JP2015077112A - 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 - Google Patents
風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015077112A JP2015077112A JP2013217369A JP2013217369A JP2015077112A JP 2015077112 A JP2015077112 A JP 2015077112A JP 2013217369 A JP2013217369 A JP 2013217369A JP 2013217369 A JP2013217369 A JP 2013217369A JP 2015077112 A JP2015077112 A JP 2015077112A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- proteoglycan
- flavor
- food
- barley
- leaves
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
【解決手段】プロテオグリカンを含む食品組成物に、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンを添加することにより、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する。
【選択図】なし
Description
本発明による飲食品組成物は、前記したように、大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる。
本発明による飲食品組成物は、好ましくは青汁用のものであるため、青汁素材を必須とし、主原料とするもの(例えば、青汁素材を全質量の少なくとも10質量%含むもの)である。一般的に青汁素材としては、大麦若葉の他に、ケール、明日葉などがあるが、本発明では、大麦若葉を使用する。ケールや明日葉などを使用した場合と比較して、大麦若葉を使用すると、プロテオグリカンによる風味の改善に有用であることが確認されている(本願明細書の実施例1および2を参照)。
また、大麦の葉のエキスを得る方法としては、大麦の葉又はその細片化物に、エタノール、水、含水エタノールなどの当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて加温して抽出する方法を挙げることができる。抽出物は、必要に応じて濃縮してもよい。
プロテオグリカンは、タンパク質をコアとして、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸等のグリコサミノグリカンが共有結合した複合多糖であり、動物組織、特に軟骨組織に多く存在する。プロテオグリカンは生体内で、コア蛋白質がさらにヒアルロン酸に結合した構造で存在することも知られており、その分子量は、数万〜数千万と大きい。本発明においては、市販品を使用することができる。
N−アセチルグルコサミンは、エビ、カニ等の甲殻類、カブトムシ、コオロギ等の昆虫類の外被や真菌類の細胞壁に含まれているキチン質の構成単位(モノマー)であり、単糖類の一種である。N−アセチルグルコサミンは、例えば、カニやエビなどの甲殻類の殻から調製された多糖類キチンを原料として、これを、酸で部分加水分解し、さらにこれにキチナーゼのような酵素を作用させて分解することで、N−アセチルグルコサミンを調製することができる。本発明においては、N−アセチルグルコサミンは、市販品を使用することができる。
本発明の別の態様によれば、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを含んでなる、プロテオグリカンによる風味の風味改善剤が提供される。すなわち、本発明による風味改善剤によれば、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを組み合わせて使用することで、プロテオグリカンによる風味、詳しくは風味の劣化を改善することができる。
本発明においては、前記したように、プロテオグリカンを、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンと共に使用することを特徴とする、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法も提供される。すなわち、プロテオグリカンを含む大麦若葉を主成分とする飲食品組成物の風味を改善する方法である。
材料
青汁素材として、大麦若葉末、ケール末および明日葉末を用意した。
なお以下において、プロテオグリカンは「PG」、N−アセチルグルコサミンは「NAG」とそれぞれ略すことがある。
上記の各材料を、表1に示した配合割合に従って配合し、各飲食品組成物のサンプルを得た(サンプルNo.1〜12)。
試験方法
前記(1)で得られた各サンプルについて、それぞれを水100mlに対して各サンプル1.6gを懸濁させ、官能試験用の液状サンプルを得た。
得られた液状サンプルを官能評価した。官能評価は、6名の専門の官能評価パネルによる試飲により行った。
評価は各試験(各実施例)毎に用意した複数のサンプルの内から一つを選択し、そのサンプル(基準サンプル)と他の残りのサンプルを評価パネルが飲み比べ、前者(基準サンプル)に対して後者が、以下の判定基準の各評価項目についてどのように感じられたかを、Visual Analogue Scale法(VAS)を使って評価した。このとき、基準サンプルの評価点を5点とし、基準サンプルと比べて良い場合の最高値を10点、基準サンプルと比べて悪い場合の最低値を0点とした。得られた各パネルの結果の平均をとり、各サンプルの結果とした。
それぞれの項目を比較し終わった後、各サンプル群を飲みやすい順に並べ、飲みやすい順に1から順位付けし、それを総合評価とした。
青汁素材とプロテオグリカンを組み合わせた場合、青汁素材によって、プロテオグリカンによる風味のあらわれ方に違いがあるのか確認した。
結果から、青汁素材とプロテオグリカンを組み合わせて使用した場合、プロテオグリカンの臭いや味による風味の劣化を改善する観点からは、試験に供した青汁素材の中で大麦若葉が最も適していることがわかった。
青汁素材にNAGを加えることで、プロテオグリカンの臭いや味を改善する効果へどのような影響があるかを検討した。このとき、青汁素材の違いによる影響も検討した。
結果から、青汁素材にNAGを添加することで、プロテオグリカンの臭いや味を改善する効果が増強することがわかった。また青汁素材のなかでは、大麦若葉とNAGとを組み合わせた場合には効果が見られたが、他の青汁素材では、NAGを組み合わせても効果がほとんど見られないことが確認された。
プロテオグリカンの臭いや味を改善する上で、大麦若葉とNAGの配合比がどのように影響を及ぼすか検討した。
結果から、プロテオグリカンの臭いや味を改善する際には、大麦若葉とNAGには、適切な配合比が存在することがわかった。
実施例3で判明した配合比(大麦若葉とNAG)を選択した場合の、プロテオグリカンの臭いや味の改善効果(マスキング効果)を検討した。すなわち、プロテオグリカン量に対する効果を確認した。
結果から、大麦若葉とNAGとの配合比を所定の値とした場合、予想に反してプロテオグリカンの量を増加しても効果があることがわかった。
本発明による食品組成物の処方製造例として、下記の処方に従って、青汁用組成物を製造した。
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、4:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、250倍量であった。
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、3:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、400倍量であった。
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、2:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、250倍量であった。
下記処方例に記載の配合比に従って原料を混合し、青汁用組成物を製造した。
なお下記処方例では、青汁素材である大麦若葉とNAGの配合比(質量比)は、3.5:1であり、PGの質量(1質量部)に対する大麦若葉とNAGとの合計量は、900倍量であった。
Claims (5)
- 大麦若葉と、プロテオグリカンと、N−アセチルグルコサミンとを含んでなる、飲食品組成物。
- プロテオグリカンによる風味劣化が改善された、請求項1に記載の飲食品組成物。
- 大麦若葉とN−アセチルグルコサミンとを、20:1〜1:1の範囲の質量比で含んでなる、請求項1または2に記載の飲食品組成物。
- 青汁用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲食品組成物。
- プロテオグリカンを、大麦若葉とN−アセチルグルコサミンと共に使用することを特徴とする、プロテオグリカンによる風味劣化を改善する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013217369A JP5531195B1 (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013217369A JP5531195B1 (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5531195B1 JP5531195B1 (ja) | 2014-06-25 |
JP2015077112A true JP2015077112A (ja) | 2015-04-23 |
Family
ID=51175856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013217369A Active JP5531195B1 (ja) | 2013-10-18 | 2013-10-18 | 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5531195B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020054235A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社東洋新薬 | 経口組成物 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017163999A (ja) * | 2017-06-29 | 2017-09-21 | 株式会社東洋新薬 | N−アセチルグルコサミンを含む風味改善方法及び風味改善用組成物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007210993A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-08-23 | Oriza Yuka Kk | 抗炎症剤 |
JP2009291128A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 大麦若葉末を含有するコラーゲンの風味改善方法及び飲食品 |
JP2011055712A (ja) * | 2009-09-07 | 2011-03-24 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 大麦若葉とグルコサミンを含有する組成物 |
JP2012249595A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 錠剤の製造方法及び錠剤 |
-
2013
- 2013-10-18 JP JP2013217369A patent/JP5531195B1/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007210993A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-08-23 | Oriza Yuka Kk | 抗炎症剤 |
JP2009291128A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 大麦若葉末を含有するコラーゲンの風味改善方法及び飲食品 |
JP2011055712A (ja) * | 2009-09-07 | 2011-03-24 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 大麦若葉とグルコサミンを含有する組成物 |
JP2012249595A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 錠剤の製造方法及び錠剤 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020054235A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社東洋新薬 | 経口組成物 |
JP7156684B2 (ja) | 2018-09-28 | 2022-10-19 | 株式会社東洋新薬 | 経口組成物 |
JP2022173375A (ja) * | 2018-09-28 | 2022-11-18 | 株式会社東洋新薬 | 経口組成物 |
JP7466942B2 (ja) | 2018-09-28 | 2024-04-15 | 株式会社東洋新薬 | 経口組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5531195B1 (ja) | 2014-06-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2447703C1 (ru) | Плодово-ягодно-овощной соус | |
JP5220756B2 (ja) | 食品のための改善された増粘組成物 | |
JP2005296000A (ja) | 海藻を含む新規健康飲食品 | |
JP2012019762A (ja) | 懸濁用組成物 | |
EP3197297B1 (en) | Prebiotic inulin based preparation | |
JP5531195B1 (ja) | 風味が改善された飲食品組成物および風味改善方法 | |
JP7462280B2 (ja) | 組成物 | |
JP2005237291A (ja) | 健康食品 | |
JP5578384B1 (ja) | N−アセチルグルコサミンを含む風味改善方法及び風味改善用組成物 | |
JP2016034239A (ja) | 健康食品 | |
JP2017163999A (ja) | N−アセチルグルコサミンを含む風味改善方法及び風味改善用組成物 | |
JP2001000146A (ja) | ダイエット健康食品及びダイエット健康飲料及び化粧品 | |
JP2018052847A (ja) | 肌質改善組成物 | |
JP6263820B1 (ja) | 飲食用組成物 | |
JP2017197461A (ja) | カルシウム吸収促進用組成物 | |
CN106579118A (zh) | 一种芝麻香秋葵全麦粉及其生产方法 | |
JP6173262B2 (ja) | N−アセチルグルコサミンを含む風味改善方法及び風味改善用組成物 | |
Boateng et al. | Product development from Yam in West Africa: market potential and challenges | |
KR20100128792A (ko) | 피쉬 콜라겐을 함유하는 젤리형 드레싱 조성물 및 그 제조방법 | |
JP6857348B2 (ja) | 高濃度ビタミンk及びカテキン含有茶粉末並びにその製造方法 | |
KR20200141551A (ko) | 아로니아 국수 제조방법 | |
WO2023195538A1 (ja) | サツマイモ由来のイモ蜜、その上清、又はこれら双方の粉末又は顆粒からなるイモ蜜粉 | |
CN108094654A (zh) | 一种具有提高免疫力的压片糖果及其制备方法 | |
KR101933395B1 (ko) | 백년초 젤 조성물을 이용한 육제품 | |
RU2404690C1 (ru) | Паштет из крабов |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5531195 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |