JP2020044923A - ワイパレバーアッセンブリ及びワイパブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な払拭性能を確保しつつ、空力特性を向上させる。【解決手段】ワイパブレード10は、トーナメント構造のワイパレバーアッセンブリ20を備えている。このワイパレバーアッセンブリ20では、ワイパアームが長手方向中央部に連結されるメインレバー22の長手方向両側に、一対の可動カバー60が設けられている。メインレバー22の長手方向両側及び各可動カバー60には、車両前方側へ向かって下り勾配のフィン面46、84が形成されると共に、払拭面側に開口したメイン収容室及び可動収容室86が形成されている。また、各メイン収容室内と各可動収容室86内とに亘って収容された一対のヨークレバー96が、メインレバー22及び各可動カバー60に対して回動可能に連結されている。そして、各メイン収容室、各可動収容室86及び各ヨークレバー96が、前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されている。【選択図】図5

Description

本発明は、ワイパレバーアッセンブリ及びワイパブレードに関する。
下記特許文献1には、複数のレバーをトーナメント状に連結したトーナメント構造のワイパレバーアッセンブリを用いないフラットタイプのワイパブレードが記載されている。このワイパブレードでは、板ばね状の支持エレメント(バッキング)によってワイパ条片(ブレードラバー)に剛性及び弾性を付与するようにしている。また、このワイパブレードは、第1及び第2のクローを介して支持エレメントに固定されたウインドデフレクタストリップを有している。このウインドデフレクタストリップの上面には、走行風を払拭面側への押圧力に変換するためのフィン面が形成されている。
下記特許文献2には、トーナメント構造のレバー部材(ワイパレバーアッセンブリ)と、ブレードラバーと、2つの可動カバーとを備えたワイパブレードが記載されている。上記のレバー部材は、長手方向中央部がワイパアームに着脱可能に連結されるメインレバーと、メインレバーの長手方向両端部に回動可能に連結された2つのヨークレバーとを備えている。これらのヨークレバーには、それぞれ可動カバーが回動可能に連結されており、各ヨークレバー及び各可動カバーによってブレードラバーが把持されている。また、メインレバー及び各可動カバーの上面には、走行風を払拭面側への押圧力に変換するためのフィン面が形成されている。
特表2006−513928号公報 国際公開第2010/035794号
近年、払拭面への撥水コーティング剤の塗布が定着するなど、ワイパの払拭環境が変わる中、より高性能なワイパブレードが求められてきている。この点、上記特許文献1に記載されたワイパブレードは、フラットタイプであるため、払拭面からの突出高さを低く抑えることができ、空力特性が向上する。しかしながら、トーナメント構造のワイパレバーアッセンブリを用いる構成と比較して、払拭面への分布圧が均一になり難いため、払拭性能が劣るという欠点がある。一方、上記特許文献2に記載されたワイパブレードでは、トーナメント構造のワイパレバーアッセンブリによって良好な払拭性能を得られるが、払拭面からの突出高さが高くなり、払拭時に作用する揚力及び抗力が大きくなるため、空力特性を向上させる観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、良好な払拭性能を確保しつつ、空力特性を向上させることができるワイパレバーアッセンブリ及び該ワイパレバーアッセンブリを備えたワイパブレードを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様のワイパレバーアッセンブリは、車両の払拭面を払拭するためのブレードラバーを把持するワイパレバーアッセンブリであって、ワイパアームの先端部が長手方向中央部に連結され、長手方向両端側の上面に幅方向前方側へ向かって下り勾配の第1フィン面が形成されると共に、前記払拭面側に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室が長手方向両側にそれぞれ形成されたメインレバーと、前記メインレバーの長手方向を長手として前記メインレバーの長手方向両側に設けられ、前記メインレバーとは反対側に前記ブレードラバーを把持する把持部が設けられ、上面に幅方向前方側へ向かって下り勾配の第2フィン面が形成されると共に、前記払拭面側に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された可動収容室が形成された一対の可動カバーと、前記メインレバー及び各前記可動カバーの長手方向を長手とし、各前記メイン収容室内と各前記可動収容室内とに亘って収容され、前記メインレバー及び各前記可動カバーに対して幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結され、長手方向両端部に前記ブレードラバーを把持する把持部が設けられると共に、前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された一対のヨークレバーと、を備えている。
第1の態様のワイパレバーアッセンブリでは、ワイパアームの先端部が長手方向中央部に連結されるメインレバーの長手方向両側に、一対の可動カバーが連続的に配置されている。メインレバーの長手方向両側の上面、及び各可動カバーの上面には、それぞれ幅方向前方側へ向かって下り勾配の第1及び第2フィン面が形成されている。また、メインレバーの長手方向両側には、払拭面側(下側)に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室がそれぞれ形成されており、各可動カバーには、払拭面側(下側)に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された可動収容室が形成されている。そして、各メイン収容室内と各可動収容室内とに亘って収容された一対のヨークレバーが、メインレバー及び各可動カバーに対して幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結されている。また、各可動カバーにおけるメインレバーとは反対側に設けられた把持部、及び各ヨークレバーの長手方向両端部に設けられた把持部には、ブレードラバーが把持される。これにより、ワイパアームからメインレバーに加わる押圧力が、各ヨークレバーを介してブレードラバーの長手方向に分散されるので、払拭面への分布圧が均一になり、払拭性能が良好になる。
また、上記のようにメイン収容室内及び可動収容室内に亘って収容されたヨークレバーは、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されているので、当該拡大によってヨークレバーの強度を確保しつつ、メイン収容室内及び可動収容室内にヨークレバーをコンパクトに収容することができる。しかも、上記のように幅方向前方側へ向かって下り勾配の第1及び第2フィン面が上面に形成されたメインレバー及び可動カバーは、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法が大きくなっているため、上記のように幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室及び可動収容室を形成しても、高さ寸法の増加を抑制できる。これにより、本ワイパレバーアッセンブリでは、払拭面からの突出高さを低く抑えることができるので、空力特性を向上させることができる。
本発明の第2の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1の態様において、前記ヨークレバーは、金属製の金属部と、前記金属部の外側に設けられた樹脂製の樹脂部とを有している。
第2の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、ヨークレバーは、金属部の外側に樹脂部が設けられた構成とされているため、ヨークレバーが樹脂のみで構成される場合と比較して、ヨークレバーの強度確保と小型化との両立が容易になる。また、例えば金属部が樹脂部に埋め込まれる場合には、金属部の露出が低減されるため防錆や防眩のための塗装が不要にできる。
本発明の第3の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1又は第2の態様において、前記ヨークレバーは、上部側よりも前後に幅広な下部側において前記メインレバー及び前記可動カバーと回動可能に連結されている。
本発明の第3の態様のワイパレバーアッセンブリでは、上記のように構成されているので、メインレバー及び可動カバーとヨークレバーとの各回動連結部の軸長を幅方向に長く設定することができる。その結果、メインレバー及び可動カバーに対するヨークレバーの姿勢(長手方向から見た姿勢、つまり傾動姿勢)の変化を抑制できる。
本発明の第4の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第3の態様の何れか1つの態様において、前記ヨークレバーの後部側には、上側へ突出した立壁部が形成されており、前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記立壁部を前後に挟んで対向した一対の対向壁を有している。
第4の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、ヨークレバーに設けられた上記の立壁部と、メインレバー及び可動カバーに設けられた上記一対の対向壁との係合によって、メインレバー及び可動カバーに対するヨークレバーのガタつきを抑制することができる。
本発明の第5の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第4の態様の何れか1つの態様において、前記ヨークレバーの後部側の上面には、前記メイン収容室の後部側の上面及び前記可動収容室の後部側の上面に接する一対の後側加圧部が設けられている。
第5の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、ヨークレバーの後部側の上面に設けられた一対の後側加圧部が、メイン収容室の後部側の上面及び可動収容室の後部側の上面に接する。これにより、ワイパアームからの押圧力や払拭面からの反力などが、上記一対の後側加圧部を介してヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの間で伝達されるので、ヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの各回動連結部に上記の力が加わることを防止又は抑制できる。その結果、上記各回動連結部の連結強度を低く設計できるのでヨークレバーの高さ方向に小型化することが可能となる。それにより、本ワイパレバーアッセンブリでは、払拭面からの突出高さを一層低く抑えることができる。
本発明の第6の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第5の態様の何れか1つの態様において、前記ヨークレバーの前部側の上面には、前記メイン収容室の前部側の上面及び前記可動収容室の前部側の上面に接する一対の前側加圧部が設けられている。
第6の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、ヨークレバーの前部側の上面に設けられた一対の前側加圧部が、メイン収容室の前部側の上面及び可動収容室の前部側の上面に接する。これにより、ワイパアームからの押圧力や払拭面からの反力などが、ブレードラバー略上方位置において上記一対の前側加圧部を介してヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの間で伝達されるので、ヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの各回動連結部に上記の力が加わることを防止又は抑制できる。その結果、上記各回動連結部の連結強度を低く設計できるのでヨークレバーの高さ方向に小型化することが可能となる。それにより、本ワイパレバーアッセンブリでは、払拭面からの突出高さを一層低く抑えることができる。
本発明の第7の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第6の態様の何れか1つの態様において、各前記メイン収容室及び各前記可動収容室の幅方向前後の両面に形成された凸部が、前記ヨークレバーの幅方向前後の両面に形成された4つ凹部にそれぞれ嵌入されて、前記ヨークレバーが前記メインレバー及び前記可動カバーと回動可能に連結される。
第7の態様のワイパレバーアッセンブリでは、上記のように構成されているので、例えば、軸部材を用いてメインレバー及び可動カバーとヨークレバーとを回動可能に連結する場合と比較して、メインレバー及び可動カバーとヨークレバーとの各回動連結部の構成及び組付けが簡素になる。
本発明の第8の態様のワイパレバーアッセンブリは、第7の態様において、前記凹部は、下側が開放されている。
第8の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、ヨークレバーの幅方向前後の両面に形成された4つ凹部は、下側が開放されている。これにより、例えば各凹部を前後方向視で半円形状又は略半円形状にすることができるので、各凹部が前後方向視で円形に形成される場合などと比較して、ヨークレバーの高さ寸法を小さく設定することができる。
本発明の第9の態様のワイパレバーアッセンブリは、第7又は第8の態様において、前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記メイン収容室及び前記可動収容室の各前面を形成する前壁をそれぞれ有しており、各前記前壁は、前記凸部が形成された可撓部と、前記可撓部よりも補強された補強部とを有しており、前記ヨークレバーには、前記補強部に対応して当接可能に突出した前側突起が形成されている。
第9の態様のワイパレバーアッセンブリでは、メイン収容室及び前記可動収容室の幅方向前後の両面に形成された凸部を、ヨークレバーの幅方向前後の両面に形成された4つ凹部にそれぞれ嵌入させる際には、メインレバー及び可動カバーの前壁に設けられた可撓部が撓むことにより、当該可撓部に形成された凸部を、ヨークレバーの凹部に嵌入させることができる。しかも、ヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの間に荷重が作用した際には、ヨークレバーから補強部に対応して当接可能に突出した前側突起が、メインレバー及び可動カバーの前壁に設けられた補強部に当接することで、上記の可撓部に上記の荷重が加わることを防止又は抑制できる。その結果、上記の可撓部に形成された凸部がヨークレバーの凹部から不用意に外れることを防止できる。
本発明の第10の態様のワイパレバーアッセンブリは、第7〜第9の態様の何れか1つの態様において、前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記メイン収容室及び前記可動収容室の各後面を形成する後壁と、前記後壁が後端部から下側へ延出された上壁とをそれぞれ有しており、各前記後壁の下部側には、前記凸部が形成されており、前記ヨークレバーには、各前記後壁の前記凸部よりも上部側において当接可能に突出した後側突起が形成されている。
第10の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、メイン収容室及び可動収容室の幅方向前後の両面に形成された凸部を、ヨークレバーの幅方向前後の両面に形成された4つ凹部にそれぞれ嵌入させる際には、メインレバー及び可動カバーの上壁の後端部から下側へ延出された後壁が撓むことにより、当該後壁の下部側に形成された凸部を、ヨークレバーの凹部に嵌入させることができる。しかも、ヨークレバーとメインレバー及び可動カバーとの間に荷重が作用した際には、ヨークレバーから突出した後側突起が、上記後壁の上部側(すなわち当該後壁の下部側よりも前後に撓み難い部位)において当接することで、撓み支点からの距離が短くなり上記後壁の撓みを抑制することができる。その結果、上記後壁に形成された凸部がヨークレバーの凹部から不用意に外れることを防止可能となる。
本発明の第11の態様のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第10の態様の何れか1つの態様において、前記メインレバー及び前記可動カバーと前記ヨークレバーとの各回動連結部とは別に設けられた荷重伝達部を備え、前記荷重伝達部は、前記メインレバー及び前記可動カバーに設けられた被係合部と、前記ヨークレバーに設けられた係合部とによって構成され、前記メインレバー及び前記可動カバーと前記ヨークレバーとの間でそれらの長手方向に沿って作用する荷重が、前記被係合部と前記係合部との係合で受け止められる。
第11の態様のワイパレバーアッセンブリによれば、メインレバー及び可動カバーとヨークレバーとの各回動連結部とは別に設けられた荷重伝達部は、メインレバー及び可動カバーに設けられた被係合部と、ヨークレバーに設けられた係合部とによって構成されている。この荷重伝達部では、メインレバー及び可動カバーとヨークレバーとの間でそれらの長手方向に沿って作用する荷重が、上記の被係合部と係合部との係合で受け止められる。これにより、上記の荷重が上記各回動連結部に作用することを防止又は抑制できる。
本発明の第12の態様のワイパブレードは、車両の払拭面を払拭するためのブレードラバーと、前記一対の可動カバー及び前記一対のヨークレバーに設けられた各前記把持部によって前記ブレードラバーを把持した第1〜第11の態様の何れか1つの態様のワイパレバーアッセンブリと、を有している。
第12の態様のワイパブレードでは、車両の払拭面を払拭するためのブレードラバーは、ワイパレバーアッセンブリが備える一対の可動カバー及び一対のヨークレバーに設けられた各把持部によって把持されている。上記のワイパレバーアッセンブリは、第1〜第11の態様の何れか1つの態様のものであるため、前述した作用効果が得られる。
本発明の実施形態に係るワイパブレードの斜視図である。 同ワイパブレードの平面図である。 同ワイパブレードの正面図である。 同ワイパブレードの側面図である。 同ワイパブレードの分解斜視図である。 同ワイパブレードの分解斜視図である。 同ワイパブレードの一部を示す斜視図であり、図3のF7−F7線に沿った切断面を示す図である。 同ワイパブレードの一部を示す斜視図であり、図3のF8−F8線に沿った切断面を示す図である。 同ワイパブレードの一部を示す斜視図であり、図3のF9−F9線に沿った切断面を示す図である。 同ワイパブレードの一部を示す斜視図であり、図3のF10−F10線に沿った切断面を示す図である。 同ワイパブレードの一部を示す斜視図であり、図3のF11−F11線に沿った切断面を示す図である。 図7に示される切断面をワイパブレードの長手方向から見た断面図である。 図8に示される切断面をワイパブレードの長手方向から見た断面図である。 図9に示される切断面をワイパブレードの長手方向から見た断面図である。 図10に示される切断面をワイパブレードの長手方向から見た断面図である。 本発明の実施形態に係るワイパレバーアッセンブリの先端側部分を下側から見た状態で示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリの基端側部分を下側から見た状態で示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリの一部を示す分解斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリのメインレバーを示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリのメインレバーを示す斜視図である。 図20の一部を拡大して示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリの可動カバーを示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリのヨークレバーを示す斜視図である。 同ワイパレバーアッセンブリのヨークレバーを示す斜視図である。 同ヨークレバーが有する金属部の斜視図である。 同金属部の斜視図である。 同金属部の斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイパブレードの空力解析図である。 第1比較例に係るワイパブレードの空力解析図である。 第2比較例に係るワイパブレードの空力解析図である。 本発明の実施形態に係るワイパブレードの変形例を示す図12に対応した断面図である。 本発明の実施形態に係るワイパブレードの変形例を示す図14に対応した断面図である。
以下、図1〜図27を用いて本発明の実施形態に係るワイパブレード10について説明する。なお、各図においては、図面を見易くする関係から、一部の符号を省略している場合がある。また、各図においては、説明の都合上、図面の縮尺を適宜変更している。
図1〜図15に示されるワイパブレード10は、車両(自動車)のウインドシールドガラスG(図12〜図15以外では図示省略)の外表面である払拭面WSに付着した雨滴等を払拭するためのものであり、所謂トーナメント構造のワイパブレードとされている。このワイパブレード10は、ワイパアーム12(図1以外では図示省略)の先端部に連結され、該ワイパアーム12から払拭面WS側への押圧力を受ける構成になっている。上記のワイパアーム12は、ワイパブレード10と共に車両用ワイパを構成している。ワイパアーム12の基端部は、ワイパモータ(図示省略)の駆動力にて所定角度範囲内で往復回動されるピボット軸(図示省略)に固定され、該ピボット軸の往復回動によってワイパアーム12が往復揺動される。これにより、ワイパアーム12の先端部に連結されたワイパブレード10が、ウインドシールドガラスGの下端部に設定された下側反転位置と、当該下側反転位置よりもウインドシールドガラスGの上端側に設定された上側反転位置との間で往復揺動される構成になっている。
このワイパブレード10は、払拭面WSを払拭するためのブレードラバー14と、ブレードラバー14を把持するワイパレバーアッセンブリ20とによって構成されている。図1〜図18に示されるように、ワイパレバーアッセンブリ20は、ワイパアーム12の先端部が長手方向中央部に連結されるメインレバー22と、メインレバー22の長手方向両側に設けられた一対の可動カバー60と、メインレバー22及び一対の可動カバー60に対してそれぞれ回動可能に連結(言い換えれば、一対のヨークレバー96に対してそれぞれ可動カバー60が回動可能に連結)された一対のヨークレバー96とによって構成されている。このワイパレバーアッセンブリ20は、一対の可動カバー60及び一対のヨークレバー96によってブレードラバー14を把持する構成になっている。
以下、ワイパブレード10の上記各構成要素について詳細に説明する。なお、以下の説明では、各図中に適宜示される矢印UP、FRを、それぞれワイパブレード10の上方、前方とし、矢印BEが向く側をワイパブレード10の基端側(揺動中心側)とする。ワイパブレード10の上下方向は、払拭面WSと直交する方向であり、ワイパブレード10の前後方向は、ワイパブレード10の幅方向であり、払拭方向と略一致している。以下、単に前後上下の方向を用いて説明する場合、ワイパブレード10に対する方向を示すものとする。
(ブレードラバーについて)
ブレードラバー14は、例えばゴムによって長尺状に形成されている。このブレードラバー14は、ワイパレバーアッセンブリ20によって把持される上部14Aと、当該上部14Aから下側(払拭面WS側)へ延出され、下端部が払拭面WSに押し当てられる払拭部14Bとを有している。ブレードラバー14の上部14Aには、前後方向(幅方向)の両側に開口した一対のバッキング用溝16がブレードラバー14の長手方向に沿って形成されている。これらのバッキング用溝16には、それぞれ金属製の板ばね材からなるバッキング(図示省略)が嵌め込まれる構成になっている。これらのバッキングは、ワイパアーム12から受ける払拭面WSへの押圧力をブレードラバー14の長手方向に分散させるものである。また、ブレードラバー14の上部14Aには、一対のバッキング用溝16よりも下側に、前後方向(幅方向)の両側に開口した一対の把持用溝18がブレードラバー14の長手方向に沿って形成されている。これらの把持用溝18の上下方向の位置は、ワイパレバーアッセンブリ20の後述する把持部80、110に対応している。
(ワイパレバーアッセンブリについて)
ワイパレバーアッセンブリ20は、前述したようにメインレバー22と、一対の可動カバー60と、一対のヨークレバー96とによって構成されている。なお、このワイパレバーアッセンブリ20では、先端側(ワイパブレード10の揺動中心とは反対側)の部位と、基端側(ワイパブレード10の揺動中心側)の部位とが、対称又は略対称の形状に形成されている。
(メインレバーについて)
メインレバー22は、例えば樹脂材料によって形成されたものであり、長尺状をなしている。このメインレバー22は、ワイパレバーアッセンブリ20の長手方向中間部を構成している。このメインレバー22は、長手方向中央部が連結部22Aとされており、この連結部22Aの長手方向両側が一対の腕部22Bとされている。
図19及び図20に示されるように、連結部22Aは、上下方向視でメインレバー22の長手方向を長手とする矩形枠状に形成されている。連結部22Aには、当該連結部22Aを上下方向に貫通した開口部24が形成されている。この開口部24は、メインレバー22の長手方向を長手とする長尺状に形成されている。この開口部24内の長手方向中央部には、連結部22Aの前後の壁部を繋いだ金属製の連結軸26が一体成形にて設けられている。この連結軸26には、連結クリップ28を介してワイパアーム12の先端部が連結される構成になっている。
一対の腕部22Bは、連結部22Aからワイパブレード10の長手方向両側へ一体に延出されている。これらの腕部22Bは、図7、図8、図12、図13に示されるように、メインレバー22の長手方向視で下側(払拭面WS側)に開口した開断面形状をなしている。図12、図13、図19〜図21に示されるように、各腕部22Bは、上壁30と、上壁30の前端部から下側へ延出された前壁32と、上壁30の後端部から下側へ延出された後壁40と、上壁30の前後方向中央部よりも若干後側から下側へ延出された後内壁42と、後内壁42の前面と上壁30の下面との間に架け渡された複数の補強リブ44(図21参照)とを備えている。複数の補強リブ44は、メインレバー22の長手方向に並んで配置されており、上壁30及び後内壁42に一体に接続されている。
また、上記の前壁32は、前後方向に対向した前外壁34及び前内壁36と、前外壁34と前内壁36とを前後に繋いだ複数の補強リブ38とを有している。前外壁34は、上壁30の前端部から前側かつ下側へ延出されており、前内壁36は、前外壁34よりも若干後方側で上壁30の前端部から下側へ延出されている。前内壁36は、前外壁34よりもメインレバー22の長手方向の寸法が小さく設定されており、各腕部22Bの連結部22A側には前内壁36が設けられていない構成になっている。複数の補強リブ38は、メインレバー22の長手方向に並んで配置されており、上壁30、前外壁34及び前内壁36に一体に接続されている。
図12及び図13に示されるように、前外壁34の下端部は、前内壁36の下端部よりも若干下側に配置されている。前内壁36の下端部と後壁40の下端部とは、上下方向において略同じ位置(高さ)に配置されている。後内壁42の下端部は、前内壁36及び後壁40の各下端部よりも上側に配置されている。また、後壁40は、上壁30に接続された上端側から下端側に向かうほど前後方向の寸法(厚み)が増加するように形成されている。
上記ように構成された各腕部22B(すなわちメインレバー22の長手方向両側)の上面は、上壁30及び前外壁34の上面によって構成されている。各腕部22Bの上面には、それぞれ車両前方側(つまり幅方向前方側)へ向かって下り勾配のフィン面(第1フィン面)46が形成されている。各フィン面46は、各上壁30の上面における車両前方側の部位に形成されており、メインレバー22の長手方向に延在している。これらのフィン面46は、各腕部22Bの前後方向(幅方向)の中央部よりも若干後側まで延びており、後側へ向かうほど勾配が大きるように湾曲している。これらのフィン面46が車両走行時の走行風を受けることにより、ブレードラバー14に対して払拭面WS側への押圧力が作用する構成になっている。上記各フィン面46が形成された各腕部22Bは、前後方向(幅方向)の前部側よりも後部側で高さ寸法(上下方向の寸法)が拡大している。
また、図12、図13、図18〜図21に示されるように、各腕部22B(すなわちメインレバー22の長手方向両側)には、ヨークレバー96の一部を収容するためのメイン収容室48が形成されている。メイン収容室48は、上壁30の下側で前壁32と後壁40との間に形成されており、下側(払拭面WS側)及びメインレバー22の長手方向外側に開口している。また、メイン収容室48は、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法(上下方向の寸法)が拡大している。メイン収容室48の前後方向中央部付近には、前述した後内壁42が設けられており、メイン収容室48の上部が後内壁42によって前後に仕切られている。また、メイン収容室48と前述した連結部22Aとの間には、補強壁50(図20及び図21参照)が設けられており、当該補強壁50によってメイン収容室48と連結部22A内とが仕切られている。
また、図12、図13、図16〜図21に示されるように、メインレバー22の長手方向両端部において、各メイン収容室48の幅方向前後の両面には、それぞれ凸部(軸部)52、54が形成されている。詳細には、メイン収容室48の前面を形成する前内壁36の下端部に、後側へ突出した凸部52が形成されており、メイン収容室48の後面を形成する後壁40の下端部に、前側へ突出した凸部54が形成されている。これらの凸部52、54は、メインレバー22の前後方向に対向して(同軸状に)配置されており、互いに接近する方向へ突出している。各凸部52、54は、前後方向視で略半円形状をなしており、円弧状の曲面が上側へ凸をなす姿勢で配置されている。また、各凸部52、54の対向面(メイン収容室48の前後方向中央側を向く面)は、下側へ向かうほど前後方向外側へ向かうように傾斜又は湾曲している。
また、図18及び図21に示されるように、前内壁36には、上記の凸部52に対するメインレバー22の長手方向両側に、上下に延びる一対のスリット56が形成されている。前内壁36は、これら一対のスリット56の間の部位(すなわち上記の凸部52が形成された部位)が可撓部36Aとされており、可撓部36Aに対してメインレバー22の長手方向両側に位置する部位がそれぞれ補強部36Bとされている。可撓部36Aは、前述した補強リブ38によって補強されておらず、補強部36Bは、前述した補強リブ38によって補強されている。このため、可撓部36Aは、補強部36Bよりも幅方向前後に撓み易くなっている。
また、図20及び図21に示されるように、後内壁42の下端部には、下側から切り欠かれた切欠部58が形成されている。この切欠部58は、上記の凸部52、54の付近に形成されている。この切欠部58は、本発明の「被係合部」に相当する。
(可動カバーについて)
一対の可動カバー60は、例えば樹脂材料によって長尺状に形成されている。これらの可動カバー60は、図1〜図3、図5及び図6に示されるように、メインレバー22の長手方向を長手としてメインレバー22の長手方向両側に配置されている。各可動カバー60は、図9〜図11、図14〜図18、及び図22に示されるように、各可動カバー60の長手方向視で下側(払拭面WS側)に開口した開断面形状をなしている。各可動カバー60は、上壁62と、上壁62の前端部から下側へ延出された前壁64と、上壁62の後端部から下側へ延出された後壁72と、上壁62の前後方向中央部よりも若干後側から下側へ延出された後内壁74と、前壁64と後内壁74と後壁72とを前後方向に繋いだ複数の補強壁76とを備えている。複数の補強壁76は、各可動カバー60の長手方向中間部に配置されており、各可動カバー60の長手方向に並んでいる。これら複数の補強壁76は、上壁62、前壁64、後壁72及び後内壁74と一体に接続されている。
また、各可動カバー60は、上記複数の補強壁76よりもメインレバー22側において、後内壁74の前面と上壁62の下面との間に架け渡された複数の補強リブ78(図22参照)を備えている。これらの補強リブ78は、各可動カバー60の長手方向に並んで配置されており、上壁62及び後内壁74に一体に接続されている。
また、図22に示されるように、上記の前壁64は、上記複数の補強壁76よりもメインレバー22側の部位が、前後方向に対向した前外壁66及び前内壁68と、前外壁66と前内壁68とを前後方向(幅方向)に繋いだ複数の補強リブ70によって構成されている。前外壁66は、上壁62の前端部から前側かつ下側へ延出されており、前内壁68は、前外壁66よりも若干後側で上壁62の前端部から下側へ延出されている。前内壁68は、前外壁66よりも可動カバー60の長手方向の寸法が小さく設定されており、上記複数の補強壁76側には前内壁68が設けられていない構成になっている。複数の補強リブ70は、可動カバー60の長手方向に並んで配置されており、上壁62、前外壁66及び前内壁68に一体に接続されている。
図14及び図15に示されるように、前外壁66の下端部は、前内壁68の下端部よりも下側に配置されている。前内壁68の下端部と後壁72の下端部とは、上下方向において略同じ位置(高さ)に配置されている。また、上記複数の補強壁76よりもメインレバー22側では、後内壁74の上下方向寸法が縮小されており、後内壁74の下端部が、前内壁68及び後壁72の各下端部よりも上側に配置されている。また、後壁72は、上壁62に接続された上端側から下端側に向かうほど前後方向の寸法(厚み)が増加するように形成されている。
各可動カバー60の長手方向一端部(メインレバー22とは反対側の端部)には、ブレードラバー14の長手方向端部を把持する把持部80が形成されている。把持部80は、前壁64及び後壁72から下側へ延出された前後一対の把持片82を有している。幅方向前後の把持片82の先端部(下端部)は、互いに接近する側へ屈曲されており、前述した一対の把持用溝18内に嵌合している。これにより、ブレードラバー14の長手方向端部が把持部80によって把持されている。
上記ように構成された各可動カバー60の上面は、上壁62及び前外壁66の上面によって構成されている。各可動カバー60の上面には、それぞれ車両前方側(つまり幅方向前方側)へ向かって下り勾配のフィン面(第2フィン面)84が形成されている。各フィン面84は、各上壁62の上面における車両前方側の部位に形成されており、可動カバー60の長手方向に延在している。これらのフィン面84は、各可動カバー60の前後方向(幅方向)の中央部よりも若干後側まで延びており、後側へ向かうほど勾配が大きるように湾曲している。これらのフィン面84が車両走行時の走行風を受けることにより、ブレードラバー14に対して払拭面WS側への押圧力が作用する構成になっている。上記各フィン面84が形成された各可動カバー60は、前後方向(幅方向)の前部側よりも後部側で高さ寸法(上下方向の寸法)が拡大している。
また、上記各可動カバー60には、前述した複数の補強壁76よりもメインレバー22側に、ヨークレバー96の一部を収容するための可動収容室86が形成されている。図14、図15、図18及び図22に示されるように、可動収容室86は、上壁62の下側で前壁64と後壁72との間に形成されており、下側(払拭面WS側)及びメインレバー22側に開口している。また、可動収容室86は、前後方向(幅方向)の前部側よりも後部側で高さ寸法(上下方向の寸法)が拡大している。可動収容室86の前後方向中央部付近には、前述した後内壁74が設けられており、可動収容室86の上部が後内壁74によって前後に仕切られている。
また、図14、図16〜図18、及び図22に示されるように、可動カバー60の長手方向他端部(メインレバー22側の端部)において、各可動収容室86の幅方向前後の両面には、それぞれ凸部88、90が形成されている。詳細には、可動収容室86の前面を形成する前内壁68の下端部に、後側へ突出した凸部88が形成されており、可動収容室86の後面を形成する後壁72の下端部に、前側へ突出した凸部90が形成されている。これらの凸部88、90は、可動カバー60の前後方向に対向して配置されており、互いに接近する方向へ突出している。各凸部88、90は、前後方向視で略半円形状をなしており、円弧状の曲面が上側へ凸をなす姿勢で配置されている。また、各凸部88、90の対向面(可動収容室86の前後方向中央側を向く面)は、下側へ向かうほど前後方向外側へ向かうように傾斜又は湾曲している。
また、図18及び図22に示されるように、前内壁68には、上記の凸部88に対する可動カバー60の長手方向両側に、上下に延びる一対のスリット92が形成されている。前内壁68は、これら一対のスリット92の間の部位、すなわち上記の凸部88が形成された部位が可撓部68Aとされており、可撓部68Aに対して可動カバー60の長手方向両側に位置する部位がそれぞれ補強部68Bとされている。可撓部68Aは、前述した補強リブ70によって補強されておらず、補強部68Bは、前述した補強リブ70によって補強されている。このため、可撓部68Aは、補強部68Bよりも幅方向前後に撓み易くなっている。
また、図18及び図22に示されるように、可動収容室86内において、後内壁74の下端部には、下側から切り欠かれた切欠部94が形成されている。この切欠部94は、上記の凸部88、90の付近に形成されている。この切欠部94は、本発明の「被係合部」に相当している。
(ヨークレバーについて)
一対のヨークレバー96は、図5、図6、図16〜図18、図23〜図24に示されるように、メインレバー22及び各可動カバー60の長手方向を長手とする長尺状に形成されている。各ヨークレバー96は、金属製の金属部98(図25〜図27参照)と、金属部98の外側に設けられた樹脂製の樹脂部としてのヨークレバー本体部108とによって構成されている。金属部98は、例えばインサート成形によってヨークレバー本体部108に埋め込まれている。なお、樹脂部としてのヨークレバー本体部108に金属部98が埋め込まれた構成に限らず、金属部の一部(例えば後述する把持部110及び凹部114、116、118、120の周辺部)にアウトサート成形などによって樹脂部が取り付けられた構成にしてもよい。
上記の金属部98は、例えばステンレス鋼からなる金属板がプレス成形されて製造されたものであり、ヨークレバー96の長手方向を長手とする長尺状をなしている。この金属部98は、上下方向を板厚方向とする板状部98Aと、板状部98Aの幅方向後端部から上側へ延出された補強フランジ部98Bとによって構成されており、長手方向から見た断面がL字状をなしている。
金属部98の長手方向中間部には、一対の貫通孔100、102が金属部98の長手方向に並んで形成されている。これらの貫通孔100、102は、板状部98Aと補強フランジ部98Bとの間の屈曲部に形成されている。また、補強フランジ部98Bの上端部には、上側に突出した一対の突出部104、106が金属部98の長手方向に並んで形成されている。これらの突出部104、106は、上記一対の貫通孔100、102の上方に配置されており、前後方向視で上側へ凸をなす略半円形状に形成されている。
上記の金属部98が埋め込まれたヨークレバー本体部108は、金属部98と同様の形状に成形されており、長手方向から見た断面がL字状をなしている。具体的には、ヨークレバー本体部108は、上下方向を板厚方向とする板状部108Aと、板状部108Aの幅方向後端部から上側へ延出された立壁部108Bとによって構成されており、長手方向から見た断面がL字状をなしている。
板状部108A内には、金属部98の板状部98Aが埋め込まれており、立壁部108B内には、金属部98の補強フランジ部98Bが埋め込まれている。ヨークレバー本体部108の下部を構成する板状部108Aは、ヨークレバー本体部108の上部を構成する立壁部108Bよりも幅方向の寸法が小さく設定されている。また、上記の立壁部108Bが設けられたヨークレバー本体部108(ヨークレバー96)は、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法(上下方向の寸法)を段差状に拡大されており、長手方向から見た断面がL字状をなしている。
板状部108Aの長手方向両端部には、ブレードラバー14の長手方向中間部を把持する把持部110が形成されている。各把持部110は、板状部108Aの前端部及び後端部から下側へ延出された前後一対の把持片112を有している。前後の把持片112の先端部(下端部)は、互いに接近する側へ屈曲されており、前述した一対の把持用溝18内に嵌合している。これにより、ブレードラバー14の長手方向中間部が各把持部110によって把持されている。なお、前側の把持片112は、板状部108Aから前側へ突出してから下側へ延びており、板状部よりも前側に配置されている。言い換えれば、板状部108Aの長手方向両端部に設けられた前側の把持片112の間において、板状部108Aが後側へ切り欠かれた構成になっている。
また、板状部108Aの長手方向中間部の前面には、ヨークレバー本体部108の長手方向に並ぶ一対の凹部114、116が形成されており、板状部の長手方向中間部の後面には、ヨークレバー本体部108の長手方向に並ぶ一対の凹部118、120が形成されている。一対の凹部114、116と一対の凹部118、120とは、ヨークレバー本体部108の長手方向及び上下方向において位置を揃えて配置されており、前後方向(幅方向)に対向している。また、上記の凹部114、116、118、120は、前後方向(幅方向)の外側及び下側が開放されて(前後方向外側及び下側に開口して)おり、前後方向視で略半円形状をなしている。これらの凹部114、116、118、120は、円弧状の曲面が上側へ凸をなす姿勢で配置されている。また、板状部108Aの後面に形成された凹部118、120は、前述した一対の貫通孔100、102と対応する位置に形成されている。これにより、凹部118、120の周辺においてヨークレバー本体部108の肉厚を確保しつつ、ヨークレバー本体部108の前後方向寸法及び上下方向寸法を小型化するようにしている。なお、ヨークレバー本体部108は、上記凹部114、116の周辺部が前側に突出した前突部(符号省略)とされており、上記凹部118、120の周辺部が後側に突出した後突部(符号省略)とされている。
また、板状部108Aの長手方向中間部の幅方向における前面には、前側に突出した複数の前側突起122がヨークレバー本体部108の長手方向に並んで形成されており、板状部108A及び立壁部108Bの長手方向中間部の幅方向における後面(ヨークレバー本体部108の長手方向中間部の幅方向における後面)には、後側に突出した複数の後側突起124がヨークレバー本体部108の長手方向に並んで形成されている。前側突起122は、上記の前突部(凹部114、116の周辺部)よりも板状部108Aの前面からの突出量が大きく設定されており、後側突起124は、上記の後突部(凹部118、120の周辺部)よりもヨークレバー本体部108の後面からの突出量が大きく設定されている。前側突起122の上下方向寸法は、板状部108Aの上下方向寸法と同等に設定されており、後側突起124の上下方向寸法は、ヨークレバー本体部108の上下方向寸法と同等に設定されている。
また、立壁部108Bの長手方向中間部の幅方向における前面には、前側に突出した複数の内側突起126がヨークレバー本体部108の長手方向に並んで形成されている。これらの内側突起126の上下方向寸法は、立壁部108Bの上下方向寸法と同等に設定されている。さらに、立壁部108Bの長手方向中間部の幅方向における前面には、前側に突出した一対の係合凸部128、130がヨークレバー本体部108の長手方向に並んで形成されている。一対の係合凸部128、130は、本発明における「係合部」に相当する。これら一対の係合凸部128、130は、上記複数の内側突起126よりも立壁部108Bから前側へ突出しており、板状部108Aの上面にも一体に接続されている。つまり、一対の係合凸部128、130は、立壁部108Bと板状部108Aの境界部において両者に跨って設けられている。また、一対の係合凸部128、130は、複数の内側突起126よりも上下方向の寸法が小さく設定されている。これら一対の係合凸部128、130は、前述した一対の凹部114、116及び一対の凹部118、120の付近に形成されている。
また、立壁部108Bの長手方向中間部の上面には、上側に突出した一対の後側加圧部132、134がヨークレバー本体部108の長手方向に並んで形成されている。これらの後側加圧部132、134は、前述した一対の凹部118、120の上方に配置されており、前後方向視で上側へ凸をなす略半円形状をなしている。これらの後側加圧部132、134の内部には、前述した一対の突出部104、106が埋め込まれている。さらに、立壁部108Bの長手方向両端部の上面には、上側に突出した一対の接触部136、138が形成されている。
上記構成のヨークレバー96は、メインレバー22のメイン収容室48内と可動カバー60の可動収容室86内とに亘って長手方向に収容されており、メインレバー22及び可動カバー60に対して幅方向(前後方向)に延びる軸線回りに回動可能に連結されている。具体的には、メインレバー22に同軸状に配置された凸部52、54がヨークレバー96の凹部114、118に嵌合されることで、メインレバー22とヨークレバー96とが回動可能に連結されており、可動カバー60に同軸状に配置された凸部88、90がヨークレバー96の凹部116、120に嵌合されることで、可動カバー60とヨークレバー96とが回動可能に連結されている。つまり、ヨークレバー96は、上部側の立壁部108Bよりも前後に幅広な下部側の板状部108Aにおいてメインレバー22及び可動カバー60と回動可能に連結されている。
図12〜図15に示されるように、メインレバー22の前内壁36と後壁40との間、及び可動カバー60の前内壁68と後壁72との間には、ヨークレバー96の板状部108Aが収容されている。また、メインレバー22の後内壁42と後壁40との間、及び可動カバー60の後内壁74と後壁72との間には、ヨークレバー96の立壁部108Bが収容されている。つまり、メインレバー22及び可動カバー60は、立壁部108Bを前後に挟んで対向した一対の対向壁(後壁40及び後内壁42と、後壁72及び後内壁74)を有している。
ヨークレバー96の長手方向両端部に設けられた把持部110のうち、メインレバー22側の把持部110は、メインレバー22の前内壁36と補強壁50(図20及び図21参照)との間でメイン収容室48内に出没可能に収容されている。また、メインレバー22とは反対側の把持部110は、可動カバー60の前内壁68と補強壁76との間で可動収容室86内に出没可能に収容されている。
ヨークレバー96の後部に設けられた立壁部108Bの上面から突出した後側加圧部132、134及び接触部136、138のうち、後側加圧部132及び接触部136は、メイン収容室48の上面(上壁30の下面)に接しており、後側加圧部134及び接触部138は、可動収容室86の上面(上壁62の下面)に接している。なお、上記の後側加圧部132、134(立壁部108B)は、フィン面46、84よりも後側に配置されており、ブレードラバー14に対して上方且つ後方側に配置されている。
ヨークレバー96に形成された複数の前側突起122は、メインレバー22の前壁32に設けられた補強部36B側、及び可動カバー60の前壁64に設けられた補強部68B側へ向けて突出しており、補強部36B、68Bに対して接触又は近接して対向している。また、ヨークレバー96に形成された複数の内側突起126は、メインレバー22の後内壁42側、及び可動カバー60の後内壁74側へ向けて突出しており、後内壁42、74に対して接触又は近接して対向している。また、ヨークレバー96に形成された複数の後側突起124は、メインレバー22の後壁40側、及び可動カバー60の後壁72側へ向けて突出しており、後壁40、72に対して接触又は近接して対向している。なお、本実施形態では、複数の後側突起124は、後壁40、72の上部から下部までに対して接触又は近接して対向しているが、これに限らず、後壁40、72の少なくとも上部側に対して接触又は近接して対向するものであればよい。
また、ヨークレバー96に形成された一対の係合凸部128、130のうち、係合凸部128は、メインレバー22の後内壁42に形成された切欠部58(図21参照)内に配置されており、係合凸部130は、可動カバー60の後内壁74に形成された切欠部94(図22参照)内に配置されている。これらの係合凸部128、130及び切欠部58、94は、荷重伝達部(符号省略)を構成している。この荷重伝達部は、メインレバー22及び可動カバー60とヨークレバー96との間で、それらの長手方向に沿って作用する荷重を、係合凸部128と切欠部58の端部との係合、及び係合凸部130と切欠部94の端部との係合によって受け止める構成になっている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のワイパブレード10では、ブレードラバー14がトーナメント構造のワイパレバーアッセンブリ20によって把持されている。このワイパレバーアッセンブリ20では、ワイパアーム12の先端部が長手方向中央部に連結されるメインレバー22の長手方向両側に、一対の可動カバー60が連続的に配置されている。メインレバー22の長手方向両側の上面、及び各可動カバー60の上面には、それぞれ幅方向前方側(車両前方側)へ向かって下り勾配のフィン面46、84が形成されている。また、メインレバー22の長手方向両側には、払拭面WS側(下側)に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室48がそれぞれ形成されており、各可動カバー60には、払拭面WS側(下側)に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された可動収容室86が形成されている。
そして、各メイン収容室48内と各可動収容室86内とに亘って収容された一対のヨークレバー96が、メインレバー22及び各可動カバー60に対して幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結されている。また、各可動カバー60におけるメインレバー22とは反対側に設けられた把持部80、及び各ヨークレバー96の長手方向両端部に設けられた把持部110には、ブレードラバー14が把持されている。これにより、ワイパアーム12からメインレバー22に加わる押圧力が、各ヨークレバー96及び金属製の板ばね材にて構成されるバッキングを介してブレードラバー14の長手方向に分散されるので、払拭面WSへの分布圧が均一になり、払拭性能が良好になる。
また、上記のようにメイン収容室48内及び可動収容室86内に亘って収容されたヨークレバー96は、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されているので、当該拡大によってヨークレバー96の強度を確保しつつ、メイン収容室48内及び可動収容室86内にヨークレバー96をコンパクトに収容することができる。しかも、上記のように幅方向前方側(車両前方側)へ向かって下り勾配のフィン面46、84が上面に形成されたメインレバー22及び可動カバー60は、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法が大きくなっているため、上記のように幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室48及び可動収容室86を形成しても、高さ寸法の増加を抑制できる。これにより、このワイパブレード10(ワイパレバーアッセンブリ20)では、払拭面WSからの突出高さを低く抑えることができるので、空力特性を向上させることができる。
また、可動カバー60のフィン面84が走行風を受けることにより、可動カバー60自体に押圧力が生じてブレードラバー14、特に可動カバー60の把持部80が保持するブレードラバー14の先端部分に押圧力が付与されることになるため、払拭面WSからの突出高さを低く抑えながらも高速走行時には払拭面WSの湾曲曲率の大きな部分を払拭する上記先端部分においても押圧力として付勢できる。
上記の空力特性について補足説明する。ワイパブレード10(ワイパレバーアッセンブリ20)の空力特性を向上させるためには、メインレバー22及び可動カバー60の高さ寸法を小さく設定することに加えて、メインレバー22及び可動カバー60のフィン面46、84を走行風の風上から風下に向けて緩やかに傾斜又は湾曲させることが好ましい。そのためには、メインレバー22の各腕部22B及び可動カバー60の高さ寸法(上下方向寸法)を、幅方向の前部側へ向かうほど低くする必要がある。この点、本実施形態では、ヨークレバー96は、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されており、幅方向の前部側で高さ寸法が低くなっているので、各腕部22B及び可動カバー60の形状設定の自由度が高くなり、フィン面46、84を好ましい形状に設定し易くなる。その結果、空力特性(特に揚力の低減)を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、上記のヨークレバー96は、長手方向視でL字状に形成されており、前部側よりも後部側で高さ寸法を段差状(段付状)に拡大されている。このため、ヨークレバー96の強度を効率的に確保しながらも、メイン収容室48内及び可動収容室86内にヨークレバー96をコンパクトに収容することができるので、ワイパレバーアッセンブリ20の払拭面WSからの突出高さを低く抑えて空力特性を一層向上させることができる。
しかも、上記のヨークレバー96では、金属製の金属部98が樹脂製のヨークレバー本体部108に埋め込まれているので、ヨークレバー96が樹脂部のみで構成されている場合と比較して、ヨークレバーの強度確保と小型化との両立が容易になる。また、金属部98の露出が低減されるため防錆や防眩のための塗装(一般に黒色の塗装)が不要にできるので、製造コストの低減にも寄与する。
また、本実施形態では、メイン収容室48及び可動収容室86の幅方向前後の両面に形成された凸部52、54、88、90が、ヨークレバー96の幅方向前後の両面に形成された4つ凹部114、118、116、120にそれぞれ嵌入することで、ヨークレバー96がメインレバー22及び可動カバー60と回動可能に連結されている。これにより、例えば、軸部材を用いてメインレバー22及び可動カバー60とヨークレバー96とを回動可能に連結する場合と比較して、メインレバー22及び可動カバー60とヨークレバー96との各回動連結部の構成及び組付けが簡素になる。
しかも、本実施形態では、ヨークレバー96の幅方向前後の両面に形成された4つ凹部114、116、118、120は、前後方向外側及び下側が開放されており、前後方向視で略半円形状に形成されている。これにより、例えば上記各凹部114、116、118、120が前後方向視で円形に形成される場合と比較して、ヨークレバー96の高さ寸法を小さく設定することができる。その結果、本ワイパレバーアッセンブリ20では、払拭面WSからの突出高さをより一層低く抑えることができる。
さらに、本実施形態では、ヨークレバー96は、上部側の立壁部108Bよりも前後に幅広な下部側の板状部108Aにおいてメインレバー22及び可動カバー60と回動可能に連結されている。これにより、メインレバー22及び可動カバー60とヨークレバー96との各回動連結部の軸長を幅方向に長く設定することができるので、メインレバー22及び可動カバー60に対するヨークレバー96の姿勢(長手方向から見た姿勢、つまり傾動姿勢)の変化を抑制できる。
また、本実施形態では、ヨークレバー96の後部側には、上側へ突出した立壁部108Bが形成されており、メインレバー22及び可動カバー60は、立壁部108Bを前後に挟んで対向した一対の対向壁(後壁40及び後内壁42と、後壁72及び後内壁74)を有している。これにより、上記一対の対向壁と立壁部108Bとの係合によって、メインレバー22及び可動カバー60に対するヨークレバー96のガタつきを抑制することができる。
また、本実施形態では、ヨークレバー96の後部側に設けられた立壁部108Bの上面には、メイン収容室48の後部側の上面及び可動収容室86の後部側の上面に接する一対の後側加圧部132、134が設けられている。これにより、ワイパアーム12からの押圧力や払拭面WSからの反力などが、一対の後側加圧部132、134を介してヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との間で伝達されるので、ヨークレバー96とメインレバー22との各回動連結部に上記の力が加わることを防止又は抑制できる。これにより、上記各回動連結部の連結強度を低く設計できる(例えば、ヨークレバー96の凹部114、118を前後方向視で半円形状又は略半円形状にすることができる)のでヨークレバー96の高さ方向に小型化することができ、払拭面WSからのワイパレバーアッセンブリ20(ワイパブレード10)の突出高さを一層低く抑えることができる。しかも、上記の後側加圧部132、134(立壁部108B)は、フィン面46、84よりも後側に配置されているので、後側加圧部132、134がフィン面46、84の形状に制約を与えることを防止又は抑制でき、フィン面46、84の形状設定の自由度が向上する。
また、本実施形態では、メインレバー22及び可動カバー60は、メイン収容室48及び可動収容室86の各前面を形成する前壁32、64を有しており、各前壁32、64は、凸部52、88が形成された可撓部36A、68Aと、可撓部36A、68Aよりも補強された補強部36B、68Bとを有している。このため、メイン収容室48及び可動収容室86の幅方向前後の両面に形成された凸部52、54、88、90を、ヨークレバー96の幅方向前後の両面に形成された凹部114、118、116、120にそれぞれ嵌入させる際には、上記の可撓部36A、68Aが撓むことにより、これらの可撓部36A、68Aに形成された凸部52、88を、ヨークレバー96の凹部114、116に容易に嵌入させることができる。
しかも、ヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との間に幅方向前後方向(払拭方向)の荷重が作用した際には、ヨークレバー96から補強部36B、68Bに対応して当接可能に突出した複数の前側突起122が、メインレバー22及び可動カバー60の前壁32、64に設けられた補強部36B、68Bに当接する。これにより、可撓部36A、68Aに上記の荷重が加わることを防止又は抑制できるので、可撓部36A、68Aに形成された凸部52、88がヨークレバー96の凹部114、116から不用意に外れることを防止できる。
さらに、本実施形態では、メインレバー22及び可動カバー60は、メイン収容室48及び可動収容室86の各後面を形成する後壁40、72と、後壁40、72が後端部から下側へ延出された上壁30、62とをそれぞれ有しており、各後壁40、72の下端部には、凸部54、90が形成されている。このため、メイン収容室48及び可動収容室86の幅方向前後の両面に形成された凸部52、54、88、90を、ヨークレバー96の幅方向前後の両面に形成された4つ凹部114、118、116、120にそれぞれ嵌入させる際には、上記の後壁40、72が撓むことにより、これらの後壁40、72の下端部に形成された凸部54、90を、ヨークレバー96の凹部114、116に容易に嵌入させることができる。
しかも、ヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との間に幅方向前後方向(払拭方向)の荷重が作用した際には、ヨークレバー96から突出した複数の後側突起124が、後壁40、72の上部側(すなわち後壁40、72の下部側よりも前後に撓み難い部位)において当接することで、撓み支点からの距離が短くなり後壁40、72の撓みを抑制することができる。その結果、後壁40、72に形成された凸部54、90がヨークレバー96の凹部114、116から不用意に外れることを防止可能となる。
また、本実施形態では、ヨークレバー96から突出した複数の前側突起122、複数の後側突起124、及び複数の内側突起126が、メインレバー22及び可動カバー60の前内壁36、68、後壁40、72、及び後内壁42、74に対してそれぞれ点状に接触する。このため、ヨークレバー96が上記の各壁に対して広い面積で面状に接触する構成と比較して、寸法の管理が容易になる。
さらに、本実施形態では、メインレバー22及び可動カバー60の後内壁42、74に形成された切欠部58、94と、ヨークレバー96に設けられた係合凸部128、130とによって構成された荷重伝達部を備えている。この荷重伝達部では、メインレバー22及び可動カバー60とヨークレバー96との間でそれらの長手方向に沿って作用する荷重が、上記の切欠部58、94の端部と係合凸部128、130との係合で受け止められる。これにより、上記の荷重がヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との各回動連結部に作用することを防止又は抑制できる。
次に、図28〜図30を参照して、本実施形態に係るワイパブレード10の空力特性について説明する。図28は、本発明の実施形態に係るワイパブレード10の空力解析図であり、図29は、第1比較例に係るワイパブレード200の空力解析図であり、図30は、第2比較例に係るワイパブレード300の空力解析図である。ワイパブレード200、300は、従来のトーナメント構造のワイパブレードである。これらのワイパブレード200、300に設けられたヨークレバー(符号省略)は、ワイパブレード10に設けられたヨークレバー96よりも高さ寸法が大きなものとなっている。また、この空力解析では、ワイパブレード10の高さ寸法<ワイパブレード200の高さ寸法<ワイパブレード300の高さ寸法に設定されている。
上記各ワイパブレード10、200、300について、車両走行速度200km/hと設定した場合に各ワイパブレードに作用する揚力及び抗力を解析した。その結果、揚力及び抗力ともに、ワイパブレード10<ワイパブレード200<ワイパブレード300となり、特に、ワイパブレード10の揚力はワイパブレード200の1/7程度と極めて小さいものであった。この空力解析により、本実施形態に係るワイパブレード10では、空力特性が飛躍的に向上することが確認された。
なお、上記実施形態では、ヨークレバー96の後部側の上面(立壁部98Bの上面)に、メイン収容室48の後部側の上面及び可動収容室86の後部側の上面に接する一対の後側加圧部132、134が設けられた構成にしたが、これに限るものではない。すなわち、図31及び図32に示される変形例のように、ヨークレバー96の前部側の上面(板状部108Aの上面)に、メイン収容室48の前部側の上面及び可動収容室86の前部側の上面に接する一対の前側加圧部140、142が設けられた構成にしてもよい。
この変形例では、ワイパアーム12からの押圧力や払拭面WSからの反力などが、上記一対の前側加圧部140、142を介してヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との間で伝達されるので、ヨークレバー96とメインレバー22及び可動カバー60との各回動連結部に上記の力が加わることを防止又は抑制できる。これにより、上記各回動連結部をヨークレバー96の高さ方向に小型化することができる。その結果、上記実施形態と同様に、払拭面WSからのワイパレバーアッセンブリ20(ワイパブレード10)の突出高さを一層低く抑えることができる。しかも、上記の前側加圧部140、142は、ブレードラバー14の上方に配置されているため、ワイパアーム12からの押圧力をブレードラバー14に対して上方から(前後にオフセットさせずに)加えることができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10・・・ワイパブレード、12・・・ワイパアーム、14・・・ブレードラバー、20・・・ワイパレバーアッセンブリ、22・・・メインレバー、30・・・上壁、32・・・前壁、36A・・・可撓部、36B・・・補強部、40・・・後壁(対向壁)、42・・・後内壁(対向壁)、46・・・フィン面(第1フィン面)、48・・・メイン収容室、52、54・・・凸部、58・・・切欠部(被係合部)、60・・・可動カバー、62・・・上壁、64・・・前壁、68A・・・可撓部、68B・・・補強部、72・・・後壁(対向壁)、74・・・後内壁(対向壁)、80・・・把持部、84・・・フィン面(第2フィン面)、86・・・可動収容室、88、90・・・凸部、94・・・切欠部(被係合部)、96・・・ヨークレバー、98・・・金属部、108・・・ヨークレバー本体部(樹脂部)、110・・・把持部、114、116、118、120・・・凹部、122・・・前側突起、124・・・後側突起、128、130・・・係合凸部(係合部)、132、134・・・後側加圧部、140、142・・・前側加圧部、WS・・・払拭面

Claims (12)

  1. 払拭面を払拭するためのブレードラバーを把持するワイパレバーアッセンブリであって、
    ワイパアームの先端部が長手方向中央部に連結され、長手方向両側の上面に幅方向前方側へ向かって下り勾配の第1フィン面が形成されると共に、前記払拭面側に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大されたメイン収容室が長手方向両側にそれぞれ形成されたメインレバーと、
    前記メインレバーの長手方向を長手として前記メインレバーの長手方向両側に設けられ、前記メインレバーとは反対側に前記ブレードラバーを把持する把持部が設けられ、上面に幅方向前方側へ向かって下り勾配の第2フィン面が形成されると共に、前記払拭面側に開口し且つ幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された可動収容室が形成された一対の可動カバーと、
    前記メインレバー及び各前記可動カバーの長手方向を長手とし、各前記メイン収容室内と各前記可動収容室内とに亘って収容され、前記メインレバー及び各前記可動カバーに対して幅方向に延びる軸線回りに回動可能に連結され、長手方向両端部に前記ブレードラバーを把持する把持部が設けられると共に、幅方向の前部側よりも後部側で高さ寸法を拡大された一対のヨークレバーと、
    を備えたワイパレバーアッセンブリ。
  2. 前記ヨークレバーは、金属製の金属部と、前記金属部の外側に設けられた樹脂製の樹脂部とを有している請求項1に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  3. 前記ヨークレバーは、上部側よりも前後に幅広な下部側において前記メインレバー及び前記可動カバーと回動可能に連結されている請求項1又は請求項2に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  4. 前記ヨークレバーの後部側には、上側へ突出した立壁部が形成されており、
    前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記立壁部を前後に挟んで対向した一対の対向壁を有している請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  5. 前記ヨークレバーの後部側の上面には、前記メイン収容室の後部側の上面及び前記可動収容室の後部側の上面に接する一対の後側加圧部が設けられている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  6. 前記ヨークレバーの前部側の上面には、前記メイン収容室の前部側の上面及び前記可動収容室の前部側の上面に接する一対の前側加圧部が設けられている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  7. 各前記メイン収容室及び各前記可動収容室の幅方向前後の両面に形成された凸部が、前記ヨークレバーの幅方向前後の両面に形成された4つ凹部にそれぞれ嵌入されて、前記ヨークレバーが前記メインレバー及び前記可動カバーと回動可能に連結される請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  8. 前記凹部は、下側が開放されている請求項7に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  9. 前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記メイン収容室及び前記可動収容室の各前面を形成する前壁をそれぞれ有しており、
    各前記前壁は、前記凸部が形成された可撓部と、前記可撓部よりも補強された補強部とを有しており、
    前記ヨークレバーには、前記補強部に対応して当接可能に突出した前側突起が形成されている請求項7又は請求項8に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  10. 前記メインレバー及び前記可動カバーは、前記メイン収容室及び前記可動収容室の各後面を形成する後壁と、前記後壁が後端部から下側へ延出された上壁とをそれぞれ有しており、
    各前記後壁の下部側には、前記凸部が形成されており、
    前記ヨークレバーには、各前記後壁の前記凸部よりも上部側において当接可能に突出した後側突起が形成されている請求項7〜請求項9の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  11. 前記メインレバー及び前記可動カバーと前記ヨークレバーとの各回動連結部とは別に設けられた荷重伝達部を備え、
    前記荷重伝達部は、前記メインレバー及び前記可動カバーに設けられた被係合部と、前記ヨークレバーに設けられた係合部とによって構成され、前記メインレバー及び前記可動カバーと前記ヨークレバーとの間でそれらの長手方向に沿って作用する荷重が、前記被係合部と前記係合部との係合で受け止められる請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリ。
  12. 車両の払拭面を払拭するためのブレードラバーと、
    前記一対の可動カバー及び前記一対のヨークレバーに設けられた各前記把持部によって前記ブレードラバーを把持した請求項1〜請求項11の何れか1項に記載のワイパレバーアッセンブリと、
    を有するワイパブレード。
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