JP2020039281A - 育苗装置およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明は育苗のための保温(冷却)、灌水、施肥を迅速かつ、均一にできる育苗装置を提供することを課題とする。
底板1上に載置された多数の蓄熱性ボール2と、
底板1に取付けられ、または蓄熱性ボール2間に挿通された温調パイプ3と、
蓄熱性ボール2上に配置された上板4と、を具備し、
前記上板4上で育苗する育苗装置である。
前記上板4に育苗用のトレイ7、底面給水シート9、養液フィルム10のいずれか一以上が配置された請求項1に記載の育苗装置である。
前記蓄熱性ボール2の実質的直径が6mm〜10mmであり、その熱伝導率が20〜60W/m・Kである請求項2に記載の育苗装置である。
小フレーム11外周に被覆される保温または保冷用のシート12と、
前記小フレーム11に取付られる冷却用および/または葉面散布用のミスト用パイプ15、上部温調パイプ14、のいずれか一つ以上のパイプを有する請求項1または請求項2に記載の育苗装置である。
前記小フレーム11の中間高さの位置に、前記上部温調パイプ14が配置され、
前記上板4に、ドリップ式給水パイプ20が配置された請求項4に記載の育苗装置である。
架台17を含む全体が任意形状の栽培ハウス19内に収納され、
前記小フレーム11を被覆するシート12が、前記架台17の上端部以上を被覆する請求項4又は請求項5のいずれかに記載の育苗装置である。
断熱シートにより育苗装置の上板を被覆した状態で、温調パイプ3に温水を供給して、上板より下方を所定温度に加温する蓄熱部加温工程と、
次いで、断熱シートを取り除き、加温された上板上に被育苗体を配置する工程と、
を具備することを特徴とする請求項1〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法である。
外気が高温となる季節には、前記育苗装置の上方を60cm〜200cmの幅のアーチ型または門型に、保冷用のシート12で被覆し、そのアーチ型または門型の内部の上方に設けたミストパイプ15から、冷却用ミストを装置内部に散布して、ミストの蒸発熱によりシート12で囲まれた装置内のみを冷却することを特徴とする請求項4〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法である。
外気が高温となる季節に、前記温調パイプ3および上部温調パイプ14に加温水を供給して育苗装置の土壌を殺菌してから、育苗を開始することを特徴とする請求項4〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法である。
そのため、上板4を均一に効率的に温度調整することができ、省エネルギーで清潔な環境で育苗することができる。
このようにすることにより、蓄熱性ボール2の加温および、その保温効果が高く、さらに省エネルギーで育苗できる。
このような蓄熱性ボールを使用することにより、さらに加温および保温効果が高く、省エネルギーの育苗ができる。
このように、小フレーム11の外周を保温または保冷用のシート12で覆うことにより、保温または保冷の効果が高くなり、さらに省エネルギーの育苗ができる。また、小フレーム11に各種パイプを設けたので、取付けが容易で、水等の散布が効率よく行え、加温または冷却効果が高く、灌水、施肥が容易にできる。
このように、各種パイプを配置することにより、灌水、ミスト散布、加温を効果的に行うことができる。
この発明によれば、各育苗ユニット16を軽量にして、それらを接続することにより、容易に大規模な育苗が可能となる。
そのため、育苗を迅速に行うことができると共に、苗を外気から保護することができる。
これにより、省エネルギーで、効果的に育苗範囲を冷却して、夏期における育苗を行うことができる。
それにより、安定した育苗が可能となる。
図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態を示し、図1はその分解斜視図、図4は同装置の組立て状態を示す横断面図。図5はその側面図である。
この育苗装置28は、合板等からなる底板1上に方形の枠部5が立ち上げ形成され、内部に断熱材6が収納され、その断熱材6上に温調パイプ3が配置されている。この温調パイプ3は、内部に温水又は冷水が供給されるものである。そして、この温調パイプ3を含んで、断熱材6上に蓄熱性ボール2が多数収納される。
蓄熱性ボール2は、黒体原料とセラミック基材、炭化珪素(SiC)、アルミナ(Al2O3)、窒化珪素(Si3N4)、小石のいずれか、又はまたは、それらの混合体であって、その実質的直径が6mm〜10mmで、その熱伝導率が20〜60W/m・Kであることが好ましい。
育苗装置28は、その上板4の上に養液フィルム10と底面給水シート9を順次積層しておくことが望ましい。養液フィルム10、底面給水シート9を介して、上板4の上にトレイ7が載置される。上板4の上にそのままトレイ7を載置しても良い。この例では、トレイ7として図3に示すような、樹脂材からなるものを使用できる。そして、その各カップ内に培土21が収納され、そこに種子や苗29が収納される。
この小フレーム11は、図1、図4に示す如く、その形状が育苗エリアを囲むアーチ型または門型に形成されている外枠11aを有し、その中間高さの位置に内枠11bを有している。そして、外枠11aの頂部にミストパイプ15が配置され、内枠11bには上部温調パイプ14が定間隔に配置される。
また、給水シート9(図1参照)上にはドリップ式給水管20を配管することができ、給水シート9上に給水を連続的または間欠的に供給する。
育苗ユニット16を連結して使用する場合、図8に示す如く、温調パイプ3は育苗装置28の長手方向に配置され、その幅方向に往路と復路とが交互に配置される。そして、各温調パイプ3がコネクタ18を介して、互いに接続することが好ましい。コネクタ18を介さずに連続的に接続することもできる。この例では、後述する後端のエンド育苗ユニット16の部分で流体流がUターンできるように、温調パイプ3がU字状に形成されている。
上部温調パイプ14は、温調パイプ3と同様の往路と復路の配管とすることができる。また、ミストパイプ15、ドリップ式給水管20も各育苗ユニット16間で互いに接続できるようにすることが好ましい。
これらの育苗ユニット16の連結体は、図4等に示す如く、支持板23を介して、架台17上に載置される。そして、育苗ユニット16の連結体は、図6に示すように、架台17を含む全体が任意形状の栽培ハウス19内に収納される。栽培ハウス19は、ハウスフレーム19aとハウスシート19bとからなる。
小フレーム11を被覆するシート12は、図4に示す如く、架台17の上端部以上を被覆するようにすることが好ましい。
また、図7は一例として配管を示した平面図である。同図にはバイオマスボイラ24と蓄熱槽25とメタン発酵槽26とが栽培ハウス19内に配置され、それらがヘッダ31に配管され、ヘッダ31を介して、各育苗ユニット16への温水又は冷水の供給と液肥の供給が行われる。図6ではドリップ式給水管20の配管の様子を示している。ミストパイプ15についても、ドリップ式給水管20と同様にヘッダ31に配管することができる。また、温調パイプ3及び上部温調パイプの両端はヘッダ31に配管し、循環できるようにしておくことが望ましい。
なお、図4において、ミストパイプ15は、マイクロバブルのミストを供給する灌水用パイプとして使用できるものであり、高温となる夏期において、シート12内を冷却するとともに、苗29に水を供給できるものである。なお、各育苗ユニット16には、図示しない排水配管を設けておくことが好ましい。
上記にそれぞれ紹介した実施形態において、温調パイプ3および上部温調パイプ14の内部を流通させる流体は適宜、変更可能である。
冬季においては、育苗ユニット16上に断熱シートを被覆し、温調パイプ3に温水を供給して、上板4より下方を所定温度に加熱する蓄熱部加熱工程を先ず行う。
次いで、断熱シートを取り除き、加温された上板4上に育苗体を配置する。
2 蓄熱性ボール
3 温調パイプ
4 上板
5 枠部
6 断熱材
7 トレイ
9 給水シート
10 養液フィルム
11 小フレーム
11a 外枠
11b 内枠
14 上部温調パイプ
15 ミストパイプ(含む灌水用パイプ)
16 育苗ユニット
17 架台
18 コネクタ
19 栽培ハウス
19a ハウスフレーム
19b ハウスシート
20 ドリップ式給水管
22 ソケット金具
23 支持板
24 バイオマスボイラ
25 蓄熱槽
26 メタン発酵槽
28 育苗装置
29 苗
31 ヘッダ
Claims (9)
- 底板(1)と、
底板(1)上に載置された多数の蓄熱性ボール(2)と、
底板(1)に取付けられ、または蓄熱性ボール(2)間に挿通された温調パイプ(3)と、
蓄熱性ボール(2)上に配置された上板(4)と、を具備し、
前記上板(4)上で育苗する育苗装置。 - 前記底板(1)の外周に枠部(5)が立上げ形成されると共に、前記底板(1)に断熱材(6)を介して、多数の前記蓄熱性ボール(2)が配置されており、
前記上板(4)に育苗用のトレイ(7)、底面給水シート(9)、養液フィルム(10)のいずれか一以上が配置された請求項1に記載の育苗装置。 - 前記蓄熱性ボール(2)が、黒体原料とセラミック基材、炭化珪素(SiC)、アルミナ(Al2O3)、窒化珪素(Si3N4)、小石のいずれか、またはそれらの混合体であって、
前記蓄熱性ボール(2)の実質的直径が6mm〜10mmであり、その熱伝導率が20〜60W/m・Kである請求項2に記載の育苗装置。 - 前記底板(1)または上板(2)または枠部(5)に、下端が立設されて育苗する小エリアを囲むアーチ型または門型の小フレーム(11)と、
小フレーム(11)外周に被覆される保温または保冷用のシート(12)と、
前記小フレーム(11)に取付られる冷却用および/または葉面散布用のミスト用パイプ(15)、上部温調パイプ(14)、のいずれか一つ以上のパイプを有する請求項1または請求項2に記載の育苗装置。 - 前記小フレーム(11)の上部に、前記ミスト用パイプ(15)が配置され、
前記小フレーム(11)の中間高さの位置に、前記上部温調パイプ(14)が配置され、
前記上板(4)に、ドリップ式給水パイプ(20)が配置された請求項4に記載の育苗装置。 - 前記育苗装置は、定形の大きさの育苗ユニット(16)に形成され、複数の育苗ユニット(16)が架台(17)上に配置され、各育苗ユニット(16)の各パイプがコネクタ(18)を介しまたは、連続的に接続され、
架台(17)を含む全体が任意形状の栽培ハウス(19)内に収納され、
前記小フレーム(11)を被覆するシート(12)が、前記架台(17)の上端部以上を被覆する請求項4又は請求項5のいずれかに記載の育苗装置。 - 前記育苗装置の使用方法において、
断熱シートにより育苗装置の上板を被覆した状態で、温調パイプ(3)に温水を供給して、上板より下方を所定温度に加温する蓄熱部加温工程と、
次いで、断熱シートを取り除き、加温された上板上に被育苗体を配置する工程と、
を具備することを特徴とする請求項1〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法。 - 前記育苗装置の使用方法において、
外気が高温となる季節には、前記育苗装置の上方を60cm〜200cmの幅のアーチ型または門型に、保冷用のシート(12)で被覆し、そのアーチ型または門型の内部の上方に設けたミストパイプ(15)から、冷却用ミストを装置内部に散布して、ミストの蒸発熱によりシート(12)で囲まれた装置内のみを冷却することを特徴とする請求項4〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法。 - 前記育苗装置の使用方法において、
外気が高温となる季節に、前記温調パイプ(3)及び上部温調パイプ(14)に加温水を供給して育苗装置の土壌を殺菌してから、育苗を開始することを特徴とする請求項4〜請求項6に記載の育苗装置の使用方法。
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JPS5796665U (ja) * | 1980-12-04 | 1982-06-14 | ||
JPS589622A (ja) * | 1981-07-07 | 1983-01-20 | 井関農機株式会社 | 育苗装置 |
JPH0354152U (ja) * | 1989-09-28 | 1991-05-24 |
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