JP2020054235A - 経口組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]ケールとプロテオグリカンとを含有することを特徴とする経口組成物。
[2]さらに、プラセンタ、アスタキサンチン、コラーゲン、ヒアルロン酸及び抹茶から選ばれる少なくとも1種の素材を含有することを特徴とする上記[1]に記載の経口組成物。
ケールは、アブラナ科植物である。本発明において用いられるケールの品種は特に制限されるものではなく、キッチンケール、ツリーケール、ブッシュケール、マローケール、コラード、緑葉カンラン等の様々な種類のケールを用いることができる。ケールは、収穫後、直ちに乾燥、粉砕等の加工処理を施したものであることが好ましい。処理までに時間を要する場合には、ケールの変質を防ぐために低温貯蔵などの当業者が通常用いる貯蔵手段により貯蔵することが好ましい。本発明において用いる部位としては、葉が好ましく、葉の中でも緑葉が好ましい。また、葉と共に茎を含んでいてもよい。また、ケールは、大麦若葉、クマザサ、明日葉、甘藷、ヨモギ等の他の青汁素材と混合して用いてもよい。
(プロテオグリカン)
プロテオグリカンは、タンパク質をコアとして、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸等のグリコサミノグリカンが共有結合した複合多糖であり、動物組織、特に軟骨組織に多く存在する。プロテオグリカンは生体内で、コア蛋白質がさらにヒアルロン酸に結合した構造で存在することも知られており、その分子量は、数万〜数千万と大きい。本発明で用いるプロテオグリカンとしては、具体的に、動物由来のプロテオグリカンを挙げることができ、特に、サケ鼻軟骨由来のプロテオグリカンが好ましい。また、市販品を使用することができる。本発明においては、粉末状のものが好ましく、ケールと組み合わせることで、特に優れた分散性向上作用を発揮することから、粒径は40メッシュを通過するものが80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
プラセンタとしては、ヒト、ブタ、ウマ等の哺乳類やサケ等の魚類に由来するプラセンタの抽出物を用いることができ、サケ卵巣膜に由来するプラセンタの抽出物が好ましい。抽出方法は、従来公知の方法を用いることができ、液状、粉末状、固体状、顆粒状等の各種形態のものを用いることができる。本発明においては、粉末状のものが好ましく、ケール及びプロテオグリカンと組み合わせることで、特に優れた分散性向上作用を発揮することから、粒径は40メッシュを通過するものが80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
本発明に用いられるアスタキサンチンは、カロテノイドの一種であり、抗酸化作用はビタミンEの1000倍といわれており、天然物由来のものであっても、合成により得られるものであってもよい。天然物由来のものとしては、例えば、ヘマトコッカス藻等の藻類、エビ・カニ等の甲殻類、サケ・タイ等の魚類などから得られるアスタキサンチンを挙げることができ、特に、ヘマトコッカス藻から得られるアスタキサンが好ましい。天然物由来の抽出物や化学合成品は市販されており、これら市販品を使用することができる。本発明においては、粉末状のものが好ましく、ケール及びプロテオグリカンと組み合わせることで、特に優れた分散性向上作用を発揮することから、粒径は30メッシュを通過するものが80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
コラーゲンとしては、動物由来のコラーゲンであっても、合成コラーゲンであってもよく、コラーゲンタンパク質の他、コラーゲンタンパク質を加水分解して得られるコラーゲンペプチドや、コラーゲン分子をプロテアーゼで処理し、テロペプチド部分を取り除いたアテロコラーゲンが含まれる。動物由来のコラーゲンとしては、特に魚類由来のコラーゲンが好ましい。コラーゲンの平均分子量(重量平均分子量)としては、特に制限されるものではないが、例えば、500〜100000であることが好ましく、1000〜50000であることがより好ましい。本発明においては、粉末状のものが好ましく、ケール及びプロテオグリカンと組み合わせることで、特に優れた分散性向上作用を発揮することから、粒径は40メッシュを通過するものが80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
ヒアルロン酸としては、例えば、鶏冠等の動物組織から抽出したものや、乳酸菌等の微生物により生成されたものを用いることができる。鶏冠は、古くから食用に供されており、安全性の面で問題がないので、ヒアルロン酸の代わりに鶏冠の粉砕物等を用いてもよい。また、ヒアルロン酸は、塩の形態であってもよい。ヒアルロン酸の塩としては、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウムなどが挙げられる。
抹茶は、ツバキ科、チャノキ属の植物を由来とする緑茶の1種であり、てん茶や煎茶、玉露などの緑茶を粉末にしたものである。本発明においては、市販品を使用してもよく、また当該分野で公知の方法で製造したものを使用することもできる。本発明においては、粉末状のものが好ましく、ケール及びプロテオグリカンと組み合わせることで、特に優れた分散性向上作用を発揮することから、粒径は75μm以下のものが80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%であることが特に好ましい。
[実施例1]
(原料)
ケールとしては、ケールを乾燥して粉末化したケール乾燥粉末(粒径75μm以下が90%以上;東洋新薬社製)を用いた。
プロテオグリカンとしては、サケ鼻軟骨から抽出したプロテオグリカン乾燥粉末(40メッシュパスが90%以上)を用いた。
プラセンタとしては、鮭卵巣膜から抽出・精製したプラセンタ乾燥粉末(40メッシュパスが90%以上)を用いた。
アスタキサンチンとしては、ヘマトコッカス藻から抽出したアスタキサンチン乾燥粉末(30メッシュパスが90%以上;アスタキサンチン含量2.0%以上)を用いた。
コラーゲンとしては、海洋魚の鱗から精製し、低分子化したコラーゲンペプチド(平均分子量2000〜2500)の乾燥粉末(40メッシュパスが90%以上)を用いた。
ヒアルロン酸としては、ヒアルロン酸ナトリウム粉末を用いた。
抹茶としては、てん茶の茶葉を乾燥して粉末化した抹茶乾燥粉末(粒径75μm以下が90%以上;東洋新薬社製)を用いた。
[酸化ストレスによる細胞障害抑制試験(細胞賦活活性確認試験)]
(サンプル液の調製)
<ケール>
ケール乾燥粉末を0.5%DMSO含有10%FBS含有DMEM培地(以下、添加用培地)に20mg/mLの濃度になるように懸濁して、ボルテックスミキサーを用いて10分間攪拌した。遠心上清を0.2μmフィルターを通して滅菌し、添加用培地で1mg/mLの濃度に希釈したものをサンプル液とした。
プロテオグリカン乾燥粉末を用いる以外はケールと同様にして、サンプル液を調製した。
アスタキサンチン乾燥粉末を25%DMSO含有10%FBS含有DMEM培地に200mg/mLの濃度になるように懸濁した。10%FBS含有DMEM培地にて4mg/mLの濃度に調製した。遠心上清を0.2μmフィルターを通して滅菌し、添加用培地で1mg/mLの濃度に希釈したものをサンプル液とした。
1mg/mLの濃度に調製した各サンプル溶液を等量ずつ混合して調製した。
<ケール+プロテオグリカン+アスタキサンチン>
1mg/mLの濃度に調製した各サンプル溶液を等量ずつ混合して調製した。
<コントロール>
添加用培地そのものをサンプル液とした。
37℃、5%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いて、ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)を10%FBS含有DMEMにて培養した。
トリプシン処理により浮遊させた細胞を、75cm2フラスコからコラーゲンコートした96ウェルプレートの各ウェルに10,000cells/ウェルの細胞密度で播種した。
37℃、5%CO2インキュベーター内で24時間培養した後、培養上清を除去し、1mg/mLの濃度に調製した各サンプル溶液を200μL添加して24時間培養した。
24時間培養後の細胞に過酸化水素を100μMの濃度となるように添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内で90分培養した。
過酸化水素を添加し、90分培養後の細胞を300μL/ウェルのPBSで1回洗浄した後、無血清DMEM培地で30倍希釈したCell Counting Kit−8溶液(同仁化学社製)を150μL/ウェルで添加した。
得られたデータを元に、コントロールに対する、酸化ストレスによる線維芽細胞の障害抑制率(細胞賦活活性)(% of control)を下記式に基づいて算出した。
(分散性試験)
各原料を篩(呼び寸法:710)にかけた。2原料以上を組み合わせる場合は表1の割合に従って分散度を測定するために必要な量を計りとり、均一になるまで手で振ってビニール袋内で混合した。
規定重量(W)の試料を規定の高さから受け皿に落下させて、受け皿に乗った試料の重量(W1)を測定する。さらに、次の式によって、分散度を算出する。
表2に示す粉末状の飲食用組成物(本発明の経口組成物)を調製した。得られた本発明の組成物3gを150mLの水と混合し、飲用したところ、ケールの臭いや味が改善され、総合的な嗜好性に優れた飲料が得られた。
Claims (2)
- ケールとプロテオグリカンとを含有することを特徴とする経口組成物。
- さらに、プラセンタ、アスタキサンチン、コラーゲン、ヒアルロン酸及び抹茶から選ばれる少なくとも1種の素材を含有することを特徴とする請求項1に記載の経口組成物。
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