JP2020047724A - 圧電アクチュエータ及びバルブ - Google Patents

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Norifumi Iwaki
範史 岩城
恭子 高見
Kyoko Takami
恭子 高見
知幸 安部
Tomoyuki Abe
知幸 安部
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Abstract

【課題】より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせ得る構成を、簡易に実現する。【解決手段】圧電アクチュエータは、シム板40上に第1圧電素子10が配置され、第1圧電素子10上に第2圧電素子20が配置された構成をなす。第1圧電素子10は、第1電極14側が第1極性とされ、第2電極16側が第2極性とされており、第2圧電素子20は、第3電極24側が第2極性とされ、第4電極26側が第1極性とされている。第1圧電素子10及び第2圧電素子20において、第2電極16と第3電極24とが互いに接合され、且つ、互いに電気的に接続されており、シム板40の一方の主面41に第1電極14が接合されている。【選択図】図3

Description

本発明は、圧電アクチュエータ及びバルブに関するものである。
従来、圧電材料を利用した屈曲型の圧電アクチュエータが知られている。この種の圧電アクチュエータには、ユニモルフ型とバイモルフ型とがあり、ユニモルフ型は、シム板の一方面側のみに圧電素子を配置した構成をなし、バイモルフ型は、シム板の両面に圧電素子をそれぞれ配置した構成をなす。
特開平10−225146号公報 特開2004−349305号公報
ユニモルフ型の圧電アクチュエータは、例えば図12のような構成をなす。図12の圧電アクチュエータ180は、シム板181上に分極処理が施された圧電素子182が積層され、圧電体183の両側に一対の電極184,185が配置された構成をなす。この圧電アクチュエータ180は、一対のリード線を介して電極184,185間に電圧を印加すると、圧電体183が板面方向に伸長又は収縮し、圧電アクチュエータ180全体が屈曲するように変位するものである。しかし、図12のような一般的なユニモルフ型では、大きな変位や大きな力を得るために高い印加電圧が必要となる。
これに対し、バイモルフ型の圧電アクチュエータは、例えば図13のような構成をなす。図13の圧電アクチュエータ190は、シム板191の両側に分極処理が施された圧電素子192,196が積層されている。そして、一方の圧電素子192は、圧電体193の両側に一対の電極194,195が配置され、他方の圧電素子196は、圧電体197の両側に一対の電極198,199が配置されている。この圧電アクチュエータ190は、リード線を介して一対の電極194,195及び一対の電極198,199に電圧を印加すると、圧電素子192,196の一方が伸長し、他方が収縮するように動作する。このような作用が生じるため、図12のような一般的なユニモルフ型と比較すると、低い印加電圧であっても、より大きな変位又はより大きな力を得やすくなる。しかし、図13のような一般的なバイモルフ型は、構造上、一方の圧電素子において圧電体の分極方向とは逆極性の電圧を印加する必要があるため、逆分極に起因する消極が生じる虞がある。
一方、特許文献1には、シム板(シム材)の片面側に圧電素子(圧電セラミック層)が積層された積層型の圧電アクチュエータが開示されている。また、特許文献2には、シム板(シム層)の両側に圧電素子が積層され、二つの圧電素子に発生する歪みが互いに逆になるような電圧印加により屈曲変位を生じさせる積層型の圧電アクチュエータが開示されている。しかし、これらの積層型の圧電アクチュエータは、構造が複雑化する割には、それに見合う電圧低減効果が得られない虞がある。
本発明は、上述した課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、シム板と圧電素子を備えてなる圧電アクチュエータ又はバルブにおいて、より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせ得る構成を簡易に実現することを目的とするものである。
本発明の一つである圧電アクチュエータは、
電圧の印加により変位する圧電アクチュエータであって、
弾性を有するシム板と、
第1圧電体と、前記第1圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに第1極性とされる第1電極と、前記第1圧電体における厚さ方向他方側の面に配置されるとともに第2極性とされる第2電極と、を有し、前記シム板上に配置される第1圧電素子と、
第2圧電体と、前記第2圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに前記第2極性とされる第3電極と、前記第2圧電体の厚さ方向他方側の面に配置されるとともに前記第1極性とされる第4電極と、を有し、前記第1圧電素子上に配置される第2圧電素子と、
前記第1電極及び前記第4電極に電気的に接続される第1配線部と、
前記第2電極及び前記第3電極に電気的に接続される第2配線部と、
を備え、
前記シム板の一方の主面に前記第1電極が接合され、
前記第2電極と前記第3電極とが互いに接合され、且つ、互いに電気的に接続されている。
上記の圧電アクチュエータは、シム板上に第1圧電素子が配置され、第1圧電素子上に第2圧電素子が配置された構成をなす。そして、第1圧電素子は、第1電極側が第1極性とされ、第2電極側が第2極性とされた分極構造をなし、第2圧電素子は、第3電極側が第2極性とされ、第4電極側が第1極性とされた分極構造をなす。更に、第1圧電素子及び第2圧電素子において、第2電極と第3電極とが互いに接合され、且つ、互いに電気的に接続されており、シム板の一方の主面に第1電極が接合されている。
このような構成をなすため、第1配線部と第2配線部との間に電圧が印加されれば、シム板の一方の主面側に配置された第1圧電素子及び第2圧電素子の両方において同種の特性で伸縮する作用を生じさせることができる。よって、図12のような一般的なユニモルフ型の圧電アクチュエータ(単一の圧電素子のみをシム板上に配置した構成)と比較すると、より低い印加電圧で、より大きな屈曲変位を生じさせることができる。
しかも、上記の圧電アクチュエータは、特許文献1のような積層型の構造と比較すると、「分極処理が施された2つの圧電素子の片側の電極を互いに接合し、一方の圧電素子の電極をシム板に接合する」という簡易な構成で、「より低い印加電圧でより大きな変位又は力を生じさせる」という効果を確実に得ることができ、コストを低減する上でも有利になる。
上記の圧電アクチュエータは、ユニモルフ型の積層構造をなしていてもよい。
この構成によれば、シム板の反対側主面(第1圧電素子及び第2圧電素子が積層された側とは反対側の主面)に圧電素子を接合せずに一層の簡易化を図りつつ、「より低い印加電圧でより大きな変位又は力を生じさせる」という効果を確実に得ることができる。
また、図13のような一般的なバイモルフ型の圧電アクチュエータ(シム板の一方面側に第1圧電素子が配置され、他方面側に第2圧電素子が配置される構成)と比較すると、第2圧電素子において逆分極による消極を生じさせずに、第2圧電素子によって屈曲効果を高めることができる。
上記の圧電アクチュエータは、第3圧電体と、第3圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに第1極性とされる第5電極と、第3圧電体における厚さ方向他方側の面に配置されるとともに第2極性とされる第6電極と、を有する第3圧電素子を備えていてもよい。そして、上記の圧電アクチュエータは、シム板における一方の主面とは反対の主面に第6電極が接合されたバイモルフ型の積層構造をなしていてもよい。
この構成によれば、シム板、第1圧電素子、及び第2圧電素子などによって「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせ得る構成を、簡易に実現する」という顕著な効果を得つつ、更に、第3圧電素子を付加したバイモルフ型の積層構造により、「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせる」という効果を一層高めることができる。
本発明の一つであるバルブは、流体が流れる流路と、上記の圧電アクチュエータと、上記圧電アクチュエータによって駆動され、上記流路を開閉する弁体と、を有する。
上記バルブは、「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせる」という効果を簡易な構成で確実に得ることができ、コストを低減する上でも有利になる。しかも、上記バルブは、第2圧電素子に消極作用を生じさせずに上記効果を確実に得ることができる。
本発明は、より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせ得る構成を、簡易に実現することができる。
図1は、第1実施形態の圧電アクチュエータの断面構造を概略的に示す断面図である。 図2は、図1の圧電アクチュエータの一部を概略的に示す平面図である。 図3は、図1で示す断面構造の一部を拡大して概略的に示す拡大図である。 図4は、図1の圧電アクチュエータの動作を説明する説明図である。 図5(A)は、図1の圧電アクチュエータを用いたバルブの開状態を例示する説明図であり、図5(B)は、そのバルブの閉状態を例示する説明図である。 図6は、第1実施形態のアクチュエータ及び比較例についての試験結果を示す図表である。 図7は、第2実施形態の圧電アクチュエータの断面構造を概略的に示す断面図である。 図8は、図7の圧電アクチュエータの一部を概略的に示す底面図である。 図9は、図7で示す断面構造の一部を拡大して概略的に示す拡大図である。 図10は、図7の圧電アクチュエータの動作を説明する説明図である。 図11(A)は、図7の圧電アクチュエータを用いたバルブの開状態を例示する説明図であり、図11(B)は、そのバルブの閉状態を例示する説明図である。 図12(A)は、一般的なユニモルフ型の圧電アクチュエータの断面構造を概略的に示す断面図であり、図12(B)は、その平面図である。 図13は、一般的なバイモルフ型の圧電アクチュエータの断面構造を概略的に示す断面図である。
[第1実施形態]
1−1.圧電アクチュエータ1の構成
図1で示す圧電アクチュエータ1は、電圧の印加に応じて屈曲するように変位するユニモルフ型の圧電アクチュエータである。
図1のように、圧電アクチュエータ1は、主に、屈曲変位部3及び配線部5を備える。屈曲変位部3は、配線部5に電圧が印加されたときに屈曲するように変位する部分であり、主に、シム板40、第1圧電素子10、第2圧電素子20などを備える。配線部5は、導電路として構成される部分であり、主に、第1配線部51、第2配線部52、リード線54などを備える。図1では、屈曲変位部3が長手状且つ板状に構成された圧電アクチュエータ1を例示している。図2のように、屈曲変位部3は、平面視矩形状に構成されている。以下の説明では、屈曲変位部3の厚さ方向(板厚方向)をZ軸方向とし、Z軸方向と直交する方向のうち屈曲変位部3の長手方向をX軸方向として説明する。そして、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として説明する。なお、図2では、第1配線部51、第2配線部52、リード線54を省略して示している。
シム板40は、弾性を有し、図3のように板状の形態をなしており、例えば、SUS等の金属材料によって形成されている。以下の説明では、シム板40の厚さ方向一方側の板面を主面41とし、厚さ方向他方側の板面を主面42として説明する。
第1圧電素子10は、長手状且つ板状の形態をなし、図3のようにシム板40の主面41上に配置されている。第1圧電素子10は、主に、第1圧電体12、第1電極14、第2電極16を備える。
第1圧電体12は、例えば、PZT又はチタン酸バリウムなどを主成分とする圧電セラミック材料によって長板状に構成されている。第1圧電体12は、厚さ方向に分極しており、厚さ方向に電圧が印加されることに応じて自身の板面方向(厚さ方向と直交する平面方向)に伸縮するアクチュエータとして機能する。
図3のように、第1電極14は、第1圧電体12の厚さ方向一方側の面(具体的には、第1圧電体12におけるシム板40側の主面)のほぼ全面にわたって設けられ、第1極性とされている。第2電極16は、第1圧電体12における厚さ方向他方側の面(具体的には、第1圧電体12におけるシム板40とは反対側の主面)のほぼ全面にわたって設けられ、第2極性とされている。つまり、第1圧電素子10は、第1電極14側が第1極性となり、第2電極16側が第2極性となるように分極処理が施されている。図3の例では、第1極性は負の極性であり、第2極性は正の極性である。第1電極14及び第2電極16としては、Au、Ag、Cuなどの導電性の金属材料を用いることができる。
このように構成された第1圧電素子10は、第1電極14がシム板40の一方の主面41に接合され、第1電極14とシム板40とが電気的に接続されている。シム板40と第1電極14は、エポキシ又はアクリル系の接着剤などを接着媒体として、互いの電気的な接続が確保された状態で接着されている。
第2圧電素子20は、長手状且つ板状の形態をなし、図3のように第1圧電素子10上に配置されている。第2圧電素子20は、主に、第2圧電体22、第3電極24、第4電極26などを備える。
第2圧電体22は、例えば、PZT又はチタン酸バリウムなどを主成分とする圧電セラミック材料によって長板状に構成されている。図3のように、第3電極24は、第2圧電体22の厚さ方向一方側の面(具体的には、第2圧電体22における第1圧電素子10側の主面)のほぼ全面にわたって設けられ、第2極性である正の極性とされている。第4電極26は、第2圧電体22における厚さ方向他方側の面(具体的には、第2圧電体22における第1圧電素子10とは反対側の主面)のほぼ全面にわたって設けられ、第1極性である負の極性とされている。つまり、第2圧電素子20は、第4電極26側が第1極性となり、第3電極24側が第2極性となるように分極処理が施されている。第3電極24及び第4電極26としては、Au、Ag、Cuなどの導電性の金属材料を用いることができる。
図3のように、第3電極24は、第1圧電素子10の第2電極16に接合されており、第2電極16と第3電極24とは電気的に接続されている。第2電極16と第3電極24は、エポキシ又はアクリル系の接着剤などを接着媒体として、互いの電気的な接続が確保された状態で接着されている。なお、図1、図4では、第2電極16の領域と第3電極24の領域の区別を省略し、第2電極16及び第3電極24による電極層全体を太線にて概念的に示している。
本構成では、図1のように、第2圧電素子20が第1圧電素子10における第2電極16の一部の上に配置されている。第2電極16は、第2圧電素子20に覆われるとともに第3電極24に接合される接合部16Aと、第1圧電素子10に覆われない露出部16Bとを有する。露出部16Bは、第2圧電素子20から外れた位置において外部に露出した構成をなしている(図2参照)。また、第4電極26上には圧電素子が積層されておらず、第4電極26は外部に露出した構成をなしている(図2参照)。なお、図1の例では、圧電アクチュエータ1を後述するバルブ100(図5)に適用する場合に用いる弁体110が第4電極26の表面に設けられている。
第1配線部51は、リード線として構成されており、第1電極14及び第4電極26に電気的に接続された導電路として機能する。図1の例では、第1配線部51がシム板40の一方の主面41に対して半田付け等によって接続されており、第1配線部51は、シム板40を介して第1電極14と導通する。なお、シム板40において第1配線部51を接合する位置は、第1圧電素子10から外れた位置であれば特に限定されず、主面41以外の位置であってもよい。
第2配線部52は、リード線として構成されており、第2電極16及び第3電極24に電気的に接続された導電路として機能する。図1の例では、第2配線部52が第1圧電素子10の第2電極16に対して半田付け等によって接続されており、第2配線部52は、第2電極16と導通し、第2電極16を介して第3電極24とも導通する。図1の構成では、第2配線部52と第2電極16と第3電極24とが同電位となる。
リード線54は、第4電極26とシム板40とを電気的に接続する導電路であり、第1配線部51は、シム板40及びリード線54を介して第4電極26と導通する。リード線54は、シム板40と第1電極14と第4電極26とを同電位に保つように機能する。なお、リード線54は、第2配線部52、第2電極16、及び第3電極24とは導通していない。
1−2.圧電アクチュエータ1の動作
次に、圧電アクチュエータ1の動作について説明する。
圧電アクチュエータ1は、圧電素子の横効果を利用したアクチュエータである。図3のように、圧電アクチュエータ1では、第1圧電素子10及び第2圧電素子20のいずれもが厚さ方向に分極されている。第1圧電素子10は、第1電極14側を負の極性とし、第2電極16側を正の極性とするように分極し、図3における第1圧電素子10の領域内の矢印で概念的に示すような厚さ方向の分極方向となっている。
圧電アクチュエータ1は、第1配線部51と第2配線部52との間に電圧が印加されていないときには、図1のような自然状態で維持される。図1で示す自然状態のときには、シム板40の両主面41,42が所定の平面方向に沿った平坦面となるように維持される。
圧電アクチュエータ1を屈曲変位させる場合、第1配線部51と第2配線部52との間に電圧を印加し、第2電極16及び第3電極24の電位が第1電極14及び第4電極26よりも高い電位となるように電位差を生じさせる。第1圧電素子10は、第1電極14を相対的に低い電位とし、第2電極16を相対的に高い電位とするように電圧を印加すると、圧電素子の横効果により第1圧電素子10が長手方向(X軸方向)に縮むように変位する。同様に、第2圧電素子20は、第3電極24側を正の極性とし、第4電極26側を負の極性とするように分極し、図3における第2圧電素子20の領域内の矢印で概念的に示すような厚さ方向の分極方向となっている。この第2圧電素子20は、第4電極26を相対的に低い電位とし、第3電極24を相対的に高い電位とするように電圧を印加すると、圧電素子の横効果により第2圧電素子20が長手方向(X軸方向)に縮むように変位する。
このように第1圧電素子10及び第2圧電素子20がいずれも長手方向(X軸方向)に縮むように変位すると、図4のように屈曲変位部3の全体がシム板40を弾性変形させながら屈曲するように変位する。なお、図4のように屈曲変位部3が屈曲した後、第1配線部51と第2配線部52(図1)との間に印加されていた上記電圧を解除して第1配線部51及び第2配線部52を同電位とすれば、第1圧電素子10及び第2圧電素子20に生じていた収縮が解除され、シム板40の弾性的な復帰力によって屈曲変位部3が図1のような自然状態に復帰する。
1−3.圧電アクチュエータ1の製造方法
圧電アクチュエータ1の製造方法の一例を説明する。
圧電アクチュエータ1を製造する場合、まず、図1で示す第1圧電素子10及び第2圧電素子20を別個に作製する。いずれの圧電素子も、以下のように作製することができる。まず、圧電セラミックス材料としてチタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)の圧電材料を秤量し、溶剤及びバインダ等を加えてボールミル等で混合し、坏土を作製する。そして、坏土を押出成形し、焼成後の収縮を考慮した所定の厚さのグリーンシートに成形し、グリーンシートを金型で抜き、所定の寸法の成形体を作製する。そして、得られた成形体を焼成して単層の圧電体本体を形成し、両主面にAu、Ag、Cu等の電極ペーストを印刷し、焼成することで電極層を形成し、圧電素子を作製する。このような作製方法によって第1圧電素子10及び第2圧電素子20となるべき各圧電素子をそれぞれ作製し、得られた圧電素子のそれぞれにおいて、厚さ方向に分極を行なう。
このようにして第1圧電素子10及び第2圧電素子20となるべき各圧電素子をそれぞれ準備する。一方で、図1で示すシム板40となるべきシム板を準備する。具体的には、所望の硬度、弾性係数及び熱膨張係数を有し且つ所望の形状とされた金属製のシム板または、カーボン繊維強化シム板を準備する。そして、このシム板の主面(図1で示す主面41となるべき主面)にエポキシ等の接着剤を塗布し、この主面に対し、第1圧電素子10となるべき圧電素子の一方の電極層(図1で示す第1電極14となるべき電極層)を接着するように当該圧電素子を重ね合わせる。そして、このようにシム板に接着された圧電素子の他方の電極層(図1で示す第2電極16となるべき電極層)に接着剤を塗布し、この電極層に対し、もう一つの圧電素子(第2圧電素子20となるべき圧電素子)の一方の電極層(図1で示す第3電極24となるべき電極層)を接着するように圧電素子同士を重ね合わせる。このようにして、シム板40となるべきシム板の一方側に2つの圧電素子(第1圧電素子10及び第2圧電素子20となるべき各圧電素子)が積層され、図1で示す屈曲変位部3と同様の構造が得られる。そして、このように得られた構造(屈曲変位部3となるべき構造)の電極及びシム板の所定箇所に第1配線部51、第2配線部52、リード線54となるべき各リード線をそれぞれ半田付けし、電気的に接続することで、図1のような圧電アクチュエータ1を製造することができる。
1−4.バルブ100の構成
次に、図5等を参照し、上述した圧電アクチュエータ1を適用したバルブ100を説明する。
図5のように、バルブ100は、上述の圧電アクチュエータ1と圧電アクチュエータ1によって駆動される弁体110とがケース130内に収容された構成をなしており、流路120の開閉を制御し得るバルブとして構成されている。
図5のバルブ100は、第1流路122、第2流路124、第3流路126によって流路120が構成されており、第1流路122と第2流路124とが第3流路126を介して連通した構成をなしている。第1流路122及び第2流路124は例えばケース130に設けられた貫通孔として構成され、第3流路126は、ケース内に設けられた流体誘導路として構成されている。なお、図5では、第3流路126を二点鎖線にて概念的に示しているが、第3流路126の構造は流体が流れ得る構成であれば様々な構成を採用し得る。
バルブ100では、第1流路122を開閉し得るように圧電アクチュエータ1がケース130内に固定されている。具体的には、屈曲変位部3の一部(図5で示す領域AR内の部分)が図示しない固定手段によってケース130内で固定されており、領域AR内の部分は、所定姿勢で維持されるようになっている。一方で、圧電アクチュエータ1において領域ARよりも長手方向一方側の部分は、電圧の印加に応じて屈曲し得るようになっている。なお、図5の例では、第1圧電素子10や第2圧電素子20は簡略的に示しており、配線部5(図1)は省略して示している。
このように構成されたバルブ100では、圧電アクチュエータ1の第1配線部51及び第2配線部52(図1)に電圧が印加されていないとき(即ち、第1配線部51と第2配線部52とが同電位のとき)には、ケース130内の圧電アクチュエータ1は図5(A)のような自然状態で維持される。このとき、弁体110は第1流路122から離間した状態で維持されるため、第1流路122は開状態となる。つまり、流路120は、弁体110によって塞がれていない状態となるため、流路120内では矢印のように流体が流れ得る。なお、図5(A)で示す矢印の向きはあくまで一例であり、この逆方向に流体が流れる構成であってもよい。
バルブ100では、圧電アクチュエータ1の第1配線部51及び第2配線部52(図1)に電圧を印加し、第2電極16及び第3電極24(図3)の電位が第1電極14及び第4電極26(図3)よりも高い電位となるように電位差を生じさせると、上述したように第1圧電素子10及び第2圧電素子20がいずれも長手方向に縮むように変位し、図5(B)のように屈曲変位部3の全体が屈曲するように変位する。すると、弁体110は第1流路122に接近して第1流路122を閉塞し、流路120は、弁体110によって塞がれた状態となるため、流路120では流体が流れなくなる。このように弁体110が第1流路122を閉塞した状態は、第1配線部51及び第2配線部52(図1)に印加された上記電圧が解除されるまで維持される。その後、上記電圧を解除して第1配線部51及び第2配線部52を同電位とすれば、屈曲変位部3は図5(A)のような自然状態に復帰する。
1−5.効果
上述した圧電アクチュエータ1は、シム板40上に第1圧電素子10が配置され、第1圧電素子10上に第2圧電素子20が配置された構成をなす。そして、第1圧電素子10は、第1電極14側が第1極性とされ、第2電極16側が第2極性とされた分極構造をなし、第2圧電素子20は、第3電極24側が第2極性とされ、第4電極26側が第1極性とされた分極構造をなす。更に、第1圧電素子10及び第2圧電素子20において、第2電極16と第3電極24とが互いに接合され、且つ、互いに電気的に接続されており、シム板40の一方の主面41に第1電極14が接合されている。このような構成をなすため、第1配線部51と第2配線部52との間に電圧が印加されれば、シム板40の一方の主面41側に配置された第1圧電素子10及び第2圧電素子20の両方において同種の特性で伸縮する作用が生じさせることができる。よって、図12のような一般的なユニモルフ型の圧電アクチュエータ180(単一の圧電素子のみをシム板上に配置した構成)と比較すると、より低い印加電圧で、より大きな屈曲変位を生じさせることができる。
しかも、上述した圧電アクチュエータ1は、特許文献1のような積層型の構造と比較すると、「分極処理が施された2つの圧電素子の片側の電極を互いに接合し、一方の圧電素子の電極をシム板に接合する」という簡易な構成で、「より低い印加電圧でより大きな変位又は力を生じさせる」という効果を確実に得ることができ、コストを低減する上でも有利になる。
また、圧電アクチュエータ1は、ユニモルフ型の積層構造をなし、シム板40において第1圧電素子10を接合する側とは反対側の主面42に圧電素子を接合しない簡易な構成を採用しつつ、「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じ得る構成」となっている。しかも、図13で示す一般的なバイモルフ型のように消極作用が生じる虞もない。
上述したバルブ100も、圧電アクチュエータ1が用いられているため、「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせる」という効果を簡易な構成で確実に得ることができる。しかも、より低い印加電圧で弁体110をより大きく変位させたり、弁体110により大きな力を加えたりすることができるため、例えば、図5(B)のように流路120を閉塞する際には、より確実に閉塞することができる。
1−6.実施例
次に、上記効果を具体的に示すための試験結果を説明する。
(試料の作製)
本試験の前提として、まず、上記製造方法により、図1、図2で示す圧電アクチュエータ1の試料(実施例1の試料)を作製した。実施例1の試料では、シム板40は、図2で示す長さLaが38mm、幅Waが13mm、厚さが0.3mmものを準備した。第1圧電素子10は、長さL1を35mm、幅W1を12mm、厚さを0.2mmとした。第2圧電素子20は、長さL2を31mm、幅W1を12mm、厚さを0.2mmとした。このような構成の圧電アクチュエータ1の試料によって得られた試験結果を実施例1とした。
更に、比較例として、図12で示すユニモルフ型の圧電アクチュエータ180の試料(比較例1〜4の試料)を作製した。比較例1〜4の試料では、シム板181は、長さ38mm、幅が13mm、厚さが0.3mmものを準備した。圧電素子182は、長さを35mm、幅を12mmとし、厚さを0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mmの4段階とした。厚さが0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mmの各試料についての結果をそれぞれ比較例1、比較例2、比較例3、比較例4とした。
なお、実施例1、比較例1〜4のいずれにおいても、シム板の材料には42アロイを用いた。また、第1圧電体12、第2圧電体22、圧電体183の圧電材料にはチタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)を用いた。また、第1電極14、第2電極16、第3電極24、第4電極26、電極184,185の材料には銀電極を用いた。
(変位量の測定)
実施例1、比較例1〜4の各試料を作製した後、各試料について変位及び発生力を測定した。試料の長手方向一方側(リード線接続側)の所定領域を固定具で固定して固定端とし、長手方向の他方側は開放し、変位端として電圧印加により変位可能にした。このように設定された各試料に対し、100V、200V、300V、400Vを印加し、それぞれの電圧印加時にレーザー変位計によって変位端の変位量を測定した。
(発生力の測定)
実施例1、比較例1〜4の各試料に対して上述の各電圧(100V、200V、300V、400V)を印加した状態でテンションゲージを試料先端に当て、変位が0μmになるまで押した。そのときのテンションゲージの値を発生力として記録した。
(測定結果)
このような試験を行ったところ、実施例1、比較例1〜4の各試料について、図6に示す測定結果が得られた。実施例1における第1圧電素子10及び第2圧電素子20の厚みの和は、比較例3の厚みと同程度であるが、変位量及び発生力のいずれについても、試験で用いた全ての電圧(100V、200V、300V、400V)において、比較例3よりも実施例1のほうが大きくなっており、圧電素子の厚みを単に2倍にするよりも格段に有利であることが明らかとなった。
<第2実施形態>
次に、図7〜図11を参照して第2実施形態について説明する。
第2実施形態の圧電アクチュエータ201は、第3圧電素子30を付加した点、及びリード線55を付加した点のみが第1実施形態の圧電アクチュエータ1と異なり、これらの点以外は圧電アクチュエータ1と同様の構成をなし、同様に機能する。よって、図7〜図11では、圧電アクチュエータ1と同様の点について同一の符号を付し、以下では、圧電アクチュエータ1と同様の点についての詳細な説明は省略する。
2−1.圧電アクチュエータ201の構成
図7のように、圧電アクチュエータ201は、主に、屈曲変位部203及び配線部205を備える。屈曲変位部203は、配線部205に電圧が印加されたときに屈曲するように変位する部分であり、主に、シム板40、第1圧電素子10、第2圧電素子20、第3圧電素子30などを備える。配線部205は、導電路として構成される部分であり、主に、第1配線部51、第2配線部52、リード線54,55などを備える。図7では、屈曲変位部203が長手状且つ板状に構成された圧電アクチュエータ201を例示している。なお、圧電アクチュエータ201の屈曲変位部203を平面視した構成は、図2と同様であり、平面視矩形状に構成されている。屈曲変位部203を底面視した構成は、図8のようになっている。なお、以下の説明では、屈曲変位部203の厚さ方向(板厚方向)をZ軸方向とし、Z軸方向と直交する方向のうち屈曲変位部203の長手方向をX軸方向として説明する。そして、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として説明する。
図7で示す圧電アクチュエータ201は、電圧の印加に応じて屈曲するように変位するバイモルフ型の圧電アクチュエータである。圧電アクチュエータ201において、シム板40、第1圧電素子10、第2圧電素子20、第1配線部51、第2配線部52、リード線54は、いずれも圧電アクチュエータ1のものと同様であり、同様に機能する。
第3圧電素子30は、長手状且つ板状の形態をなし、図8のようにシム板40の主面42上に配置されている。図9のように、第3圧電素子30は、主に、第3圧電体32、第5電極34、第6電極36を備える。
第3圧電体32は、例えば、PZT又はチタン酸バリウムなどを主成分とする圧電セラミック材料によって長板状に構成されている。第3圧電体32は、厚さ方向に分極しており、厚さ方向に電圧が印加されることに応じて自身の板面方向(厚さ方向と直交する平面方向)に伸縮するアクチュエータとして機能する。
第5電極34は、第3圧電体32の厚さ方向一方側の面(具体的には、第3圧電体32におけるシム板40側とは反対側の主面)のほぼ全面又は大部分にわたって設けられ、第1極性とされている。第6電極36は、第3圧電体32における厚さ方向他方側の面(具体的には、第3圧電体32におけるシム板40側の主面)のほぼ全面又は大部分にわたって設けられ、第2極性とされている。つまり、第3圧電素子30は、第5電極34側が第1極性となり、第6電極36側が第2極性となるように分極処理が施されている。図9の例でも、第1極性は負の極性であり、第2極性は正の極性である。第5電極34及び第6電極36としては、Au、Ag、Cuなどの導電性の金属材料を用いることができる。
このように構成された第3圧電素子30は、第6電極36がシム板40の主面42に接合され、シム板40と電気的に接続されている。シム板40と第6電極36は、エポキシ又はアクリル系の接着剤などを接着媒体として、互いの電気的な接続が確保された状態で接着されている。
図7で示すリード線55は、第5電極34と第2電極16とを電気的に接続する導電路であり、リード線55は、第5電極34の電位を、第2電極16、第3電極24、及び第2配線部52と同電位に保つように機能する。なお、リード線55は、第1配線部51、第1電極14、第4電極26、及び第6電極36とは導通していない。
2−2.圧電アクチュエータ201の動作
次に、圧電アクチュエータ201の動作について説明する。
圧電アクチュエータ201は、圧電素子の横効果を利用したアクチュエータである。図9のように、圧電アクチュエータ201では、第1圧電素子10、第2圧電素子20、及び第3圧電素子30のいずれもが厚さ方向に分極されている。第3圧電素子30は、第5電極34側を負の極性とし、第6電極36側を正の極性とするように分極し、図9における第3圧電素子30の領域内の矢印で概念的に示すような厚さ方向の分極方向となっている。
圧電アクチュエータ201は、図7で示す第1配線部51と第2配線部52との間に電圧が印加されていないときには、図7のような自然状態で維持される。図7で示す自然状態のときには、シム板40の両主面41,42が所定の平面方向に沿った平坦面となるように維持される。
圧電アクチュエータ1を屈曲変位させる場合、第1配線部51と第2配線部52との間に電圧を印加し、第2電極16、第3電極24、及び第5電極34の電位が第1電極14、第4電極26、及び第6電極36よりも高い電位となるように電位差を生じさせる。このとき第1圧電素子10及び第2圧電素子20は上述したように長手方向に縮むように変位する。一方、第3圧電素子30は、第5電極34側を負の極性とし、第6電極36側を正の極性とするように厚さ方向に分極しているため、第5電極34を相対的に高い電位とし、第6電極36を相対的に低い電位とするように逆の電圧を印加すると、圧電素子の横効果により長手方向(X軸方向)に伸びるように変位する。
このように第1圧電素子10及び第2圧電素子20がいずれも長手方向(X軸方向)に縮み、第3圧電素子30が長手方向(X軸方向)に伸びるように変位すると、図10のように屈曲変位部203の全体がシム板40を弾性変形させながら屈曲するように変位する。なお、図10のように屈曲変位部203が屈曲した後、上記電圧を解除して第1配線部51及び第2配線部52を同電位とすれば、第1圧電素子10及び第2圧電素子20に生じていた収縮及び第3圧電素子30に生じていた伸長が解除され、シム板40の弾性的な復帰力によって屈曲変位部203が図7のような自然状態に復帰する。
2−3.バルブ200
次に、図11等を参照し、上述した圧電アクチュエータ201を適用したバルブ200を説明する。
なお、バルブ200は、圧電アクチュエータ1を圧電アクチュエータ201に変更した点のみがバルブ100(図5)と異なり、それ以外はバルブ100と同様である。よって、変更点のみを主に説明し、同様の点については詳細な説明は省略する。
バルブ200では、第1流路122を開閉し得るように圧電アクチュエータ201がケース130内に固定されている。具体的には、屈曲変位部203の一部(図11で示す領域AR内の部分)が図示しない固定手段によってケース130内で固定されており、領域AR内の部分は、所定姿勢で維持されるようになっている。一方で、圧電アクチュエータ201において領域ARよりも長手方向一方側の部分は、電圧の印加に応じて屈曲し得るようになっている。なお、図11の例では、第1圧電素子10、第2圧電素子20、第3圧電素子30は簡略的に示しており、配線部205(図7)は省略して示している。
このように構成されたバルブ200では、圧電アクチュエータ201の第1配線部51及び第2配線部52(図7)に電圧が印加されていないとき(即ち、第1配線部51と第2配線部52とが同電位のとき)には、ケース130内の圧電アクチュエータ201は図11(A)のような自然状態で維持される。このとき、弁体110は第1流路122から離間した状態で維持され、第1流路122は開状態となる。
バルブ200では、圧電アクチュエータ201の第1配線部51及び第2配線部52(図7)に電圧を印加し、第1配線部51の電位が第2配線部52よりも高い電位となるように電位差を生じさせると、第1圧電素子10及び第2圧電素子20がいずれも長手方向に縮むように変位し、第3圧電素子30が長手方向に伸びるように変位するため、図11(B)のように屈曲変位部203の全体が屈曲するように変位する。すると、弁体110は第1流路122に接近して第1流路122を閉塞し、流路120は、弁体110によって塞がれた状態となる。上記電圧を解除して第1配線部51及び第2配線部52を同電位とすれば、屈曲変位部203は図11(A)のような自然状態に復帰する。
2−4.効果
圧電アクチュエータ201は、圧電アクチュエータ1(図1)で生じる効果に加え、更に以下の効果が得られる。
圧電アクチュエータ201は、圧電アクチュエータ1(図1)の構成に第3圧電素子30を付加したバイモルフ型の積層構造をなしていているため、第1圧電素子10及び第2圧電素子20によって「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせ得る構成を、簡易に実現する」という顕著な効果を得つつ、更に、第3圧電素子30を付加したバイモルフ型の積層構造により、「より低い印加電圧で、より大きな変位又は力を生じさせる」という効果を一層高めることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態や後述する実施形態の様々な特徴は、矛盾しない組み合わせであればどのように組み合わせてもよい。
上記実施形態では圧電アクチュエータをバルブに用いた例を示したが、バルブ以外の用途に用いてもよい。また、上述した圧電アクチュエータをバルブに用いる場合、産業用、医療用などの様々なバルブに用いることができる。
図5、図11の例では、電圧を印加していないときに流路が開放し、電圧が印加されたときに流路が閉塞されるバルブを例示したが、電圧を印加していないときに流路が閉塞され、電圧が印加されたときに流路が開放されるように圧電アクチュエータを配置したバルブとしてもよい。
1,201…圧電アクチュエータ
10…第1圧電素子
12…第1圧電体
14…第1電極
16…第2電極
20…第2圧電素子
22…第2圧電体
24…第3電極
26…第4電極
30…第3圧電素子
32…第3圧電体
34…第5電極
36…第6電極
40…シム板
41…第1主面(一方の主面)
42…第2主面(反対の主面)
51…第1配線部
52…第2配線部
100,200…バルブ
110…弁体
120…流路

Claims (4)

  1. 電圧の印加により変位する圧電アクチュエータであって、
    弾性を有するシム板と、
    第1圧電体と、前記第1圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに第1極性とされる第1電極と、前記第1圧電体における厚さ方向他方側の面に配置されるとともに第2極性とされる第2電極と、を有し、前記シム板上に配置される第1圧電素子と、
    第2圧電体と、前記第2圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに前記第2極性とされる第3電極と、前記第2圧電体の厚さ方向他方側の面に配置されるとともに前記第1極性とされる第4電極と、を有し、前記第1圧電素子上に配置される第2圧電素子と、
    前記第1電極及び前記第4電極に電気的に接続される第1配線部と、
    前記第2電極及び前記第3電極に電気的に接続される第2配線部と、
    を備え、
    前記シム板の一方の主面に前記第1電極が接合され、
    前記第2電極と前記第3電極とが互いに接合され、且つ、互いに電気的に接続されている
    圧電アクチュエータ。
  2. ユニモルフ型の積層構造をなす
    請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 第3圧電体と、前記第3圧電体の厚さ方向一方側の面に配置されるとともに前記第1極性とされる第5電極と、前記第3圧電体における厚さ方向他方側の面に配置されるとともに前記第2極性とされる第6電極と、を有する第3圧電素子を備え、
    前記シム板における前記一方の主面とは反対の主面に前記第6電極が接合されたバイモルフ型の積層構造をなす
    請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 流体が流れる流路と、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータによって駆動され、前記流路を開閉する弁体と、
    を有するバルブ。
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