JP2020055415A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンやモータのトルクを低減あるいは抜いて変速する際に、車両の挙動の安定性が低下することを抑制可能なハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】エンジン、モータに連結されるとともに変速比を変更可能な変速機と、変速機へのトルクの伝達を選択的に可能にするクラッチ機構と、変速機の出力側に連結された駆動輪と、駆動輪に制動力を付与するブレーキシステムとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、ブレーキシステムは油圧ブレーキと前記モータによる回生ブレーキとから構成され、コントローラは、減速しつつ変速機の変速比を変更する際に、クラッチ機構を解放しつつ変速を行い、前記減速の要求度を満たすように油圧ブレーキの出力を増大させる(ステップS3〜ステップS6)。【選択図】図2

Description

この発明は、自動変速機の入力側にエンジンとモータとを備えたハイブリッド車両の制御装置に関し、特にダウンシフト時のブレーキ力を制御する装置に関するものである。
特許文献1には、エンジンと、モータと、エンジンと駆動輪との間でトルク伝達可能な自動変速機と、エンジンと駆動輪との間で動力を伝達または遮断する断続手段とを備えた車両が記載されている。また、前記自動変速機は、複数の歯車機構と係合機構(クラッチやブレーキ)とを有し、その係合機構を選択的に係合することにより所定のギヤ段を設定するように構成されている。
特開2010−076712号公報
特許文献1に記載された車両によれば、変速の際に前記断続手段を切り離して変速することにより、変速に要する時間を短くすることができる。すなわち、一旦、エンジンおよびモータからのトルクを抜いて変速することで変速の応答性を向上させることができる。一方、例えばダウンシフトしつつ減速する際には、モータの回生トルクならびに油圧ブレーキによって車両を減速させるものの、その減速は、運転者によるブレーキペダルの操作に基づくものである。そのため、上述したようにトルクを抜いて変速した場合(特に高車速からの減速により減速度が大きい場合)には、駆動輪に作用する減速力が一時的に低下し、すなわち減速度が一定に保たれず、車両の挙動が不安定になるおそれがある。言い換えれば、変速の過渡期における変速ショックなどの外乱を考慮しきれず、その結果、車両の安定性が低下し、ひいては運転者の要求する減速度に満たないおそれがある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、エンジンやモータのトルクを低減あるいは抜いて変速する際に、車両の挙動の安定性が低下することを抑制可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源としてエンジンおよびモータを有し、前記エンジンおよび前記モータに連結されるとともに変速比を変更可能な変速機構と、前記変速機構へのトルクの伝達を選択的に可能にするクラッチ機構と、前記変速機構の出力側に連結された駆動輪と、前記駆動輪に制動力を付与するブレーキシステムとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、前記ブレーキシステムは油圧ブレーキと前記モータによる回生ブレーキとから構成され、前記クラッチ機構および前記ブレーキシステムを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、減速しつつ前記変速機構の変速比を変更する際に、前記クラッチ機構を解放しつつ変速を行い、前記減速の要求度を満たすように前記ブレーキシステムにおける前記油圧ブレーキの出力を増大させるように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、変速の際に、トルク抜けにより一時的に減速力(すなわちブレーキ力)が低下することを考慮して、油圧ブレーキのブレーキ力を増大させるように構成されている。具体的には、上述したように変速の際には、クラッチ機構を解放して変速すると、その変速の際、一時的に減速力が低下するから、その減速力が低下する変速タイミングに併せて油圧ブレーキを増大させるように構成されている。そのため、前記減速力の低下を抑制でき、その結果、運転者の要求する減速度を満たすことができる。また、そのように前記減速力の低下を抑制できるから、制動中の減速G(変速ショックや加速度)を小さくでき、その結果、変速の際に車両の挙動が乱れたり、あるいは、車両の挙動の安定性が低下することを抑制できる。
この発明で対象とする車両の駆動システムの一例を示す図である。 この発明の実施形態における制御の一例を説明するためのフローチャートである。 HV−ECUとAHBRx−ECUとの回生協調制御を説明するためのフローチャートである。 油圧ブレーキの増圧量を説明するための図である。 この発明の実施形態における効果を説明するための図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で制御対象にする変速装置が搭載される車両は、例えばエンジン、ならびに、二つのモータを動力源とするハイブリッド車両である。第1モータはエンジンの出力側に配置され、エンジンが出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより発電する機能を有している。第2モータは、駆動輪に対して動力伝達可能に連結されている。そして、エンジンおよび第1モータと駆動輪との間に、それらの間で選択的にトルクの伝達および遮断を行う係合機構が設けられている。したがって、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両は、係合機構を解放することにより、駆動系統からエンジンおよび第1モータを切り離すことができる。その状態で、第2モータが出力するモータトルクによってハイブリッド車両を走行させることができる。すなわち、ハイブリッド車両を第2モータを駆動力源とする電気自動車(EV)として走行させることができる。一方、係合機構を係合することにより、少なくとも、エンジントルクによってハイブリッド車両を走行させることができる。あるいは、エンジントルクおよび第2モータのモータトルクでハイブリッド車両を走行させることができる。また、エンジントルクおよび第2モータのモータトルクに加え、第1モータが出力するモータトルクでハイブリッド車両を走行させることもできる。
図1に、この発明の実施形態で制御対象にするハイブリッド車両の駆動システム(駆動系統および制御系統)の一例を示してある。また、この図1に示す例では、四輪駆動車(4WDあるいはAWDと称す)の例を示しており、ここに示す例は、エンジン1を車両(車体)Veの中央に配置し、エンジン1の動力を後輪2に伝達するいわゆるMR(ミッドシップエンジン・リヤドライブ)車をベースとした四輪駆動車の例である。図1に示すハイブリッド車両(以下、車両と記す)Veは、動力源として、前述のエンジン(ENG)1、ならびに、後輪2にトルクを伝達可能な第1モータ(リア・モータ)3、および、前輪4にトルクを伝達可能な第2モータ(フロント・モータ)5を備えている。また、車両Veは、他の主要な構成要素として、バッテリ(BATT)6、自動変速機(AT)7、パワーコントロールユニット(PCU)8、ブレーキシステム(AHBRx)9、および、ECU(電子制御装置)10を備えている。なお、対象とする車両Veは、少なくとも後輪駆動の車両であればよく、したがって図1に示すMR車に限られず、FR(フロントエンジン・リヤドライブ)車、あるいは、RR(リヤエンジン・リヤドライブ)車であってもよい。
エンジン1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。ディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、あるいは、EGR[Exhaust Gas Recirculation]システムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。またエンジン1は、エンジンブレーキにより後輪2に減速力を発生させる。
第1モータ(リア・モータ)3は、エンジン1の出力側に配置されている。第1モータ3は、少なくとも、エンジン1が出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより電気を発生する発電機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第1モータ3は、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能も有している。すなわち、第1モータ3は、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第1モータ3には、パワーコントロールユニット(Rr−PCU)8aを構成するインバータ(図示せず)を介して、バッテリ6が接続されている。したがって、第1モータ3を発電機として駆動し、その際に発生する電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えられている電気を第1モータ3に供給し、第1モータ3を電動機として駆動してモータトルクを出力することもできる。なお、第1モータ3は、図1に示すようにエンジン1に直接連結されているものの、この構成に替えて、歯車機構などの伝動機構を介して連結してもよい。また、そのエンジン1と第1モータとの間にダンパ機構やトルクコンバータなどの機構を配置してもよい。
第2モータ(フロント・モータ)5は、少なくとも、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第2モータ5は、外部からトルクを受けて駆動されることによって電気を発生する発電機としての機能も有している。すなわち、第2モータ5は、上記の第1モータ3と同様に、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第2モータ5には、パワーコントロールユニット(Fr−PCU)8bを構成するインバータを介して、バッテリ6が接続されている。したがって、バッテリ6に蓄えられている電気を第2モータ5に供給し、第2モータ5を電動機として駆動してモータトルクを出力することができる。また、後述するように、第2モータ5は、前輪4に対して動力伝達可能に連結されている。したがって、前輪4から伝達されるトルクによって第2モータ5を発電機として駆動し、その際に発生する回生電力をバッテリ6に蓄えることもできる。さらに、第1モータ3および第2モータ5は、インバータを介して、互いに電力の授受が可能なように接続されている。例えば、第1モータ3で発生した電気を、直接、第2モータ5に供給し、第2モータ5でモータトルクを出力することも可能である。
バッテリ6は、上記の第1モータ3および第2モータ5で発生した電気を蓄える蓄電装置であり、第1モータ3および第2モータ5に対して、それぞれ、電力の授受が可能なように接続されている。したがって、上記のように第1モータ3で発生した電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えた電気を第1モータ3に供給し、第1モータ3を駆動することができる。同様に、上記のように第2モータ5で発生した電気をバッテリ6に蓄えることができる。また、バッテリ6に蓄えた電気を第2モータ5に供給し、第2モータ5を駆動することができる。なお、蓄電装置としては、図1に示すようなバッテリ6に限らず、例えば、キャパシタ(コンデンサ)であってもよい。
自動変速機7は、図1に示すようにエンジン1と同一の軸線上に配置され、かつ第1モータ3の出力側に配置されており、エンジン1および第1モータ3と後輪2との間でトルクを伝達する変速機構である。自動変速機7は、要は、入力回転数の出力回転数に対する比率を適宜に変更できる機構であって、複数の変速比を段階的に設定することができる。図1に示す例では、クラッチやブレーキなどの係合機構(図示せず)を係合もしくは解放させることにより駆動トルクの伝達経路を変えて変速を実行するように構成された有段自動変速機によって構成されている。また、自動変速機7は、プーリに対するベルトの巻き掛け半径を変化させて変速比を連続的に変化させることのできるベルト式無段変速機や、エンジン1と発電機能のあるモータと出力部材とを差動機構からなる動力分割機構に連結し、そのモータによってエンジン1の回転数を連続的に変化させるいわゆるハイブリッド機構によって構成された無段変速機であってもよい。これら無段変速機を搭載した車両では、設定するべき複数の変速比もしくは変速段を予め決めておき、それらの変速段の間で変速を実行することにより、有段的に変速を行うように構成してよい。そして、自動変速機7はリヤデファレンシャルギヤ11に連結され、すなわちそのリヤデファレンシャルギヤ11ならびにドライブシャフト12を介して左右の後輪2にトルクを伝達するように構成されている。
また、その自動変速機7とエンジン1および第1モータ3との間には、選択的にトルクの伝達および遮断を行うクラッチ機構13が設けられている。したがって、この発明の実施形態における車両Veは、クラッチ機構13を解放することにより、駆動系統からエンジン1および第1モータ3を切り離すことができ、それとは反対にクラッチ機構13を係合することにより、駆動系統とエンジン1および第1モータ3とを連結することができる。そして、この発明の実施形態では、変速をスムーズに行うために、このクラッチ機構13を解放して変速を行うように構成されている。
パワーコントロールユニット(PCU)8は、インバータやコンバータ(共に図示せず)により構成され、モータの温度やモータの出力を調整する。なお、図1に示す車両Veでは第1モータ3に連結されたRrーPCU8aと、第2モータ5に連結されたFrーPCU8bとが設けられている。
ブレーキシステム(AHBRx)9は、油圧ブレーキと回生ブレーキとを協調させて制動力を発生させることが可能なブレーキシステムであって、減速力を油圧によって前輪4および後輪2に発生させ、回生ブレーキ時には、回生量に応じた要求ブレーキ力との差分を油圧ブレーキで発生させるように構成されている。
また、前述の第2モータ5は、車両Veの前輪4側に配置されており、モータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能なように、車両Veの駆動系統に連結されている。図1に示す例では、第2モータ5の出力軸が、減速ギヤ対14に連結され、すなわち、第2モータ5が出力するモータトルクは、その減速ギヤ対14およびフロントデファレンシャルギヤ15で増幅され、ドライブシャフト16を介して左右の前輪4に伝達される。したがって、車両Veは、エンジン1を停止した状態で、第2モータ5が出力するモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。また、クラッチ機構13を解放した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクで第1モータ3を駆動して発電させるとともに、第2モータ5のモータトルクを前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。そして、クラッチ機構13を係合した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクおよび第2モータ5のモータトルクを後輪2ならびに前輪4に伝達して駆動力を発生することが可能である。
ECU10は、この発明の実施形態における「コントローラ」に相当し、図1に示す例では、HV−ECU10aとAHBRx−ECU10bとが設けられている。HV−ECU10aは、主に、エンジン1、第1モータ3、第2モータ5、自動変速機7、クラッチ機構13、および、バッテリ6をそれぞれ制御し、AHVRx−ECU10は、主にブレーキシステム9を制御する。それら各ECU10a,10bは、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置である。各ECU10a,10bには、各種センサから検出または算出されたデータが入力される。その入力されるデータは、例えばアクセル開度ACC、車速V、ブレーキ踏力もしくはブレーキペダルの踏み込み量、バッテリ6の充電残量(SOC)、前輪4および後輪2の車輪速度、エンジン1の冷却水温度などである。また、各ECU10a,10bは、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。そして、各ECU10a,10bは、その演算結果を制御指令信号として出力し、上記のエンジン1、第1モータ3、第2モータ5、バッテリ6、クラッチ機構13、自動変速機7、および、ブレーキシステム9をそれぞれ制御するように構成されている。
このように構成された車両Veは、通常の制動時には、運転者のブレーキ操作に基づく減速の要求度を満たすように、回生ブレーキと油圧ブレーキとによって制御される(以下、単に回生協調制御とも記す)。しかしながら、この回生協調制御は、上述したように運転者のブレーキペダルの操作に基づいて制御されるものの、例えば変速時(あるいは変速の過渡期)におけるショックなどの外乱を考慮していないため、そのショックを要因として運転者に違和感を与えるおそれがある。特に、最高車速が高くサーキット走行等に用いられる車両では、ブレーキングの際に、大容量の回生エネルギを回収するため、高車速からの減速により変速時には車両Veの姿勢に乱れが発生し、車両Veの安定性が低下するおそれがある。そこで、この発明の実施形態では、このような変速時(特にダウンシフト時)における変速ショックを要因として車両Veの挙動が悪化(ドライバビリティの悪化)、ならびに、車両Veの安定性が低下することを抑制するように構成されている。
図2は、その制御の一例を説明するためのフローチャートであり、前述したHV−ECU10a、および、AHRBx−ECU10bによって実行される。以下、具体的に説明する。
先ず、運転者のブレーキ操作によりブレーキ要求されると、回生ブレーキと油圧ブレーキとの回生協調制御が開始される(ステップS1)。なお、このブレーキ要求における制動力(要求制動力)は、例えば運転者のブレーキペダルの踏み込み速度やブレーキペダルの踏み込み量から判断される。
ついで、シフト操作がされることにより変速要求がされ(ステップS2)、それに応じて第1モータ(すなわちリア・モータ)3のモータトルクおよびエンジントルクを減少する要求がされる(ステップS3)。この発明の実施形態における車両Veでは、上述したように、エンジンブレーキおよび回生ブレーキにより後輪2に制動力(減速力)を発生させるように構成されている。また、変速時には、変速をスムーズに行うために、モータトルクおよびエンジントルクを低下させ、すなわちクラッチ機構13を解放してエンジン1および第1モータ3のトルクを抜いて変速を行うように構成されている。したがって、ステップS2で変速要求があった場合には、第1モータ3のモータトルク、ならびに、エンジントルクを減少する要求がされる。
そして、そのようにモータトルクおよびエンジントルクを減少させる要求があったら、油圧ブレーキの出力を増大させる要求を行う(ステップS4)。上述した通常の制御では、運転者のブレーキ操作に基づいてブレーキ力を制御し、また変速に応じてクラッチ機構13を解放しモータトルクおよびエンジントルクを減少させる。しかしながら、そのように制御を実行した場合には、トルク抜けを要因とした変速ショック等が発生し、一時的に後輪2の減速力が低下して、車両の安定性が低下するおそれがある。そこで、この発明の実施形態では、そのような後輪2の一時的な減速力の低下を考慮して、油圧ブレーキの出力を増大させるように構成されている。
ここで、回生ブレーキと油圧ブレーキとの関係、ならびに、各ブレーキの出力を決定する制御について説明する。図3は、その制御の一例を説明するフローチャート(サブルーチン)であって、HV−ECU10aにより実行される制御と、AHBRx−ECU10bによって実行される制御とを分けて記載している。なお、このHV−ECU10aによる制御とAHBRx−ECU10bによる制御とは、同期させて所定の短時間ごとに繰り返し実行され、すなわち協調制御される。
先ず、運転者によってブレーキ操作されると、ブレーキ判定および回生制御の許可がされる(ステップS100)。このステップS100のフローはHV−ECU10aおよびAHBRx−ECU10bの双方のECUで実行される。ブレーキ判定は上述したように運転者のブレーキペダルの踏み込み量や踏み込み速度から判定され、ついで、AHBRx−ECU10bにより、そのブレーキ判定に基づいた車両Veのブレーキ力(要求ブレーキ力)Aが演算される(ステップS110)。
ついで、最大回生量をHV−ECU10aに送信する(ステップS120)。これは、第1モータ3での回生可能な最大回生量をHV−ECU10aへ送信するステップであって、例えばCAN通信などによってHV−ECU10aに通信する。なお、この最大回生量は第1モータ3の温度やバッテリ6のSOCなどに基づいて判断される。
HV−ECU10aは、その最大回生量を受信し、それに基づいて回生モータトルクを演算する(ステップS130)。例えば、最大回生量がステップS110で演算したブレーキ力Aより大きい場合には、回生モータトルクをその要求ブレーキ力Aに設定し、それとは反対に最大回生量が要求ブレーキ力Aより小さい場合は、回生モータトルクを最大回生量に設定する。なお、これ以降の説明では、要求ブレーキ力Aの方が最大回生量より大きいことを前提として説明する。したがって、回生モータトルクは、最大回生量に設定される。
ついで、運転者のシフト操作によりダウンシフトの指示がされる(ステップS140)。なお、このシフト操作は、シフトノブの操作のみならずパドルシフトの操作を含む。そして、ダウンシフトの指示がされると、モータトルクを「0」に書き換える(ステップS150)。上述したように、この発明の実施形態では、変速の際には、クラッチ機構13を解放して、エンジン1および第1モータ3と自動変速機7とを切り離して、変速時間を短くするように構成されており、実施的に自動変速機7側に伝達されるトルクは「0」になる。そのため、モータトルクを「0」に書き換える。なお、自動変速機7側に伝達されるトルクは実質的には「0」であるものの、実際のモータトルクは、変速後、再度クラッチ機構13を係合するため、係合時の同期回転数になるように制御される。すなわち、実際のモータトルクはクラッチ機構13を再度係合することを考慮した適宜のトルクに制御される。
ついで、モータトルク(回生量)の実行値Bを演算する(ステップS160)。つまり、この図3に示す例では、モータトルクは「0」に書き換えられているため、実行値Bは「0」になり、その実行値Bの情報をAHBRx−ECU10bに通信して送信する。
つぎに、実際に出力するブレーキ力を演算する。具体的には、先ず上記のECU10a,10b同士の通信により、回生量における実行値Bを受信したら(ステップS170)、油圧ブレーキの増圧量P1を演算する(ステップS180)。これは、クラッチ機構13を解放した場合には、変速の際にトルク抜けが生じて制動力が一時的に低下するため、その制動力を担保するものである。その増圧量P1は、例えば図4に示すように、タイミング時間t1、時間幅T1を適合定数として、運転者の感じ方や走行する路面の状況などによって適宜制御する。この図4の例では、実線で囲ったように、変速に併せてブレーキ油圧を増大させるように構成することで運転者の要求減速度を満たすように構成されている。
ついで、回生ブレーキ力あるいはトルク抜け防止の油圧を演算する(ステップS190)。図3に示す例では、実質的なモータトルクは「0」であるから、回生ブレーキ力は「0」であって、変速の際における制動力は油圧ブレーキにおける増圧量P1によって担保する。
さらに、運転者の要求する制動力に対して必要な油圧ブレーキ、すなわち要求ブレーキ力Aに対して不足分の制動力を演算する(ステップS200)。その必要な油圧ブレーキは、要求ブレーキ力Aから回生ブレーキ力および増圧量P1を減じた値となる(要求ブレーキ力A−(回生実行値B+増圧量P1))。そして、そのように必要油圧ブレーキおよびトルク抜け防止の増圧量P1を求めたら、演算したブレーキ油圧になるようにアクチュエータへ指示する(ステップS210)。
そして、AHBRx−ECU10bおよびHV−ECU10aのそれぞれにおいて、ブレーキ(ブレーキ制御)終了するか否かを判断する(ステップS220)。例えば運転者の要求するブレーキ力を出力可能と判断した場合には、このブレーキ力を決定する回生協調制御を終了する(ステップS230)。一方、このステップS220で否定的に判断された場合、すなわち未だ回生協調制御が終了していないと判断された場合には、ステップS110にリターンする。
つぎに、ステップS230で回生制御が終了したら、図2のフローチャートに戻り、変速制御に移行する。具体的には、クラッチ機構13を解放して、モータトルクおよびエンジントルクを低下させる(ステップS5)。これは、上述したように、変速をスムーズに行うため、ならびに、変速時間を短くするためである。また、その変速の際に、ステップS4ならびに図3のサブルーチンで説明したように、油圧ブレーキを増大させる制御を実行する。つまり、変速の際にトルクを低下させたことによる減速力を油圧ブレーキで担保する。
そして、実際に自動変速機7で係合機構の係合状態を切り替えるなどして所定の変速段に変速を行い(ステップS6)、変速を終了する。また変速終了と共に、自動変速機7側に再度トルクを伝達すべくクラッチ機構13を係合させ、すなわちモータトルクおよびエンジントルクを復活させる。
このように、この発明の実施形態では、変速の際に、トルク抜けにより一時的に減速力(すなわちブレーキ力)が低下することを考慮して、油圧ブレーキのブレーキ力を増大させるように構成されている。図5は、この制御を実行した場合の例と、上述した通常制御とを比較した図であって、左側に通常制御(従来例)を示し、右側にこの発明の実施形態(実施例)を示している。この図5から把握できるように、変速の際には、制動力が一時的あるいは瞬間的に低下して、制動中のショックが生じる。通常制御であれば、運転者の要求する減速度を回生協調ブレーキ油圧(回生ブレーキおよび油圧ブレーキ)で出力できず、制動中における減速G(すなわち変速ショックあるいは加速度)は比較的大きなものとなる。一方、この発明の実施形態では、変速タイミングに併せて油圧ブレーキを増圧させるように構成されている。そのため、運転者が要求する減速度を回生協調ブレーキ油圧として出力でき、その結果、制動中における前記減速Gを小さくできる。
したがって、この発明の実施形態によれば、変速の際の減速力が一時的に低下することを抑制できるから、その変速の際に車両の挙動が乱れたり、あるいは、車両の安定性が低下することを抑制できる。言い換えれば、変速の際における運転者へ与える違和感を抑制できるとともに、いわゆるドライバビリティが低下することを抑制できる。また、そのように変速の際の一時的な減速力の低下を抑制できるから、運転者の要求する減速度を満たすことができる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上述した例に限定されないのであって、この発明の目的を達成する範囲で適宜変更してもよい。上述した実施形態では、クラッチ機構13を完全に解放して自動変速機7側に伝達されるトルクを「0」に制御したものの、クラッチ機構13を完全に解放しないまでもクラッチ機構13を滑らせて変速する場合に適用してもよく、そのような場合には、ステップS150で書き換えるモータトルク値は、低下させたトルク値(すなわち自動変速機7に伝達される実際のトルク値)になる。
1…エンジン(ENG)、 2…後輪、 3…第1モータ(リア・モータ)、 4…前輪、 5…第2モータ(フロント・モータ)、 6…バッテリ(BATT) 7…自動変速機7(AT)、 8,8a,8b…パワーコントロールユニット(PCU)、 9…ブレーキシステム(AHBRx)、 10,10a,10b…コントローラ(ECU)、 11…リヤデファレンシャルギヤ、 12,16…ドライブシャフト、 13…クラッチ機構、 14…減速ギヤ対、 15…フロントデファレンシャルギヤ、 Ve…車両。

Claims (1)

  1. 駆動力源としてエンジンおよびモータを有し、前記エンジンおよび前記モータに連結されるとともに変速比を変更可能な変速機構と、前記変速機構へのトルクの伝達を選択的に可能にするクラッチ機構と、前記変速機構の出力側に連結された駆動輪と、前記駆動輪に制動力を付与するブレーキシステムとを備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記ブレーキシステムは油圧ブレーキと前記モータによる回生ブレーキとから構成され、
    前記クラッチ機構および前記ブレーキシステムを制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    減速しつつ前記変速機構の変速比を変更する際に、前記クラッチ機構を解放しつつ変速を行い、
    前記減速の要求度を満たすように前記ブレーキシステムにおける前記油圧ブレーキの出力を増大させるように構成されている
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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