JP2020039659A - 貼付剤の貼付用補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】テープ剤やパップ剤などの貼付剤を簡単にセットすることができ、皺を作らず綺麗に貼ることができる貼付用補助具を提供する。【解決手段】予め貼付剤Pの周辺部に設けられた表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部P1と、プレート部又はローラー部の押し付け面21aの周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなる仮止め手段22とを互いに係合させることにより、粘着シートや面ファスナーなどを用いることなく、貼付剤Pをプレート部又はローラー部の押し付け面21aに簡単に仮止めすることができる。【選択図】図6

Description

本発明は、テープ剤やパップ剤などの貼付剤を簡単な操作で綺麗に貼ることができる貼付用補助具、及びそれを用いた貼付方法に関する。より詳しくは、貼付剤を簡単にセットすることができ皺を作らず綺麗に貼ることができる、背部や腰部など手の届きにくい患部に適したプレート式、及び上肢や下肢など曲面の患部に適したローラー式の貼付用補助具に関する。また、それらを用いた貼付剤の貼付方法に関する。
現在、腰痛や膝痛、筋肉痛や関節痛等の消炎鎮痛のために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含むテープ剤やパップ剤等の貼付剤が広く用いられている。これらの貼付剤は、一般的に、患部の形状や動きに追随できるように柔軟で伸縮性のある支持体の片面に、薬剤を含有し簡単に剥がれないように所定の粘着力を有する粘着剤層を積層し、その粘着面を剥離ライナーで被覆して構成されている。
貼付剤を患部に貼る際に粘着面の剥離ライナーを剥がすと、支持体が柔軟で剛性がないため粘着面同士が部分的に粘着しやすく、一度粘着してしまうと綺麗に剥がすことが難しい。また、慎重に貼ろうとしても意図した箇所と異なる箇所に貼ってしまうことや、皺が寄った状態で貼ってしまうことも多い。特に、支持体の薄いテープ剤においてこれら問題が起きやすい。
そのため、手先の細かい動きが苦手な高齢者や手の自由が効かない患者にとって、貼付剤を所望の患部に正確に綺麗に貼ることは、意外に神経を使う面倒な作業である。また、背部や腰部など手が届きにくい患部に貼ることは、一人では実質的に困難であり他人の手を借りる必要がある。
そこで、貼付剤を患部に正確に綺麗に貼ることを目的とした各種の貼付用補助具が提案されている。従来からあるシンプルな構造のものは、身体に押し付けるプレート面やローラー面に、貼付剤の支持体を仮止めして剥離ライナーを剥がし、身体に粘着面を押し付けて貼付剤を患部に貼り付ける方式のものである(例えば、特許文献1〜4)。
これらの貼付用補助具では、仮止め手段として着脱容易な粘着シートや面ファスナーなどを用いるため、構造が単純となり製作コストを抑えることができる。また、貼付剤を補助具にセットする操作や、貼付剤を患部に貼り付ける操作が、とても簡単で直感的にも分かりやすい。
また、特許文献5には、身体に押し付ける面に複数の接着突起を設けて貼付剤の支持体を仮止めし、身体に粘着面を押し付ける際にコントロールラインを引くと、接着突起がボックス内に下降して貼付剤が切り離される構造の貼付用補助具が開示されている。この貼付用補助具を用いることにより、一人で貼付剤を背部の痛い箇所に的確に貼ることができるとされている。
実用新案登録第3146297号公報 実用新案登録第3154325号公報 特開2006−346078号公報 実用新案登録第3120215号公報 実開平6−75508号公報
しかしながら、上記の粘着シートや面ファスナーなどを用いるシンプルな構造の貼付用補助具では、貼付剤を補助具へ仮止めする保持力と、貼付剤を患部へ貼り付ける粘着力とのバランス取りがとても難しい。また、貼付剤を補助具へ仮止めする作業状況や粘着シートなど仮止め手段の経時変化により、仮止めの保持力が大きく変化してしまう。そのため、常に安定した操作感を得ることが構造的に難しく、十分に機能を発揮できないため実用性に乏しかった。
また、特許文献5に開示されている貼付用補助具では、構造が複雑となり製作コストが嵩み、貼付剤を補助具にセットする操作や、貼付剤を患部に貼り付ける操作が煩雑である。さらに、接着突起上面に粘着シートを用いるため、上記と同様に仮止めの保持力と貼り付けの粘着力とのバランス取りや、仮止めの保持力が作業や経時により大きく変化する問題が十分に解決されていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、シンプルな構造に基づく低廉な製作コストと、貼付剤のセットや貼り付けの操作が簡単で直感的に分かりやすい利点を維持しながら、仮止め手段として粘着シートなどを用いることなく、常に安定した操作感と機能性を得ることができる、実用性の高い貼付剤の貼付用補助具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の貼付剤の貼付用補助具は、貼付剤を仮止めして身体に押し付けるためのプレート部と、該プレート部の押し付け面に設けられた仮止め手段と、を備えた貼付剤の貼付用補助具において、前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部が設けられており、前記仮止め手段が前記プレート部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなり、前記少なくとも2つの貫通部と前記少なくとも2つの凸部とを互いに係合させることにより、前記貼付剤が前記プレート部の押し付け面に仮止めされることを特徴とする、前記貼付剤の貼付用補助具である。
また、本発明の貼付剤の貼付用補助具は、貼付剤を仮止めして身体に押し付けるためのローラー部と、該ローラー部の押し付け面に設けられた仮止め手段と、前記ローラー部を回動自在に軸支する支持部と、該支持部に連結された把持部と、を備えた貼付剤の貼付用補助具において、前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部が設けられており、前記仮止め手段が前記ローラー部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなり、前記少なくとも2つの貫通部と前記少なくとも2つの凸部とを互いに係合させることにより、前記貼付剤が前記ローラー部の押し付け面に仮止めされることを特徴とする、前記貼付剤の貼付用補助具である。
さらに、本発明の貼付剤の貼付方法は、支持体と、該支持体の片面に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着面に剥離可能に被覆された剥離ライナーとを備えた貼付剤を、身体の所望の部位に貼付する方法において、前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部を設ける段階と、前記貼付用補助具が備えるプレート部又はローラー部の押し付け面に設けられた少なくとも2つの凸部と前記少なくとも2つの貫通部とを係合させ、前記押し付け面に前記貼付剤を支持体側が対向するように仮止めする段階と、前記仮止めした貼付剤の剥離ライナーを剥がし粘着面を露出させて身体の所望の部位に押し当てる段階と、を含むことを特徴とする前記貼付剤の貼付方法である。
本発明の貼付剤の貼付用補助具では、貼付剤の周辺部に設けられた表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部と、プレート部又はローラー部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなる仮止め手段とを互いに係合させることにより、貼付剤がプレート部又はローラー部の押し付け面に物理的に仮止めされる。
粘着シートや面ファスナーなどを用いることがないため、困難であった貼付剤を補助具へ仮止めする保持力と、貼付剤を患部へ貼り付ける粘着力とのバランス取りが不要である。また、貼付剤を補助具に仮止めする作業状況や、粘着シートなど仮止め手段の経時変化により仮止めの保持力が大きく変化することがない。そのため、常に安定した操作感を得ることができ確実に機能を発揮することができる。
また、貼付剤を補助具のプレート部やローラー部へ仮止めする方法は、予め貼付剤の周辺部に設けられた表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部と、プレート部又はローラー部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなる仮止め手段とを、位置合わせして係合させるだけでよく、その操作は極めて簡単で直感的にも分かりやすい。
さらに、貼付剤を身体の所望の部位に貼付する方法は、プレート部又はローラー部の押し付け面に貼付剤を支持体側が対向するように仮止めし、貼付剤の粘着面の剥離ライナーを剥がして身体の所望の部位に押し当てるか又は押し当てて転がすだけでよく、その操作は極めて簡単で直感的にも分かりやすい。
本発明の貼付剤の貼付用補助具は、構造がシンプルなため製作コストが低く、安定した操作感を得ることができ実用性が高い。
また、本発明の貼付剤の貼付用補助具とそれを用いた貼付方法は、貼付剤を補助具へ仮止めする操作や貼付剤を患部へ貼り付ける操作が簡単で分かりやすく、貼付剤を正確に綺麗に患部へ貼り付けることができる。
第1実施形態のプレート式貼付用補助具1を示す正面図及び側面図である。 第2実施形態のプレート式貼付用補助具2を示す正面図及び断面図である。 第3実施形態のプレート式貼付用補助具3を示す正面図及び断面図である。 第4実施形態のプレート式貼付用補助具4を示す正面図、及び患部に貼付剤を貼り付けた状態を示す側面図である。 第5実施形態のプレート式貼付用補助具5を示す正面図、背面図及び断面図である。 第2実施形態のプレート式貼付用補助具2に貼付剤をセットした状態を示す斜視図である。 第1実施形態のプレート式貼付用補助具1に貼付剤をセットした状態で凸部及び貫通部の位置関係を示す正面図である。 第2実施形態のプレート式貼付用補助具2を用いて腰部に貼付剤を貼り付ける方法を示す説明図である。 第6実施形態のローラー式貼付用補助具1を示す正面図及び側面図である。 第7実施形態のローラー式貼付用補助具2を示す正面図及び断面図である。 第7実施形態のローラー式貼付用補助具2に貼付剤をセットした状態を示す斜視図である。 第7実施形態のローラー式貼付用補助具2を用いて患部に貼付剤を貼り付ける方法を示す説明図1である。 第7実施形態のローラー式貼付用補助具2を用いて患部に貼付剤を貼り付ける方法を示す説明図2である。
本発明の貼付剤の貼付用補助具及びそれを用いた貼付方法の実施形態について、以下図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、説明が省略されている構造、材料、製法等については、当該技術分野の当業者に知られているものと同一又は実質的に同一のものとすることができる。さらに、各図において同一符号は同一又は同等の構成要素を表しており、重複する説明は省略する。
また、本発明において「略」とは、厳密に同一である場合に限られず、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、略円形とは厳密に円形の場合に限られず、円形と同一視できる場合を含むものとする。
<プレート式貼付用補助具>
[第1実施形態]
図1(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態であるプレート式貼付用補助具1を、貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図及び長手方向の側面図である。図1各図に示すようにプレート式貼付用補助具1は、貼付剤をセットして身体に押し付けるためのプレート部11と、その押し付け面11aに設けられた4つの凸部からなる仮止め手段12と、その把持面11bに接合された把持部13とを備えている。
プレート部11の形状は、貼付剤全体を均一に押し付けられる形状であれば特に限定されない。長方形、正方形、楕円形等が例示される。貼付剤の形状と同じ長方形が好ましい。プレート部11の外寸は、一般的に用いられている貼付剤のサイズ(7cm×10cm、10cm×14cm、14cm×20cmなど)を基準に設定される。貼付剤のサイズよりもやや大きめが好ましい。
プレート部11の材料は、一定の強度と剛性を有し軽量で加工がしやすく製作コストが低い材料であれば特に限定されない。合成樹脂、軽金属、木材、厚紙等が例示される。加工性、耐久性、製作コストなどの観点から合成樹脂が好ましい。また、押し付け面11a側の材料と把持面11b側の材料を変えて二層構造としてもよい。押し付け面側の材料は適度な柔軟性と弾性を有する材料が好ましく、把持面側の材料は適度な強度と剛性を有する材料が好ましい。
プレート部11の貼付剤を仮止めする押し付け面11aには、4つの略円錐形状の凸部からなる仮止め手段12が設けられている。凸部の形状は、貼付剤を仮止めする適度な保持力と良好な着脱性が得られる形状であれば特に限定されない。略円柱形状、略円錐形状、略半球形状、略角柱形状、略角錐形状等が例示される。好適な保持力と円滑な着脱性の観点から、略円柱形状及び略円錐形状が好ましい。なお、保持力を適度に高めるために、凸部の外周面に小さな突起や溝を設けてもよい。
凸部の外径と高さは、適度な保持力と良好な着脱性が得られる範囲であれば特に限定されない。具体的には数mm〜十数mmの範囲で設定される。最大外径は好ましくは2〜10mm、より好ましくは4〜8mmの範囲である。高さは好ましくは3〜12mm、より好ましくは5〜10mmの範囲である。凸部はプレート部と同一の材料で一体成形してもよく、凸部とプレート部とを同一又は異なる材料で別々に成形して、両部材を接着、圧入、螺合等の方法で接合してもよい。
凸部の数は少なくとも2つである。短辺中央近傍に2つ、四隅近傍に4つ、四隅と長辺中央近傍に計6つなどが例示される。貼付剤を仮止めする作業性、仮止めの保持力、円滑な着脱性等の観点から四隅近傍に4つが好ましい。なお、全ての凸部を同一の形状にするのではなく、一部の凸部を異なる形状にしてもよい。
凸部が設けられる位置はプレート部の押し付け面の周辺部であり、周辺部とは平面視で短手及び長手方向の中心線よりも縁辺寄りの領域である。後述する貼付剤に設けられる貫通部に対応する位置となり、貼付剤をプレート部の押し付け面にセットした状態で、貼付剤の隣接するいずれか一方の縁辺から凸部の中心軸までの距離によって好ましい範囲が規定される。なお、全ての凸部を前後左右に対称な位置に設けるのではなく、一部の凸部を非対称な位置に設けてもよい。
プレート部11の把持面11bの中央部には、直方体形状の把持部13が接合されている。把持部の形状は持ち易くシンプルな形状であれば特に限定されない。プレート部の把持面中央部に突設した手の平側で把持する略円柱形状や略角柱形状、プレート部の縁部間に架設した手の甲側で支持する略コの字型や略ロの字型等が例示される。なお、把持部を設けずにプレート部11の両側面を直接手指で掴んでもよい。
把持部はプレート部と同一の材料で一体成形してもよく、把持部とプレート部とを同一又は異なる材料で別々に成形して、両部材を接着、圧入、螺設等の方法で接合してもよい。また、ゴム、軟質合成樹脂、織布等で形成された柔軟で伸縮性のある帯状の把持部をプレート部の縁部間に架設してもよい。さらに、長尺の把持部をプレート部に連結してより手の届きにくい患部に貼りやすい構造としてもよい。
[第2実施形態]
図2(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態であるプレート式貼付用補助具2を、貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図、及び正面図中のA−A線における長手方向の断面図である。図2各図に示すようにプレート式貼付用補助具2では、プレート部21が二層構造であり、押し付け面21aが身体に押し付ける力に対応して変形可能な厚みのある弾性素材から形成されている。
また、プレート部21の押し付け面21aに設けられた4つの略円柱形状の凸部22が、押し付け面に直交する方向に摺動可能に取り付けられており、金属製バネ23により外側に向かって付勢されている。押し付け面21aが身体に押し付けられると、その力で4つの凸部22がプレート部21の内側に向かって摺動して収納される。なお、プレート式貼付用補助具2のその他の構成要素の構造等は、プレート式貼付用補助具1と同等である。
押し付け面を弾性素材で形成することにより、貼付剤を患部に貼り付ける際にソフトな使用感となり、押し付け面の身体形状に対する追随性が向上する。弾性素材としてはゴム、軟質合成樹脂等の平板材、発泡材(スポンジ)などが例示される。弾性素材の厚みや弾性率は、適度な弾性と反発性を維持しつつ、押し付ける力と身体の形状に対応して変形可能な好適な範囲に設定される。なお、凸部を同等の弾性素材で形成してもよい。
また、仮止め手段を構成する凸部が、身体に押し付ける力に対応して押し付け面からプレート部の内側に収納される構造とすることにより、貼付剤を身体に貼り付ける際に、貼付剤に設けた貫通部の内面が凸部の外面に引っ掛かることが少なくなり、仮止めした貼付剤の補助具からの離脱がよりスムーズになり操作感が向上する。なお、全ての凸部ではなく、一部の凸部を摺動可能な構造としてもよい。
凸部を外側に付勢する弾性部材としては、金属又は合成樹脂製のバネ、ゴム又は軟質合成樹脂製の部材が例示される。弾性部材のバネ定数や弾性率は、身体に押し付ける力に対応して凸部が、押し付け面からプレート部の内側にスムーズに収納されるように好適な範囲に設定される。なお、凸部の基部に後述するようなロック機構を設けてもよい。これにより、貼付剤の離脱性や補助具の操作感がさらに向上する。
[第3実施形態]
図3(a)及び(b)は、本発明の第3実施形態であるプレート式貼付用補助具3を貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図、及び正面図中のB−B線における長手方向の断面図である。図3各図に示すようにプレート式貼付用補助具3では、プレート部31が二層構造であり、押し付け面31aが適度な弾性を有する厚めの平板材から形成され、把持面31bが適度な剛性を有する薄めのシート材から形成されている。そして、プレート部の押し付け面31aには、短手方向に延在して複数の凹溝32が設けられている。
押し付け面に複数の凹溝を設けることにより、プレート部全体の可撓性が高まり身体形状に対する追随性が向上する。凹溝はプレート部の押し付け面の少なくとも一方向(短手又は長手方向)に延在して設けられ、互いに直交する二方向(短手及び長手方向)に延在して設けてもよい。凹溝の断面形状、深さ、開口幅、溝間隔は、加工が容易で製作コストが低く所定の可撓性が得られる形状であれば特に限定されない。
凹溝の断面形状としては、略コの字型、略V字型、略U字型、略W字型、略半円型等が例示される。凹溝の深さ、溝の開口幅、隣接する溝との間隔はプレート部の厚みや大きさによって異なるが、深さは好ましくは5〜30mm、より好ましくは10〜25mmの範囲である。開口幅は好ましくは2〜10mm、より好ましくは3〜8mmの範囲である。溝間隔は好ましくは5〜20mm、より好ましくは8〜15mmの範囲である。
プレート部の押し付け面側の材料は、適度な柔軟性と弾性を有する材料が好ましく、ゴムや軟質合成樹脂の平板材、発泡材(スポンジ)などが例示される。また、把持面側の材料は、適度な剛性と弾性を有する材料が好ましく、合成樹脂のシート材等が例示される。押し付け面側の材料は凹溝が刻める程度の厚みが必要であり、把持面側の材料は一定の剛性と弾性を兼ね備えるためにやや薄めに形成される。両層の材料や厚みは、プレート部全体として適度な剛性と弾性を維持しつつ、良好な可撓性を備える好適な範囲に設定される。
また、プレート部31の周辺部には押し付け面31aに直交する方向に4箇所の貫通孔が設けられており、そこへ4つの略円柱形状の凸部33が摺動可能に貫装されている。短手方向に相対する2つの凸部33は、プレート部の把持面31b側で平板状の連結板34により連結されている。押し付け面31aが身体に押し付けられると、2組4つの凸部33がプレート部31の内側に向かって摺動して、その基部が反対側の把持面31b側に突出する。
貼付後に再度貼付剤をセットする際は、2組4つの凸部33を手で押し下げ、その先端部を反対側の押し付け面31a側に突出させればよい。なお、プレート式貼付用補助具3には把持部が無く、プレート部31の側面を手指で直接掴んで使用する。その他の構成要素の構造等は、プレート式貼付用補助具2と同等である。
[第4実施形態]
図4(a)は、本発明の第4実施形態であるプレート式貼付用補助具4を、貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図である。図4(a)に示すようにプレート式貼付用補助具4では、プレート部41の押し付け面41aの短手及び長手方向に延在して複数の凹溝42が設けられている。プレート部の長手及び短手方向の2方向の可撓性を高めることにより、押し付け面の身体形状に対する追随性がさらに向上する。なお、プレート式貼付用補助具4のその他の構成要素の構造等は、プレート式貼付用補助具3と同等である。
ここで、図4(b)は、プレート式貼付用補助具4の押し付け面41aに貼付剤Pをセットし、身体に押し付けて変形させた状態を示す長手方向の側面図である。プレート部41を曲面の患部に押し付けると、プレート部41全体が適度な弾性と可撓性を有しているため凹溝42の開口幅が変わり、プレート部41が患部の曲面形状に沿って容易に変形することができる。これにより、プレート部の押し付け面の身体形状に対する追随性が向上する。
[第5実施形態]
図5(a)〜(c)は各々、本発明の第5実施形態であるプレート式貼付用補助具5を貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図、把持面側から見た背面図、及び正面図中のC−C線における長手方向の断面図である。図5各図に示すようにプレート式貼付用補助具5は、プレート部の外周側面を囲むように略ロ字型の外枠体51を備えている。
また、プレート部52の周辺部には押し付け面52aに直交する方向に4箇所の貫通孔が設けられており、そこへ4つの略円柱形状の凸部53が摺動可能に貫装されている。4つの凸部53は、プレート部の把持面52b側で外枠体51の短手方向に架設された2枚の支持板54に結合している。すなわち、外枠体51とそれに結合した4つの凸部53に対して、プレート部52が摺動可能に構成されている。
プレート部の把持面52bにはストッパー板55が接合されており、その4隅には突片部が形成されている。この4つの突片部が外枠体51の短辺側に設けられた4つの側孔に挿通されている。さらに、プレート部の把持面52b中央には直方体形状の押し部56が接合されている。手指で外枠体51を掴み手の平で押し部56を押し込むことにより、プレート部52が患部方向に摺動して押し当てられる。この時、ストッパー板55の突片部が外枠体51の側孔の内面に当接することにより、プレート部52の摺動ストロークが制限され脱落しないように構成されている。
また、プレート部52及びストッパー板55に適度な弾性を持たせることにより、ストッパー板55が外枠体51に当接した後に板バネのように機能して、プレート部52を押し下げるストローク量を微調整することができる。これにより、貼付剤の離脱性や補助具の操作感を向上させることができる。なお、プレート式貼付用補助具5のその他の構成要素の構造等は、プレート式貼付用補助具3と同等である。
[貼付剤の仮止め及び貼付方法]
次に、プレート式貼付用補助具2に貼付剤Pをセットする方法について説明する。図6に示すように貼付剤Pの周辺部には、4つの円形の穴P1が予め設けられている。この4つの穴P1は、プレート部21の押し付け面21aに設けられた4つの凸部22と対応する形状と位置で穿孔されている。そして、両者を位置合わせして貼付剤の支持体P3側を押し付け面21aに軽く押し当て、4つの穴P1と凸部22とを係合させることで、貼付剤Pを押し付け面21a上に物理的に仮止めすることができる。
貼付剤の周辺部に設けられる表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部の形状は、プレート部の押し付け面に設けられた凸部からなる仮止め手段と係合でき、適度な保持力と良好な着脱性が得られ、貼付剤に容易に形成できる形状であれば特に限定されない。略円形、楕円形、菱形、多角形の穴、略コの字型、略U字型、略V字型の切り欠き、略一字型や略十字型の切り込み、縁辺に対して直角又は斜めに交差する直線の切り込みなどが例示される。好適な保持力と円滑な着脱性の観点からは略円形の穴が好ましい。簡便に形成できる観点からは略V字型の切り欠き、略一字型の切り込み、縁辺に対して直角に交差する直線の切り込みが好ましい。
貫通部の数は少なくとも2つである。短辺中央近傍に2つ、四隅近傍に4つ、四隅と長辺中央近傍に計6つなどが例示される。貼付剤を仮止めする作業性、好適な保持力、円滑な着脱性等の観点から四隅近傍に4つが好ましい。貫通部が設けられる位置は貼付剤の周辺部であり、周辺部とは平面視で短手及び長手方向の中心線よりも縁辺寄りの領域である。前述のプレート部の押し付け面に設けられる凸部に対応する位置となる。なお、全ての貫通部を前後左右に対称な位置に設けるのではなく、一部の貫通部を非対称な位置に設けてもよい。
ここで、図7(a)〜(f)はプレート式貼付用補助具1に貼付剤Pをセットした状態で、貫通部P1及び凸部12の位置関係を示す平面図である。図7各図に示すように貫通部P1が貼付剤Pに設けられる位置、及び凸部12がプレート部の押し付け面11aに設けられる位置は、貼付剤Pをセットした状態で貼付剤Pの隣接する縁辺が基準線となる。用いる貼付剤のサイズに応じて、皺を作らず綺麗に貼れる機能性、凸部の外径・外寸及び貫通部の内径・内寸、貫通部を容易に形成できる作業性等を考慮して最適な位置に設定される。
具体的には、図7(a)に示すように凸部12が略円錐形状で、貫通部P1が略円形の穴の場合、貼付剤Pの隣接する2つの縁辺から、凸部12の中心軸及び貫通部P1の中心までの距離d1及びd2のいずれか一方が、貼付剤のサイズが7cm×10cmでは、好ましくは20mm以内、より好ましくは10mm以内となる位置である。また、貼付剤のサイズが10cm×14cmでは、好ましくは25mm以内、より好ましくは15mm以内となる位置である。さらに、貼付剤のサイズが14cm×20cmでは、好ましくは30mm以内、より好ましくは20mm以内となる位置である。
その他の形態として、図7(b)に示すように凸部12が略円柱形状で、貫通部P1が略コの字型の切り欠きの場合、凸部12の位置は上記と同様である。貫通部P1の位置と形状は、略コの字型の角部の内側が凸部12の外側に密接するように形成される。
また、図7(c)に示すように凸部12が略三角柱形状で、貫通部P1が略V字型の切り欠きの場合、凸部12の位置は上記と同様である。貫通部P1の位置と形状は、略V字型の角部の内側が凸部12の外側に密接するように形成される。
さらに、図7(d)に示すように凸部12が略円柱形状で、貫通部P1が略十字型の切り込みの場合、凸部12の中心軸及び貫通部P1の中心の位置は上記と同様である。
また、図7(e)に示すように凸部12が平板形状で、貫通部P1が略一字型の切り込みの場合、凸部12の中心軸及び貫通部P1の中心の位置は上記と同様である。
さらに、図7(f)に示すように凸部12が細めのピン形状で、貫通部P1が縁辺と直角に公差する直線の切り込みの場合、凸部12の位置は上記と同様である。貫通部P1の位置と形状は、直線の切り込みの端部が凸部12の外側に密接するように形成される。
貼付剤に設ける少なくとも2つの貫通部の間隔、具体的には穴の中心の間隔、切り欠きの角部や切り込みの端部の間隔は、対応する少なくとも2つの凸部の中心軸の間隔と同一又は1〜4mm程度狭めが好ましい。また、貫通部の穴の内径や切り欠きの角部の内寸は、対応する凸部の外径や外寸と同一又は僅かに小さめが好ましい。
貼付剤の支持体が柔軟で伸縮性があることを利用して、貫通部の間隔を少し短め、内径や内寸を僅かに小さめにすることにより、貼付剤の仮止めの保持力を適度に高めることができる。なお、貫通部の穿孔又は形成位置や内径又は内寸に多少の誤差が生じても、支持体が柔軟で伸縮性があり吸収されるためほとんど問題とはならない。
貼付剤の周辺部に穴、切り欠き、切り込みを形成する方法は、簡便で安全な方法であれば特に限定されない。1穴パンチ、2穴パンチ、多穴パンチ、鋏、カッター、剃刀、ポンチ、錐等が例示される。円形の穴の場合は操作が簡単でJISにより穴径と穴位置が規定されている2穴パンチ(事務用あなあけ器)が好ましい。また、切り欠きや切り込みの場合は鋏やカッターが好ましい。凸部の位置や形状を示すスケールを用意して、これに合わせて穴、切り欠き、切り込みを形成してもよく、専用の穿孔機や切断機を用意して形成してもよい。
次に、プレート式貼付用補助具2にセットした貼付剤Pを、手の届きにくい患部に貼り付ける方法について説明する。図6に示すように貼付剤Pを押し付け面21aに仮止めした後、2本の波形の切り込みで3つに分かれている剥離ライナーP2を、真ん中から順番に剥がして粘着面P4を露出させる。そして、図8に示すようにプレート式貼付用補助具2を片手で把持して、腰部の痛い箇所に軽く押し当て離すだけで、皺を作らず綺麗に貼付剤Pを貼り付けることができる。
<ローラー式貼付用補助具>
[第6実施形態]
図9(a)及び(b)は、本発明の第6実施形態であるローラー式貼付用補助具1を、貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図及び長手方向の側面図である。図9各図に示すようにローラー式貼付用補助具1は、貼付剤をセットして身体に押し付けるためのカマボコ型のローラー部61と、その押し付け面61aに設けられた4つの凸部からなる仮止め手段62と、ローラー部61を回動自在に軸支する支持部63と、その後端部に連結された把持部64とを備えている。
ローラー部61の形状は、身体形状に対する追随性と滑らかな回動性が得られる形状であれば特に限定されない。回動軸と直交する短手方向の断面形状で、略円形、楕円形、五角形以上の多角形、これらを半分割した形状、カマボコ型等が例示される。良好な追随性と回動性の観点から、略円形、略半円形、カマボコ型が好ましい。中でもカマボコ型は、貼り始めと貼り終わりの位置が感覚として手に伝わるため操作感に優れている。
また、ローラー部61の支持部63の支軸が貫挿されている側面には、回動角度を制限するためのストッパー65a及び65bが突設されており、これが支持部63に当接することにより、ローラー部61の回動角度が約180°に制限されている。
回動角度を大きくするとローラー部の外径を小さくでき全体をコンパクトにできるが、ローラー部の外径を小さくすると押し付け面の曲率が大きくなり、仮止めした貼付剤が凸部から外れやすくなり、また貼付剤の剥離ライナーが剥がれやすくなる。仮止めの作業性や保持力、貼付剤のスムーズな着脱性の観点から、回動角度は90〜270°の範囲が好ましく、135〜225°の範囲がより好ましい。中でも貼り始めと貼り終わりの位置が感覚的に分かりやすい180°が最も好ましい。
なお、ローラー部61の外径は、セットする貼付剤のサイズと設定される回動角度から規定される。例えば、貼付剤のサイズが70mm×100mmで回動角度を180°に設定し余白を前後に5mmずつとると、略円形又は略半円形のローラー部の半径は約35mmとなる。同様に、貼付剤のサイズが100mm×140mmではローラー部の半径は約48mmとなる。
ローラー部61の材料に関しては、前述のプレート式貼付用補助具1のプレート部11と同等である。なお、押し付け面側の材料と回動軸側の材料を変えて二層構造としてもよい。押し付け面側の材料は適度な柔軟性と弾性を有する材料が好ましく、回動軸側の材料は適度な強度と剛性を有する材料が好ましい。
ローラー部の貼付剤を仮止めする押し付け面61aには、4つの略円錐形状の凸部からなる仮止め手段62が設けられている。凸部が設けられる位置はローラー部の押し付け面の周辺部であり、貼付剤に設けられる貫通部に対応する位置となる。凸部の形状、数、位置、構造に関しては、前述のプレート式貼付用補助具1の凸部12と同等である。
位置に関しては、ローラー部の押し付け面(外周面)を平面に展開した形態を想定し、前述のプレート式貼付用補助具と同様に設定される。貼付剤をローラー部の押し付け面にセットした状態で、貼付剤の隣接するいずれか一方の縁辺から凸部の中心軸までの距離によって好ましい範囲が規定される。
また、ローラー部61は支持部63により片側から回動自在に軸支されている。ローラー部61の短手方向の中心からやや偏心した位置に長手方向に貫通する軸孔が設けられており、そこへ略コの字型に屈折された金属製の支持部63の支軸側が貫挿され、その端部がワッシャとナットで止められローラー部61が回動自在に軸支されている。
支持部の形状や軸支する構造は、滑らかな回動性が得られ所定の強度と耐久性を有する構造であれば特に限定されない。両側から軸支する構造でもよく、回動を滑らかにするため軸孔に滑り軸受けや転がり軸受けを嵌入してもよい。支持部の材料は、一定の強度と剛性を有し加工がしやすく製作コストが低い材料であれば特に限定されない。合成樹脂、金属等が例示される。
また、支持部63の支軸とは反対側の後端部には、グリップ形状の把持部64が連結されている。把持部の形状は握りやすく操作しやすい形状であれば特に限定されない。また、長尺の把持部を連結してより手の届きにくい箇所に貼りやすい構造としてもよい。把持部の材料は、軽量で加工がしやすく製作コストが低い材料であれば特に限定されない。合成樹脂、木材、軽金属等が例示される。
[第7実施形態]
図10(a)及び(b)は、本発明の第7実施形態であるローラー式貼付用補助具2を、貼付剤がセットされる押し付け面側から見た正面図、及び正面図中のD−D線における断面図である。図10各図に示すようにローラー式貼付用補助具2では、ローラー部71が二層構造であり、押し付け面71aが身体に押し付ける力に対応して変形可能な弾性素材から形成されている。
また、ローラー部71の押し付け面71aに設けられた4つの凸部72が、押し付け面に直交する方向に摺動可能に取り付けられており、金属製バネ73により外側に向かって付勢されている。押し付け面71aが身体に押し付けられると、その力で4つの凸部72がローラー部71の内側に向かって摺動して収納される。さらに、凸部72の基部にはロック機構74が組み込まれており、凸部72の先端部が押し付け面71aと略同一面まで押し込まれると、その位置で凸部72がロックされる
ロック機構としては、例えば、ノック式ボールペンなどに汎用されているノックカム構造を採用することができる。ローラー式貼付用補助具2では、凸部72を収納するためにローラー部71の内部に4つの外筒部74aが設けられており、その内周面にカム本体となるカム溝が刻まれている。また、凸部72の基部に回転子74bが同軸に装着されており、その外周面にカム溝と係合する係合片が設けられている。
凸部の先端部が押し付け面と略同一面まで押し込まれるとロックされるロック機構を設けることにより、貼付剤を身体に貼り付ける際に、貼付剤に設けた貫通部の内面が凸部の外面に引っ掛かることがより少なくなり、貼付剤の補助具からの離脱がよりスムーズになり操作感がさらに向上する。
また、ローラー部71は支持部75により両側から回動自在に軸支されている。ローラー部71の両側面にはストッパー76aが突設され、支持部75の両側板には略L字型のストッパー76bが固設されている。ストッパー76aが支持部75の両側板と、ストッパー76bがローラー部71の支軸側の底面と当接することにより、ローラー部71の回動角度が約180°に制限されている。
なお、ローラー式貼付用補助具2の押し付け面や凸部の材料、構造、機能等に関しては、前述のプレート式貼付用補助具2と同様である。また、ローラー式貼付用補助具2のその他の構成要素の材料、構造、機能等に関しては、前述のローラー式貼付用補助具1と同等である。
[貼付剤の仮止め及び貼付方法]
次に、ローラー式貼付用補助具2に貼付剤Pをセットする方法について説明する。図11に示すように貼付剤Pの周辺部には、4つの円形の穴P1が予め設けられている。この4つの穴P1は、ローラー部71の押し付け面71aに設けられた4つの凸部72と対応する形状と位置で穿孔されている。そして、貼付剤Pを軽く曲げて両者を位置合わせし、貼付剤の支持体P3側を押し付け面71aに押し当て4つの穴P1と凸部72とを係合させることで、貼付剤Pを押し付け面71a上に物理的に仮止めすることができる。
なお、貼付剤の周辺部に設けられる貫通部の形状、位置、形成方法等に関しては、前述のプレート式貼付用補助具の場合と同様である。位置に関しては、ローラー部の押し付け面(外周面)を平面に展開した形態を想定し、貼付剤をローラー部の押し付け面にセットした状態で、貼付剤の隣接するいずれか一方の縁辺から貫通部の中心等までの距離によって好ましい範囲が規定される。
また、ローラー式貼付用補助具2にセットした貼付剤Pを患部に貼り付ける方法について説明する。図11に示すように貼付剤Pを押し付け面71aに仮止めした後、2本の波形の切り込みで3つに分かれている剥離ライナーP2を、真ん中から順番に剥がして粘着面P4を露出させる。続いて、図12各図に示すようにローラー式貼付用補助具2を片手で把持し、カマボコ型のローラー部の押し付け面71a(曲面)が把持部側を向くように、ストッパー76aが支持部75の側板に当接するまで回動させて初期位置にする。
そして、ローラー部71の下部に突出する凸部72がロックするまで患部に押し当て、そのまま押し付け面71aを患部に押し当てながら手前にゆっくりと引く。さらに、図13各図に示すように反対側の凸部72がロックして、ストッパー76bがローラー部71の底面に当接するまで、ローラー部71を患部に押し当てながら転がして貼付剤Pを患部に貼り付ける。ローラー式は曲面形状への追随性に優れるため、曲率のやや大きい上肢や下肢の患部でも皺を作らず綺麗に貼付剤を貼り付けることができる。
本発明のプレート式及びローラー式の貼付用補助具は、テープ剤やパップ剤などの貼付剤を、背部や腰部など手の届きにくい患部及び上肢や下肢など曲面の患部に、正確に綺麗に貼ることができる。したがって、医薬品、医療、介護、スポーツなどの分野において特に有用である。
1…プレート式貼付用補助具1、11…プレート部、11a…プレート部の押し付け面、11b…プレート部の把持面、12…仮止め手段(凸部)、13…把持部。
2…プレート式貼付用補助具2、21…プレート部、21a…プレート部の押し付け面、21b…プレート部の把持面、22…仮止め手段(凸部)、23…付勢部材(バネ)。
3…プレート式貼付用補助具3、31…プレート部、31a…プレート部の押し付け面、31b…プレート部の把持面、32…凹溝、33…仮止め手段(凸部)、34…連結板。
4…プレート式貼付用補助具4、41…プレート部、41a…プレート部の押し付け面、42…凹溝。
5…プレート式貼付用補助具5、51…外枠体、52…プレート部、52a…プレート部の押し付け面、52b…プレート部の把持面、53…仮止め手段(凸部)、54…支持板、55…ストッパー板、56…押し部。
6…ローラー式貼付用補助具1、61…ローラー部、61a…ローラー部の押し付け面、62…仮止め手段(凸部)、63…支持部、64…把持部、65a,65b…ストッパー。
7…ローラー式貼付用補助具2、71…ローラー部、71a…ローラー部の押し付け面、72…仮止め手段(凸部)、73…付勢部材(バネ)、74…ロック機構(ノックカム)、74a…外筒部、74b…回転子、75…支持部、76a,76b…ストッパー。
P…貼付剤、P1…貼付剤に設けられた貫通部(穴)、P2…剥離ライナー、P3…支持体、P4…粘着面。

凸部が設けられる位置はプレート部の押し付け面であり、貼付剤を押し付け面にセットした状態で隣接する貼付剤の縁辺が外縁となる領域の周辺部となる。周辺部とは平面視で短手方向の中心線よりも短辺寄りの所定の領域、及び長手方向の中心線よりも辺寄りの所定の領域である。後述する貼付剤に設けられる貫通部に対応する位置となり、貼付剤をプレート部の押し付け面にセットした状態で、貼付剤の隣接するいずれか一方の縁辺から凸部の中心軸までの距離によって好ましい範囲が規定される。なお、全ての凸部を前後左右に対称な位置に設けるのではなく、一部の凸部を非対称な位置に設けてもよい。
貫通部の数は少なくとも2つである。短辺中央近傍に2つ、四隅近傍に4つ、四隅と長辺中央近傍に計6つなどが例示される。貼付剤を仮止めする作業性、好適な保持力、円滑な着脱性等の観点から四隅近傍に4つが好ましい。貫通部が設けられる位置は貼付剤の周辺部であり、周辺部とは平面視で短手方向の中心線よりも短辺寄りの所定の領域、及び長手方向の中心線よりも辺寄りの所定の領域である。前述のプレート部の押し付け面に設けられる凸部に対応する位置となる。なお、全ての貫通部を前後左右に対称な位置に設けるのではなく、一部の貫通部を非対称な位置に設けてもよい。

Claims (10)

  1. 貼付剤を仮止めして身体に押し付けるためのプレート部と、該プレート部の押し付け面に設けられた仮止め手段と、を備えた貼付剤の貼付用補助具において、
    前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部が設けられており、前記仮止め手段が前記プレート部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなり、前記少なくとも2つの貫通部と前記少なくとも2つの凸部とを互いに係合させることにより、前記貼付剤が前記プレート部の押し付け面に仮止めされることを特徴とする、前記貼付剤の貼付用補助具。
  2. 貼付剤を仮止めして身体に押し付けるためのローラー部と、該ローラー部の押し付け面に設けられた仮止め手段と、前記ローラー部を回動自在に軸支する支持部と、該支持部に連結された把持部と、を備えた貼付剤の貼付用補助具において、
    前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部が設けられており、前記仮止め手段が前記ローラー部の押し付け面の周辺部に設けられた少なくとも2つの凸部からなり、前記少なくとも2つの貫通部と前記少なくとも2つの凸部とを互いに係合させることにより、前記貼付剤が前記ローラー部の押し付け面に仮止めされることを特徴とする、前記貼付剤の貼付用補助具。
  3. 貫通部が略円形の穴であり、凸部が略円柱形状又は略円錐形状であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の貼付剤の貼付用補助具。
  4. プレート部又はローラー部の押し付け面が弾性素材から形成されており、押し付ける力に対応して前記押し付け面が身体の形状に沿って変形できることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の貼付剤の貼付用補助具。
  5. プレート部の押し付け面の少なくとも一方向に延在して複数の凹溝が設けられており、押し付ける力に対応して前記押し付け面が身体の形状に沿って変形できることを特徴とする、請求項1、3及び4の何れかに記載の貼付剤の貼付用補助具。
  6. 凸部がプレート部又はローラー部の押し付け面に直交する方向に摺動可能に設けられており、押し付ける力に対応して前記凸部が前記プレート部又はローラー部の内側に収納されることを特徴とする、請求項1乃至5の何れかに記載の貼付剤の貼付用補助具。
  7. 凸部がプレート部又はローラー部の押し付け面から外側に向かって弾性部材により付勢されていることを特徴とする、請求項6に記載の貼付剤の貼付用補助具。
  8. 凸部の基部にロック機構が設けられており、前記凸部の先端部が押し付け面と略同一面まで押し込まれるとロックされることを特徴とする、請求項7に記載の貼付剤の貼付用補助具。
  9. さらに、プレート部の外周側面及び/又は把持面に隣接して配置された外枠体を備え、前記プレート部の周辺部に押し付け面に直交する少なくとも2つの貫通孔が設けられ、少なくとも2つの凸部が前記少なくとも2つの貫通孔に貫装され、前記少なくとも2つの凸部の基部が前記プレート部の把持面側で前記外枠体に連結され、前記プレート部が前記少なくとも2つの凸部及び前記外枠体に対して摺動可能に構成されていることを特徴とする、請求項1及び3乃至5の何れかに記載の貼付剤の貼付用補助具。
  10. 支持体と、該支持体の片面に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着面に剥離可能に被覆された剥離ライナーとを備えた貼付剤を、身体の所望の部位に貼付する方法において、
    前記貼付剤の周辺部に表裏に貫通した少なくとも2つの貫通部を設ける段階と、請求項1乃至9の何れかに記載の貼付用補助具が備えるプレート部又はローラー部の押し付け面に設けられた少なくとも2つの凸部と前記少なくとも2つの貫通部とを係合させ、前記押し付け面に前記貼付剤を支持体側が対向するように仮止めする段階と、前記仮止めした貼付剤の剥離ライナーを剥がし粘着面を露出させて身体の所望の部位に押し当てる段階と、を含むことを特徴とする前記貼付剤の貼付方法。

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