JP2020038120A - 食品の検査方法及びプラスチックコンテナ - Google Patents

食品の検査方法及びプラスチックコンテナ Download PDF

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Kenichi Tago
健一 夛胡
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正夫 橘内
拓 横井
Hiroshi Yokoi
拓 横井
泰一 渡
Yasukazu Watari
泰一 渡
徳宏 森本
Norihiro Morimoto
徳宏 森本
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Abstract

【課題】コンテナに収容されて処理された食品に混在する異物を検出できる食品の検査方法を提供する。【解決手段】食品Fをプラスチックコンテナに収容した状態で処理する処理工程と、処理工程で処理された食品Fを金属検査装置30で検査する検査工程と、からなる食品Fの検査方法であって、処理工程で用いるプラスチックコンテナは、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有するプラスチック樹脂で形成されており、検査工程は、帯磁手段31により、金属a(MS)を帯磁させる帯磁工程と、1×10−5T(テスラ)以下の磁力を検出可能な磁気検出手段32により、帯磁した金属a(MS)を検出する検出工程と、を含むものである。【選択図】図3

Description

本発明は、食品の検査方法及びプラスチックコンテナに関する。
<背景技術の説明−1>
近年、葉野菜、カット野菜などの食品は、脱水処理工程で、予備洗浄工程や本洗浄工程で表面に付着した洗浄水(洗浄液)の水切りが行われている(特許文献1参照)。
<特許文献1の説明−1>
特許文献1(段落0027、図1−4参照)には、合成樹脂製の脱水篭に、野菜を詰めて、脱水機の回転槽に装填し、回転槽を回転させることにより、水分を除去するものが記載されている。
<背景技術の説明−2>
ところで、食品に異物が混在していると、健康、衛生及び安全上において好ましくないため、検査工程では、金属検査装置などを用いて、異物を検出している(特許文献2及び3参照)。
<要望される技術−1>
しかしながら、金属検査装置は、食品に混在する金属を検出するものであり、プラスチック樹脂などの非金属の異物が混在した場合には、異物を検出することができない。
<要望される技術−2>
例えば、上述した脱水処理工程では、合成樹脂(プラスチック樹脂)製の脱水篭(コンテナ)に、遠心力や振動が繰り返し作用するため、コンテナが欠損又は破損することがあり、プラスチック樹脂の破片が食品に混在することがあるため、コンテナの破片を検出できる検査装置が望まれていた。
特開平10−075755号公報 特開2006−098117号公報 特開平07−012952号公報
<背景技術の課題>
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテナに収容されて処理された食品に混在する異物を検出できる食品の検査方法を提供することにある。
また、他の目的は、コンテナの破片が食品に混在しても、異物として検出できるプラスチックコンテナを提供することにある。
<請求項1の内容>
このような目的を達成するため、本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明は、食品をプラスチックコンテナに収容した状態で処理する処理工程と、前記処理工程で処理された前記食品を金属検査装置で検査する検査工程と、からなる食品の検査方法であって、前記処理工程で用いる前記プラスチックコンテナは、マルテンサイト化ステンレス鋼を含有するプラスチック樹脂で形成されており、前記検査工程は、帯磁手段により、金属を帯磁させる帯磁工程と、1×10−5T(テスラ)以下の磁力を検出可能な磁気検出手段により、帯磁した前記金属を検出する検出工程と、を含むものである。
<請求項2の内容>
(2)本発明は、上記(1)の構成において、前記プラスチックコンテナは、プラスチック樹脂に対して0.5質量%以上10質量%以下の前記マルテンサイト化ステンレス鋼を含有するものである。
<請求項3の内容>
(3)本発明は、上記(1)又は(2)の構成において、前記マルテンサイト化ステンレス鋼は、繊維化ステンレス鋼である。
<請求項4の内容>
(4)本発明は、食品を収容可能なプラスチックコンテナであって、プラスチック樹脂に対して0.5質量%以上10質量%以下のマルテンサイト化ステンレス鋼を含有するプラスチック樹脂で形成されているものである。
<請求項5の内容>
(5)本発明は、上記(4)の構成において、前記マルテンサイト化ステンレス鋼は、繊維化ステンレス鋼である。
本発明によれば、コンテナに収容されて処理された食品に混在する異物を検出できる食品の検査方法を提供することができる。
また、コンテナの破片が食品に混在しても、異物として検出できるプラスチックコンテナを提供することができる。
本発明に係る実施形態のプラスチックコンテナを示す概略図である。 本発明に係る実施形態の食品の検査方法を含む食品の処理方法を示すフロー図である。 本発明に係る実施形態の食品の検査方法に用いられる金属検査装置を示す概略図である。 金属検査装置を上面視で拡大した概略図である。
<実施形態の説明−1>
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。
<実施形態の説明−2>
まず、食品Fを収容するプラスチックコンテナ10について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る実施形態のプラスチックコンテナ10を示す概略図である。
<コンテナの構成−1>
プラスチックコンテナ10は、食品Fを収容可能なザル(カゴ)状の容器であり、プラスチック樹脂Pで形成されている。プラスチックコンテナ10の寸法は、最大で、直径500mm、高さ500mm程度のもので、30Lから50L程度の内容量を有している。ただし、食品Fの処理工程によっては、ザルのような開口を有さないバケツ状の容器であってもよく、略円筒形でなく、角形であってもよい。
<コンテナの構成−2>
プラスチック樹脂Pは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などを主成分とし、プラスチック樹脂Pに対して0.5質量%以上10質量%以下、好ましくは1質量%以上3質量%以下のマルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有している。このプラスチック樹脂Pを射出成形などで成形加工することにより、プラスチックコンテナ10が形成される。
<コンテナの構成−3>
マルテンサイト化ステンレス鋼MSは、ステンレス鋼(特に、SUS304)を深絞り加工、曲げ加工、引張加工などの冷間加工することにより、マルテンサイト相が誘起された加工誘起マルテンサイト変態のステンレス鋼である。この加工誘起マルテンサイト変態により、ステンレス鋼は、帯磁性又は着磁性が良好になる。なお、SUS304以外の例えば、SUS304LやSUS316では、冷間加工してもマルテンサイト相が誘起され難い。
<コンテナの構成−4>
プラスチック樹脂Pにマルテンサイト化ステンレス鋼MSを混合させる場合、ステンレス鋼を、例えば、直径11μmで長さ7mm程度の短繊維状に繊維化したものを用いるとよい。棒状のステンレス鋼を引き伸ばす引張加工を行うことで、より細い針金や更に細い繊維が得られるとともに、マルテンサイト相も誘起されるため、効率よくマルテンサイト化ステンレス鋼MSを製造することができる。このとき、引張加工後に酸洗いを行うことで、繊維中の外側に、ステンレス鋼の酸化皮膜(不動態化皮膜)が形成され、繊維の内側に、マルテンサイト相が誘起された、繊維化ステンレス鋼となる。
<コンテナの構成−5>
なお、プラスチック樹脂Pに、ステンレス鋼を粉末状にしたマルテンサイト化ステンレス鋼MSを混合すると、主成分への分散性を向上させることができるが、針金や更に細い繊維から、粉末を形成する必要があり、生産性が悪化するため、コストが上昇する。
<プラスチックコンテナの構成−6>
このように、プラスチックコンテナ10は、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを含んで形成されているため、振動や衝突、経年劣化などで破損した場合、破片Bには、マルテンサイト化ステンレス鋼MSが含まれることになる。例えば、破片Bの寸法が2mm×2mm程度のとき、上述した繊維化ステンレス鋼は、10本程度含まれることになる。
<実施形態の説明−3>
つづいて、食品Fの処理方法について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明に係る実施形態の食品Fの検査方法を含む食品Fの処理方法を示すフロー図である。
<食品の検査方法及び処理方法の全体構成−1>
食品Fに混在する金属異物の検査は、処理工程S1と、検査工程S3と、を少なくとも含んで行われるものであり、必須の工程ではないが、これ以外に例えば、処理工程S1と検査工程S3との間に袋詰工程S2を含んだり、検査工程S3の後に後工程S4を含んだりして、食品Fの処理が行われている。処理される食品Fは、加工処理前の野菜や果実などであるが、加工処理後の加工品や調理品などであってもよい。
<処理工程の構成−1>
処理工程S1は、上述したプラスチックコンテナ10を用いて食品Fに各種加工・処理を行う工程、例えば、洗浄工程S11、脱水(水切り)工程S12、茹(ボイル)工程などを含むものである。
<処理工程の構成−2>
洗浄工程S11は、食品Fを収容したプラスチックコンテナ10を、洗浄水に浸漬して泥、ゴミ、害虫などの付着物を洗浄するものである。
<処理工程の構成−3>
脱水工程S12は、上記特許文献3の特開平07−012952号公報に開示されたような脱水機に、プラスチックコンテナ10を装填し、遠心力により水切りを行うものである。このように、遠心力や振動が作用する脱水工程S12でも、プラスチックコンテナ10を使用することがある。
<処理工程の構成−4>
ただし、すべての工程で、食品Fがプラスチックコンテナ10に収容された状態である必要はなく、いずれかの工程で、あるいは、各工程間の移送の間だけでも、食品Fがプラスチックコンテナ10に収容された状態であればよい。つまり、食品Fをプラスチックコンテナ10に収納した状態があれば、加工でも移送でも処理工程S1と称することができる。
<袋詰工程の構成−1>
袋詰工程S2は、水切りされた食品Fを計量して、定量(定重量)ごとに、ロボット又は作業者が袋やパックに詰め込むものである。
<検査工程の構成−1>
検査工程S3は、処理工程S1で処理された食品Fを金属検査装置30で検査するもので、帯磁工程S31と、検出工程S32と、を更に含むものであるが、詳細は後述する。
<後工程の構成−1>
後工程S4は、袋詰めされた食品Fを、複数個でまとめたり、束ねたりして梱包体に収納し、別工場・倉庫や商店に出荷するものである。
<実施形態の説明−4>
つぎに、食品Fに混在する金属異物を検出する金属検査装置30について、図3に基づいて説明する。図3は、本発明に係る実施形態の食品Fの検査方法に用いられる金属検査装置30を示す概略図である。図4は、金属検査装置30を上面視で拡大した概略図である。
<金属検査装置の全体構成−1>
図3に示される金属検査装置30は、帯磁手段31と、磁気検出手段32と、搬送手段33と、を少なくとも備えている。この金属検査装置30で検査される食品Fは、少なくとも一度はプラスチックコンテナ10に収容されて、処理されたものである。そして、これらの食品F中に混在し得る異物としては、例えば、加工処理装置などの金属部品の破片Bやプラスチックコンテナ10の破片Bであり、金属異物として検出されるものである。
<搬送手段の構成−1>
搬送手段33は、袋詰めされた食品F、場合によっては加工処理されたままの食品Fを前工程から、帯磁手段31による帯磁工程S31、磁気検出手段32による検出工程S32を経て後工程S4へと搬送するもので、コンベアベルト33aの表面に食品Fを載置して搬送する、ベルトコンベアなどで構成されている。搬送手段33は、3m/分から50m/分程度の搬送速度で食品Fを搬送する。
<帯磁手段の構成−1>
帯磁手段31は、搬送手段33の上方に配置された永久磁石31aと、搬送手段33のコンベアベルト33aの下方(裏側)に、永久磁石31aと対向して配置された永久磁石31bとで構成され、帯磁可能な金属材料を帯磁させる。なお、帯磁手段31の永久磁石31a,31bは、対向して配置されるものに限らず、搬送方向に位置が異なっていてもよい。また、磁力の大きさによっては、永久磁石31a,31bの少なくとも一方が配置されているものでもよい。
<磁気検出手段の構成−1>
磁気検出手段32は、1×10−5T(テスラ)以下の磁力を検出可能なもので、例えば、フラックスゲート式磁気センサ、磁気インピーダンス(MI)素子式センサ、超伝導量子干渉(SQUID)素子式センサ、磁気抵抗(MR)素子式センサなどセンサ素子32aで構成されている。このうちフラックスゲート式磁気センサは、高透磁率を有する軟磁性体と、検出コイルとから誘導起電力を測定することにより磁力を検出するもので、1×10−9Tから1×10−3Tまでの磁力を高精度検出でき、方位計測機器に地磁気センサとして一般的に使用されていることから、比較的低価格で入手できる点で好ましく、MI素子は、1×10−7Tから1×10−3Tまでの磁力を高精度検出できる点で好ましい。
<磁気検出手段の構成−2>
なお、SQUID素子は、超高感度であるが、環境の影響を受け易いため取扱が困難であり、ホール素子は、最低でも1×10−4T程度の磁力を必要とするため、好ましいものではない。
<磁気検出手段の構成−3>
そして、磁気検出手段32は、搬送手段33のコンベアベルト33aの下方(裏側)で、搬送方向に対して直交する方向に沿って、設置されている。具体的には、磁気検出手段32は、複数の上述したセンサ素子32aで構成されており、10mmから50mm程度、好ましくは10mmから30mm程度で略等間隔に設置されている。そして、センサ素子32aは、検出方向以外の外部からの磁気を遮断する性能に優れた磁気シールド32bで形成される磁気シールド空間内に設置されている(図4参照)。
<検査工程の構成−2>
ここで、金属検査装置30を用いた食品Fに混在する金属異物の検査方法について、説明する。
<検査工程の構成−3>
図2に戻って、処理工程S1で処理された食品Fを金属検査装置30で検査する検査工程S3は、帯磁手段31により、金属aを帯磁させる帯磁工程S31と、1×10−5T以下の磁力を検出可能な磁気検出手段32により、帯磁した金属aを検出する検出工程S32と、を含むものである。
<検査工程の構成−4>
帯磁工程S31では、帯磁手段31により、食品Fに混在する金属aを帯磁させる。
<検査工程の構成−5>
検出工程S32では、1×10−5T以下の磁力を検出可能な磁気検出手段32により、帯磁した金属aを検出する。
<検査工程の構成−6>
検出工程S32において、磁気検出手段32により、帯磁した金属aを検出した場合、金属異物である破片Bの混在を音又は光により報知する報知手段(図なし)を作動させたり、搬送手段33を停止させたりしてもよい。
<検出精度試験結果−1>
ここで、プラスチック樹脂Pに対するマルテンサイト化ステンレス鋼MSの含有率と、プラスチックコンテナ10の破片Bの寸法と、検出精度との関係について、実施例とともに説明する。
<検出精度試験結果−2>
実施例1〜3では、ポリプロピレン樹脂に対するマルテンサイト化ステンレス鋼MSの含有率を変化させるとともに、サイズを変化させ、また、比較例1〜3では、ポリプロピレン樹脂に対する酸化鉄(四酸化三鉄)の含有率を変化させ、それぞれ試験片を作製した。その後、フラックスゲート式磁気センサを有する実施形態の金属検査装置30で、試験片の検出試験を行った。その検出精度試験の結果を表1に示す。
<検出精度試験結果−3>
◎:安定して検出可、○:検出可、△:ノイズを誤検出、×:検出不可
<検出精度試験結果−4>
マルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有した試験片は、いずれのサイズであっても、検出することが可能であり、ノイズを誤検出することもなかった。一方、酸化鉄を含有した試験片は、30質量%の含有率かつ直径2mm×長さ20mmのもので、ようやく検出することが可能であった。このことから、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有する試験片は、サイズが酸化鉄を含有する試験片の1/10の大きさであっても、また、質量が酸化鉄を含有する試験片の質量の1/10以下の重さであっても、磁気検出手段32で検出することができる。
<材料強度試験結果−1>
つぎに、プラスチック樹脂Pに対するマルテンサイト化ステンレス鋼MSの含有率と、材料強度との関係について、実施例とともに説明する。
<材料強度試験結果−2>
試験片を作製し、衝撃試験(アイゾット衝撃試験又はシャルピー衝撃試験)、曲げ試験を行い、衝撃強さ、曲げ強さ、曲げ弾性率を求めた。そして、ポリプロピレン樹脂のみの試験片(比較例4)の材料強度を100とする、実施例2〜3及び比較例5の材料強度の相対値を求めた。その材料強度試験の結果を表2に示す。
<材料強度試験結果−3>
<材料強度試験結果−4>
マルテンサイト化ステンレス鋼MSの含有した実施例2〜3では、比較例4に対して、衝撃強さが劣っているが、曲げ強さ及び曲げ弾性率は、酸化鉄を含有した比較例5と同等の数値が得られているため、コンテナなどの容器に使用する場合には、材料強度に問題が起こらないといえる。
<実施形態の効果−1>
以上、説明した実施形態の効果について述べる。
実施形態の食品Fの検査方法は、食品Fをプラスチックコンテナ10に収容した状態で処理する処理工程S1と、処理工程S1で処理された食品Fを金属検査装置30で検査する検査工程S3と、からなる食品Fの検査方法であって、処理工程S1で用いるプラスチックコンテナ10は、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有するプラスチック樹脂Pで形成されており、検査工程S3は、帯磁手段31により、金属aを帯磁させる帯磁工程S31と、1×10−5T(テスラ)以下の磁力を検出可能な磁気検出手段32により、帯磁した金属aを検出する検出工程S32と、を含むものである。これにより、プラスチックコンテナ10を使用する処理工程S1が上流にあって、プラスチックコンテナ10が破損し、破片Bが食品Fに混在していたとしても、破片Bには、マルテンサイト化ステンレス鋼MSが含まれているため、金属検査装置30で破片Bを検出することができる。なお、プラスチックコンテナ10に起因しない金属異物である金属aも混入されていれば、当然検出される。
<実施形態の効果−2>
また、マルテンサイト化ステンレス鋼MSがプラスチックコンテナ10の表面に露出していたとしても、錆が発生し難いため、食品衛生上の問題が起こらない。さらに、マルテンサイト化ステンレス鋼MSは、四酸化三鉄(Fe)、ガンマ型三酸化二鉄(Fe)などの酸化鉄よりも磁気検出手段32による検出精度が安定している。
<実施形態の効果−3>
実施形態の食品Fの検査方法では、プラスチックコンテナ10は、プラスチック樹脂Pに対して0.5質量%以上10質量%以下のマルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有する。これにより、軽量なプラスチックコンテナ10の質量をほぼ維持したまま、磁気検出手段32による検出が可能であり、また検出精度に影響を与えることがない。なお、マルテンサイト化ステンレス鋼MSの含有率が低過ぎる(例えば、0.5質量%未満)と、均一に分布しないことがあるため、安全性を考慮すると、0.5質量%以上が好ましい。
<実施形態の効果−4>
実施形態の食品Fの検査方法では、マルテンサイト化ステンレス鋼MSは、繊維化ステンレス鋼である。これにより、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを容易に製造又は入手することができる。繊維化ステンレス鋼は、市販されているマルテンサイト系ステンレス鋼の粉末よりも、硬度が低く、プラスチック樹脂に含有していたとしても、プラスチックコンテナ10を成形する成形金型を損傷又は磨耗する量が小さくなるため、よりプラスチックコンテナ10に使用する有用性が高くなる。
<実施形態の効果−5>
実施形態のプラスチックコンテナ10は、食品Fを収容可能なプラスチックコンテナ10であって、プラスチック樹脂Pに対して0.5質量%以上10質量%以下のマルテンサイト化ステンレス鋼MSを含有するプラスチック樹脂Pで形成されている。これにより、プラスチックコンテナ10が破損し、その破片Bが食品Fに混在していたとしても、後工程において金属検査装置30で破片Bを検出することができる。また、マルテンサイト化ステンレス鋼MSがプラスチックコンテナ10の表面に露出していたとしても、錆が発生し難いため、食品衛生上の問題が起こらない。
<実施形態の効果−6>
実施形態のプラスチックコンテナ10では、マルテンサイト化ステンレス鋼MSは、繊維化ステンレス鋼である。これにより、マルテンサイト化ステンレス鋼MSを容易に製造又は入手することができるから、プラスチックコンテナ10のコストを抑えることができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
<変形例の説明−1>
上記実施形態では、袋詰めした食品Fを搬送手段33で搬送しながら、連続的に検査していたが、断続的に検査してもよいし、搬送手段33を有さない金属検査装置30、例えば、手持ち式金属探知機などで検査してもよい。
10 プラスチックコンテナ
P プラスチック樹脂、MS マルテンサイト化ステンレス鋼(金属)
30 金属検査装置
31 帯磁手段、31a,31b 永久磁石
32 磁気検出手段、32a センサ素子 32b 磁気シールド
33 搬送手段、33a コンベアベルト
F 食品、a 金属、B 破片

Claims (5)

  1. 食品をプラスチックコンテナに収容した状態で処理する処理工程と、
    前記処理工程で処理された前記食品を金属検査装置で検査する検査工程と、からなる食品の検査方法であって、
    前記処理工程で用いる前記プラスチックコンテナは、マルテンサイト化ステンレス鋼を含有するプラスチック樹脂で形成されており、
    前記検査工程は、
    帯磁手段により、金属を帯磁させる帯磁工程と、
    1×10−5T(テスラ)以下の磁力を検出可能な磁気検出手段により、帯磁した前記金属を検出する検出工程と、を含む
    ことを特徴とする食品の検査方法。
  2. 前記プラスチックコンテナは、プラスチック樹脂に対して0.5質量%以上10質量%以下の前記マルテンサイト化ステンレス鋼を含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の食品の検査方法。
  3. 前記マルテンサイト化ステンレス鋼は、繊維化ステンレス鋼である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の食品の検査方法。
  4. 食品を収容可能なプラスチックコンテナであって、
    プラスチック樹脂に対して0.5質量%以上10質量%以下のマルテンサイト化ステンレス鋼を含有するプラスチック樹脂で形成されている
    ことを特徴とするプラスチックコンテナ。
  5. 前記マルテンサイト化ステンレス鋼は、繊維化ステンレス鋼である
    ことを特徴とする請求項4に記載のプラスチックコンテナ。
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CN114063179A (zh) * 2021-10-27 2022-02-18 福建省农业科学院植物保护研究所 一种入侵生物跨境智能监测设备
CN114063179B (zh) * 2021-10-27 2023-10-27 福建省农业科学院植物保护研究所 一种入侵生物跨境智能监测设备

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