JP2015077112A - 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロテオグリカンによって起こされる風味劣化が改善された食品組成物およびプロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法の提供。
【解決手段】プロテオグリカンを含む食品組成物に、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンを添加することにより、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する。
【選択図】なし

Description

本発明は、大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる飲食品組成物に関する。詳しくは、本発明は、プロテオグリカンを含有することに伴う風味劣化が改善された飲食品組成物に関する。さらに本発明は、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法にも関する。
近年、健康や美容に対する意識が高まるにつれて、様々な効果を目的とした医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品などが開発されている。プロテオグリカンは、タンパク質と多糖が結合した物質であり、多様な製品に配合され、様々な美容や効能を訴求する製品がつくられている。
しかしながら、プロテオグリカンは、特有の臭いや味(風味)があることから、そのまま青汁などの食品に添加しても、食品の風味の劣化を引き起こしてしまう。このような食品の風味の改善法としては、ピーチ、オレンジなどのフルーツの風味を利用してマスキングを試みていたが、風味は嗜好性が高いため、フルーツの風味のように特定の風味に限定すると、商品の対象者が意図せずに絞られやすいなどといった問題が生じてしまう。
このため、食品の主原料の風味を変えることなく、プロテオグリカンの添加に伴う風味の劣化を改善する方法が望まれていた。
簡易に野菜成分を摂取できる健康食品として、植物の緑葉などの素材の乾燥粉末や搾汁粉末等の様々な加工物とした飲食品が知られている。このうち、例えば、青汁などは、健康志向の需要者に広く受け入れられ、人気が高く、種々の検討が報告されている。
青汁による風味改善に関しては、例えば、特開2009−291128号公報(特許文献1)などが挙げられる。ただしここに記載されているのは大麦若葉によるコラーゲンの臭いおよび味の改善に関するものである。
特開2009−291128号公報
本発明者らは今般、プロテオグリカンを配合した飲食品組成物を調整する際に、青汁素材を使用し、さらにその青汁素材として大麦若葉を選択的に用いた上で、N−アセチルグルコサミンをさらにそこに添加することで、プロテオグリカンの使用に伴う風味の劣化を大幅に改善できることを予想外にも見出した。すなわち、本発明者らは、プロテオグリカンに対して、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを組み合わせて使用することで、プロテオグリカンによる風味の劣化を大幅に改善することに成功した。またこのとき、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを特定の配合比で使用することで、風味の改善効果がより強く発揮されることも見出した。本発明はこれら知見に基づくものである。
よって本発明は、プロテオグリカンによる風味の劣化が改善された飲食品組成物およびそのような風味の改善方法を提供することをその目的とする。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
<1> 大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる、飲食品組成物。
<2> 前記<1>の飲食品組成物は、プロテオグリカンによる風味劣化が改善されたものであるのがよい。
<3> 前記<1>または<2>の飲食品組成物において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを、20:1〜1:1の範囲の質量比で含んでなるのがよい。
<4> 前記<1>〜<3>のいずれかの飲食品組成物は、青汁用であるのがよい。
<5> プロテオグリカンを、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンと共に使用することを特徴とする、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法。
本発明によれば、甘味料などの風味のマスキング剤を使用することなく、プロテオグリカンによる風味の劣化を改善することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
飲食品組成物
本発明による飲食品組成物は、前記したように、大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる。
・大麦若葉(青汁素材)
本発明による飲食品組成物は、好ましくは青汁用のものであるため、青汁素材を必須とし、主原料とするもの(例えば、青汁素材を全質量の少なくとも10質量%含むもの)である。一般的に青汁素材としては、大麦若葉の他に、ケール、明日葉などがあるが、本発明では、大麦若葉を使用する。ケールや明日葉などを使用した場合と比較して、大麦若葉を使用すると、プロテオグリカンによる風味の改善に有用であることが確認されている(本願明細書の実施例1および2を参照)。
本発明に使用可能な大麦若葉としては、特に制限はなく、通常入手可能な大麦若葉の加工物が用いられる。そのような加工物としては、例えば、大麦の葉や茎部の乾燥粉末、大麦の葉や茎部の細片化物及びその乾燥粉末、大麦の葉や茎部の搾汁及びその乾燥粉末、大麦の葉や茎部のエキス及びその乾燥粉末等が挙げられる。大麦の葉及び茎部には、ビタミン類、ミネラル、食物繊維等が多く含まれるため、これを摂取することは、健康維持の観点から有益である。
大麦若葉末の製造方法としては特に制限はないが、例えば、特許3428956号に開示されるような方法が挙げられる。また、従来公知の方法を用いることもできる。そのような方法としては、例えば、大麦の葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで水分含量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥し、その後粉砕する方法が挙げられる(特開2004−000210号を公報参照)。また例えば、大麦の葉を切断した後、ブランチング処理を行い、次いで揉捻し、その後、乾燥し、粉砕する方法(特開2002−065204号公報を参照)も挙げられる。また例えば、大麦の葉を乾燥し、粗粉砕した後、110℃以上で加熱し、更に微粉砕する方法(特開2003−033151号公報を参照)も挙げられる。
大麦の葉を細片化する方法としては、スライス、細断等、当業者が植物体を細片化する際に通常使用する方法を用いることができる。細片化の一例として、スラリー化してもよい。スラリー化は、大麦の葉をミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダーなどにかけ、大麦の葉をどろどろした粥状(液体と固体の懸濁液)にすることにより行う。
大麦の葉を搾汁する方法としては、大麦の葉又はその細片化物を圧搾するか、又は、大麦の葉の細片化物を遠心又はろ過する方法を挙げることができる。
また、大麦の葉のエキスを得る方法としては、大麦の葉又はその細片化物に、エタノール、水、含水エタノールなどの当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて加温して抽出する方法を挙げることができる。抽出物は、必要に応じて濃縮してもよい。
本発明の飲食品組成物において、青汁素材としての大麦若葉の含有量(粉末としての乾燥質量換算)は、組成物の主成分であることと、プロテオグリカンの臭いや味による風味の劣化を改善する観点から適宜設定することができるが、例えば、飲食品組成物の全質量に対して10質量%以上であり、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上である。
・プロテオグリカン
プロテオグリカンは、タンパク質をコアとして、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸等のグリコサミノグリカンが共有結合した複合多糖であり、動物組織、特に軟骨組織に多く存在する。プロテオグリカンは生体内で、コア蛋白質がさらにヒアルロン酸に結合した構造で存在することも知られており、その分子量は、数万〜数千万と大きい。本発明においては、市販品を使用することができる。
本発明の飲食品組成物において、プロテオグリカンの含有量は、使用者にプロテオグリカンの持つ機能が期待される程度の量であればよく、このような含有量は、例えば、飲食品組成物の全質量に対して0.001質量%以上であり、好ましくは0.005質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上である。
・N−アセチルグルコサミン
N−アセチルグルコサミンは、エビ、カニ等の甲殻類、カブトムシ、コオロギ等の昆虫類の外被や真菌類の細胞壁に含まれているキチン質の構成単位(モノマー)であり、単糖類の一種である。N−アセチルグルコサミンは、例えば、カニやエビなどの甲殻類の殻から調製された多糖類キチンを原料として、これを、酸で部分加水分解し、さらにこれにキチナーゼのような酵素を作用させて分解することで、N−アセチルグルコサミンを調製することができる。本発明においては、N−アセチルグルコサミンは、市販品を使用することができる。
本発明の飲食品組成物において、N−アセチルグルコサミンの含有量は、プロテオグリカンの臭いや味による風味の劣化を改善する観点から適宜設定することができるが、例えば、飲食品組成物の全質量に対して1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上である。
本発明による飲食品組成物の形態としては、飲食などの経口摂取に適した形態、例えば、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、棒状、板状、ブロック状、固形状、丸状、液状、飴状、ペースト状、クリーム状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、ゲル状、ゼリー状、グミ状、ウエハース状、ビスケット状、クッキー状、チュアブル状、シロップ状等の各形態が挙げられる。本発明の組成物が固体の形態である場合、上述したように、これを水と混合した懸濁液状とし、該液状体を飲用するなど経口摂取することができるが、摂取する者の好み等に応じて、固体のまま経口摂取してもよい。また水だけでなく、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料、ヨーグルト等に添加して使用してもよい。水などと混合して懸濁液状とするために、懸濁用組成物として使用する場合は、水などへの溶解性の観点から粉末状、粒状、顆粒状であることが好ましく、さらに、飛び散りにくく、ダマになりにくいため、粒状または顆粒状であることがより好ましい。本発明による飲食品組成物は、栄養機能表示食品、特定保健用食品、疾病リスク低減表示食品として用いても良い。
本発明による飲食品組成物は、好ましくは青汁用である。従って、ここでいう青汁には、粉末状、粒状、または顆粒状の青汁用組成物を水、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料の液体に分散させた懸濁液および懸濁させる前の青汁用組成物も含む意味で使用される。
本発明による飲食品組成物は、そこに含まれるプロテオグリカンによって起こされる風味劣化が改善されたものである。ここで風味劣化とは、プロテオグリカン自体が持つ臭いや味によって、飲食品組成物の主成分である青汁素材の大麦若葉による本来の風味を損なわれた(劣化した)状態をいう。従って、風味劣化の改善とは、そのようなプロテオグリカンの臭いや味による風味が劣化した状態から、プロテオグリカンの臭いや味が感じられなくなるか、感じられにくくなる(マスキングされる)一方で、飲食品組成物の主成分である大麦若葉の風味がより感じられるようになった状態をいう。すなわち、改善には、風味が劣化する前の状態に近づくか、前の状態に回復するか、さらには、風味が需要者に望まれるものに向上した場合も含まれる。
本発明の好ましい態様によれば、本発明の飲食品組成物において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを、20:1〜1:1の範囲の質量比で含んでなるのがよい。大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとの配合比がこの範囲内であると、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する効果がより強まるため望ましい。
大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとの配合比は、より好ましくは、10:1〜1:1の範囲であり、さらに好ましくは、8:1〜2:1の範囲であり、さらにより好ましくは、6:1〜2:1の範囲である。
本発明の飲食品組成物においては、前記したように、大麦若葉を主成分とする。本発明においては、プロテオグリカンの量に対する他の成分(大麦若葉とN−アセチルグルコサミン)の量は特に限定されないが、好ましくは、本発明の飲食品組成物において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとの合計量が、プロテオグリカンに対して少なくとも5倍量(質量換算)存在するのがよく、より好ましくは少なくとも10倍量であり、さらに好ましくは少なくとも18倍量存在するのがよい。
本発明の飲食品組成物には、さらに任意の添加成分を加えることができる。このような添加可能な成分としては、特段の制限はないが、通常医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品に配合される成分、甘味料、酸味料、香料、食物繊維、pH調整剤、賦形剤、酸度調整剤、着色料、保存料などを配合することができ、嗜好性及び機能性の更なる向上を目的とする場合には抹茶粉末やビタミンCなどのビタミン類などを添加することができる。
風味改善剤
本発明の別の態様によれば、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを含んでなる、プロテオグリカンによる風味の風味改善剤が提供される。すなわち、本発明による風味改善剤によれば、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを組み合わせて使用することで、プロテオグリカンによる風味、詳しくは風味の劣化を改善することができる。
ここで好ましくは、本発明の風味改善剤において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとは、20:1〜1:1の範囲の質量比で使用するのがよい。より好ましくは、この配合比は、10:1〜1:1の範囲であり、さらに好ましくは、8:1〜2:1の範囲であり、さらにより好ましくは、6:1〜2:1の範囲である。
風味改善剤の使用量は、風味改善が図られる限りにおいて特に限定されないが、風味改善しようとする組成物や食品におけるプロテオグリカン量に応じて適宜決定することができる。この場合、例えば、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとの合計量が、プロテオグリカンに対して少なくとも5倍量(質量換算)存在するのがよく、より好ましくは少なくとも10倍量であり、さらに好ましくは少なくとも18倍量存在するのがよい。
風味改善方法
本発明においては、前記したように、プロテオグリカンを、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンと共に使用することを特徴とする、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法も提供される。すなわち、プロテオグリカンを含む大麦若葉を主成分とする飲食品組成物の風味を改善する方法である。
本発明の好ましい態様によれば、この方法において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを、20:1〜1:1の範囲の質量比で使用するのがよい。
本発明の別の好ましい態様によれば、この方法において、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとの合計量を、プロテオグリカンに対して少なくとも5倍量(質量換算)とするのがよい。
本発明のさらに別の好ましい態様によれば、この方法において、青汁における、プロテオグリカンによる風味劣化を改善するのがよい。
以下において、本発明を下記の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1) サンプルの調製
材料
青汁素材として、大麦若葉末、ケール末および明日葉末を用意した。
なお以下において、プロテオグリカンは「PG」、N−アセチルグルコサミンは「NAG」とそれぞれ略すことがある。
調製法
上記の各材料を、表1に示した配合割合に従って配合し、各飲食品組成物のサンプルを得た(サンプルNo.1〜12)。
Figure 2015077112
(2) 官能評価試験
試験方法
前記(1)で得られた各サンプルについて、それぞれを水100mlに対して各サンプル1.6gを懸濁させ、官能試験用の液状サンプルを得た。
得られた液状サンプルを官能評価した。官能評価は、6名の専門の官能評価パネルによる試飲により行った。
評価は各試験(各実施例)毎に用意した複数のサンプルの内から一つを選択し、そのサンプル(基準サンプル)と他の残りのサンプルを評価パネルが飲み比べ、前者(基準サンプル)に対して後者が、以下の判定基準の各評価項目についてどのように感じられたかを、Visual Analogue Scale法(VAS)を使って評価した。このとき、基準サンプルの評価点を5点とし、基準サンプルと比べて良い場合の最高値を10点、基準サンプルと比べて悪い場合の最低値を0点とした。得られた各パネルの結果の平均をとり、各サンプルの結果とした。
それぞれの項目を比較し終わった後、各サンプル群を飲みやすい順に並べ、飲みやすい順に1から順位付けし、それを総合評価とした。
(判定基準)
Figure 2015077112
実施例1(青汁素材の選定)
青汁素材とプロテオグリカンを組み合わせた場合、青汁素材によって、プロテオグリカンによる風味のあらわれ方に違いがあるのか確認した。
具体的には、サンプルとして、サンプルNo.1、2および3を選び、これら3つのサンプルについて前記の試験方法に従って、官能試験を行った。尚、基準サンプルはNo.1とした。
結果は、下記表に示されたとおりであった。基準であるNo.1サンプルに対して、他のサンプルは、例えば、えぐみや生臭さなどの観点で風味に違いが観られた。
結果から、青汁素材とプロテオグリカンを組み合わせて使用した場合、プロテオグリカンの臭いや味による風味の劣化を改善する観点からは、試験に供した青汁素材の中で大麦若葉が最も適していることがわかった。
Figure 2015077112
Figure 2015077112
実施例2(青汁素材とNAGの組合せの検討)
青汁素材にNAGを加えることで、プロテオグリカンの臭いや味を改善する効果へどのような影響があるかを検討した。このとき、青汁素材の違いによる影響も検討した。
具体的には、サンプルとして、サンプルNo.1〜5および9を選び、これら6つのサンプルについて前記の試験方法に従って、官能試験を行った。尚、基準サンプルはNo.1とした。
結果は、下記表に示されたとおりであった。基準であるNo.1サンプルに対して、他のサンプルは、例えば、えぐみや生臭さなどの観点で風味に違いが観られた。
結果から、青汁素材にNAGを添加することで、プロテオグリカンの臭いや味を改善する効果が増強することがわかった。また青汁素材のなかでは、大麦若葉とNAGとを組み合わせた場合には効果が見られたが、他の青汁素材では、NAGを組み合わせても効果がほとんど見られないことが確認された。
Figure 2015077112
Figure 2015077112
実施例3(大麦若葉とNAGの配合比の検討)
プロテオグリカンの臭いや味を改善する上で、大麦若葉とNAGの配合比がどのように影響を及ぼすか検討した。
具体的には、サンプルとして、サンプルNo.1および6〜10を選び、これら6つのサンプルについて前記の試験方法に従って、官能試験を行った。尚、基準サンプルはNo.1とした。
結果は、下記表に示されたとおりであった。
結果から、プロテオグリカンの臭いや味を改善する際には、大麦若葉とNAGには、適切な配合比が存在することがわかった。
Figure 2015077112
Figure 2015077112
実施例4(大麦若葉+NAGとPGの配合比の検討)
実施例3で判明した配合比(大麦若葉とNAG)を選択した場合の、プロテオグリカンの臭いや味の改善効果(マスキング効果)を検討した。すなわち、プロテオグリカン量に対する効果を確認した。
サンプルとして、サンプルNo.9、11および12を選び、これら3つのサンプルについて前記の試験方法に従って、官能試験を行った。尚、基準サンプルはNo.9とした。
結果は、下記表に示されたとおりであった。
結果から、大麦若葉とNAGとの配合比を所定の値とした場合、予想に反してプロテオグリカンの量を増加しても効果があることがわかった。
Figure 2015077112
Figure 2015077112
(3)食品組成物の製造
本発明による食品組成物の処方製造例として、下記の処方に従って、青汁用組成物を製造した。
製造例1
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、4:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、250倍量であった。
Figure 2015077112
製造例2
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、3:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、400倍量であった。
Figure 2015077112
製造例3
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、2:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、250倍量であった。
Figure 2015077112
製造例4
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、3.5:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、900倍量であった。
Figure 2015077112

Claims (5)

  1. 大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる、飲食品組成物。
  2. プロテオグリカンによる風味劣化が改善された、請求項1に記載の飲食品組成物。
  3. 大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを、20:1〜1:1の範囲の質量比で含んでなる、請求項1または2に記載の飲食品組成物。
  4. 青汁用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲食品組成物。
  5. プロテオグリカンを、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンと共に使用することを特徴とする、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法。


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