JP2020054446A - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田付け作業を要することなく複数本のワイヤガイドを固定することができ、また、内視鏡の修理及びワイヤガイドの固定作業を容易に行うことができ、更に、及び操作部本体を大型化することなく複数本のワイヤガイドを十分な強度で確実に固定することができる内視鏡を提供する。【解決手段】本発明の内視鏡は、密着バネを収容する収容溝122、124が形成されたベース部材80であって、収容溝122、124が密着バネの軸方向に互いにずれた位置に形成されたベース部材80と、ベース部材80に着脱自在に取り付けられて、収容溝122、124との間で密着バネを挟持する押さえ部材と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は内視鏡に係り、特に湾曲部の湾曲操作用の操作ワイヤが挿通されたワイヤガイドを、操作部本体に固定するワイヤガイド固定部材を備えた内視鏡に関する。
被検体に挿入される内視鏡の挿入部は、内視鏡の操作部本体から先端部に向けて軟性部、湾曲部及び先端硬質部から構成される。また、湾曲部は、アングル駒又は節輪と称される複数の筒状の湾曲駒からなる。これらの湾曲駒を、内視鏡の挿入部の軸方向に並べて配列し、隣接する湾曲駒の端部に形成された連結片同士を、リベットピン等の軸を介して回動自在に連結することにより湾曲部が構成されている。
軟性部及び湾曲部の内部には、湾曲部を湾曲操作するための複数本の操作ワイヤが挿通配置されている。これらの操作ワイヤの先端は、湾曲部の最先端に配置された湾曲駒に固定され、また、これらの操作ワイヤの基端は、操作部本体の回動操作部材に取り付けられている。回動操作部材によって操作ワイヤを押し引き操作することにより、複数の湾曲駒がリベットピンを中心に回動され、これによって湾曲部が湾曲操作される。
操作ワイヤは、軟性部において密着バネに挿通されて保護されており、密着バネとともに挿入部から操作部本体に延設されている。また、操作ワイヤは、操作部本体の内部において、ワイヤガイドとなるパイプ部材に挿通されて保護されている。
特許文献1には、操作ワイヤが挿通されたパイプ部材を操作部本体に固定するワイヤガイド固定部材が開示されている。
特許文献1のワイヤガイド固定部材は、操作ワイヤが挿通されたパイプ部材をスリーブ部材に半田によって固定し、このスリーブ部材を操作部本体のブラケットに係合保持させる構成を有している。
また、特許文献2には、操作ワイヤが挿通された密着バネを操作部本体の内部で固定するワイヤガイド固定部材が開示されている。このワイヤガイド固定部材は、密着バネをパイプ部材に挿通して密着バネとパイプ部材をレーザー光により溶接し、このパイプ部材をスリーブ部材に挿通してパイプ部材とスリーブ部材を半田によって固着し、さらに、このスリーブ部材を操作部本体の台座部に固定させる構成を有している。
しかしながら、特許文献1及び2に開示されたワイヤガイド固定部材は、半田又はフラックスが操作ワイヤに付着する場合があるため、操作ワイヤの耐久性に影響を与える虞があった。
そこで、特許文献3には、半田付けの作業を不要としたワイヤガイド固定部材が開示されている。このワイヤガイド固定部材は、操作ワイヤをアングルパイプに挿通し、このアングルパイプを第1スリーブにレーザー光により溶接した後、第1スリーブを第2スリーブに螺合させ、この第2スリーブを操作部本体の台座部に固定させる構成を有している。
特開平7−23893号公報 特開2016−154772号公報 特開2016−220882号公報
特許文献3のワイヤガイド固定部材によれば、半田付けの作業を不要とした構造なので、特許文献1及び2の半田付けに関する問題は解消されている。しかしながら、内視鏡の修理時において、操作部本体と湾曲部とから分離した軟性部を基端側に引き抜いて修理を行う場合があるが、その際に第1スリーブが軟性部の引き抜きに邪魔になり、第1スリーブをアングルパイプから取り外す作業が必要となることがあった。つまり、第1スリーブの外径はアングルパイプの外径よりも大きいため、複数本の第1スリーブおよび他の内容物で構成された束の外接円の径よりも軟性部の内径が小さい場合は第1スリーブも邪魔になり取り外す必要があった。このため、内視鏡の修理に手間がかかるという問題があった。なお、上述した内視鏡の修理時における問題、及びワイヤガイドの固定作業における問題は、スリーブ部材を備えている特許文献1及び2の内視鏡も同様に有している。
そもそも従来の内視鏡においては、ワイヤガイドであるパイプ部材又はアングルパイプに、スリーブを取り付けること自体に煩わしさがある。また、特に溶接又はカシメによってワイヤガイドとスリーブとを取り付けた場合、ワイヤガイドとスリーブとを取り外すと、双方の形状を元に戻すことが難しいので、再組立が難しくなるなどの不都合が多い。
一方、複数本のワイヤガイドをそれぞれ任意の位置に十分な強度で確実に固定し、かつ着脱自在にするためには、適切な大きさの押さえ部材とネジとをワイヤガイドごとに用意し、各々のワイヤガイドをそれぞれ別の押さえ部材とネジとを用いて固定する独立固定構造を採用することが好ましい。しかしながら、操作部本体の内部はスペースが限られているため、上記のような独立固定構造を採用すると、操作部本体が大型化する場合があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、半田付け作業を要することなく複数本のワイヤガイドを固定することができ、内視鏡の修理及びワイヤガイドの固定作業を容易に行うことができ、操作部本体を大型化することなく複数本のワイヤガイドを十分な強度で確実に固定することができる内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る内視鏡は、先端側から順に先端硬質部、湾曲部、及び軟性部を有する挿入部と、挿入部の基端部に接続された操作部本体と、操作部本体に配置され、回動軸周りに回動可能に設けられた回動操作部材と、湾曲部又は先端硬質部から操作部本体にかけて配置され、回動操作部材の回動操作により押し引きされることで湾曲部を湾曲させる複数の操作ワイヤと、湾曲部又は軟性部から操作部本体にかけて配置され、複数の操作ワイヤがそれぞれ進退自在に挿通される複数のワイヤガイドと、操作部本体の内部に設けられたベース部材であって、複数のワイヤガイドのうち互いに隣接した第1及び第2のワイヤガイドを固定するためのワイヤガイド固定面を有するベース部材と、第1の押さえ面を有し、第1のワイヤガイドを、第1固定位置で、第1の押さえ面とワイヤガイド固定面との間に挟んで固定する第1の押さえ部材と、第2の押さえ面を有し、第2のワイヤガイドを、第1固定位置とは操作部本体の長手方向に異なる第2固定位置で、第2の押さえ面とワイヤガイド固定面との間に挟んで固定する第2の押さえ部材とを備える。
本発明の第2の態様に係る内視鏡は、第1の態様において、ワイヤガイド固定面は、回動軸の軸方向に直交する方向、且つ、操作部本体の長手方向に直交する方向を法線方向の成分に含む面であり、第1の押さえ部材と第2の押さえ部材は、それぞれ、ワイヤガイド固定面に対向する方向からベース部材に着脱自在に取り付けられるようにしたものである。
本発明の第3の態様に係る内視鏡は、第2の態様において、ワイヤガイド固定面と第1の押さえ面との少なくとも一方には、第1のワイヤガイドの軸方向に沿って形成された第1のワイヤガイド溝が設けられ、ワイヤガイド固定面と第2の押さえ面との少なくとも一方には、第2のワイヤガイドの軸方向に沿って形成された第2のワイヤガイド溝が設けられ、第1のワイヤガイド溝は、第1のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第1の固定溝と、第1のワイヤガイドの軸方向の移動を許容する第1の遊び溝と、を有し、第2のワイヤガイド溝は、第2のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第2の固定溝と、第2のワイヤガイドの軸方向の移動を許容する第2の遊び溝と、を有し、第1の固定溝と第2の固定溝とは、操作部本体の長手方向に異なる位置に配置されるようにしたものである。
本発明の第4の態様に係る内視鏡は、第3の態様において、第1の固定溝は、第1のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝であり、第2の固定溝は、第2のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝として構成したものである。
本発明の第5の態様に係る内視鏡は、第3又は第4の態様において、第2の押さえ部材は、第1の押さえ部材と同一構成の部材であり、第2の押さえ部材は、第1の押さえ部材とは反転させた状態でベース部材に取り付けられるようにしたものである。
本発明の第6の態様に係る内視鏡は、第1の態様において、ワイヤガイド固定面は、回動軸の軸方向を法線方向の成分に含む面であり、第1の押さえ部材と第2の押さえ部材は、それぞれ、ワイヤガイド固定面に対向する方向からベース部材に着脱自在に取り付けられるようにしたものである。
本発明の第7の態様に係る内視鏡は、第6の態様において、ワイヤガイド固定面は、第1のワイヤガイドを固定するための第1のワイヤガイド固定面と、第2のワイヤガイドを固定するための第2のワイヤガイド固定面と、を有し、第1のワイヤガイド固定面と第2のワイヤガイド固定面とは、回動軸の軸方向に異なる位置であって、操作部本体の長手方向に異なる位置に分離して配置され、第1のワイヤガイド固定面と第1の押さえ面との少なくとも一方には、第1のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第1の固定溝が設けられ、第2のワイヤガイド固定面と第2の押さえ面との少なくとも一方には、第2のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第2の固定溝が設けられるようにしたものである。
本発明の第8の態様に係る内視鏡は、第7の態様において、第1の固定溝は、第1のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝であり、第2の固定溝は、第2のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝として構成したものである。
本発明の第9の態様に係る内視鏡は、第1から第8の態様のワイヤガイドを密着バネとしたものである。
本発明の第10の態様に係る内視鏡は、第9の態様において、密着バネの基端部は、第1の押さえ部材及び第2の押さえ部材のうち操作部本体の長手方向の基端側に配置された押さえ部材の基端側端面よりも基端側に配置されるようにしたものである。
本発明の第11の態様に係る内視鏡は、第1から第10の態様のいずれかにおいて、ベース部材には、第1の押さえ部材及び第2の押さえ部材の取付位置を位置決めする第1のストッパが設けられるようにしたものである。
本発明の第12の態様に係る内視鏡は、第1から第11の態様のいずれかにおいて、ベース部材は、操作部本体に設けられた支持板に固定され、支持板には、ベース部材の取付位置を位置決めする第2のストッパが設けられるようにしたものである。
本発明の第13の態様に係る内視鏡は、第1から第12の態様のいずれかにおいて、第1の押さえ部材及び第2の押さえ部材と、ベース部材との少なくとも一方に、誤組防止用の指標が設けられるようにしたものである。
本発明によれば、半田付け作業を要することなく複数本のワイヤガイドを固定することができ、内視鏡の修理及びワイヤガイドの固定作業を容易に行うことができ、操作部本体を大型化することなく複数本のワイヤガイドを十分な強度で確実に固定することができる。
実施形態の湾曲部が適用された内視鏡の全体構成図 図1に示した内視鏡の先端硬質部の要部拡大斜視図 図1の内視鏡の操作部本体の内部構造を示した操作部本体の側面図 図3に示した操作部本体の斜視図 図3及び図4に示したワイヤガイド固定部材を拡大して示した斜視図 操作ワイヤの基端部とテンション調整部材との連結構造を示した斜視図 図6に示した引掛けスリーブを拡大して示した斜視図 ワイヤガイド固定部材のベース部材を拡大して示した斜視図 ワイヤガイド固定部材の押さえ部材を拡大して示した斜視図 図8のベース部材を矢印Aから見た要部説明図 ネジ挿入孔にネジを挿入して押さえ部材をベース部材に締結した要部断面図 第2実施形態のワイヤガイド固定部材が支持板に取り付けられた斜視図 図12に示したベース部材の固定溝に密着バネが収容された斜視図 図12に示したベース部材を拡大して示した斜視図 図12に示したベース部材に押さえ部材が固定された斜視図 従来のワイヤガイド固定方法を時系列的に示した説明図 実施形態のワイヤガイド固定方法を時系列的に示した説明図 他実施形態のワイヤガイド固定部材の斜視図 図18に示したワイヤガイド固定部材のベース部材を拡大して示した斜視図 図19に示したベース部材に押さえ部材を載置した斜視図 図20に示した押さえ部材に押さえ部材を積載した斜視図 図21に示した積載体を矢印Dの方向からみた正面図
以下、添付図面に従って本発明に係る内視鏡の好ましい実施形態について詳説する。
図1は、本発明の実施形態の内視鏡10の全体構成図である。
内視鏡10は、施術者が把持する操作部本体12と、操作部本体12に基端部が連結されて被検体内に挿入される挿入部14とを備える。操作部本体12には、ユニバーサルケーブル16の基端部が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端部にはライトガイドコネクタ18が設けられる。ライトガイドコネクタ18は、光源装置20に接続され、これによって後述する照明窓22、22(図2参照)に光源装置20から照明光が送られる。また、ライトガイドコネクタ18には、ケーブル24を介して電気コネクタ26が接続され、電気コネクタ26はプロセッサユニット28に接続される。
操作部本体12には、施術者によって操作される送気送水ボタン30、吸引ボタン32及びシャッターボタン34が並設されるとともに、一対の操作ノブ36、38が同軸上に設けられる。また、操作部本体12には鉗子挿入部40が設けられる。
挿入部14は、操作部本体12側となる基端部から先端部に向けて軟性部42、湾曲部44、及び先端硬質部46によって構成される。すなわち、挿入部14は、先端側から順に先端硬質部46、湾曲部44及び軟性部42を有する。湾曲部44は、操作部本体12に備えられた操作ノブ36、38を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端硬質部46を上下方向及び左右方向に向けることができる。なお、操作ノブ36、38は、本発明の回動操作部材の一例であり、操作ノブ36を回動操作することにより先端硬質部46が上下方向に湾曲され、操作ノブ38を回動操作することにより先端硬質部46が左右方向に湾曲される。
図2は、先端硬質部46の要部拡大斜視図である。
先端硬質部46の先端面48には、観察窓50、前述した照明窓22、22、送気送水ノズル52、及び鉗子口54が設けられる。
先端硬質部46の内部であって観察窓50の基端側には、不図示の観察光学系及び撮像素子が配設され、この撮像素子を支持する基板には、不図示の信号ケーブルが接続される。信号ケーブルは図1の挿入部14、操作部本体12、ユニバーサルケーブル16、及びケーブル24に挿通されて電気コネクタ26まで延設され、プロセッサユニット28に接続される。図2の観察窓50から取り込まれた観察像は、観察光学系を介して撮像素子の受光面に結像され、撮像素子によって電気信号に変換された後、信号ケーブルを介してプロセッサユニット28に出力され、映像信号に変換される。これにより、プロセッサユニット28に接続されたモニタ56に観察画像が表示される。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いることができる。
照明窓22、22の後方には、不図示の光ファイバの出射端が配設される。この光ファイバは、図1の挿入部14、操作部本体12、及びユニバーサルケーブル16に挿通され、ライトガイドコネクタ18まで延設される。したがって、ライトガイドコネクタ18が光源装置20に接続されると、光源装置20からの照明光が光ファイバを介して図2の照明窓22、22に伝送され、照明窓22、22から前方に照射される。
送気送水ノズル52は、図1の送気送水ボタン30によって操作される不図示の送気送水バルブに連通される。更に、この送気送水バルブはライトガイドコネクタ18に備えられた送水コネクタ58に不図示のチューブを介して接続される。送水コネクタ58には不図示の送気送水手段が接続され、この送気送水手段からエア又は水が供給される。したがって、送気送水ボタン30を操作することによって、図2の送気送水ノズル52からエア又は水を観察窓50に向けて噴射することができる。
鉗子口54は、図1の挿入部14に挿通された不図示の鉗子チャンネルを介して、鉗子挿入部40に連通されている。よって、鉗子挿入部40から鉗子又は高周波メス等の各種処置具を挿入することによって、この処置具を図2の鉗子口54から導出することができる。また、鉗子チャンネルは、図1の吸引ボタン32によって操作される不図示の吸引バルブに連通され、更にこの吸引バルブが、ライトガイドコネクタ18に備えられた吸引コネクタ60に不図示のチューブを介して接続される。したがって、吸引コネクタ60に不図示の吸引ポンプを接続し、吸引ボタン32によって吸引バルブを操作することによって、鉗子口54から残渣又は汚物等を、鉗子チャンネルを介して吸引することができる。
図3は、操作部本体12の内部構造を示した操作部本体12の正面図であり、図3には第1実施形態に係るワイヤガイド固定部材70が図示されている。また、図4は、図3に示した操作部本体12の斜視図であり、図5は、図3及び図4に示したワイヤガイド固定部材70を拡大して示した斜視図である。
図4及び図5に示すように、ワイヤガイド固定部材70は、操作部本体12の内部において、4本の密着バネ72、74、76、78を固定する部材であり、ベース部材80と4つの押さえ部材82、84、86、88とを備えて構成される。ワイヤガイド固定部材70については後述する。
4本の密着バネ72〜78は、湾曲部44(図1参照)を上下方向及び左右方向に湾曲操作する4本の操作ワイヤ90、92、94、96を保護する筒状部材である。4本の密着バネ72〜78は、湾曲部44又は軟性部42から操作部本体12にかけて配置される。4本の密着バネ72〜78には、操作ワイヤ90〜96が進退自在に挿通されている。ここで、実施形態の密着バネ72〜78は、本発明のワイヤガイド(第1及び第2のワイヤガイド)の一例である。
なお、本実施形態では、ワイヤガイドとして密着バネ72〜78を用いたが、本発明に係るワイヤガイドは密着バネに限定されず、操作ワイヤ90〜96が進退自在に挿通可能なものであればよい。ワイヤガイドとしては、筒状の部材、例えば、パイプ部材、又はアングルパイプ(保護パイプ)を用いてもよいし、密着バネの一部をアングルパイプ等の別の部材で置換した部材、又は密着バネと密着バネの基端部に連結されたパイプ部材とからなる部材を用いてもよい。ワイヤガイドが密着バネと密着バネの基端部に連結されたパイプ部材とからなる部材の場合には、実施形態のワイヤガイド固定部材(70、180)によってパイプ部材を固定すればよい。
図4において、上段に配置された2本の密着バネ72、76に挿通される2本の操作ワイヤ90、94は、上下方向湾曲用のワイヤである。これらの操作ワイヤ90、94は、図1の湾曲部44又は先端硬質部46に先端部が接続され、基端部が図3の操作ノブ36に連結部材98を介して連結される。また、図4において、下段に配置された2本の密着バネ74、78に挿通される2本の操作ワイヤ92、96は、左右方向湾曲用のワイヤである。これらの操作ワイヤ92、96は、図1の湾曲部44又は先端硬質部46に先端部が接続され、基端部が図3の操作ノブ38に連結部材100を介して連結される。なお、図3に示した正面図では、密着バネ72、76、操作ワイヤ90、94及び連結部材98が図示されているが、図3の紙面において、密着バネ72、76の奥行側に密着バネ74、78が配置され、操作ワイヤ90、94の奥行側に操作ワイヤ92、96が配置され、連結部材98の奥行側に連結部材100が配置されている。
連結部材98は、操作ワイヤ90、94の基端部に固定されたワイヤスリーブ102と、テンション調整部材104と、1本のチェーン106と、スプロケット108と、スプロケット108の回動軸(不図示)と操作ノブ36の回転軸36Aとを同軸上で接続する接続部(不図示)と、から構成される。
図6は、操作ワイヤ90の基端部とテンション調整部材104との連結構造を示した斜視図である。図6に示すように、操作ワイヤ90の基端部は、ワイヤスリーブ101に挿入されて半田又はカシメによってワイヤスリーブ101に結合されている。また、ワイヤスリーブ102は引掛けスリーブ102に引っ掛けられている。引掛けスリーブ102には突起103、103が備えられ、テンション調整部材104には、複数の係合溝105、105…が操作ワイヤ90、94の配設方向に沿って備えられている。これらの係合溝105、105のうち所定の係合溝105、105に引掛けスリーブ102の突起103、103が係合される。テンション調整部材104の基端部には、図3に示すようにチェーン106が連結されており、このチェーン106はスプロケット108に巻き付けられている。
このような構成の連結部材98を備えることにより、操作ノブ36を回動操作すると、操作ワイヤ90、94が押し引き操作され、図1の湾曲部44が上下方向に湾曲される。連結部材100については連結部材98と同一構成なので、詳細な説明は省略するが、操作ワイヤ92、96に連結部材100を介して連結された操作ノブ38を回動操作すると、操作ワイヤ92、96が押し引き操作され、湾曲部44が左右方向に湾曲される。
図7は、図6に示した引掛けスリーブ102を拡大して示した斜視図である。図7に示す引掛けスリーブ102は、直方体形状の本体110を有し、この本体110に前述した突起103、103の他、スリット112とタップ孔114とが形成されている。ワイヤスリーブ102の突起103、103を係合溝105、105(図6参照)に係合する場合には、タップ孔114に不図示のネジ棒を螺入してワイヤスリーブ102とネジ棒とを連結した後、ネジ棒を摘まんで、スリット112に操作ワイヤ90(図6参照)を通してワイヤスリーブ101を引掛けスリーブ102に引掛けた状態で、引掛けスリーブ102の突起103、103を係合溝105、105に係合する。これにより、テンション調整部材104に対する引掛けスリーブ102の連結作業が容易になる。また、引掛けスリーブ102の着脱が可能なため、組立及び修理において引掛けスリーブ102が存在することで軟性部42(図1参照)が挿抜できない状況を回避でき、修理では半田又はカシメによって固定されたワイヤスリーブ101を取り外さずにすむことで修理時間を短縮できる。また、引掛けスリーブ102の着脱が可能なため、組立及び修理において引掛けスリーブ102が存在することで軟性部42が挿抜時に他の内容物を傷つけることを回避できる。
次に、ワイヤガイド固定部材70(図3〜図5参照)について説明する。
図8は、ワイヤガイド固定部材70のベース部材80を拡大して示した斜視図である。また、図9のIXAは、ワイヤガイド固定部材70の押さえ部材82を拡大して示した正面斜視図であり、図9のIXBは、押さえ部材82を拡大して示した背面斜視図である。なお、図4及び図5に示した4つの押さえ部材82〜88は同一の部材なので、ここでは押さえ部材82について説明し、他の押さえ部材84〜88については説明を省略する。
まず、図8に示すベース部材80について説明する。このベース部材80は、上下に段差のある2つの先端側上面80A及び基端側上面80Bと、底面80Cと、先端面80Dと、基端面80Eと、左側面80Fと、右側面80Gとを有する直方体形状に構成されている。また、左側面80Fは、先端側上面80Aの下方に位置する先端側左側面80Hと、基端側上面80Bの下方に位置する基端側左側面80Jとから構成されている。この左側面80Fは、本発明のワイヤガイド固定面の一例である。
なお、ベース部材80の構成を分かり易く説明するために、互いに直交するX、Y及びZの3方向を用いて説明する。X方向とは、操作ワイヤ90〜96(図4参照)の配設方向(操作部本体12の長手方向)を指し、Z方向とは、操作ノブ36、38の回転軸36Aの軸方向であって上下方向を指し、Y方向とはX方向及びZ方向に直交する方向であって左右方向を指している。
ベース部材80の左側面80F(ワイヤガイド固定面)は、操作ノブ36、38(回動操作部材)の回動軸の軸方向(Z方向)に直交する方向であり、且つ、操作部本体12の長手方向(X方向)に直交する方向を法線方向の成分に含む面である。すなわち、左側面80Fは、Y軸に対して垂直か、又はY軸に対して傾斜した面(すなわち、Y軸に非平行な面)である。本実施形態では、左側面80Fは、Y軸に対して垂直な面である。
先端側上面80A及び基端側上面80Bには、不図示のネジが挿入される貫通孔116、118がZ方向に形成されており、ベース部材80は、貫通孔116、118に挿入されたネジによって支持板120(図3参照)に固定される。支持板120は、操作部本体12の骨格部をなす部材であり、この支持板120に前述した連結部材98、100、スプロケット108等の内部部品が支持されている。
図8において、先端側左側面80Hは、Y方向を法線方向とする溝形成面であり、固定溝122が形成されている。固定溝122は、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。固定溝122は、密着バネ72を固定するための溝である。また、基端側左側面80JもZ方向に直交するY方向を法線方向とする溝形成面であり、固定溝124が形成されている。この固定溝124は、一例として、密着バネ74の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。固定溝124は、密着バネ74を固定するための溝である。これらの固定溝122、124は、ベース部材80の左側面80Fにおいて、密着バネ72、74の軸方向(X方向、操作部本体12の長手方向)の位置が相互に異なっており、且つ、これらの固定溝122、124は、図8においてZ方向の位置が相互に異なっている。
また、先端側左側面80Hには遊び溝126が形成される。この遊び溝126は、固定溝124に連続してX方向に形成されている。遊び溝126は、密着バネ74の軸方向移動を許容する溝として形成されており、一例として、密着バネ74の外径よりも曲率半径の大きい円弧状の溝として形成されている。また、基端側左側面80Jは遊び溝128が形成される。この遊び溝128は、固定溝122に連続してX方向に形成されている。遊び溝128は、密着バネ72の軸方向移動を許容する溝として形成されており、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の大きい円弧状の溝として形成されている。
図10は、図8のベース部材80を矢印A(X方向と同方向)から見た要部説明図である。図10に示すように、固定溝122と遊び溝128は、X方向の中心軸AX1を中心とした同心円の円弧状の溝として形成されている。また、固定溝124と遊び溝126は、X方向の中心軸AX2を中心とした同心円の円弧状の溝として形成されている。
したがって、このような構成のベース部材80によれば、密着バネ72は、屈曲することなく固定溝122に収容されつつ遊び溝128に挿通される。また、密着バネ74は、屈曲することなく遊び溝126に挿通されつつ固定溝124に収容される。ここで、実施形態の固定溝122、124は、本発明の第1及び第2の固定溝の一例である。また、遊び溝126及び128は、本発明の第1及び第2の遊び溝の一例である。固定溝122と遊び溝128からなる溝及び固定溝124と遊び溝126からなる溝は、本発明の第1及び第2のワイヤガイド溝を構成する。固定溝122及び124の位置は、本発明の第1固定位置及び第2固定位置の一例である。
また、実施形態では、断面が円形の密着バネ72、74を効果的に収容するために固定溝122、124を円弧状の溝としたが、これに限定されるものではなく、ベース部材80と押さえ部材82との間に密着バネ72及び74を固定できるものであればよい。固定溝122及び124は、例えば、断面矩形状、断面台形状又は断面V字状の溝であってもよい。また、ベース部材80と押さえ部材82の両方に溝が形成されていなくてもよい。例えば、ベース部材80と押さえ部材82の片方のみに溝を形成してもよい。また、ベース部材80と押さえ部材82の一方に溝を形成し、他方を平面状又は突起(例えば、円弧状の突起)を有する押圧面として、密着バネ72及び74を押圧面により溝に押圧することで、密着バネ72及び74を固定してもよい。
ベース部材80の右側面80Gにおいても左側面80Fと同様の固定溝と遊び溝が形成されている。すなわち、右側面80Gには、密着バネ76を収容する固定溝と遊び溝とが形成され、密着バネ78を収容する固定溝と遊び溝とが形成されている。右側面80Gの構成については、左側面80Fの構成を説明することでその説明を省略する。
次に、図9のIXA及びIXBを参照して押さえ部材82について説明する。この押さえ部材82は、ベース部材80の先端側左側面80Hに取り付けられることにより、固定溝122との間で密着バネ72を挟持する部材であり、以下の構成を有している。
図9のIXA及びIXBに示すように、押さえ部材82は、正面82Aと、背面82Bと、上面82Cと、底面82Dと、先端面82Eと、基端面82Fとを有する直方体形状に構成されている。正面82Aの中央部にはY方向に貫通したネジ挿入孔130が形成されている。
図11は、ネジ挿入孔130にネジ132を挿入して押さえ部材82をベース部材80に締結した状態を示した要部断面図である。
図11に示すように、ネジ挿入孔130には、ネジ132の頭部134を収容するザグリ孔136が形成されており、頭部134が押さえ部材82の正面82Aから外方に出っ張らない構成となっている。すなわち、ネジ132の頭部134の表面134Aと押さえ部材82の正面82Aとの間には段差がない面一となっている。また、図8に示すように、ベース部材80の先端側左側面80Hにはネジ挿入孔138が形成されている。押さえ部材82の背面82Bとベース部材80の先端側左側面80Hとを対向させた状態で、このネジ挿入孔138にネジ132を螺入することにより、押さえ部材82がベース部材80の先端側左側面80Hに着脱自在に固定される。また、同様に基端側左側面80Jにもネジ挿入孔140が形成されており、このネジ挿入孔140にネジ132を螺入することにより、押さえ部材84(図5参照)が先端側左側面80Hに着脱自在に固定される。なお、ネジ挿入孔138は、固定溝122と遊び溝126との間の平面部に形成される。ネジ挿入孔140についても同様である。
図9のIXBに示すように、押さえ部材82の背面82Bは、ベース部材80の固定溝122との間で密着バネ72を挟持して、密着バネ72の軸方向移動を拘束する拘束部142を有している。この拘束部142は、一例として、密着バネ72の外周面の曲率半径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。また、背面82Bは、ベース部材80の遊び溝126との間で密着バネ74の軸方向移動を許容する非拘束部144を有している。この非拘束部144は、一例として、密着バネ74の外周面の曲率半径よりも曲率半径の大きい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。ここで、実施形態の押さえ部材82の背面82Bは、本発明の押さえ面(第1及び第2の押さえ面)の一例である。
このように構成された押さえ部材82は、ベース部材80の先端側左側面80Hに、回動軸に直交する方向(すなわち、Y方向)から取り付けられると、図11に示すように、拘束部142の溝が固定溝122に対向し、非拘束部144の溝が遊び溝126に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材82を先端側左側面80Hに締結すると、密着バネ72は固定溝122と拘束部142の溝とによって挟持されることによりベース部材80に固定される。すなわち、密着バネ72は、固定溝122と拘束部142の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材80に固定される。一方、密着バネ74は、遊び溝126と非拘束部144の溝とによって形成される、密着バネ74の外径よりも大径の挿通孔146に挿通される。なお、背面82Bの下部には、Y方向に突出した段部83が形成されている。この段部83を先端側左側面80Hに当接した状態でネジ132を締結することにより、固定溝122と拘束部142とによる密着バネ72の挟持力が高められている。
一方、密着バネ74は、押さえ部材82の基端側に配置される押さえ部材84(図5参照)によってベース部材80の基端側左側面80Jに固定される。前述の如く、押さえ部材82と押さえ部材84とは同一の部材であるが、押さえ部材82と同様の姿勢で基端側左側面80Jに固定しようとすると、非拘束部144の溝が固定溝124に対向するため、固定溝124の位置で密着バネ74を固定することができない。そこで、第1実施形態のワイヤガイド固定部材70は、押さえ部材82と押さえ部材84とを、Z方向において互いに反対方向に向きを変えて(反転させて)ベース部材80に固定する構成を採用している。
つまり、押さえ部材82と押さえ部材84とは、同一構成の部材からなり、この同一の部材は、拘束部142と非拘束部144とが形成された背面82Bを有し、押さえ部材82と押さえ部材84は、同一の部材を拘束部142と非拘束部144との配置を逆とした状態(反転させた状態)で、ベース部材80の左側面80Fに取り付けられる。
これにより、押さえ部材84は、ベース部材80の基端側左側面80Jに取り付けられると、拘束部142の溝が固定溝124に対向し、非拘束部144の溝が遊び溝128に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材84を基端側左側面80Jに締結すると、密着バネ74は固定溝124と拘束部142の溝とによって挟持されることによりベース部材80に固定される。一方、密着バネ72は、遊び溝128と非拘束部144の溝とによって形成される、密着バネ72の外径よりも大径の挿通孔(不図示)に挿通される。拘束部142の溝は、本発明の固定溝(第1及び第2の固定溝)の一部として機能する。
したがって、このような構成のワイヤガイド固定部材70を有する内視鏡10によれば、ベース部材80と2つの押さえ部材82、84とにより、2つの密着バネ72、74を、操作部本体12の長手方向(X方向)に相互に異なる位置で固定することができる。これにより、半田付け作業を要することなく密着バネ72、74を固定することができる。また、大径のスリーブ部材を使用することなく、密着バネ72、74を直接固定する構造を採用したので、内視鏡10の修理及び密着バネ72、74の固定作業を容易に行うことができる。更に、別々の押さえ部材82、84によって密着バネ72、74を固定溝122、124に固定する独立固定構造を採用し、かつ操作部本体12の長手方向(X方向)に相互に異なる位置で固定したので、操作部本体12を大型化することなく密着バネ72、74を十分な強度で確実に固定することができる。なお、密着バネ76、78においても密着バネ72、74と同様の構成によって固定されるので、上記の効果を得ることができる。
また、このような構成のワイヤガイド固定部材70を有する内視鏡10によれば、図5に示すように、密着バネ72〜78の基端部72A〜78Aは、押さえ部材82〜88のうち基端側に配置された押さえ部材84、88の基端側の面(基端側端面)よりも基端側に配置されている。これにより、密着バネ72〜78がワイヤガイド固定部材70に確実に固定されていることを目視にて確認することができる。
更に、図8に示すように、基端側左側面80Jの基端側にはストッパ面150、152、154が形成され、このストッパ面150、152、154に押さえ部材84が当接される。押さえ部材84は、湾曲操作時に密着バネ74から基端側方向の力を受けるが、上記の構成によって押さえ部材84が基端側方向に位置ズレすることを規制することができる。ここで、実施形態のストッパ面150、152、154は、押さえ部材84の取付位置を位置決めする部材であり、本発明の第1のストッパの一例である。押さえ部材82においても、湾曲操作時に密着バネ72から基端側方向の力を受けるが、押さえ部材82は押さえ部材84に当接されているので、押さえ部材82が基端側方向に位置ズレすることが規制されている。なお、ストッパ面150、152を構成する凸部156、158は、ワイヤガイド固定部材70の組み立て時において、密着バネ72の位置を規定するガイド部材として利用され、凸部158とストッパ面154を構成する凸部160は、密着バネ74の位置を規定するガイド部材として利用される。なお、押さえ部材82に凸部を備え、この凸部をベース部材80の被係合部(不図示)に引っ掛けるような構成としてもよい。
また、このような構成のワイヤガイド固定部材70を有する内視鏡10によれば、図5に示すように、支持板120には、ストッパ板162が立設されており、このストッパ板162にベース部材80の基端面80Eが当接されている。ベース部材80においても、湾曲操作時に密着バネ72〜78から基端側方向の力を受けるが、上記の構成により、ベース部材80が基端側方向に位置ズレすることが規制されている。ここで、実施形態のストッパ板162は、ベース部材80の取付位置を位置決めする部材であり、本発明の第2のストッパの一例である。また、基端面80Eは、基端側方向に突出した凸部81の基端側の面に形成されている。なお、ベース部材80に凸部を備え、この凸部を支持板120の被係合部(不図示)に引っ掛けるような構成としてもよい。
一方、同一の部材である押さえ部材82と押さえ部材84とはZ方向において、互いに反対方向に向きを変えてベース部材80に取り付けられるため、その誤組立を防止する必要がある。そこで、ワイヤガイド固定部材70は、図8に示すように、ベース部材80に対する押さえ部材82、84の組立位置を示す指標部164を備えている。指標部164は、本発明の誤組防止用の指標の一例である。
ベース部材80に対する押さえ部材82の指標部164は、図8及び図9に示すように、ベース部材80の先端側上面80Aに形成された一対の切欠き166と、押さえ部材82の上面82Cに形成された一対の切欠き168と、を有している。これらの切欠き166、168は、ベース部材80の先端側左側面80Hに押さえ部材82が正規の位置に取り付けられたときに、互いに対向する位置に形成されている。これにより、切欠き166と切欠き168とを対向させることにより、押さえ部材82を正規の位置に取り付けることができる。
また、ベース部材80に対する押さえ部材84の指標部164は、図8及び図9に示すように、ベース部材80の基端側上面80Bに形成された一対の切欠き170と、押さえ部材84の底面82Dに形成された一対の切欠き172と、を有している。これらの切欠き170、172は、ベース部材80の基端側左側面80Jに押さえ部材84が正規の位置に取り付けられたときに、互いに対向する位置に形成されている。これにより、切欠き170と切欠き172とを対向させることにより、押さえ部材84を正規の位置に取り付けることができる。なお、指標部164としては、切欠きに限定されるものではなく、視覚で認識可能な文字、記号、着色又は凹凸形状等により指標部を構成してもよい。また、図9のIXAに示すように、押さえ部材82の底面82Dに凸部82Gを設け、この凸部82Gを支持板120(図5参照)に設けた切欠き部(不図示)に嵌めることで、押さえ部材82の天地逆さまでの誤組を防止することができる。
図12は、第2実施形態のワイヤガイド固定部材180が支持板120に取り付けられた斜視図である。図13は、ワイヤガイド固定部材180のベース部材182の4本の固定溝184、186、188、190に密着バネ72、74、76、78が収容された斜視図である。また、図14は、ベース部材182を拡大して示した斜視図であり、図15は、ベース部材182に4つの押さえ部材192、194、196、198がネジ132によって着脱自在に固定された斜視図である。なお、ワイヤガイド固定部材180を説明するに当たり、図3から図11に示したワイヤガイド固定部材70と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
ワイヤガイド固定部材180は、操作部本体12の内部において、4本の密着バネ72、74、76、78を固定する部材であり、ベース部材182と4つの押さえ部材192〜198とを備えて構成される。
まず、ベース部材182について説明する。このベース部材182は、図14に示すように、上下に段差のある2つの基端側上面182A及び先端側上面182Bと、ストッパ面182C、182Dと、を有している。基端側上面182Aには、押さえ部材192、196(図15参照)をベース部材182に固定するためのネジ挿入孔200、202が、Y方向に間隔を空けてZ方向に形成されている。同様に、先端側上面182Bには、押さえ部材194、198(図15参照)をベース部材182に固定するためのネジ挿入孔204、206が、Y方向に間隔を空けてZ方向に形成されている。基端側上面182A及び先端側上面182Bは、回動軸の軸方向に異なる位置であって、操作部本体12の長手方向に異なる位置に分離して配置されており、本発明の第1及び第2のワイヤガイド固定面の一例である。
また、基端側上面182Aは、密着バネ72(図13参照)を収容する固定溝184と、密着バネ76を収容する固定溝188と、が形成された溝形成面であり、Z方向を法線方向とする面である。
固定溝184は、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。また、固定溝188は、一例として、密着バネ76の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
また、先端側上面182Bは、密着バネ74(図13参照)を収容する固定溝186と、密着バネ78を収容する固定溝190と、が形成された溝形成面であり、Z方向を法線方向とする面である。
固定溝186は、一例として、密着バネ74の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。また、固定溝190は、一例として、密着バネ78の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
よって、固定溝184、186は、操作部本体12の長手方向(X方向)に互いにずれた位置に形成されている。固定溝184及び186は、本発明の第1及び第2の固定溝の一例である。また、固定溝188、190も同様に、操作部本体12の長手方向(X方向)に互いにずれた位置に形成されている。固定溝188及び190は、本発明の第1及び第2の固定溝の一例である。
次に、図15に示した押さえ部材192〜198について説明する。これらの押さえ部材192〜198は、基端側上面182A及び先端側上面182Bに取り付けられることにより、固定溝184〜190との間で密着バネ72〜78を挟持する部材である。これらの押さえ部材192〜198は同一の部材なので、ここでは押さえ部材192について説明する。押さえ部材192〜198は、本発明の第1及び第2の押さえ部材の一例である。
押さえ部材192は、上面192A、及び押さえ面となる底面192Bを有する直方体形状に構成されている。上面192Aの中央部には、Z方向に貫通したネジ挿入孔208が形成され、このネジ挿入孔208にネジ132に挿入される。
底面192Bは、ベース部材182の固定溝184との間で密着バネ72を挟持して、密着バネ72の軸方向移動を拘束する拘束部210を有している。この拘束部210は、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。拘束部210の溝は、本発明の固定溝(第1及び第2の固定溝)の一部として機能する。
このように構成された押さえ部材192は、Z方向から基端側上面182Aに取り付けられると、拘束部210の溝が固定溝184に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材192を基端側上面182Aに締結すると、密着バネ72は固定溝184と拘束部210の溝とによって挟持されることによりベース部材182に固定される。すなわち、密着バネ72は、固定溝184と拘束部210の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材182に固定される。
残りの3つの押さえ部材194〜198においても、上記のような手順にてベース部材182に取り付けられる。
したがって、このような構成のワイヤガイド固定部材180を有する内視鏡10によれば、上述した第1実施形態と同様に、ベース部材182と押さえ部材192〜198とにより、密着バネ72〜78のうちの一部(本実施形態では2つ)を、操作部本体12の長手方向(X方向)に相互に異なる位置で固定することができる。これにより、半田付け作業を要することなく密着バネ72〜78を固定することができる。また、大径のスリーブ部材を使用することなく、密着バネ72〜78を直接固定する構造を採用したので、内視鏡10の修理及び密着バネ72〜78の固定作業を容易に行うことができる。更に、別々の押さえ部材192、194によって密着バネ72、74を固定溝184、186に固定する独立固定構造を採用し、別々の押さえ部材196、198によって密着バネ76、78を固定溝188、190に固定する独立固定構造を採用し、かつ操作部本体12の長手方向(X方向)に相互に異なる位置で固定したので、操作部本体12を大型化することなく密着バネ72〜78を十分な強度で確実に固定することができる。
また、このような構成のワイヤガイド固定部材180を有する内視鏡10によれば、基端側上面182Aに固定された押さえ部材192は、ベース部材182のストッパ面182Dに当接されて基端側方向への移動が規制され、押さえ部材196は、凸部81の先端面81Aに当接されて基端側方向への移動が規制されている。また、先端側上面182Bに固定された押さえ部材194、198は、ベース部材182のストッパ面182Cに当接されて基端側方向への移動が規制されている。上記の先端面81A、ストッパ面182C及び182Dは、本発明の第1のストッパの一例である。
また、このような構成のワイヤガイド固定部材180を有する内視鏡10によれば、指標部として、ベース部材182に形成された固定溝184〜190と、押さえ部材192〜198に形成された拘束部210の溝を兼用することができる。すなわち、固定溝184〜190に拘束部210の溝を合わせれば、ベース部材182の正規な位置に押さえ部材192〜198を取り付けることができる。
次に、ワイヤガイド固定方法の一例について説明する。
図16のXVIA、XVIB、XVIC及びXVIDは、従来のワイヤガイド固定方法を時系列的に示した説明図である。
まず、図16のXVIAに示すように、密着バネ72の基端部はパイプ部材220に挿通されてパイプ部材220に溶接され、また、パイプ部材220はスリーブ部材222に挿通されて半田によって固定されている。
このような構成のもと、従来の固定方法は、まず、図16のXVIAに示すように、密着バネ72の基端部を矢印Bで示す先端部の方向に押し込み、この状態でスリーブ部材222を、図16のXVIBで示すP位置で操作部本体12(図1参照)に固定する。この後、密着バネ72の基端部から外部に突出した操作ワイヤ90に、例えば、図7に示したワイヤスリーブ102を装着する。次に、図16のXVICで示すように、操作ワイヤ90の基端部にウェイト224を取り付けて、操作ワイヤ90にテンションを付与した後、ワイヤスリーブ102と操作ワイヤ90とを半田によって固定する。この後、図16のXVIDに示すように、ワイヤスリーブ102の突起103、103(図6参照)をテンション調整部材104の係合溝105、105(図6参照)に係合する。以上が従来の固定方法である。
このような従来のワイヤガイド固定方法は、固定手順の後段でワイヤスリーブ102の突起103、103を係合溝105、105に係合させて操作ワイヤ90のテンションを設定するものなので、突起103、103の係合位置によって操作ワイヤ90のテンションが変化するという問題があった。操作ワイヤ90のテンションが大きくなると、操作ノブ36(図1参照)のトルクが大きくなり、テンションが無くなると、操作ノブ36の回動に遊びが生じるので、いずれにしても操作ノブ36の操作感が悪化してしまう。
図17のXVIIA、XVIIB及びXVIICは、第1及び第2実施形態のワイヤガイド固定部材70、180を使用したワイヤガイド固定方法を時系列的に示した説明図である。
図17のワイヤガイド固定方法によれば、まず、図17のXVIIAの状態で、複数の係合溝105、105(図6参照)の中から、突起103、103(図6参照)を係合させる最適な係合溝105、105の位置を、あらかじめスケール(不図示)にて確認する。次に、図17のXVIIBに示すように、上記の最適な係合溝105、105に突起103、103を係合させる。この後、密着バネ72の基端部を矢印Cで示す先端部の方向に所定の力で押し込んだ状態で、図17のXVIICで示すP位置で密着バネ72を操作部本体12(図1参照)に固定する。以上が図17の固定方法である。
図17の固定方法によれば、密着バネ72を所定の力で先端部の方向に押し込むことで、適正なテンションを操作ワイヤ90に付与した状態で固定するものなので、操作ワイヤ90を適正なテンションで安定して組み込むことができる。これにより、図17の固定方法によれば、操作ノブ36の操作感が良好になる。
以上、実施形態に係る内視鏡10について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
次に、他の発明に係る実施形態(以下、「他実施形態」という。)について説明する。
図18は、他実施形態のワイヤガイド固定部材230を示した斜視図である。図19は、ワイヤガイド固定部材230のベース部材232を拡大して示した斜視図である。また、図20は、ベース部材232に押さえ部材234、236を載置した斜視図である。更に、図21は、押さえ部材234、236に押さえ部材238、240を積載した積載体の斜視図であり、図22は、図21に示した積載体を矢印Dの方向からみた正面図である。なお、ワイヤガイド固定部材230を説明するに当たり、図3から図11に示したワイヤガイド固定部材70と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
図18に示すように、ワイヤガイド固定部材230は、操作部本体12の内部において、4本の密着バネ72、74、76、78を固定する部材であり、ベース部材232と4つの押さえ部材234、236、238、240とを備えて構成される。なお、4つの押さえ部材234〜240は同一の部材である。
図19に示すように、ベース部材232は、上面232Aを有している。上面232Aには、押さえ部材234、236(図20参照)をベース部材232に固定するためのネジ挿入孔242、244が、Y方向に間隔を空けてZ方向に形成されている。
また、上面232Aは、密着バネ74(図18参照)を収容する固定溝246と、密着バネ78を収容する固定溝248と、が形成された溝形成面(ワイヤガイド固定面)であり、Z方向を法線方向とする面である。
固定溝246は、一例として、密着バネ74の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。また、固定溝248は、一例として、密着バネ78の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
次に、図20に示した押さえ部材234、236について説明する。これらの押さえ部材234、236は、ベース部材232の上面232Aに取り付けられることにより、固定溝246、248との間で密着バネ74、78を挟持する部材である。なお、図19に示すように、ベース部材232には、押さえ部材234に当接されて押さえ部材234を位置決めする凸部233が設けられている。また、ベース部材232に設けられている凸部81が押さえ部材236の位置決め用に兼用されている。
押さえ部材234は、上面234A、及び押さえ面となる底面234Bを有する直方体形状に構成されている。上面234Aの中央部には、Z方向に貫通したネジ挿入孔250が形成され、このネジ挿入孔250にネジ132(図18参照)が挿入される。
底面234Bは、ベース部材232の固定溝246との間で密着バネ74を挟持して、密着バネ74の軸方向移動を拘束する拘束部252を有している。この拘束部252は、一例として、密着バネ74の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
このように構成された押さえ部材234は、Z方向から上面232Aに取り付けられると、拘束部252の溝が固定溝246に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材234を上面232Aに締結すると、密着バネ74は固定溝246と拘束部252の溝とによって挟持されることによりベース部材232に固定される。すなわち、密着バネ74は、固定溝246と拘束部252の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材232に固定される。
押さえ部材236は、上面236A、及び押さえ面となる底面236Bを有する直方体形状に構成されている。上面236Aの中央部には、Z方向に貫通したネジ挿入孔254が形成され、このネジ挿入孔254にネジ132(図18参照)が挿入される。
底面236Bは、ベース部材232の固定溝248との間で密着バネ78を挟持して、密着バネ78の軸方向移動を拘束する拘束部256を有している。この拘束部256は、一例として、密着バネ78の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
このように構成された押さえ部材236は、Z方向から上面232Aに取り付けられると、拘束部256の溝が固定溝248に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材236を上面232Aに締結すると、密着バネ78は固定溝248と拘束部256の溝とによって挟持されることによりベース部材232に固定される。すなわち、密着バネ78は、固定溝248と拘束部256の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材232に固定される。
また、上面234Aは、密着バネ72(図18参照)を収容する固定溝258が形成された溝形成面である。上面236Aは、密着バネ76を収容する固定溝260が形成された溝形成面である。それぞれの上面234A、236AはZ方向を法線方向とする面である。
固定溝258は、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。また、固定溝260は、一例として、密着バネ76の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
次に、図21に示した押さえ部材238、240について説明する。押さえ部材238は、押さえ部材234の上面234Aに取り付けられることにより、固定溝258との間で密着バネ72を挟持する部材である。また、押さえ部材240は、押さえ部材236の上面236Aに取り付けられることにより、固定溝260との間で密着バネ76を挟持する部材である。
押さえ部材238は、上面238A、及び押さえ面となる底面238B(図22参照)を有する直方体形状に構成されている。上面238Aの中央部には、Z方向に貫通したネジ挿入孔262が形成され、このネジ挿入孔262にネジ132(図18参照)が挿入される。
底面238Bは、押さえ部材234の固定溝258との間で密着バネ72を挟持して、密着バネ72の軸方向移動を拘束する拘束部264を有している。この拘束部264は、一例として、密着バネ72の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
このように構成された押さえ部材238は、Z方向から上面234Aに取り付けられると、拘束部264の溝が固定溝258に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材238を上面234Aに締結すると、密着バネ72は固定溝258と拘束部264の溝とによって挟持されることによりベース部材232に間接的に固定される。すなわち、密着バネ72は、固定溝258と拘束部264の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材232に固定される。
押さえ部材240は、上面240A、及び押さえ面となる底面240B(図22参照)を有する直方体形状に構成されている。上面240Aの中央部には、Z方向に貫通したネジ挿入孔266が形成され、このネジ挿入孔266にネジ132(図18参照)が挿入される。
底面240Bは、押さえ部材236の固定溝260との間で密着バネ76を挟持して、密着バネ76の軸方向移動を拘束する拘束部268を有している。この拘束部268は、一例として、密着バネ76の外径よりも曲率半径の小さい円弧状の溝として形成され、X方向に沿って形成されている。
このように構成された押さえ部材240は、Z方向から上面236Aに取り付けられると、拘束部268の溝が固定溝260に対向する。この後、ネジ132によって押さえ部材240を上面236Aに締結すると、密着バネ76は固定溝226と拘束部268の溝とによって挟持されることによりベース部材232に間接的に固定される。すなわち、密着バネ76は、固定溝226と拘束部268の溝とによる「しまりばめ」によりベース部材232に固定される。
以上の如く、図18〜図22に示した他実施形態のワイヤガイド固定部材230によれば、密着バネ74、78を収容する固定溝246、248が形成された溝形成面を有するベース部材232と、ベース部材232の溝形成面に着脱自在に取り付けられて、固定溝246、248との間で密着バネ74、78を挟持する押さえ部材234、236であって、密着バネ72、76を収容する固定溝258、260が形成された溝形成面(ワイヤガイド固定面)を有する押さえ部材234、236と、押さえ部材234、236の溝形成面に着脱自在に取り付けられて、固定溝258、260との間で密着バネ72、76を挟持する押さえ部材238、240と、を有している。また、固定溝246と固定溝248はY方向に隣接した位置に形成され、固定溝258と固定溝260もY方向に隣接した位置に形成されている。更に、固定溝246と固定溝258はZ方向の位置が相互に異なっており、固定溝248と固定溝260も同様にZ方向の位置が相互に異なっている。
このような構成のワイヤガイド固定部材230を有する内視鏡によれば、半田付け作業を要することなく密着バネ72〜78を固定することができる。また、大径のスリーブ部材を使用することなく、密着バネ72〜78を直接固定する構造を採用したので、内視鏡の修理及び密着バネ72〜78の固定作業を容易に行うことができる。
10 内視鏡
12 操作部本体
14 挿入部
16 ユニバーサルケーブル
18 ライトガイドコネクタ
20 光源装置
22 照明窓
24 ケーブル
26 電気コネクタ
28 プロセッサユニット
30 送気送水ボタン
32 吸引ボタン
34 シャッターボタン
36 操作ノブ
36A 回転軸
38 操作ノブ
40 鉗子挿入部
42 軟性部
44 湾曲部
46 先端硬質部
48 先端面
50 観察窓
52 送気送水ノズル
54 鉗子口
56 モニタ
58 送水コネクタ
60 吸引コネクタ
70 ワイヤガイド固定部材
72 密着バネ
74 密着バネ
76 密着バネ
78 密着バネ
80 ベース部材
80A 先端側上面
80B 基端側上面
80C 底面
80D 先端面
80E 基端面
80F 左側面
80G 右側面
80H 先端側左側面
80J 基端側左側面
81 凸部
81A 先端面
82 押さえ部材
82A 正面
82B 背面
82C 上面
82D 底面
82E 先端面
82F 基端面82F
82G 凸部
83 段部
84 押さえ部材
86 押さえ部材
88 押さえ部材
90 操作ワイヤ
92 操作ワイヤ
94 操作ワイヤ
96 操作ワイヤ
98 連結部材
100 連結部材
101 ワイヤスリーブ
102 引掛けスリーブ
103 突起
104 テンション調整部材
105 係合溝
106 チェーン
108 スプロケット
110 本体
112 スリット
114 タップ孔
116 貫通孔
118 貫通孔
120 支持板
122 固定溝
124 固定溝
126 遊び溝
128 遊び溝
130 ネジ挿入孔
132 ネジ
134 頭部
136 ザグリ孔
138 ネジ挿入孔
140 ネジ挿入孔
142 拘束部
144 非拘束部
146 挿通孔
150 ストッパ面
152 ストッパ面
154 ストッパ面
156 凸部
158 凸部
160 凸部
162 ストッパ板
164 指標部
166 切欠き
168 切欠き
170 切欠き
172 切欠き
180 ワイヤガイド固定部材
182 ベース部材
182A 基端側上面
182B 先端側上面
182C ストッパ面
182D ストッパ面
184 固定溝
186 固定溝
188 固定溝
190 固定溝
192 押さえ部材
192A 上面
192B 底面
194 押さえ部材
196 押さえ部材
198 押さえ部材
200 ネジ挿入孔
202 ネジ挿入孔
204 ネジ挿入孔
206 ネジ挿入孔
208 ネジ挿入孔
210 拘束部
220 パイプ部材
222 スリーブ部材
224 ウェイト
230 ワイヤガイド固定部材
232 ベース部材
232A 上面
233 凸部
234 押さえ部材
234A 上面
234B 底面
236 押さえ部材
236A 上面
236B 底面
238 押さえ部材
238A 上面
238B 底面
240 押さえ部材
240A 上面
240B 底面
242 ネジ挿入孔
244 ネジ挿入孔
246 固定溝
248 固定溝
250 ネジ挿入孔
252 拘束部
254 ネジ挿入孔
256 拘束部
258 固定溝
260 固定溝
262 ネジ挿入孔
264 拘束部
266 ネジ挿入孔
268 拘束部
AX1 中心軸
AX2 中心軸

Claims (13)

  1. 先端側から順に先端硬質部、湾曲部、及び軟性部を有する挿入部と、
    前記挿入部の基端部に接続された操作部本体と、
    前記操作部本体に配置され、回動軸周りに回動可能に設けられた回動操作部材と、
    前記湾曲部又は前記先端硬質部から前記操作部本体にかけて配置され、前記回動操作部材の回動操作により押し引きされることで前記湾曲部を湾曲させる複数の操作ワイヤと、
    前記湾曲部又は軟性部から前記操作部本体にかけて配置され、前記複数の操作ワイヤがそれぞれ進退自在に挿通される複数のワイヤガイドと、
    前記操作部本体の内部に設けられたベース部材であって、前記複数のワイヤガイドのうち互いに隣接した第1及び第2のワイヤガイドを固定するためのワイヤガイド固定面を有するベース部材と、
    第1の押さえ面を有し、前記第1のワイヤガイドを、第1固定位置で、前記第1の押さえ面と前記ワイヤガイド固定面との間に挟んで固定する第1の押さえ部材と、
    第2の押さえ面を有し、前記第2のワイヤガイドを、前記第1固定位置とは前記操作部本体の長手方向に異なる第2固定位置で、前記第2の押さえ面と前記ワイヤガイド固定面との間に挟んで固定する第2の押さえ部材と、
    を備える、内視鏡。
  2. 前記ワイヤガイド固定面は、前記回動軸の軸方向に直交する方向、且つ、前記操作部本体の長手方向に直交する方向を法線方向の成分に含む面であり、
    前記第1の押さえ部材と前記第2の押さえ部材は、それぞれ、前記ワイヤガイド固定面に対向する方向から前記ベース部材に着脱自在に取り付けられる、
    請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記ワイヤガイド固定面と前記第1の押さえ面との少なくとも一方には、前記第1のワイヤガイドの軸方向に沿って形成された第1のワイヤガイド溝が設けられ、
    前記ワイヤガイド固定面と前記第2の押さえ面との少なくとも一方には、前記第2のワイヤガイドの軸方向に沿って形成された第2のワイヤガイド溝が設けられ、
    前記第1のワイヤガイド溝は、前記第1のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第1の固定溝と、前記第1のワイヤガイドの軸方向の移動を許容する第1の遊び溝と、を有し、
    前記第2のワイヤガイド溝は、前記第2のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第2の固定溝と、前記第2のワイヤガイドの軸方向の移動を許容する第2の遊び溝と、を有し、
    前記第1の固定溝と前記第2の固定溝とは、前記操作部本体の長手方向に異なる位置に配置される、
    請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記第1の固定溝は、前記第1のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝であり、
    前記第2の固定溝は、前記第2のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝である、
    請求項3に記載の内視鏡。
  5. 前記第2の押さえ部材は、前記第1の押さえ部材と同一構成の部材であり、
    前記第2の押さえ部材は、前記第1の押さえ部材とは反転させた状態で前記ベース部材に取り付けられる、
    請求項3又は4に記載の内視鏡。
  6. 前記ワイヤガイド固定面は、前記回動軸の軸方向を法線方向の成分に含む面であり、
    前記第1の押さえ部材と前記第2の押さえ部材は、それぞれ、前記ワイヤガイド固定面に対向する方向から前記ベース部材に着脱自在に取り付けられる、
    請求項1に記載の内視鏡。
  7. 前記ワイヤガイド固定面は、前記第1のワイヤガイドを固定するための第1のワイヤガイド固定面と、前記第2のワイヤガイドを固定するための第2のワイヤガイド固定面と、を有し、
    前記第1のワイヤガイド固定面と前記第2のワイヤガイド固定面とは、前記回動軸の軸方向に異なる位置であって、前記操作部本体の長手方向に異なる位置に分離して配置され、
    前記第1のワイヤガイド固定面と前記第1の押さえ面との少なくとも一方には、前記第1のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第1の固定溝が設けられ、
    前記第2のワイヤガイド固定面と前記第2の押さえ面との少なくとも一方には、前記第2のワイヤガイドの軸方向の移動を拘束する第2の固定溝が設けられる、
    請求項6に記載の内視鏡。
  8. 前記第1の固定溝は、前記第1のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝であり、
    前記第2の固定溝は、前記第2のワイヤガイドの外周面の曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状の溝である、
    請求項7に記載の内視鏡。
  9. 前記ワイヤガイドは密着バネである、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の内視鏡。
  10. 前記密着バネの基端部は、前記第1の押さえ部材及び前記第2の押さえ部材のうち前記操作部本体の長手方向の基端側に配置された押さえ部材の基端側端面よりも基端側に配置される、
    請求項9に記載の内視鏡。
  11. 前記ベース部材には、前記第1の押さえ部材及び前記第2の押さえ部材の取付位置を位置決めする第1のストッパが設けられる、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の内視鏡。
  12. 前記ベース部材は、前記操作部本体に設けられた支持板に固定され、
    前記支持板には、前記ベース部材の取付位置を位置決めする第2のストッパが設けられる、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の内視鏡。
  13. 前記第1の押さえ部材及び前記第2の押さえ部材と、前記ベース部材との少なくとも一方に、誤組防止用の指標が設けられる、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の内視鏡。
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