本発明による包装材料を構成する積層体は、外面側から内面側へ順に積層された表面保護層、印刷層、外側熱可塑性樹脂層、紙基材層及び内側熱可塑性樹脂層を少なくとも備える。内面とは、包装材料から形成される包装製品において、包装製品に収容される内容物の側に位置する面である。また、外面とは、内面の反対側に位置する面である。本願において、「この順に備える」や「順に積層された」などの記載における「順」という用語は、特に断らない限り、外面側から内面側に向かう方向における順序を表している。
本発明においては、包装材料を構成する積層体全体で、下記で説明するバイオマス度が、好ましくは40%以上、より好ましくは80%以上100%未満である。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
図1は、本発明の包装材料20の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図2は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、バリア性樹脂層21と、中間熱可塑性樹脂層22と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図3は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、ポリオレフィン樹脂層23と、中間熱可塑性樹脂層22と、バリア性樹脂層21と、中間熱可塑性樹脂層24と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図4は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、接着剤層27と、プラスチックフィルム層28と、アンカーコート層29と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図5は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、接着剤層27と、プラスチックフィルム層28と、アンカーコート層29と、接着樹脂層30と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図6は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、接着剤層27と、プラスチックフィルム層28と、接着剤層31と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図7は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図8は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、接着樹脂層30と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図9は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、バリア層26と、接着剤層27と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図10は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、接着樹脂層25と、プラスチックフィルム層28と、接着剤層27と、バリア層26と、中間熱可塑性樹脂層22と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
図11は、本発明の包装材料20のその他の一例を示す断面図である。包装材料20は、表面保護層11と、印刷層12と、外側熱可塑性樹脂層13と、紙基材層14と、ポリオレフィン樹脂層23と、接着樹脂層25と、バリア層26と、中間熱可塑性樹脂層22と、内側熱可塑性樹脂層15とをこの順に備える。表面保護層11が包装材料20の外面20yを構成し、内側熱可塑性樹脂層15が包装材料20の内面20xを構成している。
なお、上述した図1〜図11に示す包装材料20の複数の層構成を適宜組み合わせることも可能である。
以下、包装材料20を構成する各層について説明する。
(紙基材層)
紙基材層14は、紙を含む層である。紙基材層14は、100g/m2以上700g/m2以下、好ましくは150g/m2以上600g/m2以下、より好ましくは200g/m2以上500g/m2以下の坪量を有する。紙基材層14としては、白板紙全般を対象とするが、特に安全性の観点から天然パルプを用いたアイボリー紙、ミルクカートン原紙、カップ原紙等の使用が好ましい。
板紙は、サイズ剤として、中性ロジンやアルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸を使用してもよく、定着剤としてカチオン性のポリアクリルアミドやカチオン性デンプン等を使用してもよい。また、硫酸バンドを使用してpH6以上pH9以下の中性領域で抄紙することも可能である。その他、必要に応じて上記のサイズ剤のほか、定着剤の他、製紙用各種填料、歩留向上剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、結合剤、分散剤、凝集剤、可塑剤、接着剤を適宜含有していてもよい。
(印刷層)
印刷層12は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、印刷によって形成される層である。印刷層12は、例えば、絵、写真、文字、数字、図形、記号、模様などの所望の任意の絵柄を形成する絵柄層を含む。印刷層は、絵柄層の絵柄を際立たせるよう印刷により形成された地色層を更に含んでいてもよい。
印刷層12は、グラビア印刷によって形成される。印刷層12は、着色剤と、バインダー樹脂とを含む。印刷層12を形成するためのインキ組成物は、着色剤及びバインダー樹脂に加えて、グラビア印刷に適した溶剤を含む。
〔着色剤〕
着色剤としては、特に限定されず、従来公知の顔料や染料を用いることができる。
〔バインダー樹脂〕
バインダー樹脂は、ニトロセルロースを含む。好ましくは、バインダー樹脂は、バイオマス由来成分を含む。例えば、バインダー樹脂は、バイオマス由来のニトロセルロースを含む。
<ニトロセルロース>
ニトロセルロースは、セルロース骨格の水酸基の一部を硝酸エステル化したニトロ基置換体のセルロース系樹脂である。ニトロセルロース樹脂のセルロース骨格は、バイオマス材料である。ニトロセルロースとしては、一般的なニトロセルロースが支障なく利用できるが、とりわけ、セルロース骨格を構成するグルコース単位1個あたり、平均して1.3〜2.7個のニトロ基で置換されたものを利用することが好ましい。
ニトロセルロースには、分子量に応じてLタイプとHタイプがある。有機溶剤に対する溶解性の面からは、Lタイプのものを利用することが好ましい。
印刷層12は、好ましくは5%以上、より好ましくは5%以上50%以下、さらに好ましくは10%以上50%以下のバイオマス度を有する。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。印刷層12の乾燥後の重量は、好ましくは0.1g/m2以上10g/m2以下、より好ましくは1g/m2以上5g/m2以下、さらに好ましくは1g/m2以上3g/m2以下である。印刷層12は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有する。なお、このような重量や厚さを有する印刷層12が複数設けられていてもよい。
「バイオマス度」とは、放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量を測定した値で示してもよく、また、バイオマス由来成分の重量比率で示してもよい。
放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量を測定した値を「バイオマス度」として示す場合、以下のように「バイオマス度」を求めることができる。即ち、大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばトウモロコシ中のC14含有量ものC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、バイオマス由来の原料中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出することができる。印刷層12中のC14の含有量をPC14とした場合の、バイオマス由来の炭素の含有量Pbioは、以下のようにして求めることができる。
Pbio(%)=PC14/105.5×100
また、バイオマス由来成分の重量比率で「バイオマス度」を表す場合、以下のように「バイオマス度」を求めることができる。例えば、ニトロセルロースの場合には、出発物質であるセルロース骨格を構成するグルコース単位1個(式量=172)当たりに含まれる水酸基の数が3個であるから、この水酸基の1〜3個が硝酸エステル化し(水素がニトロ基(非バイオマス材料、式量=46)に置換され)得る。そうすると、もとのセルロース骨格がバイオマス材料100重量%からなるとして、グルコース単位1個あたりの置換されたニトロ基の数が平均してn個の場合、ニトロセルロース分子全体に占めるバイオマス材料の割合(重量%)は、(172−n)
×100/(172−n+46n)で計算できる。
ニトロセルロース分子全体に占めるバイオマス材料の割合は、セルロース骨格を構成するグルコース単位1個あたり、平均して1個のニトロ基で置換された場合は、約78.8重量%、2個のニトロ基で置換された場合は約64.9重量%、3個のニトロ基に置換された場合は約55.0重量%になる(上記の式での計算値)。
以下、特に断りのない限り、「バイオマス度」とはバイオマス由来成分の重量比率を示したものとする。
印刷層12のバインダー樹脂は、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を更に含んでいてもよい。この場合、好ましくは、主剤としてのポリオールと硬化剤としてのイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含む硬化物を用いて形成されている。これにより、包装材料20のバイオマス度を高めることができる。ポリオールとしては、多官能アルコールと多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオール、多官能アルコールと多官能イソシアネートとの反応物であるポリエーテルポリオール、又は、多官能アルコールとカーボネートとの反応物であるポリカーボネートポリオールを用いることができる。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールがバイオマス由来成分を含む場合、多官能アルコール及び多官能カルボン酸の少なくともいずれか一方がバイオマス由来成分を含む。バイオマス由来成分を含むポリエステルポリオールとして以下の例を挙げることができる。
・バイオマス由来の多官能アルコールとバイオマス由来の多官能カルボン酸との反応物
・化石燃料由来の多官能アルコールとバイオマス由来の多官能カルボン酸との反応物
・バイオマス由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物
バイオマス由来の多官能アルコールとしては、トウモロコシ、サトウキビ、キャッサバ、及びサゴヤシ等の植物原料から得られる脂肪族多官能アルコールを用いることができる。バイオマス由来の脂肪族多官能アルコールとしては、例えば、下記のような方法によって植物原料から得られる、ポリプロピレングリコール(PPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、ブチレングリコール(BG)、ヘキサメチレングリコール等があり、いずれも使用し得る。これらは、単独で用いても併用してもよい。
バイオマス由来のポリプロピレングリコールは、植物原料を分解してグルコースが得られる発酵法により、グリセロールから3−ヒドロキシプロピルアルデヒド(HPA)を経て製造される。上記発酵法のようなバイオ法で製造されたポリプロピレングリコールは、EO製造法のポリプロピレングリコールと比較し、安全性面から乳酸等の有用な副生成物が得られ、しかも製造コストも低く抑えることが可能であることも好ましい。
バイオマス由来のブチレングリコールは、植物原料からグリコールを製造し発酵することで得られたコハク酸を得て、これを水添することによって製造することができる。
バイオマス由来のエチレングリコールは、例えば、常法によって得られるバイオエタノールからエチレンを経て製造することができる。
化石燃料由来の多官能アルコールとしては、1分子中に2個以上、好ましくは2〜8個の水酸基を有する化合物を用いることができる。具体的には、化石燃料由来の多官能アルコールとしては、特に限定されず従来公知の物を使用することができ、例えば、ポリプロピレングリコール(PPG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、エチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、ブチレングリコール(BG)、ヘキサメチレングリコールの他、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール等を使用することができる。これらは、単独でも2種以上を併用してもよい。
バイオマス由来の多官能カルボン酸としては、再生産可能な大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油、ひまし油等の植物由来の油、及びそれらを主体とした廃食用油等をリサイクルした再生油等の植物原料から得られる脂肪族多官能カルボン酸を用いることができる。バイオマス由来の脂肪族多官能カルボン酸としては、例えば、セバシン酸、コハク酸、フタル酸、アジピン酸、グルタル酸、ダイマー酸等が挙げられる。例えば、セバシン酸は、ひまし油から得られるリシノール酸をアルカリ熱分解することにより、ヘプチルアルコールを副生成物として生成される。本発明では、特に、バイオマス由来のコハク酸又はバイオマス由来のセバシン酸を用いることが好ましい。これらは、単独でも2種以上を併用してもよい。
化石燃料由来の多官能カルボン酸としては、脂肪族多官能カルボン酸や芳香族多官能カルボン酸を用いることができる。化石燃料由来の脂肪族多官能カルボン酸としては、特に限定されず従来公知の物を使用することができ、例えば、アジピン酸、ドデカン二酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、及びダイマー酸、ならびにそれらのエステル化合物等が挙げられる。また、化石燃料由来の芳香族多官能カルボン酸としては、特に限定されず従来公知の物を使用することができ、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、トリメリット酸、及びピロメリット酸、ならびにそれらのエステル化合物等を用いることができる。これらは、単独でも2種以上を併用してもよい。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールがバイオマス由来成分を含む場合、多官能アルコール及び多官能イソシアネートの少なくともいずれか一方がバイオマス由来成分を含む。バイオマス由来成分を含むポリエーテルポリオールとして以下の例を挙げることができる。
・バイオマス由来の多官能アルコールとバイオマス由来の多官能イソシアネートとの反応物
・化石燃料由来の多官能アルコールとバイオマス由来の多官能イソシアネートとの反応物
・バイオマス由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能イソシアネートとの反応物
バイオマス由来の多官能アルコール及び化石燃料由来の多官能アルコールとしては、上述のポリエステルポリオールにおいて説明したバイオマス由来の多官能アルコール及び化石燃料由来の多官能アルコールを用いることができる。
バイオマス由来の多官能イソシアネートとしては、植物由来の二価カルボン酸を酸アミド化し、還元することで末端アミノ基に変換し、さらに、ホスゲンと反応させ、該アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られたものを用いることができる。バイオマス由来の多官能イソシアネートは、例えば、バイオマス由来のジイソシアネートである。バイオマス由来のジイソシアネートとしては、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート等が挙げられる。また、植物由来のアミノ酸を原料として、そのアミノ基をイソシアネート基に変換することによっても植物由来のジイソシアネートを得ることができる。例えば、リシンジイソシアネート(LDI)は、リシンのカルボキシル基をメチルエステル化した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。また、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートはリシンのカルボキシル基を脱炭酸した後、アミノ基をイソシアネート基に変換することにより得られる。
1,5−ペンタメチレンジイソシアネートの他の合成方法としては、ホスゲン化法やカルバメート化法が挙げられる。より具体的には、ホスゲン化方法は、1,5−ペンタメチレンジアミン又はその塩を直接ホスゲンと反応させる方法や、ペンタメチレンジアミンの塩酸塩を不活性溶媒中に懸濁させてホスゲンと反応させる方法により、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートを合成するものである。また、カルバメート化法は、まず、1,5−ペンタメチレンジアミン又はその塩をカルバメート化し、ペンタメチレンジカルバメート(PDC)を生成させた後、熱分解することにより、1,5−ペンタメチレンジイソシアネートを合成するものである。本発明において、好適に使用されるポリイソシアネートとしては、三井化学株式会社製の1,5−ペンタメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート(商品名:スタビオ(登録商標))が挙げられる。
化石燃料由来の多官能イソシアネートとしては、特に限定されず従来公知の物を使用することができ、例えば、トルエン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートジフェニルエーテル、4,4’−メチレンビス(フェニレンイソシアネート)(MDI)、ジュリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジベンジルなどの芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。また、メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDI、水添XDI等の脂環式ジイソシアネート等も挙げられる。これらは、単独でも2種以上を併用してもよい。
<ポリカーボネートポリオール>
ポリカーボネートポリオールがバイオマス由来成分を含む場合、ポリカーボネートポリオールとしては、バイオマス由来成分を含む多官能アルコールと、化石燃料由来のカーボネートとの反応物を用いることができる。カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジエチレンカーボネート、ジブチルカーボネート、エチレンカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
バイオマス由来の多官能アルコールとしては、上述のポリエステルポリオールにおいて説明したバイオマス由来の多官能アルコールを用いることができる。
<イソシアネート化合物>
バイオマス由来成分を含むイソシアネート化合物としては、ポリエーテルポリオールにおいて説明したバイオマス由来の多官能イソシアネートを用いることができる。
(表面保護層)
表面保護層11は、印刷層12を保護する層である。表面保護層11は、印刷層12に接するように設けられていてもよい。表面保護層11は、固形分及び溶剤を含む塗料を塗布することによって形成される。塗料の固形分としては、印刷層12のバインダー樹脂と同様の材料を用いることができる。このため、表面保護層11の構成は、着色剤を含まない点以外は、印刷層12の構成と同様である。
また、表面保護層11は、バイオマス由来のニトロセルロースを含む。バイオマス由来のニトロセルロースとしては、印刷層12において説明したバイオマス由来のニトロセルロースを用いることができる。
表面保護層11は、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を更に含んでいてもよい。この場合、好ましくは、主剤としてのポリオールと硬化剤としてのイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含む硬化物を用いて形成されている。ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物としては、印刷層12において説明したポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を用いることができる。
表面保護層11は、好ましくは5%以上、より好ましくは5%以上50%以下、さらに好ましくは10%以上50%以下のバイオマス度を有する。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。表面保護層11の乾燥後の重量は、好ましくは0.1g/m2以上10g/m2以下、より好ましくは1g/m2以上5g/m2以下、さらに好ましくは1g/m2以上3g/m2以下である。表面保護層11は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有する。
(内側熱可塑性樹脂層)
内側熱可塑性樹脂層15は、従来公知の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。内側熱可塑性樹脂層15は、包装材料20の内側に位置している。包装材料20が、内側熱可塑性樹脂層15を備えることで、耐熱性、耐圧性、耐水性、ヒートシール性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、及びその他の物性を付与させることができる。
内側熱可塑性樹脂層15は、バイオマス由来成分を含んでいてもよく、バイオマス由来成分を含んでいなくてもよい。バイオマス由来成分を含む材料により内側熱可塑性樹脂層15を形成する場合、内側熱可塑性樹脂層15は、下記のバイオマスポリオレフィンを用いて形成することができる。また、バイオマス由来成分を含まない材料により内側熱可塑性樹脂層15を形成する場合、内側熱可塑性樹脂層15は、従来公知の化石燃料由来の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。
バイオマスポリオレフィンは、バイオマス由来のエチレン等のオレフィンを含むモノマーの重合体である。原料であるモノマーとしてバイオマス由来のオレフィンを用いているため、重合されてなるポリオレフィンはバイオマス由来となる。なお、ポリオレフィンの原料モノマーは、バイオマス由来のオレフィンを100質量%含むものでなくてもよい。
例えば、バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、及びマニオクを挙げることができる。
バイオマス由来の発酵エタノールとは、植物原料より得られる炭素源を含む培養液にエタノールを生産する微生物又はその破砕物由来産物を接触させ、生産した後、精製されたエタノールを指す。培養液からのエタノールの精製は、蒸留、膜分離、及び抽出等の従来公知の方法が適用可能である。例えば、ベンゼン、シクロヘキサン等を添加し、共沸させるか、又は膜分離等により水分を除去する等の方法が挙げられる。
バイオマスポリオレフィンの原料であるモノマーは、化石燃料由来のエチレンのモノマー及び/又は化石燃料由来のα−オレフィンのモノマーをさらに含んでもよいし、バイオマス由来のα−オレフィンのモノマーをさらに含んでもよい。
上記のα−オレフィンは、炭素数は特に限定されないが、通常、炭素数3〜20のものを用いることができ、ブチレン、ヘキセン、又はオクテンであることが好ましい。ブチレン、ヘキセン、又はオクテンであれば、バイオマス由来の原料であるエチレンの重合により製造することが可能となるからである。また、このようなα−オレフィンを含むことで、重合されてなるポリオレフィンはアルキル基を分岐構造として有するため、単純な直鎖状のものよりも柔軟性に富むものとすることができる。
バイオマスポリオレフィンとしては、ポリエチレンや、エチレンとα−オレフィンの共重合体を単独で用いてもよいし、二種以上混合して用いてもよい。特に、バイオマスポリオレフィンはポリエチレンであることが好ましい。バイオマス由来の原料であるエチレンを用いることで、理論上100%バイオマス由来成分により製造することが可能となるからである。
バイオマスポリオレフィンは、異なるバイオマス度のバイオマスポリオレフィンを2種以上含むものであってもよく、ポリオレフィン樹脂層全体として、バイオマス度が、後述する範囲内であればよい。
バイオマスポリオレフィンは、好ましくは0.91g/cm3以上0.93g/cm3以下、より好ましくは0.912g/cm3以上0.928g/cm3以下、さらに好ましくは0.915g/cm3以上0.925g/cm3以下の密度を有するものである。バイオマスポリオレフィンの密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される値である。バイオマスポリオレフィンの密度が0.91g/cm3以上あれば、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層の剛性を高めることができ、包装製品の内層として好適に用いることができる。また、バイオマスポリオレフィンの密度が0.93g/cm3以下であれば、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層の透明性や機械的強度を高めることができ、包装製品の内層として好適に用いることができる。
バイオマスポリオレフィンは、0.1g/10分以上10g/10分以下、好ましくは0.2g/10分以上9g/10分以下、より好ましくは1g/10分以上8.5g/10分以下のメルトフローレート(MFR)を有するものである。メルトフローレートとは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。バイオマスポリオレフィンのMFRが0.1g/10分以上であれば、成形加工時の押出負荷を低減することができる。また、バイオマスポリオレフィンのMFRが10g/10分以下であれば、バイオマスポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂層の機械的強度を高めることができる。
好適に使用されるバイオマスポリオレフィンとしては、Braskem社製のバイオマス由来の低密度ポリエチレン(商品名:SBC818、密度:0.918g/cm3、MFR:8.1g/10分、バイオマス度95%)、Braskem社製のバイオマス由来の低密度ポリエチレン(商品名:SPB681、密度:0.922g/cm3、MFR:3.8g/10分、バイオマス度95%)、Braskem社製のバイオマス由来の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:SLL118、密度:0.916g/cm3、MFR:1.0g/10分、バイオマス度87%)等が挙げられる。
上記の化石燃料由来の熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体又はアイオノマー等が挙げられる。
内側熱可塑性樹脂層15は、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上95%以下のバイオマス度を有するものである。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
内側熱可塑性樹脂層15は、単層であってもよく、多層であってもよい。内側熱可塑性樹脂層に上記したようなバイオマスポリオレフィンを使用する場合は、内層、中間層、及び外層の3層を備えた内側熱可塑性樹脂層としてもよい。その場合、中間層を、バイオマスポリオレフィンからなる層、又はバイオマスポリオレフィンと従来公知の化石燃料由来のポリオレフィンとの混合物からなる層とし、内層及び外層は、従来公知の化石燃料由来のポリオレフィンとすることが好ましい。
内側熱可塑性樹脂層15は、好ましくは10μm以上300μm以下、より好ましくは20μm以上200μm以下、さらに好ましくは30μm以上150μm以下の厚さを有する。
(外側熱可塑性樹脂層)
外側熱可塑性樹脂層13は、ポリエチレンを含む層である。外側熱可塑性樹脂層13は、印刷層12と紙基材層14との間に位置する。包装材料20が、外側熱可塑性樹脂層13を備えることで、紙基材層に防水性を付与したり、シール性を向上させたりすることができる。
外側熱可塑性樹脂層13のポリエチレンとしては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を挙げることができる。また、外側熱可塑性樹脂層13は、上記したポリエチレンの他に、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン等を含んでもよい。
外側熱可塑性樹脂層13は、バイオマス由来の材料を含んでいてもよいし、化石燃料由来の材料を含んでいてもよい。外側熱可塑性樹脂層がバイオマス由来の材料を含む場合、内側熱可塑性樹脂層15と同様に、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマスポリオレフィンを含んでいてもよい。
10μm以上30μm以下、より好ましくは10μm以上20μm以下の厚さを有する。
(中間熱可塑性樹脂層)
中間熱可塑性樹脂層は、従来公知の熱可塑性樹脂を用いて形成することができる。包装材料20が、中間熱可塑性樹脂層を備えることで、各層間の密着性を付与させることができる。
熱可塑性樹脂層としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロン等を挙げることができ、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、及びエチレン−メタクリル酸共重合体が好ましい。
中間熱可塑性樹脂層は、バイオマス由来の材料を含んでいてもよいし、化石燃料由来の材料を含んでいてもよい。中間熱可塑性樹脂層がバイオマス由来の材料を含む場合、内側熱可塑性樹脂層と同様に、バイオマス由来のエチレンを含むモノマーの重合体であるバイオマスポリオレフィンを含んでいてもよい。
中間熱可塑性樹脂層は、好ましくは2μm以上10μm以下、より好ましくは3μm以上8μm以下の厚さを有する。
(バリア性樹脂層)
バリア性樹脂層21は、酸素ガス及び水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光及び紫外線等の透過を阻止する遮光性を、付与乃至向上する層である。バリア性樹脂層21は、少なくとも1種のバリア性樹脂を含み、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ナイロン6、ナイロン6,6及びポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などのポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、並びに(メタ)アクリル樹脂などが挙げられ、これらの中でも、酸素ガス及び水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性の観点から、EVOHが好ましい。
バリア性樹脂層は、本発明の特性を損なわない範囲において、添加剤を含むことができる。添加剤としては、例えば、架橋剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑(スリップ)剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、相溶化剤及び顔料などが挙げられる。
ガスバリア性樹脂層の厚さは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることがより好ましい。
(ポリオレフィン樹脂層)
ポリオレフィン樹脂層23は、紙基材層14とその他の各層との間の接着性を高めるための層である。ポリオレフィン樹脂層23のポリオレフィンとしては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体などが挙げられる。ポリオレフィン樹脂層23は、紙基材層14との接着性の観点から、ポリエチレン樹脂層であることが好ましい。
ポリオレフィン樹脂層23は、好ましくは10μm以上30μm以下、より好ましくは12μm以上25μm以下、さらに好ましくは15μm以上22μm以下の厚さを有する。
(バリア層)
バリア層26は、酸素ガス及び水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光及び紫外線等の透過を阻止する遮光性を、付与乃至向上する層である。バリア層としては、金属箔又は蒸着フィルムであることが好ましい。
〔金属箔〕
金属箔は、金属を圧延することによって得られた部材である。金属箔としては、従来公知の金属箔を用いることができる。酸素ガス及び水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光及び紫外線等の透過を阻止する遮光性の点からは、アルミニウム箔が好ましい。
〔蒸着フィルム〕
蒸着フィルムは、基材と、基材に蒸着された蒸着膜と、を備える。蒸着膜は、基材よりも外面側に位置する。
基材は、プラスチックフィルムである。プラスチックフィルムの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル等、様々なプラスチックを用いることができる。基材は、バイオマス由来成分を含んでいてもよく、バイオマス由来成分を含んでいなくてもよい。
基材がバイオマス由来成分を含む場合、基材は、下記のバイオマスポリエステル又はバイオマスポリエチレンを用いて形成することができる。
バイオマスポリエステルは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするものである。基材は、バイオマスポリエステルに加えて、化石燃料由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とする化石燃料由来のポリエステルをさらに含んでもよい。
基材がバイオマス由来成分を含む場合、基材中のバイオマス度は、5%以上であり、好ましくは10%以上30%以下であり、より好ましくは15%以上25%以下である。基材中のバイオマス度が5%以上であれば、従来に比べて化石燃料由来のポリエステルの量を削減し環境負荷を減らすことができる。
バイオマス由来のエチレングリコールは、バイオマスを原料として製造されたエタノール(バイオマスエタノール)を原料としたものである。例えば、バイオマスエタノールを、従来公知の方法により、エチレンオキサイドを経由してエチレングリコールを生成する方法等により、バイオマス由来のエチレングリコールを得ることができる。また、市販のバイオマスエチレングリコールを使用してもよく、例えば、インディアグライコール社から市販されているバイオマスエチレングリコールを好適に使用することができる。
バイオマスポリエステルのジカルボン酸単位は、化石燃料由来のジカルボン酸を使用する。ジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体を制限なく使用することができる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸及びイソフタル酸等が挙げられ、芳香族ジカルボン酸の誘導体としては、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル、具体的には、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びブチルエステル等が挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸が好ましく、芳香族ジカルボン酸の誘導体としては、ジメチルテレフタレートが好ましい。
また、脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸ならびにシクロヘキサンジカルボン酸等の、通常炭素数が2以上40以下の鎖状或いは脂環式ジカルボン酸が挙げられる。また、脂肪族ジカルボン酸の誘導体として、上記脂肪族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びブチルエステル等の低級アルキルエステルや例えば無水コハク酸等の上記脂肪族ジカルボン酸の環状酸無水物が挙げられる。これらのなかでも、アジピン酸、コハク酸、ダイマー酸又はこれらの混合物が好ましく、コハク酸を主成分とするものが特に好ましい。脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、アジピン酸及びコハク酸のメチルエステル、又はこれらの混合物がより好ましい。これらのジカルボン酸は単独でも2種以上混合して使用することもできる。
バイオマスポリエステルは、上記のジオール成分とジカルボン酸成分に加えて、第3成分として共重合成分を加えた共重合ポリエステルであっても良い。共重合成分の具体的な例としては、2官能のオキシカルボン酸や、架橋構造を形成するために3官能以上の多価アルコール、3官能以上の多価カルボン酸及び/又はその無水物並びに3官能以上のオキシカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の多官能化合物が挙げられる。これらの共重合成分の中では、高重合度の共重合ポリエステルが容易に製造できる傾向があるため、特に2官能及び/又は3官能以上のオキシカルボン酸が好適に使用される。その中でも、3官能以上のオキシカルボン酸の使用は、後述する鎖延長剤を使用することなく、極少量で容易に高重合度のポリエステルを製造できるので最も好ましい。
バイオマスポリエステルは、上記したジオール単位とジカルボン酸単位とを重縮合させる従来公知の方法により得ることができる。具体的には、上記のジカルボン酸成分とジオール成分とのエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法や、有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法によって製造することができる。バイオマスポリエステルを製造する際に用いるジオールの使用量は、ジカルボン酸又はその誘導体100モルに対し、実質的に等モルであるが、一般には、エステル化及び/又はエステル交換反応及び/又は縮重合反応中の留出があることから、0.1モル%以上20モル%以下の量を過剰に用いることが好ましい。
バイオマスポリエステルの樹脂組成物、又は、バイオマスポリエステルと化石燃料由来のポリエステルを含む樹脂組成物を用いて、例えば、Tダイ法によってフィルム化することにより基材を形成することができる。具体的には、上記した樹脂組成物を乾燥させた後、樹脂組成物の融点Tm以上の温度〜Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融し、例えばTダイなどのダイよりシート状に押出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラムなどで急冷固化することにより基材を成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
バイオマスポリエチレンとは、バイオマス由来のエチレンを含むモノマー重合体である。バイオマス由来のエチレンとしては、内側熱可塑性樹脂層15において説明したバイオマス由来のエチレンを用いることができる。
基材がバイオマス由来成分を含まない材料により形成される場合、基材を構成するプラスチックフィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、又はポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム、又はこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムなどのプラスチックフィルムを用いることができる。
蒸着膜としては、例えば、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)等の金属の蒸着膜を使用することができる。
(プラスチックフィルム層)
本発明においては、プラスチックフィルム層28として各種プラスチックフィルムを用いてもよい。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押共延伸フィルム又はポリプロピレン/ エチレン−ビニルアルコール共重合体共押共延伸フィルム等のいずれか、又はこれらの2以上のフィルムを積層した複合フィルムであってもよい。なお、プラスチックフィルムには、ポリビニルアルコールなどがコーティングされていてもよい。
プラスチックフィルム層28は、好ましくは9μm以上16μm以下、より好ましくは9μm以上12μm以下の厚さを有する。
(アンカーコート層)
アンカーコート層29は、プラスチックフィルム層28と内側熱可塑性樹脂層15との間の密着性を高めるための層である。アンカーコート層29を構成する材料としては、ポリエチレンイミンなどを用いることができる。これらの材料と溶剤とを含む塗料をプラスチックフィルム層28に塗布することにより、アンカーコート層29を形成することができる。
(接着樹脂層)
接着樹脂層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層である。接着樹脂層は、従来公知の方法、例えば溶融押出しラミネート法やサンドラミネート法により形成することができる。接着樹脂層に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、又は環状ポリオレフィン系樹脂、又はこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、又は、混合体(アロイでを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、又は、共重合した樹脂などを用いることができる。これらの材料は、一種単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネンなどの環状ポリオレフィンなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独又は複数を組み合せて使用できる。なお、上記したポリエチレン系樹脂としては、上述のバイオマス由来のエチレンをモノマー単位として用いたものを使用して、バイオマス度をさらに向上させることができる。
溶融押出しラミネート法により接着樹脂層を積層する場合には、積層される側の層の表面に、アンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成されるアンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート剤としては、耐熱温度が135℃以上である任意の樹脂、例えばビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンイミン等からなるアンカーコート剤が挙げられるが、特に、構造中に2以上のヒドロキシル基を有するポリアクリル系又はポリメタクリル系樹脂(ポリオール)と、硬化剤としてのイソシアネート化合物との硬化物であるアンカーコート剤を、好ましく使用することができる。また、これに添加剤としてシランカップリング剤を併用してもよく、また、硝化綿を、耐熱性を高めるために併用してもよい。
乾燥後のアンカーコート層は、0.1μm以上1μm以下、好ましくは0.3μm以上0.5μm以下の厚さを有するものである。乾燥後の接着樹脂層は、1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下の厚さを有するものである。接着樹脂層は好ましくは5μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下の厚さを有するものである。
(接着剤層)
接着剤層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層である。接着剤層は、バイオマス由来成分を含んでいてもよい。バイオマス由来成分を含む接着剤層においては、ポリオール又はイソシアネート化合物の少なくともいずれかがバイオマス由来成分を含む。
接着剤層において、バイオマス由来成分を含むイソシアネート化合物としては、上記の印刷層12と同様のバイオマス由来成分を含むイソシアネート化合物を用いることができる。また、接着剤層において、バイオマス由来成分を含むポリオールとしては、上記の印刷層12と同様のポリオールを用いることができる。印刷層12と接着剤層の両方を、バイオマス由来成分を含む硬化物を用いて形成する場合、印刷層12中の硬化物と接着剤層中の硬化物は、同様の組成でも良いし、異なる組成でも良い。
接着剤層は、好ましくは5%以上、より好ましくは5%以上50%以下、さらに好ましくは30%以上50%以下のバイオマス度を有する。バイオマス度が上記範囲であれば、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
接着剤層の乾燥後の重量は、好ましくは0.1g/m2以上10g/m2以下、より好ましくは1g/m2以上6g/m2以下、さらに好ましくは2g/m2以上5g/m2以下である。
接着剤層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上6μm以下、さらに好ましくは2μm以上5μm以下の厚さを有する。
(包装材料の製造方法)
次に、包装材料20を構成する積層体の製造方法の一例について説明する。
図1に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14の外側熱可塑性樹脂層13が形成された面と反対の面上に溶融状態の樹脂を押し出して、内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。塗料を塗布する方法としては、グラビア方式、ロールコーター方式などを用いることができる。
なお、紙基材層14上に内側熱可塑性樹脂層15を形成した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図2に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14の外側熱可塑性樹脂層13が形成された面と反対の面上に溶融状態の樹脂を押し出して、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14上にバリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図3に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14の外側熱可塑性樹脂層13が形成された面と反対の面上に溶融状態の樹脂を押し出して、ポリオレフィン樹脂層23、中間熱可塑性樹脂層22、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層24及び内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、ポリオレフィン樹脂層23、中間熱可塑性樹脂層22、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層24及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14上にポリオレフィン樹脂層23、中間熱可塑性樹脂層22、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層24及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図4に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、ドライラミネート法により、別途、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを接着剤層27を介して積層する。
ドライラミネート法においては、まず、積層される2つのフィルムのうちの一方に接着剤組成物を塗布する。続いて、塗布された接着剤組成物を乾燥させて溶剤を揮発させる。その後、乾燥後の接着剤組成物を介して2つのフィルムを積層する。続いて、積層された2つのフィルムを巻き取った状態で、例えば20℃以上の環境下で24時間以上にわたってエージングする。
続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層する。
サンドラミネート法においては、まず、積層される2つのフィルムのうちの一方のフィルムの上に、接着樹脂層25を構成し、溶融状態の樹脂を押し出す。続いて、一方のフィルムに押し出された樹脂の上に他方のフィルムを積層する。
続いて、上記プラスチックフィルム層28上に、アンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより、アンカーコート層29を形成する。続いて、溶融押出しラミネート法により、アンカーコート層29上に内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26、接着剤層27、プラスチックフィルム層28、アンカーコート層29及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図5に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、ドライラミネート法により、別途、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを接着剤層27を介して積層する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、このプラスチックフィルム層28上に、アンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより、アンカーコート層29を形成する。続いて、サンドラミネート法により、アンカーコート層29と内側熱可塑性樹脂層15を構成するフィルムとを接着樹脂層30を介して積層する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26、接着剤層27、プラスチックフィルム層28、アンカーコート層29、接着樹脂層30及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図6に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、ドライラミネート法により、別途、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを接着剤層27を介して積層する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、ドライラミネート法により、このプラスチックフィルム層28と内側熱可塑性樹脂層15を構成するフィルムとを接着剤層31を介して積層する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26、接着剤層27、プラスチックフィルム層28、接着剤層31及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とプラスチックフィルム層28が貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図7に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、溶融押出しラミネート法により、このバリア層26上に内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図8に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、サンドラミネート法により、このバリア層26と内側熱可塑性樹脂層15を構成するフィルムとを接着樹脂層30を介して積層する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26、接着樹脂層30及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図9に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、ドライラミネート法により、このバリア層26と内側熱可塑性樹脂層15を構成するフィルムとを接着剤層27を介して積層する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、バリア層26、接着剤層27及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図10に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、ドライラミネート法により、別途、プラスチックフィルム層28を構成するフィルムとバリア層26を構成するフィルムとを接着剤層27を介して積層する。続いて、サンドラミネート法により、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26が貼り合されたプラスチックフィルム層28とを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、溶融押出しラミネート法により、このバリア層26上に中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、接着樹脂層25、プラスチックフィルム層28、接着剤層27、バリア層26、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14とバリア層26が貼り合されたプラスチックフィルム層28とを接着樹脂層25を介して積層した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
図11に示す包装材料20の製造方法の一例について説明する。まず、上述の紙基材層14を準備する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14上に溶融状態の樹脂を押し出して、外側熱可塑性樹脂層13を形成する。続いて、溶融押出しラミネート法により、紙基材層14の外側熱可塑性樹脂層13が形成された面と反対の面上に溶融状態の樹脂を押し出して、ポリオレフィン樹脂層23を形成する。続いて、サンドラミネート法により、上記ポリオレフィン樹脂層23とバリア層26を構成するフィルムとを接着樹脂層25を介して積層する。続いて、溶融押出しラミネート法により、このバリア層26上に中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成する。続いて、上述のインキ組成物をグラビア印刷により外側熱可塑性樹脂層13上に印刷して、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成する。続いて、固形分及び溶剤を含む上述の塗料を印刷層12上に塗布して、印刷層12上に表面保護層11を形成する。これによって、表面保護層11、印刷層12、外側熱可塑性樹脂層13、紙基材層14、ポリオレフィン樹脂層23、接着樹脂層25、バリア層26、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を備える包装材料20を得ることができる。
なお、紙基材層14上にポリオレフィン樹脂層23を形成した後、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13、印刷層12及び表面保護層11を形成してもよい。
<包装製品>
包装材料20を用いることによって形成される包装製品の例について説明する。図12は、包装製品の例である液体用紙容器40を示す図である。液体用紙容器は、バリア性に優れることから、日本酒、焼酎、ワインなどのアルコール類、牛乳などの乳飲料、オレンジジュースやお茶などの清涼飲料などの食品、カーワックス、シャンプーや洗剤などの化学製品など液体全般の包装紙容器として好適に用いることができる。
図12に示すように、液体用紙容器40は、側面を含む四角筒状の胴部41と、四角板状の底部42と、上部43とを有しており、所謂ゲーベルトップ型容器となっている。上部43は、対向する一対の傾斜板44と、一対の傾斜板44間に位置するとともに傾斜板44間に折込まれる一対の折込部45とを有している。また、一対の傾斜板44は各々の上端に設けられたのりしろ46により互いに接着している。なお、一対の傾斜板44のうちの一方の傾斜板に注出口を取付け、注出口をキャップで密封するようにしてもよい。また、フラットトップ型容器を形成してもよい。
バイオマス由来成分を含む表面保護層11を備える包装材料20を用いて包装製品を構成することにより、従来に比べて化石燃料の使用量を削減することができる。これにより、環境負荷を減らすことができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1A]
紙基材層14として、320g/m2の坪量を有する液体容器原紙を準備した。続いて、溶融押出しラミネート法により紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは17μmであった。
続いて、溶融押出しラミネート法により紙基材層14上に内側熱可塑性樹脂層15を形成した。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは28μmであった。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12を形成した。印刷層12を形成する工程においては、まず、着色剤と、バインダー樹脂と、溶剤とを含むインキ組成物を準備した。バインダー樹脂としては、ニトロセルロースを含むものを用いた。続いて、外側熱可塑性樹脂層13上にグラビア印刷によって所定のパターンでインキ組成物を塗布して、印刷層12を形成した。印刷層12の厚みは2μmであった。
続いて、印刷層12上に表面保護層11を形成した。表面保護層11を形成する工程においては、まず、バインダー樹脂と、溶剤とを含む塗料を準備した。バインダー樹脂としては、バイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いた。続いて、印刷層12の全域にグラビア方式によって塗料を塗布して、表面保護層11を形成した。表面保護層11の厚みは1μmであった。このようにして、図1に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱17/紙/内熱(2)28
「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、包装材料の外面を構成する層であり、右端の層が、包装材料の内面を構成する層である。
「バイオ表」は、バイオマス由来の表面保護層を意味する。「印」は、印刷層を意味する。「外熱」は、化石燃料由来の外熱を意味する。「紙」は、紙基材層を意味する。「内熱(2)」は、溶融押出しラミネート法により形成された化石燃料由来の内側熱可塑性樹脂層を意味する。数字は、層の厚み(単位はμm)を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば牛乳やジュースを収容することができる。
[実施例1B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例1Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱17/紙/内熱(2)28
「バイオ印」は、バイオマス由来の印刷層を意味する。
[実施例1C]
外側熱可塑性樹脂層13及び内側熱可塑性樹脂層15のポリエチレンとしてバイオマス由来成分を含むものを用いたこと以外は、実施例1Bの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/バイオ外熱17/紙/バイオ内熱(2)28
「バイオ外熱」は、バイオマス由来成分を含む外側熱可塑性樹脂層を意味する。「バイオ内熱(2)」は、溶融押出しラミネート法により形成されたバイオマス由来の内側熱可塑性樹脂層を意味する。
[実施例2A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。続いて、溶融押出しラミネート法により紙基材層14上にバリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した。バリア性樹脂層21としては、EVOHを用いた。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。中間熱可塑性樹脂層22としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。中間熱可塑性樹脂層22の厚みは5μmであった。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは20μmであった。続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図2に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/EVOH5/中熱5/内熱(2)20
「EVOH」は、EVOHを用いたバリア性樹脂層を意味する。「中熱」は、中間熱可塑性樹脂層を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例2B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例2Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/EVOH5/中熱5/内熱(2)20
[実施例3A]
バリア性樹脂層21としてポリメタキシリレンアジパミドを用いたこと以外は、実施例2Aと同様にして、包装材料20を作成した。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/MXD6 5/中熱5/内熱(2)20
「MXD6」は、ポリメタキシリレンアジパミドを用いたバリア性樹脂層を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例3B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例3Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/MXD6 5/中熱5/内熱(2)20
[実施例4A]
バリア性樹脂層21としてナイロン6を用いたこと以外は、実施例2Aと同様にして、包装材料20を作成した。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/6NY5/中熱5/内熱(2)20
「6NY」は、ナイロン6を用いたバリア性樹脂層を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例4B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例4Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/6NY5/中熱5/内熱(2)20
[実施例5A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。続いて、溶融押出しラミネート法により紙基材層14上にポリオレフィン樹脂層23、中間熱可塑性樹脂層22、バリア性樹脂層21、中間熱可塑性樹脂層24及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した。ポリオレフィン樹脂層23としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。ポリオレフィン樹脂層23の厚みは20μmであった。中間熱可塑性樹脂層22としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。中間熱可塑性樹脂層22の厚みは5μmであった。バリア性樹脂層21としては、EVOHを用いた。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。中間熱可塑性樹脂層24としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。中間熱可塑性樹脂層24の厚みは5μmであった。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは20μmであった。続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図3に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/PE20/中熱5/EVOH5/中熱5/内熱(2)20
「PE」は、ポリエチレンを用いたポリオレフィン樹脂層を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例5B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例5Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/PE20/中熱5/EVOH5/中熱5/内熱(2)20
[実施例6A]
バリア性樹脂層21としてポリメタキシリレンアジパミドを用いたこと以外は、実施例5Aと同様にして、包装材料20を作成した。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/PE20/中熱5/MXD6 5/中熱5/内熱(2)20
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例6B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例6Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/PE20/中熱5/MXD6 5/中熱5/内熱(2)20
[実施例7A]
バリア性樹脂層21としてナイロン6を用いたこと以外は、実施例5Aと同様にして、包装材料20を作成した。バリア性樹脂層21の厚みは5μmであった。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/PE20/中熱5/6NY5/中熱5/内熱(2)20
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば果汁やお茶を収容することができる。
[実施例7B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例7Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/PE20/中熱5/6NY5/中熱5/内熱(2)20
[実施例8A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを、接着剤層27を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。プラスチックフィルム層28としては、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートを含むPETフィルム(厚さ12μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28に貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、このプラスチックフィルム層28上にアンカーコート層29を形成し、溶融押出しラミネート法により、アンカーコート層29上に内側熱可塑性樹脂層15を形成した。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは50μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図4に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/AC/内熱(2)50
「AL箔」は、アルミニウム箔を意味する。「接」は、接着剤層を意味する。「PET」は、ポリエチレンテレフタレートを含むPETフィルムを意味する。「AC」は、アンカーコート層を意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例8B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例8Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/AC/内熱(2)50
[実施例9A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを接着剤層27を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。プラスチックフィルム層28としては、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートを含むPETフィルム(厚さ12μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28に貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、このプラスチックフィルム層28上にアンカーコート層29を形成した。続いて、アンカーコート層29と内側熱可塑性樹脂層15とを接着樹脂層30を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンフィルム(厚さ40μm)を用いた。接着樹脂層30としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層30の厚みは20μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図5に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/AC/接着樹脂20/内熱(1)40
「内熱(1)」は、化石燃料由来の内側熱可塑性樹脂フィルムを意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例9B]
表面保護層11のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例9Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/AC/接着樹脂20/内熱(1)40
[実施例10A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、バリア層26を構成するフィルムとプラスチックフィルム層28を構成するフィルムとを接着剤層27を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。プラスチックフィルム層28としては、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートを含むPETフィルム(厚さ12μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とプラスチックフィルム層28に貼り合されたバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、このプラスチックフィルム層28と内側熱可塑性樹脂層15とを接着剤層31を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンフィルム(厚さ60μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図6に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/接/内熱(1)60
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例10B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例10Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/PET12/接/内熱(1)60
[実施例11A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、溶融押出しラミネート法により、このバリア層26上に内側熱可塑性樹脂層15を形成した。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは40μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図7に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/内熱(2)40
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例11B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例11Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/内熱(2)40
[実施例12A]
バリア層26としてポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウム蒸着膜を形成した蒸着フィルム(厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例11Aと同様にして、包装材料20を作成した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/内熱(2)40
「VM-PET」は、蒸着フィルムを意味する。
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例12B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例12Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/内熱(2)40
[実施例13A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、このバリア層26と内側熱可塑性樹脂層15とを接着樹脂層30を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンフィルム(厚さ40μm)を用いた。接着樹脂層30としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層30の厚みは20μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図8に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接着樹脂20/内熱(1)40
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例13B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例13Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接着樹脂20/内熱(1)40
[実施例14A]
バリア層26としてポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウム蒸着膜を形成した蒸着フィルム(厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例13Aと同様にして、包装材料20を作成した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/接着樹脂20/内熱(1)40
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例14B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例14Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/接着樹脂20/内熱(1)40
[実施例15A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、このバリア層26と内側熱可塑性樹脂層15とを接着剤層27を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンフィルム(厚さ60μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図9に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/内熱(1)60
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例15B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例15Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/AL箔7/接/内熱(1)60
[実施例16A]
バリア層26としてポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウム蒸着膜を形成した蒸着フィルム(厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例15Aと同様にして、包装材料20を作成した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/接/内熱(1)60
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば酒類や清涼飲料を収容することができる。
[実施例16B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例16Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/VM-PET12/接/内熱(1)60
[実施例17A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、プラスチックフィルム層28を構成するフィルムとバリア層26を構成するフィルムとを接着剤層27を介してドライラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。プラスチックフィルム層28としては、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートを含むPETフィルム(厚さ12μm)を用いた。ドライラミネート法においては、主剤として、化石燃料由来の多官能アルコールと化石燃料由来の多官能カルボン酸との反応物であるポリエステルポリオールを準備した。また、硬化剤として、化石燃料由来のイソシアネート化合物を準備した。
続いて、外側熱可塑性樹脂層13が形成された紙基材層14とバリア層26に貼り合されたプラスチックフィルム層28とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは20μmであった。
続いて、溶融押出しラミネート法により、このバリア層26上に中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した。中間熱可塑性樹脂層22としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。中間熱可塑性樹脂層22の厚みは20μmであった。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは40μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図10に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/接着樹脂20/PET12/接/AL箔7/中熱20/内熱(2)40
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば洗剤やケミカル製品を収容することができる。
[実施例17B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例17Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/接着樹脂20/PET12/接/AL箔7/中熱20/内熱(2)40
[実施例18A]
実施例1Aの場合と同様にして、紙基材層14を準備し、紙基材層14上に外側熱可塑性樹脂層13を形成した。外側熱可塑性樹脂層13の厚さは20μmであった。
続いて、溶融押出しラミネート法により紙基材層14上にポリオレフィン樹脂層23を形成した。ポリオレフィン樹脂層23としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。ポリオレフィン樹脂層23の厚みは20μmであった。
続いて、このポリオレフィン樹脂層23とバリア層26とを接着樹脂層25を介してサンドラミネート法によって貼り合わせた。バリア層26としては、アルミニウム箔(厚さ7μm)を用いた。接着樹脂層25としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。接着樹脂層25の厚みは5μmであった。
続いて、溶融押出しラミネート法により、上記バリア層26上に中間熱可塑性樹脂層22及び内側熱可塑性樹脂層15を形成した。中間熱可塑性樹脂層22としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。中間熱可塑性樹脂層22の厚みは5μmであった。内側熱可塑性樹脂層15としては、化石燃料由来のポリエチレンを用いた。内側熱可塑性樹脂層15の厚みは30μmであった。
続いて、実施例1Aの場合と同様にして、外側熱可塑性樹脂層13上に印刷層12及び表面保護層11を形成した。このようにして、図11に示す層構成を有する包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/PE20/接着樹脂5/AL箔7/中熱5/内熱(2)30
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば乳飲料や清涼飲料を収容することができる。
[実施例18B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例18Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/PE20/接着樹脂5/AL箔7/中熱5/内熱(2)30
[実施例19A]
バリア層26としてポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウム蒸着膜を形成した蒸着フィルム(厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例18Aと同様にして、包装材料20を作成した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/印/外熱20/紙/PE20/接着樹脂5/VM-PET12/中熱5/内熱(2)30
続いて、包装材料20を用いて、図12に示す液体用紙容器40を作製した。液体用紙容器40には、例えば乳飲料や清涼飲料を収容することができる。
[実施例19B]
印刷層12のバインダー樹脂としてバイオマス由来のニトロセルロースを含むものを用いたこと以外は、実施例19Aの場合と同様にして、包装材料20を作製した。
本実施例の包装材料20の層構成は、以下のように表現される。
バイオ表/バイオ印/外熱20/紙/PE20/接着樹脂5/VM-PET12/中熱5/内熱(2)30
図13に、実施例1A〜19Bの包装材料20の層構成及び包装容器のタイプの例をまとめて示す。