JP2020048276A - 電力変換装置の診断回路および診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータを構成する電力用半導体素子の温度を精度よく推定する。【解決手段】電力用半導体素子で構成された上下アームを相毎に有するインバータ回路と、インバータ回路の相電流を測定する電流センサと、各相の上下アームにターンオン指令信号とターンオフ指令信号を出力する制御部と、電流センサの出力から相電流に含まれるスイッチング成分を抽出する相電流除去回路と、スイッチング成分のうち相電流が正の期間でターンオフ成分を検出して第1の信号を出力する正極用検出回路と、スイッチング成分のうち相電流が負の期間でターンオフ成分を検出して第2の信号を出力する負極用検出回路と、上アームのターンオフ指令信号と正極用検出回路の第1の信号の時間差を測定する正極用時間測定部と、下アームのターンオフ指令信号と負極用検出回路からの第2の信号との時間差を測定する負極用時間測定部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置の診断回路および診断システムに関する。
大容量の電力変換装置のインバータを構成するIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)デバイスなどのパワーデバイスの発熱と冷却による温度サイクルが問題となることがある。IGBTデバイスの接合部温度を測定する技術として、例えば、特許文献1が知られている。
特許文献1には、「スイッチング素子に温度測定用の信号を印加することなく、通常のスイッチングを行いながら、インバータ回路の出力電流である相電流からスイッチング素子の劣化状態の診断を行うことができる電力変換装置を提供するため、複数のスイッチング素子を含むブリッジ回路からなり、前記複数のスイッチング素子のスイッチング動作によって負荷を駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路と前記負荷を接続する配線に流れる相電流を検出する電流検出器と、前記電流検出器から出力された相電流の特徴量を検出する特徴量計測器と、前記電流検出器の出力に基づき前記スイッチング素子の制御を行う中央演算処理装置と、前記特徴量計測器により検出した相電流の特徴量に基づき前記複数のスイッチング素子の温度を診断する診断処理部と、を有することを特徴とする。」と記載され、スイッチング素子であるIGBTなどのパワーデバイスの温度を推定する技術が開示されている。
特開2018−26946号公報
しかしながら、特許文献1の図1、図2で開示されている技術の第1の特徴量計測器では、特徴量計測条件を変える手段がないため計測条件は固定である。従って、特許文献1の技術では、相電流とともに時系列的に変化する特徴量を検出することができない、という問題があった。
インバータは負荷に対する動作を相電流の大きさで制御するため、特徴量計測条件が固定された特許文献1の技術では、各相の片アームについて予め設定された電流値からしか温度を診断することができない。換言すれば、特許文献1の技術では、一方のアームについてのみ診断を実施するが、他方のアームについては診断を行うことができない、という問題があった。
インバータの診断精度を向上するには、各相の各アームを構成するパワーデバイスのそれぞれについて、相電流の変化に応じた特徴量の時系列的な変化から温度を推定することが重要である。
本発明は、前記した課題に鑑みて創案されたものであって、インバータを構成する電力用半導体素子の温度を精度よく推定することを目的とする。
本発明の一態様によれば、電力用半導体素子で構成された上アームと下アームを相毎に有して、前記上アームと下アームのスイッチングによって負荷を駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路が出力する相電流を測定する電流センサと、各相の前記上アームと下アームにターンオン指令信号とターンオフ指令信号を出力して前記インバータ回路を駆動する制御部と、前記電流センサの出力から相電流に含まれる前記電力用半導体素子によって発生したスイッチング成分を抽出する相電流除去回路と、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が正の期間で、ターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、第1の信号を出力する正極用検出回路と、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が負の期間でターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、第2の信号を出力する負極用検出回路と、前記制御部から出力される上アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記正極用検出回路から出力される前記第1の信号との時間差を測定する正極用時間測定部と、前記制御部から出力される下アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記負極用検出回路から出力される前記第2の信号との時間差を測定する負極用時間測定部と、前記電流センサの相電流の情報と前記正極用時間測定部と前記負極用時間測定部の測定結果を管理する信号処理部と、を有する。
本発明によれば、電力変換装置のインバータ回路を構成する上下のアームの電力用半導体素子の温度を高精度に推定することができる。
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る電力変換装置の診断回路を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に係る特徴量抽出部の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る電流センサの出力波形を示すグラフと、ターンオフとターンオンの波形を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る相電流除去部の出力波形を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る正電流側のターンオフ検出波形と時間測定の関係を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る負電流側のターンオフ検出波形と時間測定の関係を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る電力用半導体素子の特徴量と温度の関係を示すグラフである。 本発明の実施例1に係るインバータの診断回路の特徴量を抽出するまでを示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る電力変換装置の診断回路を説明するブロック図である。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の診断回路を説明するブロック図である。 本発明の実施例4に係る電力変換装置の診断回路を説明するブロック図である。 本発明の実施例5に係る電力変換装置の診断システムを説明するブロック図である。 本発明の実施例6に係る電力変換装置の診断システムを説明するブロック図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置を構成する電力用半導体素子の回路構成を示す構成図である。 本発明の実施例1に係る電力変換装置を構成する電力用半導体素子の断面を示す断面図である。 本発明の実施例2に係る電力変換装置を構成する電力用半導体素子のパワーサイクル試験結果を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る電力変換装置の診断回路を説明するブロック図である。
<電力変換装置S1の概要>
図1において、電力変換装置S1は、直流電源部102と、平滑コンデンサ103と、電力用半導体素子U、V、W、X、Y、Zと、絶縁駆動部109と、制御部110と、U相電流を測定する電流センサ106と、V相電流を測定する電流センサ107と、W相電流を測定する電流センサ108とからなるインバータ101と、負荷装置105と、電力用半導体素子UとXの温度を推定するための特徴量抽出部111と、電力用半導体素子VとYの温度を推定するための特徴量抽出部112と、電力用半導体素子WとZの温度を推定するための特徴量抽出部113と、特徴量抽出部の111、112、113の制御、特徴量の管理を行う信号処理部118を有して構成される。インダクタンス104はインバータ101の各所に点在する寄生インダクタンスを表している。
なお、特徴量抽出部111〜113と信号処理部118が、電力変換装置S1の診断回路として機能する。
直流電源102は交流電源をコンバータや整流回路から電力変換して得られるもので、得られた直流電圧を安定化させるために直流電源102の端子間にはコンデンサ103が接続されている。
インバータ101は、電力用半導体素子U、X、V、Y、W、Zをスイッチング素子として直流電源102の電力を可変の周波数と可変の電圧の三相交流電力に変換して出力し、負荷装置105を駆動する。負荷装置105は三相モータで構成される。
電力用半導体素子UとXの温度は、U相電流から推定することが可能である。U相電流Iuは負荷装置105に向かって流れる場合は、電力用半導体素子Uのスイッチングにより制御され、負荷装置105から流れ出す場合は電力用半導体素子Xのスイッチングにより制御される。このため、信号処理部118は、スイッチング特性の温度依存性から電力用半導体素子UとXの温度を推定することができる。同じように、信号処理部118は、電力用半導体素子VとYの温度はV相電流から、電力用半導体素子WとZの温度はW相電流から推定できる。信号処理部118は、インバータ101を構成する電力用半導体素子U、X、V、Y、W、Zの温度推定とそれに伴う劣化量を診断することが可能となる。
次に、以上の電力変換装置S1を構成する各装置、各部の構成と機能について、順に詳しく説明する。
<インバータ101>
インバータ101は、直流電源部102、平滑コンデンサ103、電力用半導体素子U、V、W、X、Y、Z、絶縁駆動部109、制御部110、配線などの寄生インダクタンス104から構成される。なお、直流電源部102はコンバータや整流回路などの交流直流変換回路を用いることができ、このときに発生する脈流の乗る電圧は、平滑コンデンサ103で平滑化される。
電力用半導体素子はU、V、W、X、Y、Zのすべてを代表して、適宜、電力用半導体素子U〜Zと表記する。
インバータ101は電力用半導体素子Uと電力用半導体素子Xとが、直列に接続されてU相のレグを構成する。同様に、電力用半導体素子Vと電力用半導体素子Yとが、直列に接続されてV相のレグを構成し、電力用半導体素子Wと電力用半導体素子Zとが、直列に接続されてW相のレグを構成する。これらU相、V相、W相のレグとなる直列回路は、それぞれ、直流電源部102のP端子とN端子との間に接続される。
なお、電力用半導体素子Uは上アームを構成し、電力用半導体素子Xは下アームを構成する。電力用半導体素子V、Y、W、Zについてもそれぞれが上下のアームを構成する。
また、U相、V相、W相のレグにおけるそれぞれのP端子に接続された電力用半導体素子U、V、WとN端子側に接続された電力用半導体素子X、Y、Zとの接続点は、それぞれU相、V相、W相の出力端子となり、負荷装置105に接続される。
電力用半導体素子U〜Zは、後記する制御部110および絶縁駆動部109によって、負荷装置105を可変の周波数及び可変の電圧の三相交流で統括的に制御する。
電力用半導体素子U〜Zのそれぞれは、逆並列に接続された寄生ダイオード、もしくは付与された逆並列ダイオードを有している。
また、インバータ101は配線などにより分布定数的に寄生インダクタンスを有している。図1では、この寄生インダクタンスを、寄生インダクタンス104を代表として直流電源部102のP端子側に表記している。
絶縁駆動部109は、電力用半導体素子U〜Zと、制御部110とを絶縁し、電力用半導体素子U〜Zを駆動する機能を有する。
制御部110は、負荷装置105を駆動する電力用半導体素子U〜ZのU相、V相、W相の三相交流電力の出力端子で電流センサ106、107、108が検出した情報(相電流に関する情報)を参照する。
そして、制御部110は、絶縁駆動部109を介して電力用半導体素子U〜Zを制御する。すなわち、制御部110は、電力用半導体素子U〜Zのスイッチング動作を統合的に制御する。電流センサ106、107、108は、例えば、電力用半導体素子U〜ZのU相、V相、W相の三相交流電力の出力端子と負荷装置105を接続する配線上に配置されて、それぞれU相、V相、W相の相電流を検出するように構成される。
制御部110は、U相、V相、W相の上アームと下アームにターンオン指令信号とターンオフ指令信号を出力して上下のアームのスイッチングを制御する。
また、電流センサ106、107、108で測定された検出された電流(相電流)の一部は電圧に変換され、制御部110、特徴量抽出部111〜113に出力される。
電力用半導体素子U〜Zは、制御部110及び絶縁駆動部109の制御によって、直流電源部102で得た直流電圧をPWM(Pulse Width Modulation)変調して交流電圧を生成し、生成した交流電圧で負荷装置105の回転数、トルクを制御する。
<特徴量抽出部111>
特徴量抽出部111は、相電流除去部114と、ターンオフ検出部115と、時間測定部116、117を有しており、電流センサ106で測定したU相電流から電力用半導体素子UとXの温度推定に必要な特徴量の検出を行う。
特徴量抽出部111は、電流センサ106のU相電流の出力波形のうち、電流が正のサイクルでは電力用半導体素子Uによるターンオフの発生タイミングでパルス波を生成する。特徴量抽出部111は、このパルス波と制御部110から出力された電力用半導体素子Uのターンオフ指令信号との時間差を時間測定部116で測定する。
また、特徴量抽出部111は、電流が負のサイクルでは電力用半導体素子Xによるターンオフタイミングでパルス波を生成し、このパルス波と制御部110から出力された電力用半導体素子Xのターンオフ指令信号との時間差を時間測定部117で測定する。特徴量抽出部111は、正負のサイクルのそれぞれで、ターンオフ指令信号のエッジからパルス波のエッジまでの時間差を後述するように測定し、測定結果を信号処理部118に出力する。
信号処理部118には、相電流値と制御部110のターンオフ指令信号を基準とした電力用半導体素子U〜Zのターンオフ発生タイミングの温度依存性との相関情報があらかじめ設定されており、特徴量抽出部111で検出した時間差から電力用半導体素子UとXの素子温度を後述するように推定する。
特徴量抽出部111について、図2A〜図2E、図3を使って更に詳しく説明する。
図2A〜図2Eは本発明の実施例1の特徴量抽出部111で行われる処理を詳細に示した図である。インバータ101のU相電流から電力用半導体素子U、Xの素子温度を推定する例を説明する。電流センサ106の出力は電圧(図中V)であるが、電流として説明する。
図2Aは、特徴量抽出部111の構成の一例を示すブロック図である。図2Bは、電流センサ106の出力波形を示すグラフと、ターンオフとターンオンの波形を示すグラフである。図2Cは、相電流除去部の出力波形を示すグラフである。図2Dは、正電流側のターンオフ検出波形と時間測定の関係を示すグラフである。図2Eは、正電流側のターンオフ検出波形と時間測定の関係を示すグラフである。図3は、測定した時間差Δt(特徴量)と温度変化ΔTの関係を示すグラフである。なお、時間差Δtと温度変化ΔTの関係は、予め設定されたものである。
図2Aにおいて、電流センサ106はU相の電流波形を抽出(図2Aの(1))し、特徴量抽出部111の相電流除去部144に入力されるが、その波形は図2Bに示したように正弦波となっている。
電流波形を拡大すると、図2Bで示すように、相電流の正のサイクルでは電力用半導体素子Uのスイッチングにより電流が急激に変化する部分が発生する。下向きの電流変化はターンオフ、上向きの電流変化はターンオン時に発生する。
同様に、図2Bにおいて、相電流の負のサイクルでは電力用半導体素子Xにより上向きの電流変化がターンオフ、下向きの電流変化がターンオン時に発生する。このように相電流の極性によりターンオフとターンオンの極性も変わる。
相電流除去部114では相電流を除去し、図2Cに示したように、ターンオフとターンオンのスイッチング成分のみを抽出する。ターンオフ検出部115の+端子は、図2Dに示したように下向きの電流変化を抽出してパルス波に変換する。パルス波に変換するのは時間測定部117がディジタル回路で構成されるため入力信号を2値化する必要があるためである。なお、ターンオフ検出部115は、下向きの電流変化が所定の閾値Th1を超えたときに「1」を出力する。
時間測定部117では、制御部110から出力された電力用半導体素子Uの指令信号と2値化されたターンオフのパルス波の時間差Δtを測定する。なお、時間測定部117は、指令信号のエッジ(立ち上がり)からターンオフのパルス波のエッジ(立ち上がり)までの時間差を測定する。
図3に示した電力用半導体素子の温度変化と時間差Δtの関係に示す通り、電力用半導体素子Uは、温度が高くなると時間差Δtは大きくなる。信号処理部118はこの温度変化ΔTと時間差Δtの相関データ(図3)を参照することで、時間差Δtから電力用半導体素子Uの温度(温度変化)を推定することができる。
ターンオフ検出部115の−端子は図2Eに示したように上向きの電流変化を抽出し2値化し、時間測定部116で電力用半導体素子Xの指令信号との時間差Δtを測定する。なお、ターンオフ検出部115は、上向きの電流変化が所定の閾値Th2を超えたときに「1」を出力する。
そして、時間測定部116は、指令信号のエッジ(立ち上がり)からターンオフのパルス波のエッジ(立ち上がり)までの時間差Δtを測定する。信号処理部118は、温度変化ΔTと時間差Δtの相関データ(図3)を参照することで、時間差Δtからで電力用半導体素子Xの温度を推定することができる。
相電流が正のサイクルのターンオフと、負のサイクルのターンオンは下向きの電流変化のため、ターンオフ検出部115の+端子では誤検出が懸念されるが、時間差Δtの時間幅(許容時間)を信号処理部118に設定しておくことで、回避することができる。
例えば、制御部110がターンオフ指令を出力した時点から、絶縁駆動部109により電力用半導体素子Uがターンオフするまでの遅れ時間(時間差Δt)の最小値と、温度上昇による時間差Δtの最大値から時間幅(許容時間)を予め決定しておく。そして、信号処理部118に許容時間を予め設定することで、信号処理部118は設定された時間幅内でのみ温度推定(時間差の測定)を行うことができる。または、信号処理部118では図1に示す通り、電流センサ106、107、108のセンサ情報を有するため、これらのセンサ情報を基に極性を判定するとよい。また、信号処理部118は、測定した時間差Δtが許容時間を超えた場合には、測定された時間差Δtを破棄してもよい。
同様にして、電力用半導体素子VとYの温度推定は電流センサ107と特徴量抽出部112と信号処理部118で行い、電力用半導体素子WとZの温度推定は電流センサ108と特徴量抽出部113と信号処理部118で誤りなく検出できる。
また、電流センサ106、107、108はターンオン、ターンオフを検出できるメガヘルツ以上の広帯域なものが望ましく、インバータ101に搭載されている電流センサが広帯域であれば兼用することも可能である。
本実施例1では、特徴量抽出部111〜113と信号処理部118が電力変換装置S1の診断回路を構成する例を示したが、信号処理部118は制御部110で実現してもよい。また、本実施例1の診断回路(特徴量抽出部111〜113と信号処理部118)は、既存のインバータ101に付加することができる。
図4は、特徴量抽出部111と信号処理部118が相電流から特徴量を検出し、温度を推定するまでのフローチャートを示す。この処理は、制御部110の指令信号をトリガとしてこのフローチャートを繰り返す。
まず、信号処理部118は、図3に示した時間差(測定時間)Δtと温度変化ΔTの関係(時間−温度相関情報)を読み込む。また、信号処理部118は、ターンオフ検出部115に閾値Th1、Th2を設定し、時間測定部116、117で許容する時間幅を設定する(S1)。
次に、信号処理部118は、時間測定部116、117に制御部110からの指令信号が入力されるのを待つ(S2、S3)。信号処理部118は、時間測定部116、117に指令信号が入力されると、ステップS4に進む。
特徴量抽出部111では、電流センサ106〜108の信号から相電流除去部114で相電流を除去し、電流のサイクルに応じたターンオフを検出し、パルス波を生成する(S4)。指令信号に対応する時間測定部116、117では、指令信号のエッジからターンオフのエッジまでの時間差Δtを測定する(S5)。
信号処理部118は、時間測定部116、117で測定された時間差Δtを取得して、図3に示した時間−温度相関情報を参照して電力用半導体素子U〜Zの温度を推定する(S6)。信号処理部118は、推定した温度(温度変化)を出力する。
上記処理を繰り返すことで、信号処理部118は、各アームの電力用半導体素子U〜Zについてそれぞれ温度を推定することができる。
<電力用半導体素子の温度上昇と、電力変換装置の劣化について>
本発明は電力用半導体素子U〜Zの温度推定及び、寿命予測を目的としており、温度と劣化の関係について説明する。
(電力用半導体素子U〜Z)
電力用半導体素子U〜Zについて、図10および図11を参照して詳しく説明する。
図10は、本発明の実施例1に係るインバータ101を構成する電力用半導体素子U〜Zの回路構成(電力用半導体回路1000)を示す構成図である。
図10に示すように、電力用半導体回路1000(電力用半導体素子U)は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)1001と、IGBT1001のエミッタ端子とコレクタ端子との間に、逆方向に並列で接続されたダイオード1002とを有して構成されている。IGBT1001で構成される電力用半導体回路1000は、周知または公知の技術を適用すればよいので、詳細な説明は省略する。
なお、IGBT1001は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)に置き換えてもよい。そして、ダイオード1002に代えてMOSFETの寄生ダイオードを適用できる場合には、ダイオード1002は省略してもよい。素子を構成する材料Si(シリコン)、SiC(エスアイシー)、GaN(ガリウムナイトライライド)などがあるが、本発明はデバイス構造、デバイス材料で制限されるものではない。
図11は、本発明の実施例1に係るインバータ101を構成する電力用半導体素子U〜Z(IGBT1001:図10)の断面を示す断面図である。
電力用半導体素子U〜Zは、半導体素子部1109と、はんだ層1110と、絶縁基板1107と、はんだ層1108と、ベース板1103とを有して構成される。
なお、はんだ層1108、1110には亀裂(クラック)Cが発生することがある。
また、絶縁基板1107は、メタル層1106と、絶縁層1105と、メタル層1104とを有している。
ベース板1103は、冷却器1101に衝合され、衝合面にはグリス1102が塗布されている。グリス1102は、熱伝導を向上させるものである。
以上のように、図10は電力用半導体素子U〜Zを示し、その構成要素として半導体素子部1109がある。
図11においては、1個の電力用半導体素子Uに対して、半導体素子部1109が1個のみを図示している。しかし、1個の電力用半導体素子Uを構成するにあたって、複数個の半導体素子部1109が用いられることがある。
例えば、出力電力がメガワット級の大電力用途に適用される半導体モジュールでは、半導体素子部1109が多並列で実装されて、一つの電力用半導体素子Uとして用いられることが一般的である。
電力変換装置S1(図1)の稼働時において、図11における半導体素子部1109で発生した熱は、はんだ層1110を介して絶縁基板1107、ベース板1103、グリス1102、および冷却器1101に伝わる。
この電力変換装置S1(図1)の稼働時に、グリス1102の枯渇や、冷却器1101の故障、制御部110(図1)の異常動作や故障等により、電力用半導体素子U〜Z、および電力用半導体素子U〜Zの半導体素子部1109の温度が非常に高くなることがある。
半導体素子部1109の温度が非常 に高くなると、温度サイクルによる熱疲労により、はんだ層1108、1110に亀裂Cや剥離等が発生する。このような事態が起こると、はんだ層1108、1110における熱抵抗が高くなり、亀裂Cや剥離等が成長することにより、蓄積劣化が生じる。
この結果、最終的には半導体素子部1109のチャネル抵抗が焼損し、電力用半導体素子Uが故障する。
したがって、電力用半導体素子Uおよび半導体素子部1109の温度を監視することにより、異常を故障前に検出することが望ましい。そして、温度検出を高精度化するには、半導体素子部1109の表面温度を測定することが望ましい。
なお、仮に、電力用半導体素子Uの裏面やベース板1103の温度を測定したとしても、それぞれの熱時定数が加わるため、半導体素子部1109の正確な温度変化を測定することは困難である。
なお、上記実施例1では、診断回路(特徴量抽出部111〜113と信号処理部118)が電力用半導体素子U〜Zのターンオフを検出して、温度変化ΔTを推定する例を示したが、これに限定されるものではない。
例えば、診断回路が電力用半導体素子U〜Zのターンオンを検出して、指令信号との時間差を測定してもよい。電力用半導体素子の種類に応じてターンオフまたはターンオンを用いることで、電力用半導体素子の温度変化ΔTを高精度で推定することができる。また、電力用半導体素子U〜Zの種類に応じて、ターンオンとターンオフのいずれかを選択するするようにしてもよい。
<実施例1の効果>
本発明の実施例1によれば、電力変換装置S1におけるインバータ101の電力用半導体素子U〜Zの素子温度を簡易かつ後付け可能な構成で推定することができる。
また、電力用半導体素子U〜Zの素子温度の変化を、電力用半導体素子U〜Zのスイッチング波形から算出するため、熱時定数は小さく高速の温度変化に対しても検出できる。
図5は、本発明の実施例2に係る電力変換装置の診断回路に関する電力変換装置S1を説明するブロック図である。
信号処理部118は、時間測定部116、117の測定結果と時間−温度相関情報から温度を推定する温度推定部119と、温度の推定結果と相電流(106、107、108)情報にタイムスタンプを付与する時間管理部121と、時間−温度相関情報と、信号処理アルゴリズムなどを格納したメモリ部122と、演算処理を行う演算部120を含む。その他の構成については、前記実施例1と同様である。
時間管理部121が推定結果にタイムスタンプを付与することで温度変化の履歴を解析することが可能となる。診断回路の利用者は、温度の異常が発生した時刻が分かると、負荷装置105の運行パタンと比較して原因を解析することが可能となる。
(パワーサイクル試験の試験結果)
次に、電力用半導体素子Uの温度を上昇させてから、元の温度に戻すパワーサイクル試験を実施したときの試験結果について説明する。
図12は、本発明の実施例2に係る電力用半導体素子U〜Zのパワーサイクル試験の試験結果を示す特性図である。
図12において、横軸は素子温度変化量ΔTであり、縦軸はサイクル数(パワーサイクル数)N1である。なお、横軸および縦軸ともにログスケールの図である。
電力用半導体素子Uに対して、「ある温度上昇ΔTを与えて元の温度に戻す」という操作を「1サイクル」とし、これをN1サイクル実行したときに当該電力用半導体素子Uが故障したとする。
なお、温度上昇が起こる前の素子温度(電力用半導体素子Uの温度)をT01とし、温度上昇が起こった後の素子温度をT02とすると、温度上昇(変化量)ΔTは、「T02−T01」に等しい。種々の温度上昇ΔTに対して、サイクル数N1を実測することを「パワーサイクル試験」と呼び、図12に示す特性Fはその結果である。
ここで、ある温度上昇ΔTが1回生じた場合における電力用半導体素子UのストレスSを、「S=1/N1」とする。素子温度T02を保持する時間をth秒とすると、電力用半導体素子Uの寿命LFは「LF=th/S」秒後であると推測できる。
そして、電力用半導体素子Uの新品時の予測残存寿命から、既に消費した寿命を減算すると、残存寿命を推測することができる。
図6におけるメモリ部122には、図12に示した特性Fが格納されており、演算部120は特性Fに基づいて、ストレスSと寿命LFとを推測する。そして、演算部120は、この予測結果に基づいて、電力用半導体素子Uの残存寿命を予測する。
この場合のサイクル回数、温度変化の範囲は、インバータ101の運行パタンに基づいており、運行パタンに関する情報(運行パタン情報)は、メモリ部122に保持されている。
<実施例2の効果>
本発明の実施例2によれば、電力変換装置S1におけるインバータ101の電力用半導体素子U〜Zの素子温度が異常となった時刻を知ることができ、電力変換装置S1の運行パタンと比較して原因を解析することができる。
図6は、本発明の実施例3に係る電力変換装置S1の診断回路に関する電力変換装置S1を説明するブロック図である
相電流除去部114は、相電流の周波数である約100Hz以下を遮断し、制御部110の指令信号の周波数である約1kHz以上を通過させるハイパスフィルタで構成される。
ターンオフ検出部は、+側検出用比較回路123と−側検出用比較回路124で構成され、比較回路の基準電圧は信号処理部118から任意に変更することができる。その他の構成については、前記実施例1と同様である。
相電流に含まれるターンオフ成分の大きさはインバータ101の電力容量を決める電力用半導体素子U〜Zの仕様によって異なるため、仕様の異なる電力変換装置S1に適用するには+側検出用比較回路123、−側検出用比較回路124の基準電圧を任意に変更できることが好ましい。図6では信号処理部118と、比較回路は直結されているが、実際には信号処理部118の基準電圧信号を電圧に変換するDA変換回路とドライバ回路を省略している。
<実施例3の効果>
本発明の実施例3によれば、ターンオフの検出値が異なる電力変換装置S1において、基準電圧を変更できるため、診断できる電力変換装置S1の適用範囲を広くすることができる。
図7は、本発明の実施例4に係る電力変換装置S1の診断回路に関する電力変換装置S1を説明するブロック図である
信号処理部118と解析表示部125が接続され、解析表示部125は通信端子126を有する。その他の構成については、前記実施例1と同様である。
解析表示部125は信号処理部118で算出した温度の推定結果を基に電力変換装置S1の劣化具合や、電力用半導体素子Uの残存寿命などを診断し、表示する。診断された結果をサーバなどに格納するために通信端子126を有する。劣化具合、寿命の推定方法は上述の通りである。
<実施例4の効果>
本発明の実施例4によれば、電力用半導体素子U〜Zの温度推定結果から寿命を予測することができる。
図8は、本発明の実施例5に係る電力変換装置S1の診断ネットワークシステムを説明するブロック図である。
本発明の実施例5において、電力変換装置S1は通信端子126と通信網801を介してサーバ802に接続されており、診断結果はサーバ802で管理され、電力変換装置S1の状態を監視する診断ネットワークシステム800を構成している。診断の結果、電力変換装置S1のメンテナンス、インバータ101の部品交換が必要となれば、作業員を派遣する。
<実施例5の効果>
本発明の実施例5によれば、電力変換装置S1の状態を遠隔地から監視することが可能となる。
図9は、本発明の実施例6に係る電力変換装置の診断ネットワークシステムを説明するブロック図である。
本発明の実施例6の電力変換装置S1は、電力変換装置S1a、S1b、S1c、S1dのように複数設置されており、それぞれの通信端子126を介して通信網801と接続されている。通信網801に接続されたサーバ802は、これらの複数の電力変換装置S1a〜S1dの診断結果を管理する診断ネットワークシステムを構成し、電力変換装置S1のメンテナンスや、部品交換が必要な電力変換装置の拠点に作業員を派遣する。
<実施例6の効果>
本発明の実施例6によれば、1台のサーバ802で複数のインバータ101を監視し、各インバータ101に属する電力用半導体素子U〜Zの素子温度推定、寿命推定が可能となる。
なお、本発明は上記した各実施例1〜6に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、電力変換装置として、複数の電力用半導体素子を含んで構成されて、交流電力を可変の周波数と可変の電圧の交流電力に変換する電力変換装置を用いることができる。また、コンバータのような複数の電力用半導体素子を含んで構成されて、交流電力を直流電力に変換電力変換装置に適用することもできる。また、電力用半導体素子U〜Zはターンオンの方に温度依存性がある場合は、ターンオンで電力用半導体素子U〜Zの温度、温度変化、寿命等を推定することもできる。
<まとめ>
以上のように、上記実施例1〜5の電力変換装置(S1)の診断回路(特徴量抽出部111〜113と信号処理部118)は、電力用半導体素子(U〜Z)で構成された上アーム(U)と下アーム(X)を相毎に有して、前記上アームと下アームのスイッチングによって負荷を駆動するインバータ回路(101)と、前記インバータ回路が出力する相電流を測定する電流センサ(106〜108)と、各相の前記上アームと下アームにターンオン指令信号とターンオフ指令信号を出力して前記インバータ回路を駆動する制御部(110)と、前記電流センサの出力から相電流に含まれる前記電力用半導体素子によって発生したスイッチング成分を抽出する相電流除去回路(114)と、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が正の期間で、ターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、パルスを出力する正極用検出回路(115)と、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が負の期間でターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、パルスを出力する負極用検出回路(115)と、前記制御部から出力される上アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記正極用検出回路から出力される前記パルスとの時間差を測定する正極用時間測定部(117)と、前記制御部から出力される下アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記負極用検出回路から出力される前記パルスとの時間差を測定する負極用時間測定部(116)と、前記電流センサの相電流の情報と前記正極用時間測定部と前記負極用時間測定部の測定結果を管理する信号処理部(118)と、を有する。
上記の構成により、信号処理部(118は、電力変換装置S1におけるインバータ101の電力用半導体素子U〜Zの温度を簡易かつ後付け可能な構成で推定することができる。
また、前記正極用検出回路(115)は、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が正の期間で、ターンオフ成分を検出して、パルスを出力し、前記負極用検出回路(115)は、前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が負の期間で、ターンオフ成分を検出して、パルスを出力し、前記正極用時間測定部(117)は、前記制御部から出力される上アームのターンオフ指令信号と、前記正極用検出回路から出力される前記パルスとの時間差を測定し、前記負極用時間測定部(116)は、前記制御部から出力される下アームのターンオフ指令信号と、前記負極用検出回路から出力される前記パルスとの時間差を測定する。
上記の構成により、信号処理部(118は、電力変換装置S1におけるインバータ101の電力用半導体素子U〜Zの温度をターンオフ成分で推定することができる。
また、前記信号処理部(118)は、前記正極用時間測定部(117)と前記負極用時間測定部(116)の出力から前記電力用半導体素子の温度変化を推定する温度推定部(119)と、前記温度推定部の推定結果と前記電流センサで検出された相電流の値に時間情報を付与する時間管理部(121)と、を有する。
上記の構成により、信号処理部(118)は、電力変換装置におけるインバータ回路の電力用半導体素子の温度が異常となった時刻を知ることができ、電力変換装置の運行パタンと比較して原因を解析することができる。
また、前記相電流除去回路(114)は、ハイパスフィルタで構成され、前記正極用検出回路と前記負極用検出回路(115)は、基準端子に入力される電圧値と、入力端子に入力される電圧値とを比較する比較回路で構成され、前記入力端子には前記相電流除去回路の出力が入力され、前記比較回路の基準端子の電圧値を前記信号処理部で(118)設定する。
上記の構成により、ターンオフの検出値が異なる電力変換装置において、信号処理部(118)は、基準電圧を変更できるため、診断できる電力変換装置の適用範囲を広くすることができる。
また、前記信号処理部(118)から前記推定結果を取得して蓄積し、前記推定結果の履歴を解析して前記電力用半導体素子の劣化状態または寿命を診断し、当該診断結果を出力する解析表示部(125)と、前記診断結果を送信する通信端子(126)と、をさらに有する。
上記の構成により、信号処理部(118)は、電力用半導体素子の温度の推定結果から寿命を予測することができる。
また、前記正極用時間測定部(117)と前記負極用時間測定部(116)は、前記時間差の測定を所定の許容時間内で実施する。
上記の構成により、時間差の測定を正確に実施することが可能となる。
また、前記解析表示部(125)は、通信ネットワーク(801)を介してサーバ(802)に接続される。
上記の構成により、電力変換装置S1の状態を遠隔地から監視することが可能となる。
また、前記サーバ(802)は、複数の電力変換装置S1の診断回路(特徴量抽出部111〜113と信号処理部118)を管理する。
上記の構成により、1台のサーバで複数のインバータを監視し、各インバータに属する半導体デバイスの温度の推定と、寿命推定が可能となる。
また、信号処理部118を、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力インタフェース等の情報処理資源を含んだコンピュータ装置で構成することができる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
S1 電力変換装置
101 インバータ
102 直流電源
103 平滑コンデンサ
104 寄生インダクタンス
105 負荷装置
106 電流センサ(U相)
107 電流センサ(V相)
108 電流センサ(W相)
109 絶縁駆動回路
110 制御部
111 特徴量抽出部(U相)
112 特徴量抽出部(V相)
113 特徴量抽出部(W相)
114 相電流除去部
115 ターンオフ検出部
116、117 時間測定部
118 信号処理部
119 温度推定部
120 メモリ部
121 時間管理部
122 演算部
123 ターンオフ検出部(+)
124 ターンオフ検出部(−)
125 解析表示部
126 通信端子
800 ネットワーク
801 通信網
802 サーバ
S1a、S1b、S1c、S1d 電力変換装置
1001 IGBT
1002 ダイオード
1101 冷却器
1102 グリス
1103 ベース板
1104、1106 メタル層
1105 絶縁層
1107 絶縁基板
1108、1110 はんだ層
1109 半導体素子部

Claims (8)

  1. 電力用半導体素子で構成された上アームと下アームを相毎に有して、前記上アームと下アームのスイッチングによって負荷を駆動するインバータ回路と、
    前記インバータ回路が出力する相電流を測定する電流センサと、
    各相の前記上アームと下アームにターンオン指令信号とターンオフ指令信号を出力して前記インバータ回路を駆動する制御部と、
    前記電流センサの出力から相電流に含まれる前記電力用半導体素子によって発生したスイッチング成分を抽出する相電流除去回路と、
    前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が正の期間で、ターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、第1の信号を出力する正極用検出回路と、
    前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が負の期間でターンオン成分またはターンオフ成分を検出して、第2の信号を出力する負極用検出回路と、
    前記制御部から出力される上アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記正極用検出回路から出力される前記第1の信号との時間差を測定する正極用時間測定部と、
    前記制御部から出力される下アームのターンオン指令信号またはターンオフ指令信号と、前記負極用検出回路から出力される前記第2の信号との時間差を測定する負極用時間測定部と、
    前記電流センサの相電流の情報と前記正極用時間測定部と前記負極用時間測定部の測定結果を管理する信号処理部と、
    を有することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置の診断回路であって、
    前記正極用検出回路は、
    前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が正の期間で、ターンオフ成分を検出して、前記第1の信号を出力し、
    前記負極用検出回路は、
    前記相電流除去回路で抽出されたスイッチング成分のうち、前記相電流が負の期間で、ターンオフ成分を検出して、前記第2の信号を出力し、
    前記正極用時間測定部は、
    前記制御部から出力される上アームのターンオフ指令信号と、前記正極用検出回路から出力される前記第1の信号との時間差を測定し、
    前記負極用時間測定部は、
    前記制御部から出力される下アームのターンオフ指令信号と、前記負極用検出回路から出力される前記第2の信号との時間差を測定することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  3. 請求項1に記載の電力変換装置の診断回路であって、
    前記信号処理部は、
    前記正極用時間測定部と前記負極用時間測定部の出力から前記電力用半導体素子の温度変化を推定する温度推定部と、
    前記温度推定部の推定結果と前記電流センサで検出された相電流の値に時間情報を付与する時間管理部と、
    を有することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置の診断回路であって、
    前記相電流除去回路は、
    ハイパスフィルタで構成され、
    前記正極用検出回路と前記負極用検出回路は、
    基準端子に入力される電圧値と、入力端子に入力される電圧値とを比較する比較回路で構成され、前記入力端子には前記相電流除去回路の出力が入力され、前記比較回路の基準端子の電圧値を前記信号処理部で設定することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  5. 請求項3に記載の電力変換装置の診断回路であって、
    前記信号処理部から前記推定結果を取得して蓄積し、前記推定結果の履歴を解析して前記電力用半導体素子の劣化状態または寿命を診断し、当該診断結果を出力する解析表示部と、
    前記診断結果を送信する通信端子と、
    をさらに有することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  6. 請求項1に記載の電力変換装置の診断回路であって、
    前記正極用時間測定部と前記負極用時間測定部は、前記時間差の測定を所定の許容時間内で実施することを特徴とする電力変換装置の診断回路。
  7. 請求項5に記載の電力変換装置の診断回路と計算機を有する診断システムであって、
    前記解析表示部は、
    通信ネットワークを介してサーバに接続されていることを特徴とする診断システム。
  8. 請求項7に記載の診断システムであって、
    前記サーバは、
    複数の電力変換装置の診断回路を管理することを特徴とする診断システム。
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