JP2020050298A - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールに連結したモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを抑制し、車両衝突時に乗員の拘束性能を向上させて乗員の安全性を向上させる。【解決手段】シートベルト装置10のリトラクタ21は、シートベルト11を引き出し可能に巻き取るスプール30と、スプール30に連結されるモータ回転軸41を有してシートベルト11が引き出されるときにスプール30の引出方向の回転に伴って回転されるモータ回転軸41の回転に応じて回転抵抗力を発生するモータ40とを備える。モータ回転軸41は、シートベルト11が引き出されるときにスプール30の引出方向の回転に対する回転抵抗力を発生する回転抵抗部材50を介してスプール30に連結される。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートベルト装置に関する。
車両に装備される車両用シートベルト装置として、車体に固定されたリトラクタから引き出されたシートベルトをシートの車幅方向外側に配置されたベルトアンカに固定すると共にシートベルトに装着されたタングプレートをシートの車幅方向内側に配置されたバックルに係合させ、シートに着座した乗員の上胴部及び腰部を拘束することにより乗員を保護する三点式のシートベルト装置が広く使用されている。
シートベルト装置のリトラクタとして、車両衝突時にシートベルトの弛みを低減して乗員を拘束するようにシートベルトを巻き取るプリテンショナ機構と、車両衝突時にシートベルトに所定値以上の荷重が作用すると乗員に作用する荷重を制限するようにシートベルトを弛めるロードリミッタ機構とを備えたものが知られている。
また、ロードリミッタ機構として、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールに連結したトーションバーを用い、車両衝突時にプリテンショナ機構によってシートベルトが巻き取られた後にシートベルトに所定値以上の荷重が作用するとトーションバーが捩れてシートベルトを弛めるものが知られている。
しかしながら、ロードリミッタ機構としてトーションバーを用いるものは、シートベルトに所定値以上の荷重が作用するとトーションバーが捩れて乗員に作用する荷重を制限してシートベルトによって乗員を拘束するものの、シートベルトによる乗員の拘束荷重がトーションバーによって一定に決定されることとなる。
これに対し、例えば特許文献1には、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールにモータとして電気的に短絡した直流モータを連結し、車両衝突時にシートベルトが引き出されるときにスプールに連結されたモータの回転に応じて逆起電力を発生させ、これにより発生するモータの回転抵抗力によってシートベルトの引き出しを抑制してシートベルトによる乗員の拘束荷重を調整するようにしたシートベルト装置が開示されている。
特開2001−270423号公報
シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールにモータとして電気的に短絡した直流モータを連結することで、例えば衝突速度が大きく乗員が大柄な体格を有する車両衝突時に衝突速度が小さく乗員が小柄な体格を有する車両衝突時に比してシートベルトの引出速度が大きくなるときに、モータの回転速度であるモータ回転数(単位時間当たりのモータ回転数)が大きくなることによってモータの回転抵抗力を大きくして乗員の拘束荷重を大きくすることができるなど、乗員の体格や衝突速度に応じてシートベルトによる乗員の拘束荷重を調整することが可能となる。
しかしながら、前面衝突などの車両衝突時には車体前側に移動される乗員の移動に伴ってシートベルトが急激に引き出されるとモータ回転数が急激に変化するために、モータの回転数に応じて発生する逆起電力による回転抵抗力だけでなく、モータの慣性モーメントによっても回転抵抗力が生じる。したがって、シートベルトの引き出しに伴ってモータが回転されるモータの回転開始時などに、モータの慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることで、モータの回転抵抗力がモータ回転数に応じた回転抵抗力より大きくなるオーバーシュートが発生するおそれがある。
そこで、本発明は、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールに連結したモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを抑制し、車両衝突時に乗員の拘束性能を向上させて乗員の安全性を向上させることができる車両用シートベルト装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、シートに着座した乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るリトラクタとを備えた車両用シートベルト装置であって、前記リトラクタは、回転可能に支持されて前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールと、前記スプールに連結されるモータ回転軸を有して前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に伴って回転される前記モータ回転軸の回転に応じて回転抵抗力を発生するモータとを備え、前記モータ回転軸は、前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に対する回転抵抗力を発生する回転抵抗部材を介して前記スプールに連結されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記回転抵抗部材は、前記モータの回転軸の回転に伴い変形することにより、前記スプールの回転に伴った前記モータ回転軸の回転の連動を遅らせる変形部材であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記変形部材は、一端部が前記スプールに連結されると共に他端部が前記モータ回転軸に連結され、前記モータは、前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に伴って前記変形部材を介して回転される前記モータ回転軸の回転に応じて回転抵抗力を発生するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記回転抵抗部材は、一端部が前記スプールに連結されると共に他端部が前記モータ回転軸に連結されるトーションバーであることを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明によれば、シートベルト装置のリトラクタは、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールと、スプールに連結されるモータ回転軸を有してシートベルトが引き出されるときにスプールの引出方向の回転に伴って回転されるモータ回転軸の回転に応じて回転抵抗力を発生するモータとを備える。
これにより、前面衝突などの車両衝突時に車体前側に移動される乗員の移動に伴ってシートベルトが引き出されるときに、シートベルトを巻き取るスプールに連結されたモータの回転抵抗力によってシートベルトの引き出しを抑制して車両衝突時に乗員を拘束することができる。
例えば衝突速度が大きく乗員が大柄な体格を有する車両衝突時には衝突速度が小さく乗員が小柄な体格を有する車両衝突時に比してシートベルトの引出速度が大きくなるが、シートベルトの引出速度が大きい場合にはモータの回転抵抗力を大きくすることができるので、乗員の体格や衝突速度が異なる場合においても、乗員の体格や衝突速度に対応するシートベルトの引出速度に応じたモータの回転抵抗力によってシートベルトの引き出しを抑制して車両衝突時に乗員を拘束することができる。
また、モータ回転軸が、シートベルトが引き出されるときに抵抗を発生しつつ変形して、スプールの回転に伴ったモータ回転軸の回転の連動を遅らせる変形部材を介してスプールに連結されていることにより、車両衝突時にシートベルトが引き出されるときに、変形部材が抵抗を発生しつつ変形してスプールの回転に伴ったモータ回転軸の回転の連動を遅らせる。これにより、スプールの回転数(単位時間当たりのスプールの回転数)の変化に対してモータ回転軸の回転数(単位時間当たりのモータ回転軸の回転数)の変化が緩和され、モータの慣性モーメントにより発生する回転抵抗力を緩和することができる。したがって、モータの回転開始時などにモータの回転抵抗力が、モータ回転数に応じた回転抵抗力よりも、モータの慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることで大きくなる、オーバーシュートが発生することを抑制することができる。
したがって、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールに連結したモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを抑制し、車両衝突時に乗員の拘束性能を向上させて乗員の安全性を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、回転抵抗部材は、モータの回転軸の回転に伴い変形することにより、スプールの回転に伴ったモータ回転軸の回転の連動を遅らせる変形部材であることにより、比較的簡単な構成でモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生するのを抑制できる。
また、請求項3に記載の発明によれば、変形部材は、一端部がスプールに連結されると共に他端部がモータ回転軸に連結されていることにより、車両衝突時にシートベルトが引き出されるときに、変形部材が抵抗を発生しつつ変形してスプールの回転に伴ったモータ回転軸の回転の連動を遅らせる。これにより、スプールの回転数の変化に対してモータ回転軸の回転数の変化が緩和され、モータの慣性モーメントにより発生する回転抵抗力を緩和することができ、モータの慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることを抑制して、モータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを有効に抑制することができる。
また、請求項4の記載の発明によれば、回転抵抗部材は、一端部がスプールに連結されると共に他端部がモータ回転軸に連結されるトーションバーであることにより、車両衝突時にシートベルトが引き出されるときに比較的簡単な構成によってモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを有効に抑制することができる。
本発明の実施形態に係るシートベルト装置の概略構成図である。 シートベルト装置のリトラクタを示す断面図である。 リトラクタに備えられるモータを示す断面図である。 図3におけるY4−Y4線に沿ったモータの断面図である。 モータのモータ回転数と回転抵抗力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシートベルト装置の概略構成図である。本発明の実施形態に係るシートベルト装置は、車両に装備され、車室内のシートに着座した乗員を拘束することにより乗員を保護するものである。
図1に示すように、車両の前席シート1に備えられるシートベルト装置10は、シート1に着座した乗員の上胴部及び腰部を拘束することにより乗員を保護する三点式のシートベルト装置であり、シート1に着座した乗員を拘束するシートベルト11と、センタピラー2の車体下側に固定されてシートベルト11を引き出し可能に巻き取るリトラクタ21とを備えている。
シートベルト装置10は、リトラクタ21から引き出されたシートベルト11を、センタピラー2の車体上側に固定された上側ベルトアンカ3を介してシート1の車幅方向外側に配置された下側ベルトアンカ4に固定すると共に、シートベルト11に装着されたタングプレート5をシート1の車幅方向内側に配置されたバックル6に係合させ、シート1に着座した乗員の上胴部及び腰部を拘束することにより乗員を保護するようになっている。
図2は、シートベルト装置のリトラクタを示す断面図である。図2に示すように、シートベルト装置10のリトラクタ21は、センタピラー2に取り付けられ、センタピラー2に回転可能に支持されてシートベルト11を引き出し可能に巻き取るスプール30と、スプール30に連結されるモータ40とを備えている。
スプール30は、スプール回転軸部31と、スプール回転軸部31に固定されると共にシートベルト11が固定されて略円筒状に形成される円筒部32とを備えている。スプール回転軸部31は、円筒部32の軸方向一方側である車体前側に固定されると共に円筒部32の軸心に沿って車体前側に延びてセンタピラー2に固定されたハウジング7に回転可能に支持されている。
また、スプール30の円筒部32内には、スプール30と同軸に棒状部材からなるトーションバー50が配置されており、トーションバー50の一端部50aがスプール30の円筒部32に固定して連結されると共に、他端部50bが連結部材55を介してモータ40のモータ回転軸41に固定して連結されている。
トーションバー50は、車両衝突時にシートベルト11が引き出されてスプール30が回転するときに、弾性変形または塑性変形により抵抗を発生しつつ捻じれ変形することで、スプール30の回転数(単位時間当たりのスプール30の回転数)の変化に対してモータ回転軸41の回転数(単位時間当たりのモータ回転軸41の回転数)の変化を緩やかにして、モータ回転軸41がスプール30と同じ回転数で連動して回転するのを遅らせる、つまり、スプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる変形部材として設けられている。
なお、変形部材としてはトーションバー50だけでなく、一端部がスプール30の円筒部32に固定して連結されると共に、他端部がモータ回転軸41に固定して連結されているねじりコイルバネなどでも良い。この場合でも、シートベルト11が引き出されるときにねじりコイルバネが抵抗を発生しつつ変形して、スプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる。つまり、変形部材はスプール30の円筒部32とモータ回転軸とを連結し、シートベルト11が引き出されるときに抵抗を発生しつつ変形して、スプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる部材であれば良い。
連結部材55は、略円柱状に形成され、軸方向一方側である車体前側に第1凹部56が形成され、軸方向他方側である車体後側に第2凹部57が形成されている。連結部材55は、ハウジング7に回転可能に支持され、第1凹部56にトーションバー50の他端部50bが嵌合固定されると共に第2凹部57にモータ回転軸41がスプライン嵌合されることによりトーションバー50とモータ40とを連結する。また、連結部材55は、スプール30の円筒部32に対して相対回転可能とされており、トーションバー50がねじれ変形した際に連結部材55がスプール30の円筒部32に対して相対回転することで、スプール30に対してモータ回転軸41が相対回転する。
ハウジング7は、スプール30の軸方向両側に平行に配置されて軸受15、16を介してスプール回転軸部31、連結部材55をそれぞれ回転可能に支持する両側の側面部8と、スプール30の下側において両側の側面部8を連結する連結部9とを備え、断面略コ字状に形成されている。ハウジング7は、車体前側に配置される側面部8が締結部材B1を用いてセンタピラー2に固定されることにより車体に固定され、これにより、スプール30は車体に回転可能に支持されている。
スプール30はまた、センタピラー2とハウジング7との間に配設されてスプール30を巻き取り方向に付勢するスプリングユニット33を備え、スプリングユニット33内に配置された渦巻きバネにスプール回転軸部31が連結されてシートベルト11を巻き取る方向に付勢されている。
モータ40は、図2に示すように、ハウジング7の側面部8に平行に配設された第1プレート部材51及び第2プレート部材52を介してハウジング7に取り付けられている。モータ40は、第1プレート部材51に締結部材B2を用いて取り付けられ、第1プレート部材51は、第2プレート部材52に筒状部材53を介して締結部材B3を用いて取り付けられ、第2プレート部材52は、ハウジング7の側面部8に締結部材B4を用いて取り付けられている。
トーションバー50に連結された連結部材55は、第2プレート部材52に形成された連結部材用挿通穴52aに挿通され、モータ40のモータ回転軸41は、第1プレート部材51に形成されたモータ用挿通穴51aに挿通されている。スプール30は、トーションバー50に連結された連結部材55とモータ回転軸41とが第1プレート部材51と第2プレート部材52との間においてスプライン嵌合され、トーションバー50及び連結部材55を介してモータ40に連結されている。なお、連結部材55を用いることなく、トーションバー50とモータ回転軸41とを直接連結させることも可能である。
図3は、リトラクタに備えられるモータを示す断面図であり、図4は、図3におけるY4−Y4線に沿ったモータの断面図である。図3及び図4に示すように、モータ40は、スプール30にトーションバー50を介して連結されるモータ回転軸41を有するブラシ付き直流モータ40である。モータ40は、電気的に短絡した状態において、シートベルト11が引き出されるときにスプール30の引出方向の回転に伴ってトーションバー50を介して回転されるモータ回転軸41の回転に応じて回転抵抗力を発生するようになっている。
モータ40は、磁性材料から有底円筒状に形成されてヨークとして機能するハウジング42と、断面略半円弧状に形成されてハウジング42内に固定されて対向配置される1対の永久磁石43と、モータ回転軸41を有して永久磁石43の径方向内側に回転可能に支持されるアーマチュア44と、ハウジング42の開口部を覆うようにハウジング42に装着されるブラシホルダ45とを備えている。
アーマチュア44は、モータ回転軸41を有すると共にモータ回転軸41に固定されて径方向外側に放射状に突出する複数のティース44aを備えたアーマチュアコア44bを有し、アーマチュア44のティース44a間に形成されるスロットにそれぞれ複数のアーマチュアコイル44cが巻かれている。
アーマチュア44は、モータ回転軸41が軸受37を介してハウジング42及びブラシホルダ45に回転可能に支持されることにより回転可能に支持されている。アーマチュア44はまた、モータ回転軸41の軸方向一方側にコンミテータ(整流子)46を備え、コンミテータ46は、アーマチュアコイル44cに接続されている。
ブラシホルダ45は、スプリング部材45bによって径方向内側に付勢されてコンミテータ46に押し付けられる一対のブラシ45aを備えている。一対のブラシ45aは、コンミテータ46を介してアーマチュアコイル44cに接続されるようになっている。
ブラシホルダ45は、モータ回転軸41の軸方向一方側が突出するようにハウジング42に装着され、ハウジング42にブラシホルダ45が装着された状態でハウジング42が第1プレート部材51に取り付けられている。一対のブラシ45aにはそれぞれ、図示されていないが、外部電源に接続可能である端子が接続されている。本実施形態では、一対のブラシ45aにそれぞれ接続される端子が接続されて短絡されている。
モータ40の永久磁石43は、図4に示すように、ハウジング42内に固定される永久磁石43a、43bを備え、永久磁石43a、43bは、断面略半円弧状に同一形状に形成されて対向配置されている。永久磁石43aは、径方向内側の磁極がN極とされ、永久磁石43bは、径方向内側の磁極がS極とされ、永久磁石43は、永久磁石43aのN極から永久磁石43bのS極に向かう方向に永久磁石43による磁束が形成されている。
モータ40では、車両衝突時にシートベルト11が引き出されるときにスプール30の引出方向の回転に伴ってトーションバー50を介して回転される矢印A1で示すモータ回転軸41の回転に応じて逆起電力が発生し、モータ回転軸41の回転を抑制するように回転抵抗力が発生する。
図5は、モータのモータ回転数と回転抵抗力との関係を示すグラフである。図5に示すように、モータ40の回転抵抗力は、モータ回転数が大きくなるにつれて大きくなり、シートベルト11の引出速度が大きくなるときに大きくして乗員の拘束荷重を大きくすることができる。
シートベルト装置10では、車両衝突時にシートベルト11が引き出されるときに乗員が大柄な体格を有する場合には乗員が小柄な体格を有する場合に比して体重が大きくシートベルト11の引出速度が大きく、また衝突速度が大きい場合には衝突速度が小さい場合に比してシートベルト11の引出速度が大きくなることから、モータ40の回転抵抗力を大きくして乗員の拘束荷重を大きくすることができる。これにより、乗員の体格や衝突速度に応じてシートベルト11による乗員の拘束荷重を調整することが可能となる。
このようにして構成されるシートベルト装置10では、前面衝突などの車両衝突時に乗員が車体前側に移動される場合、車体前側に移動される乗員の移動に伴ってシートベルト11が引き出されるときに、シートベルト11を巻き取るスプール30に連結されたモータ40の回転抵抗力によってシートベルト11の引き出しを抑制して車両衝突時に乗員を拘束することができる。
また、車両衝突時に車体前側に移動される乗員の移動に伴ってシートベルト11が引き出されるときには、スプール30の回転が変形部材としてのトーションバー50が抵抗を発生しつつ変形してスプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる。これにより、シートベルト11が引き出される時のスプール30の回転数の変化に対してモータ回転軸41の回転数の変化が緩和され、モータ40の慣性モーメントにより発生する回転抵抗力を緩和することができる。したがって、モータ40の回転開始時などに、モータ40の回転抵抗力が、モータ回転数に応じた回転抵抗力よりも、モータ40の慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることで大きくなる、オーバーシュートが発生することを抑制することができる。
このように、本実施形態に係るシートベルト装置10では、リトラクタ21は、シートベルト11を引き出し可能に巻き取るスプール30と、スプール30に連結されるモータ回転軸41を有してシートベルト11が引き出されるときにスプール30の引出方向の回転に伴って回転されるモータ回転軸41の回転に応じて回転抵抗力を発生するモータ40とを備える。
これにより、前面衝突などの車両衝突時に車体前側に移動される乗員の移動に伴ってシートベルト11が引き出されるときに、シートベルト11を巻き取るスプール30に連結されたモータ40の回転抵抗力によってシートベルト11の引き出しを抑制して車両衝突時に乗員を拘束することができる。
例えば衝突速度が大きく乗員が大柄な体格を有する車両衝突時には衝突速度が小さく乗員が小柄な体格を有する車両衝突時に比してシートベルト11の引出速度が大きくなるが、シートベルト11の引出速度が大きい場合にはモータ40の回転抵抗力を大きくすることができるので、乗員の体格や衝突速度が異なる場合においても、乗員の体格や衝突速度に対応するシートベルト11の引出速度に応じたモータ40の回転抵抗力によってシートベルト11の引き出しを抑制して車両衝突時に乗員を拘束することができる。
また、モータ回転軸41が、シートベルト11が引き出されるときに抵抗を発生しつつ変形して、スプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる変形部材としてのトーションバー50を介して、スプール30に連結されていることにより、車両衝突時にシートベルト11が引き出されるときに、トーションバー50が抵抗を発生しつつ捻じれ変形してスプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる。これにより、スプール30の回転数の変化に対してモータ回転軸41の回転数の変化が緩和され、モータ40の慣性モーメントにより発生する回転抵抗力を緩和することができる。したがって、モータ40の回転開始時などにモータ40の回転抵抗力が、モータ回転数に応じた回転抵抗力よりも、モータ40の慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることで大きくなる、オーバーシュートが発生することを抑制することができる。
したがって、シートベルト11を引き出し可能に巻き取るスプール30に連結したモータ40の回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを抑制し、車両衝突時に乗員の拘束性能を向上させて乗員の安全性を向上させることができる。
また、変形部材としてのトーションバー50は、一端部50aがスプール30に連結されると共に他端部50bがモータ回転軸41に連結されていることにより、車両衝突時にシートベルト11が引き出されるときに、トーションバー50が抵抗を発生しつつ捻じれ変形してスプール30の回転に伴ったモータ回転軸41の回転の連動を遅らせる。これにより、スプール30の回転数の変化に対してモータ回転軸41の回転数の変化が緩和され、モータ40の慣性モーメントにより発生する回転抵抗力を緩和することができ、モータ40の慣性モーメントによる回転抵抗力が加わることを抑制して、モータ40の回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを有効に抑制することができる。
また、回転抵抗部材50は、一端部50aがスプール30に連結されると共に他端部50bがモータ回転軸41に連結されるトーションバー50であることにより、車両衝突時にシートベルト11が引き出されるときに比較的簡単な構成によってモータ40の回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを有効に抑制することができる。
本実施形態では、シートベルト装置10は、前席シート1に備えられているが、前席シート1より車体後側に配置される後席シートについても同様に適用可能である。かかる場合、リトラクタ21はセンタピラー2に代えてリアピラーなどの車体に固定して取り付けられる。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。
以上のように、本発明に係る車両用シートベルト装置によれば、シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールに連結したモータの回転抵抗力にオーバーシュートが発生することを抑制し、車両衝突時に乗員の拘束性能を向上させて乗員の安全性を向上させることが可能となるから、車両の安全技術の分野において好適に利用される可能性がある。
1 シート
10 シートベルト装置
11 シートベルト
21 リトラクタ
30 スプール
40 モータ
41 モータ回転軸
50 トーションバー(回転抵抗部材)

Claims (4)

  1. シートに着座した乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るリトラクタとを備えた車両用シートベルト装置であって、
    前記リトラクタは、回転可能に支持されて前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るスプールと、前記スプールに連結されるモータ回転軸を有して前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に伴って回転される前記モータ回転軸の回転に応じて回転抵抗力を発生するモータとを備え、
    前記モータ回転軸は、前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に対する回転抵抗力を発生する回転抵抗部材を介して前記スプールに連結されている
    ことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 前記回転抵抗部材は、前記モータの回転軸の回転に伴い変形することにより、前記スプールの回転に伴った前記モータ回転軸の回転の連動を遅らせる変形部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
  3. 前記変形部材は、一端部が前記スプールに連結されると共に他端部が前記モータ回転軸に連結され、
    前記モータは、前記シートベルトが引き出されるときに前記スプールの引出方向の回転に伴って前記変形部材を介して回転される前記モータ回転軸の回転に応じて回転抵抗力を発生するように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用シートベルト装置。
  4. 前記回転抵抗部材は、一端部が前記スプールに連結されると共に他端部が前記モータ回転軸に連結されるトーションバーである
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
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