JP2020037572A - 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法 - Google Patents

新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020037572A
JP2020037572A JP2019202118A JP2019202118A JP2020037572A JP 2020037572 A JP2020037572 A JP 2020037572A JP 2019202118 A JP2019202118 A JP 2019202118A JP 2019202118 A JP2019202118 A JP 2019202118A JP 2020037572 A JP2020037572 A JP 2020037572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
alkyl group
represent
tertiary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019202118A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6797268B2 (ja
Inventor
慎也 太田
Shinya Ota
慎也 太田
信満 隈元
Nobumitsu Kumamoto
信満 隈元
裕司 吉久
Yuji Yoshihisa
裕司 吉久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokko Chemical Industry Co Ltd filed Critical Hokko Chemical Industry Co Ltd
Publication of JP2020037572A publication Critical patent/JP2020037572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6797268B2 publication Critical patent/JP6797268B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】新規な三級アルコキシフェニルボロン酸エステルおよびその製造法の提供。【解決手段】式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステル。(R1〜R3はそれぞれ、C1〜C10アルキル基;R5〜R8はそれぞれ、HまたはC1〜C10アルキル基;Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示すが、Aが単結合、かつR1〜R3がメチル基のとき、R5〜R8のすべてがメチル基、もしくはHである化合物は含まれない。)【選択図】なし

Description

本発明は新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステル、および当該ボロン酸エステル化合物を用いたヒドロキシビフェニル化合物の製造法に関する。
さらに詳しくは、新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造法、および当該ボロン酸エステル化合物をハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンと鈴木カップリング反応させて得られるヒドロキシビフェニル化合物の製造法に関する。
ヒドロキシフェニルボロン酸エステルは、工業用途において有用な化合物であり、架橋剤(特許文献1)や、有機合成反応において、遷移金属錯体を触媒とするクロスカップリング反応に利用されている(特許文献2)。フェニルボロン酸エステルを用いたカップリング反応のうち、特に触媒としてパラジウム化合物を使用した反応は鈴木カップリング反応として知られている(非特許文献1)。
この鈴木カップリング反応において、ヒドロキシフェニルボロン酸エステル化合物をハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンと反応させるとヒドロキシビフェニル化合物が得られる。ヒドロキシビフェニル化合物は医農薬および電子材料分野で利用される化合物の中間体として有用である。
ヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造法としては、ブロモフェノールとジボロン化合物とをパラジウム触媒存在下で反応させることにより合成できる(特許文献3)。しかし、ジボロン化合物は高価であり、パラジウムは通常生成物から触媒を取り除くことが困難であるという問題がある。また、p-ブロモフェノールのヒドロキシル基をtert-ブチルジメチルシリル基で保護した後、グリニヤール試薬を調製し、4−(4, 4, 5, 5−テトラメチル−1, 3, 2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノールを合成できることが知られている。しかし、脱保護の際の収率が31.8%と低く、保護に用いるtert-ブチルジメチルシリルクロライドは高価であり、工業的には価格的に採用しづらいという問題点がある(非特許文献2)。
特表2002−529471号公報 特開2014−237781号公報 特開2011−190240号公報
Chem. Rev.(2002), 102, 1359. Zhongguo Yiyao Gongye Zazhi(2004), 35, 12, 712−713.
本発明の課題は、このような事情の中、遷移金属錯体を触媒とするクロスカップリング反応に利用される試薬化合物として有用なヒドロキシフェニルボロン酸エステルを提供すること、および当該化合物を工業的に容易な操作で安価に高収率で得る製造法を提供することにある。
また、当該化合物を利用することにより、医農薬および電子材料分野で利用される化合
物の中間体として有用なヒドロキシビフェニル化合物およびその化合物を効率よく得られる製造法を提供することも課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく、鋭意検討した。その結果、三級アルコキシフェニルボロン酸エステルを脱保護することでヒドロキシフェニルボロン酸エステルを安価に工業的に容易な操作で高収率で得ることのできる有効な製造法を見出し、また、製造法を検討する中で新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルを見出した。更には、当該化合物を利用し、ヒドロキシビフェニル化合物を効率よく製造できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち本出願に係る発明の第1の態様は、下記式(1)
(式中、R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示すが、R5〜R8のうちいずれか一つ以上がC1〜C10アルキル基である。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示すが、Aが単結合のとき、R5〜R8のすべてがメチル基である化合物は含まれない。)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルに関するものである。
本出願に係る発明の第2の態様は、下記式(2)
(式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示すが、Aが単結合、かつR1〜R3がメチル基のとき、R5〜R8のすべてがメチル基、もしくは水素原子である化合物は含まれない。)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルに関するものである。
本出願に係る発明の第3の態様は、下記式(2)
(式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルを酸で処理することを特徴とする下記式(1)
(式中、R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第4の態様は、下記式(3)
(式中、R4はC1〜C10アルキル基を示し、R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)で表されるボロン酸エステルを、下記式(4)
(式中、R1、R2、R3はC1〜C10アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライドと反応させることを特徴とする前記式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造方法に関するものである。
本出願に係る発明の第5の態様は、前記式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルと下記式(5)
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を示し、X1はハロゲン原子または反応活性化基を示す。)で表されるハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンを鈴木カップリング反応させることを特徴とする、下記式(6)
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表されるヒドロキシビフェニル化合物、およびその製造方法に関するものである。
本発明により、工業用途として有用である新しいヒドロキシフェニルボロン酸エステルおよびその製造法を提供することができる。
また、そのヒドロキシフェニルボロン酸エステルとハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンを鈴木カップリング反応させることにより、医農薬および電子材料分野の中間体として有用なヒドロキシビフェニル化合物の製造法を提供することができる。
本発明においてC1〜C10アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、1−プロピルブチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基等が挙げられる。
本発明においてハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、反応活性化基としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、スルホネート基が挙げられる。
<ヒドロキシフェニルボロン酸エステル>
本発明のヒドロキシフェニルボロン酸エステルは、式(1)
(式中、R5〜R8、Aの定義は前記と同じ。)で表される化合物である。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルにおいて、R5、R6、R7およびR8は水素原子またはC1〜C10アルキル基(好ましくはC1〜C6アルキル基)を示すが、R5〜R8のうちいずれか一つ以上がC1〜C10アルキル基であり、好ましくはR5〜R8のうちいずれか一つ以上がC1〜C10アルキル基であり、かつ、いずれか一つ以上が水素原子である。より好ましくはR5、R6、R7およびR8のうち3つがメチル基であり、その他が水素原子である。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルにおいて、Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合が挙げられる。好ましくはメチレン基が挙げられる。ただし、Aが単結合のとき、R5〜R8のすべてがメチル基である化合物は含まれない。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルとして特に好ましくは4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノールが挙げられる。
<三級アルコキシフェニルボロン酸エステル>
本発明の三級アルコキシフェニルボロン酸エステルは、式(2)
で表される化合物である。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルにおいてR1、R2およびR3はC1〜C10アルキル基(好ましくはC1〜C6アルキル基)を示し、保護基の役割を果たす。保護基としては、R1、R2およびR3が、いずれもメチル基であるか、またはR1およびR2がメチル基でありR3がエチル基であるターシャリーブチル基またはターシャリーアミル基等が挙げられる。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルにおいてR5、R6、R7およびR8は水素原子またはC1〜C10アルキル基(好ましくはC1〜C6アルキル基)を示すが、好ましくはR5〜R8のうちいずれか一つ以上がC1〜C10アルキル基であり、より好ましくはR5〜R8のうちいずれか一つ以上がC1〜C10アルキル基であり、かつ、いずれか一つ以上が水素原子である。さらに好ましくはR5、R6、R7およびR8のうち3つがメチル基であり、その他が水素原子である。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルにおいて、Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合が挙げられる。好ましくはメチレン基が挙げられる。ただし、Aが単結合、かつR1〜R3がメチル基のとき、R5〜R8のすべてがメチル基、もしくは水素原子である化合物は含まれない。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルにおいて、R5、R6およびR7がメチル基、R8が水素原子を示し、Aがメチレン基を示す2−(三級アルコキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチルジオキサボリナン化合物は原料として安価な2−メチルペンタン−2, 4−ジオールを使用でき、工業的に特に好ましい。2−メチルペンタン−2, 4−ジオールは化粧品、芳香剤等の粘土調整添加剤や界面活性剤、溶剤として一般的に広く利用されている化合物である。
このような式(2)で表される化合物として特に好ましくは、2−(4−tert−ブトキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナンまたは2−(4−tert−アミロキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナンが挙げられる。
次に前記式(1)で表される本発明のヒドロキシフェニルボロン酸エステルに包含される化合物の代表的な例を表1に示す。しかしながら、本発明に包含される化合物は、これらに限定されるものではない。
なお、表中の次の記載は下記のとおり、それぞれ該当する基を表す(表2でも同じ)。Me:メチル基、Et:エチル基、n−Pr:ノルマルプロピル基、i−Pr:イソプロピル基、n−Bu:ノルマルブチル基、s−Bu:セカンダリーブチル基、t−Bu:タ
ーシャリーブチル基、n−Pen:ノルマルペンチル基、n−Hex:ノルマルヘキシル基、n−Dec:ノルマルデカニル基、H:水素原子、−:単結合
次に前記式(2)で表される本発明の三級アルコキシフェニルボロン酸エステルに包含される化合物の代表的な例を表2に示す。しかしながら、本発明に包含される化合物は、これらに限定されるものではない。


<ヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造法>
本発明の式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルは、式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルを酸で処理することにより製造できる。
(式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造において使用できる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、過ヨウ素酸、フッ酸、ギ酸、酢酸を挙げることができる。好ましくは塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸が挙げられる。
酸の使用量は、前記式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルに対して0.1〜10.0倍モルの範囲から適宜選択すればよく、好ましくは0.1〜5.0倍モルの範囲である。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造において使用する溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はないが、例えば、水、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。本発明における溶媒の使用量は、前記式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステル1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造の際の反応温度は、−30℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造の際の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜48時間の範囲である。
<三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造法>
前記式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルは、式(4)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライドと式(3)で表されるボロン酸エステルを反応させることにより製造できる。
(式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。Xはハロゲン原子を示す。)
式(4)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライドにおける、ハロゲン原子としては塩素、臭素、またはヨウ素の各元素が挙げられ、より好ましくは塩素が挙げ
られる。
式(4)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライドにおいて、R1、R2およびR3はC1〜C10アルキル基を示し、前記式(2)と同義である。
なお、式(4)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライド、公知の方法もしくは市販品を使用することができる。
式(3)で表されるボロン酸エステルにおいて、R4は、C1〜C10アルキル基を示す。R5〜R8および、Aはヒドロキシフェニルボロン酸エステルの製造法における前記式(2)と同義である。前記式(3)で表されるボロン酸エステルはトリメチルボレートと対応するジオールを反応させることにより、容易に合成できる。
式(3)で表されるボロン酸エステルにおいてR5、R6およびR7がメチル基、R8が水素原子を示し、Aがメチレン基を示す2−アルコキシ−4, 4, 6−トリメチルジオキサボリナン化合物は原料として安価な2−メチルペンタン−2, 4−ジオールを使用でき、工業的に特に好ましい。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造において使用する溶媒としては、テトラヒドロフランや2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類の単独、あるいはこれとベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類との混合溶媒、またジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどが挙げられる。溶媒の使用量は、前記式(4)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライド1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造の際の反応温度は、−78℃から溶媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは−78℃〜60℃の範囲である。
式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造の際の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜24時間の範囲である。
<ヒドロキシビフェニル化合物の製造法>
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物は、前記式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステルと式(5)で表されるハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンを鈴木カップリング反応させることにより製造できる。
(式中、R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。X1は反応活性化基を示す。Arは置換されていてもよいフェニル基を示す。)
式(5)で表されるハロゲン化ベンゼンまたは擬ハロゲン化ベンゼンにおける反応活性
化基X1としては塩素、臭素、またはヨウ素の各ハロゲンおよびスルホネート基が挙げられ、より好ましくは塩素が挙げられる。
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物において、Arは置換されていてもよいフェニル基を示し、フェニル基に置換されてもよい置換基としては、水素原子;フッ素原子、水酸基またはアミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基;フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルコキシ基; 炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよいカルボニル基;カルボキシル基;ホルミル基;ハロゲン原子;シアノ基;水酸基;炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、または炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいカルボニル基のいずれか1つないし2つの置換基で置換されていてもよいアミノ基;カルバモイル基;フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基;チオール基;スルファモイル基;フルオロスルホニル基;が挙げられ、好ましくはメチル基、トリフルオロメチル基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物として特に好ましくはArが4−tert−ブトキシフェニル基である、式(7)で表される4−(4−tert−ブトキシフェニル)フェノールである。
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物は鈴木カップリングで合成できる。本鈴木カップリングで使用する溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒、テトラヒドロフランや2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、あるいはベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類、またジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1, 4−ジオキサン、1, 2−ジメトキシエタン、水などの単独あるいは混合溶媒が挙げられる。好ましくは、1, 4−ジオキサン、1, 2−ジメトキシエタン、水が挙げられる。溶媒の使用量は、前記式(1)で表されるヒドロキシフェニルボロン酸エステル1モルに対して0.1〜100リットルであり、好ましくは0.3〜10リットルの範囲である。
本製造法で使用する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物、例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)などの炭酸塩、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの酢酸塩、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなどのリン酸塩、例えば、トリエチルアミン類、ピリジン、モルホリン、キノリン、ピペリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)、アニリン類、テトラn−ブチルアンモニウムアセテートなどが挙げられる。好ましくは炭酸ナトリウムが挙げられる。
本製造法で使用するパラジウム化合物としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス[4−(N, N−ジメチルアミノ)フェニル]ジ−tert-ブチルホスフィンパラジウムジクロリド、ビス(ジ−tert−ブチルプレニルホスフィン)パラジウムジクロリド、ビス(ジ−tert−クロチルホスフィン)パラジウムジクロリドなどが挙げられる。
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物の製造の際の反応温度は、0℃から溶
媒の沸点の範囲で適宜選択すればよく、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。
式(6)で表されるヒドロキシビフェニル化合物の製造の際の反応時間は、反応温度、反応基質、反応スケール等により一定しないが、通常1〜48時間の範囲である。
全ての化学薬品は、試薬等級を使用し、特段の記載がない限り、精製をせずに使用した。プロトン(1HNMR)核磁気共鳴スペクトルは、JNM−ECS400において、それぞれ400MHzで記録された。化学シフトは、デルタスケール(δ)で百万当たりの部(ppm)で示され、かつ1HNMRではテトラメチルシラン(δ=0ppm)が参照される。
次に実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
製造例1 2−メトキシ−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナンの製造
1l容量の4つ口フラスコに2−メチルペンタン−2, 4−ジオール(118.2g、1.0mol)を加え、還流下トリメチルボレート(135.5g、1.3mol)を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で1.5時間撹拌した。反応終了後、ディーンスターク装置を用いてメタノールを留出させた。反応液を減圧濃縮し、無色油状の標記化合物(収量153.1g、収率96.1%)得た。
1HNMRスペクトル(CDCl3) σ:4.26−4.22(1H、m)、3.48(3H、s)、1.75−1.70(1H、m)、1.47−1.41(1H、m)、1.28−1.22(9H、m).
実施例1 2−(4−tert−ブトキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン(化合物番号2−5)の製造
窒素置換した500ml容量の4つ口フラスコに削り状の金属マグネシウム24g(1mol)と無水テトラヒドロフラン30mlを加え、さらに臭化エチル約2mlを加えて撹拌し、発泡による反応を確認した。次いでp-tert-ブトキシクロロベンゼン73.8g(0.4mol)を、170mlの無水テトラヒドロフランおよびトルエン80mlに溶解し、これを還流温度79℃で5.5時間を要して滴下した。さらに2時間同温度で撹拌を続けて、p-tert-ブトキシフェニルマグシウムクロライドの溶液(0.4mol)を調製した。
窒素置換した500ml容量の4つ口フラスコに2−メトキシ−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン56.88g(0.36mol)と無水テトラヒドロフラン15mlとトルエン30mlを加え、5℃に冷却した。滴下漏斗より上記で調製したp-tert-ブトキシフェニルマグネシウムクロライドの溶液0.3molを1時間を要して滴下した。滴下終了の後、室温まで昇温し、2時間撹拌した。反応終了後、5℃まで冷却し、10%硫酸を加えて酸性とした後、トルエン50mlを加えて抽出した。その後、水50mlを用いて4回洗浄したのち、有機層を減圧濃縮した。得られた反応混合物にヘプタンを加えて冷却し、結晶化させた。結晶をヘプタンで洗浄し、結晶を分取した。ろ液を減圧濃縮し、これにヘプタンを加えて冷却し、結晶化させ、ヘプタンで洗浄を行い、結晶を分取した。この操作をもう一度行い、白色結晶の標記化合物(収量63.7g、収率77%)を得た。
融点:70−72℃
1HNMRスペクトル(CDCl3) δ:7.73−7.69(2H、m)、6.97−6.93(2H、m)、4.34−4.29(1H、m)、1.86−1.81(1H、
m)、1.59−1.52(1H、m)、1.35−1.31(18H、m).
実施例2 4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(化合物番号1−4)の製造
300ml容量の4つ口フラスコに2−(4−tert−ブトキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン(63.7g、0.23mol)と無水テトラヒドロフラン65mlを加え、5℃に冷却し、濃塩酸48gを滴下した。滴下終了後、室温で24時間撹拌した。水50ml、トルエン50mlを加えて一回抽出した。有機層を水50mlで4回洗浄したのち、減圧濃縮した。析出した結晶をヘプタンを用いて洗浄し、結晶を分取し、白色結晶の標記化合物(収量41.5g、収率82%)を得た。
融点:104−107℃
1HNMRスペクトル(CDCl3) σ:7.71−7.68(2H、m)、6.79−6.76(2H、m)、4.78(1H、s)、4.33−4.28(1H、m)、1.86−1.81(1H、m)、1.59−1.52(1H、m)、1.35−1.30(9H、m).
実施例3 2−(4−tert−アミロキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3,2−ジオキサボリナン(化合物番号2−11)の製造
窒素置換した500ml容量の4つ口フラスコに削り状の金属マグネシウム24g(1mol)と無水テトラヒドロフラン30mlを加え、さらに臭化エチル約2mlを加えて撹拌し、発泡による反応を確認した。次いでp-tert-アミロキシクロロベンゼン79.4g(0.4mol)を、170mlの無水テトラヒドロフランおよびトルエン80mlに溶解し、これを還流温度79℃で6.5時間を要して滴下した。さらに1時間同温度で撹拌を続けて、p-tert-アミロキシフェニルマグシウムクロライドの溶液(0.4mol)を調製した。
窒素置換した500ml容量の4つ口フラスコに2−メトキシ−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン37.92g(0.24mol)と無水テトラヒドロフラン15mlとトルエン30mlを加え、5℃に冷却した。滴下漏斗より上記で調製したp-tert-アミロキシフェニルマグネシウムクロライドの溶液(0.2mol)を1時間を要して滴下した。滴下終了の後、室温まで昇温し、3時間撹拌した。反応終了後、5℃まで冷却し、10%硫酸を加えて酸性とした後、トルエン50mlを加えて抽出した。その後、水40mlを用いて4回洗浄したのち、有機層を減圧濃縮し、黄色油状の混合物を得た。GC分析の結果、目的とする標記化合物を収率93.5%で得た。
1HNMRスペクトル(CDCl3) σ:7.72−7.69(2H、m)、6.95−6.92(2H、m)、4.36−4.26(1H、m)、1.86−1.81(1H、m)、1.70−1.64(2H、m)、1.59−1.56(1H、m)、1.35−1.31(9H、m)、1.25(6H、s)、1.01−0.97(3H、m).
実施例4 4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(化合物番号1−4)の製造
200ml容量の4つ口フラスコに2−(4−tert−アミロキシフェニル)−4, 4,6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン(5.8g、0.02mol)と無水テトラヒドロフラン5mlを加え、5℃に冷却し、濃塩酸4、17gを滴下した。滴下終了後、室温で3.5時間撹拌した。水50ml、トルエン50mlを加えて一回抽出した。有機層を水40mlで4回洗浄したのち、減圧濃縮した。析出した結晶をヘキサン、トルエンを用いて洗浄し、結晶を分取し、白色結晶の標記化合物(収量2.46g、収率55.9%)を得た。
実施例5 4−(4−ニトロフェニル)フェノールの合成
不活性ガス雰囲気下、4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(1.1g、 5mmol)、4−ブロモニトロベンゼン(1.01g、5mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.29g、0.25mmol)、2規定の炭酸ナトリウム水溶液4ml、トルエン4mlおよびTHF2mlを80℃にて5時間撹拌した。反応終了後、水、トルエンを用いてセライトろ過し、ろ液を水40mlにて3回洗浄した。有機層を減圧濃縮した。析出した結晶をヘキサン、トルエンにて洗浄し、黄褐色結晶を0.71g得た。GC分析の結果、標記化合物の純度は95.4%であった。(収率62.7%)
1HNMRスペクトル(アセトンd6) σ:8.26−8.23(2H、m)、7.86−7.84(2H、m)、7.64−7.62(2H、m)、6.97−6.95(2H、m).
比較例1 4−(4−ニトロフェニル)フェノールの合成
4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノールの代わりに、4−(4, 4, 5, 5−テトラメチル−1, 3, 2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(CASNo.269409−70−3)を用いる以外は実施例5と同条件にて反応を行った結果、結晶を0.6g得た。GC分析の結果、標記化合物の純度は88.0%であった。(収率48.8%)
比較例2 4−(4−ニトロフェニル)フェノールの合成
4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノールの代わりに、4−(1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(CASNo.1640035−73−9)を用いる以外は実施例5と同条件にて反応を行った結果、結晶を0.93g得た。GC分析の結果、標記化合物の純度は9.6%であった。(収率8.3%)
このように、実施例5における本発明化合物を利用した製造方法は比較例1および2に比べ、高収率かつ高純度でヒドロキシビフェニル化合物を得ることができる。
実施例6 4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]フェノールの合成
不活性ガス雰囲気下、4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(1.65g、 7.5mmol)、2−クロロベンゾトリフルオリド(0.9g、5mmol)、ビス[4−(N, N−ジメチルアミノ)フェニル]ジ−tert-ブチルホスフィンパラジウムジクロリド(3.5mg、0.005mmol)、炭酸ナトリウム(1.06g、10mmol)、1, 2−ジメトキシエタン6mlおよび水2mlを100℃にて4時間撹拌した。得られた反応混合物のLC分析の結果、目的とする4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]フェノールを収率96.7%で得た。
1HNMRスペクトル(CDCl3) σ:7.73−7.71(1H、m)、7.53−7.50(1H、m)、7.45−7.40(1H、m)、7.32−7.29(1H、m)、7.21−7.18(2H、m)、6.87−6.83(2H、m)、4.85(1H、s).
実施例7 4−(2, 6−ジメチルフェニル)フェノールの合成
不活性ガス雰囲気下、4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(1.65g、 7.5mmol)、2−クロロ−m−キシレン(0.7g、5mmol)、ビス[4−(N, N−ジメチルアミノ)フェニル]ジ−tert-ブチルホスフィンパラジウムジクロリド(3.5mg、0.005mmol)、炭酸ナトリウム(1.06g、10mmol)、1, 2−ジメトキシエタン6mlおよび水2mlを100℃にて5時間撹拌した。得られた反応混合物のGC分析の結果、目的とする4−(2, 6−ジメチルフェニル)フェノールを収率95.0%で得た。
このように、実施例6および7における本発明化合物を利用した製造方法は高い収率で
ヒドロキシビフェニル化合物を合成することができる。
実施例8 4−(4−tert−ブトキシフェニル)フェノールの合成
不活性ガス雰囲気下、4−(4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナン−2−イル)フェノール(1.65g、 7.5mmol)、p-tert-ブトキシクロロベンゼン(0.92g、5mmol)、ビス[4−(N, N−ジメチルアミノ)フェニル]ジ−tert-ブチルホスフィンパラジウムジクロリド(18mg、0.025mmol)、炭酸ナトリウム(1.06g、10mmol)、1, 2−ジメトキシエタン6mlおよび水2mlを100℃にて5時間撹拌した。LC分析の結果、目的とする白色結晶である4−(4−tert−ブトキシフェニル)フェノールを収率97.5%で得た。
融点:115−118℃
1HNMRスペクトル(CDCl3) σ:7.45−7.40(4H、m)、7.03−6.90(2H、m)、6.89−6.83(2H、m)、4.76(1H、s)、1.36(9H、s).
このように、実施例8における本発明化合物を利用した製造方法は高い収率で非対称な4−ヒドロキシ−4’−アルコキシビフェニル化合物を合成することができる。

Claims (4)

  1. 式(2)
    (式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示すが、Aが単結合、かつR1〜R3がメチル基のとき、R5〜R8のすべてがメチル基、もしくは水素原子である化合物は含まれない。)
    で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステル。
  2. R1、R2およびR3が、いずれもメチル基であるか、またはR1およびR2がメチル基でありR3がエチル基である、請求項1に記載の三級アルコキシフェニルボロン酸エステル。
  3. 2−(4−tert−ブトキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1, 3, 2−ジオキサボリナンまたは2−(4−tert−アミロキシフェニル)−4, 4, 6−トリメチル−1,3, 2−ジオキサボリナンである、請求項2に記載の三級アルコキシフェニルボロン酸エステル。
  4. 式(3)
    (式中、R4はC1〜C10アルキル基を示し、R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)で表されるボロン酸エステルを
    式(4)
    (式中、R1、R2、R3はC1〜C10アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)で表される三級アルコキシフェニルマグネシウムハライドと反応させることを特徴とする式(2)で表される三級アルコキシフェニルボロン酸エステルの製造方法。
    (式中、R1、R2およびR3は同一または異なって、C1〜C10アルキル基を示す。R5、R6、R7およびR8は同一または異なって、水素原子またはC1〜C10アルキル基を示す。Aはメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、または単結合を示す。)
JP2019202118A 2015-05-29 2019-11-07 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法 Active JP6797268B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109743 2015-05-29
JP2015109743 2015-05-29

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016106521A Division JP6616244B2 (ja) 2015-05-29 2016-05-27 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020037572A true JP2020037572A (ja) 2020-03-12
JP6797268B2 JP6797268B2 (ja) 2020-12-09

Family

ID=57747479

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016106521A Active JP6616244B2 (ja) 2015-05-29 2016-05-27 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法
JP2019202118A Active JP6797268B2 (ja) 2015-05-29 2019-11-07 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016106521A Active JP6616244B2 (ja) 2015-05-29 2016-05-27 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6616244B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0316244B2 (ja) * 1982-08-16 1991-03-05 Sumitomo Rubber Ind
WO2008018426A1 (fr) * 2006-08-08 2008-02-14 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Dérivé de pyrimidine comme inhibiteur de la PI3K et son utilisation
JP2010105985A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kyushu Univ ビニル化合物の製造方法
JP2012240933A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Tosoh Corp フェニルボロン酸エステル類の製造方法
JP6202093B2 (ja) * 2013-04-25 2017-09-27 Jnc株式会社 重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4203192B2 (ja) * 1998-10-26 2008-12-24 北興化学工業株式会社 ニトロフェニルフェノール化合物の製造法
JP4350281B2 (ja) * 2000-07-27 2009-10-21 北興化学工業株式会社 フェニルボロン酸類およびトリフェニルボロキシン類の製造方法
JP2003055285A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Hokko Chem Ind Co Ltd 4−tert−ブトキシ−4’−ハロゲノビフェニルおよびその製法、並びに4−ハロゲノ−4’−ヒドロキシビフェニルの製法
JP4165858B2 (ja) * 2001-10-15 2008-10-15 北興化学工業株式会社 tert−アミロキシハロゲノベンゼン化合物とその製法およびtert−アミロキシシアノビフェニル化合物とその製法、並びにシアノヒドロキシビフェニル化合物の製法
AR044503A1 (es) * 2003-03-18 2005-09-14 Merck & Co Inc Triazoles sustituidos con biarilo como bloqueantes del canal de sodio
WO2004113258A1 (ja) * 2003-06-20 2004-12-29 Shionogi & Co., Ltd. 炭素−炭素結合生成反応
US20070185152A1 (en) * 2004-03-02 2007-08-09 Smithkline Beecham Corporation Inhibitors of akt activity
US20060178388A1 (en) * 2005-02-04 2006-08-10 Wrobleski Stephen T Phenyl-substituted pyrimidine compounds useful as kinase inhibitors
GB0602178D0 (en) * 2006-02-03 2006-03-15 Merck Sharp & Dohme Therapeutic treatment
JP4917332B2 (ja) * 2006-03-03 2012-04-18 エヌ・イーケムキャット株式会社 炭素−炭素結合の生成方法
JP2009527546A (ja) * 2006-03-07 2009-07-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ケラチン繊維を酸化染色するための組成物、及び前記組成物の使用法
TW200831084A (en) * 2006-11-21 2008-08-01 Genelabs Tech Inc Anti-viral compounds
JP2010083783A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Sony Corp 液晶分子、液晶表示素子及び液晶光空間変調素子
BR112012015612A2 (pt) * 2009-12-25 2016-03-15 Mochida Pharm Co Ltd novo derivado de 3-hidróxi-5-arilisotiazol
JP5643121B2 (ja) * 2010-02-18 2014-12-17 東ソー株式会社 アリール(ジオラート)ボラン類の製造方法
JP6071765B2 (ja) * 2013-06-10 2017-02-01 富士フイルム株式会社 架橋剤、組成物および化合物
JP2016013983A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 味の素株式会社 糖尿病治療用医薬組成物
CN105254656B (zh) * 2015-11-30 2017-03-22 陕西师范大学 一种两亲性氟硼二吡咯衍生物及其制备方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0316244B2 (ja) * 1982-08-16 1991-03-05 Sumitomo Rubber Ind
WO2008018426A1 (fr) * 2006-08-08 2008-02-14 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Dérivé de pyrimidine comme inhibiteur de la PI3K et son utilisation
JP2010105985A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kyushu Univ ビニル化合物の製造方法
JP2012240933A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Tosoh Corp フェニルボロン酸エステル類の製造方法
JP6202093B2 (ja) * 2013-04-25 2017-09-27 Jnc株式会社 重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP6616244B2 (ja) 2019-12-04
JP2016222661A (ja) 2016-12-28
JP6797268B2 (ja) 2020-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5567139B2 (ja) 芳香族ボロン酸エステル化合物の調製方法
KR101728443B1 (ko) 2-아미노니코틴산벤질에스테르 유도체의 제조 방법
JP6797268B2 (ja) 新規なヒドロキシフェニルボロン酸エステルとその製造方法、およびヒドロキシビフェニル化合物の製造法
JPS5840932B2 (ja) アリ−ルエ−テルの製造法
KR102468876B1 (ko) 나프토비스칼코게나디아졸 유도체 및 그 제조 방법
JP4165858B2 (ja) tert−アミロキシハロゲノベンゼン化合物とその製法およびtert−アミロキシシアノビフェニル化合物とその製法、並びにシアノヒドロキシビフェニル化合物の製法
TWI720410B (zh) 鉀鹽之製造方法及鉀鹽
JP4203192B2 (ja) ニトロフェニルフェノール化合物の製造法
JP5639376B2 (ja) ボレート化合物
JP6138771B2 (ja) 置換安息香酸化合物の製造方法
JP6904480B2 (ja) リン酸リチウム化合物の製造方法
JP4561635B2 (ja) 4−アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン又はテトラヒドロピラニル−4−カルボン酸の製法
IT201800005225A1 (it) Procedimento per la preparazione di un inibitore della fosfodiesterasi 4
JP3941338B2 (ja) 6−ヒドロキシ−2−ナフチルカルビノール及びその製造方法
JP6262079B2 (ja) 4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン誘導体及びその製造方法
JP2012188387A (ja) キラルスピロビストリアゾール化合物、その製造方法及びその用途
CN104093711B (zh) 制备亚甲基-1,3-二氧戊环类的方法
JP4710698B2 (ja) シリルエーテル基を有するβ−ジケトン化合物の製造法
JP2020121961A (ja) リン化合物の製造方法
JPWO2007086559A1 (ja) テトラヒドロピラン化合物の製造方法
JP2003342211A (ja) 4,4−ジフルオロ−3−ブテン−1−オール誘導体の製造法
JP2012036152A (ja) オキセタン化合物、及びその製造方法
JP2005029507A (ja) 新規な4、4”−ジ(ヒドロキシアルコキシ)ターフェニル類
JP2004231533A (ja) 新規な4,4”−ジアルコキシターフェニル類
JP2006282611A (ja) シリルエーテル基を有するβ−ジケトン化合物の製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201020

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6797268

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150