JP2020056237A - 建築用板材の固定方法、及びその固定構造 - Google Patents
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そのため、この方法にて得られる構造は、取付強度が高い構造として、各種の下層構造や内外装構造、天井構造等として広く適用できることが見込まれる。
また、前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有し、該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなる構成である。
さらに、前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有する構成である。
このように本発明に用いる部材は、何れも簡易な構成であって、面倒な形状制限を有するものではないため、各種の下層構造や内外装構造、天井構造等に広く適用できる。
例えば後述する図示実施例のように面板部の一端に、一側立上り部の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部と、その外側に縦片部や上片部を備える重合部と、を有するようにしてもよい。
また、面板部の他端には、他側立上り部の先端が一側へ折り返された被係合部と、その下方に排水溝と、接続状態で前記重合部と接面状となる被重合部とを有するようにしてもよい。この場合には、隣り合う建築用板材の一端と他端とを、前記水切勾配を備える傾斜片部を上面とする防水空間が形成されるように接続することができる。
なお、縦片部については、後述する図示実施例では縦長に形成したが、横長に形成して(その場合は縦片部でなく横片部)もよく、断熱層や防水層等の構成等に応じてどのように形成してもよい。
前述の係止手段として、後述する図示実施例のように挿着部の後端に設ける拡開片状の当接突起や挿着部の上端に設ける跳ね上げ片状の係止突起等は、前記保持部材の開口部には特別な構成を付与することなく安定な取付を果たすことができる。
まず、第1の工程は、下地に保持部材が固定されると共に建築用板材の面板部の端縁が保持部材の横片に載置される状態を形成するが、具体的には予め下地に保持部材を固定した後、隣り合う保持部材間に建築用板材を落とし込むように配してもよいし、或いは予め建築用板材を所定位置に配した後に、保持部材を下地に固定するようにしてもよい。即ち何れの方法でも、保持部材の横片に、建築用板材の面板部の端縁が載置状に配置されていればよい。
そして、本発明の建築用板材の固定方法は、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易により確実に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて固定することができる。
建築用板材1は、面板部11の側端の上端を折り返し状に形成された被係合部16を有する構成であるが、この第1実施例における建築用板材1は、面板部11の一端(図2では左端)に、一側立上り部12の上端を下り傾斜させた水切勾配を備える傾斜片部13と、その下端を上方へ折曲させた縦長の縦片部14、及びその先端を水平状に折曲させた上片部15を備える重合部18と、を有する。
また、面板部11の他端(図2では右端)には、他側立上り部12'の先端が一側へ折り返された被係合部16と、その下方に排水溝17と、接続状態で前記重合部18と接面状となる被重合部18'とを有する。
これらの重合部18及び被重合部18'は、縦長のワ字状に形成されているので、隣り合う建築用板材1,1の一端と他端とを、オーバーハング状に重合させることができ、隣り合う建築用板材1,1の一端と他端とを、前記水切勾配を備える傾斜片部16を上面とする防水空間19が形成されるように接続することができる。
前記防水空間19は、隣り合う建築用板材1,1の接続によって、流れ方向に形成される中空の空間であり、前記傾斜片部13は、その防水空間19の上面となる部位であるため、仮に前記重合部18に打ち込んだ固定具から雨水等が浸入し、しかも前記縦片部14を伝って当該傾斜片部13に至ったとしても、水切勾配を備えるので、この傾斜片部13の裏面(下面)を雨水等が重力に逆らって伝っていこうとすることを防止することができる。そして、当然のことながら、傾斜片部13の裏面(下面)を伝う雨水等は、防水空間19に落下して排水溝17にて排水される。
また、前記縦片21の下端には、略矩形状の開口部211が形成されているが、開口寸法は、補助材3の挿着部31の寸法より僅かに大きく形成されている。
なお、この図2(a)〜(d)では、左側には既に補助材3を取り付けた状態を示している。
このように保持部材2の係合部24に対する被係合部16の係合は、下方から上方へ略鉛直状に行われるので、係合部24の折り返し角度は全く支障とならない。
そして、本発明の建築用板材の固定方法は、ビスやボルト等の固定具工具、及びその締め付け等を必要とせず、より容易により確実に施工することができ、より少ない点数の保持部材にて固定することができる。
この補助材3を前記図2(c)のように、縦片21の背面側から開口部211に挿着していくと、前記当接突起22,22が、開口部211の開口縁に当接するため、それ以上の過重な挿入を防止できる。また、前記係止突起33が開口部211を通過すると、当該係止突起33が跳ね上がってその上端が開口部211に係止するため、抜け戻りが防止される。このように前記当接突起32や係止突起33は、補助材3の過剰(過度)な挿入(打ち込み)や抜け(戻り)外れを防止する係止手段であるが、これらの限定されず、前記保持部材2の開口部211に係止手段を設けてもよい。
そのため、この建築用板材1は、各種の下層材や内外装材、天井材等として広く適用できることが見込まれる。
この図示実施例における保持部材2は、図3(c)に示すように縦片21と、該縦片21の上端を下方へ折曲させた傾斜片23とで係合部24を形成する略L字状の成形体であって、図中に点線矢印にて示すように縦片21の背面側(図中右側)から側面視楔状の挿着部31を備える補助材3を挿着することにより、建築用板材1の面板部11の端縁を上方へ押し上げ、前記保持部材2の係合部24に建築用板材1の被係合部16を係合させることができる。
また、図示実施例の隣り合う建築用板材1,1は、水切勾配を備える傾斜片部16を上面とする防水空間19が形成されるように接続されているので、防水性能を備える固定構造でもある。
なお、ここで用いられた断熱材5は、合成樹脂製の成形板を用いているが、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板であってもよい。
前記下部吊子7Aは、逆π字状のピース状成形体であって、底面71から固定具7cにて断熱材5の一部をも貫通して前記重合部18及び被重合部18'の重合部分に固定されるものである。
この下部吊子7Aと連結する上部吊子7Bは、左右に下方が開放する溝状部72,72を備える略H字状のピース状成形体であって、前記下部吊子7Aに上方から嵌合されるものである。
前記キャップ材6Bは、前記上部吊子7Bを覆い隠すように取り付けることができる逆U字状の連続材であって、左右の脚片には弾性的に嵌合可能な係合部63,63が形成されている。
しかも、ビスやボルト等の固定具や工具、及びその締め付け等を必要としないので、手順や作業が容易な施工を行うことができる。
この外装構造では、相じゃくり状に接続することができる形状に成形した断熱材5を配設した後、その上面に略均一厚みのボード状に形成される第二の断熱層5Bを敷設しており、その分だけ形成される断熱層の合計厚みが増えるので、長尺な固定具7c'を用いている。
そのため、下葺き層の構成は、他の図面と同様符号を付して説明を省略する。
前記断熱材5Cは、略均一厚みのボード状に形成されたものであり、自重等で変形することがない性状を備えるものであえば、ガラス繊維板、木毛、木片、木繊維セメント板、セメント板と合成樹脂板等を積層した複合板等を適宜に用いることができる。
即ち同図では、前記建築用板材1を取り付けた後に該建築用板材1,1間に図中に点線にて斜線ハッチングで示す断面略矩形状の断熱材5Eを配設し、更にその上面に図中に破線にてクロスハッチングで示す断面矩形状の断熱材5Dを配設した後、前記ボード状の断熱材5Cを敷設することで充満状の断熱層を形成している。
なお、この実施例では、前記建築用板材1を用いているが、適宜に縦片部14,14'の長さを長く調整したものを用いるようにしてもよい。
11 面板部
12,12' 立上り部
13 傾斜片部
14,14' 縦片部
15,15' 上片部
16 被係合部
17 排水溝
18 重合部
18' 被重合部
19 防水空間
2 保持部材
21 縦片
22 横片
23 傾斜片
24 係合部
3 補助材
31 挿着部
32 当接突起
33 係止突起
4 下地
Claims (3)
- 保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定方法であって、
前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、
前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、
前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、
下地に前記保持部材が固定されると共に前記面板部の端縁が前記保持部材の横片に載置される状態を形成する第1の工程と、
前記面板部の端縁の下方へ、側方から前記補助材の挿着部を挿入する第2の工程と、
前記第2の工程にて前記面板部の端縁が上方へ押し上げられ、押し上げられた前記被係合部が前記保持部材の係合部に下方から係合される第3の工程と、
からなることを特徴とする建築用板材の固定方法。 - 保持部材の縦片の下端に補助材を挿入可能な開口部が形成され、該開口部から補助材を挿着することを特徴とする請求項1に記載の建築用板材の固定方法。
- 保持部材及び補助材を用いた建築用板材の固定構造であって、
前記保持部材は、縦片と、該縦片の下端を側方へ延在させた横片と、前記縦片の上端を下方へ折曲させた傾斜片と、を有して該傾斜片と前記縦片とで係合部を形成してなり、
前記補助材は、側面視が楔状の挿着部を有し、
前記建築用板材は、面板部の側端の立上り上端が折り返し状に形成された被係合部を有し、
前記保持部材の横片に前記面板部の端縁が載置された状態で、前記面板部の端縁の下方に、前記補助材の挿着部を介在させることで、前記建築用板材の前記被係合部が前記保持部材の係合部に係合されていることを特徴とする建築用板材の固定構造。
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JPH04198554A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-17 | Inax Corp | 板状建材の施工法 |
JPH0720253Y2 (ja) * | 1988-11-30 | 1995-05-15 | 株式会社淀川製鋼所 | 天井パネル取付装置 |
KR101849752B1 (ko) * | 2017-01-19 | 2018-04-17 | 조민지 | 외장패널 고정용 지지장치 |
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