JP2020048360A - モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアの1周期内で少なくとも2相の相電流を精度良く検出すること。【解決手段】モータを駆動するインバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を、PWM信号に基づいて取得し、前記検出信号を前記PWM信号に基づいて取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出し、前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定し、前記各相のデューティ比の設定値を、キャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成し、前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、第1及び第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、第1及び第2の通電時間を調整する、インバータ制御方法。【選択図】図7A

Description

本発明は、モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法に関する。
モータを制御するためにU,V,W各相の電流を検出する場合、インバータ回路の直流部に挿入した1つのシャント抵抗を用いて電流検出を行う技術がある。この方式で3相の全ての電流を検出するには、PWM(Pulse Width Modulation,パルス幅変調)キャリアの1周期内において、2相以上の電流を検出できるように2相又は3相のPWM信号パターンを発生させる必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−84632号公報
しかしながら、従来の技術では、キャリアの1周期内で少なくとも2相の相電流を精度良く検出できないことがある。
そこで、本開示は、キャリアの1周期内で少なくとも2相の相電流を精度良く検出できる、モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法を提供する。
本開示は、
2相又は3相のPWM信号に基づいてモータを駆動するインバータと、
前記インバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力する電流検出器と、
前記PWM信号に基づいて前記検出信号を取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出する電流検出部と、
前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定するデューティ比設定部と、
前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成するPWM信号生成部とを備え、
前記PWM信号生成部は、前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、モータ制御装置を提供する。
また、本開示は、
モータと、
2相又は3相のPWM信号に基づいて前記モータを駆動するインバータと、
前記インバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力する電流検出器と、
前記PWM信号に基づいて前記検出信号を取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出する電流検出部と、
前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定するデューティ比設定部と、
前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成するPWM信号生成部とを備え、
前記PWM信号生成部は、前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、モータシステムを提供する。
また、本開示は、
モータを駆動するインバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を、2相又は3相のPWM信号に基づいて取得し、
前記検出信号を前記PWM信号に基づいて取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出し、
前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定し、
前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成し、
前記PWM信号に基づいて前記インバータを通電させる、インバータ制御方法であって、
前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、
前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、インバータ制御方法を提供する。
本開示の技術によれば、キャリアの1周期内で少なくとも2相の相電流を精度良く検出できる。
本開示に係る一実施形態のモータ制御システムの構成を例示する図である。 PWM信号生成部により生成される上アーム側の3相のPWM信号の一例を示すタイミングチャートである。 キャリアの1周期毎に実行されるアンダーフロー割込み処理の一例を示すフローチャートである。 キャリアの1周期毎に実行されるオーバーフロー割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1の電流検出処理の一例を示すフローチャートである。 第2の電流検出処理の一例を示すフローチャートである。 図4のステップS31又はステップS32の処理の一例を示すフローチャートである。 図4のステップS31又はステップS32の処理の一例を示すフローチャートである。 図4のステップS31又はステップS32の処理の一例を示すフローチャートである。 2相変調の場合において、位相とデューティ比の少なくとも一方の調整によって通電時間を調整する各処理を示す図である。
以下、図面を参照して、本開示に係る実施形態について詳細に説明する。
図1は、本開示に係る一実施形態のモータシステムの構成を例示する図である。図1に示されるモータシステム1は、モータ4の回転動作を制御する。モータシステム1が搭載される機器の具体例として、コピー機等のOA機器、パーソナルコンピュータ、冷蔵庫等の家電製品などが挙げられるが、当該機器は、これらに限られない。モータシステム1は、モータ4と、モータ制御装置100とを少なくとも備える。
モータ4は、複数のコイルを有する。モータ4は、例えば、U相コイルとV相コイルとW相コイルとを含む3相コイルを有する。モータ4の具体例として、3相のブラシレスモータなどが挙げられる。
モータ制御装置100は、3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子を2相又は3相のPWM信号を含む通電パターンに従いオンオフ制御することで、直流を3相交流に変換するインバータを介してモータを駆動する。モータ制御装置100は、インバータ23、電流検出器24、電流検出部27、通電パターン生成部35、駆動回路33及び電流検出タイミング調整部34を備える。
インバータ23は、直流電源21から供給される直流を複数のスイッチング素子のスイッチングによって3相交流に変換し、3相交流の駆動電流をモータ4に流すことによって、モータ4のロータを回転させる回路である。インバータ23は、通電パターン生成部35によって生成される複数の通電パターン(より具体的には、通電パターン生成部35内のPWM信号生成部32によって生成される2相又は3相のPWM信号)に基づいて、モータ4を駆動する。
インバータ23は、3相ブリッジ接続された複数のスイッチング素子25U+,25V+,25W+,25U−,25V−,25W−を有する。スイッチング素子25U+,25V+,25W+は、それぞれ、直流電源21の正極側に正側母線22aを介して接続されるハイサイドスイッチング素子(上アーム)である。スイッチング素子25U−,25V−,25W−は、それぞれ、直流電源21の負極側(具体的には、グランド側)に接続されるローサイドスイッチング素子(下アーム)である。複数のスイッチング素子25U+,25V+,25W+,25U−,25V−,25W−は、それぞれ、上述の通電パターンに含まれるPWM信号に基づいて駆動回路33から供給される複数の駆動信号のうち、対応する駆動信号に従って、オン又はオフとなる。
スイッチング素子25U+とスイッチング素子25U−との接続点は、モータ4のU相コイルの一端に接続される。スイッチング素子25V+とスイッチング素子25V−との接続点は、モータ4のV相コイルの一端に接続される。スイッチング素子25W+とスイッチング素子25W−との接続点は、モータ4のW相コイルの一端に接続される。U相コイルとV相コイルとW相コイルとのそれぞれの他端は、互いに接続されている。
スイッチング素子の具体例として、Nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などが挙げられる。しかし、スイッチング素子は、これらに限られない。
電流検出器24は、インバータ23の直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号Sdを出力する。図1に示される電流検出器24は、負側母線22bに流れる電流の電流値に対応する検出信号Sdを発生させる。電流検出器24は、例えば、負側母線22bに配置される電流検出素子であり、より具体的には、負側母線22bに挿入されるシャント抵抗である。シャント抵抗等の電流検出素子は、自身に流れる電流の電流値に対応する電圧信号を検出信号Sdとして発生する。
電流検出部27は、通電パターン生成部35によって生成される複数の通電パターン(より具体的には、2相又は3相のPWM信号)に基づいて、検出信号Sdを取得することによって、モータ4に流れるU,V,W各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出する。より詳細には、電流検出部27は、複数の通電パターン(より具体的には、2相又は3相のPWM信号)に同期する取得タイミングで検出信号Sdを取得することによって、モータ4に流れるU,V,W各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出する。検出信号Sdの取得タイミングは、電流検出タイミング調整部34により設定される。
例えば、電流検出部27は、電流検出器24で発生するアナログ電圧の検出信号Sdを、電流検出タイミング調整部34により設定される取得タイミングでAD(Analog to Digital)変換器に取り込む。そして、電流検出部27は、取り込んだアナログの検出信号Sdをデジタルの検出信号SdにAD変換し、AD変換後のデジタルの検出信号Sdをデジタル処理することによって、モータ4のU,V,W各相の相電流Iu,Iv,Iwを検出する。電流検出部27により検出された各相の相電流Iu,Iv,Iwの検出値は、通電パターン生成部35に供給される。
通電パターン生成部35は、電流検出部27により検出されるモータ4の相電流Iu,Iv,Iwの検出値に基づいて、インバータ23を通電させるパターン(インバータ23の通電パターン)を生成する。インバータ23の通電パターンは、モータ4を通電させるパターン(モータ4の通電パターン)と言い換えてもよい。インバータ23の通電パターンは、例えば、モータ4が回転するようにインバータ23を通電させる2相又は3相のPWM信号を含む。
通電パターン生成部35は、例えば、電流検出部27により検出されるモータ4の相電流Iu,Iv,Iwの検出値に基づいてモータ4のロータ位置を決定し、その決定したロータ位置にモータ4のロータが追従するように複数の通電パターンを生成する。
通電パターン生成部35は、例えば、デューティ比設定部31及びPWM信号生成部32を少なくとも有する。デューティ比設定部31は、電流検出部27により検出されるモータ4の相電流Iu,Iv,Iwの検出値に基づいて、2相又は3相のPWM信号の各相のデューティ比を設定する。PWM信号生成部32は、デューティ比設定部31により設定される各相のデューティ比(各相のデューティ比の設定値)をキャリアCのレベルと比較することによって、その設定値でレベルが変化する2相又は3相のPWM信号を生成する。キャリアCとは、レベルが周期的に増減する搬送波信号である。
通電パターン生成部35は、インバータ23の通電パターンをベクトル制御により生成する場合、ベクトル制御部30、デューティ比設定部31及びPWM信号生成部32を少なくとも有する。
ベクトル制御部30は、外部からモータ4の回転速度指令ωrefが与えられると、モータ4の回転速度の測定値又は推定値と回転速度指令ωrefとの差分に基づいて、トルク電流指令Iqrefと励磁電流指令Idrefを生成する。ベクトル制御部30は、モータ4のU,V,W各相の相電流Iu,Iv,Iwに基づいて、モータ4のロータ位置θを決定し、その決定したロータ位置θを用いるベクトル制御演算により、トルク電流Iq及び励磁電流Idを算出する。ベクトル制御部30は、トルク電流指令Iqrefとトルク電流Iqとの差分に対して例えばPI制御演算を行い、電圧指令Vqを生成する。ベクトル制御部30は、励磁電流指令Idrefと励磁電流Idとの差分に対して例えばPI制御演算を行い、電圧指令Vdを生成する。ベクトル制御部30は、電圧指令Vq,Vdを上記のロータ位置θを用いてU,V,W各相の相電圧指令Vu,Vv,Vwに変換する。各相の相電圧指令Vu,Vv,Vwは、デューティ比設定部31に供給される。
デューティ比設定部31は、ベクトル制御部30から供給される各相の相電圧指令Vu,Vv,Vwに基づいて、2相又は3相のPWM信号を生成するためのデューティ比Udu,Vdu,Wduを設定する。
PWM信号生成部32は、デューティ比設定部31により設定される各相のデューティ比Udu,Vdu,WduをキャリアCのレベルと比較することによって、2相又は3相のPWM信号を含む通電パターンを生成する。PWM信号生成部32は、上アーム駆動用の2相又は3相のPWM信号を反転させた下アーム駆動用のPWM信号も生成し、必要に応じてデッドタイムを付加した後、生成したPWM信号を含む通電パターンを駆動回路33に出力する。
駆動回路33は、与えられたPWM信号を含む通電パターンに従い、インバータ23に含まれる6つのスイッチング素子25U+,25V+,25W+,25U−,25V−,25W−をスイッチングさせる駆動信号を出力する。これにより、3相交流の駆動電流がモータ4に供給され、モータ4のロータが回転する。
電流検出タイミング調整部34は、PWM信号生成部32から供給されるキャリアCと、PWM信号生成部32により生成されるPWM信号とに基づいて、電流検出部27がキャリアCの1周期内で各相の相電流のうち2相の相電流を検出するための取得タイミングを決定する。
電流検出部27は、電流検出タイミング調整部34により決定される複数の取得タイミングで検出信号Sdを取得することによって、相電流Iu,Iv,Iwを検出する。
なお、電流検出部27、通電パターン生成部35及び電流検出タイミング調整部34の各機能は、不図示の記憶装置に読み出し可能に記憶されるプログラムによってCPU(Central Processing Unit)が動作することにより実現される。例えば、これらの各機能は、CPUを含むマイクロコンピュータにおけるハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。
図2は、PWM信号生成部32により生成される上アーム側の3相のPWM信号(U+,V+,W+)の一例を示すタイミングチャートである。図2に示すPWMカウンタにおける三角波は、キャリアカウンタのカウント値(すなわち、キャリアCのレベル)を表す。なお、2相のPWM信号は、3相のPWM信号のうち特定の1相(例えば、W相)のPWM信号がローレベルに常に固定された通電パターンとなる。
また、本実施形態では、PWM信号のアクティブレベルをハイレベルと定義する。この場合、PWM信号がハイレベルのとき、スイッチング素子はオンとなり、PWM信号がローレベルのとき、スイッチング素子はオフとなる。回路構成等に応じて、PWM信号のアクティブレベルをローレベルと定義してもよい。
インバータ23がPWM変調された3相交流を出力している状態では、電流検出部27は、上アーム側のスイッチング素子25U+,25V+,25W+に対する通電パターンに応じて、特定の相の電流を検出できる。あるいは、インバータ23がPWM変調された3相交流を出力している状態では、電流検出部27は、下アーム側のスイッチング素子25U−,25V−,25Wに対する通電パターンに応じて、特定の相の電流を検出してもよい。
例えば図2のように、U相のPWM信号のみがハイレベルであり、V相及びW相のPWM信号が何れもローレベルである通電時間T21では、シャント抵抗等の電流検出器24の両端に発生する電圧の電圧値は正のU相電流Iu+の電流値に対応する。したがって、電流検出部27は、通電時間T21内の取得タイミングAで検出信号Sdを取得することによって、正のU相電流Iu+の電流値を検出できる。通電時間T21は、t4からt5までの時間である。電流検出タイミング調整部34は、PWM信号が他の2相と異なる論理レベルに遷移する時(この場合、U相のPWM信号がV相及びW相と同じローレベルからハイレベルに遷移するタイミングt4)から所定の遅延時間tda経過時に取得タイミングAを設定する。このとき、電流検出タイミング調整部34は、通電時間T21内に、取得タイミングAを設定する。
また、例えば図2のように、U相及びV相のPWM信号の何れもハイレベルであり、W相のPWM信号のみがローレベルである通電時間T11では、シャント抵抗等の電流検出器24の両端に発生する電圧の電圧値は負のW相電流Iw−の電流値に対応する。したがって、電流検出部27は、通電時間T11内の取得タイミングBで検出信号Sdを取得することによって、負のW相電流Iw−の電流値を検出できる。通電時間T11は、t1からt2までの時間である。電流検出タイミング調整部34は、PWM信号が他の2相と異なる論理レベルに遷移する時(この場合、W相のPWM信号がU相及びV相と同じハイレベルからローレベルに遷移するタイミングt1)から所定の遅延時間tdb経過時に取得タイミングBを設定する。このとき、電流検出タイミング調整部34は、通電時間T11内に、取得タイミングBを設定する。
同様に、電流検出部27は、他の相電流の電流値も検出できる。
このように、2相又は3相のPWM信号を含む通電パターンに応じて相電流Iu,Iv,Iwのうち2相の相電流を順次検出して記憶すれば、3相分の電流を時分割で検出することが可能となる。3相の相電流の総和が零であることから、電流検出部27は、3相変調の場合、3相の相電流うち2相の相電流を検出できれば、残り1相の相電流も検出できる。
また、各スイッチング素子がオンからオフ又はオフからオンに変化するタイミング(例えば、t1〜t6)の直後は、電流検出器24により検出される電流の波形が不安定になりやすい。そのため、電流検出器24に発生した検出信号Sdを安定した状態で取得するため、通電時間T11,T21は、それぞれ、最小安定時間(以下、最小時間τとも称する)以上の通電幅が必要である。最小時間τは、例えば4マイクロ秒である。
電流検出部27が特定の1相の電流の電流値に対応する検出信号Sdを安定的に取得するためには、3相のうちその特定の1相のPWM信号がローレベルで残りの2相のPWM信号がハイレベルの通電状態を最小時間τ以上継続させる必要がある。或いは、3相のうちその特定の1相のPWM信号がハイレベルで残りの2相のPWM信号がローレベルの通電状態を最小時間τ以上継続させる必要がある。通電時間が最小時間τ未満であると、相電流の検出誤差が大きくなりやすい。
そこで、本実施形態では、PWM信号生成部32は、各相の相電流の検出値に基づきデューティ比設定部31により設定された各相のデューティ比に基づいて、通電時間T11,T21をそれぞれ算出する。そして、PWM信号生成部32は、通電時間T11,T21の各算出値に基づいて、電流検出部27が各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅(最小時間τ以上の時間)に、通電時間T11,T21を調整する。通電時間T11は、キャリアCの前半の半周期期間内の第1の通電時間の一例であり、2相の相電流のうち一方の相の相電流を検出可能な期間を表す。通電時間T21は、キャリアCの後半の半周期期間内の第2の通電時間の一例であり、2相の相電流のうち他方の相の相電流を検出可能な期間を表す。
このように、PWM信号生成部32は、通電時間T11,T21の各算出値に基づいて最小時間τ以上の通電幅に通電時間T11,T21を調整することで、相電流の検出誤差の増大を抑制できる。例えば、PWM信号生成部32は、各相の相電流を検出値に基づきベクトル制御等の制御処理を経て導出された各相のデューティ比の設定値を、デューティ比設定部31から取得し、取得した各相のデューティ比の設定値から通電時間T11を算出する。そして、PWM信号生成部32は、その算出された通電時間T11が最小時間τ未満であれば、通電時間T11を最小時間τ以上の通電幅に伸ばす補正処理を行う。この補正処理により、電流検出部27は、通電時間T11内で検出可能な相電流を精度良く検出可能となる。通電時間T21の算出値に対しても同様の補正処理が可能である。したがって、キャリアCの1周期内で少なくとも2相の相電流を精度良く検出できる。
また、2相のうち一方の相電流を検出するための通電時間T11と他方の相電流を検出するための通電時間T21とが、キャリアCの1周期の前半の半周期期間と後半の半周期期間とに分かれている。そのため、キャリアCの半周期期間に2回の取得タイミングがある場合に比べて、取得タイミングAと取得タイミングBとの間の時間間隔(割込み処理の時間間隔)に余裕ができる。この余裕により、処理能力が比較的低いCPUを使用しても、取得タイミングが遅延することを抑制することができる。
PWM信号生成部32は、例えば、2相又は3相のPWM信号のうち少なくとも1相のPWM信号の位相をシフトさせることによって、通電時間T11,T21を最小時間τ以上の通電幅に調整することが好ましい。特に、PWM信号生成部32は、2相又は3相のPWM信号のうち少なくとも1相のPWM信号の位相を、当該少なくとも1相のPWM信号のデューティ比を変えずにシフトさせることが好ましい。インバータ23を介してモータ4に印加する各相間の電圧は、各相間のデューティ比の差が一定であれば、PWM信号パルスの立ち上がり位置及び立ち下がり位置を同じ時間だけシフトさせても変わらないからである。各相間の電圧が変わらないため、モータ4に流れる電流のハンチングを抑制できる。
本実施形態では、PWM信号生成部32は、各相で共通の一つのキャリアCを用いて、各相のPWM信号を生成する。位相tbを中心とする左右対称の三角波をキャリアCとしているため、各相のPWM信号の波形生成の回路構成を簡素化できる。キャリアカウンタは、位相taまでダウンカウント中であり、位相taから位相tbまでアップカウント中であり、位相tbからダウンカウント中である。このように、カウントアップ期間とカウントダウン期間とが繰り返される。
PWM信号生成部32は、各相のデューティ比の各設定値をキャリアCのレベルと比較する。PWM信号生成部32は、この比較結果に基づき、PWM信号のデューティ比の設定値がキャリアCのレベルよりも大きい期間に、当該PWM信号のレベルをハイレベルに設定する。一方、PWM信号生成部32は、この比較結果に基づき、PWM信号のデューティ比の設定値がキャリアCのレベルよりも小さい期間に、当該PWM信号のレベルをローレベルに設定する。
図3は、キャリアCの1周期毎に実行されるアンダーフロー割込み処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、キャリアCのボトムの位相taのタイミング毎に、図3に示すアンダーフロー割込み処理が発生する。一方、図4は、キャリアCの1周期毎に実行されるオーバーフロー割込み処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、キャリアCのピークの位相tbのタイミング毎に、図4に示すオーバーフロー割込み処理が発生する。
電流検出部27が検出信号Sdを取得する電流検出割込み処理(例えば、検出信号SdをAD変換する割込み処理)は、図3,4に示す処理とは別に(図5,6参照)、キャリアCの1周期内で2回実行される。
図5は、PWM信号が他の2相と異なる論理レベルに遷移する時(図2の場合、タイミングt1)から所定の遅延時間tdb経過時に実行する第1の電流検出処理の一例を示すフローチャートである。電流検出タイミング調整部34は、キャリアカウンタのカウント値が、タイミングt1から遅延時間tdb経過した時に相当する値に一致すると、取得タイミングBの設定レジスタをアサートする。電流検出部27は、取得タイミングBの設定レジスタがアサートされると、検出信号SdをAD変換器により取得し(ステップS41)、その検出信号Sdの取得値を第1取得レジスタに格納する。
図6は、PWM信号が他の2相と異なる論理レベルに遷移する時(図2の場合、タイミングt4)から所定の遅延時間tda経過時に実行する第2の電流検出処理の一例を示すフローチャートである。電流検出タイミング調整部34は、キャリアカウンタのカウント値が、タイミングt4から遅延時間tda経過した時に相当する値に一致すると、取得タイミングAの設定レジスタをアサートする。電流検出部27は、取得タイミングAの設定レジスタがアサートされると、検出信号SdをAD変換器により取得し(ステップS51)、その検出信号Sdの取得値を第2取得レジスタに格納する。
電流検出部27は、第1取得レジスタ及び第2取得レジスタにそれぞれ格納された検出信号Sdの設定値に基づいて、3相電流Iu,Iv,Iwの電流値を算出する。
図3について説明する。ステップS11にて、ベクトル制御部30は、電流検出部27により検出される3相電流Iu,Iv,Iwの電流算出値に基づいて、モータ4のロータ位置θをベクトル制御演算により推定する。ベクトル制御部30は、上述のように、ロータ位置θに基づいて速度制御を行い(ステップS13)、PI制御等の電流制御を行い(ステップS15)、各相の相電圧指令Vu,Vv,Vw(制御量)を算出する(ステップS17)。
ステップS19にて、デューティ比設定部31は、ステップS17で算出された各相の相電圧指令Vu,Vv,Vwに基づいて、各相のデューティ比を設定する。そして、ステップS21にて、PWM信号生成部32は、デューティ比設定部31により設定された各相のデューティ比に基づいて、複数の通電パターンのうちどの通電パターンによってインバータ23の通電を制御するのかを判定する。
図4について説明する。ステップS30にて、PWM信号生成部32は、変調方式の設定値が格納される変調設定メモリを参照し、変調設定メモリの格納値が2相変調に設定されているのか3相変調に設定されているのかを判断する。PWM信号生成部32は、2相変調に設定されている場合、2相変調用の各PWM信号を含む通電パターンを生成する(ステップS31)。一方、PWM信号生成部32は、3相変調に設定されている場合、3相変調用の各PWM信号を含む通電パターンを生成する(ステップS32)。
図7A、図7B及び図8は、図4のステップS31又はステップS32の処理の一例を示すフローチャートである。
図7AのステップS61にて、PWM信号生成部32は、デューティ比設定部31により設定された各相のデューティ比に基づいて、複数の通電パターンのうちどの通電パターンによってインバータ23の通電を制御するのかを判定する。
本実施形態では、6つの通電パターンP1〜P6が用意されている。複数の通電パターンは、キャリアCの基準位相tb(図2参照)を中心に位相遅れ側と位相進み側の両側に拡がる各相のPWM信号のオフ幅の大小関係によって区分けされている。例えば、図2に示される通電パターンP1は、オフ幅が、U相、V相、W相の順番で、小中大となっている(W相のオフ幅>V相のオフ幅>U相のオフ幅)。他の通電パターンP2〜P6は、それぞれ、オフ幅が、U相、V相、W相の順番で、小大中、中小大、中大小、大中小、大小中となっている。
図7AのステップS61にて、PWM信号生成部32は、インバータ23の通電制御に使用する通電パターンが通電パターンP1(図2参照)であると判定した場合、ステップS62,S63の処理を行う。
ステップS62にて、PWM信号生成部32は、各相の相電流の検出値に基づきデューティ比設定部31により設定された各相のデューティ比に基づいて、通電時間T21を算出する。ステップS63にて、PWM信号生成部32は、各相の相電流の検出値に基づきデューティ比設定部31により設定された各相のデューティ比に基づいて、通電時間T11を算出する。
以下の各ステップの説明では、上述の最小時間τを単にτと称する。また、図9を参照して各ステップについて説明する。図9は、2相変調の場合において、位相とデューティ比の少なくとも一方の調整によって通電時間を調整する各処理を示す図である。図9において、破線は、調整前のPWM信号を示し、実線は、未調整又は調整後のPWM信号を示す。
ステップS64にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21,T11の各算出値がいずれもτ以上である」という第1条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第1条件が成立する場合(S64Yes)、通電時間T21,T11の調整を実行しない。電流検出タイミング調整部34は、図9のS64に示されるように、通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS65)。一方、PWM信号生成部32は、第1条件が成立しない場合(S64No)、ステップS66の処理を実行する。
ステップS66にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値がτの半分以上τ未満であり且つ通電時間T11の算出値がτ以上である」という第2条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第2条件が成立する場合(S66Yes)、図9のS66に示すように、V相のPWM信号のデューティ比を変えずにV相のPWM信号の位相を遅れ側にシフトする(ステップS67:パルス位置調整)。これにより、τ以上の通電時間T11の通電幅は更に伸びる一方、τ未満の通電時間T21の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS68)。一方、PWM信号生成部32は、第2条件が成立しない場合(S66No)、ステップS69の処理を実行する。
ステップS69にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値がτ以上であり且つ通電時間T11の算出値がτの半分以上τ未満である」という第3条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第3条件が成立する場合(S69Yes)、図9のS69に示すように、V相のPWM信号のデューティ比を変えずにV相のPWM信号の位相を遅れ側にシフトする(ステップS70:パルス位置調整)。これにより、τ以上の通電時間T21の通電幅は更に伸びる一方、τ未満の通電時間T11の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS71)。一方、PWM信号生成部32は、第3条件が成立しない場合(S69No)、ステップS72の処理を実行する。
ステップS72にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値がτの半分以上τ未満であり且つ通電時間T11の算出値がτの半分以上τ未満である」という第4条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第4条件が成立する場合(S72Yes)、図9のS72に示すように、V相のPWM信号のデューティ比を変えずにV相のPWM信号の位相を遅れ側にシフトする(ステップS73:パルス位置調整)。また、PWM信号生成部32は、第4条件が成立する場合(S72Yes)、図9のS72に示すように、U相のPWM信号のデューティ比を変えずにU相のPWM信号の位相を進み側にシフトする(ステップS73:パルス位置調整)。ステップS73により、τ未満の通電時間T21の通電幅をτ以上に伸ばすことができ、τ未満の通電時間T11の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS74)。一方、PWM信号生成部32は、第4条件が成立しない場合(S72No)、図7BのステップS75の処理を実行する。
ステップS75にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値がτ以上であり且つ通電時間T11の算出値が零以上τの半分未満である」という第5条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第5条件が成立する場合(S75Yes)、図9のS75に示すように、U相のPWM信号のデューティ比を小さくする調整をする(ステップS76:パルス幅調整)。また、PWM信号生成部32は、第5条件が成立する場合(S75Yes)、図9のS75に示すように、V相のPWM信号のデューティ比を変えずにV相のPWM信号の位相を遅れ側にシフトする(ステップS77:パルス位置調整)。ステップS76,S77により、τ以上の通電時間T21の通電幅をτ以上に維持することができ、τの半分未満の通電時間T11の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS78)。一方、PWM信号生成部32は、第5条件が成立しない場合(S75No)、ステップS79の処理を実行する。
ステップS79にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値が零以上τの半分未満であり且つ通電時間T11の算出値がτ以上である」という第6条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第6条件が成立する場合(S79Yes)、図9のS79に示すように、U相のPWM信号のデューティ比を小さくする調整をする(ステップS80:パルス幅調整)。また、PWM信号生成部32は、第6条件が成立する場合(S79Yes)、図9のS79に示すように、U相のPWM信号の位相を進み側にシフトする(ステップS81:パルス位置調整)。ステップS80,S81により、τ以上の通電時間T11の通電幅をτ以上に維持することができ、τの半分未満の通電時間T21の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS82)。一方、PWM信号生成部32は、第6条件が成立しない場合(S79No)、ステップS83の処理を実行する。
ステップS83にて、PWM信号生成部32は、「通電時間T21の算出値が零以上τの半分未満であり且つ通電時間T11の算出値が零以上τの半分未満である」という第7条件が成立するか否かを判定する。PWM信号生成部32は、第7条件が成立する場合(S83Yes)、図9のS83に示すように、U相及びV相のPWM信号のデューティ比を小さくする調整をする(ステップS84:パルス幅調整)。また、PWM信号生成部32は、第7条件が成立する場合(S83Yes)、図9のS83に示すように、U相のPWM信号の位相を進み側にシフトしV相のPWM信号の位相を遅れ側にシフトする(ステップS85:パルス位置調整)。ステップS84,S85により、τの半分未満の通電時間T21,T11の通電幅をτ以上に伸ばすことができる。電流検出タイミング調整部34は、調整後の通電時間T21内に取得タイミングAを設定し、調整後の通電時間T11内に取得タイミングBを設定する(ステップS86)。一方、PWM信号生成部32は、第7条件が成立しない場合(S83No)、ステップS87の処理を実行する。
ステップS87にて、PWM信号生成部32は、電流検出部27が各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な固定値に、それらの各相のデューティ比を変更する(ステップS87)。電流検出タイミング調整部34は、2相のうち、一方の相の相電流を検出可能な固定値にデューティ比が調整された後の通電時間T21内に、取得タイミングAを設定する(ステップS88)。また、電流検出タイミング調整部34は、2相のうち、他方の相の相電流を検出可能な固定値にデューティ比が調整された後の通電時間T11内に、取得タイミングBを設定する(ステップS88)。
このように、少なくとも1相のPWM信号のデューティ比を変えずに、その少なくとも1相のPWM信号の位相をシフトしても、通電時間T11,T21の各算出値が、τを確保できない値の場合(上述の第1〜4条件がいずれも成立しない場合)がある。PWM信号生成部32は、上述の第1〜4条件がいずれも成立しない場合、ステップS76,S80,S84のように、PWM信号の各相のデューティ比を調整することによって、通電時間T11,T21をτ以上に調整する。このように、位相のシフトのみの調整では、通電時間T11,T21の各通電幅をτ以上にできない場合でも、デューティ比も調整することによって、通電時間T11,T21の各通電幅をτ以上に調整することができる。
また、各相のデューティ比を調整しても、通電時間T11,T21の各算出値がτを確保できない値の場合(上述の第5〜7条件がいずれも成立しない場合)がある。PWM信号生成部32は、上述の第5〜7条件がいずれも成立しない場合、ステップS87のように、電流検出部27が各相のうち2相の相電流を検出可能な固定値に各相のデューティ比を変更する。このように、位相とデューティ比の両方の調整では、通電時間T11,T21の各通電幅をτ以上にできない場合でも、電流検出部27が各相のうち2相の相電流を通電時間T11,T21のそれぞれで検出できる。
一方、図7AのステップS61にて、PWM信号生成部32は、インバータ23の通電制御に使用する通電パターンが通電パターンP1でないと判定した場合、図8に示すように、図7A,7Bに示す各ステップと同様の処理を行う。つまり、通電パターンP1〜P6のそれぞれについて、PWM信号生成部32は、図7A,7Bに示すステップS62〜S88の処理を行う。
以上、モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法を実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、インバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力する電流検出器は、正側母線に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力するものでもよい。また、電流検出器は、CT(Current Transformer)等のセンサでもよい。
4 モータ
21 直流電源
22a 正側母線
22b 負側母線
23 インバータ
24 電流検出器
27 電流検出部
30 ベクトル制御部
31 デューティ比設定部
32 PWM信号生成部
33 駆動回路
34 電流検出タイミング調整部
35 通電パターン生成部

Claims (7)

  1. 2相又は3相のPWM信号に基づいてモータを駆動するインバータと、
    前記インバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力する電流検出器と、
    前記PWM信号に基づいて前記検出信号を取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出する電流検出部と、
    前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定するデューティ比設定部と、
    前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成するPWM信号生成部とを備え、
    前記PWM信号生成部は、前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、モータ制御装置。
  2. 前記PWM信号生成部は、前記PWM信号のうち少なくとも1相のPWM信号の位相をシフトさせることによって、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を前記通電幅に調整する、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記PWM信号生成部は、前記少なくとも1相のPWM信号のデューティ比を変えずに前記位相をシフトさせる、請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記PWM信号生成部は、前記少なくとも1相のPWM信号のデューティ比を変えずに前記位相をシフトしても、前記算出値が前記通電幅を確保できない値の場合、前記各相のデューティ比を調整することによって、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を前記通電幅に調整する、請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記PWM信号生成部は、前記各相のデューティ比を調整しても、前記算出値が前記通電幅を確保できない値の場合、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な固定値に前記各相のデューティ比を変更する、請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. モータと、
    2相又は3相のPWM信号に基づいて前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を出力する電流検出器と、
    前記PWM信号に基づいて前記検出信号を取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出する電流検出部と、
    前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定するデューティ比設定部と、
    前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成するPWM信号生成部とを備え、
    前記PWM信号生成部は、前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記電流検出部が前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、モータシステム。
  7. モータを駆動するインバータの直流側に流れる電流の電流値に対応する検出信号を、2相又は3相のPWM信号に基づいて取得し、
    前記検出信号を前記PWM信号に基づいて取得することによって、前記モータに流れる各相の相電流を検出し、
    前記各相の相電流の検出値に基づいて、前記PWM信号の各相のデューティ比を設定し、
    前記各相のデューティ比の設定値を、レベルが周期的に増減するキャリアのレベルと比較することによって、前記PWM信号を生成し、
    前記PWM信号に基づいて前記インバータを通電させる、インバータ制御方法であって、
    前記各相のデューティ比の設定値に基づいて、前記キャリアの前半の半周期期間内の第1の通電時間と前記キャリアの後半の半周期期間内の第2の通電時間とを算出し、
    前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間の算出値に基づいて、前記各相の相電流のうち2相の相電流を検出可能な通電幅に、前記第1の通電時間及び前記第2の通電時間を調整する、インバータ制御方法。
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