JP2020034408A - 電気化学測定装置及びその洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解研磨による電極の洗浄効率を従来よりも向上させる電気化学測定装置を提供する。【解決手段】電解研磨制御部512が測定回路4を介して作用電極32に電解研磨のための電圧を印加している間、分岐流路のバルブ14を閉じて、分岐流路及びフローセル内の試料溶液の流れを止める。電解研磨制御部512が測定回路4を介して作用電極に電解研磨のための電圧を印加していない間は、分岐流路のバルブ14を開けて、分岐流路及びフローセル内の液置換を行った。【選択図】図2

Description

本発明は、主に電気化学測定装置が備える炭素電極を電解研磨によって洗浄する方法に関するものである。
特許文献1に示すような、試料溶液の電気化学的性質を測定する電気化学測定装置では、汚れの付着によって電極の感度が低下することを抑えるために電極を洗浄する必要がある。
前記電極の洗浄方法としては、電極に電圧を印加して該電極を洗浄する電解研磨という方法が用いられることがある。
従来、この電解研磨による洗浄は、電極の周囲に液流を起こして、電極に試料溶液もしくは測定物質を含まない洗浄液を供給しながら行うのが技術常識である。
特開2007−139725号公報
この技術常識に対して、本発明は、電解研磨時に電極に供給される試料溶液等の流れを止めれば、より電解研磨による洗浄効率を向上することができることに本発明者が気付いたことにより、初めて完成したものであり、電解研磨による電極の洗浄効率を従来よりも向上させることを目的とするものである。
すなわち、本発明に係る電気化学測定装置は、試料溶液を含む液体に接触する炭素電極と、該炭素電極に電圧を印加して電解研磨する電圧制御部と、前記電圧制御部が前記炭素電極に電圧を印加している間、前記炭素電極と接触する前記液体の前記炭素電極に対する流れを止める流体制御機構とを備えるものである。
このように構成した電気化学測定装置によれば、電解研磨を行っている間に新たな試料が電極に供給されないので、印加電圧が試料と電極との反応に使用され続けることがなく、印加電圧を電解研磨に集中して使用することができる。
また、電解研磨を行っている間に新たな試料が電極に供給されないので、電極表面に試料に起因する新たな汚れが付着しにくい。
その結果、炭素電極の洗浄効率を従来よりもさらに向上することができる。
試料を含む液体が流れる流路をさらに具備し、前記炭素電極が、前記流路内を流れる前記液体と接触するように配置され、前記流体制御機構が、前記流路に設けられた流体制御機器と、該流体制御機器を制御して、前記電圧制御部が前記炭素電極に電圧を印加している間、前記流路内の前記液体の流れを止める流体制御部とを備えるものである電気化学測定装置とすれば、手間をかけずに試料を連続測定することができる。
前記炭素電極が、ダイヤモンド電極、又はダイヤモンドライクカーボン電極であるものであれば、電圧に対する耐久性が高いので、電解研磨時により高い電圧を印加して洗浄をおこなうことができる。
本発明の具体的な実施態様としては、試料に含まれる塩素濃度を測定するものである電気化学測定装置を挙げることができる。
本発明は、試料を含む液体が流れる流路と、流路内を流れる前記液体と接触するように配置されている炭素電極とを備えた電気化学測定装置の前記炭素電極を電解研磨によって洗浄する方法であって、電解研磨時に前記流路内の前記液体の流れを止めることを特徴とする炭素電極の洗浄方法をも含むものである。
本発明によれば、電解研磨による炭素電極の洗浄効率を従来よりもさらに向上することができる。
本発明の一実施形態に係る電気化学測定装置全体の摸式図。 本実施形態に係る電気化学測定装置の機能ブロック図。 本実施形態に係る電気化学測定装置を用いた洗浄及び測定工程を表すフロー図。 本実施形態に係る電気化学測定装置を用いた洗浄及び測定工程における印加電圧の変化を表すグラフ。 本実施形態に係る電気化学測定装置の電解研磨時に液体を流さない場合の電極の洗浄効率を示すグラフ。 本実施形態に係る電気化学測定装置の電解研磨時に液体を流した場合の電極の洗浄効率を示すグラフ。
以下に、本発明の一実施形態に係る電気化学測定装置100について図を参照しながら説明する。
<本実施形態に係る電気化学測定装置の構成>
本実施形態に係る電気化学測定装置100は、例えば、電解質溶液である試料に電圧を印加することにより試料を分析する3極式ボルタンメトリー測定を行うフローインジェクション方式の電気化学測定装置100である。その基本構成は、図1に示すように、内部に試料を含む液体が流れる流路1が形成された流通管2と、流路1内を流通する流体の流れを制御する流体制御機構と、流路1上に設けられたセンサ部3と、センサ部3からの信号を取り出すための測定回路4と、測定回路4により得られた電圧、電流等に基づいて試料中の成分の濃度等を算出する情報処理装置5とからなる。
このような電気化学測定装置100は、様々な用途に使用することができるが、本実施形態では、一例として、電解水中の残留塩素濃度測定をするものについて説明する。
残留塩素とは、水溶液中に含有されている全ての有効塩素のことを示している。
有効塩素とは、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)、溶存塩素(Cl)などの遊離塩素や、モノクロルアミン(NHCl)、ジクロルアミン(NHCl)、トリクロルアミン(NCl)などの結合塩素からなるものである。
流路1は、メイン流路11と、メイン流路11から分岐してセンサ部3に接続されている分岐流路12とを備えている。
流体制御機構は、流路1上も設けられた流体制御機器と、該流体制御機器を制御する流体制御部とを備えている。
前記流路1上には、液体制御機器として、流路1に試料を含む液体を流通させるためのポンプ13と、メイン流路1から分岐流路12への試料等の流入を制御するバルブ14とが設けられている。バルブ14は開閉バルブ14であり分岐流路12上に設けられている、このバルブ14を開けるとメイン流路11から分岐流路12に試料などの液体が流れ、このバルブ14を閉じるとメイン流路11から分岐流路12への液体の送液が止まるようにしてある。
センサ部3は、分岐流路12のバルブ14よりも下流側に接続されて、内部に試料溶液を収容するフローセル31と、フローセル31の内部に収容された試料と接触するようにフローセル31に取り付けられた作用電極32と、参照電極33と、対電極34とを備えている。
作用電極32は、試料溶液に電圧を印加するためのものであり、ホウ素を高濃度に添加することにより導電性を有するボロンドープダイヤモンド電極である。
参照電極33は、作用電極32の電位の基準となる電極であり、本実施形態では、銀/塩化銀電極を用いている。
対電極34は、作用電極32にある電位を設定する場合に、作用電極32での電流が支障なく流れるようにするもので、作用電極32に直列に接続されている。本実施形態では、作用電極32同様、ボロンドープダイヤモンド電極を用いている。
測定回路4は、作用電極32、参照電極33及び対電極34に電圧を印加し、当該印加電圧における電流値を検出するものであり、例えば、ポテンショスタットを含むものである。
情報処理装置5は、測定回路4に印加する電圧を制御する電圧制御部51と、測定回路4から出力される電圧信号及び電流信号に基づいて電流−電圧曲線を求め、この電流−電圧曲線に基づいて試料中の残留塩素の濃度を算出する算出部52と、流路1に設けられたバルブ14の開閉を制御する流体制御部であるバルブ制御部53とを備えるものである。
電圧制御部51は、試料中の残留塩素濃度を測定するときに作用電極32、参照電極33及び対電極34に印加される電圧を制御する測定電圧制御部511と、作用電極32及び対電極34を電解研磨によって洗浄するときに作用電極32又は対電極34に印加される電圧を制御する電解研磨制御部512とを備えている。
情報処理装置5の具体的な構成は、CPU、メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を備えたものであり、前記メモリの所定領域に格納されたプログラムに従ってCPUや周辺機器が協働することにより電圧制御部51、算出部52、バルブ制御部53としての機能を発揮するようにしてある。
<本実施形態に係る電気化学測定装置を用いた電気化学測定方法>
ポンプによってメイン流路1内を流通する試料である電解水が、分岐流路12上に設けられたバルブ14がバルブ制御部53からの信号によって開状態にされることで、分岐流路12を通ってフローセル31に試料が流れ込む。
電解水がフローセル31に流れ込みフローセル31内の液が流れ込んだ電解水で十分に置換された後に、バルブ制御部53がバルブ14を閉じる信号を出力し、バルブ14が閉状態にされる。
バルブ14が閉状態になると、フローセル31の内部に収容された状態で分岐流路12及びフローセル31内の液流が止まる。
フローセル31内に収容されている試料に作用電極32、参照電極33及び対電極34が試料に接触した状態で、測定電圧制御部511からの指令を受けた測定回路4により作用電極32、参照電極33及び対電極34に電圧が印加される。
電解水中の残留塩素濃度を測定する場合には、作用電極32表面での還元反応を検出するために、例えば、作用電極32に−0.67Vの電圧を印加する。
このとき作用電極32の表面で、印加電圧に応じた電気化学反応が起こり、この時に生じた電気信号が測定回路4によって検出されて算出部52に送られて解析され、試料中の残留塩素濃度が算出される。
この測定の前後には、作用電極32、参照電極33及び対電極34に電圧を印加して各電極を洗浄する電解研磨を行うようにしている。
以下に、この電解研磨を行う手順について、図3を用いて説明する。
<本実施形態に係る電気化学測定装置の電極に対する電解研磨方法>
前述した試料測定時と同様に、分岐流路12上に設けられたバルブ14がバルブ制御部53からの信号によって開状態にされることで、メイン流路11内を流通する試料である電解水が、分岐流路12を通ってフローセル31に試料が流れ込む。
電解水がフローセル31に流れ込みフローセル31内の液が流れ込んだ電解水で十分に置換された(S1)後に、バルブ制御部53がバルブ14を閉じる信号を出力し、バルブ14が閉状態にされる。
バルブ14が閉状態になると、フローセル31の内部に収容された状態で分岐流路12及びフローセル31内の液流が止まる。
分岐流路12及びフローセル31内の試料の流れが止まり、フローセル31内に収容されている試料に作用電極32、参照電極33及び対電極34が試料に接触した状態で、電解研磨制御部512からの指令を受けた測定回路4により作用電極32、参照電極33及び対電極34に電圧が印加される。
電解研磨制御部512は、例えば、作用電極32に印加する電圧を、+4Vから−4Vの間で反復的に掃印して作用電極32を電解研磨する。
より具体的には、電解研磨制御部512が、作用電極32に印加する電圧をまず0Vから+4Vまで掃印して+4Vで一定時間保持する(S2)。次に+4Vから0Vまで掃印して0Vで一定時間保持する(S3)。続いて、0Vから−4Vまで掃印して−4Vで一定時間保持する(S4)。その後、−4Vから0Vまで掃印して、0Vで一定時間保持する(S5)。
この電解研磨が終了すると、前述した手順で電気化学測定が行われる(S6)。測定電圧制御部511による作用電極32への電圧印加が終了し、印加電圧が0Vに戻ると、再びS1で表される液置換工程に戻り電解研磨の工程が開始される。
この一連の流れと作用電極32に印加される電圧の変化をグラフに表したのが、図4である。
電解研磨制御部512によって、作用電極32に印加される印加電圧が0Vで保持されている間、つまり作用電極32に電圧が印加されていない間(S1、S3、S5)は、バルブ制御部53がバルブ14を開状態にして、フローセル31内の電解水が置換されるようにしてある。
次に電解研磨制御部512が、作用電極32に印加する電圧を0Vから+4Vに向けて掃印し始めると、バルブ制御部53はバルブ14を閉状態にして、フローセル31内の電解水の流れを止めるようにしてある。
この電解研磨は、例えば、電気化学測定装置100の電源を入れたときや、所定回数以上の測定が繰り返されたときに、例えば、4回繰りかえすようにし、その他の場合は、1回の測定が終了するたびに1回行うように設定してある。
<本実施形態の効果>
このように構成した電気化学測定装置100によれば、電解研磨制御部512が、作用電極32に電圧を印加して電解研磨しているときに、バルブ制御部53がバルブ14を閉めてフローセル31内の電解水が流動しないようにしているので、作用電極32の電解研磨による洗浄効率をより向上させることができる。
作用電極32がボロンドープダイヤモンド電極であるので、電位窓が広く(酸化電位及び還元電位が広い)、また、他の電極材料と比較してバックグラウンド電流が低く、更に、化学的耐性、耐久性、電気伝導度、耐腐食性等にも優れるといった利点を有しているので好適である。 ダイヤモンド電極であれば、電圧に対する耐久性が高いので、他の素材の電極よりも高い電圧を印加することができ、電解研磨による洗浄効率をより高めることができる。
作用電極32、比較電極、対極を使用した3電極方式のボルタンメトリー測定を採用しているので、特別な試薬が不要、電位窓の影響を抑えて正確かつ容易に残留塩素濃度測定を行うことができる。
電気化学測定装置100が、メイン流路11と分岐流路12とを備えており、分岐流路12上にセンサ部3が設けられているので、バルブ14の開閉に伴う送液の応答時間を短くすることができる。
バルブ14がフローセル31の上流に配置されているので、バルブ14を閉めてから分岐流路12からフローセル31に流れ込む試料によるフローセル31内の試料溶液の流動の流れが止まるまでの時間をより短くすることができる。
<本発明に係る電気化学測定装置のその他の変形実施形態>
本発明は前記実施形態に限られたものではない。
例えば、前記バルブは、作用電極に電圧が印加されていない間にのみ、バルブ制御部がバルブを開状態とするものに限らず、作用電極に印加される電圧の絶対値がある所定の値以上になったときにバルブ制御部がバルブを開状態とするものとしても良い。
電気化学測定装置は、前述した電解水に限らず、水道水、飲料水、河川や沼湖の水、工業廃水、産業廃液、実験試薬など様々な試料に対して使用可能である。
測定時に作用電極に印加される印加電圧は、前述したものに限らず、試料の種類や検出したい成分によって適宜変更することができる。
例えば、前述の実施形態では、還元反応を検出しているので、負の電圧を印加していたが、酸化反応を検出したい場合には、作用電極に正の電圧を印加する必要がある。
電解研磨時に作用電極に印加される印加電圧は、前述したものに限らず、作用電極の材質や、汚れの種類等によって適宜変更することができる。
測定電圧制御部及び電解研磨制御部については、これらを別々の構成として設けても良いし、測定電圧制御部511と電解研磨制御部とが1つの電圧制御として構成されていてもよい。
電気化学測定装置は、前述したような3極式のものに限らず、2極式や4極式、6極式のものとしても良い。
作用電極はボロンドープダイヤモンド電極に限らず、窒素、リン等の13族又は15族の元素をドープした導電性ダイヤモンド電極であっても良いし、さらにダイヤモンド電極に限らずカーボン電極、グラッシーカーボン電極、ダイヤモンドライクカーボン電極等の炭素を含有する炭素電極であれば良い。 参照電極は、前述した銀/塩化銀電極に限らず、例えば、標準水素電極、水銀/塩化水銀電極、水素パラジウム電極等を用いることもできる。
さらに、対電極についても、ダイヤモンド電極に限らず、例えば炭素、ステンレス、金、銀、塩化銀、白金、SnO2等の電極を用いることができる。
バルブは、フローセルへの試料溶液の流れを制御できれば良く、フローセルの下流に配置されていても良いし、フローセルの上流側と下流側の両方に設けられていても良い。
メイン流路と分岐流路を使用せず、メイン流路にフローセルを設けてバルブがメイン流路の流れを制御するようにしてもよい。
また、流体制御部が、バルブではなく、メイン流路や分岐流路に設けられたポンプを止めることにより、フローセルへの試料溶液等の流れをとめるようにしても良い。
液置換時にメイン流路、分岐流路及びフローセルに流れる液体は、前述した試料溶液だけでなく、測定対象を含まない洗浄液などであってもよい。
作用電極、参照電極、対電極等を回転ディスク上に搭載した回転電極を使用してもよい。この場合には、前記流体制御機構がこの回転電極の回転を制御する回転制御部であり、該回転制御部が回転電極の回転を制御することによって電極の周囲の液流をコントロールするようにしてもよい。
具体的には、液置換時にはバルブやポンプを開状態にするとともに回転電極を回転させて電極の周囲の液流を起こし、電解研磨時にはバルブやポンプを閉状態にするとともに回転電極の回転を止めて、電極の周囲の液流を止めるようにしてもよい。
さらに、このような回転電極を用いる場合には、前述したようなフロー式の電気化学測定装置ではなく、容器に貯留した試料溶液中に回転電極を浸漬させて電気化学測定を行うバッチ式測定において、流体制御部が回転電極の回転を制御して電極に対する試料溶液などの液流をコントロールするようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、種々の変形や実施形態の組合せを行ってもかまわない。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
この実施例は、前記実施形態で詳述した電気化学測定装置100を用いて、電解研磨時に電極への試料供給をした場合と、電解研磨時に電極への試料供給をしなかった場合との間での電極の洗浄効率を調べたものである。
<実施例>
実施例として、前記実施形態で説明した新たな電解研磨の手順で電極を洗浄した。
この実施例では、電解研磨制御部が測定回路4を介して作用電極に電解研磨のための電圧を印加している間、分岐流路12のバルブ14を閉じて、分岐流路12及びフローセル内の試料溶液の流れを止めた。
そして、電解研磨制御部が測定回路4を介して作用電極に電解研磨のための電圧を印加していない間は、分岐流路12のバルブ14を開けて、分岐流路12及びフローセル内の液置換を行った。
作用電極への+4Vから−4Vの間での反復的な電圧の掃印が一回完了した後に、測定電圧制御部511によって、作用電極に測定電圧である−0.67Vを印加して、その時の電流値を測定した。この操作を続けて10回繰り返した。
分岐流路12及びフローセル内の液置換を行う際の、分岐流路12内の送液速度を様々に変化させた場合の連続測定回数に対する測定電流値を表したグラフを図5に示した。
<比較例>
一方、比較例として、従来の電解研磨の手順で電極を洗浄した。
この比較例では、従来通り、電解研磨制御部によって電極に電圧を印加している間も、分岐流路12に試料溶液を流し続けた以外は、前記実施例と同様の手順で行った。
比較例についても、分岐流路12及びフローセル内の液置換を行う際の、分岐流路12内の送液速度を様々に変化させた場合の連続測定回数に対する測定電流値を表したグラフを図6に示した。
<実施例と比較例との結果の対比及び考察>
これら図5及び図6のグラフでは、縦軸の測定電流値が小さいほど、電極の感度が高いことを表している。
実施例の結果を示す図5のグラフでは、液置換時の送液流速が130ml/minの場合を除いて、電極の感度が非常に高く保たれていることが分かった。
液置換時の送液流速が130ml/minの場合には、電極の感度が低下してしまったが、これは液置換が十分に行われなかったことが原因ではないかと考えられる。
これに対して、比較例の結果を示す図6のグラフでは、電解研磨時の送液流速が大きくなるにつれて、電極の感度が悪くなるという結果が得られた。
これらの結果から、電解研磨時の送液流速が小さいほうが、電解研磨による洗浄効率が向上する傾向が見られ、電解研磨時に完全に送液を止めた実施例では、電解研磨時に送液を止めなかった比較例の場合に比べて電解研磨による洗浄効率が大幅に向上していることが分かった。
<その他の実施例>
前述したバッチ式測定において、回転電極を使用した場合であっても、電解研磨時に電極回転を停止することにより、電極周りの液流れが止まるため、送液を止めた場合と同様の環境となり、同様の電解研磨効果が得られる。
100・・・電気化学測定装置
1・・・流路
32・・・作用電極
33・・・参照電極
34・・・対電極
14・・・バルブ
51・・・電圧制御装置
53・・・バルブ制御部

Claims (5)

  1. 試料を含む液体に接触する炭素電極と、
    該炭素電極に電圧を印加して電解研磨する電圧制御部と、
    前記電圧制御部が前記炭素電極に電圧を印加している間、前記炭素電極と接触する前記液体の前記炭素電極に対する流れを止める流体制御機構とを備える電気化学測定装置。
  2. 試料を含む液体が流れる流路をさらに具備し、
    前記炭素電極が、前記流路内を流れる前記液体と接触するように配置され、
    前記流体制御機構が、前記流路に設けられた流体制御機器と、該流体制御機器を制御して、前記電圧制御部が前記炭素電極に電圧を印加している間、前記流路内の前記液体の流れを止める流体制御部とを備えるものである請求項1記載の電気化学測定装置。
  3. 前記炭素電極が、ダイヤモンド電極、又はダイヤモンドライクカーボン電極である請求項1又は2記載の電気化学測定装置。
  4. 前記試料に含まれる塩素濃度を測定するものである請求項1乃至3記載の電気化学測定装置。
  5. 試料を含む液体が流れる流路と、流路内を流れる前記液体と接触するように配置されている炭素電極とを備えた電気化学測定装置の前記炭素電極を電解研磨によって洗浄する方法であって、
    電解研磨時に前記流路内の前記液体の流れを止めることを特徴とする炭素電極の洗浄方法。
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