JP2000088801A - 酸化還元電位測定装置及び方法 - Google Patents

酸化還元電位測定装置及び方法

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JP2000088801A
JP2000088801A JP10294406A JP29440698A JP2000088801A JP 2000088801 A JP2000088801 A JP 2000088801A JP 10294406 A JP10294406 A JP 10294406A JP 29440698 A JP29440698 A JP 29440698A JP 2000088801 A JP2000088801 A JP 2000088801A
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oxidation
electrode
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potential
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Isao Sawamoto
勲 澤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に正確で、且つ連続的に溶液の酸化還元電
位を測定しうる酸化還元電位測定装置及び方法を提供す
ること。 【解決手段】酸化還元電位測定部1内の酸化還元電位を
測定しようとする溶液8中に浸漬される作用極2及び基
準極4と、作用極2に電流を流すための電流印加機構6
を有している。基準極4と並列に電流印加用電極3を溶
液8に浸漬して設けることが望ましい。電流印加機構6
は作用極2と電流印加用電極3との間に、スイッチ10
を介して設けられた電源11から構成され、作用極2と
電流印加用電極3とを結ぶ電線9上に設けられている。
電源11は、作用極2がマイナスとなるようにして設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶液の酸化還元電位を
測定する装置に関し、より詳細には、酸化還元電位を長
期間にわたり連続的に、又より安定に測定することの出
来る酸化還元電位測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化還元電位計は排水処理等様々な用途
に用いられており一般的ではあるが、その測定対象が比
抵抗の低い汚れた溶液であることが殆どであり、その溶
液中には様々な金属及び有機物が混入している。
【0003】その為、主な金属の酸化還元電位を測定は
しているが、実際には溶液の主成分が変化した時など電
位も変化するため、溶液の正確な酸化還元電位を測定し
ている訳ではなかった。
【0004】又、実際に使用されている現場からも酸化
還元電位の測定で、正確な数値を要求されることはなか
った。測定値に対する管理範囲は通常数百ミリボルトで
あり、又、常に連続的に測定しなければならない現場が
少ないため、定期的に酸化還元電位計を溶液中から取り
出して、作用極の表面を洗浄する事により、実際の電位
値と測定した電位の値との誤差を少なくしていたにすぎ
ない。
【0005】これでは、作用極の表面を洗浄するまでの
期間は真の酸化還元電位が測定されているかはっきりせ
ず、又、酸化還元電位計を溶液中から定期的に取り出す
ことは装置上からも非常に面倒であった。
【0006】今までは現場では酸化還元電位計はそのよ
うなものであるとのあきらめがあったが、最近の半導体
基板、液晶基盤その他の板体を洗浄した後の洗浄液の排
水の処理などのように正確に処理をすることが強く求め
られるようになるに従い、正確で手間の入らない溶液の
電位測定が最近強く求められるようになってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術の問題点を解消し、正確で、手間をかけることなく
溶液の酸化還元電位を測定出来る酸化還元電位測定装置
及びその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化還元電位測
定装置は、酸化還元電位を測定しようとする溶液中に浸
漬される作用極及び基準極と、該作用極の電位を変位さ
せるための電流印加機構と、を有することを特徴とす
る。
【0009】本発明の酸化還元電位測定方法は、酸化還
元電位を測定しようとする溶液中に作用極及び基準極を
浸漬し、該作用極の表面に被膜が生成したときに、該作
用極の電位を変位させることにより該作用極の表面の被
膜を除去する事を特徴とする。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。
【0011】前述したように、酸化還元電位測定は、現
場では1つの目安として用いられ、その数値の信頼性、
連続的に測定することはなおざりになっていた。しかし
ながら近年の排水処理の見直しにつれ、正確で連続的な
指標として酸化還元電位測定が見直されてきた。
【0012】本発明は、溶液の酸化還元電位を測定する
装置において、作用極をその表面に生成する被膜を除去
できるように、作用極にマイナスの電流を流すことによ
り、前記作用極の表面を常にメタルの綺麗な表面に保
ち、常に正確に酸化還元電位を測定する事が出来る機構
となった。
【0013】又、同時に、電位測定機構を備えることに
より、作用極の表面が還元される事を、電位が水素発生
の電位になり、時間と共に変化しなくなったことで自動
的に認識し、電流の印加を停止することが出来る。
【0014】従来では、作用極の表面が酸化したときに
は、作用極の表面を研磨したり、薄い硝酸溶液等で洗浄
することにより作用極表面の酸化物を除去していたが、
その方法では装置上大変な手間がかかり、又、忘れるこ
とに依る誤測定が生じやすかった。
【0015】本発明では、作用極の表面が電流を流すこ
とによって自動的に還元されるため、作用極表面の酸化
物は作用極を溶液中から取り出すことなく自動的に除去
され、メタルの表面になる。従来の方法では、作用極表
面の酸化物が溶解し、電極自身が消耗していき交換しな
ければいけなかったが、本発明では、酸化した表面が再
度金属表面に戻るだけなので、電極自身の消耗もなく、
半永久的に使用する事が可能となった。いわゆる、安全
で手間のいらない半永久的な酸化還元電位測定装置を提
供する事が可能となった。
【0016】次に本発明による酸化還元電位に関する詳
細の測定について説明する。
【0017】前記溶液には多数の金属や薬液が混入して
おり、作用極の表面はそれらにより、酸化、又は還元さ
れる。作用極は主に白金が多く用いられているため、そ
の表面の反応は一般的に酸化による事が多い。
【0018】いわゆる酸素や塩素による酸化が原因で、
真の酸化還元電位を示さなくなるのである。従って、電
流印加機構により作用極が陰極になるように作用極に電
流を印加するが、その電流値は溶液のPHによっても異
なるが、は−1mA/cm2以上であるとすることが一
般的である。上記電流により、白金の酸化皮膜が還元さ
れたり、水素イオンを吸着するためである。より好まし
くは−2mA/cm2以上にする事である。
【0019】酸化還元電位を測定する基準極は、一般的
には銀/塩化銀電極が用いられている。基準極に銀/塩
化銀電極を電極として用いると、作用極に還元電流を流
す際に銀/塩化銀電極の表面で酸化反応が起こり、内部
液の汚れと共に基準極の電位が変化する恐れがある。従
って、出来るだけ該作用極に還元電流を流す為の基準極
は酸化還元電位を測定するための基準極とは異なった電
極(電流印加用電極)を用いることが望ましい。
【0020】作用極に還元電流を流し、該作用極と基準
極ないし電流印加用電極との間には作用極の表面が酸化
しているときには、該作用極が陰極に、該基準極ないし
電流印加用電極が陽極になるように電流が流れ、作用極
の表面を還元させる。作用極と基準極ないし電流印加用
電極との間に流れる電流は、作用極の表面の還元が終了
すると作用極の電位は異なった値に変化し、一定値とな
る。従って、作用極に還元電流を流すときには、該作用
極と該基準極ないし電流印加用電極との間の電位を常時
監視し、一定電位値になった時には作用極の表面が再生
されたと見なすことが可能となる。
【0021】更に、作用極に還元電流を流し、表面の酸
化物を完全に還元除去することで作用極の表面をメタル
に戻し、正常な測定を保持する事ができることになる
が、作用極の表面の酸化物はその酸化の程度にもよる
が、瞬時に還元されるものでもない。一般的に用いられ
る作用極は白金や金合金ではあるが、最も多く用いられ
ている白金では、その酸化が塩化カリウムに依るもので
ある場合は塩化白金酸となり、酸素に依るものである場
合は白金酸となる。どちらの場合でも、作用極に還元電
流を流し、表面の酸化物を還元するには、少なくとも5
秒以上とし、望むらくは10秒以上とする事が望まし
い。5秒以上とする事により表面が白金のメタルの状態
となる。
【0022】次に、溶液が純水である場合につき説明す
る。
【0023】作用極に還元電流を流す時に、常に該作用
極の電位を監視して該電位が水素発生の電位でないとき
のみに、該水素発生電位になる迄該作用極に還元電流を
流すことにすれば更に効果的であり好ましい。
【0024】前記、純水又は超純水、又はガスや薬液が
少量添加された希薄純水は、還元性を呈する場合には、
薬液成分の他には水素ガスや窒素ガスが含まれる。しか
しながら、それらの薬液やガスでは酸化還元電位計の作
用極を酸化させることは考えられない。
【0025】本発明者は常日頃その測定値に対し疑問を
持ち、その訳を考察してきた。その結果、測定値が狂う
のは測定溶液中の薬液や溶存ガスに依るものではなく、
通常用いられる基準極の内部液である塩化カリウム溶液
が測定液中に拡散して、作用極の表面が塩素によって酸
化されることにより、正しい値を示さなくなった為であ
ることが分かった。確認のため、測定溶液の容量を少な
くし、内部液である塩化カリウム溶液の流失量を増や
し、時間連続測定したところ、薬液濃度や溶存ガス量は
変化がないのに、酸化還元電位は300mV上昇してい
た。又、該作用極に還元電流を流したところ、前記酸化
還元電位の上昇はなくなり、元の酸化還元電位値に戻っ
た。還元電流の流す値は、該作用電極の表面積あたり−
1mA/cm2以上とすることが望ましく、より好まし
くは−2mA/cm2以上にする事である。
【0026】又、純水又は超純水、又はガスや薬液が少
量添加された希薄純水が酸化性を呈する場合は、その主
たる酸化剤は酸素であることが多いため、酸化還元電位
計の作用極は酸素によって酸化されることが殆どであ
る。
【0027】測定の内部液である塩化カリウム溶液に依
る酸化が主になるかどうか確認したところ、表面酸化を
還元させる為の電位が塩素でのそれとは異なり、酸素で
の電位であったことより、常に暴露されている測定溶液
に依る酸化の方が主であった。従って、印加電流値は、
該作用電極の表面積あたり−2mA/cm2以上とする
ことが望ましく、より好ましくは−4mA/cm2以上
にする事である。
【0028】これより、本発明者は純水や超純水、又そ
れらにガスや薬液を少量添加した溶液の酸化還元電位の
測定につき、その方法及び装置を考案した。
【0029】酸化還元電位を測定する基準極は一般的に
は銀/塩化銀電極が用いられている。作用極に還元電流
を流す際に銀/塩化銀電極を対極として用いると、銀/
塩化銀電極表面で酸化反応が起こり、内部液の汚れと共
に基準極の電位が変化する可能性があった。従って、出
来るだけ該作用極に還元電流を流す為の基準極は酸化還
元電位を測定する為の基準極とは異なった電極を用いた
方が望ましい。
【0030】作用極に還元電流を流すと、該作用極と該
電極との間には、該作用極が陰極に、該電極が陽極にな
るように電流が流れ、作用極の表面を還元させる。作用
極表面の還元が終了すると作用極の電位は一定値にな
る。従って、作用極に還元電流を流す時には、該作用極
の電位を常時監視し、一定電位になった時には作用極の
表面が再生されたと見なすことが可能となる。
【0031】更に、作用極に還元電流を流し、表面の酸
化物を完全に還元除去する事で作用極の表面をメタルに
戻し、正常な測定を保持することが出来ることになる
が、作用極の表面の酸化物はその酸化の程度にも依る
が、瞬時に還元されるものではない。一般的に用いられ
る作用極は白金や金合金であるが、最も多く用いられて
いる白金では、その酸化が塩化カリウムに依るものであ
る場合は塩化白金酸となり、酸素に依るものである場合
は白金酸となる。どちらの場合でも、作用極に還元電流
を流し、表面の酸化物を還元するには、少なくとも5秒
以上とし、望むらくは10秒以上とする事が好ましい。
【0032】純水や超純水、又はそれらにガスや薬液を
少量添加した希薄純水の比抵抗は、純水同様大変高いの
で、作用極に電流を流す時に作用極と基準電極間に大き
な電圧をかける必要がある。しかるに、少なくとも作用
極〜基準電極間の溶液抵抗を下げて、電流印加に伴う電
圧を小さくすることが望ましい。溶液抵抗を下げる方法
としては色々あるが、基準極の内部液が塩化カリウム
(KCl)であることより、塩化カリウム溶液(KC
l)、又は塩酸が望ましい。更には基準極の内部液でも
ある塩化カリウム溶液であれば尚更好ましい。尚、この
様な作用極〜基準電極間の比抵抗を下げる操作は、作用
極に還元電流を流している時のみであり、それ以降は速
やかに溶液を入れ替え、通常の測定溶液を注入すること
は言うまでもない。作用極の再酸化を防止するために
も、溶液の入れ替え終了後迄作用極に還元電流を流し続
けることが望ましい。
【0033】作用極に還元電流を流す仕方には色々ある
が、前記したように、作用極の表面の酸化が、還元性を
呈する溶液では基準極の内部液である塩化カリウム溶液
の測定液への拡散に依るものであるため、測定液を測定
部に注入しないで停止している時間中が作用極の表面を
酸化させる危険性が高く、その時間を含めた前後の対策
が必要となる。従って、純水や超純水、又はそれらにガ
スや薬液を少量添加した希薄純水の供給を停止している
時間中に、作用極に還元電流を流して作用極の表面の酸
化を防止する方法、及び、供給を開始する前後に作用極
に還元電流を流して表面の酸化を還元しメタルに戻す方
法が望ましい。
【0034】更には、作用極に還元電流を流す時に、常
に該作用極の電位を監視して該電位が一定電位でないと
きのみ一定電位になる迄該作用極に還元電流を流すこと
にすれば、更に効果的であり好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】次に添付図面に基づいて本発明の
実施の形態を説明する。
【0036】図1は、本発明の実施の形態に係わる酸化
還元電位測定装置の概念図であり、図2はその詳細図で
ある。
【0037】酸化還元電位測定部1内の酸化還元電位を
測定しようとする溶液8中に浸漬される作用極2及び基
準極4と、作用極2に還元電流を流すための電流印加機
構6を有している。
【0038】以下より詳細に説明する。
【0039】酸化還元電位測定部1には酸化還元電位を
測定しようとする溶液8が導入、排出され、その内部の
溶液8中には、作用極2と基準極4とが浸漬されてい
る。本例では、基準極4と並列に電流印加用電極3を溶
液8に浸漬して設けてある。
【0040】作用極2と基準極4及び電流印加用電極3
とは電線9により接続されている。電流印加機構6は、
電線9により接続されている作用極2と電流印加用電極
3との間に、スイッチ10を介して設けられた電源11
から構成されている。電源11は、作用極2がマイナス
になるようにして設けられている。
【0041】又、本例では、電線9上に電位測定機構7
(例えば電圧計)が設けられている。
【0042】電流印加機構6と電位測定機構7とが収納
される部分が計測用制御部5となっている。
【0043】作用極の表面が酸化したときには、電流印
加機構6より作用極2と電流印加用電極3との間に作用
極2がマイナスになるように、又、基準極4により電位
を監視しながら電流を流し、作用極2の電位を電位測定
機構7により測定し、一定値になったところでスイッチ
10をオフにして電流印加を停止する。
【0044】又、溶液8は酸化還元電位測定部1に流入
され、溶液8の酸化還元電位は電位測定機構7により定
期的に測定されている。
【0045】図3は、他の実施形態を示すものであり、
図1、図2に示す装置から電流印加用電極を除いた構成
をしている。その他の点は、図1、図2に示す構成と同
様である。
【0046】
【実施例】次に、本発明に係わる酸化還元電位測定の実
施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するもので
はない。
【0047】(実施例1)0.1Nの硫酸溶液に銅を溶
解した硫酸銅溶液の酸化還元電位を連続的に測定した。
電流を印加するときには基準極とは異なった電極を用い
た。
【0048】当初+0.8V/NHEだった測定値が1
ヶ月経過後は+0.5V/NHEとなっていた。
【0049】試しに、作用極をマイナスにして50mA
/cm2になるように1分間電流を印加した後再度測定
に供したところ、当初の+0.8V/NHEに戻り、そ
れ以降何度繰り返しても同様の結果であった。
【0050】(実施例2)半導体の洗浄に用いるアルカ
リ排水を使って実施例1と同様の測定を行った。
【0051】1ヶ月連続で測定を行ったところ、当初0
V/NHEだった測定値が1ヶ月経過後は+0.3V/
NHEとなっていた。
【0052】試しに、作用極をマイナスにして30mA
/cm2になるように1分間電流を印加した後再度測定
に供したところ、当初の0V/NHEを示すようにな
り、それ以降何度繰り返しても同様の結果であった。
【0053】(実施例3)純水排水を使い、電流印加用
電極と作用極間を6mmとした。作用極に強制的に電流
を流したところ、該電極と作用極間には10V以上の電
圧がかかり、作用極に電流を流すことが出来なかった。
一方、該電極と作用極間を3モルの塩化カリウム溶液で
充填して作用極に電流を流したところ、1.5V以下の
電圧で十分であり、作用極の電流印加は行え、以降正常
な酸化還元電位測定が行えるようになった。
【0054】(実施例4)測定液や測定条件は実施例1
と全く同じで、電流印加時の電極は別なものを用いず、
通常の基準極をそのまま使って測定を行った。
【0055】作用極をマイナスにして50mA/cm2
になるように1分間電流を印加した後測定に供したとこ
ろ、当初0.8V/NHEで正常であった。
【0056】それ以降10日おきに作用極をマイナスに
して50mA/cm2になるように1分間電流を印加し
測定を繰り返したところ、6ヶ月経過した時から測定値
が0.5V/NHEに変化した。
【0057】(実施例5)水素ガスを超純水と接触させ
水素ガス添加超純水を生成した。超純水中の水素ガス濃
度は1mg/Lであった。この水素ガス添加超純水を5
ml/minと極端に少なくして酸化還元電位測定部に
導き、24時間連続測定を行ったところ、測定当初は−
350mV/NHEを示していたが、5時間を経過した
所から上昇し、12時間以降は+200mV/NHEま
で上昇したところで一定となった。24時間経過後、水
素ガス添加超純水の水量を正常値である250ml/m
inに戻したが、酸化還元電位は+200mVのまま変
化はなかった。
【0058】次に、作用極をマイナスにして30mA/
cm2になるように1分間電流を印加した後に、再度正
常値である250ml/minで上記濃度の水素ガス添
加超純水を流し測定を行ったところ、当初より−350
mV/NHEを示し、24時間経過しても変化はなかっ
た。
【0059】(実施例6)実施例5で用いた水素ガス添
加超純水を使い、電流印加用電極と作用極間を6mmと
した。作用極に強制的に電流を流したところ、該電極と
作用極間には10V以上の電圧がかかり、作用極に電流
を流すことが出来なかった。
【0060】一方、該電極と作用極間を3モルの塩化カ
リウム溶液で充填して作用極に電流を流したところ、
1.5V以下の電圧で十分であり、作用極の電流印加は
行え、以降正常な酸化還元電位測定が行えるようになっ
た。
【0061】(実施例7)実施例5で用いた水素ガス添
加超純水を使い、酸化した作用極に強制的に電流を流し
た。時間経過と共に該電極と作用極間にかかる電圧を測
定したところ、作用極の表面の酸化物が還元されること
により、電圧値が減少し一定値になる事が明確になっ
た。
【0062】(実施例8)酸素ガスを超純水と接触させ
酸素ガス添加超純水を生成した。超純水中の酸素ガス濃
度は20mg/L以上であった。この酸素ガス添加超純
水を250ml/minの流量で酸化還元電位測定部に
導き、24時間連続測定を行ったところ、測定当初は+
550mV/NHEを示していたが、5時間を経過した
所から下降し、12時間以降は+400mV/NHEま
で下降したところで一定となった。
【0063】次に、作用極をマイナスにして30mA/
cm2になるように1分間電流を印加した後に、再度正
常値である250ml/minで上記濃度の酸素ガス添
加超純水を流し測定を行ったところ、当初より+550
mV/NHEを示し、24時間経過しても変化はなかっ
た。
【0064】
【発明の効果】本発明では、溶液の酸化還元電位の測定
が、正常であるかの判断が出来、常に正常な酸化還元電
位を表示する事が出来る。
【0065】又、人による誤差も少なく常に正しい値が
示される。
【0066】更には、酸化還元電位の作用極の溶解によ
る減少も無いため、半永久的に使用する事が可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる電位測定装置の概
念図である。
【図2】図1の詳細図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係わる電位測定装置
の概念図である。
【図4】図3の詳細図である。
【符号の説明】
1 酸化還元電位測定部 2 作用極 3 電流印加用電極 4 基準極 5 計測用制御部 6 電流印加機構 7 電位測定機構 8 溶液 9 電線 10 スイッチ 11 電源

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化還元電位を測定しようとする溶液中
    に浸漬される作用極及び基準局と、該作用極をマイナス
    側に変位させるための電流印加機構と、を有することを
    特徴とする酸化還元電位測定装置。
  2. 【請求項2】 前記作用極をマイナスに変位させたとき
    に電位が変動することを計測する電位測定機構を設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の酸化還元測定装置。
  3. 【請求項3】 前記電流印加機構は、作用極と基準極と
    の間に、スイッチを介して設けた電流印加器から構成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化
    還元電位測定装置。
  4. 【請求項4】 前記基準極と並列に電流印加用電極を設
    け、前記溶液に浸漬したことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の酸化還元電位測定装置。
  5. 【請求項5】 前記溶液は、半導体及び液晶基板の洗浄
    後の排水であることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか1項に記載の酸化還元電位測定装置。
  6. 【請求項6】 前記溶液は、純水、超純水、又は、純水
    もしくは超純水にガス及び/又は薬液を1000mg/
    L以下添加した溶液であることを特徴とする請求項1な
    いし5のいずれか1項に記載の酸化還元電位測定装置。
  7. 【請求項7】 酸化還元電位を測定しようとする溶液中
    に作用極及び基準極を浸漬し、該基準極の表面に被膜が
    生成したときに、該作用極にマイナス側に変位させるこ
    とにより該作用極の表面の被膜を除去する事を特徴とす
    る酸化還元電位測定方法。
  8. 【請求項8】 前記作用極の電位を変位させるときに変
    位した電位を検知しながら前記作用極の電位を変位させ
    ることを特徴とする請求項7に記載の酸化還元電位測定
    方法。
  9. 【請求項9】 前記作用極と並列に電流印加用電極を浸
    漬し、前記作用極と該電流印加用電極間に電流を印加す
    る事を特徴とする請求項7または8に記載の酸化還元電
    位測定方法。
  10. 【請求項10】 電流を印加させる時間を5秒以上とす
    ることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に
    記載の酸化還元電位測定方法。
  11. 【請求項11】 前記溶液は還元性を呈する溶液であ
    り、作用極に流す電流は−1mA/cm2以上であるこ
    とを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載
    の酸化還元電位測定方法。
  12. 【請求項12】 前記溶液は酸化性を呈する溶液であ
    り、作用極に流す電流は−2mA/cm2以上であるこ
    とを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載
    の酸化還元電位測定方法。
  13. 【請求項13】 前記溶液は、純水、超純水、又は、純
    水もしくは超純水にガス及び/又は薬液を1000mg
    /L以下添加した溶液であることを特徴とする請求項8
    ないし9のいずれか1項に記載の酸化還元電位測定方法
  14. 【請求項14】 該作用極の電位を変位させるときに
    は、作用極と基準極とないし電流印加用電極との間の溶
    液抵抗を下げることを特徴とする請求項13に記載の酸
    化還元電位測定方法。
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