本発明の方法は、化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(または医薬として許容されるその塩)を、それを必要とする対象に投与することを含む。化合物1は以下の構造:
を有する。化合物1は強力なHCVプロテアーゼ阻害剤であり、米国特許出願公開第2012/0070416号に記載されている。
化合物2は以下の構造:
を有する。化合物2は強力なNS5A阻害剤であり、米国特許出願公開第2012/0220562号に記載されている。
HCV治療のための現在のケアの標準(SOC)には、一連のインターフェロン、例えばペグ化インターフェロン(例えばペグ化インターフェロン−アルファ−2aまたはRocheによるPEGASYSやSchering−PlaughによるPEG−INTRONなどのペグ化インターフェロンアルファ−2b)および抗ウイルス剤のリバビリン(例えばRocheによるCOPEGUS、Schering−PlaughによるREBETOLまたはThree Rivers PharmaceuticalsによるRIBASPHERE)の治療が含まれる。治療はC型肝炎ウイルスの遺伝子型によって、24−48週間継続することが多い。他のインターフェロンとしては、インターフェロン−アルファ−2a(例えばRocheによるRoferon−A)、インターフェロン−アルファ−2b(例えばSchering−PlaughによるIntron−A)およびインターフェロンアルファコン−1(コンセンサスインターフェロン)(例えばValeantによるInfergen)が挙げられるが、これらに限定されない。
インターフェロン/リバビリンを基にした治療は肉体的に負担の大きいことがあり、ある場合に一時的な身体障害を引き起こし得る。かなりの割合の患者が、「インフルエンザ様」症候群(最もよくあるのは、毎週のインターフェロンの注射後の数日経験することである)から、貧血、心血管系の事象および自殺や自殺念慮などの精神医学上の問題を含めた重篤な有害事象に及ぶ副作用を一通り経験することになる。後者は患者の経験する生理的なストレスによって悪化する。リバビリンもまた、貧血、高丸剤数負担(例えば1日あたり5−6個の丸剤を1日2回に分ける)および出産可能時期の女性での使用を制限する催奇性を含めて、多くの副作用を有する。
本発明の方法は、インターフェロンまたはリバビリンを用いることなく、さらに短期間に、例えば、限定はないが、12週間以下の治療継続期間、あるいは11週間以下の治療継続期間、あるいは10週間以下の治療継続期間、あるいは9週間以下の治療継続期間、あるいは8週間以下の治療継続期間、あるいは7週間以下の治療継続期間、あるいは6週間以下の治療継続期間、あるいは5週間以下の治療継続期間、あるいは4週間以下の治療継続期間、またはあるいは3週間以下の治療継続期間に、HCV感染の有効な治療を提供する。
一態様では、本発明は、12週間以下、あるいは8週間以下の継続期間に、インターフェロンおよびリバビリンの非存在下で少なくとも2種のDAAを対象に投与することを含む、対象におけるHCV感染を治療するための方法を特徴とする。いわば本法はインターフェロンおよびリバビリンを排除するものである。当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、同一のまたは異なる投薬頻度で、共に投与され、または別個にもしくは独立して投与され得る。好ましくは、当該少なくとも2種のDAAは1日1回投与される。これらはまた例えば1日2回または1日3回投与され得る。
本発明の方法の有効性を表現するために様々な尺度が使用され得る。そのような尺度の1つがSVRであり、本明細書で使用する場合にSVRは、療法終了時および療法終了後少なくとも8週間の間にウイルスが検出されない(SVR8)こと、すなわち、好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも12週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR12)、さらに好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも16週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR16)、非常に好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも24週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR24)を意味する。SVR24はしばしば治癒の機能上の定義と考えられるが、一方で、治療後24週間未満での高率のSVR(例えばSVR8またはSVR12)は、高率のSVR24を予測し得るものである。
いくつかの実施形態では、本発明の治療レジメンは、HCV感染を有する対象集団(例えば治療未経験の対象)を治療することを含み、そのレジメンは12週間以下の継続期間に、または本明細書に開示した他の継続期間に、少なくとも2種のDAAを対象に投与することを含むが、ここで当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、集団の少なくとも約70%に、あるいは集団の少なくとも約75%に、あるいは集団の少なくとも約80%に、あるいは集団の少なくとも約85%に、あるいは集団の少なくとも約90%に、あるいは集団の少なくとも約95%に、あるいは集団の約100%に、SVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすのに有効な量で対象に投与される。いくつかの実施形態では、本発明の投与レジメンは、HCV感染を有するIFN経験対象(例えばインターフェロン非応答者)の集団を治療することを含み、本法は12週間以下の継続期間に、または本明細書に開示した他の継続期間に、少なくとも2種のDAAを対象に投与することを含むが、ここで当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、集団の少なくとも約50%に、あるいは集団の少なくとも約55%に、あるいは集団の少なくとも約60%に、あるいは集団の少なくとも約65%に、あるいは集団の少なくとも約70%に、あるいは集団の少なくとも約75%に、あるいは集団の少なくとも約80%に、あるいは集団の少なくとも約85%に、あるいは集団の少なくとも約90%に、あるいは集団の少なくとも約95%に、あるいは集団の約100%に、SVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすのに有効な量で対象に投与される。
思いがけないことに、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)との組合せを使用する、12週間以下の継続期間のインターフェロンフリーでありリバビリンフリーである治療は、著しいSVRを達成することができる。
したがって、一態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそれを必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は8週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを受けることのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療は、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は7週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は6週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はいが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は5週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は4週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は3週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は24週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は13週間から23週間(例えば、治療の継続期間は13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23週間から選択される。)継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は12週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。この出願で使用する場合、HCVポリメラーゼ阻害剤はヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤または非ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤であり得る。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は11週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は10週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者に有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は9週間継続するが、どのインターフェロンおよびどのリバビリンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
本明細書に記載したそれぞれの態様、実施形態、例または方法では、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は、例えば、限定はないが、1日1回100mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は、例えば、限定はないが、1日1回50mgから500mg投与することができる。さらに好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回200mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与することができる。非常に好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与することができる。好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回120mg投与することができる。同じく好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回240mg投与することができる。
本発明の方法は、未経験の患者または治療経験のある患者を治療するために使用することができる。治療経験のある患者としては、インターフェロン非応答者(例えば無応答者)、部分応答者および再発者が挙げられる。本発明の方法はまた、インターフェロン治療のための候補者ではない患者を治療するために使用される。インターフェロン治療のための候補者ではない患者としては、以下の群、すなわちインターフェロンに不寛容な患者、インターフェロン治療を受けることを拒否した患者、インターフェロンを受けることを除外する医学的状態である患者およびインターフェロンを受けることによって副作用または感染の危険性が高められている患者のうち1種以上が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載したどの方法においても、化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、1種以上の追加のDAAを場合によって治療レジメンに使用することができる。これらの追加のDAAは、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVのヌクレオシドポリメラーゼまたはヌクレオチドポリメラーゼの阻害剤、HCV非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、HCV NS3B阻害剤、HCV NS4A阻害剤、HCV NS5A阻害剤、HCV NS5B阻害剤、HCV侵入阻害剤、シクロフィリン阻害剤またはそれらの組合せであり得る。
この目的のための好適なHCVプロテアーゼ阻害剤としては、テラプレビル(Vertex)、ボセプレビル(Merck)、BI−201335(Boehringer Ingelheim)、GS−9451(Gilead)およびBMS−650032(BMS)が挙げられるが、これらに限定されない。他の適したプロテアーゼ阻害剤としては、ACH−1095(Achillion)、ACH−1625(Achillion)、ACH−2684(Achillion)、AVL−181(Avila)、AVL−192(Avila)、BMS−650032(BMS)、ダノプレビル(RG7227/ITMN−191、Roche)、GS−9132(Gilead)、GS−9256(Gilead)、IDX−136(Idenix)、IDX−316(Idenix)、IDX−320(Idenix)、MK−5172(Merck)、ナルラプレビル(Schering−Plough Corp)、PHX−1766(Phenomix)、TMC−435(Tibotec)、バニプレビル(MK−7009、Merck)、VBY708(Virobay)、VX−500(Vertex)、VX−813(Vertex)、VX−985(Vertex)またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で使用するための好適な非ヌクレオシドHCVポリメラーゼ阻害剤としては、GS−9190(Gilead)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)およびVX−222(VCH−222)(Vertex&ViraChem)が挙げられるが、これらに限定されない。好適なヌクレオチドHCVポリメラーゼ阻害剤としては、PSI−7977(Gilead)およびPSI−938(Gilead)が挙げられるが、これらに限定されない。適したHCVポリメラーゼ阻害剤の他の適した非限定的な例としては、ANA−598(Anadys)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、BMS−791325(BMS)、フィリブビル、GL59728(Glaxo)、GL60667(Glaxo)、GS−9669(Gilead)、IDX−375(Idenix)、MK−3281(Merck)、テゴブビル、TMC−647055(Tibotec)、VCH−759(Vertex&ViraChem)、VCH−916(ViraChem)、VX−759(Vertex)、GS−6620(Gilead)、IDX−102(Idenix)、IDX−184(Idenix)、INX−189(Inhibitex)、MK−0608(Merck)、RG7128(Roche)、TMC64912(Medivir)、GSK625433(GlaxoSmithKline)、BCX−4678(BioCryst)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)またはそれらの組合せが挙げられる。ポリメラーゼ阻害剤は、GS−6620(Gilead)、IDX−102(Idenix)、IDX−184(Idenix)、INX−189(Inhibitex)、MK−0608(Merck)、PSI−7977(Gilead)、PSI−938(Gilead)、RG7128(Roche)、TMC64912(Medivir)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)またはそれらの組合せなどのヌクレオシドポリメラーゼまたはヌクレオチドポリメラーゼの阻害剤であり得る。ポリメラーゼ阻害剤はまた、PF−00868554(Pfizer)、ANA−598(Anadys)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、BMS−791325(BMS)、フィリブビル、GL59728(Glaxo)、GL60667(Glaxo)、GS−9669(Gilead)、IDX−375(Idenix)、MK−3281(Merck)、テゴブビル(Gilead)、TMC−647055(Tibotec)、VCH−759(Vertex&ViraChem)、VCH−916(ViraChem)、VX−222(VCH−222)(Vertex&ViraChem)、VX−759(Vertex)、またはそれらの組合せなどの非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤であり得る。
好適なNS5A阻害剤としては、BMS−790052(BMS)およびGS−5885(Gilead)が挙げられるが、これらに限定されない。適したNS5A阻害剤の非限定的な例としては、GSK62336805(GlaxoSmithKline)、ACH−2928(Achillion)、AZD2836(Astra−Zeneca)、AZD7295(Astra−Zeneca)、BMS−790052(BMS)、BMS−824393(BMS)、GS−5885(Gilead)、PPI−1301(Presidio)、PPI−461(Presidio)、A−831(Arrow Therapeutics)、A−689(Arrow Therapeutics)またはそれらの組合せが挙げられる。
適したシクロフィリン阻害剤の非限定的な例としては、アリスポリビル(alisporovir)(Novartis&Debiopharm)、NM−811(Novartis)、SCY−635(Scynexis)またはそれらの組合せが挙げられる。
適したHCV進入阻害剤の非限定的な例としては、ITX−4520(iTherx)、ITX−5061(iTherx)またはそれらの組合せが挙げられる。
本発明の方法に含めるのに適した他のDAA剤の具体的な例としては、AP−H005、A−831(Arrow Therapeutics)(NS5A阻害剤)、A−689(Arrow Therapeutics)(NS5A阻害剤)、INX08189(Inhibitex)(ポリメラーゼ阻害剤)、ITMN−191(Intermune/Roche)(NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤)、VBY−376(プロテアーゼ阻害剤)(Virobay)、ACH−1625(Achillion、プロテアーゼ阻害剤)、IDX136(Idenix、プロテアーゼ阻害剤)、IDX316(Idenix、プロテアーゼ阻害剤)、VX−813(Vertex)、SCH900518(Schering−Plough)、TMC−435(Tibotec)、ITMN−191(Intermune、Roche)、MK−7009(Merck)、IDX−PI(Novartis)、R7128(Roche)、PF−868554(Pfizer)(非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤)、PF−4878691(Pfizer)、IDX−184(Idenix)、IDX−375(Idenix、NS5Bポリメラーゼ阻害剤)、PPI−461(Presidio)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、GS−9190(Gilead)BMS−790052(BMS)、CTS−1027(Conatus)、GS−9620(Gilead)、PF−4878691(Pfizer)、RO5303253(Roche)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)、GSK62336805(GlaxoSmithKline)およびそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
場合によるこれらのHCV阻害剤のいくつかの化学構造を以下に供する。
本明細書に記載したどのHCV阻害剤もDAAも、治療処置または医薬製剤に使用する場合の適した塩の形状を包含する。
いくつかの実施形態では、本発明は、1aまたは1bなどのHCV遺伝子型1に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型2または3に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型2に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型3に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型4に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型5に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型6に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
どの特定の患者のための具体的な用量のレベルも、採用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食生活、投与時間、投与経路、排出速度、薬の組合せおよび治療を行っている疾患の重症度を含めた様々な要因に依存することを理解されたい。
本明細書に記載したどの方法においても、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを、単位用量剤形へ共に製剤化することができる。適した用量剤形の非限定的な例としては、液体または固体の用量剤形が挙げられる。好ましくは、化合物1と化合物2とは単一用量の固体剤形に製剤化されており、それらのDAAのうち少なくとも1種は非晶質の形態であるか、または非常に好ましくは、医薬として許容される水溶性のポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含むマトリックスに分子状に分散している。他方のDAAもまた、非結晶質の形態であるかもしくはマトリックスに分子状に分散するか、または異なる形態(例えば結晶質の形態)であり得る。さらに好ましくは、2種のDAAのそれぞれが非結晶質の形態であるか、または非常に好ましくは、医薬として許容される水溶性のポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含むマトリックスに分子状に分散している。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は治療未経験の患者であり得る。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者はインターフェロン非応答者であり得る。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者はインターフェロン無応答者であり得る。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は肝硬変でないことがあり得る。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は肝硬変の患者であり得る。
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は代償性肝硬変の患者であり得る。
上記の実施形態および以下の実施例は、例示という手段で与えられており、限定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲内の種々の変更および修正は、本願の記載から当業者には明らかになる。
[実施例1] インターフェロンフリーのDAA併用療法のための臨床モデル化
化合物1および化合物2の投与を含む治療レジメンは、全体が参照により本明細書に組み込まれている2012年10月19日に出願の「HCVを治療するための方法」と題された米国特許出願公開第2013/0102526号に記載された臨床モデルを使用して評価した。これらの治療レジメンは、化合物1および化合物2の投与を含んでいたが、インターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まなかった。
図1は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(120mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約95%であった。本出願の全ての図に記載する際に、各SVRパーセンテージのカラムの上部にある垂直のバーは90%SVR信頼区間を表し、x軸(「時間(週)」)は各治療レジメンの継続期間を示す。
図2は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(60mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を例示する。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約85−90%であった。
図3は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(600mgを1日1回)および化合物2(480mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約100%であった。
図4は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(120mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約95%であった。
図5は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(60mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を例示する。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約80−95%であった。
図6は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(600mgを1日1回)および化合物2(480mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約100%であった。
[実施例2] インビトロにおける化合物1と化合物2との組合せ
図7は、HCV GT1bのCon−1株を複製させた細胞で試験した場合に、化合物1と化合物2との併用がHCV阻害に著しい相乗効果を発揮することを示す。この結果はプリチャード(Prichard)およびシップマン(Shipman)のモデル[Prichardら、ANTIVIRAL RESEARCH 14:181−205(1990)]を使用して生じたものである。
化合物1は、GT1a、1b、2a、3a、4aまたは6a由来のNS3遺伝子を含有するHCVの安定なサブゲノムのレプリコンの複製を、0.85から2.8nMに及ぶEC50値で阻害した。注目すべきは、化合物1がGT3aプロテアーゼを含有するレプリコンに対し、EC50値1.6nMという強力な効力を有したことである。化合物1は、他のHCVプロテアーゼ阻害剤(Pis)に耐性を付与するNS3の155番目および168番目のアミノ酸位置についての一般的なGT1aおよび1bの変異株に対し、活性を持続させた。GT1aおよび1bのサブゲノムレプリコン細胞の耐性コロニー選抜試験によって、最も頻度の高い変異株として、GT1aのA156TおよびGT1bのA156Vが同定され、これらの株は、化合物1に対してそれぞれ1400倍および1800倍の感受性の低下をもたらした。しかし、これらの変異株は、インビトロ複製能が対応の野生株のレプリコンの1.5%および9.2%に過ぎなかった。GT3aのNS3プロテアーゼを含むレプリコンについては、化合物1では、そのEC50値を超える100倍以上の濃度でコロニーが殆ど選抜されなかった。選抜を生き残ったコロニーは、A156GのみまたはY56Hと共に選抜されたQ168Rのどちらかを含有しており、これらは化合物1に対する感受性にそれぞれ1500倍または1100倍の減少をもたらした。
GT1a(H77)のV36M、R155K、D168AおよびD168VやGT1b(Con−1)のT54A、R155K、D168VおよびV170Aなどの一般的なHCV遺伝子型1のNS3耐性に関連する変異株に対して試験した場合に、化合物1は、野生型HCVレプリコンに対するのとほぼ同等の阻害活性を示した。化合物1はまた、NS5A阻害剤耐性またはNS5B阻害剤耐性に関連する多くの変異株(例えばGT1aのM28T、M28V、Q30D、Q30R、Y93C、Y93H、Y93N、L31V+Y93H、C316Y、M414T、Y448C、Y448H、S556GおよびS559G、ならびにGT1bのL28T、Y93H、S282T、C316Y、Y448HおよびS556G)に対して、インビトロで強力な活性を有することも示された。
本発明に関する上述の記載は例示および解説を提供しているが、包括的であることまたは開示されたものに厳密に本発明を限定することを目的とするものではない。修正および変更は上記の教示を踏まえれば可能であり、本発明の実践から得られる場合がある。それゆえ、本発明の範囲は特許請求の範囲およびその等価物によって規定されることに留意されたい。