビスやボルト等の固定具や工具を必要とするため、施工に手間が掛かるものでもあった。
そこで、本発明は、各種の防水構造や天井構造等において用いられ、固定具やその締め付け等を必要とせず、より容易に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて確実に固定することができる建築用板材の固定方法、及びその固定構造を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定方法であって、前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、下地に前記保持部材が固定されると共に前記面板部の端縁が前記保持部材の横片に載置される状態を形成する第1の工程と、前記面板部の端縁の下方へ、側方から前記補助材の挿着部を挿入する第2の工程と、前記第2の工程にて前記面板部の端縁が上方へ押し上げられ、押し上げられた前記被係合部が前記保持部材の係合部に下方から係合される第3の工程と、からなることを特徴とする建築用板材の固定方法に関するものである。
また、本発明は、前記固定方法において、保持部材の縦片の下端に補助材を挿入可能な開口部が形成され、該開口部から補助材を挿着することを特徴とする建築用板材の固定方法をも提案する。
さらに、本発明は、保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定構造であって、前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、前記保持部材の横片に前記面板部の端縁が載置された状態で、前記面板部の端縁の下方に、前記補助材の挿着部を介在させることで、前記建築用板材の前記被係合部が前記保持部材の係合部に係合されていることを特徴とする建築用板材の固定構造をも提案するものである。
本発明の建築用板材の固定方法は、第1の工程にて建築用板材の面板部の端縁が保持部材の横片に載置される状態を形成し、第2の工程にて前記端縁の下方へ側方から補助材を挿入することで前記端縁を上方へ押し上げ、第3の工程にて押し上げられた被係合部が保持部材の係合部に下方から係合するものであり、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、施工が極めて容易であり、且つ取付強度が極めて高い構造となる。また、保持部材の係合部の折り返し角度が大きくても、例えば形成角度を略直角状に近似する鋭角状より更に小さくしても、或いは折り返し長さが長くても、施工に支障がないため、係合が極めて深く且つ安定な係合状態を得ることができる。なお、本発明には、用いる建築用板材等の成形や保持部材の取付には、高い精度が求められない。
そのため、この方法にて得られる構造は、取付強度が高い構造として、各種の下層構造や内外装構造、天井構造等として広く適用できることが見込まれる。
また、保持部材の縦片の下端に補助材を挿入可能な開口部が形成され、該開口部から補助材を挿着する場合、保持部材が補助材を跨ぐように配置されるため、該開口部の縁部か補助材の何れか一方又は両方に安定な取付を果たす係止手段を設けて一体性を向上することができる。
さらに、前記建築用板材の固定構造は、前述のようにビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要としない構造であるため、例えば高所等の天井構造などへ好適に用いることができる。また、建築用板材を、各種の下層材や内外装材、天井材等として、広く適用できることが見込まれる。
(a)本発明の建築用板材の固定方法の第1実施例における第1の工程から第2の工程への直前の状態を示す斜視図、(b)第3の工程後の状態を示す斜視図である。 (a)第1実施例において、第1の工程の一態様として下地に固定した保持部材間に建築用板材を上方から落とし込んでいる状態を示す正面図、(b)第2の工程の直前の状態を示す正面図、(c)第2の工程の途中及び第3の工程後の状態を示す正面図、(d)第3の工程後の状態を示す正面図である。 (a)第1実施例の固定構造を示す正面図、(b)該固定構造を下葺き層に適用した天井構造を示す断面図、(c)用いた保持部材及び補強材を示す側面図である。 (a)第1実施例の固定構造を適用した防水構造の一例を示す断面図、(b)別の態様の防水構造を示す断面図である。
本発明の建築用板材の固定方法は、下地に保持部材が固定されると共に建築用板材の面板部の端縁が保持部材の横片に載置される状態を形成する第1の工程と、面板部の端縁の下方へ、側方から補助材の挿着部を配置させる第2の工程と、前記第2の工程にて面板部の端縁が上方へ押し上げられ、押し上げられた被係合部が保持部材の係合部に下方から係合される第3の工程と、からなるものである。
この固定方法に用いられる前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端を折り返し状に形成された被係合部を有する構成である。
また、前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有し、該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなる構成である。
さらに、前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有する構成である。
このように本発明に用いる部材は、何れも簡易な構成であって、面倒な形状制限を有するものではないため、各種の下層構造や内外装構造、天井構造等に広く適用できる。
前述のように建築用板材は、面板部の側端の立上り端を折り返して形成した被係合部を有するものであれば、それ以外の構成は特に限定するものではない。
例えば後述する図示実施例のように面板部の一端に、一側立上り部の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部と、その外側に縦片部や上片部を備える重合部と、を有するようにしてもよい。
また、面板部の他端には、他側立上り部の先端が一側へ折り返された被係合部と、その下方に排水溝と、接続状態で前記重合部と接面状となる被重合部とを有するようにしてもよい。この場合には、隣り合う建築用板材の一端と他端とを、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続することができる。
さらに、前記重合部及び前記被重合部は、後述する図示実施例のように縦長のワ字状に形成して重合させるようにしてもよい。この場合には、隣り合う建築用板材の一端と他端とを、前記被重合部に前記重合部をオーバーハング状に重合させるように接続することができる。
なお、縦片部については、後述する図示実施例では縦長に形成したが、横長に形成して(その場合は縦片部でなく横片部)もよく、断熱層や防水層等の構成等に応じてどのように形成してもよい。
前述のように保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有し、該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなる構成であれば、それ以外の構成は特に限定するものではない。例えば前記横片は、左右何れに延在するものでも両方へ延在するものでもよい。また、前記係合部についても、特に制限するものではなく、例えば折り返し角度がおおよそ45度であっても何ら支障はない。或いは折り返し長さが長くても、何等支障はない。
また、この保持部材には、前記縦片の下端に補助材を挿入可能な開口部を形成してもよい。この開口部は、説明するまでもなく、補助材の挿着部が挿入可能な大きさを備える。この場合、該開口部か補助材の何れか一方又は両方に、安定な取付を果たす係止手段を設けることが望ましい。なお、安定な取付とは、後述する図示実施例に具体例を示すが、補助材の過剰(過度)な挿入(打ち込み)や抜け(戻り)外れが起こらない状態を継続的に維持する状態である。
前述のように補助材は、側面視が楔状の挿着部を有する構成であれば、それ以外の構成は特に限定するものではない。
前述の係止手段として、後述する図示実施例のように挿着部の後端に設ける拡開片状の当接突起や挿着部の上端に設ける跳ね上げ片状の係止突起等は、前記保持部材の開口部には特別な構成を付与することなく安定な取付を果たすことができる。
本発明を構成する第1〜第3の工程を以下に説明する。
まず、第1の工程は、下地に保持部材が固定されると共に建築用板材の面板部の端縁が保持部材の横片に載置される状態を形成するが、具体的には予め下地に保持部材を固定した後、隣り合う保持部材間に建築用板材を落とし込むように配してもよいし、或いは予め建築用板材を所定位置に配した後に、保持部材を下地に固定するようにしてもよい。即ち何れの方法でも、保持部材の横片に、建築用板材の面板部の端縁が載置状に配置されていればよい。
次に、第2の工程は、建築用板材の面板部の端縁の下方へ、側方から補助材の挿着部を配置させるものであるが、面板部の端縁は、前記第1の工程にて保持部材の横片に載置されているので、保持部材の横片へ突き合わせるように補助材の挿着部を配置すればよい。そして、この補助材の配置により、建築用板材の面板部の端縁は側面視が楔状の挿着部により上方へ押し上げられる。なお、保持部材の縦片の下端に、補助材を挿入可能な開口部が形成されている場合、この第2の工程は、この開口部へ補助材を挿入することに他ならない。また、面板部の端縁が上方へ押し上げられるということは、面板部の側端の立上り端を折り返して形成した被係合部も、共に上方へ押し上げられることである。
更に、前記第3の工程は、前記第2の工程にて押し上げられた被係合部が、保持部材の係合部に下方から係合する。このように保持部材の係合部に対する被係合部の係合は、下方から上方へ略鉛直状に行われるので、係合部の折り返し角度は全く支障とならない。
そして、本発明の建築用板材の固定方法は、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易により確実に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて固定することができる。
また、この固定方法では、建築用板材を、多くの下葺き材、内外装材、或いは天井材等に利用することができ、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易により確実に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて固定することができるため、各種の下層構造、内外装構造、天井構造等へ利用することが見込まれる。なお、本発明には、用いる建築用板材等の成形や保持部材の取付には、高い精度が求められない。
図1及び図2に示す第1実施例の保持部材2及び補助材3を用いた建築用板材1の固定方法(構造)は、建築用板材1の面板部11の端縁が保持部材2の横片22に載置される状態から、前記端縁の下方に側方から補助材3を配置させることで前記端縁を上方へ押し上げ、押し上げられた被係合部16が保持部材2の係合部24に下方から係合するものである。
以下に前記固定方法(構造)に用いられた建築用板材1、保持部材2、補助材3について説明する。
建築用板材1は、面板部11の側端の上端を折り返し状に形成された被係合部16を有する構成であるが、この第1実施例における建築用板材1は、面板部11の一端(図2では左端)に、一側立上り部12の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13と、その下端を上方へ折曲させた縦長の縦片部14、及びその先端を水平状に折曲させた上片部15を備える重合部18と、を有する。
また、面板部11の他端(図2では右端)には、他側立上り部12'の先端が一側へ折り返された被係合部16と、その下方に排水溝17と、接続状態で前記重合部18と接面状となる被重合部18'とを有する。
これらの重合部18及び被重合部18'は、縦長のワ字状に形成されているので、隣り合う建築用板材1,1の一端と他端とを、オーバーハング状に重合させることができ、隣り合う建築用板材1,1の一端と他端とを、前記水切勾配を備える傾斜片部16を上面とする防水空間19が形成されるように接続することができる。
前記防水空間19は、隣り合う建築用板材1,1の接続によって、流れ方向に形成される中空の空間であり、前記傾斜片部13は、その防水空間19の上面となる部位であるため、仮に前記重合部18に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14を伝って当該傾斜片部13に至ったとしても、水切勾配を備えるので、この傾斜片部13の裏面(下面)を雨水等が重力に逆らって伝っていこうとすることを防止することができる。そして、当然のことながら、傾斜片部13の裏面(下面)を伝う雨水等は、防水空間19に落下して排水溝17にて排水される。
前記被係合部16は、他側立上り部12'の先端を折り返した部位であり、該被係合部16を一側へ延在させた部位が排水溝17であり、この排水溝17は、防水空間19の下面となるU字状の部位である。そのため、仮に前記重合部18と被重合部18'に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14'を伝って当該防水空間19に至ったとしても、この防水空間19が排水空間の役割をも果たし、排水溝17により流れ方向に沿って雨水等を排水することができる。
前記保持部材2は、縦片21と、該縦片21の下端を側方へ延在させた横片22と、前記縦片21の上端を下方へ折曲させた傾斜片23と、を有し、該傾斜片23と前記縦片21とで係合部24を形成してなる略L字状のピース材であり、この第1実施例では前記係合部24は、折り返し角度が到底略直角状とは言えない角度(形成角度20度)に形成されている。
また、前記縦片21の下端には、略矩形状の開口部211が形成されているが、開口寸法は、補助材3の挿着部31の寸法より僅かに大きく形成されている。
前記補助材3は、側面視が楔状の挿着部31を有するピース材であり、この第1実施例では挿着部31の後端に左右に拡開片状の当接突起32,32が設けられ、挿着部31の上面には、跳ね上げ片状の係止突起33が設けられている。
本発明における第1の工程は、図2(a),(b)に示されている。即ち図2(a)では、予め下地4に保持部材2を固定した後、隣り合う保持部材2,2間に建築用板材1を落とし込むように配する状態を示している。図2(b)では、落とし込んだ建築用板材1の面板部11の端縁が保持部材2の横片22に載置状に配置される。但し、第1の工程としては、この態様に限定されず、予め建築用板材1を所定位置に配した後に、保持部材2を下地4に固定する態様でもよい。
なお、この図2(a)〜(d)では、左側には既に補助材3を取り付けた状態を示している。
本発明における第2の工程は、図2(c)に示すように建築用板材1の面板部11の端縁の下方へ、側方から補助材3の挿着部31を配置させるものである。この図2(c)では、縦片21の背面側(図面右側)から開口部211に補助材3を挿着していく状況を示しているが、挿入につれて面板部11の端縁が押し上げられ、被係合部16が保持部材2の係合部24に近付いている。
本発明における第3の工程は、前記第2の工程にて押し上げられた被係合部16が、保持部材2の係合部24に下方から係合する。
このように保持部材2の係合部24に対する被係合部16の係合は、下方から上方へ略鉛直状に行われるので、係合部24の折り返し角度は全く支障とならない。
そして、本発明の建築用板材の固定方法は、ビスやボルト等の固定具工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易により確実に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて固定することができる。
なお、前記補助材3の当接突起32や係止突起33については、図1に示す斜視図にて説明する。このうち当接突起32は、図1(a)に示すように挿着部31の後端に左右に拡開片状に設けられ、係止突起33は、挿着部31の上面に跳ね上げ片状に設けられている。
この補助材3を前記図2(c)のように、縦片21の背面側から開口部211に挿着していくと、前記当接突起22,22が、開口部211の開口縁に当接するため、それ以上の過重な挿入を防止できる。また、前記係止突起33が開口部211を通過すると、当該係止突起33が跳ね上がってその上端が開口部211に係止するため、抜け戻りが防止される。このように前記当接突起32や係止突起33は、補助材3の過剰(過度)な挿入(打ち込み)や抜け(戻り)外れを防止する係止手段であるが、これらの限定されず、前記保持部材2の開口部211に係止手段を設けてもよい。
以上説明したように、本発明の固定方法は、第1の工程にて建築用板材1の面板部11の端縁が保持部材2の横片22に載置される状態を形成し、第2の工程にて前記端縁の下方へ側方から補助材3を挿入することで前記端縁を上方へ押し上げ、第3の工程にて押し上げられた被係合部16が保持部材2の係合部24に下方から係合するものであり、固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、しかも保持部材2の係合部24の折り返し角度が大きくても施工に支障がないため、深く且つ安定な係合状態を得ることができる。
そのため、この建築用板材1は、各種の下層材や内外装材、天井材等として広く適用できることが見込まれる。
また、この第1実施例の固定方法にて施工される固定構造は、隣り合う建築用板材1,1を、水切勾配を備える傾斜片部16を上面とする防水空間19が形成されるように接続しているので、ビス等の固定部分、即ち重合部18の上片部15と被重合部18'の上片部15'との接合部分から雨水等が浸入した場合にも、防水空間19の排水溝17にて確実に排水することができる,高い防水性能を備えている。
図3(a)に示す固定構造は、前記第1実施例の建築用板材1を、保持部材2にて下地4に取り付けたものである。
この図示実施例における保持部材2は、図3(c)に示すように縦片21と、該縦片21の上端を下方へ折曲させた傾斜片23とで係合部24を形成する略L字状の成形体であって、図中に点線矢印にて示すように縦片21の背面側(図中右側)から側面視楔状の挿着部31を備える補助材3を挿着することにより、建築用板材1の面板部11の端縁を上方へ押し上げ、前記保持部材2の係合部24に建築用板材1の被係合部16を係合させることができる。
このような構成の固定構造は、前記保持部材2の折り返し角度が大きい係合部24に、建築用板材1の被係合部16を下方から押し上げて係合させているため、係合が極めて深く、取付強度が高い固定構造となる。
また、図示実施例の隣り合う建築用板材1,1は、水切勾配を備える傾斜片部16を上面とする防水空間19が形成されるように接続されているので、防水性能を備える固定構造でもある。
図3(b)に示す外装構造は、前記図3(a)の固定構造を下地層(下葺き層)として用いたものであり、前記固定構造の上面側に予め前記建築用板材1の上面側に配設することができ、相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5を配設し、凡そ充満状の断熱層を形成し、その後、外装材6を上下分割型の吊子(7A,7B)にてキャップ材6Bと共に前記断熱層上に敷設している。なお、この断熱層を形成した状態では、固定具の固定部分となる重合部18及び被重合部18'の重合部分が上方から見えなくなるので、該重合部分を示す印等を設けることが望ましい。
なお、ここで用いられた断熱材5は、合成樹脂製の成形板を用いているが、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板であってもよい。
断熱層上に敷設する外装材6は、前記下葺き材として用いた建築用板材1に対して上葺き材として用いられるものであり、略平坦状の平板部61の左右端縁に下部吊子7Aに弾性的に係合する側縁部62,62を備え、該側縁部62の下方及び平板部61の裏面側には裏貼り材6cが添設されている。
前記下部吊子7Aは、逆π字状のピース状成形体であって、底面71から固定具7cにて断熱材5の一部をも貫通して前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に固定されるものである。
この下部吊子7Aと連結する上部吊子7Bは、左右に下方が開放する溝状部72,72を備える略H字状のピース状成形体であって、前記下部吊子7Aに上方から嵌合されるものである。
前記キャップ材6Bは、前記上部吊子7Bを覆い隠すように取り付けることができる逆U字状の連続材であって、左右の脚片には弾性的に嵌合可能な係合部63,63が形成されている。
そして、前記下部吊子7Aを、前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に固定した状態で、前記外装材6を弾性的に係合させた後、前記上部吊子7Bを上方から係合させて一体的に連結させると共に外装材6の側縁部62,62を溝状部72,72にて上方から覆うように保持する。その後、前記キャップ材6Bを前記上部吊子7Bを覆い隠すように取り付けるが、その係合部63,63を、上部吊子7Bの外側から外装材6の側縁部62,62に弾性的に嵌合させる。
このように施工された外装構造は、前記建築用板材1を下葺き材として用いたので、取付強度が高い防水構造を備える外装構造として各種の屋根や外壁等に適用できる。
しかも、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要としないので、手順や作業が容易な施工を行うことができる。
図3(a)に示す外装構造は、前記図2(b)の外装構造における断熱層を二層構造にしたものであり、それ以外の構成は全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この外装構造では、相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5を配設した後、その上面に略均一厚みのボード状に形成される第二の断熱層5Bを敷設しており、その分だけ形成される断熱層の合計厚みが増えるので、長尺な固定具7c'を用いている。
図4(a),(b)は、前記第1実施例の建築用板材1の固定構造を陸屋根等の防水構造における下葺き層として用いたものであって、上葺き層として防水層80を形成した構造を有するものである。
そのため、下葺き層の構成は、他の図面と同様符号を付して説明を省略する。
前記の防水層80は、熱融着して接合できる防水シート8を接合して形成されるものであり、接合部分には被覆板8b及び固着具8cを上方から打ち込んで前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に断熱材5Cを貫通して固定している。
前記断熱材5Cは、略均一厚みのボード状に形成されたものであり、自重等で変形することがない性状を備えるものであえば、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板等を適宜に用いることができる。
この防水構造では、前述のように縦長の縦片部14,14'を備える前記建築用板材1を用いているため、前記防水層80を施工する際に、固着具8cを打ち込む位置を特定し易いため、容易に且つ確実に前記重合部18及び被重合部18'の重合部分固定することができる。
図4(b)では、前記断熱材5C以外にも二種の断熱材5D,5Eを用い、充満状の断熱層を形成したものである。
即ち同図では、前記建築用板材1を取り付けた後に該建築用板材1,1間に図中に点線にて斜線ハッチングで示す断面略矩形状の断熱材5Eを配設し、更にその上面に図中に破線にてクロスハッチングで示す断面矩形状の断熱材5Dを配設した後、前記ボード状の断熱材5Cを敷設することで充満状の断熱層を形成している。
なお、この実施例では、前記建築用板材1を用いているが、適宜に縦片部14,14'の長さを長く調整したものを用いるようにしてもよい。
1 建築用板材(下葺き材)
11 面板部
12,12' 立上り部
13 傾斜片部
14,14' 縦片部
15,15' 上片部
16 被係合部
17 排水溝
18 重合部
18' 被重合部
19 防水空間
2 保持部材
21 縦片
22 横片
23 傾斜片
24 係合部
3 補助材
31 挿着部
32 当接突起
33 係止突起
4 下地

Claims (3)

  1. 保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定方法であって、
    前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、
    前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、
    前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、
    下地に前記保持部材が固定されると共に前記面板部の端縁が前記保持部材の横片に載置される状態を形成する第1の工程と、
    前記面板部の端縁の下方へ、側方から前記補助材の挿着部を挿入する第2の工程と、
    前記第2の工程にて前記面板部の端縁が上方へ押し上げられ、押し上げられた前記被係合部が前記保持部材の係合部に下方から係合される第3の工程と、
    からなることを特徴とする建築用板材の固定方法。
  2. 保持部材の縦片の下端に補助材を挿入可能な開口部が形成され、該開口部から補助材を挿着することを特徴とする請求項1に記載の建築用板材の固定方法。
  3. 保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定構造であって、
    前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、
    前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、
    前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、
    前記保持部材の横片に前記面板部の端縁が載置された状態で、前記面板部の端縁の下方に、前記補助材の挿着部を介在させることで、前記建築用板材の前記被係合部が前記保持部材の係合部に係合されていることを特徴とする建築用板材の固定構造。
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