JP2020046000A - 変速機の制御装置及び、制御方法 - Google Patents

変速機の制御装置及び、制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020046000A
JP2020046000A JP2018175611A JP2018175611A JP2020046000A JP 2020046000 A JP2020046000 A JP 2020046000A JP 2018175611 A JP2018175611 A JP 2018175611A JP 2018175611 A JP2018175611 A JP 2018175611A JP 2020046000 A JP2020046000 A JP 2020046000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input shaft
power
shaft
state
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018175611A
Other languages
English (en)
Inventor
厚 内野
Atsushi Uchino
厚 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2018175611A priority Critical patent/JP2020046000A/ja
Publication of JP2020046000A publication Critical patent/JP2020046000A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】撹拌抵抗や摺動抵抗といった回転部品の各種抵抗を低減する。【解決手段】駆動力源10から動力が伝達される入力軸42と、入力軸42に並行に設けられた副軸44と、入力軸42に相対回転可能な遊転ギヤ50を含むと共に、入力軸42から副軸44に動力を伝達する入力ギヤ列GPと、遊転ギヤ50を入力軸42と結合する結合状態又は結合を解除するニュートラル状態に切り替え可能な結合装置60と、を備える変速機40の制御装置100であって、駆動力源10から入力軸42に動力が伝達されている状態で、車両1が停車した場合に、結合装置60を結合状態からニュートラル状態に切り替えて、入力軸42から副軸44への動力伝達を遮断する。【選択図】図1

Description

本開示は、変速機の制御装置及び、制御方法に関する。
この種の変速機の一例として、例えば、特許文献1,2には、潤滑油を貯留した変速機ケース内にインプットシャフト及びアウトプットシャフトを設けると共に、これら各シャフトよりもケース底部側にカウンタシャフトを設け、カウンタシャフトと一体回転可能なカウンタギヤをケース底部の潤滑油に浸漬させたインプットリダクションタイプの変速機が開示されている。
特開2017−215018号公報 特開2010−286060号公報
ところで、エンジンをアイドリング状態、且つ、クラッチ装置を接にした状態で車両が停車した場合に、アウトプットシャフト側の同期装置を全てニュートラル状態にすると、カウンタシャフトからアウトプットシャフトへの動力伝達は遮断される。しかしながら、カウンタシャフトはインプットシャフトから伝達される動力で回転し続けることになる。このため、カウンタギヤの潤滑油掻き上げるによる撹拌抵抗の増加、或は、カウンタシャフトの支持部や遊転ギヤ部の摺動抵抗の増加を招き、車両がこのような状態で長期間停車すると、燃費性能の悪化を招くといった課題がある。
本開示の技術は、撹拌抵抗や摺動抵抗といった回転部品の各種抵抗を効果的に低減することを目的とする。
本開示の装置は、車両の駆動力源から動力が伝達される入力軸と、該入力軸に並行に設けられた副軸と、少なくとも前記入力軸又は前記副軸の何れか一方に相対回転可能な遊転ギヤを含むと共に、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達する入力ギヤ列と、前記遊転ギヤを前記入力軸又は前記副軸と結合して動力を伝達させる結合状態又は前記結合を解除して動力の伝達を遮断するニュートラル状態に選択的に切り替え可能な結合装置と、を備える変速機の制御装置であって、前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した場合に、前記結合装置を前記結合状態から前記ニュートラル状態に切り替えて、前記入力軸から前記副軸への動力伝達を遮断する動力遮断制御を実行することを特徴とする。
また、前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した状態が所定時間継続すると、前記動力遮断制御を開始することが好ましい。
また、前記変速機は変速機ケース内の潤滑油の油温を取得する油温センサを備えており、前記動力遮断制御を開始した後、取得される前記油温が所定の閾値温度まで低下すると、前記結合装置を前記ニュートラル状態から前記結合状態に戻して、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達させることが好ましい。
また、前記動力遮断制御の実行時間が所定の上限時間に達すると、前記結合装置を前記ニュートラル状態から前記結合状態に戻して、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達させることが好ましい。
本開示の方法は、車両の駆動力源から動力が伝達される入力軸と、該入力軸に並行に設けられた副軸と、少なくとも前記入力軸又は前記副軸の何れか一方に相対回転可能な遊転ギヤを含むと共に、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達する入力ギヤ列と、前記遊転ギヤを前記入力軸又は前記副軸と結合して動力を伝達させる結合状態又は前記結合を解除して動力の伝達を遮断するニュートラル状態に選択的に切り替え可能な結合装置と、を備える変速機の制御方法であって、前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した場合に、前記結合装置を前記結合状態から前記ニュートラル状態に切り替えて、前記入力軸から前記副軸への動力伝達を遮断する動力遮断制御を実行することを特徴とする。
本開示の技術によれば、撹拌抵抗や摺動抵抗といった回転部品の各種抵抗を効果的に低減することがきる。
本実施形態に係る車両の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る動力遮断制御の処理を説明するフローチャート図である。 他の実施形態に係る車両の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る変速機の制御装置及び、制御方法について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両1の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。車両1には、駆動力源の一例としてエンジン10が搭載されている。エンジン10のクランクシャフト11には、クラッチ装置20を介して変速機40のインプットシャフト42が断接可能に接続されている。また、変速機40のアウトプットシャフト43には、プロペラシャフト49が接続されている。プロペラシャフト49には、何れも図示しないデファレンシャルギヤ装置及び、左右の駆動軸を介して左右の駆動輪がそれぞれ接続されている。
クラッチ装置20は、例えば、乾式・単板式のクラッチ装置であって、クラッチハウジング21内には、クランクシャフト11の出力側端及び、インプットシャフト42の入力側端が配置されている。
インプットシャフト42の入力端には、クラッチディスク22が軸方向に移動可能に設けられている。クラッチディスク22は、図示しないダンパースプリングと、クラッチフェーシング23とを備えている。
クランクシャフト11の出力端には、フライホイール12が固定され、フライホイール12の出力側(図中右側)の側面には、クラッチカバー24が設けられている。これらフライホイール12とクラッチカバー24との間には、プレッシャープレート25及び、ダイヤフラムスプリング26が配置されている。
レリーズフォーク28は、支点29を中心に揺動可能に設けられている。レリーズフォーク28は、その一端側をクラッチハウジング21内に収容されると共に、その他端側をクラッチハウジング21の外側に突出させている。
レリーズベアリング30は、ダイヤフラムスプリング26の内周縁とレリーズフォーク28の一端部との間に位置して設けられおり、これらダイヤフラムスプリング26とレリーズフォーク28とを相対回転可能にする。
より詳しくは、レリーズベアリング30は、ダイヤフラムスプリング26の内周縁が接触する内輪(回転輪)31と、レリーズフォーク28の一端部が接続された外輪(非回転輪)32と、これら内輪31及び外輪32の間に回転自在に配された球体33とを備えている。レリーズベアリング30は、クラッチ装置20が断から接に切り替わる接作動時はダイヤフラムスプリング26の弾性力により出力側(図中右側)に移動され、クラッチ装置20が接から断に切り替わる断作動時はレリーズフォーク28により押されて入力側(図中左側)に移動される。
クラッチハウジング21の外側には、クラッチアクチュエータ34が設けられている。クラッチアクチュエータ34は、シリンダ本体35と、シリンダ本体35内に移動可能に収容されて圧力室36を区画するピストン37と、基端側をピストン37に固定されると共に、先端側をレリーズフォーク28に当接させたプッシュロッド38とを備えている。
クラッチアクチュエータ34は、コントロールユニット100からの指令に応じて不図示の作動圧供給回路から圧力室36に作動圧が供給されると、ピストン37がプッシュロッド38と一体にストローク移動する。プッシュロッド38がストローク移動すると、レリーズフォーク28が図中反時計回りに回動してレリーズベアリング30を押圧すことにより、クラッチ装置20は「接」から「断」に切り替えられるようになっている。一方、クラッチ装置20は、コントロールユニット100からの指令に応じて圧力室36から作動圧が排出されると、ダイヤフラムスプリング26の弾性力によりクラッチディスク22のクラッチフェーシング23がフライホイール12に押し付けられることにより、「断」から「接」に切り替えられるようになっている。
変速機40は、インプットリダクションタイプの機械式自動変速機(Automated Manual Transmission:AMT)であって、底部に潤滑油を貯留した変速機ケース41を備えている。また、変速機40は、インプットシャフト42(入力軸)、アウトプットシャフト43及び、カウンタシャフト44(副軸)を備えている。インプットシャフト42及びアウトプットシャフト43は、互いに同軸上に配置されている。カウンタシャフト44は、変速機ケース41内の各シャフト42,43よりも底部側に、これらシャフト42,43に対して並行に設けられている。
アウトプットシャフト43には、潤滑油を摺動要素や噛合要素に供給する軸方向油路45及び、複数の径方向油路46が設けられている。カウンタシャフト44の出力側端には、カウンタシャフト44から伝達される動力で駆動して、各油路45,46に潤滑油を圧送するオイルポンプ47が接続されている。なお、図中の破線OLは、変速機ケース41の底部に貯留された潤滑油の液面レベルを模式的に示している。
インプットシャフト42の出力側端には、入力ギヤ列(プライマリギヤ列)GPを構成する入力メインギヤ50(遊転ギヤの一例)がニードルベアリングを介して相対回転可能に軸支されている。カウンタシャフト44の入力側端には、入力ギヤ列GPを構成する入力カウンタギヤ55が一体回転可能に設けられている。これら入力メインギヤ50及び入力カウンタギヤ55は、互いに常時噛合する。入力メインギヤ50は、後述する第1同期装置60によってインプットシャフト42と選択的に同期結合される。入力カウンタギヤ55及びカウンタシャフト44の少なくとも回転軸心よりも下側の部位は、変速機ケース41底部の潤滑油に浸漬されている。
アウトプットシャフト43には、複数の出力ギヤ列G1〜G4をそれぞれ構成する出力メインギヤ51〜54がニードルベアリングを介して相対回転可能に軸支されている。カウンタシャフト44には、複数の出力ギヤ列G1〜G4をそれぞれ構成する出力カウンタギヤ56〜59が一体回転可能に設けられている。出力メインギヤ51〜54は、それぞれ対応する出力カウンタギヤ56〜59と常時噛合する。第1及び第2出力メインギヤ51,52は、後述する第2同期装置70によってアウトプットシャフト43と選択的に同期結合され、第3及び第4出力メインギヤ53,54は、後述する第3同期装置80によってアウトプットシャフト43と選択的に同期結合される。出力カウンタギヤ56〜59の少なくとも回転軸心よりも下側の部位は、変速機ケース41底部の潤滑油に浸漬されている。
第1同期装置60(結合装置の一例)は、インプットシャフト42に一体回転可能に設けられたハブ61と、ハブ61の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ62と、入力メインギヤ50に一体回転可能に設けられた第1ドグギヤ63と、アウトプットシャフト43の入力端に一体回転可能に設けられた第2ドグギヤ64と、ハブ61と各ドグギヤ63,64との間に設けられたシンクロナイザリング65,66とを備えている。
第2及び第3同期装置70,80は、アウトプットシャフト43に一体回転可能に設けられたハブ71,81と、ハブ71,81の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ72,82と、各出力メインギヤ51,52,53,54に一体回転可能に設けられたドグギヤ73,74,83,84と、ハブ71,81とドグギヤ73,74,83,84との間に設けられたシンクロナイザリング75,76,85,86とを備えている。
各同期装置60,70,80は、スリーブ62,72,82のシフト移動に伴いシンクロナイザリング65,66,75,76,85,86が押圧されると、シンクロナイザリング65,66,75,76,85,86とドグギヤ63,64,73,74,83,84のテーパコーン部との間に同期荷重を生じさせる。スリーブ62,72,82とドグギヤ63,64,73,74,83,84との回転が同期すると、スリーブ62,72,82がさらにシフト移動してドグギヤ63,64,73,74,83,84と完全噛合することにより、各ギヤ50,51,52,53,54をシャフト42,43と選択的に同期結合(第1同期装置60は、インプットシャフト42とアウトプットシャフト43とを直結)させるように構成されている。
なお、以下の説明では、スリーブ62,72,82がドグギヤ63,64,73,74,83,84と完全噛合(ディテント)する状態を同期装置60,70,80の「結合状態」といい、スリーブ62,72,82がドグギヤ63,64,73,74,83,84と噛合せずにハブ61,71,81のみと噛合する状態を同期装置60,70,80の「ニュートラル状態」という。
エンジン回転数センサ90は、クランクシャフト11からエンジン回転数Neを取得する。アクセル開度センサ91は、不図示のアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度Q(エンジン10の燃料噴射指示値)を取得する。車速センサ92は、アウトプットシャフト43(又は、プロペラシャフト49)から、車両1の車速Vを取得する。油温センサ93は、変速機ケース41の底部に貯留された潤滑油の油温TOilを取得する。これら各センサ90〜93のセンサ値は、電気的に接続されたコントロールユニット100(制御装置)に出力される。
[制御装置]
コントロールユニット100は、車両1の各種制御を行うもので、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備えて構成されている。また、コントロールユニット100は、変速制御部110と、動力遮断制御部120とを一部の機能要素として有する。これら各機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアであるコントロールユニット100に含まれるものとして説明するが、これらの何れか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
変速制御部110は、車両1の走行状態やエンジン10の運転状態等に基づいて変速機40を自動的にシフトアップ又はシフトダウンさせる変速制御を実行する。より詳しくは、コントロールユニット100のメモリには、車速V及びアクセル開度Qに基づいて参照されるシフトマップM1が格納されている。このシフトマップM1には、各出力ギヤ列G1〜G4のギヤ段に対応するシフトアップラインLU及び、シフトダウンラインLDが設定されている。
変速制御部110は、車速センサ92から入力される車速V及び、アクセル開度センサ91から入力されるアクセル開度Qに基づいてシフトマップM1を参照し、これら車速V及びアクセル開度QがシフトマップM1上のラインLU,LDを超えると、クラッチ装置20を「接」から「断」に切り替えると共に、対応する同期装置70,80を「ニュートラル状態」から「結合状態」に切り替える(第1同期装置60については、「ニュートラル状態」からインプットシャフト42とアウトプットシャフト43とを直結する「結合状態」に切り替える)。さらに、変速制御部110は、対応する同期装置60,70,80が「結合状態」に切り替わると、クラッチ装置20を「断」から「接」に戻すことにより、変速機40を自動的にシフトアップ又はシフトダウンさせる。
動力遮断制御部120は、エンジン10がアイドリング状態で、車両1が停車すると、インプットシャフト42からカウンタシャフト44への動力伝達を遮断する動力遮断制御を実行する。
より詳しくは、エンジン10がアイドリング状態で、車両1が停車すると、動力遮断制御部120は、クラッチ装置20を「接」、且つ、第1同期装置60をスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に維持しつつ、カウンタシャフト44からアウトプットシャフト43への動力伝達を遮断すべく、第2及び第3同期装置70,80を何れも「ニュートラル状態」とする。エンジン10がアイドリング状態か否かはエンジン回転数センサ90のセンサ値により判定すればよい。また、車両1が停車したか否かは車速センサ93のセンサ値により判定すればよい。
このように、車両1の停車時に、クラッチ装置20をレリーズベアリング30に軸方向の負荷が作用しない「接」に維持することで、レリーズベアリング30の劣化が効果的に抑制されるようになっている。
次いで、動力遮断制御部120は、コントロールユニット100内蔵のタイマ130により計時を開始する。エンジン10がアイドリング状態、且つ、車両1が停車した状態で、タイマ130により計時した経過時間TMが所定の待機時間TM1に達すると(TM≧TM1)、動力遮断制御部120は、第1同期装置60を「結合状態」から「ニュートラル状態」に切り替えることにより、インプットシャフト42からカウンタシャフト44への動力伝達を遮断する。
このように、インプットシャフト42からカウンタシャフト44への動力伝達を遮断すると、各カウンタギヤ55〜59の回転が停止することで、潤滑油の掻き上げによる撹拌抵抗は効果的に低減されるようになる。また、エンジン10がアイドリング状態、且つ、車両1が停車した状態が所定の待機時間TM1に亘って継続したことをもって、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に切り替えることで、車両1が待機時間TM1よりも前に再発進した場合には、第1同期装置60の復帰動作(「ニュートラル状態」から「結合状態」に戻す動作)を省略できるようになっている。
次いで、動力遮断制御部120は、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に切り替えた後、油温センサ93により取得される潤滑油の油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下すると、第1同期装置60を「ニュートラル状態」からスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に戻す。所定の閾値油温TEは、例えば、潤滑油の粘性が高くなる油温等を基準に設定すればよい。
このように、潤滑油の油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下すると、第1同期装置60を「結合状態」に戻して、各カウンタギヤ55〜59による潤滑油の撹拌を再開することで、潤滑油の温度低下を効果的に抑制できるようになっている。
さらに、動力遮断制御部120は、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に切り替えた時からタイマ130により計時した経過時間TMが所定の上限時間TM2に達すると(TM≧TM2)、油温TOilが所定の閾値油温TEよりも高いか否かにかかわらず、第1同期装置60を「ニュートラル状態」からスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に戻す。所定の上限時間TM2は、例えば、各油路45,46等から潤滑油が抜け落ちる時間等を基準に設定すればよい。
このように、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に維持した経過時間が所定の上限時間TM2に達すると、第1同期装置60を「結合状態」に戻して、オイルポンプ47を再駆動させることにより、潤滑油が各油路45,46等から完全に抜け切ることを効果的に防止できるようになっている。
次に、図2に基づいて、本実施形態に係る動力遮断制御の処理フローを説明する。
ステップS100では、クラッチ装置20が「接」、且つ、第1同期装置60がスリーブ62とドグギヤ63とを噛合させた「結合状態」、且つ、第2及び第3同期装置70,80が「ニュートラル状態」、且つ、エンジン10が「アイドリング状態」で、車両1が停車したか否かを判定する。エンジン10がアイドリング状態か否かは、エンジン回転数センサ90により取得されるエンジン回転数Neが所定のアイドリング回転数か否かで判定すればよい。また、車両1が停車したか否かは、車速センサ92により取得される車速Vがゼロ(V=0)か否かで判定すればよい。ステップS100にて肯定(Yes)の場合、本制御はステップS110に進む。一方、ステップS100にて否定(No)の場合、ステップS100の処理を繰り返す。
ステップS110では、クラッチ装置20を「接」、第1同期装置60をスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に維持しつつ、第2及び第3同期装置70,80を「ニュートラル状態」に維持することにより、カウンタシャフト44からアウトプットシャフト43への動力伝達を遮断する。次いで、ステップS120では、タイマ130による計時を開始する。
ステップS130では、車両1の発進操作がなされたか否かを判定する。発進操作の有無は、例えば、不図示のシフト操作装置がドライブレンジに選択されている状態でブレーキペダルが開放された場合、或いは、不図示のシフト操作装置がパーキングレンジから他のレンジに操作された場合等に、発進操作がなされたと判定すればよい。発進操作がなされた場合(Yes)、本制御は終了する。一方、発進操作がなされていない場合(No)、本制御はステップS140に進む。
ステップS140では、経過時間TMが所定の待機時間TM1に達したか否かを判定する。経過時間TMが所定の待機時間TM1に達した場合(Yes)、本制御はステップS150に進む。一方、経過時間TMが所定の待機時間TM1に達していない場合(No)、本制御はステップS130及び、ステップS140の処理を繰り返す。
ステップS150では、第1同期装置60を「結合状態」から「ニュートラル状態」に切り替えることにより、インプットシャフト42からカウンタシャフト44への動力伝達を遮断する。さらに、ステップS160では、第1同期装置60が「ニュートラル状態」に切り替えられたと同時に、タイマ130による計時を開始する。
ステップS170では、車両1の発進操作がなされたか否かを判定する。発進操作がなされた場合(Yes)、本制御はステップS200に進み、発進操作がなされていない場合(No)、本制御はステップS180に進む。
ステップS180では、油温センサ93により検出される潤滑油の油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下したか否かを判定する。油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下した場合(Yes)、本制御はステップS200に進む。一方、油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下していない場合(No)、本制御はステップS190に進む。
ステップS190では、ステップS160から計時した経過時間TMが所定の上限時間TM2に達したか否かを判定する。経過時間TMが所定の上限時間TM2に達していない場合(No)、本制御はステップS170に戻される。一方、経過時間TMが所定の上限時間TM2に達した場合(Yes)、本制御はステップS200に進む。
ステップS200では、第1同期装置60を「ニュートラル状態」からスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に切り替えて、その後、本制御は終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、エンジン10がアイドリング状態で、車両1が停車した状態が所定の待機時間TM1に達すると、第1同期装置60を「結合状態」から「ニュートラル状態」に切り替えることにより、インプットシャフト42からカウンタシャフト44への動力伝達を遮断して、各カウンタギヤ55〜59の回転を停止するように構成されている。これにより、車両1の停車時に、カウンタギヤ55〜59の潤滑油掻き上げによる撹拌抵抗、カウンタシャフト44の支持部等の摺動抵抗、カウンタシャフト44に湿式多板クラッチ式のカウンタシャフトブレーキを設ける場合には該ブレーキの引き摺り抵抗等が増加することを効果的に抑止することが可能となり、エンジン10の燃費性能を確実に向上することができる。
また、車両1の停車から所定の待機時間TM1が経過するまでは、第1同期装置60をスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に維持することで、待機時間T1が経過するよりも前に車両1が再発進する場合に、第1同期装置60の復帰動作を省略することができる。
また、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に切り替えた後、潤滑油の油温TOilが所定の閾値油温TEまで低下すると、第1同期装置60をスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に戻して、各カウンタギヤ55〜59による潤滑油の撹拌を再開させることで、潤滑油の過度な温度低下を効果的に抑止することができる。
また、第1同期装置60を「ニュートラル状態」に切り替えてから所定の上限時間TM2に達すると、第1同期装置60をスリーブ62がドグギヤ63と完全噛合する「結合状態」に戻して、オイルポンプ47を再駆動させることで、潤滑油が各油路45,46等から完全に抜け切ることを防止することが可能となり、摺動要素や噛合要素の潤滑油不足を効果的に防止することができる。
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、第1同期装置60は、入力メインギヤ50とインプットシャフト42とを結合させるものとして説明したが、図3に示すように、入力カウンタギヤ55をカウンタシャフト44に相対回転可能に設け、第1同期装置60を入力カウンタギヤ55とカウンタシャフト44とを選択的に結合させるように構成してもよい。
また、クラッチ装置20は、図示例の乾式・単板式に限定されず、湿式多板式等、他のクラッチ装置であってもよい。また、第1同期装置60は、シンクロナイザリング65,66を有しないノンシンクロタイプの結合装置であってもよい。
また、変速機40は、図示例のギヤ配列に限定されず、他のギヤ配列であってもよい。また、車両1の駆動力源は、エンジン10に限定されず、モータ等の他の駆動力源であってもよい。また、車両1は、エンジン10とモータを併用するハイブリッド車等であってもよい。
1 車両
10 エンジン(駆動力源)
20 クラッチ装置
40 変速機
41 変速機ケース
42 インプットシャフト(入力軸)
43 アウトプットシャフト
44 カウンタシャフト(副軸)
GP 入力ギヤ列
50 入力メインギヤ(遊転ギヤ)
55 入力カウンタギヤ
60 第1同期装置(結合装置)
93 油温センサ
100 コントロールユニット(制御装置)

Claims (5)

  1. 車両の駆動力源から動力が伝達される入力軸と、該入力軸に並行に設けられた副軸と、少なくとも前記入力軸又は前記副軸の何れか一方に相対回転可能な遊転ギヤを含むと共に、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達する入力ギヤ列と、前記遊転ギヤを前記入力軸又は前記副軸と結合して動力を伝達させる結合状態又は前記結合を解除して動力の伝達を遮断するニュートラル状態に選択的に切り替え可能な結合装置と、を備える変速機の制御装置であって、
    前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した場合に、前記結合装置を前記結合状態から前記ニュートラル状態に切り替えて、前記入力軸から前記副軸への動力伝達を遮断する動力遮断制御を実行する
    ことを特徴とする変速機の制御装置。
  2. 前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した状態が所定時間継続すると、前記動力遮断制御を開始する
    請求項1に記載の変速機の制御装置。
  3. 前記変速機は変速機ケース内の潤滑油の油温を取得する油温センサを備えており、
    前記動力遮断制御を開始した後、取得される前記油温が所定の閾値温度まで低下すると、前記結合装置を前記ニュートラル状態から前記結合状態に戻して、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達させる
    請求項1又は2に記載の変速機の制御装置。
  4. 前記動力遮断制御の実行時間が所定の上限時間に達すると、前記結合装置を前記ニュートラル状態から前記結合状態に戻して、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達させる
    請求項1から3の何れか一項に記載の変速機の制御装置。
  5. 車両の駆動力源から動力が伝達される入力軸と、該入力軸に並行に設けられた副軸と、少なくとも前記入力軸又は前記副軸の何れか一方に相対回転可能な遊転ギヤを含むと共に、前記入力軸から前記副軸に動力を伝達する入力ギヤ列と、前記遊転ギヤを前記入力軸又は前記副軸と結合して動力を伝達させる結合状態又は前記結合を解除して動力の伝達を遮断するニュートラル状態に選択的に切り替え可能な結合装置と、を備える変速機の制御方法であって、
    前記駆動力源から前記入力軸に動力が伝達されている状態で、前記車両が停車した場合に、前記結合装置を前記結合状態から前記ニュートラル状態に切り替えて、前記入力軸から前記副軸への動力伝達を遮断する動力遮断制御を実行する
    ことを特徴とする変速機の制御方法。
JP2018175611A 2018-09-20 2018-09-20 変速機の制御装置及び、制御方法 Pending JP2020046000A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018175611A JP2020046000A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 変速機の制御装置及び、制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018175611A JP2020046000A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 変速機の制御装置及び、制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020046000A true JP2020046000A (ja) 2020-03-26

Family

ID=69899484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018175611A Pending JP2020046000A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 変速機の制御装置及び、制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020046000A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103649600B (zh) 双离合器式变速器的控制方法、双离合器式变速器及搭载其的车辆
KR101018959B1 (ko) 변속기의 제어 장치
KR20160035655A (ko) 차량의 변속장치
JP2010115943A (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置
JPWO2013054409A1 (ja) 車両用駆動装置の制御装置
JP2013015185A (ja) デュアルクラッチ式変速機の制御方法とデュアルクラッチ式変速機とそれを搭載した車両
JP5899682B2 (ja) デュアルクラッチ式変速機の制御方法とデュアルクラッチ式変速機とそれを搭載した車両
JP5912724B2 (ja) デュアルクラッチ式自動変速機
JP2007223479A (ja) 車両用自動クラッチの制御装置
JP2018159419A (ja) 車両の制御装置
JP2017133617A (ja) 動力伝達装置
JP2020046000A (ja) 変速機の制御装置及び、制御方法
RU2644492C1 (ru) Устройство адаптивного управления для пусковой муфты транспортного средства
JPH1163204A (ja) 同期装置付き変速機
KR100482577B1 (ko) 하이브리드 전기 차량의 변속장치
JP5634967B2 (ja) ハイブリッド車両及びその制御方法
JP4386032B2 (ja) 車両用変速機の制御装置
JPH10331869A (ja) クラッチの潤滑装置
JP2003118432A (ja) 車両用変速時制御装置
EP2177781A2 (en) Clutch controller and method for controlling clutch
JP2013001262A (ja) 動力伝達制御装置
JP2000088009A (ja) 自動クラッチ制御装置
JP5669428B2 (ja) 車両用同期噛合式変速機の制御装置
JP2021000881A (ja) 制御装置、制御方法及び、制御プログラム
JP2019074056A (ja) 車両の制御装置及び、制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210409